JPH07314621A - 積層フィルム - Google Patents

積層フィルム

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JPH07314621A
JPH07314621A JP13938594A JP13938594A JPH07314621A JP H07314621 A JPH07314621 A JP H07314621A JP 13938594 A JP13938594 A JP 13938594A JP 13938594 A JP13938594 A JP 13938594A JP H07314621 A JPH07314621 A JP H07314621A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)プロピレンおよび/またはブテン−1
成分含有率が50重量%以上の非晶質のポリオレフィン
を20〜100重量%とエチレン系樹脂を80〜0重量
%含有してなる樹脂組成物からなる(A)層、および
(B)エチレン系樹脂および/または結晶性ポリプロピ
レンからなる(B)層とが、少なくとも2層に積層され
たフィルムで、片方の外層または両外層が(B)層より
構成されたポリオレフィン系積層フィルム。 【効果】 本発明の積層フィルムは柔軟性と機械的強
度、低温ヒートシール性に優れた軟質フィルムであり、
環境汚染で社会的問題となっている軟質ビニルフィルム
に代わり、各種用途に適用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は少なくとも2層からなる
積層フィルムに関する。さらに詳しくは、軟質塩化ビニ
ルフィルムやビニロンフィルムに匹敵し得る軟質フィル
ムとして、柔軟性、耐引張強度、低温耐衝撃性、低温ヒ
ートシール性などを兼ね備えた積層フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、軟質フィルムとしては可塑剤を含
む軟質塩化ビニルフィルムが多く用いられてきた。しか
し、軟質塩化ビニル樹脂は、可塑剤やモノマーのブリー
ドアウトによる毒性や転移の問題、また焼却時の塩化水
素の発生による酸性雨の問題など社会的要因を抱えた状
態にある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記したよう
な状況に鑑み、柔軟性、低温耐衝撃性、耐引張強度およ
び低温ヒートシール性などに優れるフィルムの提供を目
的とする。また、本発明は上記のような特徴から、各種
用途、例えば、食品包装、繊維包装などの包装用フィル
ム、輸液バッグなどのメディカル用途、金属保護フィル
ム、粘着テープの基材、土木・建築分野における建材用
フィルムなどに好適に用いられるフィルムの提供を目的
とする。発明者らは、上記目的のため、鋭意研究を重ね
た結果、特定組成を有する非晶質ポリオレフィン(以
下、「非晶質ポリオレフィン」という。)とエチレン系
樹脂を所定の比率で配合してなる層と、エチレン系樹脂
および/または結晶性ポリプロピレン層とから構成され
る積層フィルムで、エチレン系樹脂および/または結晶
性ポリプロピレンからなる層がフィルムの最外層の少な
くとも1層を構成するフィルムが上記目的へ適合するこ
とを見出し本発明を完成した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、(A)
プロピレンおよび/またはブテン−1成分含有率が50
重量%以上の非晶質のポリオレフィンを20〜100重
量%とエチレン系樹脂を80〜0重量%含有してなる樹
脂組成物からなる(A)層、および(B)エチレン系樹
脂および/または結晶性ポリプロピレンからなる(B)
層とが、少なくとも2層に積層されたフィルムで、片方
の外層または両外層が(B)層より構成されたポリオレ
フィン系積層フィルムが提供される。
【0005】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の(A)層に用いられる非晶質ポリオレフィンは、
プロピレンおよび/またはブテン−1の含有率が50重
量%以上である非晶質のオレフィンポリマーであればよ
い。例えば、非晶性のポリプロピレンやポリブテン−1
あるいはプロピレンやブテン−1と他のα−オレフィン
との共重合体を用いることができる。
【0006】上記非晶質ポリオレフィンとは、沸騰n−
ヘプタン不溶分、すなわち、沸騰n−ヘプタンによるソ
ックスレー抽出不溶分が70重量%以下、好ましくは6
0重量%以下のものである。沸騰n−ヘプタン不溶分が
70重量%より大きいと、非晶質部分の比率が少なくな
り得られるフィルムに目的とする十分な柔軟性を付与す
ることができない。また、上記した(A)層の非晶質ポ
リオレフィンは、好ましくは溶融粘度(190℃)が
1,000〜100,000cps、さらに好ましくは
1,500〜50,000cpsである。溶融粘度(1
90℃)が1,000cps未満では機械的強度が低下
する。
【0007】上記非晶性ポリプロピレンとしては、結晶
性ポリプロピレン製造時に副生するアタクチックポリプ
ロピレンを用いてもよいし、原料から目的生産して用い
てもよい。この際、プロピレンまたはブテン−1と他の
α−オレフィンとの共重合体は、所定のプロピレンまた
はブテン−1成分を含有するように原料から生産して用
いることができる。また、目的生産する場合、例えば、
塩化マグネシウムに担持したチタン担持型触媒とトリエ
チルアルミニウムを用いて水素の存在下/または水素の
不存在下で、原料モノマーを重合して得ることができ
る。原料供給の安定性および品質の安定性の観点から、
目的生産された所定の非晶質ポリオレフィンを使用する
のが好ましい。また、該当する好適な市販品があれば、
適宜市販品を選択して用いることができる。
【0008】本発明の(A)層の非晶質ポリオレフィン
として、具体的には、上記プロピレン成分含有量など所
定の特性を有するポリプロピレン、プロピレン・エチレ
ン共重合体、プロピレン・ブテン−1共重合体、プロピ
レン・ブテン−1・エチレン−3元共重合体、プロピレ
ン・ヘキセン−1・オクテン−1−3元共重合体、プロ
ピレン・ヘキセン−1・4−メチルペンテン−1−3元
共重合体などのプロピレン成分が主成分である非晶質ポ
リオレフィンが挙げられる。また、上記ブテン−1成分
含有量など所定の特性を有するポリブテン−1、ブテン
−1・エチレン共重合体、ブテン−1・プロピレン共重
合体、ブテン−1・プロピレン・エチレン−3元共重合
体、ブテン−1・ヘキセン−1・オクテン−1−3元共
重合体、ブテン−1・ヘキセン−1・4−メチルペンテ
ン−1−3元共重合体などのブテン−1成分が主成分で
ある非晶質ポリオレフィンも挙げられる。非晶質ポリオ
レフィンが、プロピレン・エチレン共重合体の場合に
は、エチレン成分含有量が0〜30重量%、好ましくは
1〜20重量%のものが望ましい。エチレン成分含有量
が、30重量%より大きくなると、得られるフィルムが
柔らかくなりすぎる。
【0009】本発明の(A)層の非晶質ポリオレフィン
がプロピレン・ブテン−1共重合体の場合には、プロピ
レンが主成分の共重合体と、ブテン−1が主成分の共重
合体があるが、いずれも引張伸びが大きく、(A)層の
非晶質ポリオレフィンとして好適に用いられる。具体的
には、例えば、米国のレキセン(Rexene)社のレ
クスタック(REXTAC)などの市販品を用いること
ができる。
【0010】本発明の(A)層に用いられるエチレン系
樹脂としては、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエ
チレン、超低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレンおよびエチレンを主成分とする共重
合体、すなわち、エチレンとプロピレン、ブテン、ペン
テン、ヘキセン、ヘプテン、オクテンなどのオレフィ
ン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエス
テル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの不飽和カルボン
酸エステル、およびそのアイオノマー樹脂のうちから選
ばれた1つまたは2つ以上のコモノマーとの共重合体ま
たは多元共重合体をいう。もちろん、2つ以上の重合体
または共重合体を混合使用してもよい。
【0011】さらにまた、本発明における(A)層の非
晶質ポリオレフィンおよび/またはエチレン系樹脂は、
変性したものを使用することができる。上記非晶質ポリ
オレフィンおよび/またはエチレン系樹脂を、例えば、
アクリル酸、メタアクリル酸、エタアクリル酸、マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸お
よび/またはそれらのエステル、酸無水物、金属塩など
のその誘導体、不飽和物のアミド、アミノ化合物、グリ
シジルメタアクリレート、ヒドロキシメタアクリレート
などで変性して用いることができる。これらの変性物の
うち無水マレイン酸、無水イタコン酸により変性された
ものが好適に用いられ、より好適には無水マレイン酸に
より変性されたものが用いられる。
【0012】本発明において、(A)層の非晶質ポリオ
レフィンとエチレン系樹脂との配合方法は、特に制限さ
れるものでなく、従来のポリプロピレン組成物の製法で
慣用されている方法、例えば、ニーダー、バンバリーミ
キサー、ロールなどの混練機、一軸または二軸押出機な
どを用いて加熱溶融混練して行うことができる。また、
本発明においては、上記(A)層を構成する樹脂組成物
および(B)層を構成する結晶性ポリプロピレンおよび
/またはエチレン系樹脂に所望に応じて、各種添加剤、
充填材、例えば滑剤、ブロッキング防止剤、粘着付与
剤、帯電防止剤、防曇剤、酸化防止剤、核剤などを添加
することができる。特に、防曇剤として、ポリグリセリ
ン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエ
チレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
脂肪酸アミド、脂肪酸アルカノールアミドなどの非イオ
ン界面活性剤を単独または複合して用いることができ
る。さらにまた、その他の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラ
ストマーゴム類などを必要に応じて配合することがで
き、またこれ等を架橋配合させることができる。
【0013】本発明の(A)層の樹脂組成物は、上記非
晶質ポリオレフィン単独、または上記非晶質ポリオレフ
ィンとエチレン系樹脂とからなり、非晶質ポリオレフィ
ンを20〜100重量%、好ましくは25〜100重量
%となるように配合して得ることができる。非晶質ポリ
オレフィンが20重量%未満では、十分な柔軟性を得る
ことができない。
【0014】本発明の(B)層に用いられるエチレン系
樹脂としては、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエ
チレン、超低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレンおよびエチレンを主成分とする共重
合体、すなわち、エチレンとプロピレン、ブテン、ペン
テン、ヘキセン、ヘプテン、オクテンなどのオレフィ
ン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエス
テル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの不飽和カルボン
酸エステル、およびそのアイオノマー樹脂のうちから選
ばれた1つまたは2つ以上のコモノマーとの共重合体ま
たは多元共重合体をいう。もちろん、2つ以上の重合体
または共重合体を混合使用してもよい。また、(A)層
と同様に変性したものを使用することもできる。
【0015】これらのエチレン系樹脂の中では、積層フ
ィルム全体の柔軟性の点から、23℃でのショアD硬度
が50以下のものが特に好ましい。ショアD硬度が50
以下のものとしては、低密度ポリエチレン、線状低密度
ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸
ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合
体、アイオノマー樹脂などが挙げられる。
【0016】本発明の(B)層に用いられる結晶性ポリ
プロピレンは押出成形、射出成形、ブロー成形用などと
して通常市販されているポリプロピレンを包含し、沸騰
n−ヘプタン不溶性のアイソタクチックポリプロピレン
をいう。この場合、プロピレン単独重合体でもよく、ま
た、立体規則性を有するアイソタクチックポリプロピレ
ンと他のα−オレフィンとの共重合体であってもよい。
【0017】また、結晶性ポリプロピレンとの共重合に
用いられるα−オレフィンとしては、炭素数2〜8のα
−オレフィン、例えば、エチレン、ブテン−1、ペンテ
ン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1な
どが好ましい。これらの中でも特にエチレンまたはブテ
ン−1が好適である。
【0018】本発明において、上記結晶性ポリプロピレ
ンとして好ましくは、プロピレン単独重合体、エチレン
成分を30重量%以下、好ましくは1〜25重量%含有
するプロピレン、エチレンのランダム共重合体またはブ
ロック共重合体、ブテン−1を20重量%以下含有する
プロピレン、ブテン−1のランダム共重合体またはブロ
ック共重合体を挙げられる。これらのうち、本発明の樹
脂組成物のフィルムやシートなどの用途からエチレンま
たはブテン−1とプロピレンとの共重合体が特に好まし
い。
【0019】本発明の積層フィルムは、通常、上記の
(A)層および(B)層を、交互に積層して構成され
る。積層する(A)層および(B)層の積層数は特に制
限されないが、少なくとも2層から構成され、最外層、
すなわち、両外面を形成する層の少なくとも1層が上記
(B)層で構成されるようにする。例えば、(B)/
(A)、(B)/(A)/(B)、(B)/(A)/
(B)/(A)/(B)のような組合わせで構成するこ
とができる。
【0020】本発明において、(A)層はフィルム全体
に柔軟性を付与することに寄与するとともに、エチレン
系樹脂を含有することでフィルムの低温脆性および成形
加工安定性を向上させることができる。一方、(B)層
はフィルムの柔軟性および低温ヒートシール性に寄与す
るとともに、(A)層の表面粘着性を防止する。また、
本発明の積層フィルムには、(A)層および(B)層の
中間に他の熱可塑性樹脂層、例えば、ガスバリヤーを付
与するためのナイロン、エバール、ポリエステルなどを
挿入してもよい。
【0021】本発明において、積層フィルムを構成する
各層の厚さは、特に限定されるものでなく、任意に選択
することができる。通常は、各層を約2〜1000μm
の範囲に形成する。また、(A)層と(B)層との厚み
の比率も、特に限定されるものでない。好ましくは、上
記のように(A)層はフィルムの柔軟性に寄与し、
(B)層は表面粘着性防止機能を果たすため、(A)層
は積層フィルム全厚の20〜99%、さらに好ましくは
30〜95%となるように構成する。
【0022】本発明の積層フィルムの製法は、特に限定
されるものでない。例えば、共押出積層法、ラミネーシ
ョン法、ドライラミネーション法などを用いることがで
きる。これらのうち、溶融接着する共押出積層法が好ま
しい。具体的には、例えば、積層数に見合う押出機を用
いて溶融押出し、Tダイ法またはインフレーション法な
どの公知の方法で溶融状態で積層した後、冷却ロール、
水冷または空冷で冷却する方法を用いて、積層フィルム
とすることができる。
【0023】本発明の積層フィルムは、印刷性、ラミネ
ート、粘着剤塗布性を向上させるために表面処理を行う
ことができる。表面処理の方法としては、コロナ放電処
理、プラズマ処理、火炎処理、酸処理などが挙げられ、
本発明においてはいずれの方法をも用いることができ
る。連続処理が可能であり、フィルムの製造過程の巻き
取り工程前に容易に実施可能であることから、プラズマ
処理、火炎処理およびコロナ放電処理が好ましく、これ
らの中でも簡便さの点からコロナ放電処理が最も好まし
い。また、本積層フィルムを一軸または二軸延伸加工、
圧空、真空成形などすることもできる。
【0024】本発明の積層フィルムは、上記のように積
層、冷却、固化された後、必要に応じ上記のような処理
をした後、巻き取られて次工程、例えば、印刷、ラミネ
ート、粘着剤塗布、ヒートシールなどの二次加工工程を
経て目的とする用途に使用することができる。本発明の
積層フィルムは、それ自体でも各種用途に適用可能で有
用であるが、さらにポリエステル、ナイロン、延伸ポリ
プロピレンフィルムなどとラミネートして、その機械的
強度、ガスバリヤー性、印刷性能などの機能を向上させ
ることもできる。
【0025】
【実施例および比較例】以下、本発明の実施例により、
詳細に説明する。ただし、本発明は下記実施例により制
限されるものではない。なお、本発明以外の実施例、比
較例における各種試験は下記の方法により行った。 1)樹脂特性測定法 密 度 ASTM−D1505 溶融粘度 測定温度 190℃ (ブルークフィールド社製回転粘度計) 2)フィルム物性測定法 引張特性 引張試験をASTM−D882に準じて行い、(1)引
張強度(kg/cm2 )、(2)引張伸び(%)、
(3)引張弾性率(kg/cm2 )の3項目で評価し
た。 ヘイズHaze(%) ASTM−D1003に準じて行った。 エレメンドルフ引裂強度(kg/cm) JIS−Z1702に準じて行った。 ダートインパクト(g/26in) ASTM−D1709 ヒートシール温度 所定温度でヒートシールを行い、材破する接着力が得ら
れる最小の温度をヒートシール温度とした。
【0026】実施例1 〔(A)層樹脂組成物の調整〕(A)層を構成する樹脂
組成物として、密度0.86g/cm3 、プロピレン含
有量87重量%、エチレン含有量13重量%、溶融粘度
(190℃)9,000cpsの非晶質ポリオレフィン
(レキセン社製、商品名 REXTAC RT258
5)と密度0.918g/cm3 、MI(190℃)=
3.0の線状低密度ポリエチレン(LLDPE)とをR
T2585/LLDPE=30/70の重量比で混合
し、温度200℃で溶融混練して調整した樹脂組成物を
用いた。 〔積層フィルムの成形〕上記で調整した樹脂組成物を
(A)層に、また、密度0.92g/cm3 、MI(1
90℃)=1.0g/10分のLLDPE(宇部興産
(株)製、商品名FA120N)を(B)層に用いた。
外層/中間層/内層として(B)/(A)/(B)が表
1に示した厚み比となるようにし、3層各々独立した3
台の押出機およびこれに連結した3層ダイを用いて、溶
融3層共押出した後、エアリング、水冷サイジングリン
グを急冷してチューブ状フィルムにブローダウン成形
し、直ちに巻き取り、表1に示した全厚みの3層積層フ
ィルムを得た。得られた3層積層フィルムの特性を測定
し、その結果を表2に示した。また、フィルム組成を表
1に示した。
【0027】実施例2 (B)層に密度0.895g/cm3 、MI(190
℃)=3.0g/10分の超低密度ポリエチレン(VL
DPE)(宇部興産(株)製、商品名 Z522)を用
いた以外は実施例1と同様にして表1に示した全厚みの
3層積層フィルムを得た。得られた3層積層フィルムの
特性を測定し、その結果を表2に示した。また、フィル
ム組成を表1に示した。
【0028】実施例3 (A)層を構成する樹脂組成物として、実施例1の非晶
性ポリオレフィンは同一のものを、また、線状低密度ポ
リエチレン(LLDPE)の代わりに、密度0.93g
/cm3 、MI(190℃)=2.0g/10分、酢酸
ビニル含量15重量%のエチレン・酢酸ビニル共重合体
(EVA)(宇部興産(株)製、商品名V215)を用
いた。(B)層は(A)層に用いたエチレン・酢酸ビニ
ル共重合体(商品名 V215)を用いた以外は実施例
1と同様にして、表1に示した全厚みの3層フィルムを
得た。得られた3層積層フィルムの特性を測定し、その
結果を表2に示した。またフィルム組成を表1に示し
た。
【0029】実施例4 (A)層を構成する樹脂組成物として、実施例1の非晶
性ポリオレフィンは同一のものを、また、線状低密度ポ
リエチレン(LLDPE)の代わりに、密度0.92g
/cm3 、MI(190℃)=2.0g/10分の低密
度ポリエチレン(宇部興産(株)製、商品名 F20
0)を用いた。(B)層は、(A)層に用いた低密度ポ
リエチレンを用いた以外は実施例1と同様にして、表1
に示した全厚みの3層フィルムを得た。得られた3層積
層フィルムの特性を測定し、その結果を表2に示した。
また、フィルム組成を表1に示した。
【0030】実施例5 (B)層に用いる樹脂を密度0.91g/cm3 、メル
トフローレイト(MFR)(230℃)=9g/10
分、融点138℃の結晶性ポリプロピレン(宇部興産
(株)製、商品名 RF395)と密度0.92g/c
3 、MI(190℃)=1.0g/10分、融点12
5℃のLLDPE(宇部興産(株)製、商品名 FA1
20N)とし、内層をLLDPE、外層をPPとした以
外は、実施例1と同様にして、表1に示した全厚みの3
層積層フィルムを得た。得られた3層積層フィルムの特
性を測定し、その結果を表2に示した。また、フィルム
組成を表1に示した。
【0031】比較例1 フィルム原料として密度0.92g/cm3 、MI(1
90℃)=1.0g/10分の線状低密度ポリエチレン
(LLDPE)(宇部興産(株)製、商品名FA120
N)を用い、水冷インフレーションフィルム成形装置に
より、リング状ダイスよりチューブ状のフィルムを押出
し、水冷した後直ちに巻取り、厚み60μのLLDPE
単層フィルムを得た。得られたフィルムの特性を測定
し、その結果を表2に示した。
【0032】比較例2 フィルム原料として、密度0.92g/cm3 、MI
(190℃)=2g/10分の低密度ポリエチレン(宇
部興産(株)製、商品名 F200)を用いた以外は、
比較例1と同様にしてLLDPE単層フィルムを得た。
得られたフィルムの特性を測定し、その結果を表2に示
した。
【0033】比較例3 フィルム原料として密度0.93g/cm3 、MI(1
90℃)=2.0g/10分、酢酸ビニル含量15重量
%のエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)(宇部興
産(株)製、商品名 V215)を用いた以外は、比較
例1と同様にして、EVA単層フィルムを得た。得られ
たフィルムの特性を測定し、その結果を表2に示した。
【0034】比較例4 フィルム原料として、密度0.91g/cm3 、メルト
フローレイト(MFR)(230℃)=9g/10分、
融点138℃の結晶性ポリプロピレン(PP)(宇部興
産(株)製、商品名 RF395)を用いた以外は、比
較例1と同様にしてPP単層フィルムを得た。得られた
フィルムの特性を測定し、その結果を表2に示した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】上記、実施例および比較例より、本発明の
(A)層及び(B)層からなる3層積層フィルムは、比
較例のフィルムに対し、柔軟性が特に優れ、機械的強度
とのバランスがとれ、かつ低温ヒートシールが可能であ
ることがわかる。
【0038】
【発明の効果】本発明の積層フィルムは柔軟性と機械的
強度、低温ヒートシール性に優れた軟質フィルムであ
り、環境汚染で社会的問題となっている軟質ビニルフィ
ルムに代わり、各種用途に適用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 嘉武 大阪府枚方市中宮北町3番10号 宇部興産 株式会社枚方研究所内 (72)発明者 平塚 健雄 大阪府枚方市中宮北町3番10号 宇部興産 株式会社枚方研究所内 (72)発明者 永安 功 大阪府堺市築港新町3−1 宇部興産株式 会社堺工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)プロピレンおよび/またはブテン
    −1成分含有率が50重量%以上の非晶質のポリオレフ
    ィンを20〜100重量%とエチレン系樹脂を80〜0
    重量%含有してなる樹脂組成物からなる(A)層、およ
    び(B)エチレン系樹脂および/または結晶性ポリプロ
    ピレンからなる(B)層とが、少なくとも2層に積層さ
    れたフィルムで、片方の外層または両外層が(B)層よ
    り構成されたポリオレフィン系積層フィルム。
  2. 【請求項2】 プロピレンおよび/またはブテン−1成
    分含有量が50重量%以上よりなる非晶質ポリオレフィ
    ンの 溶融粘度(190℃):1,000〜100,000c
    ps であり、かつ 密 度 :0.85〜0.90g/cm3 である請求項1に記載の積層フィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH09156052A (ja) * 1995-12-11 1997-06-17 Tokuyama Corp 積層フィルム
JP2000225672A (ja) * 1999-02-08 2000-08-15 Toppan Printing Co Ltd 化粧シート
JP2003072002A (ja) * 2001-09-05 2003-03-12 Idemitsu Unitech Co Ltd 易開封性包装体
JP2010504392A (ja) * 2006-09-20 2010-02-12 ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド 透明組成物及びラミネート

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