JPH0730736B2 - 燃料噴射式内燃機関 - Google Patents

燃料噴射式内燃機関

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JPH0730736B2
JPH0730736B2 JP60264969A JP26496985A JPH0730736B2 JP H0730736 B2 JPH0730736 B2 JP H0730736B2 JP 60264969 A JP60264969 A JP 60264969A JP 26496985 A JP26496985 A JP 26496985A JP H0730736 B2 JPH0730736 B2 JP H0730736B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は燃料噴射式内燃機関に関し、特に2サイクル用
に好適な燃料噴射式の内燃機関に関するものである。
〔従来の技術〕
2サイクル内燃機関において、燃料噴射ノズルから燃料
室に燃料を直接噴射するようにすれば、2サイクル内燃
機関特有の吹き抜け損失が低減し、より理想に近い燃焼
を行わせることができるため、燃費を向上することがで
きる。
しかし、燃料噴射用として一般に使用されている電子燃
料噴射ノズルは、噴射したときの燃料が油滴状になって
霧化特性が悪いため、これを直接燃焼室に取り付けても
不整燃焼を起こすことがあり、理想的な安定した燃焼を
期待することは難しい。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、燃焼室に燃料を直接噴射する場合に、
良好な燃料の霧化と理想的な安定した燃焼を行うことを
可能にする燃焼噴射式内燃機関を提供することにある。
〔発明の構成〕
上記目的を達成する本発明は、燃焼室に一方向弁を介し
て燃料噴射空間を接続し、この燃料噴射空間に、圧力レ
ギュレータを介して燃料タンクに接続した電子燃料噴射
ノズル、および圧力レギュレータを介して外気に接続し
た電子空気噴射ノズルを臨ませ、これら両噴射ノズルか
ら前記燃料噴射空間への噴射タイミングを、前記電子燃
料噴射ノズルから燃料噴射したのち前記電子空気噴射ノ
ズルから空気噴射する順序にすると共に、この燃料と空
気との噴射により前記燃料噴射空間が一定内圧に達した
とき前記一方向弁が開弁する構成とし、さらに前記一方
向弁に点火栓へ向けた噴射通路を設けたことを特徴とす
るものである。
〔実施例〕
以下、本発明を図に示す実施例により説明する。
第1図は本発明による燃料噴射式の2サイクル内燃機関
を示し、1はシリンダ、2はピストン、3はシリンダヘ
ッドである。シリンダ1には、吸気側に吸気ポート4と
掃気ポート5が設けられ、排気側に排気ポート6が設け
られている。シリンダヘッド3には燃焼室7が形成さ
れ、その燃焼室7に点火栓8が設けられている。
上記燃焼室7には燃料噴射装置9が接続されている。こ
の燃料噴射装置9は内部に燃料噴射空間10を形成し、そ
の燃料噴射空間10は後述する構成の一方向弁11を介して
燃焼室7に連通している。また、上記燃焼噴射空間10に
は電子燃料噴射ノズル12と電子空気噴射ノズル13とが、
そのノズル先端を開口するように取付けられている。
上記一方向弁11は、第2図A,Bのような構成になってい
る。その弁体25は弁軸25sをハウジング26の軸受部27に
摺動自在に支持され、かつ弁軸25sの後端にスプリング2
8を設け、そのスプリング28により弁25vを常時閉弁させ
た状態に付勢している。この弁25vが当接している弁座
部分の周囲は、約180度にわたって壁面29により囲ま
れ、その一部に切り欠かれた噴射通路30を設けている。
この噴射通路30は点火栓8へ向けて取り付けられてい
る。この噴射通路30は上述のように溝状にせず、第3図
A,Bの実施態様のように、複数の噴射孔から形成された
噴射通路30′にしてあってもよい。
上述のような構造の一方向弁11は燃料噴射空間10の内圧
が一定以上になったとき、スプリング28の弾性力に抗し
て自動的に開弁する。すなわち、電子燃料噴射ノズル12
と電子空気噴射ノズル13の噴射タイミングは、先ず電子
燃料噴射ノズル12が燃料を噴射し、次いで電子空気噴射
ノズル13が空気を噴射する順序になっていて、上記電子
燃料噴射ノズル12から燃料が噴射しただけでは開弁しな
いが、電子空気噴射ノズル13から圧縮空気が噴射された
とき高い一定内圧に達して開弁するようになっている。
また、噴射タイミングが上記のように先ず電子燃料噴射
ノズル12から燃料を噴射し、次いで電子空気噴射ノズル
13から空気を噴射する順序になっているため、この電子
空気噴射ノズル13の噴射圧は電子燃料噴射ノズル12のそ
れよりも当然高く設定されていることになる。
すなわち、電子空気噴射ノズル13の噴射圧が電子燃料噴
射ノズル12のそれよりも高くなければ、既に燃料が噴射
された燃料噴射空間10への空気噴射は不可能であるから
である。
また、このような噴射圧の相対関係により、電子空気噴
射ノズル13から空気を噴射すると、これよりも噴射圧が
低い電子燃料噴射ノズル12からの燃料噴射は確実に停止
する。
上記燃料噴射空間10に設けた電子燃料噴射ノズル12に
は、燃料タンク14の燃料が、フィルタ15,ポンプ16を介
し、圧力レギュレータ17によって一定圧に調圧されて常
時達しており、かつマイコンからなる制御部23で設定さ
れた電圧パルスが印加されたとき上記燃料噴射空間10へ
噴射される。また、電子空気噴射ノズル13には、外気が
空気清浄器18を介してコンプレッサ19により吸引され、
かつ圧縮されてサージタンク20に貯えられたのち、その
圧縮空気が圧力レギュレータ21により一定圧に調圧され
て常時達しており、上記制御部23で設定された電圧パル
スが印加されたとき燃料噴射空間10へ噴射されるように
なっている。
このように電子空気噴射ノズル13から圧縮空気が燃料噴
射空間10へ噴射されると一方向弁11が開弁し、その圧縮
空気は他方の電子燃料噴射ノズル12から噴射された燃料
と共に燃焼室7へ噴射される。このとき、圧縮空気は燃
料を細かく霧化する作用を行い、さらに燃焼室7へ噴射
される前の燃料は、燃料噴射空間10においてシリンダヘ
ッド3の熱によっても気化されるため、上記圧縮空気に
よる霧化を一層微細な状態にすることができる。したが
って、霧化特性のよくない電子燃料噴射ノズルを使用す
る場合であっても、燃焼室7に対して安定した燃焼を可
能にする霧化された燃料を供給することができる。
また、一方向弁11から噴射される燃料と圧縮空気との混
合気は、噴射通路30,30′を介して点火栓8の方向に強
制的に集中させられるため、点火栓8の周辺には常に濃
い目の新気を安定して供給することができ、それによっ
て不整燃焼を起こすことはなく、常に安定した燃焼を得
ることができる。これらの効果は、2サイクル機関の場
合に限らず、4サイクル機関に適用する場合でも可能で
ある。
なお、上述した実施例では2サイクル機関の場合につい
て説明したが、本発明は4サイクル機関に対しても適用
可能である。
〔発明の効果〕
上述したように、本発明による燃料噴射式内燃機関は、
燃焼室に一方向弁を介して燃料噴射空間を接続し、この
燃料噴射空間に、それぞれ圧力レギュレータを介して一
定に調圧された電子燃料噴射ノズルと電子空気噴射ノズ
ルとを臨ませ、かつ噴射タイミングを電子燃料噴射ノズ
ルが先に燃料噴射したのち電子空気噴射ノズルが空気噴
射する設定にしたので、燃料噴射空間に噴射された燃料
は、その噴射空間に滞留する間に燃焼室から伝わる熱に
よって気化し、次いで空気噴射と同時に一方向弁が開く
ときは燃料は完全に細かに霧化された状態になって点火
栓へ噴射される。
また、上記設定の噴射タイミングにより、電子空気噴射
ノズルの噴射圧は電子燃料噴射ノズルのそれより高くな
っているので、電子空気噴射ノズルから空気噴射すると
電子燃料噴射ノズルからの燃料噴射は確実に停止させら
れ、より確実な燃料の霧化を可能にする。しかも、一方
向弁からの混合気は点火栓へ向けて集中的に供給される
ため、点火栓の周辺に常に濃い目の新気を集め、不整燃
焼のない安定した燃焼を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例による2サイクルの燃焼噴射式
内燃機関の縦断面図、第2図Aは同内燃機関に取り付け
られた一方向弁の縦断面図、第2図Bは第2図AのII B
矢視図、第3図Aは他の実施態様による一方向弁の縦断
面図、第3図Bは第3図AのIII B矢視図である。 3……シリンダヘッド、7……燃焼室、8……点火栓、
9……燃料噴射装置、10……燃料噴射空間、11……一方
向弁、12……電子燃料噴射ノズル、13……電子空気噴射
ノズル、25……弁体、25s……弁軸、25v……弁、29……
壁面、30,30′……噴射通路。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−65307(JP,A) 実開 昭48−71203(JP,U) 実開 昭51−65110(JP,U) 特公 昭47−37730(JP,B1) 特公 昭49−43523(JP,B1) 特表 昭60−501963(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼室に一方向弁を介して燃料噴射空間を
    接続し、この燃料噴射空間に、圧力レギュレータを介し
    て燃料タンクに接続した電子燃料噴射ノズル、および圧
    力レギュレータを介して外気に接続した電子空気噴射ノ
    ズルを臨ませ、これらの両噴射ノズルから前記燃料噴射
    空間への噴射タイミングを、前記電子燃料噴射ノズルか
    ら燃料噴射したのち前記電子空気噴射ノズルから空気噴
    射する順序にすると共に、この燃料と空気との噴射によ
    り前記燃料噴射空間が一定内圧に達したとき前記一方向
    弁が開弁する構成とし、さらに前記一方向弁に点火栓へ
    向けた噴射通路を設けたことを特徴とする燃料噴射式内
    燃機関。
  2. 【請求項2】内燃機関が2サイクル機関である特許請求
    の範囲第1項記載の燃料噴射式内燃機関。
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