JPH0730857U - 衣服カバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】この衣服カバー１０は、ハンガーに吊るされた
状態の衣服を覆うためのものである。第１シート１１の
一辺１１ａおよびこれに対向する他辺１１ｂに、それぞ
れ第２シート１２および第３シート１３を折り返した状
態で延設した。第２シートと第３シートとを、所定量オ
ーバーラップさせた。衣服カバー１０の上端にハンガー
の取手が突出可能なスリット１４を設けた。衣服カバー
１０の下端から所定寸法上側に、上記ハンガーの取手が
挿通可能なスリット１５ａ，１５ｂ，１５ｃを設けた。 【効果】衣服カバーを簡単容易に衣服に被せることがで
きる。折り畳んだ際に型崩れを起こさず、見た目に美し
い衣服カバーを提供できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、特に、洋服店等で利用される衣服カバーに関するものであり、購 入等したスーツ等の衣服をハンガーに掛けた状態で持ち運びするための衣服カバ ーの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術と考案が解決しようとする課題】

従来、洋服店等で使用される衣服カバーは、図８（ａ）に示すような形態をし ており、購入されたスーツ等の衣服をハンガーに掛けた状態で包装するために使 用されている。図８（ａ）を参照して従来の衣服カバーについて簡単に説明する と、この衣服カバーは、本体１の前面に設けられたファスナー付開口３からハン ガーに掛けたまま衣服を出入れする。衣服をこの衣服カバーに入れた後、これを 横に二つ折りにし、図８（ｂ）に示すように、上記本体１の下部に設けられたベ ロ２を本体１の上部に被せる。

【０００３】 この従来の衣服カバーは、図８（ｂ）に示すような折り畳んだ状態では、下方 部が膨れて持ち歩きがしにくく、また、見た目にも悪くファッション性に欠ける という問題があり、出願人は、この問題を解決した衣服カバーについて出願し、 登録を受けた（実公平５−６６号公報参照）。 上記衣服カバーは、図９に示すように、下端が開放されたチューブ状に形成さ れている。この衣服カバーの上端中央部には、小孔４が設けられており、さらに 、衣服カバーの下方の所定位置に小孔５が設けられている。この衣服カバーを上 記下端側から衣服に被せ、衣服に使用しているハンガーの取手を上記小孔４から 突出させる。そして、図１０に示すように横に二つ折りにし、上記取手を上記小 孔５に挿通させれば、見た目に美しい二つ折り状態となる。しかも、この衣服カ バーは、非常に安価に製造できるというメリットもある。

【０００４】 ところで、上記衣服カバーはチューブ状に形成されているので、上記の衣服へ 被せる作業が若干しにくく、この問題を解決できれば、さらに使い勝手が良く、 また、見た目に美しい衣服カバーを実現することができる。 そこで、本考案の目的は、簡単容易に衣服に被せることができ、しかも、折り 畳んだ際に型崩れを起こさない、見た目に美しい衣服カバーを提供することであ る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る衣服カバーは、 ハンガーに吊るされた状態の衣服を覆う衣服カバーであって、 長方形形状に形成された第１シートと、 上記第１シートの長手方向の一辺に、当該第１シートが折り返された状態とな るように延設された第２シートと、 上記一辺に対向する長手方向の他辺に、上記第１シートが上記第２シートと同 じ側に折り返された状態となるように延設された第３シートとを備え、 上記第２シートと第３シートとは、所定量オーバーラップしており、 上記各シートは、上記一辺および他辺と互いに隣合う上辺部分で互いに固着さ れていると共に、上記上辺の中央部には、上記ハンガーの取手が突出可能な第１ の小孔が形成され、 上記第１シートの下端から所定寸法上側で且つ上記上辺と平行に、上記ハンガ ーの取手が挿通可能な第２の小孔が上記各シートを貫通した状態で形成されてい ることを特徴とするものである。

【０００６】

【作用】

本考案によれば、第１シートの一辺および他辺にそれぞれ延設された第２シー トおよび第３シートは、第１シートの上辺のみで三者が互いに固着されているの で、衣服カバーの、上記第２シートと第３シートとが延設された側は、開放自在 となっている。従って、この衣服カバーを衣服に被せるには以下のようにする。 すなわち、上記第２シートおよび第３シートを開き、ハンガーに吊るされた状態 の衣服を衣服カバー内に収容する。そして、上記ハンガーの取手を、第１の小孔 から突出させ、上記第２および第３シートを閉じる。この状態で、衣服カバーを 横に折り曲げ、上記第１の小孔から突出させた取手を第２の小孔に挿通する。ま た、上記第２シートと第３シートとは、閉じた際に所定量オーバーラップしてい るので、上記折り曲げた状態にしても衣服カバーの型崩れを防止することができ る。

【０００７】

【実施例】

以下実施例を示す添付図面によって詳細に説明する。 図１（ａ）は、この考案の一実施例に係る衣服カバー１０の斜視図であり、図 １（ｂ）は、この衣服カバー１０を開いた状態での斜視図である。 これらの図を参照して説明すると、この衣服カバー１０は、矩形に形成された 第１シート１１と、この第１シート１１の一辺１１ａおよび他辺１１ｂにそれぞ れ延設された第２シート１２および第３シート１３とを有している。これら第２ シート１２，第３シート１３は、上記第１シートに対して同じ側に折り返された 状態となっており、互いに所定量オーバーラップされている。これら各シート１ １，１２および１３の材料としては、たとえばポリエチレンを使用することがで きる。この場合には、製品を非常に安価に製造することができ、しかも、衣服カ バー１０の表面に、洋服店の屋号や商標等を多色刷りで綺麗に印刷することがき るし、また、デザイン模様を描くことも可能である。もっとも、上記ポリエチレ ンの他に、紙や布を使用することもできる。

【０００８】 上記第２シート１２は上記一辺１１ａに、また、上記第３シート１３は、上記 他辺１１ｂに固着されている。さらに、前記各シート１２，１３は、上記第１シ ート１１の上辺１１ｃに沿って、三者が互いに固着されている。これらの固着方 法としては、接着剤を用いても良いし、溶着しても良い。 また、上記上辺１１ｃの中央部には、第１の小孔してのスリット１４が形成さ れている。このスリット１４は、衣服に使用するハンガーの取手が突出可能な長 さに設定されている。このスリット１４を形成するには、上記各シート１１，１ ２および１３を互いに固着してから切込みを入れても良いし、上記スリット１４ の切込み部分以外の部分を固着するようにしても良い。なお、上記スリット１４ は、ハンガーの種類によっては、その取手を通し得る小穴であっても良いし、細 長い長方形状の穴を設けても良い。。

【０００９】 さらに、上記第１シート１１の下端１１ｄから上側に寸法Ｄ１だけ入った位置 に、上記ハンガーの取手が挿通可能な、第２の小孔としてのスリット１５ａが形 成されている。このスリット１５ａは、上記上辺１１ｃと平行に形成されている 。また、上記第２シート１２および第３シート１３にも、前記スリット１５ａと 同様のスリット１５ｂ，１５ｃが形成されている。これらスリット１５ａ，１５ ｂおよび１５ｃは、図１（ａ）の状態、すなわち、衣服カバー１０が閉じられた 状態で、その位置が互いに略一致しており、これにより、上記スリット１５ａ， １５ｂおよび１５ｃは、上記各シート１１，１２および１３を貫通した状態で形 成されている。また、これらスリット１５ａ，１５ｂおよび１５ｃの両端には、 それぞれ、略円形の穴１６が形成されており、スリットが両側に裂けてしまうの を防止している。なお、上記第２の小孔としては、ハンガーの取手を通し得る形 状であれば、小穴を設けても良いし、細長い長方形状の穴を設けても良い。

【００１０】 図２は、衣服を収容した衣服カバー１０を模式的に示したものである。この衣 服カバー１０を衣服に被せる要領を図１および図２を参照して説明する。 まず、図１（ｂ）のように、第２シート１２および第３シート１３を開き、ハ ンガーに吊るされた状態の衣服を衣服カバー１０内に収容する。このハンガーの 取手を上記スリット１４から突出させ、上記第２シート１２および第３シート１ ３を順に閉じる。

【００１１】 この状態（図２（ａ）参照）で、衣服カバー１０を略中央部で横に二つ折にし 、衣服カバー１０の下部を上方へ折り上げる（図２（ｂ））。そして、上記スリ ット１４から突出させたハンガーの取手を、上記スリット１５ａ，１５ｂおよび １５ｃに挿通させる（図２（ｃ））。このようにすれば、図３に示すような持ち 歩き可能な衣服カバーとなる。

【００１２】 この実施例によれば、上述のように、衣服カバー１０の第２シート１２および 第３シート１３は、第１シート１１に対して開放自在となっている。従って、こ の衣服カバー１０を衣服に被せる際には、非常に簡単に被せることができる。し かも、上記第２シート１２と第３シート１３とは、閉じた状態で所定量オーバー ラップしているので、上記二つ折り状態にした場合にも衣服カバーが型崩れを起 こすことはない。しかも、見た目にも美しく衣服を覆うことができる。

【００１３】 なお、上記一実施例の変更例として、衣服カバー１０を一体に形成することも できる。すなわち、図４に示すように、シート状の生地２０を、所定量オーバー ラップさせてループ状にし、その端部２１を幅方向に接着または溶着してもよい 。この場合、上記端部２１の両側を所定寸法Ｗ１だけ接着または溶着すれば、前 記端部２１の中央部に、上記第１の小孔としての、長さＷ２のスリットを形成す ることができる。もっとも、上記端部２１を全長に亘って接着等し、その後に、 上記長さＷ２のスリットを形成しても良い。

【００１４】 さらに、図１（ａ）に示すように、第１シート１１の他辺１１ｂ側から所定の 長さＥだけ、第１シート１１と第３シート１３とを固着しても良い。このように すれば、一層衣服カバーの型崩れを防止することができる。 また、図５に示すように、第１シート１１の裏側に、三つ折り用ベロ３０を設 けても良い。図５を参照して、このベロ３０は、ポリエチレンシートからなり、 第１シート１１の幅方向に、上辺１１ｃから上下長さの約３分の２の位置に設け られており、所定の長さＬを有している。また、このベロ３０の中央部に上記ス リット１５ａと同様のスリット３１が形成されている。このスリット３１も、上 述したと同様に、ハンガーの取手を通し得る形状であれば、他の形状であっても 良い。この変更例による衣服カバー１０の三つ折りの要領を図６を参照して説明 すると、まず、衣服カバー１０の下端部１０ａを三つ折り用ベロ３０の根元の部 分を中心に折り曲げる（図６（ｂ））。次に、衣服カバー１０の上端部１０ｂを 、前記折り曲げた下端部１０ａに被せるように折り曲げる（図６（ｃ））。そし て、上記スリット３１にハンガーの取手を挿通し、ベロ３０を折り曲げれば（図 ６（ｄ））、図７に示すように、綺麗に三つ折りすることができる。

【００１５】 さらに、図５および図７に示すように、衣服カバー１０の下端部１０ａの縁部 および上記ベロ３０の先端縁部に口部材４０を設けても良い。この口部材４０は 、ボール紙，プラスチック板または金属板等を使用することができる。このよう にすれば、口部材４０の重みで衣服カバー１０がしっかりすると共に、折り畳ん だ場合に、皺が発生しにくくなり好ましい。

【００１６】 なお、この考案は上記実施例に限定されるものではなく、第１シート１１の上 辺１１ｃ部分を斜めにカットし、衣服カバーとしてより衣服にぴったりと被せる ことができるようにしても良い。また、第３シート１３の縁部に、取外し自在な 粘着シール等を適宜設け、一層衣服カバー１０の型崩れを規制するようにしても 良い。その他、この考案の要旨を変更しない範囲で種々の設計変更を施すことが できる。

【００１７】

【考案の効果】

この考案によれば、第１シートに対し、第２シートおよび第３シートが開放自 在となっているので、衣服カバーを簡単容易に衣服に被せることができる。また 、上記第２シートと第３シートとは、閉じた状態で所定量オーバーラップしてい るので、折り畳んだ場合にも衣服カバーが型崩れを起こすことはなく、見た目に 美しい衣服カバーを提供することができる。しかも、この衣服カバーは、従来通 り、ポリエチレン等の材料で製造でき、非常に安価に提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）本考案の一実施例に係る衣服カバーの斜
視図である。 （ｂ）衣服カバーの開いた状態を示す斜視図である。

【図２】衣服カバーを二つ折りにする際の要領を示した
模式図である。

【図３】衣服カバーを二つ折りにした状態を示す斜視図
である。

【図４】本考案の変更例に係る衣服カバーの要部を示す
斜視図である。

【図５】三つ折り用のベロを設けた態様を示す衣服カバ
ーの斜視図である。

【図６】衣服カバーを三つ折りにする際の要領を示した
模式図である。

【図７】衣服カバーを三つ折りにした状態を示す斜視図
である。

【図８】（ａ）従来の衣服カバーを示す斜視図である。 （ｂ）従来の衣服カバーを折り畳んだ状態を示す斜視図
である。

【図９】改良された従来の衣服カバーを示す斜視図であ
る。

【図１０】改良された従来の衣服カバーを折り畳む際の
要領を示した斜視図である。

【符号の説明】

１０ 衣服カバー １１ 第１シート １１ａ 一辺 １１ｂ 他辺 １１ｃ 上辺 １２ 第１シート １３ 第３シート １４ スリット（第１の小孔） １５ａ スリット（第２の小孔） １５ｂ スリット（第２の小孔） １５ｃ スリット（第２の小孔）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ハンガーに吊るされた状態の衣服を覆う衣
   服カバーであって、 長方形形状に形成された第１シートと、 上記第１シートの長手方向の一辺に、当該第１シートが
   折り返された状態となるように延設された第２シート
   と、 上記一辺に対向する長手方向の他辺に、上記第１シート
   が上記第２シートと同じ側に折り返された状態となるよ
   うに延設された第３シートとを備え、 上記第２シートと第３シートとは、所定量オーバーラッ
   プしており、 上記各シートは、上記一辺および他辺と互いに隣合う上
   辺部分で互いに固着されていると共に、上記上辺の中央
   部には、上記ハンガーの取手が突出可能な第１の小孔が
   形成され、 上記第１シートの下端から所定寸法上側で且つ上記上辺
   と平行に、上記ハンガーの取手が挿通可能な第２の小孔
   が上記各シートを貫通した状態で形成されていることを
   特徴とする衣服カバー。