JPH07307162A - 燃料電池の電解質残留量管理装置 - Google Patents

燃料電池の電解質残留量管理装置

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JPH07307162A
JPH07307162A JP6120809A JP12080994A JPH07307162A JP H07307162 A JPH07307162 A JP H07307162A JP 6120809 A JP6120809 A JP 6120809A JP 12080994 A JP12080994 A JP 12080994A JP H07307162 A JPH07307162 A JP H07307162A
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JP
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electrolyte
matrix layer
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JP6120809A
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Taiji Kogami
泰司 小上
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、マトリックス層内に保持さ
れている電解質量を管理して、適切な時期に適切な量の
電解質を補給するできるようにし、高いセル特性を維持
し、安全に燃料電池を運転することのできる燃料電池の
電解質残留量管理装置を得ることである。 【構成】 本発明の燃料電池の電解質残留量管理装置
は、耐電解質性の導線に絶縁被覆された一対の信号線
と、一対の信号線の先端部における絶縁被覆の一部を除
去して形成されマトリックス層内に配置されて一対の信
号線の導線間の抵抗を測定する抵抗測定部と、一対の信
号線の抵抗測定部で測定されたマトリックス層内の抵抗
値に基づいてマトリックス層の電解質残留量を算出する
マトリックス層電解質残留量算出手段とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料電池のマトリック
ス層の電解質残留量を管理する燃料電池の電解質残留量
管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料の有しているエネルギーを直接電気
エネルギーに変換する装置として、燃料電池が知られて
いる。この燃料電池は、通常、電解質を含浸したマトリ
ックス層を挟んで、触媒層を形成した一対の多孔質電極
を配置してセルを構成し、このセルをセバレーターを介
して多数枚積層した構成になっている。
【0003】そして、セルのそれぞれについて、一方の
電極背面に水素などの燃料を供給し、他方の電極背面に
空気などの酸化剤を供給することにより生じる電気化学
的反応を利用して、これら電極間から電気エネルギーを
取り出すようにしている。また、この反応は燃料と酸化
剤が供給されている限り継続するので、高い変換効率で
電気エネルギーを連続的に取り出すことができる。
【0004】このような燃料電池においては、マトリッ
クス層は、耐電解質性を有する微粒子を主原料とした多
孔質層に、リン酸などの電解質を含浸して形成されてい
る。マトリックス層は、燃料電極や酸化剤電極の電気化
学反応に伴う各電極間のイオン伝達の役割を果たし、燃
料ガスと酸化剤ガスとが混合しないように両反応ガスを
互いに分離しておく重要な役目も兼ねている。
【0005】ここで、マトリックス層の気孔に含浸され
ている電解質の量が少なくなると、イオン伝達の抵抗
(内部抵抗)が大きくなり、反応ガスの対極へのリーク
(クロスオーバー)が発生しセル電圧が大きく低下す
る。また、燃料である水素ガスと酸化剤である酸素が混
合して、最悪の場合は爆発を生じる可能性もある。これ
らのことから、マトリックス層中の電解質量の管理は、
燃料電池の高性能を維持する上でも、電池の安全運転を
保証する上でも、極めて重要である。
【0006】ところで、燃料電池の運転を行うと、セル
内に含浸した電解質が微量ではあるが反応ガス中に蒸発
し、セルの外部へ搬出されることが知られている。反応
ガスに蒸発する電解質は、微量であっても長時間運転を
行うと、セル内に含浸した電解質は徐々に低減する。し
たがって、マトリックス層内の電解質量も低減するた
め、セル内部抵抗の増加、クロスオーバーの発生によ
り、セル性能は大きく低下する。
【0007】図7に燃料電池のセルの寿命試験によるセ
ル特性を示す。図7からわかるようにセル内部抵抗は運
転時間に伴い徐々に増加し、ある時期t1を境に急激に
増加する。また、このとき、セル電圧は、急激に低下す
る。
【0008】このようなセル特性が急激に低下したセル
でも、適切な量の電解質を補給することにより、そのセ
ル特性が回復することが知られている。図8は急激にセ
ル内部抵抗が増加する時期t1に適切な量の電解質を補
給した場合のセル特性を示すものである。
【0009】したがって、セル特性が低下する以前に適
切な量の電解質を補給すれば、燃料電池の長寿命化を図
ると共に高性能を維持することが可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、電解質の補
給で問題となるのは、補給時期と補給量である。補給時
期については、セル内の電解質の量がセル電圧に影響す
る程度に減少したときに行うのが理想であるが、たとえ
ば、セル電圧の変化によりその時期を決定すると、セル
には既にクロスオーバーが発生していることがあり、こ
の場合、適量の電解質を補給しても、セル電圧は十分に
回復しないことが知られている。
【0011】図9は、セルには既にクロスオーバーが発
生しており、適量の電解質を補給しても、セル電圧は十
分に回復しない場合のセル特性を示している。これは、
触媒層の活性化分極が増加したことによる電圧低下であ
ると考えられている。このように、クロスオーバーが発
生する以前のセル内部抵抗が増加する時期(セル電圧の
変化時期)を適切に把握することが難しい。
【0012】一方、電解質の補給量については、必要か
つ十分な量を補給しなければならない。従来、セルの運
転時間により電解質の補給量を決定していたが、運転条
件などにより、セル内の電解質の量は異なるため、運転
時間を基準としただけでは、補給量が少なすぎたり、逆
に多くなり過ぎたりすることがある。補給量が少ない
と、次の補給までの時間が短くなり補給回数が増える。
逆に多すぎると、多孔質の電極基板(サブストレート)
や触媒層のガス拡散性が低下し(ブロッキング現象)、
拡散分極が多くなるためセル電圧が十分回復しないこと
になる。図10に拡散分極が多くなりセル電圧が十分回
復しない場合のセル特性を示している。
【0013】このように、従来においては、マトリック
ス層内に保持されている電解質の量を連続的に測定する
手段がなく、適切な電解質の補給時期や補給量を決定で
きなかった。
【0014】本発明の目的は、マトリックス層内に保持
されている電解質量を管理して、適切な時期に適切な量
の電解質を補給するできるようにし、高いセル特性を維
持し、安全に燃料電池を運転することのできる燃料電池
の電解質残留量管理装置を得ることである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の燃料電池の電解
質残留量管理装置は、耐電解質性の導線に絶縁被覆され
た一対の信号線と、一対の信号線の先端部における絶縁
被覆の一部を除去して形成されマトリックス層内に配置
されて一対の信号線の導線間の抵抗を測定する抵抗測定
部と、一対の信号線の抵抗測定部で測定されたマトリッ
クス層内の抵抗値に基づいてマトリックス層の電解質残
留量を算出するマトリックス層電解質残留量算出手段と
を備えている。
【0016】また、必要に応じて、マトリックス層電解
質残留量算出手段で算出されたマトリックス層の電解質
残留量に基づいて、電解質の補給量を算出する補給量算
出手段、ガスクロスオーバ量を算出するガスクロスオー
バ量算出手段、サブストレート電解質残留量を算出する
サブストレート電解質残留量算出手段を追加して設けて
いる。
【0017】マトリックス層中に配置した信号線の導線
は、白金、金、又はカーボンで構成され、マトリックス
層中に配置した一対の信号線は、必要に応じて絶縁被覆
で一体にモールド形成される。そして、絶縁被覆で一体
にモールド形成されマトリックス層中に配置した一対の
信号線は、絶縁被覆を施していない先端部における抵抗
測定部の2本の導線間に電解質を保持するためのマトリ
ックス材料を予め配置されている。
【0018】
【作用】本発明においては、一対の信号線は、一対の多
孔質電極に電気的に接触しないように絶縁被覆されてお
り、マトリックス層中でお互いに平行になるよう配置さ
れる。そして、一対の信号線の先端部に形成された抵抗
測定部にて信号線の導線間の抵抗値を測定する。マトリ
ックス層電解質残留量算出手段は測定された抵抗値に基
づいてマトリックス層中の電解質残留量を算出する。
【0019】電解質の補給量は、マトリックス層電解質
残留量算出手段で算出されたマトリックス層中の電解質
残留量に基づいて、補給量算出手段にて電解質補給量を
算出して決定する。
【0020】一方、電解質の補給時期は、このマトリッ
クス層中の電解質残留量、ガスクロスオーバ量算出手段
で算出したガスクロスオーバ量、サブストレート電解質
残留量算出手段で算出したサブストレート電解質残留量
等に基づいて運転員が判断する。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図1に本
発明の実施例に係わる燃料電池の電解質残留量管理装置
の構成図を示す。
【0022】燃料電極1と酸化剤電極2に挟まれたマト
リックス層3内に、これら燃料電極1と酸化剤電極2に
接しないように耐電解質性の導線に絶縁被覆された一対
の信号線4が挿入配置される。すなわち、信号線4の先
端部には絶縁被覆の一部を除去した抵抗測定部5が形成
されており、この抵抗測定部5がマトリックス層3内に
挿入配置される。
【0023】抵抗測定部5で測定された一対の信号線の
導線間の抵抗値は、マトリックス層電解質残留量算出手
段6に入力され、抵抗測定部5で測定されたマトリック
ス層内の抵抗値に基づいてマトリックス層の電解質残留
量を算出する。
【0024】また、マトリックス層電解質残留量算出手
段6で算出されたマトリックス層の電解質残留量に基づ
いて、電解質の補給量を算出する補給量算出手段7、ガ
スクロスオーバ量を算出するガスクロスオーバ量算出手
段8、サブストレート電解質残留量を算出するサブスト
レート電解質残留量算出手段9が設けられている。
【0025】図2は本発明の信号線4及びその先端に形
成された抵抗検出部5を示すものである。図2(a)は
2本の信号線4をそれぞれ別々に設けたものであり、2
本の信号線4の間隔はこの実施例では2mmとしマトリ
ックス層2内に平行に挿入配置したものを示している。
また、信号線4の導線10には直径50μmの白金線を
使用し、絶縁被覆11として表面をテフロン被膜で被覆
している。そして、信号線4の先端部には、信号線4の
先端部における絶縁被覆11の一部を10mmだけ除去
して抵抗測定部が形成されている。
【0026】なお、信号線4に被覆する耐電解質性の被
膜は炭化ケイ素セラミックスを溶射処理等して形成して
も良い。また、被覆する表面は2本の信号線4の導線1
0の隔離距離により適宜設定する必要がある。一方、信
号線4のマトリックス層2内への挿入位置はどこでも良
いが、スタックの構成上、セルコーナ部に信号線4を挿
入するのが好ましい。
【0027】次に、図2(b)及び図2(c)に示す信
号線4は2本の導線10を2本一組としてフッ素樹脂に
てモールドし形成したものを示している。これら信号線
4は、導線10として直径50μmの白金線を用い、導
線10を2本一組としてフッ素樹脂にてモールドし形成
している。そして、信号線4の先端部である抵抗測定部
5は、2本の導線10である白金線がマトリックス層2
に接するようにフッ素樹脂をモールドしない部分(モー
ルド開口部)を設けている。
【0028】すなわち、図2(b)の信号線4の抵抗測
定部5は絶縁被覆11であるフッ素樹脂をモールドしな
い部分(モールド開口部)を信号線4の先端部に設け、
その終端には絶縁被覆11aを形成している。このよう
にすることによりマトリックス層2での導線10の間隔
が精度よく保たれることになり、それぞれの信号線の抵
抗値のバラツキは小さくなる。
【0029】一方、図2(c)の信号線4の抵抗測定部
5は、信号線4の先端部の側面半分を絶縁被覆11であ
るフッ素樹脂をモールドしない部分(モールド開口部)
としたものである。この場合、マトリックス層2内で導
線10がマトリックス層と接する部分は減少することに
なるが、図2(b)の信号線4の場合と同様にマトリッ
クス層2での導線10の間隔が精度よく保たれることに
なり、それぞれの信号線の抵抗値のバラツキは小さくな
る。
【0030】なお、図2(b)及び図2(c)の場合で
も、図2(a)の場合と、同様のセル試験評価結果が得
られたことを発明者は確認している。また、使用する信
号線4の導線10は白金のほか、カーボン線、金線等、
耐電解質性のものであれば良い。
【0031】以上示した図2(a)、図2(b)及び図
2(c)の信号線4はその断面が円形上のものである
が、図2(d)及び図2(e)に示すように、信号線4
の断面形状を平板状にしたものであっても良い。図2
(d)の信号線4は抵抗測定部5として絶縁被覆11を
モールドしない部分(モールド開口部)を信号線4の先
端部に設け、その終端には絶縁被覆11aを形成したも
のであり、図2(e)の信号線4は抵抗測定部5として
信号線4の先端部の側面半分を絶縁被覆11をモールド
しない部分(モールド開口部)としたものである。
【0032】また、図2に示したいずれの信号線4にお
いても、抵抗測定部5として絶縁被覆11をモールドし
ないモールド開口部の2本の導線10間に電解質を保持
するためのマトリックス層2の材料を予め塗布すること
により、信号線4の導線10とマトリックス層の密着性
を高めることができる。
【0033】次に、図2に示した抵抗測定部5で測定さ
れたマトリックス層の抵抗値は信号線4を介して、マト
リックス層電解質残留量算出手段6に入力される。マト
リックス層電解質残留量算出手段6は図4に示す特性の
関数発生器を有している。すなわち、この関数特性は、
発明者が小型の燃料電池を使用して検討した結果得られ
たものであり、セル内部抵抗(マトリックス層2の抵抗
値)と、マトリックス層2の電解質残留量には図4に示
す関係がある。したがって、セル内部抵抗すなわち抵抗
測定部5で測定されたマトリックス層2の抵抗値が分か
れば、この関数から電解質残留量が算出できることにな
る。つまり、図4の関数特性から、マトリックス層2の
電解質残留量はセル内部抵抗(マトリックス層の抵抗
値)を測定することにより定量化できる。
【0034】図4から分かるように、電解質の残留量が
100%から70%に低下すると、セル内部抵抗は約4
0%増加することが分かる。以上のことから、セル内部
抵抗が少なくとも40%以上増加する以前に電解質を補
給すれば良いことが分かる。但し、この値は限界値であ
るため、実用機に対しては安全を考慮し、40%以上増
加する以前に電解質を補充することが望ましいので、本
発明では40%以上増加する以前に電解質を補充する。
【0035】マトリックス層電解質残留量算出手段6で
算出されたマトリックス層2の電解質残留量は、補給量
算出手段7に入力される。補給量算出手段7は燃料電池
の運転開始時にマトリックス層2に含浸していた電解質
量からマトリックス層電解質残留量算出手段6で算出さ
れたマトリックス層2の電解質残留量を減算して、電解
質の補給量を得る。これにより運転員は電解質の補給量
を正確に把握できることになる。
【0036】また、マトリックス層電解質残留量算出手
段6で算出されたマトリックス層2の電解質残留量は、
ガスクロスオーバ量算出手段8に入力される。ガスクロ
スオーバ量算出手段8は図5に示す特性の関数発生器を
有している。すなわち、この関数特性は、発明者が小型
の燃料電池を使用して検討した結果得られたものであ
り、マトリックス層2の電解質残留量とガスクロスオー
バー量との間には図5に示す関係がある。
【0037】図5から分かるように、マトリックス層2
の電解質残留量が70%より小さくなると、クロスオー
バーが発生することが分かる。よって、マトリックス層
2の電解質残留量が70%以下となる以前に電解質を補
給することが望ましい。つまり、ガスクロスオーバ量算
出手段8で算出されたガスクロスオーバ量は電解質量を
補給する時期を判断する場合に有効である。
【0038】一方、マトリックス層電解質残留量算出手
段6で算出されたマトリックス層2の電解質残留量は、
サブストレート電解質残留量算出手段9に入力される。
サブストレート電解質残留量算出手段9は、図6に示す
特性の関数発生器を有している。すなわち、この関数特
性は、発明者が小型の燃料電池を使用して検討した結果
得られたものであり、マトリックス層2の電解質残留量
とサブストレートの電解質残留量との間には図6の関係
がある。図6から分かるように、例えば、マトリックス
層の電解質残留量が70%のときは、サブストレートの
電解質残留量は10%程度である。したがって、これに
より電解質の補給量を決定できる。
【0039】以上のことから、セル内部抵抗を測定する
ことにより、適切な電解質量の補給時期及び補給量を決
定できることが分かる。通常、セル内部抵抗は一対の電
極間で測定するため、発電中は大きな電流が流れている
ことから、発電中に連続してセル内部抵抗を測定できな
いが、本発明によれば、信号線は同一電極に電気的接触
がなく、マトリックス層2に挿入しているため発電中で
も連続してマトリックス層の抵抗を測定することができ
る。
【0040】次に、燃料電池のセルを220℃で運転し
たときのセル電圧とマトリックス層2の抵抗値(1MH
z交流抵抗)との経時的変化の実験結果を図3にそれぞ
れ示す。
【0041】マトリックス層2の抵抗値は運転時間経過
に伴い徐々に増加していることが分かる。また、電解質
を補給しない場合、抵抗値は急激に増加すると共にセル
電圧は急激に低下した。これは、セル内の電解質不足に
よる特性低下であると考えられる。確認のため、同様に
運転したセルに対し、マトリックス層2の抵抗値が急激
に増加する直前(20%増加時)に図4、図6の特性関
数から算出した量の電解質を補給した。電解質の補給
後、抵抗値は低下し、セル電圧の急激な低下は見られず
その後も安定して運転することができた。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明よれば、マ
トリックス層の抵抗値を発電中も連続的に測定すること
が可能になり、マトリックス層中の電解質残留量を検出
できる。この結果、長期運転により電解質が不足したセ
ルに対して、適切な時期に適切な電解質の量を補給でき
る。
【0043】つまり、マトリックス層内に保持されてい
る電解質の量を適切に管理することが可能となり、適切
な時期に適切な量の電解質を補給することができるの
で、高いセル特性を維持し、安全に燃料電池を運転する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す構成図。
【図2】本発明の信号線及び抵抗測定部の説明図。
【図3】本発明により電解質を補充した場合のセル寿命
特性を示す特性図。
【図4】本発明のマトリックス層電解質残留量算出手段
の特性関数を示す特性図。
【図5】本発明のガスクロスオーバ量算出手段の特性関
数を示す特性図。
【図6】本発明のサブストレート電解質残留量算出手段
の特性関数を示す特性図。
【図7】電解質を補給しない場合のセル寿命特性を示す
特性図。
【図8】適性時期に適量の電解質を補給した場合のセル
寿命特性を示す特性図。
【図9】電解質補給時期が遅すぎた場合のセル寿命特性
を示す特性図。
【図10】電解質の補給量が多すぎた場合のセル寿命特
性を示す特性図。
【符号の説明】
1 燃料電極 2 酸化剤電極 3 マトリックス層 4 信号線 5 抵抗測定部 6 マトリックス層電解質残留量算出手段 7 補給量算出手段 8 ガスクロスオーバ量算出手段 9 サブストレート電解質残留量算出手段 10 導線 11 絶縁被覆

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解質を保持した耐電解質の微粒子から
    なるマトリックス層を挟んで、触媒層を形成した一対の
    多孔質電極を配置してなる燃料電池の前記マトリックス
    層の電解質残留量を管理する燃料電池の電解質残留量管
    理装置において、耐電解質性の導線に絶縁被覆された一
    対の信号線と、前記一対の信号線の先端部における前記
    絶縁被覆の一部を除去して形成され前記マトリックス層
    内に配置されて前記一対の信号線の導線間の抵抗を測定
    する抵抗測定部と、前記一対の信号線の前記抵抗測定部
    で測定された前記マトリックス層内の抵抗値に基づいて
    前記マトリックス層の電解質残留量を算出するマトリッ
    クス層電解質残留量算出手段とを備えたことを特徴とす
    る燃料電池の電解質残留量管理装置。
  2. 【請求項2】 前記マトリックス層電解質残留量算出手
    段で算出された前記マトリックス層の電解質残留量に基
    づいて電解質の補給量を算出する補給量算出手段を追加
    して設けたことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池
    の電解質残留量管理装置。
  3. 【請求項3】 前記マトリックス層電解質残留量算出手
    段で算出された前記マトリックス層の電解質残留量に基
    づいてガスクロスオーバ量を算出するガスクロスオーバ
    量算出手段を追加して設けたことを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載の燃料電池の電解質残留量管理装
    置。
  4. 【請求項4】 前記マトリックス層電解質残留量算出手
    段で算出されたマトリックス層の電解質残留量に基づい
    てサブストレート電解質残留量を算出するサブストレー
    ト電解質残留量算出手段を追加して設けたことを特徴と
    する請求項1、請求項2又は請求項3に記載の燃料電池
    の電解質残留量管理装置。
  5. 【請求項5】 前記マトリックス層中に配置した信号線
    の導線は、白金、金、又はカーボンであることを特徴と
    する請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載
    の燃料電池の電解質残留量管理装置。
  6. 【請求項6】 前記マトリックス層中に配置した一対の
    信号線は、前記絶縁被覆で一体にモールド形成されたこ
    とを特徴とする請求項5に記載の燃料電池の電解質残留
    量管理装置。
  7. 【請求項7】 前記絶縁被覆で一体にモールド形成され
    マトリックス層中に配置した一対の信号線は、前記絶縁
    被覆を施していない先端部における前記抵抗測定部の2
    本の導線間に電解質を保持するためのマトリックス材料
    を予め配置したことを特徴とする請求項6に記載の燃料
    電池の電解質残留量管理装置。
JP6120809A 1994-05-11 1994-05-11 燃料電池の電解質残留量管理装置 Pending JPH07307162A (ja)

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