JPH0730536U - 鳥害営巣防護具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】電柱の枝木等への取り付けが簡単で、枝木等へ
の鳥の止まりを困難にして、電柱の枝木等への鳥の巣作
りを防止できるようにした鳥害営巣防護具を提供するこ
とにある。 【構成】電柱の枝木等に着脱自在に取り付けできるよう
に形成した係止部材と、鳥の爪で掴めない鋭角な三角柱
形状等からなる鳥害営巣防護具本体と、支持部材とから
なり、前記係止部材に支持部材を設けると共に、この支
持部材によって前記鳥害営巣防護具本体を回転方向に揺
動可能に支持した構成である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電柱の枝木等に取り付けて、鳥が巣を作るのを防止する鳥害営巣防 護具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般にカラス等の鳥が、電柱の枝木に取り付けた碍子と碍子の間に巣を作るこ とが多々あり、この巣が要因となって架線事故を起こしたり、糞公害を発生させ る要因となっていた。そのため、従来は、図４に示すような鳥害営巣防護具Ｖを 電柱の枝木に取り付けて、鳥害を防止するようにしていた。すなわち、この鳥害 営巣防護具Ｖは、図示のように枝木に取り付ける係止部Ｗの側部に、長さ６０cm 位の棒部材Ｘを立設し、上記係止部Ｗに係止ボルトＹと蝶ナットＺとを取りつけ たものであった。そして、この係止部Ｗを電柱の枝木に係合させると共に、枝木 に孔を穿設して上記係止ボルトＹを係止部Ｗからこの孔に通し、蝶ナットＺを締 めつけて鳥害営巣防護具Ｖを枝木に固定していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来のような構成の鳥害営巣防護具Ｖでは、鳥が枝木に止 まらないようにするには、同一の枝木の何箇所かに鳥害営巣防護具Ｖを取り付け ねばならず、多数の電柱にこの鳥害営巣防護具Ｖを取り付けていくことは、上記 したような係止部分の構成から、その作業は非常に大変であった。

【０００４】 本考案は上記のような点に鑑みて開発されたものであり、その目的とする処は 、電柱の枝木等への取り付けが簡単で、枝木等への鳥の止まりを困難にして、電 柱の枝木等への鳥の巣作りを防止できるようにした鳥害営巣防護具を提供するこ とにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 本考案は上記目的を有効に達するために、次のような構成にしてある。すなわ ち、電柱の枝木等に着脱自在に取り付けできるように形成した係止部材と、鳥の 爪で掴めない鋭角な三角柱形状等からなる鳥害営巣防護具本体と、支持部材とか らなり、前記係止部材に支持部材を設けると共に、この支持部材によって前記鳥 害営巣防護具本体を回転方向に揺動可能に支持した構成である。

【０００６】

【作用】

上記のような構成により、電柱の枝木等に所望の数の鳥害営巣防護具を取り付 ける。例えば、電柱の枝木等に取り付けた碍子と碍子の間に、鳥害営巣防護具の 係止部材を係止する。このことによって、今まで鳥がよく止まっていた枝木等の 箇所は鳥害営巣防護具で覆われることになる。そのため、鳥が飛んで来て、今ま で通り碍子と碍子の間の鳥害営巣防護具を取り付けた箇所に止まった時、鳥の爪 で掴めない鋭角な三角柱形状の鳥害営巣防護具本体はバランスを崩して動くため 、鳥は電柱の枝木等に安定した状態で止まれなくなる。このことによって、鳥害 営巣防護具を取り付けた電柱の枝木等には、鳥は巣を作ることが出来なくなる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図１〜図３に基づいて説明する。 図に於いて、１は本考案に係る一実施例の鳥害営巣防護具であり、この鳥害営 巣防護具１は、係止部材２と、支持部材３と、鳥害営巣防護具本体４とによって 構成されている。すなわち、上記係止部材２は、電柱Ａの枝木Ｂに上方からはめ 込めるように、横断面をコ字状に形成した一定長さの部材であり、弾発性を有し 、角材からなる枝木Ｂに嵌めた時、枝木Ｂの両側から挟むようにして係止できる ようにしたものである。

【０００８】 また、支持部材３は、所定の長さの線材を図示のように折曲形成してあり、そ の中央部分３ａは、前記係止部材２の両端開口部２ａに対し直交するようにして 、前記係止部材２の上面２ｂに沿って付設してある。また、支持部材３の上部両 端３ｂは、外方に折曲して後述する鳥害営巣防護具本体４に係止できるようにし てある。

【０００９】 鳥害営巣防護具本体４は、三角柱や、中空なる三角筒状体等の部材であり、前 記係止部材２よりも長く形成されている。勿論、係止部材２と同一長さであって も、係止部材２より短い長さであってもよい。鳥害営巣防護具本体４は、鳥の爪 でも掴めない鋭角な柱形状で鳥が止まった時にバランスを崩すようになっている 。また材質も特に限定されるものではない。この鳥害営巣防護具本体４の両端部 ４ａは、この実施例では内側から前記支持部材３の上部両端３ｂによって揺動可 能に支持されている。この鳥害営巣防護具本体４に鳥が止まった時、鳥害営巣防 護具本体４は回転方向にバランスを崩して動き、鳥が飛び立った後は元の状態に 自然に復元するようになっている。また、風が吹いた時も鳥害営巣防護具本体４ はバランスを崩して動き、鳥がこの鳥害営巣防護具本体４に止まりにくくなる。

【００１０】 次にこの鳥害営巣防護具１を電柱Ａの枝木Ｂに取り付けて使用する場合につい て説明する。先ず電柱Ａの枝木Ｂに取り付けた碍子Ｃと碍子Ｃの間の枝木部分に 、鳥害営巣防護具１の係止部材２を上方からはめ込む。このことにより弾発性を 有する係止部材２は、枝木Ｂに強く係止されることになる。このようにして鳥害 営巣防護具１を電柱Ａの枝木Ｂに取り付けることにより、今まで鳥がよく止まっ ていた電柱Ａの枝木Ｂの碍子Ｃと碍子Ｃの間の箇所は鳥害営巣防護具１で覆われ ることになる。そのため、鳥が飛んで来て、今まで通り碍子Ｃと碍子Ｃの間、す なわち鳥害営巣防護具１を取り付け箇所に止まった時、鳥の止まった鳥害営巣防 護具本体４はバランスを崩して回転方向に動くため、鳥は電柱Ａの枝木Ｂに安定 した状態で止まれなくなる。そのため、この鳥害営巣防護具を取り付けた電柱の 枝木等には、鳥は巣を作ることが出来なくなる。したがって、鳥の巣作り予防に この鳥害営巣防護具１は有効に働くことになる。

【００１１】 図３は他の実施例であって、この実施例では鳥害営巣防護具本体４の両外側か ら支持部材３で支持するようにした構成である。他の構成は前記実施例と同様で あり説明を省略する。

【００１２】

【考案の効果】

以上、上記説明でも明らかなように本考案の鳥害営巣防護具は、電柱の枝木等 に本考案の鳥害営巣防護具を取り付けて使用する。このことにより、飛んできた 鳥が鳥害営巣防護具本体に止まった時、支持部材で支持された鳥害営巣防護具本 体は、鳥の自重によるバランス変化により、自然に回転方向に動くことになる。 そのため、鳥が安定して電柱の枝木等に止まれなくなる。このことにより鳥は電 柱の枝木等に巣を作ることも出来なくなる。このように本考案の鳥害営巣防護具 は、簡単な構成で、電柱の枝木等への鳥の巣作りを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る一実施例の斜視図である。

【図２】使用状態を示す説明図である。

【図３】本考案に係る他の実施例の斜視図である。

【図４】従来の鳥害営巣防護具の一例を示す説明図であ
る。

【符号の説明】

１ 鳥害営巣防護具 ２ 係止部材 ３ 支持部材 ４ 鳥害営巣防護具本体 Ａ 電柱 Ｂ 枝木

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電柱の枝木等に着脱自在に取り付けでき
   るように形成した係止部材と、鳥の爪で掴めない鋭角な
   三角柱形状等からなる鳥害営巣防護具本体と、支持部材
   とからなり、前記係止部材に支持部材を設けると共に、
   この支持部材によって前記鳥害営巣防護具本体を回転方
   向に揺動可能に支持したことを特徴とする鳥害営巣防護
   具。