JPH0731920A - 塗工装置用ロッド - Google Patents

塗工装置用ロッド

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JPH0731920A
JPH0731920A JP5201314A JP20131493A JPH0731920A JP H0731920 A JPH0731920 A JP H0731920A JP 5201314 A JP5201314 A JP 5201314A JP 20131493 A JP20131493 A JP 20131493A JP H0731920 A JPH0731920 A JP H0731920A
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Yasuto Naruse
康人 成瀬
Satoru Matsumoto
悟 松本
Kenji Shinoda
研二 篠田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 詰まり及び塗布スジ故障の発生しにくい塗工
装置用ロッドを提供する 【構成】 塗布液をウエブまたはシートに塗布する塗工
装置用ロッドにおいて、該ロッド表面の溝形の凹凸が台
形状であり、台形頂部の長さLと溝ピッチの長さpの比
率L/pが0.05〜0.5であり、溝傾斜部の水平面
に対する角度θが30°〜70°の範囲にあるか、又は
溝形の凹凸部が少なくとも2以上の40μm以上の曲率
半径を持つ弧より形成され、頂部4を形成する曲率半径
が他部分(傾斜部5,底部6)の曲率半径より最も大き
いことを特徴とする塗工用装置用ロッドである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗工装置用ロッドに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】連続走行する支持体(以後ウエブとい
う)またはシート上に塗布液を塗布する方法として、ロ
ッド塗布法がある。ロッド塗布法は過剰の塗布液をウエ
ブに転移させたのち、静止もしくは回転するロッドによ
り過剰の塗布液を掻き落とし、所望の塗布量とするもの
であり、簡単な装置、操作により高速で薄層な塗布が実
現し得るという特徴を有するため、広く用いられてい
る。特公昭52−36529号公報では、ワイヤ巻ロッ
ド塗布部において、ワイヤ塗布体・耐熱性充填物・案内
薄板によって機械的に物理空間を造りそこに楔状の液だ
まりを形成する塗布方法が開示されており、又一方、特
開昭53−22543号公報では、ロッドとウエブとの
接触部の直前において液だまりが形成されるように塗布
液を供給し、ロッドにより塗布液を調節して塗布する塗
布方法が提案されており、操作が容易であり、かつ多大
なスペースを要しない上、表面性のすぐれた塗膜を形成
しうる改良された塗布法として利用さている。
【0003】ロッド塗布法に使う塗工装置用ロッドには
三種類あり、 平滑な表面をもったロッド素材のまま
のもの、 ロッド素材にワイヤーを巻いたもの、
ロッド素材に溝を掘ったもの、のいずれかが用いられる
が、殆どの場合はロッド素材にワイヤーを巻いた塗工装
置用ロッドを使用している。ワイヤーを巻いた塗工装置
用ロッドは、ホットメルト塗布や、比較的塗布量の多い
ものの塗布に用いられてきた。ワイヤーの直径は0.0
8〜1.52mmのものが用いられ、一般には、0.0
8〜0.64mmのものが多い。このワイヤーの太さに
より塗布量を変えることができる。ロッド素材に溝を掘
る方法としては切削,転造,レーザー加工等いくつかの
方法がある。転造法においては、溝ダイスの溝形状を変
えて、作ったロッドにより塗布量を調節することができ
る。(実開平1−65671号公報参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ワイヤーを巻いた塗工装置用ロッドの場合には、図4に
示すように、ワイヤー2の断面は円であり、凸部(図中
B部)の間の凹部(図中A部)が鋭角状で非常に狭い断
面形状を有しているため固形物が詰まりやすかった。ロ
ッド塗布法における塗布量は、ワイヤーを巻いたロッド
を使用する場合には、ワイヤー径すなわち図4(B)中
の斜線部(S)により決定される。そのため、上記の様
にワイヤーを巻いた塗工装置用ロッドにおいては、しば
しば、固形物が鋭角状の底部に詰まり、面積Sが減少す
ることにより、正常部と比較して局所的に塗布量の低い
ことによるスジ故障が発生し幅方向及び長時間塗布にお
ける長さ方向の塗布量の不均一を起こすという欠点があ
った。また、このようなスジ故障の発生したロッドを超
音波洗浄しても、詰まりを容易に取り除くことが出来な
かった。更に、実開平2−142670には溝形状凹部
の曲率を10μm以上とすることにより、固形物の詰ま
りを防ぎ、詰まりによる塗布スジを防止する方法が開示
されている。しかし、この方法により上記問題は解決さ
れたが、高粘液の塗布液においては、ウエブ振動等の外
乱により、塗布スジが発生する問題が新たに生じた。
【0005】本発明の目的は、上記問題点を解決し、詰
まり及び塗布スジ故障の発生しにくい塗工装置用ロッド
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は 塗布液をウエブまたはシートに塗布する塗工装置用
ロッドにおいて、該ロッド表面の溝形の凹凸部が台形状
であり、台形頂部の長さLと溝ピッチの長さpの比率L
/pが0.05〜0.5であることを特徴とする塗工装
置用ロッド 溝傾斜部の水平面に対する角度θが30度から70
度の範囲にあることを特徴とする前項1記載の塗工装置
用ロッド 塗布液を連続走行する支持体またはシート上に塗布
する塗工装置用ロッド において、溝型の凹凸部が少くとも2ケ以上の40μm
以上の曲率半径をもつ弧より形成され,頂部に形成する
曲率半径が他部分の曲率半径より、最も大きいことを特
徴とする塗工装置用ロッドによって達成することができ
る。
【0007】本発明のロッド1の表面の溝部形状が図1
において該ロッド表面の溝形の凹凸部が台形状であり、
台形頂部の長さLと溝ピッチの長さpの比率L/pが0.
05〜0.5 であるということは、比率が0.05以下の場
合には高粘度の液においてウエブ振動等の外乱により塗
布スジが任意の位置で発生する可能性があり、また比率
が0.5以上の場合には逆に台形頂部4の長さLが長す
ぎて巾方向全体にわたってミクロな凹凸が高粘度で発生
しやすくなる。また、台形の傾斜部の水平面に対する傾
斜角度θが30°〜70°の範囲にあるということは、
傾斜角度が30°より小さいと同じくウエブ振動等の外
乱で塗布スジが発生し易くなり、逆に傾斜角度70°よ
り大きいとバーから支持体への転写不足や泡スジ故障等
が発生しやすくなる。本発明における溝の凹凸部の曲率
半径は40μm 以上が好ましい。本発明において曲率
半径で指定する部分はバリ取りのために角部を面取りし
た微少部は含まないものとする。また、溝のピッチ層P
=0.1 以上0.6mm未満等が好ましい。溝の深さhは
5〜150μmが好ましい。更に、図1に示す溝形状に
おいて、台形状の頂部角Cは支持体へのキズ付防止の関
点から微少な曲部をもっていることが好ましい。ロッド
を以上述べた形状に加工するのは、切削加工による方
式,転造加工による方式,レーザーによる方式等を用い
ることができる。
【0008】
【実施例】
(実施例−1及び比較例−1)切削加工により、該ロッ
ド素材表面に図2(A)に示すような台形状の溝で溝ピ
ッチp=0.3mmで台形頂部長さL=0.1mm,傾
斜部角度θ=45°,深さh=50μmの溝をもつ塗工
装置用ロッドを製作し、その後表面を5μm厚さで硬質
クロムメッキを施した。また、比較例−1として、図2
(B)に示すように同じく台形状の溝で溝ピッチp=
0.3mm,台形の頂部の長さL=0.141mm,傾
斜角度θ=80°,深さh=50μmで溝を作ったこの
溝は前記実施例−1の溝と同一の溝面積をもつ。その後
表面を5μmの厚さで硬質クロムメッキを施した。上記
2種類の塗工装置用ロッドを製作し、両方のバーを用い
粘度23cpの同一の塗工液により塗布テストを実施し
た。その結果図2(A)に示すバーでは塗布スジは発生
しなかったが、一方図2(B)に示すバーでは頻繁に塗
布スジが発生した。
【0009】(実施例−2,比較例−2)切削加工によ
り、該ロッド素材表面に図3(A)に示すように頂部4
が平滑面で、それに連がる傾斜部5が凸状の80μmの
曲率半径をもち、底部6が平滑な面をもつ溝からなる塗
工装置用ロッドを製作した。本発明の実施例としては図
3(A)に示すものでなくても例えば図3(B)に示す
ように項部の曲率半径が300μmで、それに連がる隣
接層傾斜部相当の曲率半径が200μmの例,更には図
3(C)に示すように頂部の曲率半径が300μmでそ
れに連がる隣接層の曲率半径が200μmでそれと更に
連がる底部の層が曲率半径200μmの凹部となってい
る例等をあげることが出来る。それと比較するために、
図3(D)に示すような頂部4が平滑面で、それに連が
る傾斜部及び底部が凹な80μの曲率半径を有する溝か
らなる塗工装置用ロッドを製作した。上記の二種のロッ
ドを用い同一の塗布液を用いて、同一の塗布条件でウエ
ブに対して塗布をした。図3(A)に示すロッドでは1
0回テストを行い全くウエブの振動等の外乱によりスジ
は発生しなかったが、図3(D)に示すロッドでは10
回のテストで8回スジの発生がみられた。
【0010】
【発明の効果】本発明の塗工装置用ロッドのロッドによ
り、詰まり及び塗布スジ故障の発生のない良好な塗布面
質を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗工装置用ロッドの1実施例の部分正
面図
【図2】本発明の塗工装置用ロッド実施例−1の正面説
明図(A),比較例−1の部分正面説明図(B)
【図3】本発明の塗工装置用ロッドの実施例−2の正面
断面図(A),その他の実施例(B,C),比較例−2
の正面断面図(D)
【図4】従来の塗工装置用ロッドのロッド表面にワイヤ
ーを巻いた1例の正面断面図(A),部分拡大正面断面
図(B)
【符号の説明】
1 ロッド A 凹部 2 ワイヤー 3 凸部 4 頂部 5 傾斜部 6 底部 p 溝ピッチ L 平滑部長さ h 溝深さ θ 溝の傾斜角

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布液を連続走行する支持体またはシー
    ト上に塗布する塗工装置用ロッドにおいて、該ロッド表
    面の溝形の凹凸が台形状であり、台形頂部の長さLと溝
    ピッチの長さpの比率L/pが0.05〜0.5である
    ことを特徴とする塗工装置用ロッド
  2. 【請求項2】 溝傾斜部の水平面に対する角度θが30
    度から70度の範囲にあることを特徴とする請求項1記
    載の塗工装置用ロッド
  3. 【請求項3】 塗布液を連続走行する支持体またはシー
    ト上に塗布する塗工装置用ロッドにおいて、溝型の凹凸
    部が少くとも2ケ以上の40μm以上の曲率半径をもつ
    弧より形成され,頂部を形成する曲率半径が他部分の曲
    率半径より、最も大きいことを特徴とする塗工装置用ロ
    ッド
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