JPH0731587Y2 - 電子機器用ケース - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は，小型で，しかも電磁気シールドが必要な電
子機器の回路基板，電子部品等の収納用のケースに関す
るものである。

〔従来の技術〕 第２図は従来の代表的な小型の電子機器用ケースを示す
斜視図である。図において，（１）はケース本体で，カ
バー（２）をネジ（３）により固定するための雌ネジ
（４）を４隅のコーナポスト（５）上に設けている。従
つて，第３図に示すように，内部に組込む回路基板
（６）は，電子部品の搭載スペースを最大限確保するた
めに,4隅に切欠き部（７）を設けるのが一般的であり，
接着固定される。

なお，ケース本体（１）のコーナポスト（５）は一体構
造でなく，円柱状のスペーサとして分離したもので，カ
バー（２）と回路基板（６）をネジ固定する場合もあ
る。

〔考案が解決しようとする課題〕

従来の電子機器用ケースは，以上のように構成するのが
一般的であり，コーナポスト（５）との干渉を避けるた
めに必要な切欠き部（７）が回路基板（６）の部品搭載
面積を減らしており，電子機器小型化の障害となつてい
た。

〔課題を解決するための手段〕

この考案は，回路基板の部品搭載面積を限られたスペー
ス内において，最大限得られることを目的としたもので
あり，従来，底面に対し直交方向に設けていたコーナポ
ストを廃し，壁面直交方向に，カバー取付用雌ネジを有
したシヤフトを回路基板取付後，壁面に設けた穴に差し
込み，このシヤフトの雌ネジを介しカバーを取付けるよ
うにしたものである。

〔作用〕

シヤフトは，回路基板取付後に挿入されるため，回路基
板とシヤフトとの干渉は無い。従つて回路基板は，従
来，必要としたコーナポストとの干渉を避けるための切
欠き部は不要となる。

〔実施例〕

以下，この考案の実施例を説明する。

第１図は，この考案の電子機器用ケースを示す斜視図で
ある。

ケース本体（１）にはっ，対向する壁面に各々穴（８）
を設け，第４図に示すような，カバー（２）取付用の雌
ネジ（４）を有したシヤフト（９）をこの穴に挿入し，
このシヤフト（９）を介して，カバーを固定する構造と
なつている。

なお，回路基板の固定は，図示していないが，例えば10
×25mm程度の大きさの場合，部品実装面積を有効に得る
には，ネジ固定等は不利であり，接着固定が望ましい。
従つて，この考案による電子機器用ケースの使用手順と
しては，まず，部品実装した回路基板をケース本体
（１）に接着固定し，次にシヤフト（９）を穴（８）に
挿入し，カバー（２）をネジ（３）により固定すること
となる。

なお，シヤフト（９）の穴（８）への挿入に際しては，
シヤフト（９）を弾性材料で作り，自身をしならせた状
態で穴に差し込む，または，壁面を板の折り曲げ構造に
し，壁面をたわませる等の手段により，容易に実現可能
である。

〔考案の効果〕

以上のように，この考案によれば，従来，カバーを固定
するために必要であつたコーナーポスト類は不要とな
り，また，コーナポストとの干渉を避けるための回路基
板の切欠き等も無用となる。従つて，回路基板面積の拡
大が可能となり，電子機器の小型化に有効である。

また，コーナポストに要したコストに比較し，この考案
によるシヤフトは，簡易な構造で良く，コストメリツト
が有る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す斜視図，第２図は従
来の電子機器用ケースを示す斜視図，第３図は従来使わ
れていた回路基板例を示す斜視図，第４図はこの考案の
一部品を示す斜視図である。 図において，（１）はケース本体，（２）はカバー，
（８）は穴，（９）はシヤフトである。 なお，図中，同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】電子回路基板等を実装する際の挿入開口面
   を有した箱型のケース本体と、この開口面を所定数のネ
   ジを用いて塞ぐカバーからなる電子機器用ケースにおい
   て、ケース本体には、開口面直交方向の対向する２つの
   壁面に、各々穴を設け、この穴に、上記カバーを固定す
   るためのネジ穴を設けたシャフトを差し込み、このネジ
   穴を介し、上記カバーを固定するようにしたことを特徴
   とする電子機器用ケース。