JPH07317478A - オールケーシング掘削機 - Google Patents

オールケーシング掘削機

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Publication number
JPH07317478A
JPH07317478A JP11241394A JP11241394A JPH07317478A JP H07317478 A JPH07317478 A JP H07317478A JP 11241394 A JP11241394 A JP 11241394A JP 11241394 A JP11241394 A JP 11241394A JP H07317478 A JPH07317478 A JP H07317478A
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JP
Japan
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casing
casing tube
ground
tube
excavator
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP11241394A
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English (en)
Inventor
Nobuaki Matoba
信明 的場
Kikuji Egawa
菊次 江川
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 固い岩盤等に対しても掘削可能として掘削作
業の作業能率の向上を図ったオールケーシング掘削機を
提供する。 【構成】 ケーシングチューブ11内に挿脱自在な一対
のケーシング21,22を設けると共にその一対のケー
シング11,12を互いに離間させてケーシングチュー
ブ11の内面に圧接して固定する油圧シリンダ23を設
け、各ケーシング21,22の先端部に周方向に沿って
複数の打撃破砕機32,33及びカッタビット36,3
7を交互に装着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケーシングチューブを
旋回あるいは揺動させながら地中に押し込んだ後に内部
にコンクリートを打設して基礎杭を造成する場所打杭施
工に適用されるオールケーシング掘削機に関する。
【0002】
【従来の技術】オールケーシング掘削機は、例えば、立
坑掘削を行う場合などに使用されるものであって、ケー
シングチューブをクランプし、このケーシングチューブ
を旋回あるいは揺動させながら地中に押し込んで下端部
のカッタビットによって地盤をカットしていくものであ
る。そして、クレーンを操作し、グラブバケットにより
ケーシングチューブ内の土砂を排出して立坑を形成して
いく。
【0003】図15にオールケーシング式ボーリングマ
シンの概略、図16に従来のオールケーシング掘削機の
断面、図17にケーシングチューブ内の掘削作業を表す
概略を示す。
【0004】図15に示すように、オールケーシング式
ボーリングマシン101は自走式であって、本体102
の下部に走行装置103を備えている。本体102には
ブーム104がシリンダ105により揺動自在に装着さ
れており、ブーム104の先端部には滑車106が取付
けられている。また、本体102にはケーブルワイヤ1
07が巻き取られるウインチ108が装着されており、
このケーブルワイヤ107は滑車106を介して垂れ下
がり、先端部に開閉自在なグラブ109を有するグラブ
バケット110が連結されている。
【0005】また、オールケーシング式ボーリングマシ
ン101の本体102にはケーシングチューブ111を
保持して旋回あるいは揺動させながら地中に押し込んで
いく押し込み装置112が装着されている。
【0006】従来のケーシングチューブ111は、図1
6に示すように、複数の円筒チューブが長手方向に連結
されて構成されている。最下端に連結されるファースト
チューブ113は下端部にその円周方向に沿って複数の
カッタビット114が固定される一方、上端部には雄ジ
ョイント115が形成されている。ファーストチューブ
113の上端に連結される上部ケーシング116は、下
端部に雄ジョイント115が嵌合する雌ジョイント11
7が形成される一方、上端部には雄ジョイント115が
形成されている。更に、上部ケーシング116の上端に
は同様に上部ケーシング116が連結されている。
【0007】而して、オールケーシング式ボーリングマ
シン101を用いて立坑掘削を行うには、図15に示す
ように、押し込み装置112によりケーシングチューブ
111をクランプした状態で旋回させながら地盤118
に押し込んでいく。そして、このとき、図17に示すよ
うに、ケーシングチューブ111のカッタビット114
によって地盤119をカットしていき、このケーシング
チューブ111内にグラブバケット110を下降してグ
ラブ109により内部の土砂119を掘削排出する。
【0008】そして、所定の深さまで達すると、ケーシ
ングチューブ111内に図示しない鉄筋かごを入れ、生
のコンクリートを注入しながらこのケーシングチューブ
111を除々に引き抜いていくことで基礎杭を構築して
いく。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のケーシ
ングチューブ111を用いたオールケーシング式ボーリ
ングマシン101にあっては、その掘削作業において、
ケーシングチューブ111を地盤118内に押し込んで
いくとき、ファーストチューブ113(ケーシングチュ
ーブ111)に固定されたカッタビット114によって
この地盤118を掘削していくものである。従って、地
盤118が岩等のある場合には、カッタビット114が
この岩等をカットして掘削することとなり、オールケー
シング式ボーリングマシン101による掘削作業の作業
能率はこのカッタビット114による掘削性能や耐久性
で決定する。
【0010】そのため、地盤118(岩等)が硬くなる
と、カッタビット114の磨耗や欠損等が発生してカッ
タビット114の掘削性能や耐久性が著しく低下してし
まう。従って、オールケーシング式ボーリングマシン1
01による掘削作業の作業能率が低下したり、または、
掘削作業不能になってしまうという問題があった。
【0011】本発明はこのような問題点を解決するもの
であって、掘削作業の作業能率の向上を図ったオールケ
ーシング掘削機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明のオールケーシング掘削機は、先端部に複数
のカッタビットを有するケーシングチューブを軸線を中
心に旋回あるいは揺動させながら地中に押し込むことで
掘削作業を行うオールケーシング掘削機において、前記
ケーシングチューブ内に挿脱自在な一対のケーシングを
設けると共に、該一対のケーシングを互いに離間させて
前記ケーシングチューブの内面に圧接して固定するグリ
ッパ装置を設け、前記一対のケーシングの先端部に周方
向に沿って複数の打撃破砕機及びカッタビットを交互に
装着したことを特徴とするものである。
【0013】また、本発明のオールケーシング掘削機
は、先端部に複数のカッタビットを有するケーシングチ
ューブを軸線を中心に旋回あるいは揺動させながら地中
に押し込むことで掘削作業を行うオールケーシング掘削
機において、前記ケーシングチューブ内に挿脱自在なケ
ーシングを設けて該ケーシングをグリッパ装置により前
記ケーシングチューブに固定可能とすると共に、前記ケ
ーシングに対して回転自在な回転板を設けて該回転板を
支持装置により掘削地盤に固定可能とし、前記ケーシン
グにリングギアを形成する一方、前記回転板に該リング
ギアと噛み合う第1ピニオンギアを周方向に沿って複数
枢着して該複数の第1ピニオンギアの軸心部に一体回転
自在で且つ推進用シリンダによって軸方向移動自在な打
撃破砕機を装着し、また、前記回転板に前記リングギア
と噛み合う第2ピニオンギアを枢着し、該第2ピニオン
ギアに増速機を介して前記推進用シリンダを作動する流
体ポンプを連結したことを特徴とするものである。
【0014】更に、本発明のオールケーシング掘削機
は、先端部に複数のカッタビットを有するケーシングチ
ューブを軸線を中心に旋回あるいは揺動させながら地中
に押し込むことで掘削作業を行うオールケーシング掘削
機において、前記ケーシングチューブ内に交互に挿脱自
在な先行掘削装置及び全断面掘削装置を設け、該先行掘
削装置は、前記ケーシングチューブ内に挿脱自在な第1
ケーシングと、該第1ケーシングを前記ケーシングチュ
ーブ内に固定する第1グリッパ装置と、前記第1ケーシ
ングの軸心部に軸方向移動自在に設けられた打撃破砕機
と、該打撃破砕機を掘削地盤に押し付ける押付装置とを
有し、前記全断面掘削装置は、前記ケーシングチューブ
内に挿脱自在な筒形状の第2ケーシングと、該第2ケー
シングを前記ケーシングチューブ内に固定する第2グリ
ッパ装置と、前記第2ケーシングの先端部に開閉自在に
設けられ土砂取込み口が形成された円錐形状のカバー
と、該カバーに周方向に沿って交互に装着された複数の
ローラカッタ及びカッタビットとを有することを特徴と
するものである。
【0015】
【作用】第1の発明のオールケーシング掘削機におい
て、互いに接近した状態の一対のケーシングを吊り具に
よってケーシングチューブ内に挿入し、ケーシングチュ
ーブの下部にてグリッパ装置により一対のケーシングを
互いに離間させてケーシングチューブの内面に圧接して
固定する。この状態で、ケーシングチューブを旋回ある
いは揺動させながら地中に押し込むと共に複数の打撃破
砕機を駆動すると、この各打撃破砕機が岩盤等を破砕し
ながら、ケーシングチューブの先端部に固定されたカッ
タビット及びケーシングの先端部に装着された複数のカ
ッタビットが地盤をカットして掘削する。
【0016】第2の発明のオールケーシング掘削機にお
いて、ケーシングを吊り具によってケーシングチューブ
内に挿入し、ケーシングチューブの下部にてグリッパ装
置によりケーシングをこのケーシングチューブに固定す
ると共に、支持装置により回転板を掘削地盤に固定す
る。この状態で、ケーシングチューブを旋回あるいは揺
動させながら地中に押し込むと、固定された回転板に対
してケーシングチューブが旋回することで、リングギア
により回転板の各第1ピニオンギアが回転して打撃破砕
機を自転させ、一方、リングギアにより回転板の第2ピ
ニオンギアが回転して増速機を介して連結された流体ポ
ンプが駆動することで、推進用シリンダを作動させて打
撃破砕機を掘削地盤に押付ける。その結果、各打撃破砕
機が岩盤等を破砕しながら、ケーシングチューブの先端
部に固定されたカッタビットが地盤をカットして掘削す
る。
【0017】第3の発明のオールケーシング掘削機にお
いて、まず、先行掘削装置を吊り具によってケーシング
チューブ内に挿入し、ケーシングチューブの下部にて第
1グリッパ装置により第1ケーシングをこのケーシング
チューブに固定する。この状態で、ケーシングチューブ
を旋回あるいは揺動させながら地中に押し込むと共に、
押付装置により打撃破砕機を掘削地盤に押し付けると、
この打撃破砕機が岩盤等を破砕しながら前進し、ケーシ
ングチューブの先端部に固定されたカッタビットが地盤
をカットして掘削する。そして、この先行掘削装置によ
り所定深さの先行穴が形成されると、この先行掘削装置
をケーシングチューブから取出し、継ぎに、全断面掘削
装置をケーシングチューブ内に挿入し、第2グリッパ装
置により第2ケーシングをこのケーシングチューブに固
定する。この状態で、ケーシングチューブを旋回あるい
は揺動させながら地中に押し込むと、ケーシングチュー
ブの先端部に固定されたカッタビット及び第2ケーシン
グのカバーに装着された複数のローラカッタとカッタビ
ットが地盤をカットして掘削し、カバーの土砂取込み口
から第2ケーシング内に掘削土砂を取り込んでいく。
【0018】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0019】図1に本発明の第1実施例に係るオールケ
ーシング掘削機の縦断面、図2に図1のII−II断面、図
3に図1のIII−III断面、図4に本実施例のオールケー
シング掘削機の下面視、図5にグリッパ装置の油圧回路
を示す。
【0020】図1乃至図4に示すように、本実施例のオ
ールケーシング掘削機において、ケーシングチューブ1
1は図示しない円筒チューブが長手方向に複数の連結さ
れて構成されており、下端部にその円周方向に沿って複
数のカッタビット12が固定されている。このケーシン
グチューブ11内に搬送されて地盤13を掘削する掘削
機14は図示しないクレーン等によって吊り下げ自在と
なっている。
【0021】即ち、中空で半円形状をなす一対のケーシ
ング21,22はグリッパ装置としての4つの油圧シリ
ンダ23によって互いに接近離間自在であると共に、各
ケーシング21,22の外周面がケーシングチューブ1
1の内面に圧接することで、このケーシング21,22
がケーシングチューブ11に固定することができる。ま
た、各ケーシング21,22は上部が各リンク24,2
5を介してロータリジョイント26に連結されており、
ロータリジョイント26の軸部27は上端部が吊り具2
8に所定量だけ移動できるように支持され、図示しない
油圧源に接続されたホース29が支持されている。そし
て、このロータリジョイント26の軸部27には油圧源
(図5参照)30に接続された切換弁31が装着され、
この切換弁31は軸部27に対する吊り具28の位置に
よって開閉されるようになっている。そして、切換弁3
1はロータリジョイント26内を通る図示しないホース
によって各油圧シリンダ23に接続されている。
【0022】前述した各ケーシング21,22内には周
方向に沿って3つの打撃破砕機32,33がそれぞれ装
着されており、この打撃破砕機32,33はそれぞれホ
ース34,35を介して図示しない油圧源が接続されて
いる。また、各ケーシング21,22の先端部には周方
向に沿って各打撃破砕機32,33の間に位置してカッ
タビット36,37が装着されている。なお、シリンダ
23及び打撃破砕機32,33の作動流体としては圧力
油の他に圧力水、圧力空気等でもよい。
【0023】ところで、グリッパ装置の油圧回路におい
て、図5に示すように、油圧シリンダ23はピストン2
3aによって区画された部屋23bを有し、この部屋2
3bに切換弁31を介して油圧源30が接続されてい
る。そして、油圧シリンダ23のピストン23aはスプ
リング23cによって部屋23bが狭くなる方向、即
ち、油圧シリンダ23が縮小する方向に付勢されてい
る。また、切換弁31は2つの部屋31a,31b及び
その切換釦31cを有し、吊り具28の下面によりこの
切換釦31cが押されることによって部屋31a,31
bが切り換わるようになっている。
【0024】而して、本実施例のオールケーシング掘削
機により地盤13の掘削作業を行う場合、まず、図示し
ない押し込み装置によりケーシングチューブ11をクラ
ンプし、一方、吊り具28によって一対のケーシング2
1,22を吊り上げてケーシングチューブ11内に挿入
していく。このとき、ロータリジョイント26の軸部2
7に対して吊り具28は上方位置にあり、この吊り具2
8は切換弁31の切換釦31cを押していない。そのた
め、図5に示すように、油圧源30から各油圧シリンダ
23の部屋23bには圧油が供給されず、各油圧シリン
ダ23のピストン23aはスプリング23cの弾性力に
よって押され、各油圧シリンダ23は縮小状態にある。
従って、一対のケーシング21,22は互いに接近した
状態にあって、このケーシング21,22の外径はケー
シングチューブ11の内径よりも小さくなっており、容
易にケーシング21,22をケーシングチューブ11内
に挿入することができる。
【0025】ケーシングチューブ11内に挿入されたケ
ーシング21,22をそのまま下降させて下端部が地盤
13に達すると、ケーシング21,22の下降が停止す
る。すると、図1に示すように、ロータリジョイント2
6の軸部27に対して吊り具28が下降し、この吊り具
28は切換弁31の切換釦31cを押す。そのため、切
換弁31は部屋31bから31aに切り換わり、油圧源
30から各油圧シリンダ23の部屋23bには圧油が供
給され、各油圧シリンダ23のピストン23aはスプリ
ング23cに抗して移動し、各油圧シリンダ23は伸長
する。従って、一対のケーシング21,22は互いに離
間し、その外周面がケーシングチューブ11の内周面に
圧接することで、このケーシング21,22がケーシン
グチューブ11に固定される。
【0026】次に、この状態で、ケーシングチューブ1
1を旋回あるいは揺動させながら地中に押し込むと共
に、複数の打撃破砕機32,33に圧油を供給してこれ
を駆動する。すると、各打撃破砕機32,33は岩盤等
を破砕しながら、ケーシングチューブ11の先端部に固
定されたカッタビット12とケーシング21,22の先
端部に装着された複数のカッタビット36,37は地盤
13をカットしながら掘削を行う。
【0027】その後、地盤13を所定の深さ掘削する
と、ケーシングチューブ11の旋回あるいは揺動を停止
すると共に各打撃破砕機32,33の駆動を停止する。
そして、吊り具28によってケーシング21,22を吊
り上げてケーシングチューブ11から取り出す。このと
き、ロータリジョイント26の軸部27に対して吊り具
28を持ち上げることで、この吊り具28は切換弁31
の切換釦31cから離れる。そのため、各油圧シリンダ
23の部屋23bは開放され、各油圧シリンダ23のピ
ストン23aはスプリング23cの弾性力によって押さ
れ、各油圧シリンダ23は縮小状態となる。従って、一
対のケーシング21,22は互いに接近してその外径が
ケーシングチューブ11の内径よりも小さくなり、容易
にケーシング21,22をケーシングチューブ11から
取り出すことができる。
【0028】なお、本実施例では、カッタビット12及
び36,37により地盤13をリング形状に掘削してい
くが、その中央部に残った部分はここに重錘を自由落下
させることにより破砕し、その後、グラブバケットによ
ってケーシングチューブ11の外部に排出する。
【0029】このように本実施例のオールケーシング掘
削機にあっては、硬い岩盤等に対しては打撃破砕機3
2,33を用いることで、容易に破砕することができ、
弛んだ地盤13に対してはカッタビット36,37によ
り掘削することとなり、カッタビット12の磨耗を防止
できる。
【0030】図6に本発明の第2実施例に係るオールケ
ーシング掘削機の縦断面、図7に図6のVII−VII断面、
図8に図6のVIII−VIII断面、図9に図6のIX−IX断
面、図10にグリッパ装置の油圧回路、図11に打撃破
砕機の油圧回路を示す。なお、前述の実施例と同様の機
能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は
省略する。
【0031】図6乃至図9に示すように、本実施例のオ
ールケーシング掘削機において、ケーシングチューブ1
1は図示しない円筒チューブが長手方向に複数の連結さ
れて構成されており、下端部にその円周方向に沿って複
数のカッタビット12が固定されている。このケーシン
グチューブ11内に搬送されて地盤13を掘削する掘削
機15は図示しないクレーン等によって吊り下げ自在と
なっている。
【0032】即ち、ケーシング41は円筒形状をなし、
ケーシングチューブ11内に挿脱自在であって、グリッ
パ装置としての4つの油圧シリンダ42によってケーシ
ングチューブ11に固定することができる。この4つの
油圧シリンダ42は基端部がケーシング41の上部の軸
心位置に装着されたロータリジョイント43に取付けら
れて放射状に配設され、各駆動ロッドの先端部にはケー
シングチューブ11の内周面に圧接するグリッパ44が
取付けられている。そして、各グリッパ44はリンク4
5を介して連結金具46に連結されており、連結金具4
6は吊り具47に所定量だけ移動できるように支持され
ている。この連結金具46には油圧源(図10参照)4
8に接続された切換弁49が装着され、この切換弁49
は連結金具46に対する吊り具47の位置によって開閉
されるようになっている。そして、切換弁49は図示し
ないホースによって各油圧シリンダ42に接続されてい
る。なお、50はロータリジョイント43の回転止め用
の支持バーである。
【0033】ケーシング41の下部には該ケーシング4
1の同一の軸心をもって回転自在な回転板51が軸受5
2によって支持されており、この回転板51の中央部下
面にはこの回転板51を地盤13に固定する支持装置と
しての支持用油圧シリンダ53が装着されている。そし
て、この油圧シリンダ53は支持脚54を軸方向に移動
自在であって、この支持脚54の下端部にはグリッパ5
5が取付けられている。また、ケーシング41の下部内
周面にはリングギア56が形成される一方、回転板51
にはこのリングギア56と噛み合う複数(本実施例では
5つ)の第1ピニオンギア57が回転板51の周方向に
沿って位置し、軸受58によってそれぞれ回転自在に支
持されている。そして、各第1ピニオンギア57の軸心
部には打撃破砕機59のパイプ部60がスプライン結合
して一体回転可能で、且つ、軸方向移動自在に支持され
ている。更に、回転板51には各打撃破砕機59に隣接
して推進用油圧シリンダ61が装着されており、各駆動
ロッドの先端部はロータリジョイント62を介して打撃
破砕機59のパイプ部60に連結されている。なお、各
打撃破砕機59のパイプ部60にはホース63,64を
介して油圧源が接続されている。
【0034】また、回転板51には第1ピニオンギア5
7とは別に、リングギア56と噛み合う第2ピニオンギ
ア65が回転自在に支持されており、この第2ピニオン
ギア65によって駆動する増速機66が装着され、この
増速機66には各推進用シリンダ61を作動させる油圧
ポンプ67が連結され、油圧ポンプ67には油圧タンク
68が連結されてている。なお、各シリンダ42,5
2,61及び打撃破砕機59の作動流体としては圧力油
の他に圧力水、圧力空気等でもよい。
【0035】ところで、グリッパ装置の油圧回路におい
て、図10に示すように、油圧シリンダ42はピストン
42aによって区画された部屋42b,42cを有し、
この部屋42b,42cに切換弁49を介して油圧源4
8が接続されている。そして、切換弁49は2つの部屋
49a,49b及びその切換釦49cを有し、吊り具4
7の下面によりこの切換釦49cが押されることによっ
て部屋49a,49bが切り換わるようになっている。
また、支持用油圧シリンダ53はピストン53aによっ
て区画された部屋53bを有し、この部屋53bにシー
ケンス弁69を介して切換弁49が接続されている。そ
して、油圧シリンダ53のピストン53aはスプリング
53cによって部屋53bが狭くなる方向、即ち、油圧
シリンダ23が縮小する方向に付勢されている。このシ
ーケンス弁69は所定油圧以上になると開放して圧油が
支持用油圧シリンダ53に供給されるようになってい
る。なお、70は圧力スイッチであり、この圧力スイッ
チ70がONすると、前述した各推進用油圧シリンダ5
9が作動するようになっている。
【0036】また、打撃破砕機の油圧回路において、図
11に示すように、油圧シリンダ61はピストン61a
によって区画された部屋61bを有し、この部屋61b
に電磁切換弁71を介して油圧ポンプ67が接続されて
いる。そして、油圧シリンダ61のピストン61aはス
プリング61cによって部屋61bが狭くなる方向、即
ち、油圧シリンダ23が伸長する方向に付勢されてい
る。また、油圧ポンプ67はリリーフ弁72を介して油
圧タンク68に接続され、この油圧タンク68は電磁切
換弁71に接続されている。この電磁切換弁71は2つ
の部屋71a,71bを有し、部屋31a,31bを切
り換えることで、油圧シリンダ61への圧油の給排を行
っている。
【0037】而して、本実施例のオールケーシング掘削
機により地盤13の掘削作業を行う場合、まず、図示し
ない押し込み装置によりケーシングチューブ11をクラ
ンプし、一方、吊り具47によってケーシング41を吊
り上げてケーシングチューブ11内に挿入していく。こ
のとき、連結金具46に対して吊り具47は上方位置に
あり、この吊り具47は切換弁49の切換釦49cを押
していない。そのため、図10に示すように、油圧源4
8から各油圧シリンダ42の部屋42bに圧油が供給さ
れており、ピストン42aが一方に押されて各油圧シリ
ンダ42は縮小状態にある。従って、各グリッパ44は
ケーシング41の内側に位置した状態にあって、容易に
ケーシング41をケーシングチューブ11内に挿入する
ことができる。また、シーケンス弁69を介して支持用
油圧シリンダ53の部屋53bには圧油が供給されてお
らず、各油圧シリンダ53のピストン53aはスプリン
グ53cの弾性力によって押され、各油圧シリンダ53
は縮小状態、即ち、支持脚54及びグリッパ55は突出
していない。
【0038】ケーシングチューブ11内に挿入されたケ
ーシング41をそのまま下降させて下端部がケーシング
チューブ11の突起部11aに当接すると、ケーシング
41の下降が停止する。すると、図6に示すように、連
結金具46に対して吊り具47が下降し、この吊り具4
7は切換弁49の切換釦49cを押す。そのため、切換
弁49は部屋49bから49aに切り換わり、油圧源4
8から各油圧シリンダ42の部屋42cには圧油が供給
され、各油圧シリンダ42のピストン42aは移動し、
各油圧シリンダ42は伸長する。従って、各グリッパ4
4がケーシングチューブ11の内周面に圧接すること
で、このケーシング41がケーシングチューブ11に固
定される。そして、各油圧シリンダ42のグリッパ44
がケーシングチューブ11の内周面に圧接して油圧給排
系が所定油圧以上になると、シーケンス弁69を介して
圧油が支持用油圧シリンダ53の部屋53bに供給さ
れ、ピストン53aはスプリング53cの弾性力に抗し
て移動し、油圧シリンダ53は伸長する。従って、支持
脚54が下方に移動してグリッパ55が地盤13に圧接
し、回転板51はこの地盤13に対して固定される。
【0039】このようにケーシング41がケーシングチ
ューブ11に固定され、回転板51が地盤13に対して
固定されると、圧力スイッチ70がONとなり、各推進
用油圧シリンダ59が作動する。即ち、圧力スイッチ7
0の信号に基づいて油圧源からホース64,63及びパ
イプ60を介して各推進用油圧シリンダ59に圧油が供
給され、この推進用油圧シリンダ59が作動する。これ
と同時に、ケーシングチューブ11を旋回あるいは揺動
させながら地中に押し込んでいく。すると、ケーシング
41はケーシングチューブ11と共に回転するが、回転
板51は支持脚54により地盤13に固定されているの
で、ケーシング41のリングギアによって回転板51の
各第1ピニオンギア57が回転し、この第1ピニオンギ
ア57と共に各打撃破砕機59を回転(自転)させる。
そして、図11に示すように、ケーシング41のリング
ギアによって第2ピニオンギア65が回転することで、
増速機66を介して油圧ポンプ67が駆動し、電磁切換
弁71が部屋71aから71bに切り換わり、各推進用
油圧シリンダ61の部屋61bに圧油が供給され、ピス
トン61aはスプリング61cの弾性力に抗して移動
し、油圧シリンダ61は伸長する。従って、自転してい
る各打撃破砕機59は地盤13に押し付けられる。
【0040】このように各打撃破砕機59は自転しなが
ら地盤13に押し付けられることで、岩盤等を破砕し、
一方、ケーシングチューブ11の先端部に固定されたカ
ッタビット12は地盤13をカットしながら掘削を行
う。そして、地盤13を所定の深さ掘削すると、吊り具
47によりケーシング41を吊上げ、所定角度回動させ
ることで各打撃破砕機59の位置を調整し、再び、下降
させ、前述と同様に、各打撃破砕機59及びケーシング
チューブ11のカッタビット12により地盤13の掘削
を行う。
【0041】その後、地盤13の掘削が完了すると、ケ
ーシングチューブ11の旋回あるいは揺動を停止する
と、ケーシング41並びに第1ピニオンギア57の回転
が停止し、各打撃破砕機59の回転(自転及び公転)が
停止する。そして、電磁切換弁を部屋71bから71a
に切り換えると、各推進用油圧シリンダ61の部屋61
bには圧油が供給されず、ピストン61aはスプリング
61cの弾性力によって移動し、油圧シリンダ61は伸
長して各打撃破砕機59を地盤13から離れて引き上げ
る。そして、吊り具47によってケーシング41を吊り
上げてケーシングチューブ11から取り出す。このと
き、連結金具46に対して吊り具47を持ち上げること
で、この吊り具47は切換弁49の切換釦49cから離
れる。そのため、各油圧シリンダ42の部屋42bに圧
油が供給され、各油圧シリンダ42のピストン42aが
移動し、各油圧シリンダ42は縮小状態となる。また、
同様にしてシーケンス弁69を介して圧油が支持用油圧
シリンダ53に供給されなくなり、油圧シリンダ53は
縮小状態となる。従って、各グリッパ44はケーシング
チューブ11から離れて圧接をやめ、支持脚54及びグ
リッパ55が地盤13から上方に引き上げられるので、
容易にケーシング41をケーシングチューブ11から取
り出すことができる。
【0042】なお、本実施例では、カッタビット12に
より地盤13をリング形状に掘削していくが、その中央
部に残った部分はここに重錘を自由落下させることによ
り破砕し、その後、グラブバケットによってケーシング
チューブ11の外部に排出する。
【0043】図12に本発明の第3実施例に係るオール
ケーシング掘削機における先行掘削機の縦断面、図13
に本実施例のオールケーシング掘削機における全断面掘
削機の縦断面、図14に全断面掘削機の下面視を示す。
なお、前述の実施例と同様の機能を有する部材には同一
の符号を付して重複する説明は省略する。
【0044】図12乃至図14に示すように、本実施例
のオールケーシング掘削機において、ケーシングチュー
ブ11は図示しない円筒チューブが長手方向に複数の連
結されて構成されており、下端部にその円周方向に沿っ
て複数のカッタビット12が固定されている。そして、
このオールケーシング掘削機は先行掘削機16及び全断
面掘削機17を有しており、この先行掘削機16及び全
断面掘削機17をクレーン等によって交互に吊り下げて
ケーシングチューブ11内に搬送し、地盤13を掘削す
るようになっている。
【0045】即ち、先行掘削機16において、図12に
示すように、第1ケーシング81は上下一対の支持板か
ら構成され、ケーシングチューブ11内に挿脱自在であ
って、第1グリッパ装置としての複数(図示では2つ)
の油圧シリンダ82によってケーシングチューブ11に
固定することができる。この複数の油圧シリンダ82は
基端部が第1ケーシング81の中央部に設けられた支持
筒81aに取付けられて放射状に配設され、各駆動ロッ
ドの先端部にはケーシングチューブ11の内周面に圧接
するグリッパ83が取付けられている。そして、油圧シ
リンダ82は、図示しないが前述の各実施例にて開示し
た切換弁が装着され、この切換弁の動作によって各油圧
シリンダ82を駆動することができるようになってい
る。
【0046】第1ケーシング81の支持筒81a内には
打撃破砕機84が軸方向移動自在に装着されており、こ
の打撃破砕機84に一体に設けられたパイプ84aの上
端部はロータリジョイント85によって支持されてい
る。そして、このロータリジョイント85には吊り具8
6が装着されると共に、図示しない油圧源に接続された
ホース87がこのロータリジョイント85内を通って打
撃破砕機84に接続されている。また、第1ケーシング
81にはこの打撃破砕機84を地盤13に押し付ける押
付装置としてワイヤ87の一端が巻き付けられたウイン
チ88が装着されており、このワイヤ87は打撃破砕機
84のパイプ84aに枢着された滑車89に巻かれ、他
端が第1ケーシング81の取付部81bに連結されてい
る。なお、シリンダ82及び打撃破砕機84の作動流体
としては圧力油の他に圧力水、圧力空気等でもよい。
【0047】一方、全断面掘削機17において、図13
及び14に示すように、第2ケーシング91は支持板及
び円筒から構成され、ケーシングチューブ11内に挿脱
自在であって、第2グリッパ装置としての複数(図示で
は2つ)の油圧シリンダ92によってケーシングチュー
ブ11に固定することができる。この複数の油圧シリン
ダ92は基端部が第2ケーシング91の中央部に設けら
れたサポート91aに取付けられて放射状に配設され、
各駆動ロッドの先端部にはケーシングチューブ11の内
周面に圧接するグリッパ93が取付けられている。そし
て、油圧シリンダ92は、図示しないが前述の各実施例
にて開示した切換弁が装着され、この切換弁の動作によ
って各油圧シリンダ92を駆動することができるように
なっている。また、第2ケーシング91のサポート91
aの上部には吊り具94が装着されている。
【0048】第2ケーシング91の下部には円錐形状を
なすカバー95がヒンジ96によって枢着され、開閉シ
リンダ97によって開閉自在となっている。そして、こ
のカバー95にはローラカッタ98が径方向に並設され
たローラカッタ群及びカッタビット99が径方向に並設
されたカッタビット群が周方向に沿って交互に装着され
ている。そして、カバー95には各カッタビット99に
隣接して土砂取込み口100 が形成されている。なお、シ
リンダ91の作動流体としては圧力油の他に圧力水、圧
力空気等でもよい。
【0049】而して、本実施例のオールケーシング掘削
機により地盤13の掘削作業を行う場合、図示しない押
し込み装置によりケーシングチューブ11をクランプ
し、まず、このケーシングチューブ11内に先行掘削機
16を搬入して掘削を行う。即ち、図12に示すよう
に、吊り具86によって第1ケーシング81を吊り上げ
てケーシングチューブ11内に挿入し、打撃破砕機84
の下端部が地盤13に達すると、第1ケーシング81の
下降が停止する。そして、図示しない油圧源から各油圧
シリンダ82に圧油を供給し、この油圧シリンダ82を
伸長させることで、各グリッパ83の外周面がケーシン
グチューブ11の内周面に圧接してこのケーシング81
がケーシングチューブ11に固定される。
【0050】次に、この状態で、ケーシングチューブ1
1を旋回あるいは揺動させながら地中に押し込むと共
に、打撃破砕機84に圧油を供給してこれを駆動し、且
つ、ウインチ88を駆動してワイヤ87を巻き上げるこ
とで滑車89を介して打撃破砕機84を地盤13に押し
付ける。すると、打撃破砕機84は岩盤等を破砕しなが
ら先行穴を掘削し、一方、ケーシングチューブ11の先
端部に固定されたカッタビット12は地盤13をカット
しながら掘削を行う。
【0051】このように先行掘削機16により地盤13
に所定の深さの先行穴を掘削すると、ケーシングチュー
ブ11の旋回あるいは揺動を停止すると共に打撃破砕機
84及びウインチ88の駆動を停止する。そして、各油
圧シリンダ82への圧油の供給を停止し、この油圧シリ
ンダ82を縮小させることで、各グリッパ83をケーシ
ングチューブ11の内周面から離間させてケーシング8
1のケーシングチューブ11への固定を解除する。その
後、吊り具86によってケーシング81を吊り上げてケ
ーシングチューブ11から取り出し、先行掘削機16を
搬出する。
【0052】次に、ケーシングチューブ11内に全断面
掘削機17を搬入して掘削を行う。図13に示すよう
に、吊り具94によって第2ケーシング91を吊り上げ
てケーシングチューブ11内に挿入し、が地盤13に達
すると、第2ケーシング91の下降が停止する。そし
て、図示しない油圧源から各油圧シリンダ92に圧油を
供給し、この油圧シリンダ92を伸長させることで、各
グリッパ93の外周面がケーシングチューブ11の内周
面に圧接してこのケーシング91がケーシングチューブ
11に固定される。
【0053】次に、この状態で、ケーシングチューブ1
1を旋回あるいは揺動させながら地中に押し込んでい
く。すると、各ローラカッタ98及びカッタビット99
が地盤13を破砕し、掘削土砂を土砂取込み口100 から
第2ケーシング91の内部に取込み、また、ケーシング
チューブ11の先端部に固定されたカッタビット12が
地盤13をカットしながら掘削を行う。
【0054】このように全断面掘削機17により地盤1
3を所定の深さ掘削した後、ケーシングチューブ11の
旋回あるいは揺動を停止し、各油圧シリンダ92への圧
油の供給を停止してこの油圧シリンダ92を縮小させる
ことで、各グリッパ93をケーシングチューブ11の内
周面から離間させてケーシング91のケーシングチュー
ブ11への固定を解除する。その後、吊り具94によっ
てケーシング91を吊り上げてケーシングチューブ11
から取り出す。そして、開閉シリンダ97によってカバ
ー95を開放し、第2ケーシング91内に溜まった土砂
をケーシングチューブ11の外部に排出する。
【0055】このように本実施例のオールケーシング掘
削機にあっては、硬い岩盤等に対しては先行掘削機16
を用い、打撃破砕機84によって容易に破砕して先行穴
を形成し、その後、全断面掘削機17を用い、円錐形状
のカバーに取付けられたローラカッタ98及びカッタビ
ット99により先行穴の周辺の地盤を破砕することとな
り、地盤を容易に掘削できる。
【0056】
【発明の効果】以上、実施例を挙げて詳細に説明したよ
うに第1の本発明のオールケーシング掘削機によれば、
ケーシングチューブ内に挿脱自在な一対のケーシングを
設けると共にその一対のケーシングを互いに離間させて
ケーシングチューブの内面に圧接して固定するグリッパ
装置を設け、一対のケーシングの先端部に周方向に沿っ
て複数の打撃破砕機及びカッタビットを交互に装着した
ので、硬い岩盤等に対して打撃破砕機により容易に破砕
して弛んだ地盤に対してカッタビットにより掘削するこ
ととなり、固い岩盤等に対しても掘削作業を行うことが
でき、掘削作業の作業能率の向上を図ることができる。
そして、カッタビットの磨耗を防止して耐久性の向上を
図ることができる。
【0057】また、第2の本発明のオールケーシング掘
削機によれば、ケーシングチューブ内に挿脱自在なケー
シングを設けてそのケーシングをグリッパ装置によりケ
ーシングチューブに固定可能とすると共に、ケーシング
に対して回転自在な回転板を設けて支持装置により掘削
地盤に固定可能とし、ケーシングにリングギアを形成す
る一方、回転板にそのリングギアと噛み合う第1ピニオ
ンギアを周方向に沿って複数枢着して軸心部に一体回転
自在で且つ推進用シリンダによって軸方向移動自在な打
撃破砕機を装着し、また、回転板にリングギアと噛み合
う第2ピニオンギアを枢着して増速機を介して推進用シ
リンダを作動する流体ポンプを連結したので、複数の打
撃破砕機により複数箇所の硬い岩盤等を容易に破砕し、
弛んだ地盤に対してカッタビットにより掘削することと
なり、固い岩盤等に対しても掘削作業を行うことがで
き、掘削作業の作業能率の向上を図ることができる。
【0058】更に、第3の本発明のオールケーシング掘
削機によれば、ケーシングチューブ内に交互に挿脱自在
な先行掘削装置及び全断面掘削装置を設け、先行掘削装
置をケーシングチューブ内に挿脱自在な第1ケーシング
とその第1ケーシングをケーシングチューブ内に固定す
る第1グリッパ装置と第1ケーシングの軸心部に軸方向
移動自在に設けられた打撃破砕機とその打撃破砕機を掘
削地盤に押し付ける押付装置とで構成する一方、全断面
掘削装置をケーシングチューブ内に挿脱自在な筒形状の
第2ケーシングとその第2ケーシングをケーシングチュ
ーブ内に固定する第2グリッパ装置と第2ケーシングの
先端部に開閉自在に設けられ土砂取込み口が形成された
円錐形状のカバーとそのカバーに周方向に沿って交互に
装着された複数のローラカッタ及びカッタビットとで構
成したので、硬い岩盤等に対して先行掘削装置の打撃破
砕機により破砕して中央に先行穴を形成し、その後、全
断面掘削装置のローラカッタ及びカッタビットにより掘
削することとなり、このとき、中央に先行穴による自由
面があり、且つ、カバーが円錐形状となっており、内周
側から順に掘削することで固い岩盤等に対しても容易に
掘削作業を行うことができ、掘削作業の作業能率の向上
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るオールケーシング掘
削機の縦断面図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】図1のIII−III断面図である。
【図4】本実施例のオールケーシング掘削機の下面図で
ある。
【図5】グリッパ装置の油圧回路図である。
【図6】本発明の第2実施例に係るオールケーシング掘
削機の縦断面図である。
【図7】図6のVII−VII断面図である。
【図8】図6のVIII−VIII断面図である。
【図9】図6のIX−IX断面図である。
【図10】グリッパ装置の油圧回路図である。
【図11】打撃破砕機の油圧回路図である。
【図12】本発明の第3実施例に係るオールケーシング
掘削機における先行掘削機の縦断面図である。
【図13】本実施例のオールケーシング掘削機における
全断面掘削機の縦断面図である。
【図14】全断面掘削機の下面図である。
【図15】オールケーシング式ボーリングマシンの概略
図である。
【図16】従来のオールケーシング掘削機の断面図であ
る。
【図17】ケーシングチューブ内の掘削作業を表す概略
図である。
【符号の説明】
11 ケーシングチューブ 12 カッタビット 13 掘削地盤 14,15 掘削機 16 先行掘削機 17 全断面掘削機 21,22,41,81,91 ケーシング 23,42,82,92 油圧シリンダ 28,47,86,94 吊り具 31,49 切換弁 32,33,59,84 打撃破砕機 36,37 カッタビット 44,83,93 グリッパ 51 回転板 53 支持用油圧シリンダ 54 支持脚 56 リングギア 57 第1ピニオンギア 61 推進用シリンダ 65 第1ピニオンギア 66 増速機 67 油圧ポンプ 88 ウインチ 95 カバー 97 開閉シリンダ 98 ローラカッタ 99 カッタビット 100 土砂取込み口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部に複数のカッタビットを有するケ
    ーシングチューブを軸線を中心に旋回あるいは揺動させ
    ながら地中に押し込むことで掘削作業を行うオールケー
    シング掘削機において、前記ケーシングチューブ内に挿
    脱自在な一対のケーシングを設けると共に、該一対のケ
    ーシングを互いに離間させて前記ケーシングチューブの
    内面に圧接して固定するグリッパ装置を設け、前記一対
    のケーシングの先端部に周方向に沿って複数の打撃破砕
    機及びカッタビットを交互に装着したことを特徴とする
    オールケーシング掘削機。
  2. 【請求項2】 先端部に複数のカッタビットを有するケ
    ーシングチューブを軸線を中心に旋回あるいは揺動させ
    ながら地中に押し込むことで掘削作業を行うオールケー
    シング掘削機において、前記ケーシングチューブ内に挿
    脱自在なケーシングを設けて該ケーシングをグリッパ装
    置により前記ケーシングチューブに固定可能とすると共
    に、前記ケーシングに対して回転自在な回転板を設けて
    該回転板を支持装置により掘削地盤に固定可能とし、前
    記ケーシングにリングギアを形成する一方、前記回転板
    に該リングギアと噛み合う第1ピニオンギアを周方向に
    沿って複数枢着して該複数の第1ピニオンギアの軸心部
    に一体回転自在で且つ推進用シリンダによって軸方向移
    動自在な打撃破砕機を装着し、また、前記回転板に前記
    リングギアと噛み合う第2ピニオンギアを枢着し、該第
    2ピニオンギアに増速機を介して前記推進用シリンダを
    作動する流体ポンプを連結したことを特徴とするオール
    ケーシング掘削機。
  3. 【請求項3】 先端部に複数のカッタビットを有するケ
    ーシングチューブを軸線を中心に旋回あるいは揺動させ
    ながら地中に押し込むことで掘削作業を行うオールケー
    シング掘削機において、前記ケーシングチューブ内に交
    互に挿脱自在な先行掘削装置及び全断面掘削装置を設
    け、該先行掘削装置は、前記ケーシングチューブ内に挿
    脱自在な第1ケーシングと、該第1ケーシングを前記ケ
    ーシングチューブ内に固定する第1グリッパ装置と、前
    記第1ケーシングの軸心部に軸方向移動自在に設けられ
    た打撃破砕機と、該打撃破砕機を掘削地盤に押し付ける
    押付装置とを有し、前記全断面掘削装置は、前記ケーシ
    ングチューブ内に挿脱自在な筒形状の第2ケーシング
    と、該第2ケーシングを前記ケーシングチューブ内に固
    定する第2グリッパ装置と、前記第2ケーシングの先端
    部に開閉自在に設けられ土砂取込み口が形成された円錐
    形状のカバーと、該カバーに周方向に沿って交互に装着
    された複数のローラカッタ及びカッタビットとを有する
    ことを特徴とするオールケーシング掘削機。
JP11241394A 1994-05-26 1994-05-26 オールケーシング掘削機 Withdrawn JPH07317478A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013124535A (ja) * 2011-12-16 2013-06-24 Ybm Co Ltd 地中熱交換器設置穴形成のための掘削装置とその掘削方法
KR101603759B1 (ko) * 2015-02-03 2016-03-15 김덕수 회전식 받침대 일체형 천공장치
CN108561072A (zh) * 2018-05-25 2018-09-21 邵金安 轮式辗轧带冲击钻进方法、钻进装置、钻进系统及钻机

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