JP2003120958A - 建物の冷暖房システム - Google Patents

建物の冷暖房システム

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JP2003120958A
JP2003120958A JP2001345365A JP2001345365A JP2003120958A JP 2003120958 A JP2003120958 A JP 2003120958A JP 2001345365 A JP2001345365 A JP 2001345365A JP 2001345365 A JP2001345365 A JP 2001345365A JP 2003120958 A JP2003120958 A JP 2003120958A
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air
heat medium
space
ventilation
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Yoshiaki Tanaka
慶明 田中
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AIR CYCLE SANGYO KK
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    • Y02B10/40Geothermal heat-pumps

Landscapes

  • Building Environments (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 居住空間に冷暖房用の空気を吹き込んだりす
ることなく建物全体を効率良く、かつ無理なく冷暖房す
る。 【構成】 外壁内側等に通気用壁5を設けて通気層6を
形成する。建物下部に、空気が建物外から建物内にのみ
流入する流出入制御手段を持つ床下換気口11を、建物
上部に、空気が建物内から建物外へのみ流出する流出入
制御手段を持つ屋根換気口12を設ける。土間コンクリ
ート打ち領域13に、冷却及び暖房用の熱媒体供給源に
接続された熱媒体管路14を埋設する。冬は、両換気口
を閉じて同管路に暖房用熱媒体を供給する。通気層の空
気は太陽熱を吸収し、床下空間の空気は熱媒体からの熱
を吸収する。暖気は、居住空間外側の建物内を自然循環
する。夏には、両換気口を開き、同管路に冷房用熱媒体
を供給する。床下換気口から侵入し、熱媒体によって冷
却された空気は、建物内を流動して居住空間を冷やし、
屋根換気口から外へと流出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、床下から小屋空間
及び室内空間に到るまで建物全体を効率良くかつ冷暖房
する、建物の冷暖房システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】建物を床下から暖房するシステムには、
さまざまなタイプのものがある。 床暖房システムは、床面に温水用配管を設置し、この
配管に温水を通過させることで床面を温めて床面上方の
室内空間を暖房する。 オンドル式の暖房システムは、例えば特開平10−3
2551号に見られるように、ボイラーからの温水との
熱交換によって生じた温かい空気を、ブロワによって床
下に吹き出し、その温風によって床を暖めるとともに床
面と熱交換した温風を室内に導いて室内空間を暖房す
る。 床下空間暖房システムは、例えば特開昭63−255
465号や特開平5−18545号に見られるように、
床下の土間コンクリート層に熱媒体用の管路を配管し、
熱媒体がこの管路を通過することによって床下空間を暖
房する。
【0003】また、建物を床下から暖房するとともに
冷房をも行うシステムとして、特開平9−324933
号開示の技術がある。この技術は、床下の土間コンクリ
ートを蓄熱体とし、この蓄熱体によって昇温または冷却
された床下空間の空気を室内へと導くことにより、室内
空間を冷暖房する。蓄熱体は、土間コンクリートに冷温
水管を埋設し、ヒートポンプによって作られた冷温水を
この管路に供給して土間コンクリートを冷却あるいは昇
温するものである。
【0004】更に、建物内に自然の通風を取り入れ、
建物全体を循環する気流の流動と停止を制御して建物の
温度と湿度を調整するシステムとして、エアサイクルシ
ステムがある。このシステムは、建物の外壁内側と屋根
下に断熱材より成る通気用壁を設け、外壁等と通気用壁
との間に形成された通気層内に自然の通風を取り入れ、
また通気層内の空気に壁や屋根を通じて太陽熱を吸収さ
せ、通気層内に生じる空気の圧力差を利用して気流の流
動・停止を制御する。具体的には、暖房を必要とする冬
には、建物の上部と下部の換気口(小屋換気口及び/ま
たは棟換気口と、床下換気口)を閉じる。これにより、
昼間は各通気層内の空気に壁や屋根などを通じて太陽熱
を吸収させつつ建物内空間との間で空気を循環させ、夜
間は通気層内の気流の流動を停止させて、滞留した空気
の断熱作用等により建物内からの熱の放散を抑える。冷
房を必要とする夏には、風上側の建物下部換気口より一
方向弁などの空気の流出入制御手段を介して建物内に侵
入した空気が、床下空間から内壁空洞や通気層を通って
小屋空間に至り、負圧によって開く風下側の建物上部換
気口の一方向弁などの空気の流出入制御手段をすり抜け
て建物外へと流れる。これにともない、建物内の熱気が
外部に排出され、建物内空間が冷やされる。同時に建物
内の湿気も排出される。
【0005】建物上部と下部の換気口に設けられる空気
の流出入制御手段には、主として上記した一方向弁が採
用される。建物上部の空気流出入制御手段には、小径管
を多数束ねた気流制御体より成るもの(特許第2,54
9,330号)や内屋根等との間に空気流路を形成する
もの(特許第2,110,441号)などを用いること
もできる。棟換気口の場合には、単なる開口とし、この
開口周囲を建物外の空気が流れるときに開口に作用する
負圧によって、小屋空間内の空気を引抜くようにして流
出させるものであっても良い。
【0006】
【本発明が解決しようとする問題点】上記したから
の各暖房システムは、当然のことながら冷房を行えな
い。そして、の床暖房システムの場合、床面に配管を
施した部屋しか暖房できないことから、全ての部屋を暖
めるとすると多大な施工コストがかかる。のオンドル
式暖房システムは、ボイラーなどの熱発生源とブロワな
どの送風装置が必要となる。しかも複数の部屋を同時に
暖めるには、大型の装置類を使用しなければならない。
この結果、施工コストやランニングコストもかさみがち
である。また、供給される温風によって、室内が乾燥す
るという欠点もある。の床下空間暖房システムは、床
下空間で暖められた空気を室内に導いて暖房する関係
上、1階部分の部屋空間を暖めるには適しているもの
の、2階以上の空間部の暖房には構造上無理があり、暖
房しにくい。
【0007】の冷暖房システムは、の床下空間暖房
システムと同じ問題点を有する。しかも、内断熱構造を
採る一般的なわが国の建築物にあっては、特に冷房の場
合、外壁との温度差によって室内側の壁に結露を生じ
る。また、の床暖房システムを除くからのシステ
ムは、いずれも床下空間や室内空間の空気を暖めあるい
は冷却して居住空間に導く関係上、ハウスダストが拡散
したり、空気汚染を惹きおこすおそれもある。更に、
のエアサイクルシステムは、熱源を用いることなく、自
然の空気の流れを制御して建物内の温度と湿度を調整す
るが、空気の流れが建物内部および内部と外部のわずか
な圧力差に依存する関係上、効率の点で改良すべき問題
点を有している。
【0008】本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑
み、居住空間に冷暖房用の空気を吹き込んだりあるいは
導入させることなく建物全体を効率良く、かつ無理なく
冷暖房し、しかも室内に結露が生じにくく、比較的経済
的に施工可能な、建物の冷暖房システムを提供すること
を目的とする。また、本発明の目的は、エアサイクルシ
ス住宅において空気の流れを効率良く生じさせて建物全
体の冷暖房に寄与する、建物の冷暖房システムを提供す
ることにある。
【0009】
【問題点を解決するための手段】本発明は、上記した問
題点を解決するために次の構成を備える。すなわち、本
発明システムは、建物の外壁内側と屋根下に断熱材より
成る通気用壁を設けることにより、外壁あるいは屋根と
通気用壁との間に床下空間と小屋空間とを連通させる通
気層を形成してある。建物の下部には、空気が建物外か
ら建物内に流入するがその逆はなされにくいような空気
の流出入制御手段を有する床下換気口を設ける一方、建
物の上部には、空気が建物内から建物外へ流出するがそ
の逆はなされにくいような空気の流出入制御手段を有す
る小屋換気口及び/または棟換気口から成る屋根換気口
を設けてある。床下空間の少なくとも一部の土間コンク
リート打ち領域には、冷却用及び暖房用の熱媒体管路を
埋設配管してある。この熱媒体管路は、冷房用及び暖房
用の熱媒体供給源に接続されている。そして、冬場に
は、床下換気口と屋根換気口の両換気口を閉じるととも
に上記熱媒体管路に暖房用の熱媒体を供給して、各通気
層内の空気に壁あるいは屋根などを通じて太陽熱を吸収
させるとともに床下空間の空気に熱媒体管路を流れる熱
媒体からの熱を吸収させ、これによって昇温した暖気を
建物内空間で自然循環させる。一方、夏場には、上記熱
媒体管路に冷房用の熱媒体を供給し、風上側の床下換気
口の空気流出入制御手段を介して床下空間に侵入した空
気を上記熱媒体管路を流れる熱媒体によって冷却し、こ
の冷気を建物内空間で自然循環させるとともに屋根換気
口の空気流出入制御手段を介して建物外へと流出させ
る、ものである。
【0010】熱媒体管路が埋設されたコンクリート層
は、蓄熱体を構成する。この蓄熱体には、下面に熱損失
を極力抑えるため、下面に耐熱層を設けるのが望まし
い。管路の材質や径は別段制限されるものではないが、
ある程度圧縮強度に富む架橋プラスチック材あるいは金
属材で、一般的には7mmから15mm程度の径のもの
が好ましい。管路は、床下空間の所望の位置に単数ある
いは複数の回路を構成するように配置される。暖房用の
回路と冷房用の回路は、兼用することもできるが、別々
の回路とすることもできる。熱媒体には、水や不凍液が
利用される。熱媒体供給源は、暖房用と冷房用に別々の
供給源を用いても良いし、兼用タイプのものであっても
良い。夜間電力を利用してランニングコストの低減を図
る場合、ヒートポンプが適している。
【0011】通気用壁の下部には、建物内空間から通気
層内に向けて空気が流動するのを許容し、僅かな気流に
よって開動作する一方向弁を有するダンパを取付け、通
気用壁の上部には、建物内空間または小屋空間と通気層
とを連通させる通気口を形成するようにしても良い。こ
の場合、通気層と建物内空間の内壁空洞や間仕切り壁空
洞及び小屋空間にも、熱媒体によって積極的に昇温また
は冷却された空気が循環し、建物全体の温度コントロー
ルを促す。なお、床下換気口や屋根換気口に設けられる
空気の流出入制御手段には、上記した従来例同様、一方
向弁のほか、他の公知の制御手段が用いられる。
【0012】請求項4に係る発明では、床下空間と小屋
空間とを、建物の外壁構成材と内壁構成材との間に形成
される内壁空洞及び/または間仕切り壁空洞から成る連
通路によって連通させてある。建物の下部に、空気が建
物外から建物内に流入するがその逆はなされにくいよう
な空気の流出入制御手段を有する床下換気口を設ける一
方、建物の上部に、空気が建物内から建物外へ流出する
がその逆はなされにくいような空気の流出入制御手段を
有する小屋換気口及び/または棟換気口から成る屋根換
気口を設けてある。また、床下空間の少なくとも一部の
土間コンクリート打ち領域に、冷却用及び暖房用の熱媒
体管路を埋設配管してあり、この熱媒体管路は冷房用及
び暖房用の熱媒体供給源に接続してある。そして、床下
空間の空気を、熱媒体管路を流れる熱媒体によって冷却
または昇温させ、この冷却または昇温された空気を、床
下空間と、連通路と、小屋空間との間で循環させる、点
に特徴を有するものである。
【0013】請求項4のシステムは、外壁の内側及び屋
根下に設けた通気用壁によって空気流路である通気層を
積極的に形成する請求項1から3のシステムとは異な
り、床下空間と小屋空間とを連通させる連通路を、暖気
や冷気の流路にしてある。こうした連通路には、建物の
部屋空間を除く種々の躯体空間を含む。ふところ空間な
どもこれに該当する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示した実施例と
ともに詳説する。図1と図2は、本発明の一実施例(請
求項1〜3)に係るシステムを適用した建物の概略断面
図で、図1は冬場、図2は夏場を示す。また、図3は同
建物下部の一部を示す拡大断面図である。図中符号1は
床下空間、2は小屋空間、3は外壁、4は屋根、5は外
壁内側と屋根下に所要の間隙を置いて対峙させた断熱ボ
ードより成る通気用壁である。外壁3とその内側の通気
用壁5との間には、下部が床下空間1と、上部が小屋空
間2とそれぞれ連通する通気層6(6A)が形成され
る。屋根4とその内側の通気用壁5との間には、小屋空
間2の上部と下部を連通する通気層6(6B)が形成さ
れる。通気用壁5の下部には、建物内空間から通気層内
に向けて空気が流動するのを許容し、僅かな気流によっ
て開動作する一方向弁を有するダンパ7が取付けられ、
通気用壁5の上部には、建物内空間と通気層6Aもしく
は6Bとを連通させる通気口8が形成されている。9
は、通気用壁と内壁等との間に形成される連通路で、床
下空間1と小屋空間2とを連通させる。9Aはそのうち
の内壁空洞、9Bは間仕切り壁空洞である。10は部屋
空間等の居住空間を示す。
【0015】床下空間1には、床下換気口11が設けら
れている。床下換気口11は、空気が建物外から建物内
に流入するがその逆はなされにくいような空気の流出入
制御手段としての一方向弁を備える。また、小屋空間2
には、小屋換気口12及び/または棟換気口が設けられ
ている。小屋換気口12や棟換気口は、空気が建物内空
間から建物外へ流出するがその逆はなされにくいような
同様に空気流出入制御手段としての図示しない一方向弁
を備える。床下換気口11と小屋換気口12等は、とも
に夏には開放され、冬には閉塞される。
【0016】13は、床下空間1に打設された土間コン
クリート層で、図4の平面図に見られるようにその一部
の領域(A領域とB領域)には、熱媒体管路14が埋設
されている。熱媒体管路14は、架橋プラスチック材に
よって形成された約10mm径のパイプから成り、A両
域とB領域にともになるべく表面積が大きくなるように
それぞれ蛇行するパターンで敷設されている。熱媒体管
路14の始端と終端は、熱媒体の供給源であるヒートポ
ンプ16に接続されている。ヒートポンプ16は、建物
外に設置され、必要に応じて暖房用の温水あるいは冷房
用の冷水を熱媒体管路14に供給する。熱媒体管路14
によって形成される熱伝達回路は、土間コンクリート層
13の任意の領域に複数配置するようにしても良い。こ
の場合、それぞれの回路の熱媒体管路14は、単一のヒ
ートポンプあるいはそれぞれ異なるヒートポンプに接続
される。複数の熱伝達回路を有する場合、各回路は暖房
用あるいは冷房用に限定され、または暖房用及び冷房用
を兼ねる。
【0017】土間コンクリート層13は、熱媒体管路1
4を流れる温水または冷水からの熱を、蓄熱するととも
にコンクリート層全体に分散する蓄熱材として機能す
る。土間コンクリート層の下方には、グリ石15aと、
下地コンクリート15bと、耐圧盤15cとから成る補
強基礎部15が層状に施工され、グリ石15aと下地コ
ンクリート15bとの間にはポリエチレンフィルム製の
ソイルカバーと、ワイヤメッシュ及び必要に応じて断熱
材が敷設されている(図示しない)。ワイヤメッシュ
は、熱媒体管路14を支持するとともに熱の分散を助け
る。ソイルカバーは、地面からの湿気が蓄熱材側に上昇
するのを防ぐ。断熱材は、土間コンクリート層の熱が補
強基礎部がわに逃げるのを防止するもので、ポリウレタ
ンフォームやALC板などの部材を利用できる。
【0018】本実施例の作用を図1と図2を参照しつつ
説明する。冬場にあっては、ヒートポンプ16を介して
熱媒体管路14に熱媒体として温水(約35〜40度
C)を供給する。熱媒体管路14を流れる温水は、A領
域及びB領域の土間コンクリート層13に熱を伝達す
る。土間コンクリート層13に蓄えられた熱は、床下換
気口11が閉ざされた床下空間1の全体を加温する。加
温された空気は、1階の居住空間10の床面を下側から
暖めると同時に、上昇気流となって、床下空間1から通
気層6Aと連通路9を通って小屋空間へと流れる。
【0019】通気層内の気流は、外壁3を介して太陽熱
を吸収し、更に暖められる。連通路内の空気は、加温さ
れているとはいえ通気層内の空気よりも温度が低い。こ
のため、内壁空洞9Aと通気層6Aとの圧力差により通
気用壁下部のダンパ7が通気層側に押し開かれて、内壁
空洞下部の一部の空気は通気層内に導かれ、太陽熱によ
って暖められる。通気層上部に至った空気の一部は、通
気用壁上部の通気口8を通って内壁空洞側に流れ込み、
他部は小屋空間2へと入り込む。床下空間1から小屋空
間2に至るこれら上昇気流は、流動する間に内壁や間仕
切り壁の外側から居住空間10を全体的に暖める。
【0020】小屋空間2においては、屋根下の通気層内
に入り込んだ空気が太陽熱によって暖められる。暖めら
れた空気は、屋根下の通気用壁上部の開口から小屋空間
2に還流し、小屋空間内の空気全体を加温する。小屋空
間2の暖気により、居住空間10の天井面が暖められ
る。太陽の照射しない側の外壁内側や屋根下の通気層内
を流れる空気は、他の流路内の空気よりも温度が低く、
床下空間に向けて下降する。冬の夜間で特に熱媒体媒体
管路14に温水が供給されないときには、通気層6を下
降する気流は通気用壁下部のダンパ7によって内壁空洞
側に侵入するのを阻止され、通気層は断熱層を形成す
る。一連の気流によって、居住空間10は内部に空気を
流入されることなく外部から暖められる。
【0021】夏場にあっては、ヒートポンプ16を介し
て熱媒体管路14に熱媒体としての冷水(約15〜20
度C)を供給する。これにより冷却された土間コンクリ
ート層13は、床下空間全体の空気を冷やし、建物全体
の床を下面から冷却する。床下換気口11と屋根換気口
12は、夏には共に開放されている。したがって、床下
換気口11の一方向弁を開いて床下空間1に流入された
外気は、風下側の屋根換気口12の一方向弁が負圧によ
って開くことで、通気層6Aと連通路9から小屋空間2
を経て建物外へと導かれる。通気層6と連通路9から小
屋空間2へと流れる一連の空気は、床下空間1の土間コ
ンクリート層13によって冷やされているので、流路中
の熱を取るとともに建物の居住空間10を外部から全体
的に冷却する。土間コンクリート層13の表面に生じた
結露は、床下換気口11から進入した気流Iによって気
化熱を奪われるので、床下空間内の空気は一層冷却され
る。
【0022】熱媒体管路に供給される熱媒体は、冬場に
温熱媒体、夏場に冷熱媒体と限られたものではない。例
えば、冬場に温熱媒体を供給し、居住空間内で他の暖房
装置を稼働するなどして、建物全体が温まり過ぎた場合
には、熱媒体管路に冷熱媒体を供給することで、急速に
建物全体を適温に戻すことができる。こうした制御シス
テムは、建物内の気流の流路(床下空間や小屋空間を含
む)に温度センサや湿度センサを設け、その出力信号に
よって熱媒体供給源をコントロールすることにより、簡
単に行うことができる。
【0023】図5は、本発明の他の実施例(請求項4)
に係るシステムを適用した建物概略断面図である。この
実施例では、居住空間の外側に、通気層6を設けること
なく連通路9のみによって気流が循環するようにしてあ
る。図1から図4の実施例と同一部材、同一空間には同
一符号を付してある。
【0024】この実施例でも、図5に見られるように土
間コンクリート層13の一部に熱媒体管路14が埋設さ
れている。熱媒体管路14には、熱源であるヒートポン
プ16から温水または冷水が供給されて土間コンクリー
ト層13を蓄熱体とする。床下空間1で生じる暖気また
は冷気は、連通路9を通って小屋空間2に導かれる。冬
場には床下換気口11と屋根換気口(小屋換気口と棟換
気口)12が閉ざされ、夏場には両換気口11,12が
開放されている。したがって、この実施例においても上
記した例と同様の原理で、1階の床面を直接的に暖めあ
るいは冷やすとともに、暖気あるいは冷気が居住空間1
0の外側を全体的に流動して、居住空間内部を暖めある
いは冷やす。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、次の効果を奏する。床
下の土間コンクリート層の少なくとも一部に熱媒体管路
を埋設して土間コンクリート層を蓄熱体とし、熱媒体管
路に供給された熱媒体によって暖めあるいは冷やされた
床下空間の空気を、床下空間と、通気層及び/または連
通路と、小屋空間との間で流動、循環させ、かつ小屋空
間内で流動させるようにしたので、建物の1階の床を下
面から直接的に暖めあるいは冷やすとともに、建物の居
住空間をその外側から全体的に暖めあるいは冷やすこと
ができる。特定の居住空間に暖気等を送り込んだり導入
したりするものではないから、エアーダストが居住空間
内に飛散することもない。
【0026】空気の流動を、建物内の空気流路中に生じ
る自然の圧力差にのみ頼るのではなく、床下空間の空気
を暖めあるいは冷やすことで上記空気流路中に意図的に
圧力差を生じさせて行うので、空気が床下空間と通気層
あるいは連通路と小屋空間とを無理なくかつ効率良く移
動でき、居住空間内に結露も生じにくくなる。特にエア
サイクル住宅における気流の制御を確実に行うこができ
る。また、床暖房などの場合に比べて、比較的経済的に
施工できる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るシステムを適用した建
物の概略断面図で冬場の空気の流れを示す。
【図2】図1の概略断面図で夏場の空気の流れを示す。
【図3】図1と図2の建物の床下空間付近の拡大断面
図。
【図4】熱媒体管路の配置構成の一例を示す平面図。
【図5】本発明の他の実施例に係るシステムを適用した
建物の概略断面図。
【符号の説明】
1 床下空間 2 小屋空間 3 外壁 4 屋根 5 通気用壁 6(6A,6B)通気層 7 ダンパ 9 連通路 9A 内壁空洞 9B 間仕切り壁空洞 10 居住空間 11 床下換気口 12 屋根換気口 13 土間コンクリート層 14 熱媒体供給管路 16 ヒートポンプ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の外壁内側と屋根下に断熱材より成
    る通気用壁を設けることにより、外壁あるいは屋根と通
    気用壁との間に床下空間と小屋空間とを連通させる通気
    層を形成し、 建物の下部に、空気が建物外から建物内に流入するがそ
    の逆はなされにくいような空気の流出入制御手段を有す
    る床下換気口を設ける一方、建物の上部に、空気が建物
    内から建物外へ流出するがその逆はなされにくいような
    空気の流出入制御手段を有する小屋換気口及び/または
    棟換気口から成る屋根換気口を設け、 床下空間の少なくとも一部の土間コンクリート打ち領域
    に、冷却用及び暖房用の熱媒体管路を埋設配管し、 この熱媒体管路を冷房用及び暖房用の熱媒体供給源に接
    続し、 冬場には、床下換気口と屋根換気口の両換気口を閉じる
    とともに上記熱媒体管路に暖房用の熱媒体を供給して、
    各通気層内の空気に壁あるいは屋根などを通じて太陽熱
    を吸収させるとともに床下空間の空気に熱媒体管路を流
    れる熱媒体からの熱を吸収させ、これによって昇温した
    暖気を建物内空間で自然循環させ、 夏場には、上記熱媒体管路に冷房用の熱媒体を供給し、
    風上側の床下換気口の空気流出入制御手段を介して床下
    空間に侵入した空気を上記熱媒体管路を流れる熱媒体に
    よって冷却し、この冷気を建物内空間で自然循環させる
    とともに屋根換気口の空気流出入制御手段を介して建物
    外へと流出させる、ことを特徴とする、建物の冷暖房シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の建物の冷暖房システムに
    おいて、 前記通気用壁の下部に、建物内空間から通気層内に向け
    て空気が流動するのを許容し、僅かな気流によって開動
    作する一方向弁を有するダンパが取付けられ、通気用壁
    の上部には、建物内空間と通気層とを連通させる通気口
    が形成されている、ことを特徴とする、建物の冷暖房シ
    ステム。
  3. 【請求項3】 前記建物内空間が、内壁空洞及び/また
    は間仕切り壁空洞である、 請求項2記載の建物の冷暖房システム。
  4. 【請求項4】 床下空間と小屋空間とを、建物の外壁構
    成材と内壁構成材との間に形成される内壁空洞及び/ま
    たは間仕切り壁空洞から成る連通路によって連通させ、 建物の下部に、空気が建物外から建物内に流入するがそ
    の逆はなされにくいような空気の流出入制御手段を有す
    る床下換気口を設ける一方、建物の上部に、空気が建物
    内から建物外へ流出するがその逆はなされにくいような
    空気の流出入制御手段を有する小屋換気口及び/または
    棟換気口から成る屋根換気口を設け、 床下空間の少なくとも一部の土間コンクリート打ち領域
    に、冷却用及び暖房用の熱媒体管路を埋設配管し、 この熱媒体管路を冷房用及び暖房用の熱媒体供給源に接
    続し、 床下空間の空気を熱媒体管路を流れる熱媒体によって冷
    却または昇温させ、この冷却または昇温された空気を、
    床下空間と、連通路と、小屋空間との間で循環させる、 ことを特徴とする、建物の冷暖房システム。
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