JP2002081690A - 空気循環式空調システム - Google Patents

空気循環式空調システム

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JP2002081690A JP2000272736A JP2000272736A JP2002081690A JP 2002081690 A JP2002081690 A JP 2002081690A JP 2000272736 A JP2000272736 A JP 2000272736A JP 2000272736 A JP2000272736 A JP 2000272736A JP 2002081690 A JP2002081690 A JP 2002081690A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 太陽熱及び地中冷熱を効率的に利用した省エ
ネルギー効果と、乾式組積構法の煉瓦壁の断熱気密化と
を両立した空気循環式パッシブ空調システムの提供。 【解決手段】 建築物の外壁は乾式煉瓦組積構造の二重
壁により形成され、その中空部に非通気性の板状断熱材
が挿入され、断熱材と二重壁の内側壁との間に循環空気
層が画成される。空気層は床下回収ダクトと連通する。
一階床から小屋裏に達する煉瓦ダクトが、建築物の内部
領域において乾式煉瓦組積構造の垂直煉瓦壁により形成
され、床下から上方に延びる給気ダクトが煉瓦ダクト内
に配置される。室内空気は、煉瓦の目地部を介して循環
空気層に流入し、空気層から回収ダクトに誘引され、地
中冷熱又は太陽熱により冷却又は加熱された後、煉瓦ダ
クト又は給気ダクトに導入され、煉瓦ダクトを構成する
煉瓦の目地部又は給気ダクトの吹出口から室内領域に流
出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気循環式空調シ
ステムに関するものであり、より詳細には、太陽熱及び
地中冷熱を効率的に利用し且つ乾式組積構法の煉瓦壁を
断熱気密化し、冷房負荷を全体的に低減することができ
る空気循環式パッシブ空調システムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】金属ボルトの締結力によりプレストレス
を導入しながら煉瓦を多層に積層する乾式工法の煉瓦組
積構法が、特願平4−51893号、特願平5−916
74号、特願平6−20659号、特願平7−1726
03号、特願平8−43014号において提案されてい
る。この乾式煉瓦組積構法の構成は、次世代省エネルギ
ー型住宅の構法として、近年、既に実用化研究が開始さ
れ、実用化段階の各種実験及び改良が、本発明者等によ
り継続的に実施されている。
【0003】乾式煉瓦組積構法により建造された煉瓦造
住宅等は、熱容量が大きく、しかも、優れた壁面からの
放射効果を備えるという煉瓦特有の物性により、在来の
木造建築物や、鉄骨又は鉄筋コンクリート造の建築物で
は達成し難い居住快適性を提供するものと期待されてい
る。
【0004】本発明者等は、乾式煉瓦組積構法の煉瓦造
住宅に適した空調システムを開発すべく、空気循環式パ
ッシブ空調システムの研究・開発を行ってきた。この方
式の空調システムは、外壁、屋根及び地中に配置又は埋
設したトロンブウォール、クールチューブ(アースチュ
ーブ)及び太陽熱集熱パネル等の集熱・放熱手段を使用
し、太陽熱及び地中冷熱を有効利用した構成のものであ
り、煉瓦自体の蓄熱性及び壁面放射効果と相まって快適
な居住環境を住居空間に形成し得るものと考えられる。
【0005】他方、高度に断熱気密化した住宅は、住宅
等の熱環境及び熱収支を改善し、石油エネルギー消費量
及び電力需要を低下するので、外壁等の断熱性及び気密
性に向上する断熱気密住宅の実用化研究が、近年殊に注
目されている。住宅建築の断熱気密化は、次世代省エネ
基準や住宅金融公庫割増融資基準等に適合する上でも、
今後は、重要な設計要素となるものと想定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】冬季の太陽熱や夏季の
地中冷熱を利用した上記集熱・放熱手段を採用すること
により、冷暖房負荷を大幅に低減し得る省エネルギー型
住宅を実現し得る可能性がある。
【0007】しかしながら、モルタル等の接着材を介し
て煉瓦を組積する湿式組積工法の煉瓦壁と異なり、乾式
組積工法により構築した煉瓦壁にあっては、煉瓦の目地
部を完全に気密化し難く、壁体を完全に断熱気密化する
ことは、事実上、極めて困難である。
【0008】仮に、煉瓦組積構造の壁体自体を断熱気密
化し得たとしても、これは、室内の冷暖房により煉瓦壁
内外の温度差及び水蒸気圧差を拡大する結果を招くの
で、壁体の内部結露現象を発生させる懸念があり、この
ような事態を回避すべき対策が必要とされる。
【0009】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、太陽熱及び地中冷熱
を効率的に利用した省エネルギー効果と、乾式組積構法
の煉瓦壁の断熱気密化とを両立し、冷暖房負荷を大幅に
低減可能な省エネルギー住宅を実現し得る空気循環式パ
ッシブ空調システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
目的を達成すべく、煉瓦及び金属プレートを積層すると
ともに、前記煉瓦のボルト挿通孔を貫通する緊締具を緊
締して上下の煉瓦を一体的に相互連結する乾式煉瓦組積
構法の建築物における空気循環式空調システムであっ
て、前記建築物の外壁(10)は、乾式煉瓦組積構造の二重
壁により形成され、非通気性の板状断熱材(16)が、該二
重壁の中空部に挿入され、該断熱材と前記二重壁の内側
壁(11)との間に循環空気層(15)が画成され、該空気層
は、建築物の床下回収ダクト(17)と連通し、一階床から
小屋裏に達する煉瓦ダクト(30)が、前記建築物の内部領
域において乾式煉瓦組積構造の垂直煉瓦壁により形成さ
れ、床下から上方に延びる給気ダクト(40)が、前記煉瓦
ダクト(30)内に配置され、室内空気は、前記内側壁を構
成する煉瓦の目地部を介して前記循環空気層に流入し、
該空気層から前記回収ダクトに誘引され、地中冷熱又は
太陽熱により冷却又は加熱された後、前記煉瓦ダクト又
は前記給気ダクトに導入され、前記煉瓦ダクトを構成す
る煉瓦の目地部又は前記給気ダクトの吹出口(45)から室
内領域に流出することを特徴とする空気循環式空調シス
テムを提供する。
【0011】本発明は又、煉瓦及び金属プレートを積層
するとともに、前記煉瓦のボルト挿通孔を貫通する緊締
具を緊締して上下の煉瓦を一体的に相互連結する乾式煉
瓦組積構法の建築物における空気循環式空調システムで
あって、前記建築物の外壁(10)は、乾式煉瓦組積構造の
二重壁により形成され、非通気性の板状断熱材(16)が、
該二重壁の中空部に挿入され、該断熱材と前記二重壁の
内側壁(11)との間に循環空気層(15)が画成され、該空気
層は、建築物の床下回収ダクト(17)と連通し、前記建築
物は、地中冷熱により冷却した冷気を循環可能な熱交換
器(55)と、太陽熱を蓄熱可能なトロンブウォール装置(2
0)と、太陽熱を集熱する集熱パネル(70)とを備え、室内
空気は、前記内側壁を構成する煉瓦の目地部を介して前
記循環空気層に流入し、該空気層から前記回収ダクトに
誘引され、前記回収ダクトの空気は、冷房運転時に前記
熱交換器により前記冷気と熱交換して冷却した後、給気
ダクト(40)の吹出口(45)から室内領域に吹出し、前記回
収ダクトの空気は、暖房運転時に前記トロンブウォール
装置の放熱空間(23)及び前記集熱パネルの伝熱管で太陽
熱により加熱された後、室内領域に供給されることを特
徴とする空気循環式空調システムを提供する。
【0012】本発明の上記構成によれば、外壁の中空部
は、非通気性断熱材により分割され、外部環境から遮断
された循環空気層が、上記内側壁と断熱材との間に形成
される。乾式煉瓦組積構法により構築された内側壁の目
地部は、通気性を有するので、循環空気層は、壁面全域
に分散した目地部を介して室内空気を誘引する。循環空
気層に流入した室内空気は、地中冷熱又は太陽熱により
冷却又は加熱され、調温空気として室内に供給される。
このような構成によれば、外側壁を非通気性板状断熱材
により気密断熱化するとともに、循環空気層に誘引した
空気を太陽熱及び地中冷熱により加熱又は冷却し得るの
で、乾式煉瓦組積構法の建築物の冷暖房負荷を低減する
ことができる。しかも、上記構成の空調システムによれ
ば、循環空気層を循環する空気流により、壁体の内部結
露現象を確実に防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施形態によれ
ば、一階床から小屋裏に達する煉瓦ダクト(30)が、建築
物の内部領域において乾式煉瓦組積構造の垂直煉瓦壁に
より形成される。トロンブウォール装置および集熱パネ
ルで加熱された空気は、煉瓦ダクトに導入され、煉瓦の
目地部から室内領域に流出する。好ましくは、トロンブ
ウォール装置は、冷房運転時に太陽光の入射を遮蔽する
遮光手段(24)と、放熱空間の下部領域を大気開放する外
気導入口(25)とを備える。外気導入口は、冷房運転時に
開放し、放熱空間の空気は、トロンブウォール装置の蓄
熱壁(21)から受熱して昇温した後、大気に放出される。
【0014】本発明の更に好適な実施形態によれば、空
気循環式空調システムは、地中冷熱により冷却した空気
を更に冷却又は除湿する補助空調機を備えるとともに、
太陽熱により加熱された空気を煉瓦ダクト又は排気ダク
ト(85)に選択的に給送するハンドリングユニット(80)を
備える。
【0015】好ましくは、地中冷熱により室内空気を冷
却する手段として、地中に埋設したクールチューブ(50)
が採用され、断熱材として、ファインセル連通ウレタン
フォームの板状成形品が採用される。
【0016】図1及び図2は、本発明の好適な実施形態
を示す空調システムの概略的システムフロー図である。
図1には、夏季冷房時における空調システムの運転形態
が示されており、図2には、冬季暖房時のシステム運転
形態が示されている。
【0017】図1及び図2に示す空調システムは、煉瓦
造住宅の冷暖房設備を構成する。空調システムは、空調
熱源として、外壁及び屋根に配置したトロンブウォール
装置及び集熱パネル、地中に埋設したクールチューブ
(アースチューブ)、更には、補助的な熱源として機能
する補助空調機を備える。クールチューブは、熱交換器
に接続され、熱交換器は、クールチューブ内の冷気と循
環空気との顕熱交換を行う。クールチューブと室内空気
循環系との間に熱交換器を介装したことにより、臭気、
不純物、蒸気等を含有し得るクールチューブ内の空気が
直に室内に流入又は循環するのを防止することができ
る。
【0018】空調システムは、空気搬送手段として、小
屋裏に配置したハンドリングユニットと、暖気を室内に
供給する煉瓦ダクトとを備える。空調システムは又、空
気循環手段として、外壁の二重壁中空部に形成した循環
空気層と、1階床下に形成した床下回収ダクトと、冷気
を室内に供給する給気ダクトとを備える。外壁は、乾式
煉瓦組積構法により施工された二重壁構造の垂直煉瓦壁
からなる。内側煉瓦壁及び外側煉瓦壁の間には、循環空
気層を構成する中空域が形成される。煉瓦ダクトも又、
乾式組積構法の垂直煉瓦壁により構築され、全高に亘っ
て均等な方形又は円形の筒形断面を有する。ハンドリン
グユニットは、樹脂製又は金属製のチャンバ及び流路切
換装置等の組立体からなり、給気ダクト及び床下回収ダ
クトは、樹脂製又は金属製のダクト部材により形成され
る。
【0019】ハンドリングユニットには、第1循環ファ
ンが付設される。第1循環ファンは、循環空気を小屋裏
排気手段(冷房時)又は煉瓦ダクト(暖房時)に選択的
に給送する。室内空気を床下ダクト及び熱交換器に誘引
する第2循環ファンが、床下ピット内に配置される。第
2循環ファンは、熱交換器を通過した室内空気を給気ダ
クトに給送する。
【0020】図1に示す如く、夏季の冷房運転時には、
室内冷房負荷により昇温した比較的高温の室内空気が、
内側煉瓦壁の目地部から循環空気層に誘引され、床下回
収ダクトを介して熱交換器に導入される。クールチュー
ブ内の冷気が、冷気循環ファンの循環圧力下に熱交換器
に導入され、室内空気の顕熱を受熱してクールチューブ
に還流する。室内空気は、クールチューブの冷気と熱交
換して除熱又は冷却された後、第2循環ファンの循環圧
力下に給気ダクトに送出され、給気ダクトは、比較的低
温の調温空気(冷気)を室内空間に吹出す。
【0021】クールチューブの冷房能力が不足する場
合、或いは、室内空気の除湿等を要する場合、熱交換器
で熱交換した空気は、補助空調機によって更に冷却又は
除湿される。補助空気機として、空冷、水冷又は吸収式
のヒートポンプ型空調機等を使用し得る。
【0022】トロンブウォール装置は、日射を遮蔽可能
な断熱シャッタ(図示せず)を備える。断熱シャッタ
は、日中は、蓄熱壁に対する太陽光の入射を遮蔽する。
トロンブウォール装置の下部には、装置内に外気を導入
する外気導入口が配設され、外気導入口は、放熱空間の
下部領域を大気開放する。ハンドリングユニットの第1
循環ファンが作動され、第1循環ファンは、トロンブウ
ォール装置の放熱空間に滞留する比較的高温の空気を小
屋裏排気手段から外界に放出し、外気を放熱空間に誘引
する。なお、小屋裏排気手段は、好ましくは夏季又は中
間期に常時運転され、小屋裏の空間を強制換気する。
【0023】冬季の暖房運転時には、室内暖房負荷によ
り降温した比較的低温の室内空気は、図2に示す如く、
煉瓦壁の循環空気層を介して床下回収ダクトに誘引さ
れ、第2循環ファンの循環圧力下にトロンブウォール装
置の放熱空間に導入される。
【0024】所望により、補助空調機を補助的暖房手段
として使用しても良い。この場合、補助空調機は、図2
に破線で示す如く、循環空気の一部を回収ダクトから誘
引し、所望の温度に加温した後、給気ダクトから室内空
間に供給する。
【0025】トロンブウォール装置は、上述の外気導入
口を閉塞するとともに、断熱シャッタを開放する。トロ
ンブウォール装置の蓄熱壁は、太陽光の入射により受熱
し、太陽熱を蓄熱するとともに、放熱空間の空気に放熱
するとともに、蓄熱した顕熱を夜間に室内側に放熱する
熱輻射壁として機能する。回収ダクトから放熱空間に導
入された循環空気は、放熱空間の高温雰囲気および蓄熱
壁との伝熱接触により受熱して昇温し、温度差による自
然対流作用および第1循環ファンの循環圧力により、集
熱パネルに導入される。
【0026】集熱パネルは、黒色系に着色した伝熱管を
有し、伝熱管は、太陽熱を集熱し、伝熱管内を流通する
空気を加熱する。集熱パネルにより加熱された空気は、
比較的高温の調温空気としてハンドリングユニットに誘
引され、第1循環ファンにより煉瓦ダクトに導入され
る。
【0027】煉瓦ダクトの壁体は、煉瓦の目地部を介し
てダクト内領域と室内領域とを常時通気する。煉瓦ダク
トは、暖気(調温空気)に伝熱接触して蓄熱するととも
に、煉瓦の目地部から暖気を室内に放出する。
【0028】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明の好適な
実施例について詳細に説明する。図3は、図1及び図2
に示す空調システムを適用した煉瓦造住宅の平面図であ
り、図4及び図5は、図3のI−I線における煉瓦造住
宅の断面である。なお、図3(A)には、煉瓦造住宅の
1階平面図が示され、図3(B)には、煉瓦造住宅の2
階平面図が示されている。また、図4には、冷房運転時
の空調システムの運転形態が図示され、図5には、暖房
運転時の空調システムの運転形態が図示されている。
【0029】煉瓦造住宅の外壁10は、内側壁11及び
外側壁12からなる二重壁構造の煉瓦壁として施工さ
れ、壁体11、12の間に循環空気層15が画成され
る。循環空気層15は、主に、東側、北側及び西側壁面
に延在する。循環空気層15の下端部は、一階床下ピッ
トに配置された床下回収ダクト17(図4、図5)と連
通する。
【0030】煉瓦造住宅の南側外壁10の中央部は、ト
ロンブウォール装置20の蓄熱壁21を構成する。蓄熱
壁21の部分は、循環空気層15の部分に乾式煉瓦を更
に充填した三重壁構造の煉瓦壁からなる。所望により、
蓄熱壁21のみを鉄筋コンクリート構造の壁体として構
築しても良い。蓄熱壁21の外側には、外装材22が配
置され、放熱空間23が、蓄熱壁21及び外装材22の
間に画成される。外装材22は、透光性ガラス建具から
なり、日射を遮蔽可能な可動断熱シャッタ24(仮想線
で示す)を全域に備える。外装材22は、開閉可能な外
気導入口25を下部に備えており、外気導入口25は、
放熱空間23の下部領域を外界と連通する。
【0031】煉瓦造住宅の中心部には、煉瓦ダクト30
及び給気ダクト40が配置される。煉瓦ダクト30は、
乾式煉瓦組積構法により構築された正方形配列の垂直壁
31からなり、給気ダクト40は、煉瓦ダクト30の中
心部に配置された樹脂製又は金属製円形ダクトからな
る。煉瓦ダクト30は、コア形態に1階及び2階部分を
貫通し、2階天井裏から垂直下方に延びる暖気給送路3
2を形成する。給気ダクト40は、1階床下から煉瓦ダ
クト30の中心部を垂直上方に延び、2階の床上部分で
終端する。給気ダクト40は、半径方向に延びる分岐ダ
クト41を備え、分岐ダクト41の外端部は、垂直壁3
1の冷気吹出口45に接続される。
【0032】クールチューブ50は、地中に埋設した所
定本数の樹脂製又は金属製の空気冷却管51と、冷気循
環ファン(図示せず)とを備える。冷却管51は、例え
ば、全長60m以上の管長を有する。本例では、2本以
上の空気冷却管51が、例えば、地中3m以上の深さに
埋設される。冷却管51は、流入管52及び流出管53
を介して熱交換器55と連通する。冷気循環ファン及び
熱交換器55は、煉瓦造住宅の床下ピット内に配置さ
れ、熱交換器55は、床下回収ダクト17を介して循環
空気層15の下端部と連通する。熱交換器55として、
フィンチューブ型の顕熱交換式熱交換器、或いは、回転
式の全熱交換型熱交換器等を好適に使用し得る。クール
チューブ50は、冷却管51及び熱交換器55を含むク
ローズド型の空気循環回路を構成し、地中冷熱により冷
却した冷却管51内の空気は、熱交換器55において室
内空気と熱交換し、空気冷却管51に還流する。クール
チューブ50内の空気の循環流量は、例えば、300m
3 /h以上に設定される。
【0033】補助空調機60及び空気循環ファン65
が、床下ピット内に配置される。循環ファン65は、循
環空気層15及び熱交換器55を介して室内空気を誘引
し、熱交換器55にて冷却した室内空気を給気ダクト4
0に給送する。補助空調機60の作動を要する場合、例
えば、冷房負荷が高く、クールチューブ50の冷房能力
が不足する時期又は時間帯(夏季日中等)、或いは、室
内の除湿を要する場合には、循環ファン65は、熱交換
器55を通過した室内空気の一部又は全流量を補助空調
機60に導入する。補助空調機60は、室内空気を更に
調温又は調湿した後、調整空気として給気ダクト40に
給送する。補助空調機として、空冷、水冷又は吸収式の
ヒートポンプ型空調機、或いは、冷水循環コイル内蔵型
の空調機等の各種形式の空調機を使用し得る。
【0034】床下回収ダクト17の連通部18が、トロ
ンブウォール装置20の下面に開口し、放熱空間23と
連通する。暖房運転時には、回収ダクト17内の空気
は、連通部18を介して放熱空間23に流入する。放熱
空間23の上端部は、熱搬送ダクト81を介してハンド
リングユニット80と連通するとともに、集熱パネル7
0の伝熱管と連通する。集熱パネル70の面積は、例え
ば、15〜20m2 以上に設定され、通過流量は、例え
ば、300m3 /h以上に設定される。集熱パネル70
の流入口には、開閉ダンパ(図示せず)が設けられ、開
閉ダンパは、冷房運転時に常時閉鎖し、暖房運転時に集
熱ダクトの温度が、例えば、25℃以上に達したときに
開放し、放熱空間23の空気の取込みを開始する。
【0035】集熱パネル70の流出口が、熱搬送ダクト
82を介してハンドリングユニット80に接続される。
ハンドリングユニット80は、搬送ダクト81、82か
らユニット80内に流入した空気を混合する混合チャン
バ83と、混合域を排気ダクト85及び熱搬送ダクト8
6に選択的に連通する流路切換装置84と、放熱空間2
3及び集熱パネル70の暖気を誘引し且つこれを圧送す
る空気循環ファン(図示せず)とを備える。ハンドリン
グユニット80は、冷房運転時に放熱空間23の暖気を
排気ダクト85に給送し、暖房運転時に放熱空間23及
び/又は集熱パネル70の暖気を熱搬送ダクト86に給
送する。
【0036】排気ダクト85に送出された暖気は、小屋
組頂部の排気筒87を介して大気に放出される。小屋裏
領域88には、換気ファン(図示せず)が配置され、換
気ファンは、夏季(所望により夏季及び中間期)に常時
作動し、軒裏領域から外気を誘引するとともに、小屋裏
領域88の空気を排気筒87から大気に放出する。
【0037】熱搬送ダクト86に送出された暖気は、煉
瓦ダクト30の暖気給送路32に導入され、垂直壁31
の煉瓦に伝熱接触しながら降下し、煉瓦の隙間(目地
部)から室内空間に流出する。煉瓦は、暖気に接触して
温度上昇し、暖気の顕熱を蓄熱する。煉瓦が保有する熱
は、暖気循環の停止時又は夜間等に室内空気に放熱す
る。
【0038】図6乃至図8は、外壁10の構造を示す斜
視図、横断面図及び縦断面図である。図6に示す如く、
外壁10は、所定間隔を隔てて内側壁11及び外側壁1
2を平行に配置した二重壁構造を有し、壁体11、12
の間の中空部は、非通気性断熱材16により分割され
る。標準煉瓦1及びコーナー煉瓦1’は、千鳥配列に組
積される。煉瓦1、1’のボルト挿通孔7は、下段及び
上段煉瓦1の半円形溝9の曲率中心と同心状に配置さ
れ、煉瓦1の大径貫通孔8は、下段及び上段煉瓦1の大
径貫通孔8と同心位置に配置される。
【0039】図8に示す如く、上下の煉瓦1の間には、
金属プレート2が介挿される。金属プレート2は、ボル
ト挿通孔7と整合可能なボルト挿通孔を有する。長ナッ
ト3、丸座金3a及びバネ座金3bが、金属プレート2
上に位置決めされ、全螺子ボルト4が、長ナット3の半
部まで螺込まれる。金属プレート2、全螺子ボルト4及
び長ナット3等の連結作業が、煉瓦1、1’の組積段毎
に反復実施され、垂直な壁体11、12が構築される。
【0040】このような組積構法によれば、煉瓦1、
1’は、ボルト4の緊締力によるプレストレス下に互い
に一体化しているにすぎず、壁体11、12の横目地5
及び縦目地6は、通気性を有する。即ち、煉瓦1、1’
は、意匠的且つ構造的には、連続的な壁体を構成し、雨
水等の進入を防止する防水性を発揮するが、気密性を備
えておらず、煉瓦壁11、12の両側の空気は相互に流
通する。
【0041】壁体11、12の中空部に挿入された非通
気性断熱材16は、真空断熱材又はファインセル連通ウ
レタンフォームと一般に呼ばれる素材の板状成形品から
なる。この素材は、通常は、冷蔵庫又は保冷車の断熱材
として使用される材料であり、極めて低い熱伝導率
(0.008W/m・K)を示すので、図7及び図8に
示す如く、厚さ30mm程度の薄板形態の断熱材16を1
30mm程度の壁体間隙に挿入することにより、外界と隔
絶した気密空気層が、循環空気層15として形成され
る。この結果、外壁10の熱貫流率は、0.27W/m
2 ・K程度に低減し、煉瓦造住宅の熱損失係数は、1.
51W/m2 ・K程度に低下する。
【0042】外壁10は、断熱材16を中空部に挿入し
た結果として、外部環境に対する外壁10の高気密化及
び高断熱化を達成する一方、室内環境と循環空気層15
との間の通気性を維持する。従って、室内空気は、内側
壁11の全域に分散する目地部5、6から循環空気層1
5に流入する。
【0043】同様の煉瓦組積構造は、煉瓦ダクト30に
も採用されており、煉瓦ダクト30内の暖気は、垂直壁
31の全域に分散する目地部から室内に流入する。同時
に、煉瓦ダクト30内を流下し且つ目地部を流通する暖
気は、垂直壁31の煉瓦1に伝熱接触し、暖気が保有す
る顕熱の一部は、煉瓦1に蓄熱される。煉瓦1が蓄熱し
た顕熱は、夜間等に緩慢に室内に放熱されるので、夜間
の外気温低下や、外乱等に伴う急激な室温低下は防止さ
れ、室内環境は安定化する。
【0044】次に、上記構成の空調システムの作動態様
について説明する。冷房運転時には、空調システムは、
図4に示す如く、クールチューブ50、補助空調機6
0、ハンドリングユニット80を作動する。トロンブウ
ォール装置20の断熱シャッタ25は、閉鎖位置に保持
され、外気導入口25は開放される。煉瓦造住宅には、
2つの空気流通系、即ち、室内環境−循環空気層15−
床下回収ダクト17−熱交換器55−(補助空調機6
0)−給気ダクト40−室内環境の空気循環回路からな
る冷気循環系と、外気−外気導入口25−放熱空間23
−ハンドリングユニット80−排気筒87−外気の暖気
放出経路からなる放熱系とが形成される。
【0045】他方、暖房運転時の空調システムは、図5
に示す如く、集熱パネル70及びハンドリングユニット
80を作動するとともに、トロンブウォール装置20の
断熱シャッタ25を開放位置に保持し、外気導入口25
を閉鎖する。煉瓦造住宅には、単一の空気流通系、即
ち、室内環境−循環空気層15−床下回収ダクト17−
連通部18−放熱空間23−集熱パネル70−ハンドリ
ングユニット80−煉瓦ダクト30−室内環境の暖気循
環回路からなる暖気循環系が形成される。
【0046】上記構成の空調システムを備えた煉瓦造住
宅の試験室を建造し、夏季及び冬季の室内熱環境の実測
調査を実施した結果、クールチューブを夜間に使用した
場合、室温は低下し続け、PMV(met 値1.2 、clo 値
0.6 )は、徐々に低下した。夜間のクールチューブ運転
の効果を日中の冷房負荷で比較した結果、クールチュー
ブを使用した場合の日積算冷房消費電力量は、クールチ
ューブを使用しない場合に比べて、概ね20%前後、減少
すると判明した。なお、PMVは、熱的に中立に近い状
態の人体の温冷感を表すPredicted Mean Vote の略であ
り、かなり暑い状態の+3 から、かなり寒い状態の−3
までの7 段階の尺度で示す快適性評価の指標である。me
t 値は、活動レベルの指標であり、clo 値は、衣服着用
時の指標である。
【0047】また、冬季は、集熱パネル及びトロンブウ
ォール装置を日中に使用すると室温は、日中の最高温度
が約24℃に達した。また、朝方の最低温度が、約12℃ま
で低下したが、これは、その時点の外気温度と対比する
と、約14K 高い値であった。集熱パネルとトロンブウォ
ール装置の効果を暖房負荷で比較した結果、集熱パネル
とトロンブウォール装置を使用した場合の日積算暖房消
費電力量は、これらの装置を使用しない場合に比べて、
概ね30%程度減少すると判明した。
【0048】更に、上記空調システムを備えた煉瓦造住
宅モデルを対象とした数値シミュレーションを行った結
果、冬季において、煉瓦壁および土間床の熱容量、集熱
パネル、トロンブウォール装置を用いた空調システム
は、室内熱環境向上に大きく寄与し、期間積算暖房負荷
は、木造住宅モデルに比べて、約26%減少した。なお、
煉瓦造住宅モデルの各設定条件は、集熱パネル面積=1
6.2m2、取り込み流量=300m3 /h 、取り込み開始温度
=25℃であり、トロンブウォール装置の断熱シャッタ
は、8:00〜17:00 の時間帯に開放するものと設定した。
また、夏季において、クールチューブを使用した煉瓦造
住宅モデルの期間積算冷房負荷は、木造住宅モデルに比
べて約30%減少した。なお、クールチューブの運転時間
は、21:00 〜6:00に設定し、クールチューブ本数=2
本、長さ=60m 、埋設深さ=3m、流量=310m3/h に条件
設定した。
【0049】以上、本発明の好適な実施例について詳細
に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるもので
はなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で
種々の変形又は変更が可能であり、該変形例又は変更例
も又、本発明の範囲内に含まれるものであることは、い
うまでもない。
【0050】例えば、煉瓦壁には、所望により、吸気グ
リル等の吸気口を更に設けても良い。また、上記実施例
では、実質的に建物の全外周壁を乾式煉瓦の二重壁構造
に設計しているが、実際の建築物においては、必ずしも
全外周壁をこのような二重壁構造に設計する必要はな
く、例えば、外周壁を部分的に乾式煉瓦の二重壁構造に
設計し、他の外周壁部分をブリックベニア工法(単一の
乾式煉瓦壁の内側に石膏ボート等の内装ボードを内張り
する工法)の壁体、或いは、鉄筋コンクリート構造、木
構造又は鉄骨構造の壁体に設計しても良い。更には、上
記実施例では、外周壁から室内空気を吸い込み、建物中
央部の煉瓦ダクト又は給気ダクトから調温空気を吹き出
す構成を採用しているが、その他の構造、例えば、建物
中央部のダクトから室内空気を吸い込み、外周壁から調
温空気を室内に吹き出したり、或いは、一方の側の外周
壁から室内空気を吸い込み、他の側の外周壁から調温空
気を室内に吹き出すような構成を採用しても良い。
【0051】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の上記構成
によれば、太陽熱及び地中冷熱を効率的に利用した省エ
ネルギー効果と、乾式組積構法の煉瓦壁の断熱気密化と
を両立し、冷暖房負荷を大幅に低減可能な省エネルギー
住宅を実現し得る空気循環式パッシブ空調システムを提
供することがてきる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施形態を示す空調システムの
概略的システムフロー図であり、夏季冷房時における空
調システムの運転形態が示されている。図2には、冬季
暖房時のシステム運転形態が示されている。
【図2】本発明の好適な実施形態を示す空調システムの
概略的システムフロー図であり、冬季冷房時における空
調システムの運転形態が示されている。
【図3】図1及び図2に示す空調システムを適用した煉
瓦造住宅の平面図である。
【図4】図3のI−I線における煉瓦造住宅の断面であ
り、冷房運転時の空調システムの運転形態が図示されて
いる。
【図5】図3のI−I線における煉瓦造住宅の断面であ
り、暖房運転時の空調システムの運転形態が図示されて
いる。
【図6】外壁の構造を示す斜視図である。
【図7】外壁の構造を示す横断面図である。
【図8】外壁の構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 煉瓦 5 横目地 6 縦目地 10 外壁 11 内側壁 12 外側壁 15 循環空気層 16 非通気性板状断熱材 17 床下回収ダクト 20 トロンブウォール装置 30 煉瓦ダクト 40 給気ダクト 50 クールチューブ 60 補助空調機 70 集熱パネル

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 煉瓦及び金属プレートを積層するととも
    に、前記煉瓦のボルト挿通孔を貫通する緊締具を緊締し
    て上下の煉瓦を一体的に相互連結する乾式煉瓦組積構法
    の建築物における空気循環式空調システムであって、 前記建築物の外壁(10)は、乾式煉瓦組積構造の二重壁に
    より形成され、非通気性の板状断熱材(16)が、該二重壁
    の中空部に挿入され、該断熱材と前記二重壁の内側壁(1
    1)との間に循環空気層(15)が画成され、該空気層は、建
    築物の床下回収ダクト(17)と連通し、 一階床から小屋裏に達する煉瓦ダクト(30)が、前記建築
    物の内部領域において乾式煉瓦組積構造の垂直煉瓦壁に
    より形成され、 床下から上方に延びる給気ダクト(40)が、前記煉瓦ダク
    ト(30)内に配置され、 室内空気は、前記内側壁を構成する煉瓦の目地部を介し
    て前記循環空気層に流入し、該空気層から前記回収ダク
    トに誘引され、地中冷熱又は太陽熱により冷却又は加熱
    された後、前記煉瓦ダクト又は前記給気ダクトに導入さ
    れ、前記煉瓦ダクトを構成する煉瓦の目地部又は前記給
    気ダクトの吹出口(45)から室内領域に流出することを特
    徴とする空気循環式空調システム。
  2. 【請求項2】 煉瓦及び金属プレートを積層するととも
    に、前記煉瓦のボルト挿通孔を貫通する緊締具を緊締し
    て上下の煉瓦を一体的に相互連結する乾式煉瓦組積構法
    の建築物における空気循環式空調システムであって、 前記建築物の外壁(10)は、乾式煉瓦組積構造の二重壁に
    より形成され、非通気性の板状断熱材(16)が、該二重壁
    の中空部に挿入され、該断熱材と前記二重壁の内側壁(1
    1)との間に循環空気層(15)が画成され、該空気層は、建
    築物の床下回収ダクト(17)と連通し、 前記建築物は、地中冷熱により冷却した冷気を循環可能
    な熱交換器(55)と、太陽熱を蓄熱可能なトロンブウォー
    ル装置(20)と、太陽熱を集熱する集熱パネル(70)とを備
    え、 室内空気は、前記内側壁を構成する煉瓦の目地部を介し
    て前記循環空気層に流入し、該空気層から前記回収ダク
    トに誘引され、 前記回収ダクトの空気は、冷房運転時に前記熱交換器に
    より前記冷気と熱交換して冷却した後、給気ダクト(40)
    の吹出口(45)から室内領域に吹出し、 前記回収ダクトの空気は、暖房運転時に前記トロンブウ
    ォール装置の放熱空間(23)及び前記集熱パネルの伝熱管
    で太陽熱により加熱された後、室内領域に供給されるこ
    とを特徴とする空気循環式空調システム。
  3. 【請求項3】 一階床から小屋裏に達する煉瓦ダクト(3
    0)が、前記建築物の内部領域において乾式煉瓦組積構造
    の垂直煉瓦壁により形成され、 前記放熱空間及び前記伝熱管で加熱された空気は、前記
    煉瓦ダクトに導入され、該煉瓦ダクトを構成する煉瓦の
    目地部から室内領域に流出することを特徴とする請求項
    2に記載の空気循環式空調システム。
  4. 【請求項4】 前記トロンブウォール装置は、冷房運転
    時に太陽光の入射を遮蔽する遮光手段(24)と、前記放熱
    空間の下部を外気と連通する開閉可能な外気導入口(25)
    とを備え、 前記外気導入口は、冷房運転時に開放し、前記放熱空間
    の空気は、前記トロンブウォール装置の蓄熱壁(21)の熱
    を受熱して昇温した後、大気に放出されることを特徴と
    する請求項2又は3に記載の空気循環式空調システム。
  5. 【請求項5】 地中冷熱により冷却した空気を更に冷却
    又は除湿する補助空調機(60)を備えたことを特徴とする
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の空気循環式空調
    システム。
  6. 【請求項6】 太陽熱により加熱された空気を前記煉瓦
    ダクト又は排気ダクト(85)に選択的に送出するハンドリ
    ングユニット(80)を備えたことを特徴とする請求項1乃
    至5のいずれか1項に記載の空気循環式空調システム。
  7. 【請求項7】 前記地中冷熱により前記空気を冷却する
    手段として、地中に埋設したクールチューブ(50)を備え
    ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記
    載の空気循環式空調システム。
  8. 【請求項8】 前記断熱材は、ファインセル連通ウレタ
    ンフォームの板状成形品からなることを特徴とする請求
    項1乃至7のいずれか1項に記載の空気循環式空調シス
    テム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004301470A (ja) * 2003-04-01 2004-10-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 地中熱利用システム
JP2014167369A (ja) * 2013-02-28 2014-09-11 Panahome Corp 建物の構造
JP6914495B1 (ja) * 2021-06-11 2021-08-04 フロンヴィルホームズ名古屋株式会社 住宅

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