JPH0730822Y2 - 多色効果床材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本願考案は多色効果のある床材に関する。

（従来技術とその問題点） 従来より例えば実公昭45-22477号公報として、金属蒸着
した模様材を用いた装飾用樹脂シートは公知である。

しかしながら消費者は単に金属光沢のある装飾材に飽き
足らず、さらに新規な意匠性を求めた。

（問題点を解決する手段） 本願は上記問題点を解決した考案で、レインボーカラー
が視点によって変化するフィルム片の集合体により優れ
た意匠性が得られた床材が得られ本願考案が形成された
もので、ポリ塩化ビニルペースト層中に一辺が２〜20mm
の視る角度の変化によって色が変化する虹彩色フイルム
の模様片が分散されていることを特徴とする多色効果床
材、を要旨とする。本考案における虹彩色フイルムは透
明フイルムに可視光線が当って干渉し、透過光色とその
補色の反射光の２色を生じるフイルムと定義する。

以下図面に基づいて本考案を説明する。

第１図イおよび第１図ロは模様片を示す図で、第１図イ
において、模様片１は左側２が例えばゴールド色の部分
と右側３が例えばグリーン色の部分とに光干渉によって
異色となり、また視る角度を変えると第１図ロのように
模様片の左側２と右側３は互いに反対の色になる等の変
色をする。

第２図は本考案床材の断面図で、４は基材で、ポリ塩化
ビニル（PVC）シート、またはガラス繊維布にPVCペース
トを含浸または積層したシートで基材４上面は着色また
は印刷されていてもよい。

５はマトリックス材を形成するPVCペーストで、基材１
上にPVCペーストマトリックス材と模様片が混合された
状態で塗工され、加熱ゲル化される。

なおPVCペースト層は透明でも着色されていてもよい。

この模様片６、７はPVC、ポリエステル、またはエチレ
ン−酢酸ビニルコポリマー透明フイルム上に、アクリル
系またはポリプロピレン樹脂コーティング層を１層また
は２層設け、光の干渉により虹彩色が得られる虹彩色フ
ィルムを一辺が２〜20mmに切断することにより得られ
る。本考案多色効果床材８上の歩行者の目Ｅが模様片
６、７を見た色と、他の位置の目Ｅ′で同じ模様片６、
７を見た色とは異なる。また模様片の１辺が2mm未満の
場合、模様片の製造も困難であり、多色効果も確認でき
ない。また模様片の１辺が20mmを越えると変形したり、
しわになり、意匠性が損なわれる。

このように歩くにつれて、模様片の色が変わるので、常
にレインボーカラーの変化に富んだ美しい模様が得られ
る。

作用 模様材はペースト中に混合されるが、この時フィルム状
片はしわになったり変形したりせずに、マトリックス中
に分散される。

虹彩色フィルムは見る角度の変化によって色が変化する
ので、１つ１つの模様片が歩行につれて色彩の変化が生
じ多色効果が得られる。

実施例 下記配合で調合したPVCペーストに、虹彩色フィルムを3
mm角に切断した模様片をペーストの２重量％添加した。

PVCペースト樹脂 60部 PVCブレンド樹脂 40部 可塑剤（DOP） 30部 錫系安定剤 3部 得られた混合物を40cmの鉄製の型に5cm注入し、120℃で
硬化させた。

脱型したブロックを厚さ1mmにスライスし、得られた透
明樹脂層に2mmPVC基材をプレス機で積層し、タイル状に
打ち抜いて床材を得た。得られた床材はスライスされた
マトリックス中の模様片が、しわになったり、変形した
りせず、また模様片が視る角度によって色が変わるの
で、多色効果のある意匠性の高いタイルが得られた。

（考案の効果） 虹彩色のフィルム模様片が歩行者の見る位置が変化する
につれて色彩が変化するので、従来の金属蒸着タイプと
は異なり、レインボーカラーが常に変化する意匠性の高
い多色床材が得られた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の模様片、第２図は多色効果床材の断面
図である。 １は模様片、５はPVCペースト層、８は多色効果床材で
ある。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ポリ塩化ビニルペースト層中に一辺が２〜
   20mmの視る角度の変化によって色が変化する虹彩色フィ
   ルムの模様片が分散されていることを特徴とする多色効
   果床材。
2. 【請求項２】虹彩色フィルムが、ポリ塩化ビニル、ポリ
   エステル、またはエチレン−酢酸ビニルコポリマー上
   に、アクリル系またはポリプロピレン樹脂コーティング
   層を１層または２層設けたフィルムである実用新案登録
   請求の範囲第１項の多色効果床材。