JPH07313085A - 食肉の酵素含有調理用素材及び調理方法 - Google Patents
食肉の酵素含有調理用素材及び調理方法Info
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- JPH07313085A JPH07313085A JP5338097A JP33809793A JPH07313085A JP H07313085 A JPH07313085 A JP H07313085A JP 5338097 A JP5338097 A JP 5338097A JP 33809793 A JP33809793 A JP 33809793A JP H07313085 A JPH07313085 A JP H07313085A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 食肉の酵素含有調理用素材及び調理方法を提
供する。 【構成】 天ぷら粉、フライの衣用ミックス、フリッタ
ーミックス、バッターミックス及び食塩と香辛料を含有
する複合調味料から選択された調理用素材に蛋白分解酵
素が配合されており、蛋白分解酵素の活性度が 1g 当り
0.03 単位以上である。酵素含有調理用素材を食肉に付
着させ、暫時放置した後に加熱調理する。 【効果】 具材の肉質が適度に柔らかな調理品を手軽に
得ることができる。天ぷら等の場合には衣がサクッとな
り且つ口当りがソフトなものとなる。本発明方法に従っ
て調理すれば、調理後時間が経過して冷えても肉質が柔
らかい状態を維持しており、美味である。
供する。 【構成】 天ぷら粉、フライの衣用ミックス、フリッタ
ーミックス、バッターミックス及び食塩と香辛料を含有
する複合調味料から選択された調理用素材に蛋白分解酵
素が配合されており、蛋白分解酵素の活性度が 1g 当り
0.03 単位以上である。酵素含有調理用素材を食肉に付
着させ、暫時放置した後に加熱調理する。 【効果】 具材の肉質が適度に柔らかな調理品を手軽に
得ることができる。天ぷら等の場合には衣がサクッとな
り且つ口当りがソフトなものとなる。本発明方法に従っ
て調理すれば、調理後時間が経過して冷えても肉質が柔
らかい状態を維持しており、美味である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は食肉の酵素含有調理用素
材及び調理方法に係る。
材及び調理方法に係る。
【0002】
【従来の技術】食生活の簡便化の要請に伴い、惣菜調理
用として小麦粉、澱粉、調味料及び香辛料等を予め配合
した調理用の素材が多数市販されている。これらの代表
的な例としては天ぷら粉、フリッターミックス、バッタ
ーミックス、食塩と胡椒等の香辛料とを混合した複合調
味料等を例示することができる。尚、高齢化社会に向か
い、食品に対する嗜好も変化してきており、本発明が関
与する食肉に関しても柔らかなものが好まれる傾向が強
い。
用として小麦粉、澱粉、調味料及び香辛料等を予め配合
した調理用の素材が多数市販されている。これらの代表
的な例としては天ぷら粉、フリッターミックス、バッタ
ーミックス、食塩と胡椒等の香辛料とを混合した複合調
味料等を例示することができる。尚、高齢化社会に向か
い、食品に対する嗜好も変化してきており、本発明が関
与する食肉に関しても柔らかなものが好まれる傾向が強
い。
【0003】肉類の軟化処理方法としては叩く、切れ目
を入れる、挽肉にする等の物理的方法やパパイヤやパイ
ナップルを肉料理に添えて植物性蛋白分解酵素の作用に
期待する方法、又植物、動物又は微生物由来の蛋白分解
酵素を作用させる方法があり、特許関係文献にも下記に
示されるような提案がなされている。 (1) 特開昭 48 - 72358 公報 死後硬直前又は後の食肉に蛋白分解酵素溶液を注入す
る、 (2) 特開昭 50 - 101556 公報 屠殺前の動物の脈管系に蛋白分解酵素溶液を注入する、 (3) 特開昭 59 - 151861 公報 蛋白分解酵素含有油脂中に肉の切身を浸漬し、5 - 10℃
で 48 時間程度浸漬する、 (4) 特開昭 62 - 104575 公報 繊維素分解酵素と、蛋白・脂肪等を分解する酵素 (ASP
複合酵素) とを肉にまぶし、2 時間程度放置する。
を入れる、挽肉にする等の物理的方法やパパイヤやパイ
ナップルを肉料理に添えて植物性蛋白分解酵素の作用に
期待する方法、又植物、動物又は微生物由来の蛋白分解
酵素を作用させる方法があり、特許関係文献にも下記に
示されるような提案がなされている。 (1) 特開昭 48 - 72358 公報 死後硬直前又は後の食肉に蛋白分解酵素溶液を注入す
る、 (2) 特開昭 50 - 101556 公報 屠殺前の動物の脈管系に蛋白分解酵素溶液を注入する、 (3) 特開昭 59 - 151861 公報 蛋白分解酵素含有油脂中に肉の切身を浸漬し、5 - 10℃
で 48 時間程度浸漬する、 (4) 特開昭 62 - 104575 公報 繊維素分解酵素と、蛋白・脂肪等を分解する酵素 (ASP
複合酵素) とを肉にまぶし、2 時間程度放置する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題乃至発明の目的】上記の
ように、蛋白分解酵素を使用して肉類を軟化させる技術
自体は周知である。しかしながら、従来知られていた技
術は屠殺前又は後に蛋白分解酵素溶液を注入して肉質を
軟化させる方法であったり、肉類に蛋白分解酵素を比較
的長時間作用させるものであり、一般家庭において簡易
に利用し得る技術とは云えない。上記で使われる酵素や
「ミートテンダライザー」と称される酵素含有製剤は、
肉類の調理に際しての下準備に使用されるものであっ
て、調理の時にはさらに調味を施す必要があった。又使
用量が過剰であったり、処理時間が長過ぎれば軟化し過
ぎ、逆に使用量が少な過ぎたり、処理時間が短過ぎれば
効果を発揮し得ず、しかも全体を所望の程度に且つ均質
に軟化させるのが困難であると云う使用上の課題もあっ
た。
ように、蛋白分解酵素を使用して肉類を軟化させる技術
自体は周知である。しかしながら、従来知られていた技
術は屠殺前又は後に蛋白分解酵素溶液を注入して肉質を
軟化させる方法であったり、肉類に蛋白分解酵素を比較
的長時間作用させるものであり、一般家庭において簡易
に利用し得る技術とは云えない。上記で使われる酵素や
「ミートテンダライザー」と称される酵素含有製剤は、
肉類の調理に際しての下準備に使用されるものであっ
て、調理の時にはさらに調味を施す必要があった。又使
用量が過剰であったり、処理時間が長過ぎれば軟化し過
ぎ、逆に使用量が少な過ぎたり、処理時間が短過ぎれば
効果を発揮し得ず、しかも全体を所望の程度に且つ均質
に軟化させるのが困難であると云う使用上の課題もあっ
た。
【0005】従って、本発明の主たる目的は、一般家庭
において手軽に使用でき、肉質を適度に軟化させ得る、
食肉の酵素含有調理用素材を提供することにある。本発
明の附随的な、但し重要な目的は、このような酵素含有
調理用素材を用いて食肉を調理する方法を提供すること
にある。
において手軽に使用でき、肉質を適度に軟化させ得る、
食肉の酵素含有調理用素材を提供することにある。本発
明の附随的な、但し重要な目的は、このような酵素含有
調理用素材を用いて食肉を調理する方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決し目的を達成する手段及び作用】本発明に
よれば、上記の課題は、蛋白分解酵素と、天ぷら粉、フ
ライの衣用ミックス、フリッターミックス、バッターミ
ックス及び食塩と香辛料を含有する複合調味料から選択
された調理用素材とを含有してしており、蛋白分解酵素
の活性度が全調理用素材 1g 当り 0.03 単位以上である
ことを特徴とする、食肉の酵素含有調理用素材により解
決されると共に、上記の主目的が達成される。
よれば、上記の課題は、蛋白分解酵素と、天ぷら粉、フ
ライの衣用ミックス、フリッターミックス、バッターミ
ックス及び食塩と香辛料を含有する複合調味料から選択
された調理用素材とを含有してしており、蛋白分解酵素
の活性度が全調理用素材 1g 当り 0.03 単位以上である
ことを特徴とする、食肉の酵素含有調理用素材により解
決されると共に、上記の主目的が達成される。
【0007】上記の附随的な目的は、1g 当りの酵素活
性度が 0.03 単位以上で蛋白分解酵素の配合された天ぷ
ら粉、フライの衣用ミックス、フリッターミックス、バ
ッターミックス又は食塩と香辛料を含有する複合調味料
を食肉に付着させ、所定時間経過した後に調理すること
を特徴とする、食肉の調理方法により達成される。
性度が 0.03 単位以上で蛋白分解酵素の配合された天ぷ
ら粉、フライの衣用ミックス、フリッターミックス、バ
ッターミックス又は食塩と香辛料を含有する複合調味料
を食肉に付着させ、所定時間経過した後に調理すること
を特徴とする、食肉の調理方法により達成される。
【0008】本発明による酵素含有調理用素材が適用さ
れる食肉としては家禽肉、畜肉、魚介類等がある。本発
明による酵素含有調理用素材は、蛋白分解酵素が配合さ
れている点を除き、ベースは従来から周知の食肉調理用
素材、例えば天ぷら粉、豚カツや魚フライの衣用ミック
ス、バッターミックス、フリッターミックス、複合調味
料等と同様である。蛋白分解酵素としては植物、動物、
微生物等の起源を問わず市販の殆どの蛋白分解酵素製剤
を使用することができ、酵素の種類としてはエンドペプ
チダーゼ系のものが好ましいが、エキソペプチダーゼが
一部混在しているものであっても差し支えない。市販の
酵素製剤を利用する場合に例えばパパイン FL-3 (アサ
ヒビール株式会社)、スミチーム MP 及び スミチーム L
P-2 (新日本化学工業株式会社)、AO、AO-S 及び AO-S2
(盛進製薬株式会社) 等を使用することができる。本発
明による酵素含有調理用素材において、1g 当りの蛋白
分解酵素活性が 0.03単位以上と規定されているのは、
この程度以下では食肉を軟化させる効果が低すぎるから
であり、通例は 0.1 単位以上が望ましい。市販のパパ
イン製剤、例えば上記のパパイン FL-3 の場合に、この
ような酵素活性度を賦与するには、全調理用素材の重量
基準で 0.2 - 10% 程度添加することが必要である。
尚、ベース、即ち蛋白分解酵素以外の成分が食塩含有量
の高い場合、例えば肉の表面に直接振り掛けて使用する
タイプの複合調味料においては食塩が肉を硬くさせる作
用を有しているので、蛋白分解酵素の配合量を更に多め
に、例えば全調理用素材の50 重量% 又はそれ以上に設
定した方が良い結果の得られることがある。本明細書に
おいて使用される「蛋白分解酵素の活性に関する単位」
とは、『ゼラチン液化法 (アサヒビール株式会社のパパ
イン製剤に関する技術資料に収載されている方法)』に
より測定された値である。
れる食肉としては家禽肉、畜肉、魚介類等がある。本発
明による酵素含有調理用素材は、蛋白分解酵素が配合さ
れている点を除き、ベースは従来から周知の食肉調理用
素材、例えば天ぷら粉、豚カツや魚フライの衣用ミック
ス、バッターミックス、フリッターミックス、複合調味
料等と同様である。蛋白分解酵素としては植物、動物、
微生物等の起源を問わず市販の殆どの蛋白分解酵素製剤
を使用することができ、酵素の種類としてはエンドペプ
チダーゼ系のものが好ましいが、エキソペプチダーゼが
一部混在しているものであっても差し支えない。市販の
酵素製剤を利用する場合に例えばパパイン FL-3 (アサ
ヒビール株式会社)、スミチーム MP 及び スミチーム L
P-2 (新日本化学工業株式会社)、AO、AO-S 及び AO-S2
(盛進製薬株式会社) 等を使用することができる。本発
明による酵素含有調理用素材において、1g 当りの蛋白
分解酵素活性が 0.03単位以上と規定されているのは、
この程度以下では食肉を軟化させる効果が低すぎるから
であり、通例は 0.1 単位以上が望ましい。市販のパパ
イン製剤、例えば上記のパパイン FL-3 の場合に、この
ような酵素活性度を賦与するには、全調理用素材の重量
基準で 0.2 - 10% 程度添加することが必要である。
尚、ベース、即ち蛋白分解酵素以外の成分が食塩含有量
の高い場合、例えば肉の表面に直接振り掛けて使用する
タイプの複合調味料においては食塩が肉を硬くさせる作
用を有しているので、蛋白分解酵素の配合量を更に多め
に、例えば全調理用素材の50 重量% 又はそれ以上に設
定した方が良い結果の得られることがある。本明細書に
おいて使用される「蛋白分解酵素の活性に関する単位」
とは、『ゼラチン液化法 (アサヒビール株式会社のパパ
イン製剤に関する技術資料に収載されている方法)』に
より測定された値である。
【0009】本発明による酵素含有調理用素材は蛋白分
解酵素を含有しており、この種の酵素は湿潤状態では安
定性が低く、活性の経時的な低下が懸念されるので、乾
燥状態で粉末又は顆粒形態であるのが好ましい。この酵
素含有調理用素材を食肉に付着させるには、振り掛けて
食肉にまぶす、適量の水に溶解させて肉を漬け込む等の
任意の方法を採択することができる。調理用素材と食肉
とを接触させておく所要時間は食肉の種類、大きさ等の
ファクタに依存するが、通常 3 - 60 分で充分であり、
比較的硬質の肉の場合には 6 - 9 時間程度に延長して
も格別不都合は生じない。このようにして処理された肉
は、目的に応じた通常の調理、例えば油ちょう、煮焼
き、ロースト等に付される。
解酵素を含有しており、この種の酵素は湿潤状態では安
定性が低く、活性の経時的な低下が懸念されるので、乾
燥状態で粉末又は顆粒形態であるのが好ましい。この酵
素含有調理用素材を食肉に付着させるには、振り掛けて
食肉にまぶす、適量の水に溶解させて肉を漬け込む等の
任意の方法を採択することができる。調理用素材と食肉
とを接触させておく所要時間は食肉の種類、大きさ等の
ファクタに依存するが、通常 3 - 60 分で充分であり、
比較的硬質の肉の場合には 6 - 9 時間程度に延長して
も格別不都合は生じない。このようにして処理された肉
は、目的に応じた通常の調理、例えば油ちょう、煮焼
き、ロースト等に付される。
【0010】次に、実施例により本発明を更に詳細に且
つ具体的に説明する。実施例 1 市販の天ぷら粉 (昭和産業株式会社製の「黄金天ぷら
粉」) に市販の酵素製剤(パパイン FL-3) を 2 重量%
添加して酵素含有調理用素材を調製した。この酵素含有
調理用素材を 1.5 倍容量の冷水で溶いて衣液とし、こ
れに具材としてのイカの切身、エビ及び魚 (小アジ) を
漬け込み 20 分間放置した後に、160 - 180℃ に加熱さ
れた食用油中で油ちょうすることにより天ぷらを得た。
この天ぷらを試食した処、具材が柔らかであり、衣の食
感はサクッとしていて極めて美味であった。
つ具体的に説明する。実施例 1 市販の天ぷら粉 (昭和産業株式会社製の「黄金天ぷら
粉」) に市販の酵素製剤(パパイン FL-3) を 2 重量%
添加して酵素含有調理用素材を調製した。この酵素含有
調理用素材を 1.5 倍容量の冷水で溶いて衣液とし、こ
れに具材としてのイカの切身、エビ及び魚 (小アジ) を
漬け込み 20 分間放置した後に、160 - 180℃ に加熱さ
れた食用油中で油ちょうすることにより天ぷらを得た。
この天ぷらを試食した処、具材が柔らかであり、衣の食
感はサクッとしていて極めて美味であった。
【0011】実施例 2 小麦粉 100 重量部、コーンスターチ 10 重量部、食塩
1.5 重量部、化学調味料 (グルタミン酸ナトリウム) 1
重量部、増粘剤 0.5 重量部及び酵素製剤 (パパイン FL
-3) 3 重量部をミキサーにて混合することにより酵素含
有バッターミックスを調製した。本バッターミックス 1
g 当りの蛋白分解酵素活性は 0.4 単位であった。この
バッターミックスを 4 倍容量の水に溶いてバッターと
し、これに豚ロース肉の切身を漬け込んで 30 分間放置
した。次いで、常法により表面にパン粉をまぶし、160
- 180℃ に加熱された食用油中で油ちょうすることによ
り豚カツを得た。この豚カツは、筋切りを行わなかった
にも拘らず、試食した処、充分に柔らかなものであり、
衣も口当りがソフトであって極めて美味であった。尚、
上記と同様の、但し酵素製剤を含有しないバッターを用
いて得られた豚カツは、本発明方法により調理されたも
のと比較すると、肉の筋繊維が収縮して硬くなり、又衣
及び具材の食感において劣っていた。
1.5 重量部、化学調味料 (グルタミン酸ナトリウム) 1
重量部、増粘剤 0.5 重量部及び酵素製剤 (パパイン FL
-3) 3 重量部をミキサーにて混合することにより酵素含
有バッターミックスを調製した。本バッターミックス 1
g 当りの蛋白分解酵素活性は 0.4 単位であった。この
バッターミックスを 4 倍容量の水に溶いてバッターと
し、これに豚ロース肉の切身を漬け込んで 30 分間放置
した。次いで、常法により表面にパン粉をまぶし、160
- 180℃ に加熱された食用油中で油ちょうすることによ
り豚カツを得た。この豚カツは、筋切りを行わなかった
にも拘らず、試食した処、充分に柔らかなものであり、
衣も口当りがソフトであって極めて美味であった。尚、
上記と同様の、但し酵素製剤を含有しないバッターを用
いて得られた豚カツは、本発明方法により調理されたも
のと比較すると、肉の筋繊維が収縮して硬くなり、又衣
及び具材の食感において劣っていた。
【0012】実施例 3 実施例 2 で得たバッターミックス 5 重量部を粉体のま
ま、適度な大きさの鶏肉片 100 重量部と混ぜて 20 分
間放置した後に、実施例 2 と同様に油ちょうすること
によりフライドチキンを得た。このフライドチキンを試
食した処、肉が柔らかく且つジューシーであり、極めて
美味であった。尚、一般にフライドチキン等は、調理後
時間が経過して冷えてしまうと硬くなり、食味が極端に
低下し、再度油ちょうしても食味にさほどの改善をもた
らし得ないが、本実施例で得られたフライドチキンは冷
えても肉質が柔らかい状態を維持しており、従って従来
不向きとされてきた弁当用の惣菜として好適なものであ
ることが判明した。
ま、適度な大きさの鶏肉片 100 重量部と混ぜて 20 分
間放置した後に、実施例 2 と同様に油ちょうすること
によりフライドチキンを得た。このフライドチキンを試
食した処、肉が柔らかく且つジューシーであり、極めて
美味であった。尚、一般にフライドチキン等は、調理後
時間が経過して冷えてしまうと硬くなり、食味が極端に
低下し、再度油ちょうしても食味にさほどの改善をもた
らし得ないが、本実施例で得られたフライドチキンは冷
えても肉質が柔らかい状態を維持しており、従って従来
不向きとされてきた弁当用の惣菜として好適なものであ
ることが判明した。
【0013】実施例 4 食塩 50 重量部、胡椒 30 重量部及び酵素製剤 (パパイ
ン FL-3) 20 重量部とを混合することにより酵素含有複
合調味料を調製した。この複合調味料 1g 当りの蛋白分
解酵素活性は 3 単位であった。ステーキ用牛肉切身の
表面に上記の複合調味料を振り掛けて 30 分間放置した
後に、フライパンを用い強火で焼くことによりビーフス
テーキを得た。このビーフステーキには事前に筋切りを
施さなかったが、試食した処、酵素を含有しない複合調
味料を用いた場合よりも肉質が柔らかくなっており、肉
汁にも富んでいて極めて美味であった。
ン FL-3) 20 重量部とを混合することにより酵素含有複
合調味料を調製した。この複合調味料 1g 当りの蛋白分
解酵素活性は 3 単位であった。ステーキ用牛肉切身の
表面に上記の複合調味料を振り掛けて 30 分間放置した
後に、フライパンを用い強火で焼くことによりビーフス
テーキを得た。このビーフステーキには事前に筋切りを
施さなかったが、試食した処、酵素を含有しない複合調
味料を用いた場合よりも肉質が柔らかくなっており、肉
汁にも富んでいて極めて美味であった。
【0014】
【発明の効果】本発明による酵素含有調理用素材を用い
れば、通常と殆ど変わらない手軽な調理法で、肉質が柔
らかい肉の調理品を得ることができる。天ぷらに適用し
た場合には具材が柔らかくなるだけではなく衣がサクッ
としていて口当りが良好であり、豚カツに適用した場合
には肉質が柔らかく肉汁に富み且つ衣がソフトである。
尚、本発明による酵素含有調理用素材を用いて調理する
と、冷えた後も肉質が柔らかい状態を保つという効果も
得られる。
れば、通常と殆ど変わらない手軽な調理法で、肉質が柔
らかい肉の調理品を得ることができる。天ぷらに適用し
た場合には具材が柔らかくなるだけではなく衣がサクッ
としていて口当りが良好であり、豚カツに適用した場合
には肉質が柔らかく肉汁に富み且つ衣がソフトである。
尚、本発明による酵素含有調理用素材を用いて調理する
と、冷えた後も肉質が柔らかい状態を保つという効果も
得られる。
フロントページの続き (72)発明者 蟻 馬 隆 夫 東京都千代田区内神田2丁目2番1号 昭 和産業株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 蛋白分解酵素と、天ぷら粉、フライの衣
用ミックス、フリッターミックス、バッターミックス及
び食塩と香辛料を含有する複合調味料から選択された調
理用素材とを含有してしており、蛋白分解酵素の活性度
が 1g 当り0.03 単位以上であることを特徴とする、食
肉の酵素含有調理用素材。 - 【請求項2】 1g 当りの酵素活性度が 0.03 単位以上
となるように蛋白分解酵素の配 合された天ぷら粉、フ
ライの衣用ミックス、フリッターミックス、バッターミ
ックス又は食塩と香辛料を含有する複合調味料を食肉に
付着させ、所定時間経過した後に調理することを特徴と
する、食肉の調理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5338097A JPH07313085A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 食肉の酵素含有調理用素材及び調理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5338097A JPH07313085A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 食肉の酵素含有調理用素材及び調理方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4120048A Division JPH0740893B2 (ja) | 1991-09-14 | 1992-04-14 | 酵素含有から揚げ粉及びから揚げの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07313085A true JPH07313085A (ja) | 1995-12-05 |
Family
ID=18314885
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5338097A Pending JPH07313085A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 食肉の酵素含有調理用素材及び調理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07313085A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018070506A1 (ja) * | 2016-10-13 | 2018-04-19 | 日清フーズ株式会社 | 揚げ物用バッターミックス |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP5338097A patent/JPH07313085A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018070506A1 (ja) * | 2016-10-13 | 2018-04-19 | 日清フーズ株式会社 | 揚げ物用バッターミックス |
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