JPH07318123A - 住宅の強制給気装置 - Google Patents

住宅の強制給気装置

Info

Publication number
JPH07318123A
JPH07318123A JP13245594A JP13245594A JPH07318123A JP H07318123 A JPH07318123 A JP H07318123A JP 13245594 A JP13245594 A JP 13245594A JP 13245594 A JP13245594 A JP 13245594A JP H07318123 A JPH07318123 A JP H07318123A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air supply
air
supply device
duct
house
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP13245594A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3444553B2 (ja
Inventor
Chiwako Usami
智和子 宇佐美
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TAMAGAWA KENSETSU KK
Original Assignee
TAMAGAWA KENSETSU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TAMAGAWA KENSETSU KK filed Critical TAMAGAWA KENSETSU KK
Priority to JP13245594A priority Critical patent/JP3444553B2/ja
Publication of JPH07318123A publication Critical patent/JPH07318123A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3444553B2 publication Critical patent/JP3444553B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ventilation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 寒冷地の住宅のみならず温暖地の住宅にも支
障無く適用可能な計画換気システムを構成する強制給気
装置を提供する。 【構成】 住宅の内部空間の下方部分に給気を放出する
第1給気装置と、住宅の居住空間の上方部分に給気を放
出する第2給気装置とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は住宅の強制給気装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】高い断熱気密性が要求される寒冷地の住
宅では、予め定めた経路を通して外気を各室に供給し、
予め定めた経路を通して各室の汚染空気や湿気を屋外に
排出することにより、効率の良い強制換気を行う計画換
気システムが従来から採用されている。計画換気システ
ムは、住宅の内部空間の空気温度(以下内気温度と呼
ぶ)が暖房により外部の空気温度(以下外気温度と呼
ぶ)よりも高い寒冷地の住宅を対象にして開発されたも
のである。従来の計画換気システムにおいては、内気温
度が外気温度よりも高い場合には煙突効果により内気に
浮揚力が生ずることを勘案して、外気からの給気(以下
単に給気と呼ぶ)の放出口を居住空間の下方部分や床下
空間に固定し、或いは、給気温度が内気温度よりも低い
場合には給気に下降力が働くことを勘案して、給気の放
出口を居住空間の上方部分に固定していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、温暖地の住宅に
おいても、高い断熱気密性が要求されるようになり、そ
の結果、温暖地の住宅においても、計画換気システムが
採用されるようになった。しかし、給気の放出口を居住
空間下方部分に固定した計画換気システムを温暖地の住
宅に適用すると、冷房により内気温度が外気温度よりも
低くなって内気に下降力が働く夏季に、内気の下降気流
に押されて給気が上昇できず、結局居住空間に十分に給
気できないという問題を生ずる。また、給気の放出口を
床下空間に固定した計画換気システムを温暖地の住宅に
適用すると、夏季に、高温多湿の給気が比較的低温の床
下空間に放出され、該部の木製部材や鉄製部材の表面に
結露し、木製部材や鉄製部材の劣化を招くという問題を
生ずる。一方、給気の放出口を居住空間上方部分に固定
した計画換気システムを温暖地の住宅に適用すると、冬
季において、内気と外気との間の温度差が寒冷地に比べ
てはるかに少ないために、煙突効果により生じた内気の
上昇気流に押されて給気が下降できず、結局居住空間に
十分に給気できないという問題を生ずる。本発明は、内
気温度が外気温度よりも高い場合には、内気の上昇気流
が発生し、内気温度が外気温度よりも低い場合には、内
気の下降気流が発生することに着目し、冬季と夏季と
で、給気の放出部位を変更して、冬季夏季共に強制給気
の効率向上を図り、また、夏季における給気による結露
の防止を図り、もって、寒冷地の住宅のみならず温暖地
の住宅にも支障無く適用可能な計画換気システムを構成
する強制給気装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、住宅の内部空間の下方部分に給
気を放出する第1給気装置と、住宅の居住空間の上方部
分に給気を放出する第2給気装置とを備えることを特徴
とする住宅の強制給気装置を提供する。
【0005】本発明の好ましい態様においては、第1給
気装置は、床下空間に給気を放出する。本発明の好まし
い態様においては、第1給気装置は、居住空間の下方部
分に給気を放出する。本発明の好ましい態様において
は、第1給気装置は、床下空間と居住空間の下方部分と
に給気を放出する。本発明の好ましい態様においては、
第2給気装置は、居住空間に設置された空気調和装置の
室内熱交換器の近傍に給気を放出する。
【0006】本発明の好ましい態様においては、内気温
度と外気温度とを検出する温度検出装置と、温度検出装
置の検出結果に基づき、内気温度が外気温度よりも高い
場合には第1給気装置を作動させ、内気温度が外気温度
よりも低い場合には第2給気装置を作動させる、制御装
置を備える。
【0007】本発明の好ましい態様においては、第1給
気装置は、一端が屋外の外部空間に連通し、他端が住宅
の内部空間の下方部分に連通する給気ダクトを有し、第
2給気装置は、一端が屋外の外部空間に連通し、他端が
住宅の居住空間の上方部分に連通する給気ダクトを有す
る。本発明の好ましい態様においては、第1給気装置が
有する給気ダクトの一部と、第2給気装置が有する給気
ダクトの一部とが、地中に埋設されている。本発明の好
ましい態様においては、第1給気装置が有する給気ダク
トの一部と、第2給気装置が有する給気ダクトの一部と
が、床下空間下方の地中に埋設されている。本発明の好
ましい態様においては、地中に埋設された給気ダクトと
地面との間に断熱材が敷設されている。本発明の好まし
い態様においては、第1給気装置と第2給気装置とは、
一端が屋外の外部空間に連通する共通の給気ダクトを有
し、第1給気装置は、一端が前記共通の給気ダクトの他
端に連通し他端が住宅の内部空間の下方部分に連通する
分岐給気ダクトと、分岐給気ダクトの上流部分に配設さ
れた閉鎖弁とを有し、第2給気装置は、一端が前記共通
の給気ダクトの他端に連通し他端が住宅の居住空間の上
方部分に連通する分岐給気ダクトと、分岐給気ダクトの
上流部分に配設された閉鎖弁とを有する。
【0008】
【作用】本発明においては、内気温度が外気温度よりも
高い冬季には第1給気装置を作動させ、給気を住宅の内
部空間の下方部分に放出して内気の上昇気流に乗せ、内
気温度が外気温度よりも低い夏季には第2給気装置を作
動させ、給気を住宅の居住空間の上方部分に放出して内
気の下降気流に乗せることにより強制給気の効率向上を
達成し、且つ夏季に、比較的低温の床下空間に高温多湿
の給気が放出された場合に生ずる結露による木製部材や
鉄製部材の劣化を防止する。
【0009】第1給気装置が、床下空間に給気を放出す
る場合には、冬季の低温の給気は、土間床の安定した蓄
熱により予熱された後に、床下空間と居住空間とを連結
する給気口を通り、又は住宅の外壁と内壁との間、或い
は内壁と内壁との間に形成される壁空洞と内壁に形成さ
れた給気口とを通り、居住空間に流入する。床下空間へ
の給気の放出は、床下空間の空気圧を高め、住宅の最下
部である床下空間へ最も高い圧力で冷気が侵入するのを
防止する。従って、床下空間への給気の放出は、給気の
予熱と冷気侵入防止とにより、住宅の温熱環境改善に寄
与する。第1給気装置が居住空間の下方部分に給気を放
出する場合には、冬季における給気の確実性を高める。
第1給気装置が、床下と居住空間の下方部分とに給気を
放出する場合には、冬季における住宅の温熱環境改善に
寄与し、且つ冬季における給気の確実性を高める。第2
給気装置が、居住空間に設置された空気調和装置の室内
熱交換の近傍に給気を放出する場合には、夏季の高温
多湿の給気が空気調和装置の室内熱交換に吸引されて
低温低湿となり、強い下降気流となって各居室に流入す
る。これにより、給気の確実性が高められ、且つ木製部
材や鉄製部材への結露防止の確実性が高められる。
【0010】強制給気装置が、内気温度と外気温度とを
検出する温度検出装置と、温度検出装置の検出結果に基
づき、内気温度が外気温度よりも高い場合には第1給気
装置を作動させ、内気温度が外気温度よりも低い場合に
は第2給気装置を作動させる制御装置を備える場合に
は、居住者が第1給気装置の作動と第2給気装置の作動
とを切り換える操作を行う必要が無くなり、給気装置の
利便性が向上する。
【0011】第1給気装置が、一端が屋外の外部空間に
連通し、他端が住宅の内部空間の下方部分に連通する給
気ダクトを有し、第2給気装置が、一端が屋外の外部空
間に連通し、他端が住宅の居住空間の上方部分に連通す
る給気ダクトを有する場合には、確実に所望の部位に給
気を放出することができる。
【0012】第1給気装置が有する給気ダクトの一部
と、第2給気装置が有する給気ダクトの一部とが、季節
による温度変化が小さい地中に埋設されている場合に
は、冬季には給気が予熱され、夏季には給気が予冷され
る。この結果、人工的な熱交換器を使用することなく、
住宅の温熱環境が改善される。第1給気装置が有する給
気ダクトの一部と、第2給気装置が有する給気ダクトの
一部とが、床下空間下方の地中に埋設されている場合に
は、冬季には土間床の蓄熱により給気が予熱され、夏季
には比較的低温の土間床により給気が予冷される。この
結果、人工的な熱交換器を使用することなく、住宅の温
熱環境が改善される。地中に埋設された給気ダクトと地
面との間に断熱材が敷設されている場合には、地中温度
の季節による変化が更に小さくなり、住宅の温熱環境改
善の効果が更に高まる。また、床下空間下方の地中に埋
設された給気ダクトと床下空間下方の地面との間に断熱
材が敷設されている場合には、床下空間下方の地中に外
気を導入することにより床下空間が夏季に高温になり、
冬季に低温となる事態が防止され、ひいては住宅の温熱
環境改善の効果が低下する事態が防止される。
【0013】第1給気装置と第2給気装置とが、一端が
屋外の外部空間に連通する共通の給気ダクトを有し、第
1給気装置が、一端が前記共通の給気ダクトの他端に連
通し他端が住宅の内部空間の下方部分に連通する分岐給
気ダクトと、分岐給気ダクトの上流部分に配設された閉
鎖弁とを有し、第2給気装置が、一端が前記共通の給気
ダクトの他端に連通し他端が住宅の居住空間の上方部分
に連通する分岐給気ダクトと、分岐給気ダクトの上流部
分に配設された閉鎖弁とを有する場合には、閉鎖弁の開
閉状態を切り換える操作により、容易に第1給気装置の
作動と第2給気装置の作動とを切り換えることができ
る。
【0014】
【実施例】本発明の第1実施例に係る強制給気装置を備
える計画換気システムを、図1に基づいて説明する。外
側壁1aと屋根1bとから成る外壁で囲まれた住宅Aの
内部空間は、内側壁2aと天井2bと床2cとから成る
内壁で囲まれたホール3a、居室3bを含む居住空間
と、床2cの下方に形成された床下空間4と、外側壁1
aと内側壁2aとの間、或いは内側壁2aと内側壁2a
との間に形成された壁空洞5と、居住空間の天井2bと
屋根1bとの間に形成された小屋裏6とにより構成され
ている。
【0015】外側壁1aに対峙する内側壁2aの下端部
と、床2cと、ホール3aの天井2bとには給気口7a
が形成され、互いに対峙する内側壁2aの下端部には通
気口7bが形成され、天井2bには排気口8が形成され
ている。
【0016】一端が屋外の外部空間に連通する給気ダク
ト9が小屋裏6へ延び、小屋裏6に配設された給気用フ
ァン10aを有する熱交換器10を経由し、図示しない
配管スペースを通って、床下空間4に到達している。床
下空間4に到達した給気ダクト9の他端部には、給気放
出口9aが形成されている。熱交換器10よりも下流の
位置で、給気ダクト9から分岐した分岐給気ダクト11
の先端部が、ホール3aの天井2bに形成された給気口
7aに接続している。給気ダクト9内には、分岐給気ダ
クト11の分岐点よりも僅かに下流の位置に、閉鎖弁1
2が配設されている。分岐給気ダクト11内には、始点
よりも僅かに下流の位置に、閉鎖弁13が配設されてい
る。熱交換器10、閉鎖弁12、13の作動を制御する
制御装置14が、ホール3aの内側壁2aに取り付けら
れている。
【0017】小屋裏6に配設された排気ダクト15の一
端が居室3bの天井2bに形成された排気口8に接続し
ている。排気ダクト15は、熱交換器10を経由して屋
外へ延びている。屋外へ延びた排気ダクト15の他端
は、屋外の外部空間に連通している。一端が小屋裏6に
連通する分岐排気ダクト16が、熱交換器10よりも僅
かに上流位置で、排気ダクト15に合流している。
【0018】給気ダクト9、熱交換器10、分岐給気ダ
クト11、閉鎖弁12、13、制御装置14により、本
実施例に係る住宅の強制給気装置が構成されている。給
気ダクト9、熱交換器10、閉鎖弁12、制御装置14
により、第1給気装置が構成され、閉鎖弁12よりも上
流の給気ダクト9、熱交換器10、閉鎖弁13、分岐給
気ダクト11、制御装置14により、第2給気装置が構
成されている。
【0019】上記構成を有する、本実施例に係る住宅の
強制給気装置の作動、及び該強制給気装置を備える計画
換気システムの作動を、以下に説明する。居住者が制御
装置14を操作して、冬季には、閉鎖弁12を開放状態
とし、且つ閉鎖弁13を閉鎖状態とし、夏季には、閉鎖
弁12を閉鎖状態とし、且つ閉鎖弁13を開放状態とす
る。居住者が制御装置14を操作して、熱交換器10を
作動をさせる。熱交換器10が内蔵する給気用ファン1
0aの作動により、冬季には、第1給気装置が作動し
て、給気ダクト9内に、住宅の内部空間の下方部分、す
なわち床下空間4へ向かう空気流が形成され、夏季に
は、第2給気装置が作動して、閉鎖弁12よりも上流の
給気ダクト9内と、分岐給気ダクト11内とに、住宅の
居住空間の上方部分、すなわちホール3aの天井部へ向
かう空気流が形成される。また熱交換器10が内蔵する
図示しない排気用ファンの作動により、排気ダクト1
5、分岐排気ダクト16内に、屋外の外部空間へ向かう
空気流が形成される。外気が、給気ダクト9内へ吸引さ
れる。
【0020】冬季には、給気ダクト9内へ吸引された低
温の外気は、熱交換器10を通り高温の排気と熱交換さ
れて予熱された後、開放状態にある閉鎖弁12を通り、
更に給気ダクト9の他端部に形成された給気放出口9a
を通り、給気として床下空間4に放出される。給気ダク
ト9を介することにより、確実に床下空間4に給気が放
出される。床下空間4へ給気が放出されることにより、
床下空間4の空気圧が上昇し、住宅Aの最下部である床
下空間4へ最も高い圧力で冷気が侵入する事態が防止さ
れる。
【0021】床下空間4に放出された給気は、土間床の
安定した蓄熱により更に予熱された後に、ホール3a、
居室3bの床2cに形成された給気口7aを通って、或
いは壁空洞5と、ホール3a、居室3bの内側壁2aの
下端部に形成された給気口7aとを通って、ホール3a
と居室3bとに下方から流入する。
【0022】ホール3aに下方から流入した給気は、内
気の上昇気流に乗って上昇し、天井2bに形成された排
気口8を通って小屋裏6へ排気として流出し、分岐排気
ダクト16を通って排気ダクト15内に吸引される。排
気ダクト15内に吸引された高温の排気は、熱交換器1
0を通り低温の外気と熱交換して外気を予熱した後、屋
外へ排出される。居室3bに下方から流入した給気は、
内気の上昇気流に乗って上昇し、天井2bに形成された
排気口8に接続する排気ダクト15内に吸引される。排
気ダクト15内に吸引された高温の排気は、熱交換器1
0を通り低温の外気と熱交換して外気を予熱した後、屋
外へ排出される。
【0023】上記説明から分かるごとく、冬季において
は、給気が住宅の内部空間の下方部分に放出されること
により、内気の上昇気流を利用した効率の良い強制給気
が行われ、また給気が予熱され且つ冷気の侵入が防止さ
れて、住宅の温熱環境が改善される。
【0024】夏季には、給気ダクト9内へ吸引された高
温多湿の外気は、熱交換器10を通り低温の排気と熱交
換されて予冷された後、開放状態にある閉鎖弁13と分
岐給気ダクト11とを通り、ホール3aの天井2bに形
成された給気口7aを通って給気として放出され、ホー
ル3aに上方から流入する。この結果、比較的低温の床
下空間4に、予冷されたとはいえ未だ高温多湿の給気が
放出された場合に生ずる結露による木製部材や鉄製部材
の劣化が防止される。給気ダクト9と分岐給気ダクト1
1とを介することにより、確実にホール3aに給気が放
出される。
【0025】ホール3aに上方から流入した給気は、内
気の下降気流に乗って下降する。ホール3a内を下降し
た給気の一部は、内側壁2aの下端部に形成された通気
口7bを通って居室3に流入する。ホール3a内を下降
した給気の一部は、ホール内空間の下方部分に到達した
後、天井2bに形成された排気口8を通って小屋裏6へ
排気として還流し、分岐排気ダクト16を通って排気ダ
クト15内に吸引される。排気ダクト15内に吸引され
た低温の排気は、熱交換器10を通り高温の外気と熱交
換して外気を予冷した後、屋外へ排出される。居室3b
に流入した給気は、天井2bに形成された排気口8に接
続する排気ダクト15内に吸引される。排気ダクト15
内に吸引された低温の排気は、熱交換器10を通り高温
の外気と熱交換して外気を予冷した後、屋外へ排出され
る。
【0026】上記説明から分かるごとく、夏季において
は、給気が住宅の居住空間の上方部分に放出されること
により、内気の下降気流を利用した効率の良い強制給気
が行われ、また比較的低温の床下空間4に高温多湿の給
気が放出された場合に生ずる結露による木製部材や鉄製
部材の劣化が防止される。本実施例においては、閉鎖弁
12、13の開閉状態を切り換える操作により、容易に
給気の放出部位を変更することができる。
【0027】本発明の第2実施例に係る強制給気装置を
備える計画換気システムを、図2に基づいて説明する。
本実施例においては、第1実施例の給気ダクト9、熱交
換器10、分岐給気ダクト11、閉鎖弁12、13、排
気ダクト15、及び分岐排気ダクト16に代わって、外
側壁1aの下端部に隣接する外部空間に一端が連通する
給気ダクト109が配設されている。給気ダクト109
の中間部分は、床下空間4の下方の地中に埋設され、他
端部分が床下空間4に暴露されている。給気ダクト10
9の床下空間4に暴露された他端部分には、給気放出口
109aが形成されている。給気ダクト109の中間部
分の下流端部から分岐した分岐給気ダクト111が、図
示しない配管スペースを通って小屋裏6へ延び、先端部
がホール3aの天井2bに形成された給気口7aに接続
している。
【0028】給気ダクト109内には、分岐給気ダクト
111の分岐点よりも僅かに下流の位置に閉鎖弁112
が配設され、分岐給気ダクト111の分岐点よりも上流
の位置に給気用ファン200が配設されている。分岐給
気ダクト111内には、始点よりも僅かに下流の位置に
閉鎖弁113が配設され、先端部の近傍に給気用ファン
300が配設されている。給気用ファン200、300
の作動を制御する制御装置114がホール3aの内側壁
2aに取り付けられている。床下空間4の下方の地中に
埋設された給気ダクト109の中間部分と床下空間4の
下方の地面との間には、断熱材400が敷設されてい
る。
【0029】給気ダクト109、分岐給気ダクト11
1、閉鎖弁112、113、制御装置114、給気用フ
ァン200、300により、本実施例に係る住宅の強制
給気装置が構成されている。給気ダクト109、給気用
ファン200、閉鎖弁112、制御装置114により、
第1給気装置が構成され、閉鎖弁112よりも上流の給
気ダクト109、給気用ファン200、300、閉鎖弁
113、分岐給気ダクト111、制御装置114によ
り、第2給気装置が構成されている。上記を除き、本実
施例に係る強制給気装置の構成は、第1実施例に係る強
制給気装置の構成と同様である。
【0030】本実施例に係る強制給気装置においては、
冬季には、閉鎖弁112が開放され、閉鎖弁113が閉
鎖され、給気用ファン200が作動して、床下空間4に
給気が放出される。夏季には、閉鎖弁112が閉鎖さ
れ、閉鎖弁113が開放され、給気用ファン200、3
00が作動して、ホール3aの天井部に給気が放出され
る。これにより、第1実施例に係る強制給気装置と同様
に、冬季夏季共に強制給気の効率向上が図られ、また、
夏季における結露の防止が図られる。給気ダクト109
の中間部分が床下空間4の下方の地中に埋設されている
ので、冬季には土間床の蓄熱により給気が予熱され、夏
季には比較的低温の土間床により給気が予冷される。こ
の結果、人工的な熱交換器を使用することなく、住宅の
温熱環境が改善される。床下空間4の下方の地中に埋設
された給気ダクト109の中間部分と床下空間4の下方
の地面との間に断熱材400が敷設されているので、床
下空間4の下方の地中に外気を導入することにより床下
空間4が夏季に高温になり、冬季に低温となる事態が防
止され、ひいては住宅の温熱環境改善の効果が低下する
事態が防止される。
【0031】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
は上記実施例に限定されるものではない。例えば、第1
実施例において、図1に示すように、床下空間4内で延
在する給気ダクト9から分岐する分岐給気ダクト17を
配設し、分岐給気ダクト17の先端を居室3bの下方部
分に連通させても良い。第1実施例においては、床下空
間4に放出された給気が、居住空間に流入すること無
く、壁空洞5と小屋裏6と分岐排気ダクト16とを通っ
て排気ダクト15に流入するおそれがあるが、分岐給気
ダクト17の先端を居室3bに連通させることにより、
居室3bに確実に給気される。すなわち、冬季における
給気の確実性が高められる。同様に、第2実施例におい
て、図2に示すように、床下空間4内で延在する給気ダ
クト109から分岐する分岐給気ダクト117を配設
し、分岐給気ダクト17の先端を居室3bの下方部分に
連通させても良い。
【0032】第1実施例において、ホール3aの天井2
bに形成した給気口7aを、ホール3a内に設置した図
示しない空気調和装置の室内熱交換器の近傍に配設して
も良い。この場合には、分岐給気ダクト11を通って供
給された夏季の高温多湿の給気が空気調和装置の室内熱
交換器に吸引されて低温低湿となり、強い下降気流とな
ってホール3aに流入する。これにより、給気の確実性
が高められ、且つ木製部材や鉄製部材への結露が確実に
防止される。
【0033】第1実施例において、内気温度と外気温度
とを検出する温度検出装置と、温度検出装置の検出結果
に基づき、内気温度が外気温度よりも高い場合には、閉
鎖弁12を開放状態とし、且つ閉鎖弁13を閉鎖状態と
し、内気温度が外気温度よりも低い場合には、閉鎖弁1
3を開放状態とし、且つ閉鎖弁12を閉鎖状態とする制
御装置とを追加配設しても良い。これにより、居住者が
閉鎖弁12の開閉状態と閉鎖弁13の開閉状態とを切り
換える操作を行う必要が無くなり、強制給気装置の利便
性が向上する。
【0034】第1実施例の給気ダクト9、熱交換器1
0、分岐給気ダクト11、閉鎖弁12、13、及び排気
ダクト15に代えて、外側壁1aの下方部分と屋根1b
とに開口を形成し、開口の近傍にファンを設置し、冬季
には住宅の内部空間の下方部分に強制給気し、夏季には
住宅の居住空間の上方部分に強制給気しても良い。これ
により、最も単純な構成で、冬季夏季共に強制給気の効
率向上が図られ、また、夏季における結露の防止が図ら
れる。
【0035】第2実施例において、給気ダクト109の
中間部分を屋外の地中に埋設しても良い。給気ダクト1
09の中間部分が、季節による温度変化が小さい地中に
埋設されることにより、冬季には給気が予熱され、夏季
には給気が予冷される。この結果、人工的な熱交換器を
使用することなく、住宅の温熱環境が改善される。この
場合、地中に埋設された給気ダクトと地面との間に断熱
材を敷設することにより、地中温度の季節による変化が
更に小さくなり、住宅の温熱環境改善の効果が更に高ま
る。
【0036】
【効果】以上説明したごとく、本発明においては、住宅
の内気温度が外気温度よりも高い冬季には第1給気装置
を作動させ、給気を住宅の内部空間の下方部分に放出し
て内気の上昇気流に乗せ、住宅の内気温度が外気温度よ
りも低い夏季には第2給気装置を作動させ、給気を住宅
の居住空間の上方部分に放出して内気の下降気流に乗せ
ることにより強制給気の効率向上を達成し、且つ夏季
に、比較的低温の床下空間に高温多湿の給気が放出され
た場合に生ずる結露による木製部材や鉄製部材の劣化を
防止する。従って本発明により、寒冷地の住宅のみなら
ず温暖地の住宅にも支障無く適用可能な計画換気システ
ムを構成する強制給気装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例に係る強制給気装置を備え
る計画換気システムの構成図である。
【図2】本考案の第2実施例に係る強制給気装置を備え
る計画換気システムの構成図である。
【符号の説明】
A 住宅 1a 外側壁 1b 屋根 2a 内側壁 2b 天井 2c 床 3a ホール 3b 居室 4 床下空間 5 壁空洞 6 小屋裏 7a 給気口 7b 通気口 8 排気口 9 給気ダクト 10 熱交換器 10a 給気用ファン 11 分岐給気ダクト 12、13 閉鎖弁 14 制御装置 15 排気ダクト 16 分岐排気ダクト 17 分岐給気ダクト 109 給気ダクト 111 分岐給気ダクト 112、113 閉鎖弁 114 制御装置 200、300 給気用ファン 400 断熱材

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 住宅の内部空間の下方部分に給気を放出
    する第1給気装置と、住宅の居住空間の上方部分に給気
    を放出する第2給気装置とを備えることを特徴とする住
    宅の強制給気装置。
  2. 【請求項2】 第1給気装置は、床下空間に給気を放出
    することを特徴とする請求項1に記載の住宅の強制給気
    装置。
  3. 【請求項3】 第1給気装置は、居住空間の下方部分に
    給気を放出することを特徴とする請求項1に記載の住宅
    の強制給気装置。
  4. 【請求項4】 第1給気装置は、床下空間と居住空間の
    下方部分とに給気を放出することを特徴とする請求項1
    に記載の住宅の強制給気装置。
  5. 【請求項5】 第2給気装置は、居住空間に設置された
    空気調和装置の室内熱交換器の近傍に給気を放出するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の住宅の強制給気装置。
  6. 【請求項6】 内気温度と外気温度とを検出する温度検
    出装置と、温度検出装置の検出結果に基づき、内気温度
    が外気温度よりも高い場合には第1給気装置を作動さ
    せ、内気温度が外気温度よりも低い場合には第2給気装
    置を作動させる、制御装置を備えることを特徴とする請
    求項1乃至5の何れか1項に記載の住宅の強制給気装
    置。
  7. 【請求項7】 第1給気装置は、一端が屋外の外部空間
    に連通し、他端が住宅の内部空間の下方部分に連通する
    給気ダクトを有し、第2給気装置は、一端が屋外の外部
    空間に連通し、他端が住宅の居住空間の上方部分に連通
    する給気ダクトを有することを特徴とする請求項1乃至
    6の何れか1項に記載の住宅の強制給気装置。
  8. 【請求項8】 第1給気装置が有する給気ダクトの一部
    と、第2給気装置が有する給気ダクトの一部とが、地中
    に埋設されていることを特徴とする請求項7に記載の住
    宅の強制給気装置。
  9. 【請求項9】 第1給気装置が有する給気ダクトの一部
    と、第2給気装置が有する給気ダクトの一部とが、床下
    空間下方の地中に埋設されていることを特徴とする請求
    項8に記載の住宅の強制給気装置。
  10. 【請求項10】 地中に埋設された給気ダクトと地面と
    の間に断熱材が敷設されていることを特徴とする請求項
    8又は9に記載の住宅の強制給気装置。
  11. 【請求項11】 第1給気装置と第2給気装置とは、一
    端が屋外の外部空間に連通する共通の給気ダクトを有
    し、第1給気装置は、一端が前記共通の給気ダクトの他
    端に連通し他端が住宅の内部空間の下方部分に連通する
    分岐給気ダクトと、分岐給気ダクトの上流部分に配設さ
    れた閉鎖弁とを有し、第2給気装置は、一端が前記共通
    の給気ダクトの他端に連通し他端が住宅の居住空間の上
    方部分に連通する分岐給気ダクトと、分岐給気ダクトの
    上流部分に配設された閉鎖弁とを有することを特徴とす
    る請求項7乃至10の何れか1項に記載の住宅の強制給
    気装置。
JP13245594A 1994-05-24 1994-05-24 住宅の強制給気装置 Expired - Fee Related JP3444553B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13245594A JP3444553B2 (ja) 1994-05-24 1994-05-24 住宅の強制給気装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13245594A JP3444553B2 (ja) 1994-05-24 1994-05-24 住宅の強制給気装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07318123A true JPH07318123A (ja) 1995-12-08
JP3444553B2 JP3444553B2 (ja) 2003-09-08

Family

ID=15081763

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13245594A Expired - Fee Related JP3444553B2 (ja) 1994-05-24 1994-05-24 住宅の強制給気装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3444553B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002071177A (ja) * 2000-08-25 2002-03-08 Spi Iguteibu Kk 住宅の室内気圧調整システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002071177A (ja) * 2000-08-25 2002-03-08 Spi Iguteibu Kk 住宅の室内気圧調整システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP3444553B2 (ja) 2003-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU757015B2 (en) Air conditioning system for buildings and air-conditioned building, especially a zero energy house
JP2001289518A (ja) 建物の外気導入装置
JP2003120958A (ja) 建物の冷暖房システム
JPH0670528B2 (ja) ソーラーシステムハウス
US4803849A (en) Refrigeration/evaporative cooler unit
SE513963C2 (sv) Ventilations/uppvärmningsenhet
JP3444553B2 (ja) 住宅の強制給気装置
JP3562527B1 (ja) 地熱利用の空調システム
JP2001140370A (ja) 家屋の通気構造
JP4295541B2 (ja) 換気システム
JPH0735934Y2 (ja) 太陽熱利用建築物
JPH0735419A (ja) 太陽熱利用建築物
JPS646367B2 (ja)
JPH04244537A (ja) 空気調和システム
JP2538926B2 (ja) 家 屋
JPH01174833A (ja) 建物の空気調和装置
JP2005163369A (ja) 住宅の換気装置
JP3909405B2 (ja) 暖房システム
JPH09287848A (ja) 熱交換型換気装置
JP5238357B2 (ja) 建物の換気システム
JP2000336787A (ja) 木造住宅の通気構造
JPH04244538A (ja) 熱交換型強制換気式家屋
JP2527981Y2 (ja) 太陽熱利用建築物
JPS6064146A (ja) 換気装置
JP2002081690A (ja) 空気循環式空調システム

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080627

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090627

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100627

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100627

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110627

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120627

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees