JP5238357B2 - 建物の換気システム - Google Patents

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本発明は、建物の換気システムに関するものである。
従来、冬季において、ヒーターなどの暖房器具によって空気を暖めることで、建物内の居室空間の湿度が低下してしまうことが問題となっている。
湿度が低下すると、快適さが損なわれること、ウイルスの活動が活発になって空気感染しやすくなること、静電気が発生して電子機器の故障の原因になること、などの様々な問題が生じる。
これらの問題を解決するために、特許文献1には、1つのユニット内に送風機と加湿器とを有して天井裏に設置される換気装置が開示されている。
このように、送風機と加湿器を有する換気装置によって、建物内の居室空間の湿度を集中的に管理することができる。
特開平10−288357号公報
しかしながら、上記の特許文献1の構成では、天井裏の狭い空間に、送風機と加湿器とが一体のユニットとなった換気装置を設置するため、加湿用のフィルタの大きさが制限され、建物全体を加湿するための能力が不足する場合があった。
そこで、本発明は、建物全体を加湿するための充分な能力を備えた建物の換気システムを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の換気システムは、空気を取り入れて部屋に供給する換気装置と、前記換気装置と前記部屋とを連通する給気ダクトと、を備える建物の換気システムであって、前記換気装置としての熱交換換気扇の前記部屋に通じる下流側には除湿・加温装置が前記給気ダクトで接続され、さらにその下流側には加湿装置が前記給気ダクトで接続され、前記加湿装置の下流側には前記給気ダクトが連結されて、前記換気装置及び前記除湿・加湿装置は天井裏空間に配置されるとともに、前記加湿装置は床下空間に配置されており、前記加湿装置は、給水装置によって給水滴下される複数のフィルタを備え、取り入れた空気の少なくとも一部が前記フィルタを通過し、前記複数のフィルタは全て、空気の通過方向と水の流下方向とが対向するように縦方向に傾斜した断面六角形状の複数の小部屋を有するハニカム構造を備えていることを特徴とする。
また、前記天井裏空間には、前記換気装置の下流側に必要な風量を得るための中間ダクトファンが連結される構成とすることができる。
さらに、前記加湿装置への給水を調整する電磁弁は、床に設けられた床下点検口の直下に配置される構成とすることができる。
さらに、前記加湿装置には、取り入れた空気が前記フィルタを通過しないで迂回する迂回路を設けることができる。
このように、本発明の換気システムは、換気装置と給気ダクトとを備える建物の換気システムであって、換気装置の下流側には加湿装置が接続され、加湿装置の下流側には給気ダクトが連結されて、換気装置は天井裏空間に配置されるとともに、加湿装置は床下空間に配置される。
したがって、天井裏空間と床下空間とを有効に利用しつつ、床下空間に配置される大型の加湿装置を用いて建物内を加湿して、空気の過乾燥を抑制することができる。
また、天井裏空間には、換気装置の下流側に必要な風量を得るための中間ダクトファンが連結されることで、給気ダクトの圧力損失が大きい場合でも建物内を加湿できる。
さらに、加湿装置への給水を調整する電磁弁は、床に設けられた床下点検口の直下に配置されることで、電磁弁を容易に清掃することができる。
そして、加湿装置は、給水装置によって給水滴下されるフィルタを備えるタイプとすることで、加湿する能力が高くなるとともに、結露の発生を抑えることができる。
また、換気装置の下流側かつ加湿装置の上流側に、除湿装置、加湿装置又は除湿・加温装置のいずれかひとつが接続されて床下空間に配置されることで、加湿された空気が換気装置や除湿装置、加湿装置又は除湿・加温装置を通過しないため、効率よく加湿することができる。
さらに、加湿装置に、取り入れた空気がフィルタを通過しないで迂回する迂回路を設けることで、迂回する空気には圧力損失が生じないため、加湿装置を通過する空気の圧力損失を抑制することができる。
そして、上記したような換気システムを備えるユニット建物は、充分な湿度を有する快適な建物となる。
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、図1を用いて、ユニット建物Uの構成を説明する。
このユニット建物Uは、図1に示すように、土台となる基礎部14と、1階の床31と、1階の壁32と、2階の床33(1階の天井)と、2階の壁34と、屋根35と、を備えている。
そして、1階の床31と1階の壁32と2階の床33(1階の天井)とに囲まれて1階の部屋11が形成され、2階の床33と2階の壁34と屋根35とに囲まれて2階の部屋12が形成されている。
このユニット建物Uは、ベタ基礎などの基礎部14と底面を覆う底版部15とを備えており、基礎部14と底版部15と1階の床31とに囲まれて床下空間16が形成されている。また、屋根35の内部には天井裏空間17が形成されている。
そして、本実施の形態のユニット建物Uは、天井裏空間17に、フィルタボックス50を介して外気を取り込む換気装置としての熱交換換気扇6と、熱交換換気扇6の下流側に接続された除湿・加温装置7と、を備えるとともに、床下空間16に、除湿・加温装置7の下流側に接続された加湿装置8を備えている。
したがって、天井裏空間17に配置される熱交換換気扇6と、熱交換換気扇6の1階の部屋11に通じる下流側に接続されて床下空間16に配置される加湿装置8と、熱交換換気扇6と加湿装置8とを接続する加湿装置接続管88と、加湿装置8の下流側に連結される給気ダクト453,454と、を備えて建物の換気システムSが構成されている。
なお、ここにおいて、下流側とは、熱交換換気扇6を起点として、1階の部屋11や2階の部屋12を終点とした場合における、終点に近い側をいうものとする。
また、フィルタボックス50は、2階の部屋12の天井近傍に配置され、内部に複数種類のフィルタを備えることで、外気取入ダクト42によって取り入れた外気に含まれる粉塵や窒素酸化物などを取り除くものである。
また、外気取入ダクト42は、一端がウェザーカバー41によって雨水が吹き込まないようにされた屋根35に取り付けられ、他端が熱交換換気扇6に取り付けられて、屋外と熱交換換気扇6とを連通している。
さらに、熱交換換気扇6は、天井裏空間17に配置されて、内部に給気及び排気のための送風機を備えるとともに、屋内側から屋外側に至る排気のための経路と、屋外側から屋内側に至る給気のための経路と、が互いに略直交するように形成され、この交差部に熱交換器を設けて給気と排気の熱交換をするものである。
そして、この熱交換換気扇6には、上記した外気取入ダクト42が連結されている他、排気のための排気ダクト43と、内気を取り入れる内気取入ダクト44と、除湿・加温装置7に接続する除湿・加温装置接続管72と、が連結されている。
この排気ダクト43は、一端が熱交換換気扇6に取り付けられ、他端がウェザーカバー41によって雨水が吹き込まないようにされた屋根35に取り付けられて、熱交換換気扇6と屋外とを連通している。
また、内気取入ダクト44は、一端がユニット建物U内のホール13に設けられた排気グリル46bに取り付けられ、他端が熱交換換気扇6に取り付けられることで、屋内と熱交換換気扇6とを連通している。
さらに、熱交換換気扇6と除湿・加温装置7は、除湿・加温装置接続管72によって接続されており、両者の間には内部に送風機を備えた中間ダクトファン2が設けられている。
この中間ダクトファン2は、給気ダクト450,451,452,453,454,455や加湿装置接続管88の長さが長くなったり屈曲箇所が多くなったりして、管路内の圧力損失が大きくなった場合に、必要な風量を確保するために設けられる。
そして、外気取入ダクト42と除湿・加温装置接続管72とは、熱交換換気扇6を介して繋がって給気のための経路を形成するとともに、内気取入ダクト44と排気ダクト43とは、熱交換換気扇6を介して繋がっていて排気のための経路を形成している。
この給気のための経路と排気のための経路とは相互に分離されているため、給気と排気とが混合されることはないが、熱交換換気扇6の内部において、給気の顕熱と排気の顕熱とを交換するように形成されている。
また、除湿・加温装置7は、外気取入ダクト42を通じて取り入れられた後に熱交換換気扇6によって熱交換された空気を、除湿及び加温するもので、除湿・加温装置接続管72によって熱交換換気扇6と接続され、天井裏空間17から床下空間16まで配設された給気ダクトとしての加湿装置接続管88によって加湿装置8と接続されている。
さらに、この除湿・加温装置7には、屋外に配置されて熱交換を行う室外機71が、連結手段(図示せず)によって連結されている。
そして、本実施の形態の換気システムSが備える加湿装置8は、床下空間16に配置されて、除湿・加温装置7を通過した外気を加湿するもので、上流側に加湿装置接続管88が接続されて除湿・加温装置7と連結されるとともに、下流側に給気ダクト453,454が接続されて1階の部屋11に設けられた給気グリル46a,46aと連結されている。
この加湿装置8は、図2に示すように、1階の床31に設けられた床下点検口36の近傍の床下空間16に配置されるもので、上部の給水管83(図3,4参照)には電磁弁48を有する給水装置としての給水管47が接続されており、下部の排水管84(図3参照)には排水管49が接続されている。
床下点検口36は、加湿装置8のフィルタ82(図3,4参照)の点検を行うために1階の床31に設けられるもので、開口した状態で電磁弁48に手が届くように形成されている。
また、加湿装置8は、図3(a),(b)に示すように、全体を収納するケース81と、加湿装置接続管88が接続された方向に面を向けた3つのフィルタ82,82,82と、このフィルタ82,82,82に給水する給水管83と、通過する空気に吸収されずにフィルタ82,82,82の下まで流下した水を排水する排水管84と、排水管84が配置された側の空間に空気が流れるのを防止して圧力損失が生じないようにする仕切板85と、を備えている。
この給水装置としての給水管83は、床下空間16の給水管47に接続されて水道水を供給するもので、途中に電磁弁48が設置されて、給水量を調整できるように形成されている。
加えて、この電磁弁48には、1階の部屋11に設置された加湿用スイッチ52が接続されており、ON/OFFを切換えることで電磁弁48が開閉されて、建物内を随時加湿できるようになっている。
また、排水管84は、床下空間16の排水管49に接続されて、末端が下水道に連結されているため、自然流下によって加湿の際に余った水を下水に流すことができる。
そして、このフィルタ82は、図4に示すように、全体の形状を保持するケース部821と、ケース部821に格納されたフィルタ82の本体を構成するハニカム構造部822と、を備えており、ケース部821の上部には給水管83が挿入されている。
このケース部821の上部に挿入された給水管83の側面には、複数の小孔83a,・・・が設けられ、給水管83に通水した際にはこの小孔83aから水が放出されて、この水がハニカム構造部822の全体を流下する。
ハニカム構造部822は、合成繊維などを折り重ねることによって、断面六角形状に形成された小部屋を多数備えるものであり、この小部屋が傾斜して形成されているため、加湿する際には、取り入れた空気がこの傾斜した小部屋を上方に移動しつつ通過することとなる。
また、図1に示すように、給気ダクト450は床下空間16に配置されて、一端が加湿装置8に連結されるとともに、他端が分岐ヘッダを介して給気ダクト453,454に連繋している。
この給気ダクト453,454は、床下空間16に配設されて、一端が給気ダクト450に接続されているとともに、他端が1階の部屋11に設けられた給気グリル46a,46aに接続されている。
そして、給気ダクト451,452は、天井裏空間17に配設されて、一端が分岐ヘッダを介して給気ダクト455に接続されているとともに、他端が2階の部屋12に設けられた給気グリル46a,46aに接続されている。
次に、本実施の形態の換気システムSの作用について説明する。
まず、図5を用いて、給気及び排気の際の空気の流れを説明する。
給気においては、外気取入ダクト42を通じて取入られた屋外の空気は、途中に設置されたフィルタボックス50によって粉塵や窒素酸化物などを除去された後に、熱交換換気扇6を経由し、除湿・加温装置7で除湿・加温され、加湿装置8によって加湿されて、給気ダクト453,454を通じて部屋11に導入され、給気グリル46a,46aから放出される。
そして、加湿の際には、図3(a)(b)に示すように、加湿装置接続管88から取り入れられた空気は、フィルタ82,82,82を通過し、それぞれのフィルタ82を通過する際に、傾斜した略六角形状の小部屋内を上に向かって移動する(図4の白抜き矢印を参照)。
この移動の際には、空気は、フィルタ82に含まれつつ流下する水と対向して移動することとなるため、この流下する水を効率よく含水することができる。
その後、すべてのフィルタ82,82,82を通過して含水した空気は、給気ダクト450に放出される。
一方、排気においては、排気グリル46bを通じて内気取入ダクト44に取り入れられた屋内の空気は、熱交換換気扇6を経由し、排気ダクト43を通じて屋外に放出される。
ここにおいて、給気と排気とは同時に行われて、熱交換換気扇6を経由する際に相互に熱交換されることで、冷気は暖められ、暖気は冷やされることになる。
したがって、例えば、冬季において、外気を取り入れる場合には、暖房によって暖められた内気の熱を、冷たい外気に与えることで、外気を暖めつつ取り入れることができるため、暖房の効率が向上するとともに、屋内の温度差を少なくしてヒートショックを防止することもできる。
このように、本実施の形態の換気システムSは、換気装置としての熱交換換気扇6の下流側に加湿装置8が設置されて、この熱交換換気扇6は天井裏空間17に配置されているとともに、加湿装置8は床下空間16に配置されている。
そして、加湿装置8を備えて屋内に供給する空気を加湿することで、屋内でのウイルスの活動を抑制したり、静電気の発生を低減したりすることができるため、快適な住空間を構築することができる。
この換気システムSの効果を検証するために、図6に示すように、建物内の温度を22℃に設定した状態で、外気及び建物内の湿度変化を実測した。図6において、縦軸は湿度(%)、横軸は時間を表している。
図6に示すように、冬季に空調の設定温度を一定にして熱交換換気扇6及び除湿・加温装置7を運転する場合、外気の温度の変化に伴って外気の湿度も変化するが、建物内の温度は略一定に保持されているため湿度も30%程度の略一定状態となる。
この状態で加湿装置8を稼動させて加湿運転を開始すると(加湿運転ON)、図6中に示したように湿度が略10%程度上昇して40%程度になり、その後も40%程度を保持しつづけることになる。
そして、本実施の形態の換気システムSは、熱交換換気扇6の下流側には加湿装置8が接続され、加湿装置8の下流側には給気ダクト453,454が連結されて、熱交換換気扇6は天井裏空間17に配置されるとともに、加湿装置8は床下空間16に配置される。
したがって、天井裏空間17と床下空間16とを有効に利用しつつ、床下空間16に配置される比較的大型の加湿装置8を用いて建物内を加湿して、空気の過乾燥を抑制することができる。
すなわち、天井裏空間17や床下空間16の各々の広さが、熱交換換気扇6や除湿・加温装置7や中間ダクトファン2や加湿装置8などを配置するために十分でない場合でも、換気システムSを構築することができる。
この場合、天井裏空間17に熱交換換気扇6を配置することで、夏季の冷房時には、2階の部屋12に設けられた給気グリル46a,46aを通じて除湿・加温装置7で除湿された空気を供給でき、冬季の暖房時には、1階の部屋11に設けられた給気グリル46a,46aを通じて加湿装置8で加湿された空気を供給できる。
つまり、冷房時には周囲の空気より重く下降する冷気を建物内の上部から供給することが合理的であり、暖房時には周囲の空気より軽く上昇する暖気を建物内の下部から供給することが合理的である。
したがって、冷房・暖房それぞれの機能に対応した装置を、天井裏空間17や床下空間16にそれぞれ配置することで、途中の配管での顕熱の損失や湿度の損失を抑制した合理的な換気システムSを構築できる。
加えて、天井裏空間17と床下空間16とを連結する加湿装置接続管88は、加湿装置8の上流側に位置するため、湿度の高い空気が流れることはなく結露することもない。
また、天井裏空間17には、熱交換換気扇6の下流側に必要な風量を得るための中間ダクトファン2が連結されることで、給気ダクト451,452,453,454,455や加湿装置接続管88の圧力損失が大きい場合でも建物内を加湿できる。
つまり、給気ダクト451,452,453,454,455や加湿装置接続管88の延長が長くなるとともに屈曲箇所が増えると、その分だけ配管内の圧力損失が大きくなるが、この場合でも中間ダクトファン2を備えることで圧力損失を補うことができる。
特に、本実施の形態のように換気システムSの主要な装置である熱交換換気扇6や除湿・加温装置7と加湿装置8とが天井裏空間17と床下空間16とに別々に配置されている場合でも送風できる効果は大きいといえる。
加えて、この場合に中間ダクトファン2が熱交換換気扇6のすぐ下流側に直接に接続されていることで、給気ダクト全体の圧力を高めて建物全体に送風することができる。
さらに、加湿装置8への給水を調整する電磁弁48は、床に設けられた床下点検口36の直下に配置される構成とすることで、電磁弁48を容易に清掃することができる。
そして、加湿装置8が床下空間16に配置されることで、給水や排水に必要な給水管47や排水管49も床下空間16に配置できるため、給水管47や排水管49を極めて容易に設置できる。
加えて、万が一、何らかの理由によって水漏れが発生した場合でも、加湿装置8が床下空間16に配置されているため、床下空間16が浸水するだけであり、家財道具などが水濡れするおそれがない。
さらに、加湿装置8は、給水管47によって給水滴下されるフィルタ82を備えることで、加湿する能力が高くなるとともに、結露の発生を抑えることができる。
つまり、本実施の形態の換気システムSでは、加湿装置8として、フィルタ82を備える、いわゆる気化式のものを用いるため、水が蒸発するための面積が広く、水蒸気の飽和効率が高くなる。
このように、加湿する能力が高くなることで、ユニット建物Uの全体を加湿することができる。
また、気化式の加湿装置8は、空気が自然の状態で保持できる水分量を与えるものであるため、飽和状態にはならず、結露の発生を抑えることができる。
このように、結露の発生を抑制できることで、加湿装置8と部屋11とを連結する給気ダクト453,454の内部にカビが発生することを抑制できる。
さらに、このフィルタ82を備えた気化式の加湿装置8は、空気の持つ顕熱のみで蒸発・加湿するため、特別に熱エネルギーなどを加える必要もなく、省エネルギー化を図ることができる。
そして、水道管から分岐した給水管47を用いて給水するため、手作業によって水を補給する必要がない。
また、本実施の形態の換気システムSに設置される加湿装置8は、フィルタ82を複数備えることで、より高い加湿能力を備えるとともに、圧力損失を少なくすることができる。
つまり、加湿能力を高めようとすればフィルタ82の通風方向の厚みを増加すればよいが、フィルタ82の厚みを増加すると、六角形状の小部屋は傾斜しているため、フィルタ82の上端近傍及び下端近傍の小部屋は利用されなくなって、蒸発のために有効な面積が少なくなる。
そこで、フィルタ82を複数備えて、フィルタ82の厚みの総和を増加させることで、蒸発のために有効な面積を極端に減少することなく、加湿する能力を高めることができる。
さらに、換気装置としての熱交換換気扇6の下流側かつ加湿装置8の上流側に除湿・加温装置7が接続されて床下空間16に配置されることで、加湿された空気が熱交換換気扇6や除湿・加温装置7を通過しないため、効率よく加湿することができる。
つまり、仮に、加湿装置8の下流側に除湿・加温装置7が配置されていれば、加湿装置8によって加湿しても、下流側で除湿されてしまうこととなって、部屋11,12の湿度を高めることはできない。
また、仮に、加湿装置8の下流側に熱交換換気扇6が設置されていれば、冷たく飽和水蒸気量の少ない外気を加湿装置8によって加湿することとなって、加湿の効率が低いとともに、この冷たい外気を熱交換換気扇6で暖めることで、湿度が低下してしまうこととなる。
一方、熱交換換気扇6の下流側に除湿・加温装置7が配置され、この除湿・加温装置7の下流側に加湿装置8が配置されていれば、上記のような問題はなく、効率よく空気を加湿して部屋11,12の湿度を高めることができる。
また、除湿・加温装置7によって一旦除湿された空気を加湿することで、加湿装置8は、安定して空気を加湿することができる。
すなわち、除湿しない場合には加湿装置8に取り入れる空気の湿度は安定しないが、除湿する場合には加湿装置8に取り入れる空気の湿度は安定するため、加湿装置8によって加湿する際に、電磁弁48によって給水量を調整することで湿度を調整できる。
加えて、換気システムSは、加湿装置8を用いて加湿運転する際には、除湿・加温装置7を用いた加温運転と併用することで、給気ダクト内の結露を防止することができる。
そして、上記のように換気システムSを構成することで、室内に設置スペースが不要となる、水道管から給水しているため水の補給が不要となる、ファンが付いた一般の加湿器のような送風音がしない、などの各特徴を備えることができる。
次に、図7(a)(b)を用いて、前記実施の形態とは別の形態の加湿装置8Aを備える場合について説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
前記実施の形態では、加湿装置8のケース81の内部に仕切板85が設置される場合について説明したが、本実施例では、加湿装置8のケース81の内部にスライドドア87が設置される場合について説明する。
図7(a)に示すように、本実施例の加湿装置8Aは、ケース81の内部に、スライドドア87を備えている。
このスライドドア87は、ケース81の内部において、最も上流側にある一番目のフィルタ82の側方に配置されるもので、フィルタ82の面と同一面を形成し、フィルタ82の側方の隙間を埋めている。
さらに、スライドドア87は、空気の流れに直交する方向にスライドして、フィルタ82の側方の隙間を開閉することができる。
そして、加湿する際には、このスライドドア87をスライドさせることで、空気がフィルタ82を通過しないで迂回する迂回路89を設けることができる。
すなわち、建物の一部のみを換気する場合、図7(b)に示すように、開閉装置86,86を途中まで閉めて、加湿装置接続管88の一部と給気ダクト450の一部とを閉鎖する。
この状態でも、加湿装置接続管88の隙間を通じて送風することができるものの、全体の風量が減少することで、加湿した空気が屋内の部屋11,12まで届かない可能性が生じる。
そこで、本実施例では、ケース81の内部のスライドドア87の開閉を調整することで必要な風量を得ることができる。
つまり、加湿装置接続管88の一部と給気ダクト450の一部とを開閉装置86,86によって閉塞する場合、スライドドア87をスライドさせてフィルタ82の側方に迂回路89に通じる隙間を開けておく。
そうすると、この隙間を通過する空気は、ほとんど圧力損失が生じることなく、もとの圧力を保持したままで、フィルタ82,82,82を通過した空気と混合されて、給気ダクト450に放出されることとなる。
したがって、給気ダクト450に放出される空気は、全体としては、所定の圧力を備えることができるため、加湿した空気を、屋内の部屋11,12まで導入することができる。
そして、このスライドドア87を開閉することで、フィルタ82,82,82を通過する空気の量を調整することができるため、これによって湿度を調整することもできる。
なお、この他の構成および作用効果については、前記実施の形態と略同様であるため説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態及び実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態又は実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、本実施の形態及び実施例では、加湿装置8としてフィルタ82の本体がハニカム構造に形成されるフィルタ82を用いる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、気化式の加湿装置であれば、どのようなフィルタを用いたものであってもよい。
また、本実施の形態及び実施例では、除湿・加温装置7が配置される場合について説明したが、これに限定されるものではなく、除湿装置であってもよいし、加温装置であってもよい。
さらに、本実施の形態及び実施例では、換気システムSを、ユニット建物Uに適用する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、在来工法の建物や、ビルなどに適用するものであってもよい。
本発明の最良の実施の形態の換気システムを備えるユニット建物の全体構成を説明する説明図である。 電磁弁と床下点検口との位置関係を説明する側面図である。 本発明の最良の実施の形態の換気システムに配置される換気装置の内部構造を説明する断面図であって、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 本発明の最良の実施の形態の換気システムに配置される換気装置のフィルタの構造を説明する斜視図である。 本発明の最良の実施の形態の換気システムの吸気及び排気の流れを説明する説明図である。 加湿装置を運転した場合の湿度の時間変化を説明するグラフである。 実施例の換気システムに配置される換気装置の内部構造を説明する断面図である。(a)は建物全体を加湿する場合であり、(b)は建物の一部を加湿する場合である。
符号の説明
U ユニット建物
S 換気システム
11,12 部屋
13 ホール
16 床下空間
17 天井裏空間
2 中間ダクトファン
36 床下点検口
450,451,452,453,454,455 給気ダクト
6 熱交換換気扇(換気装置)
7 除湿・加温装置
72 除湿・加温装置接続管
8,8A 加湿装置
82 フィルタ
83 給水管(給水装置)
87 スライドドア
88 加湿装置接続管(給気ダクト)

Claims (4)

  1. 空気を取り入れて部屋に供給する換気装置と、前記換気装置と前記部屋とを連通する給気ダクトと、を備える建物の換気システムであって、
    前記換気装置としての熱交換換気扇の前記部屋に通じる下流側には除湿・加温装置が前記給気ダクトで接続され、さらにその下流側には加湿装置が前記給気ダクトで接続され、前記加湿装置の下流側には前記給気ダクトが連結されて、
    前記換気装置及び前記除湿・加湿装置は天井裏空間に配置されるとともに、前記加湿装置は床下空間に配置されており、
    前記加湿装置は、給水装置によって給水滴下される複数のフィルタを備え、取り入れた空気の少なくとも一部が前記フィルタを通過し、
    前記複数のフィルタは全て、空気の通過方向と水の流下方向とが対向するように縦方向に傾斜した断面六角形状の複数の小部屋を有するハニカム構造を備えていることを特徴とする建物の換気システム。
  2. 前記天井裏空間には、前記換気装置の下流側に必要な風量を得るための中間ダクトファンが連結されることを特徴とする請求項1に記載の建物の換気システム。
  3. 前記加湿装置への給水を調整する電磁弁は、床に設けられた床下点検口の直下に配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の建物の換気システム。
  4. 前記加湿装置には、取り入れた空気が前記フィルタを通過しないで迂回する迂回路が設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の建物の換気システム。
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