JPH07312276A - 定着ヒータ、定着装置および画像形成装置 - Google Patents

定着ヒータ、定着装置および画像形成装置

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JPH07312276A
JPH07312276A JP9978094A JP9978094A JPH07312276A JP H07312276 A JPH07312276 A JP H07312276A JP 9978094 A JP9978094 A JP 9978094A JP 9978094 A JP9978094 A JP 9978094A JP H07312276 A JPH07312276 A JP H07312276A
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JP
Japan
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substrate
thermistor
base
chip thermistor
fixing heater
Prior art date
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Application number
JP9978094A
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English (en)
Inventor
Ikue Satou
幾恵 佐藤
Mitsuaki Yamakawa
光明 山川
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、定着ヒータの反復使用によりチップ
サーミスタを電気接続する導電性接着剤中の亀裂の発生
を防止した定着ヒータ、定着装置および画像形成装置を
提供する。 【構成】電気絶縁性の基板2と、基板2の一面に設けら
れた抵抗発熱体1と、基板2の他面に設けられ抵抗発熱
体1に正対する位置近傍に離間対向する部分を有する一
対の導体パターン6a、6bと、絶縁基体7aおよびこ
の基体7aの一面7bに被着されたサーミスタ部材7c
およびサーミスタ部材7cの両端に配設された一対の端
子部材7dを有してなるチップサーミスタ7と、基体側
面7eの少なくとも一部を覆いチップサーミスタ7を基
板2に固着してなる絶縁性接着剤10と、導体パターン
6a、6bと端子部材7dとを電気的に接続している導
電性接着剤11とを具備したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、用紙に画像形成された
トナーを定着させるのに好適な定着ヒータ、定着装置お
よび画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機やプリンター等の画像形成装置に
用いる画像形成の一方式として、トナー像を形成した用
紙をヒータと相対的に移動させながら加熱することによ
り、トナー像を用紙に融着させて画像を定着するものが
実用に共されている。また、上記ヒータとしてセラミッ
クス基板に銀・パラジウム系の抵抗発熱体をスクリーン
印刷してなるものが例えば特開平2ー65086号公報
により知られている。
【0003】図9はこの種のヒータにおける別の従来技
術の要部を示す断面図であり、抵抗発熱体の延在方向の
断面を示す。図において91はセラミックスの基板、9
2は基板91の一面に被着された抵抗発熱体、93、9
3は基板91の他面に被着された一対の導体パターンで
ある。また、94はチップサーミスタで基板91の他面
において抵抗発熱体92にほぼ正対して絶縁性接着剤9
5により固着されている。チップサーミスタ94は、絶
縁性の基体94a、基体の一面中央に被着されたサーミ
スタ部材94b、およびサーミスタ部材94bの両端に
配設された一対の端子部材94cから構成されている。
96は導電性接着剤でチップサーミスタ94と導体パタ
ーン93、93との間を電気的に接続している。なお、
97は上記構成により被着されたチップサーミスタ94
を覆う保護被膜である。
【0004】後者の定着ヒータにおいてチップサーミス
タ94は、抵抗発熱体92の発熱を検知して定着ヒータ
をほぼ一定温度に維持する温度制御のために使用され
る。
【0005】そして、この定着ヒータは、チップサーミ
スタ94が極めて薄い膜状の絶縁性接着剤95のみを介
して定着ヒータの基板91に固定されているため、チッ
プサーミスタ94への熱伝導特性が安定し、また個々の
定着ヒータによってチップサーミスタ94の温度検知特
性のばらつきが生じにくいという利点を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら後者の定
着ヒータにおいては使用中にサーミスタの回路が開放さ
れて温度制御が不能になるものが若干数ではあるが発生
した。本発明者が調査した結果、チップサーミスタの基
体94aの一面94dと側面94eとの境界線すなわち
肩部94fに対向する部分の導電性接着剤96に特に多
く亀裂が生じることが分かった。
【0007】本発明者はその原因について考究したとこ
ろ、亀裂は基体94aと導電性接着剤96との熱膨張率
の差により導電性接着剤96内で発生する応力に起因し
て発生するのではないかという見解を得た。そして、導
電性接着剤96の肩部94fに対向する位置において
は、前記応力が集中して特に亀裂が発生しやすくなるの
ではないかとの結論を得た。
【0008】また、このような定着ヒータを画像形成装
置の定着装置に組み込んで使用すると、チップサーミス
タ94による温度制御が正常に機能しないために、定着
ヒータの発熱特性が狂い安定したトナーの定着が行えな
くなる。また、チップサーミスタ94への通電が完全に
絶たれた場合には定着ヒータの温度制御が行えなくな
る。
【0009】本発明は上記の知見に基づいてチップサー
ミスタの基板への取り付け構造を改良することにより、
上記従来の欠点を解消した定着ヒータ、定着装置および
画像形成装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の定着ヒー
タは、電気絶縁性の基板と、基板の一面に被着された抵
抗発熱体と、基板の他面に被着され抵抗発熱体に正対す
る位置近傍に離間対向する部分を有する一対の導体パタ
ーンと、絶縁基体とこの基体の一面に被着されたサーミ
スタ部材およびサーミスタ部材の両端に配設された一対
の端子部材を有してなるチップサーミスタと、基体側面
の少なくとも一部を覆いチップサーミスタを基板に接着
している絶縁性接着剤と、端子部材と前記導体パターン
の離間対向する部分との間を電気的に接続している導電
性接着剤とを具備したことを特徴とする。
【0011】請求項2記載の定着ヒータは、電気絶縁性
の細長い基板と、基板の一面において長手方向に沿って
被着された抵抗発熱体と、基板の他面に被着され抵抗発
熱体に正対する位置を挟んで離間対向する部分を有する
一対の導体パターンと、絶縁基体とこの基体の一面に被
着されたサーミスタ部材およびサーミスタ部材の両端に
おいて基体上に配設された一対の端子部材を有し端子部
材近傍において基体の肩部が露出しているチップサーミ
スタと、基体側面の少なくとも一部を覆いチップサーミ
スタを基板に接着している絶縁性接着剤と、端子部材と
前記導体パターンの離間対向する部分との間を電気的に
接続している導電性接着剤とを具備したことを特徴とす
る。
【0012】請求項3記載の定着ヒータは、セラミック
ス製の細長い基板と、基板の一面において長手方向に沿
って被着された抵抗発熱体と、基板の他面に被着され抵
抗発熱体に正対する位置を挟んで離間対向する部分を有
する一対の導体パターンと、絶縁基体とこの基体の一面
に被着されたサーミスタ部材およびサーミスタ部材の両
端において基体上に配設された一対の端子部材を有し端
子部材近傍において基体の肩部が露出しているチップサ
ーミスタと、少なくとも一部で基体の肩部に達するよう
に側面を覆いチップサーミスタを基板に接着している絶
縁性接着剤と、端子部材と前記導体パターンの離間対向
する部分との間を電気的に接続している導電性接着剤と
を具備したことを特徴とする。
【0013】請求項4記載の定着ヒータは、請求項1な
いし請求項3いずれか一記載の定着ヒータにおいて、絶
縁性接着剤にその粘度を高くする添加物が配合されてい
ることを特徴とする。
【0014】請求項5記載の定着装置は、請求項1ない
し請求項4のいずれか一記載の定着ヒータと、定着ヒー
タの抵抗発熱体に対向して配置された加圧ローラと、定
着ヒータと加圧ローラとの間を移動可能に設けられた定
着フィルムと、チップサーミスタの電気抵抗に応じて定
着ヒータの発熱温度を制御する温度制御手段とを具備し
たことを特徴とする。
【0015】請求項6記載の画像形成装置は、媒体に形
成された静電潜像にトナーを付着させてこのトナーを用
紙に転写して所定の画像を形成する手段と、画像を形成
した用紙を定着フィルムを介して加圧ローラにより定着
ヒータに圧接しながら通過させることによってトナーを
定着させる請求項5記載の定着装置とを具備したことを
特徴とする。
【0016】
【作用】請求項1記載の定着ヒータは、第1端子間に電
圧を印加することにより抵抗発熱体が発熱し、この熱は
基板、絶縁性接着剤およびチップサーミスタの基体を経
てチップサーミスタのサーミスタ部材に伝わる。このと
き導電性接着剤も加熱される。ここでチップサーミスタ
は基体の側面を覆って絶縁性接着剤を付着させて基板に
固着されているので、チップサーミスタと絶縁性接着剤
が接触している面積の分だけチップサーミスタの基体の
側面と導電性接着剤との接触面積は小さくなる。よって
チップサーミスタの基体と導電性接着剤との熱膨張率の
差によって導電性接着剤中に発生する熱膨張の応力は小
さくなり、導電性接着剤の亀裂の発生を低減することが
できる。
【0017】請求項2記載の定着ヒータは、上記と同様
に各部が発熱するが、端子部材近傍において基体の肩部
が露出しているチップサーミスタを、その基体の側面を
覆って絶縁性接着剤を付着させて基板に固着しているの
で、上記と同様にチップサーミスタの基体の側面と導電
性接着剤との接触面積が小さくなり、肩部に対向する導
電性接着剤の部位に集中する熱膨張の応力が小さくなっ
て亀裂の発生を低減することができる。
【0018】請求項3記載の定着ヒータも、上記と同様
に各部が発熱する。そして、端子部材近傍において基体
の肩部が露出しているチップサーミスタを、その基体の
肩部に達するように側面を絶縁性接着剤で覆いチップサ
ーミスタを基板に接着し、この絶縁性接着剤上に導電性
接着剤を付着させて端子部材と導体パターンとの間を電
気的に接続している。よって、導電性接着剤と肩部とが
接触を妨げることができるので、肩部に対向する導電性
接着剤の部位に熱膨張の応力が集中せず、導電性接着剤
の亀裂の発生を低減することができる。。
【0019】請求項4記載の定着ヒータは、次のように
絶縁性接着剤が塗布形成される。まず、溶剤に溶かされ
た状態の絶縁性接着剤を基板上のチップサーミスタが実
装される部位に塗布する。次にチップサーミスタを絶縁
性接着剤に押し付けて基板上に載置する。このとき絶縁
性接着剤はチップサーミスタの下面からはみ出して、自
然にチップサーミスタの基体側面に付着する。このとき
絶縁性接着剤には粘度を高くする添加物が配合されてい
るので、チップサーミスタを絶縁性接着剤に押し付けた
際に絶縁性接着剤が導体パターン上広がりにくくするこ
とができ、絶縁性接着剤が基体側面に沿って盛り上がり
易くなって基体側面に多量に付着させることが可能とな
る。よってチップサーミスタの肩部に絶縁性接着剤を塗
布することが比較的容易になる。
【0020】請求項5記載の定着装置および請求項6記
載の画像形成装置は、定着ヒータを反復使用しても導電
性接着剤に亀裂が発生しにくいため、チップサーミスタ
の温度検知特性が損なわれることがなく、定着ヒータの
発熱特性が安定して常に良好なトナーの定着が行える。
【0021】
【実施例】以下に本発明の実施例を図1〜8を参照して
説明する。図1は第1実施例の定着ヒータの正面図であ
る。図において1は細長い抵抗発熱体であり、例えばア
ルミナセラミックスセラミクスを材料とする細長い基板
2の一方の面に銀・パラジウム系の抵抗材料によりスク
リーン印刷によって形成されている。この基板の寸法は
長さ約27mm、約幅8mm、厚さ約1mmである。ま
た、3aは抵抗発熱体1に電圧を印加するための第1導
体パターンである。また、4aも抵抗発熱体1に電圧を
印加するための第1端子である。第1導体パターン3a
および第1端子4aは、銀・パラジウム系の導電材料に
よりスクリーン印刷により形成される。ここで、抵抗発
熱体1のパラジウムの含有比率は第1導体パターン3a
および第1端子4aのそれよりも高くして抵抗値を高く
している。5a、5bは基板2の他面に設けられるチッ
プサーミスタに通電を行うための一対の第2端子であ
る。そして、抵抗発熱体1と第2導体パターン3aは、
ガラス製の保護層で覆われている。
【0022】図2は第1実施例の定着ヒータ背面図であ
る。6a、6bは、一部が抵抗発熱体1に正対する位置
を挟んで離間対向している一対の第2導体パターンであ
る。7は抵抗発熱体1に正対する位置で一対の第2導体
パターン6a、6bを矯絡するように導電性接着剤で電
気接続されたチップサーミスタである。この第2導体パ
ターン6a、6bはそれぞれ第2スルーホール8a、8
bによって基板2の一面側の第2端子5a、5bに電気
接続されている。3bは第1スルーホール9によって基
板2の一面側の第1導体パターン3aに電気接続される
他の第1導体パターンである。4bは第1導体パターン
3bに連接された第1端子である。上記第2導体パター
ン6a、6b、第1導体パターン3bおよび第1端子4
bは、基板2の一面に形成された第1導体パターン3a
および第1端子4aと同じ導電材料によりスクリーン印
刷により形成されている。
【0023】そして、一対の第1端子間4に所定の電圧
を印加することにより抵抗発熱体1が発熱しヒータとし
て機能する構造となっている。
【0024】図3は上記チップサーミスタ7の実装構造
をを示す要部断面図である。チップサーミスタ7は、熱
硬化性樹脂にアルミナセラミックスの粒子を混入した絶
縁性接着剤10によって基板2に固定されている。この
絶縁性接着剤10中におけるアルミナの粒子の含有率は
体積比で約25%である。なお、粒子の含有率はこれに
限らず体積比で約5%ないし50%の範囲内であれば良
い。また、粒子の粒径は約0.1〜5μm程度が適当で
ある。また、上記の熱硬化性樹脂は例えば鐘紡社製のIP
-600(商品名:サーミッド)等の超耐熱性ポリイミド系
樹脂が好適である。
【0025】このチップサーミスタ7はアルミナセラミ
ックスの基体7aの一面7bに電気抵抗膜でサーミスタ
部材7cを被着形成しその両端に端子部材7dを形成し
た構造であり、このサーミスタ部材7cを定着ヒータの
基板2と反対側に向けて装着している。前記基体7aは
寸法が約1.6mm×0.8mm×0.4mmの平板で
あり、サーミスタ部材7cおよび端子部材7dは蒸着や
スパッタリングなどの手法によって形成される薄膜であ
る。なお、端子部材7dは基体7aの側面7eにまで亙
って形成されていても良い。絶縁性接着剤10は第2導
体パターン6a、6bとチップサーミスタ7の側面7e
に一体的に付着させ、且つ基体7aと基板2との間にも
充填している。
【0026】第2導体パターン6a、6b、絶縁性接着
剤10およびチップサーミスタ7の端子部材7dに導電
性接着剤11を一体的に付着させて、第2導体パターン
6a、6bと端子部材7dとの電気接続を行っている。
この導電性接着剤11は、例えば銀粉末とエポキシ系樹
脂で混練した樹脂ペースト等が好適である。また、導電
性接着剤13とは機能的な表現がなされており、この他
にも金属粉末とガラスフリットを溶剤で混練した導電ペ
ーストや半田であっても良く、チップサーミスタ7と基
板2に固着して電気接続が行えるものであれば良い。
【0027】また、チップサーミスタ7、絶縁性接着剤
10および導電性接着剤11は、ポリイミド等の耐熱樹
脂12で覆われている。この耐熱樹脂は12チップサー
ミスタ7のサーミスタ部材7c、端子部材7dおよび導
電性接着剤11を保護している。
【0028】絶縁性接着剤10の塗布形成は次のように
行われる。まず、溶剤に溶かされた状態の絶縁性接着剤
10を基板2上のチップサーミスタ7が実装される部位
に塗布する。次にチップサーミスタ7を絶縁性接着剤1
0に押し付けて基板2上に載置する。このとき絶縁性接
着剤10はチップサーミスタ7の下面からはみ出して、
自然にチップサーミスタ7の側面7eに付着する。絶縁
性接着剤10の量を多めに設定すれば、チップサーミス
タの基体7aの一面7bと側面7eとの境界線すなわち
肩部7fにまで絶縁性接着剤10を付着させることがで
きる。そして最後に絶縁性接着剤10を加熱して熱硬化
性樹脂を付加重合させ固化させている。
【0029】また、導電性接着剤11および耐熱樹脂1
2も同様に塗布の後に焼成して固化させている。したが
って導電性接着剤11は絶縁性接着剤10より焼成温度
が低く、耐熱樹脂12は導電性接着剤11よりもさらに
焼成温度が低くものを使用するのが適当である。
【0030】上記チップサーミスタ7の機能は次の通り
である。上記チップサーミスタ7は抵抗発熱体1と熱結
合しており、抵抗発熱体1の温度変化に基づいてその抵
抗値が変化する。第2端子5a、5bは前記チップサー
ミスタ7の抵抗値変化を測定する温度検知回路に接続さ
れ、この温度検知回路で検知した抵抗発熱体1の温度に
基づいてヒータ温度制御が行われる機構になっている。
具体的には、抵抗発熱体1に電圧を印加し続けると温度
が所定値よりも上昇してしまうため、図4の抵抗発熱体
の温度と時間との特性グラフに示すように、抵抗発熱体
1の温度が所望温度T1に到達した後に抵抗発熱体1へ
の電圧の印加を停止し、再び所望温度T1より低くなっ
た後に印加を開始する。このような動作を繰り返すこと
により抵抗発熱体1の温度をほぼ所望温度T1に保つこ
とができる。
【0031】次に本実施例の定着ヒータの作用を説明す
る。本定着ヒータは、抵抗発熱体1で発生した熱が基板
2、絶縁製接着剤およびチップサーミスタの基体を経て
チップサーミスタ7のサーミスタ部材7cに伝わる。こ
のとき抵抗発熱体1は約200゜Cであり導電性接着剤
11も約180゜Cに加熱される。ここでチップサーミ
スタ7は基体7aの側面7eを覆って絶縁性接着剤10
を付着させて基板2に固着されているので、チップサー
ミスタ7と絶縁性接着剤10が接触している面積の分だ
けチップサーミスタ7の基体7aの側面7eと導電性接
着剤11との接触面積は小さくなる。よってチップサー
ミスタ7の基体7aと導電性接着剤11との熱膨張率の
差によって導電性接着剤12中に発生する応力は小さく
なり、導電性接着剤12の亀裂の発生が低減する。ま
た、これにより肩部7fに対向する導電性接着剤12の
部位に集中する応力も小さくなるためこの部分での亀裂
の発生も低減することができる。
【0032】また、絶縁性接着剤10を基板2とチップ
サーミスタ7の間にも付着させた構造なので、実装行程
において、チップサーミスタ7を実装すべき基板2上の
部位にあらかじめ絶縁性接着剤10を塗布しておき、こ
れをチップサーミスタ7で押し付ければ絶縁性接着剤1
0がチップサーミスタ7の下面からはみ出して、自然に
チップサーミスタ7の側面7eに付着するので作業が簡
単となる。
【0033】また、絶縁性接着剤10に粘度を高くする
アルミナの粒子を添加配合したので、チップサーミスタ
7を絶縁性接着剤10に押し付けた際に絶縁性接着剤1
0が第2導体パターン6a、6b上に流れにくくなり、
基体7aの側面7eに沿って盛り上がり易くなって、こ
の側面7eに多量に付着させることが可能となる。よっ
てチップサーミスタ7の肩部7fに絶縁性接着剤10を
塗布することが比較的容易になる。
【0034】図5は本発明の定着ヒータの第2の実施例
を示す要部断面図である。この定着ヒータは主な構造は
第1の実施例と同様であるので相違点のみを説明する。
【0035】この定着ヒータのチップサーミスタ7の実
装構造は、絶縁性接着剤10をチップサーミスタ7の側
面7eの全領域、つまりチップサーミスタ7の側面7e
から肩部7fにまで達するように付着させた構造となっ
ている。そして、特に肩部7fにおいては基体の一面7
bまでまわり込んで絶縁性接着剤10を付着させた状態
となっている。この実装方法における第1の実施例との
相違点は、チップサーミスタ7の実装前に基板2に塗布
しておく絶縁性接着剤10の量をやや多めにする点であ
る。このように絶縁性接着剤10を多めに塗布しておけ
ば、実装工程中でチップサーミスタ7を基板2に押し付
けた際にチップサーミスタ7の側面7eに多量の絶縁性
接着剤10がはみ出し、側面7eと肩部7fにまで絶縁
性接着剤10を付着させることができる。
【0036】この定着ヒータは、導電性接着剤11と肩
部7fとが接触しないため、肩部7fに対向する導電性
接着剤11の部位に熱膨張による応力が集中することが
なく、この部分での亀裂の発生を低減することができ
る。
【0037】ところで、上記第2の実施例の説明の中で
は、チップサーミスタ7の側面7eの全面および肩部7
fの全体に絶縁性接着剤10を付着させているが、チッ
プサーミスタ7の側面7e一部で肩部7fにまで達する
ように絶縁性接着剤10を付着させた場合であっても、
この肩部7fに対向する導電性接着剤11の部位に亀裂
が入りにくくすることができ、導電性接着剤11の全体
でみても亀裂が入る可能性が低減することは言うまでも
ない。
【0038】また、これと同様のことは第1の実施例に
ついても言える。つまり、一部であってもチップサーミ
スタ7の側面7eに絶縁性接着剤10を付着させれば、
その部分で応力が発生しなくなる分だけ亀裂の発生する
確立を低くすることができる。
【0039】図6は本発明の定着ヒータの第3の実施例
を示す要部断面図である。この定着ヒータも主な構造は
第1および第2の実施例と同様である。
【0040】この定着ヒータのチップサーミスタ7の基
体7aは基板2に当接している。そして、絶縁性接着剤
10はチップサーミスタ7の側面7eにのみ付着させて
いる。この構造によれば、チップサーミスタ7の側面7
eと導電性接着剤11との接触面積は小さくなって、導
電性接着剤11中に発生する熱膨張による応力が小さく
なり、導電性接着剤11の亀裂の発生が低減する。
【0041】また、チップサーミスタ7の肩部7fにま
で絶縁性接着剤10を付着させれば、第2の実施例と同
様に肩部7fに対向する導電性接着剤11の部位に亀裂
が入りにくくすることができる。
【0042】図7は本発明の定着装置の実施例を示す断
面図である。この定着装置70は上記の第1ないし第3
の実施例に示した定着ヒータのいずれかをトナーの定着
用として組込んでいる。この定着装置は、定着ヒータ7
0の抵抗発熱体71側の面に対向して加圧ローラ72を
配置し、定着ヒータ70と加圧ローラ72の間に移動可
能にフィルム状の定着フィルム73を設けた構造となっ
ている。そして、所定の画像にトナー74を付着させた
用紙75を、定着フィルム73を媒介して定着ヒータ7
0と加圧ローラ72に圧接させながら搬送し、定着ヒー
タ70の加熱によりトナー74を溶融させて定着させて
いる。
【0043】この定着装置は、定着ヒータ70を反復使
用しても導電性接着剤中に亀裂が入りにくいので、チッ
プサーミスタ7の温度検知特性が損なわれることがな
く、定着ヒータ70の発熱特性が安定する。よって常に
良好なトナーの定着が行える。
【0044】図8は本発明の画像形成装置の実施例を示
す断面図である。図に示す画像形成装置は複写機であ
る。この複写機は、感光ドラムに形成された静電潜像に
トナーを付着させてこのトナーを用紙に転写して所定の
画像を形成する画像形成部80と、この画像を形成した
トナーを定着させる上記の定着装置81とを具備してい
る。
【0045】上記の複写機によれば、定着ヒータの発熱
特性が安定して良好なトナーの定着が行えるので形成画
像が鮮明になる。また、複写機の他にもプリンター又は
ファクシミリ等の画像形成装置に組込んで使用した場合
にも同様の効果を得ることができる。
【0046】また、絶縁性接着剤10に含まれるセラミ
ックスの粒子、定着ヒータの基板2およびチップサーミ
スタ7の基体7aの材質は、アルミナの他に窒化アルミ
ニウム、窒化珪素または酸化珪素等を材料としても良
く、またこれらの材料の組合せやこれらを主成分とする
混合物でも良い。
【0047】また、絶縁性接着剤10の材料としてはポ
リイミド系樹脂を使用したが、この他にも、ものが考え
られ抵抗発熱体1の一般的な発熱温度である200゜c
前後の高温に耐えられるものであれば適用可能である。
【0048】また、チップサーミスタ7の構造は上記実
施例のものには限定されず、基体部分が露出しているも
のであれば良い。
【0049】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、チップサ
ーミスタは基体の側面を覆って絶縁性接着剤を付着させ
て基板に固着されているので、チップサーミスタと絶縁
性接着剤が接触している面積の分だけチップサーミスタ
の基体の側面と導電性接着剤との接触面積は小さくな
る。よって導電性接着剤中に発生する応力は小さくな
り、導電性接着剤の亀裂の発生が低減した定着ヒータを
提供することができる。
【0050】請求項2記載の発明によれば、端子部材近
傍において基体の肩部が露出しているチップサーミスタ
であって、上記と同様にチップサーミスタの基体の側面
と導電性接着剤との接触面積が小さくなるため、肩部に
対向する導電性接着剤の部位に集中する応力が小さくな
って亀裂の発生を低減した定着ヒータを提供することが
できる。
【0051】請求項3記載の発明は、端子部材近傍にお
いて基体の肩部が露出しているチップサーミスタを、そ
の基体の肩部に達するように側面を絶縁性接着剤で覆い
チップサーミスタを基板に接着しているので、導電性接
着剤と肩部とが接触しないため、肩部に対向する導電性
接着剤の部位に応力が集中せず、この部位において亀裂
の発生を低減した定着ヒータを提供することができる。
【0052】請求項4記載の発明は、絶縁性接着剤には
粘度を高くする添加物が配合されているので、チップサ
ーミスタを絶縁性接着剤に押し付けた際に絶縁性接着剤
が、基体側面に沿って盛り上がり易くなって基体側面に
多量に付着させることが可能となる。よってチップサー
ミスタの肩部に絶縁性接着剤を塗布することが比較的容
易にな定着ヒータを提供することができる。
【0053】請求項5記載の発明は、定着ヒータを反復
使用しても基板と耐熱樹脂またはチップサーミスタと耐
熱樹脂との間に亀裂が入りにくいので、定着ヒータの発
熱特性が安定して、常に良好なトナーの定着が行える定
着装置を提供することができる。
【0054】請求項6記載の発明は、請求項5記載の定
着装置により良好なトナーの定着が行えるため鮮明な画
像が形成できる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の定着ヒータの一面を示すの正面
図である。
【図2】第1の実施例の定着ヒータの他面を示すの背面
図である。
【図3】第1の実施例の定着ヒータの要部断面図であ
る。
【図4】本発明における定着ヒータの第1の実施例にお
いて、抵抗発熱体温度と時間との特 性を示すグラフで
ある。
【図5】第2の実施例の定着ヒータの要部断面図であ
る。
【図6】第3の実施例の定着ヒータの要部断面図であ
る。
【図7】本発明における定着装置の実施例を示す断面図
である。
【図8】本発明における画像形成装置の実施例を示す断
面図である。
【図9】従来の定着ヒータの要部断面図である。
【符号の説明】
1・・・抵抗発熱体、 6a,6b・・・第2導体パタ
ーン、7・・・チップサーミスタ、 7a・・・基体、
7b・・・一面、7c・・・サーミスタ部材、 7d
・・・端子部材、 7e・・・側面、7f・・・肩部、
10・・・絶縁性接着剤、 11・・・導電性接着
剤、12・・・耐熱樹脂

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気絶縁性の基板と;基板の一面に被着さ
    れた抵抗発熱体と;基板の他面に被着され、抵抗発熱体
    に正対する位置近傍に離間対向する部分を有する一対の
    導体パターンと;絶縁基体、この基体の一面に被着され
    たサーミスタ部材およびサーミスタ部材の両端に配設さ
    れた一対の端子部材を有してなるチップサーミスタと;
    基体側面の少なくとも一部を覆いチップサーミスタを基
    板に接着している絶縁性接着剤と;端子部材と前記導体
    パターンの離間対向する部分との間を電気的に接続して
    いる導電性接着剤と;を具備したことを特徴とする定着
    ヒータ。
  2. 【請求項2】電気絶縁性の細長い基板と;基板の一面に
    おいて長手方向に沿って被着された抵抗発熱体と;基板
    の他面に被着され、抵抗発熱体に正対する位置を挟んで
    離間対向する部分を有する一対の導体パターンと;絶縁
    基体、この基体の一面に被着されたサーミスタ部材およ
    びサーミスタ部材の両端において基体上に配設された一
    対の端子部材を有し、端子部材近傍において基体の肩部
    が露出しているチップサーミスタと;基体側面の少なく
    とも一部を覆いチップサーミスタを基板に接着している
    絶縁性接着剤と;端子部材と前記導体パターンの離間対
    向する部分との間を電気的に接続している導電性接着剤
    と;を具備したことを特徴とする定着ヒータ。
  3. 【請求項3】セラミックス製の細長い基板と;基板の一
    面において長手方向に沿って被着された抵抗発熱体と;
    基板の他面に被着され、抵抗発熱体に正対する位置を挟
    んで離間対向する部分を有する一対の導体パターンと;
    絶縁基体、この基体の一面に被着されたサーミスタ部材
    およびサーミスタ部材の両端において基体上に配設され
    た一対の端子部材を有し、端子部材近傍において基体の
    肩部が露出しているチップサーミスタと;少なくとも一
    部で基体の肩部に達するように側面を覆いチップサーミ
    スタを基板に接着している絶縁性接着剤と;端子部材と
    前記導体パターンの離間対向する部分との間を電気的に
    接続している導電性接着剤と;を具備したことを特徴と
    する定着ヒータ。
  4. 【請求項4】絶縁性接着剤は、その粘度を高くする添加
    物が配合されていることを特徴とする請求項1ないし請
    求項3いずれか一記載の定着ヒータ。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれか一記載
    の定着ヒータと;定着ヒータの抵抗発熱体に対向して配
    置された加圧ローラと;定着ヒータと加圧ローラとの間
    を移動可能に設けられた定着フィルムと;チップサーミ
    スタの電気抵抗に応じて定着ヒータの発熱温度を制御す
    る温度制御手段と;を具備したことを特徴とする定着装
    置。
  6. 【請求項6】媒体に形成された静電潜像にトナーを付着
    させて、このトナーを用紙に転写して所定の画像を形成
    する手段と;画像を形成した用紙を定着フィルムを介し
    て加圧ローラにより定着ヒータに圧接しながら通過させ
    ることによってトナーを定着させる請求項5記載の定着
    装置と;を具備したことを特徴とする画像形成装置。
JP9978094A 1994-05-13 1994-05-13 定着ヒータ、定着装置および画像形成装置 Pending JPH07312276A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020003228A1 (en) * 2018-06-29 2020-01-02 Murata Manufacturing Co., Ltd. Connecting electronic components to mounting substrates

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