JPH07304315A - サスペンション制御装置 - Google Patents

サスペンション制御装置

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JPH07304315A
JPH07304315A JP7065209A JP6520995A JPH07304315A JP H07304315 A JPH07304315 A JP H07304315A JP 7065209 A JP7065209 A JP 7065209A JP 6520995 A JP6520995 A JP 6520995A JP H07304315 A JPH07304315 A JP H07304315A
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vertical
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Masaaki Uchiyama
正明 内山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 うねり路面に関わらず良好な乗り心地を得る
ことができるサスペンション制御装置を提供する。 【構成】 下方向のばね上加速度αの絶対値がばね上加
速度基準値を越えた場合、制御信号発信部43に伸び側減
衰係数を小さくする制御信号θを発信させる制御信号調
整部44を備えた。車両が路面のうねりを上りきり、下方
向のばね上加速度αの絶対値がばね上加速度基準値を越
えると、制御信号調整部44が制御信号発信部43に伸び側
減衰係数を小さくする制御信号θを発信させ、減衰係数
可変型ショックアブソーバの伸び方向の変位、ひいては
車輪及び車体の相対的な伸び方向の変位が容易に行える
ことになり、車体の下方向の上下加速度を小さい値に抑
えられる。このため、乗員に、上方に投げ出されるよう
な感じを与えず不快感を抱かせない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サスペンション制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のサスペンション制御装置の一例と
して、特開平5-330325号公報に示すサスペンション制御
装置がある。このサスペンション制御装置は、車両のば
ね上及びばね下間に介装される減衰係数可変型ショック
アブソーバと、減衰係数可変型ショックアブソーバの減
衰係数を調整設定するアクチュエータと、車体の上下加
速度を検出する加速度センサと、該加速度センサの加速
度信号を積分して上下絶対速度を求める積分手段と、上
下絶対速度のうち絶対値が小さい不感帯を除いた値にリ
ニアに対応する補正上下絶対速度を求める補正値算出手
段と、該補正値算出手段が求めた補正上下絶対速度に制
御ゲインを掛けて制御目標値を求める制御目標値算出手
段と、前記減衰係数可変型ショックアブソーバの特性に
基づいて制御目標値と前記制御信号との対応関係を示す
情報をあらかじめ格納し前記制御目標値算出手段から制
御目標値を入力することにより対応する制御信号を発生
する制御信号発生手段とを有し、上下方向絶対速度に応
じた減衰係数を得て乗り心地や運転性等の向上を図るよ
うにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したサ
スペンション制御装置にあっては、路面のうねりの上り
始めは、車体が上方に変位し、ショックアブソーバは縮
みの状態になり、このとき減衰係数は伸びハード/縮み
ソフトを呈する値に設定されている。このため、車体に
は、路面変化が伝わりにくく良好な乗り心地が得られる
ことになる。うねりを上りきると、上る際に縮んだばね
力によりショックアブソーバは伸び始め、うねりを上っ
たときの慣性と合わせて、車体は比較的大きな速度で上
方に動く。このとき、ショックアブソーバは伸びハード
(最大値)/縮みソフトの状態になっているので、伸び
にくい状態となり、車体は、ばね下荷重により下方に引
っ張られる状態となって下方向の加速度が大きくなる。
このため、乗員は、上方に投げ出されるような感じを受
け、不快感を感じる虞があった。
【0004】また、路面のうねりの下がり始めは、車体
が下方向に変位し、ショックアブソーバは伸びの状態に
なり、このとき減衰係数は、伸びソフト/縮みハードを
呈する値に設定されている。そして、うねりを下がりき
ると、車体の慣性によりショックアブソーバは縮みの状
態となり、このとき、減衰係数は縮みハードであるの
で、急激に上向きの加速度が大きくなる。このため、乗
員はシートに強く押しつけられるような感じをうけ、不
快感を感じる虞があった。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、ショックアブソーバにより発生する減衰力により上
下加速度を増長することを防止し、乗員に大きな加速度
を感じさせないように、大きな加速度を生じるようなと
きには、減衰係数を小さくするサスペンション制御装置
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、車両
のばね上及びばね下間に介装される減衰係数可変型ショ
ックアブソーバと、該減衰係数可変型ショックアブソー
バの減衰係数を調整するアクチュエータと、車両の走行
状態に応じて減衰係数を調整すべく前記アクチュエータ
に制御信号を発信する減衰係数制御手段と、車体の上下
加速度を検出する上下加速度検出手段と、該上下加速度
があらかじめ設定した上下加速度基準値を越えた場合、
前記アクチュエータの減衰係数を小さくするように前記
制御信号を調整する加速度による制御信号調整手段とを
備えたことを特徴とする。
【0007】請求項2の発明は、車両のばね上及びばね
下間に介装される減衰係数可変型ショックアブソーバ
と、該減衰係数可変型ショックアブソーバの減衰係数を
調整するアクチュエータと、車両の走行状態に応じて減
衰係数を調整すべく前記アクチュエータに制御信号を発
信する減衰係数制御手段と、車体の上下加速度を検出す
る上下加速度検出手段と、該上下加速度に基づいて上下
加速度変化率を求める上下加速度変化率算出手段と、前
記上下加速度変化率があらかじめ設定した上下加速度変
化率基準値を越えた場合、前記アクチュエータの減衰係
数を小さくするように制御信号を調整する加速度変化率
による制御信号調整手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】請求項3の発明は、前記ばね上の上下絶対
速度を検出する上下絶対速度検出手段を設け、前記減衰
係数制御手段を、前記上下絶対速度検出手段の検出結果
に基づいて、絶対速度の向きが上方向のとき該上下絶対
速度の大きくなるに応じて伸び側減衰係数を大きくし、
絶対速度の向きが下方向のとき該上下絶対速度の小さく
なるに応じて縮み側減衰係数を大きくするように制御信
号を発信するようにしたことを特徴とする。
【0009】請求項4の発明は、請求項2記載の構成に
おいて、前記制御信号調整手段が、前記上下加速度変化
率があらかじめ設定した上下加速度変化率基準値を越え
た場合、前記アクチュエータの減衰係数を小さくした状
態を所定時間継続するように制御信号を出力することを
特徴とする。
【0010】請求項5の発明は、請求項4記載の構成に
おいて、前記所定時間が、車両のばね上共振周期の1/
4の時間であることを特徴とする。
【0011】請求項6の発明は、請求項2記載の構成に
おいて、前記ばね上の上下絶対速度を検出する上下絶対
速度検出手段を設け、前記制御信号調整手段が、前記上
下加速度変化率があらかじめ設定した上下加速度変化率
基準値を越えた場合、前記アクチュエータの減衰係数を
小さくした状態を前記上下絶対速度検出手段で検出され
る絶対速度の向きが変わるまで継続するように制御信号
を出力することを特徴とする。
【0012】
【作用】請求項1の構成とすれば、車両が路面のうねり
を上りきり、または下がりきったとき等で、上下加速度
が基準値を越えたとき、ショックアブソーバの減衰係数
を小さくするようにアクチュエータに送る制御信号を調
整するので、ショックアブソーバにより発生する減衰力
により上下加速度を増長することが防止される。
【0013】請求項2の構成とすれば、車両が路面のう
ねりを上りきり、または下がりきったとき等で、上下加
速度変化率が基準値を越えたとき、その後大きな加速度
が発生するので、ショックアブソーバの減衰係数を小さ
くするようにアクチュエータに送る制御信号を調整する
ので、ショックアブソーバにより発生する減衰力により
上下加速度を増長することが防止される。
【0014】請求項3の構成とすれば、上下加速度が小
さい状態では、上下絶対速度に応じて減衰係数を調整し
てばね上の振動を抑え、上下加速度が大きいまたは大き
くなる状態においてはショックアブソーバの減衰係数を
小さくするようにアクチュエータに送る制御信号を調整
するので、ショックアブソーバにより発生する減衰力に
より上下加速度を増長することが防止される。
【0015】請求項4の構成とすれば、前記上下加速度
変化率があらかじめ設定した上下加速度変化率基準値を
越えた場合、前記アクチュエータの減衰係数を小さくし
た状態を所定時間継続するように制御信号が出力され
る。
【0016】請求項5の構成とすれば、前記上下加速度
変化率があらかじめ設定した上下加速度変化率基準値を
越えた場合、前記アクチュエータの減衰係数を小さくし
た状態を車両のばね上共振周期の1/4の時間継続する
ように制御信号が出力される。
【0017】請求項6の構成とすれば、前記上下加速度
変化率があらかじめ設定した上下加速度変化率基準値を
越えた場合、前記アクチュエータの減衰係数を小さくし
た状態を前記上下絶対速度検出手段で検出される絶対速
度の向きが変わるまで継続するように制御信号が出力さ
れる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の第1実施例のサスペンション
制御装置を図1ないし図9に基づいて説明する。図1に
おいて、車両を構成する車体1(ばね上)と4個(図に
は一つのみを示す。)の車輪2(ばね下)との間には、
ばね3と伸/縮反転タイプの減衰係数可変型ショックア
ブソーバ4が並列に介装されており、車体1を支持して
いる。車体1上には、車体1のばね上加速度α(上下方
向の加速度)を検出する加速度センサ(上下加速度検出
手段)5が取り付けられている。加速度センサ5の加速
度信号はコントローラ6に供給される。なお、減衰係数
可変型ショックアブソーバ4及びばね3は4個の車輪2
に対応してそれぞれ4個設けられているが、便宜上その
うち一つのみを図示している。
【0019】減衰係数可変型ショックアブソーバ4は、
図2に示すようにシリンダ11内にフリーピストン12を摺
動自在に収納し、このフリーピストン12によりガス室13
と油室14との二室に画成されている。ガス室13には高圧
ガスが封入されており、油室14には油液が封入されてい
る。油室14にはピストン15が摺動自在に収納されてい
る。油室14はピストン15により下室R1と上室R2とに画成
されている。ピストン15にはピストンロッド16が連結さ
れている。ピストンロッド16は上室R2を通ってシリンダ
11外に延びている。
【0020】ピストン15には下室R1と上室R2とをそれぞ
れ連通する第1、第2の連通路17、18が形成されてい
る。ピストン15の上部には、常閉の第1の減衰弁19が取
り付けられている。第1の減衰弁19は、ピストンロッド
16の短縮時に下室R1の圧力が高くなって上室R2との差圧
が所定値に達すると開き、これにより第1の連通路17を
介した下室R1と上室R2との連通を図れるようにしてい
る。ピストン15の下部には、常閉の第2の減衰弁20が取
り付けられている。第2の減衰弁20は、ピストンロッド
16の伸長時に上室R2の圧力が高くなって下室R1と上室R2
との圧力差が所定値になると開き、これにより第2の連
通路18を介した下室R1と上室R2との連通を図れるように
している。ピストン15には、ピストンロッド16の軸心を
挟んで相対向する第3、第4の連通路21,22が形成され
ている。第3、第4の連通路21,22は、それぞれ上室R
2、下室R1に連通している。
【0021】第3、第4の連通路21,22には、それぞれ
チェック弁23,24が配設されている。チェック弁23は下
室R1から上室R2への油液の流れのみを許容し、チェック
弁24は上室R2から下室R1への油液の流れのみを許容す
る。ピストン15内部には円板状の可動板25がピストンロ
ッド16の軸心を中心にして回動自在に保持されており、
可動板25の板面は第3、第4の連通路21,22をそれぞれ
横切っている。可動板25には図3に示すように周方向に
沿って円弧状に延びる一対の長孔26,27が形成されてい
る。長孔26,27は可動板25の中心と同心状の位置に相対
向して形成されている。長孔26は、図3矢印R方向に向
かうに従って開口面積が小さくなり、長孔27は、矢印R
方向に向かうに従って開口面積が大きくなるようになっ
ている。
【0022】可動板25を矢印R又は矢印L方向に回動す
ると、長孔26,27の、第3、第4の連通路21,22に臨む
部分が連続的に替わり第3、第4の連通路21,22の開口
面積が逓増又は逓減するようになっており、これにより
減衰係数可変型ショックアブソーバ4が、図4に実線で
示す減衰特性を得られるようにしている。なお、滑らか
に減衰係数を変化させるために、長孔26,27の中心位置
b2,b1付近を破線で示すように滑らかに変化する減衰係
数特性とすることもできる。
【0023】なお、図2において、28はピストンロッド
16の軸心に相対回転自在に設けられて下端部が可動板25
に連結される操作ロッドである。また、29は、操作ロッ
ド28の上端部に連結され、この操作ロッド28を介して可
動板25を矢印R方向または矢印L方向に回転させるステ
ッピングモータ等のアクチュエータである。このアクチ
ュエータ29は、コントローラ6の制御信号発信部44から
発信される制御信号θに基づいて操作ロッド28を回転さ
せる。
【0024】次に、長孔26,27の、第3、第4の連通路
21,22に臨む箇所(a2〜b2〜c2,a1〜b1〜c1)と、減衰
係数との関係を説明する。ここで、長孔26,27の、第
3、第4の連通路21,22に臨む箇所は、可動板25の回転
角度θによって表わす。なお、長孔26,27の中心である
位置b2,b1が第3、第4の連通路21,22に臨んでいる場
合、この位置を可動板25の基準位置(θ=0)としてい
る。
【0025】(1)可動板25を基準位置から矢印R方向
に回転する、即ち可動板25を正方向(θ>0)に回転さ
せた場合、長孔26の位置a2が第3の連通路21に臨み、か
つ長孔27の位置a1が第4の連通路22に臨む。これによ
り、下室R1から上室R2へ油液が流れやすく、上室R2から
下室R1へ油液が流れ難くなって伸び側減衰係数が大きく
かつ縮み側減衰係数が小さくなる。
【0026】(2)可動板25を基準位置から矢印L方向
に回転する、即ち可動板25を負方向(θ<0)に回転さ
せた場合、長孔26の位置c2が第3の連通路21に臨み、か
つ長孔27の位置c1が第4の連通路22に臨む。これによ
り、下室R1から上室R2へ油液が流れ難く、上室R2から下
室R1へ油液が流れやすくなって伸び側減衰係数が小さく
かつ縮み側減衰係数が大きくなる。
【0027】コントローラ6は、図5に示すような減衰
係数制御手段を有し、この減衰係数制御手段は積分処理
部41と、増幅部42と、制御信号発信部43と、制御信号調
整部44とから大略構成されている。
【0028】積分処理部41は、前記加速度センサ5と協
働して上下絶対速度検出手段を構成し、加速度センサ5
のばね上加速度αを積分して走行状態としてのばね上絶
対速度Vを求めこの値を増幅部42に出力する。増幅部42
は、入力信号にゲインKを掛けて制御目標信号Cを求
め、この制御目標信号Cを制御信号発信部43に出力す
る。制御信号発信部43は、補正前信号算出部45と、制御
信号算出部46とからなっている。
【0029】補正前信号算出部45は、制御目標信号Cと
この制御目標信号Cに比例するデータ(以下、補正前信
号)Tθとの対応を示す情報(便宜上、図5の補正前信
号算出部45を示すブロック中にこの情報を示すグラフを
示している。)を格納しており、制御目標信号Cを入力
して対応する補正前信号Tθを求めこの値を制御信号算
出部に出力する。
【0030】なお、上記説明では、補正前信号Tθは制
御目標信号Cに比例するとしたが、この補正前信号Tθ
は、可動板25の長孔26,27の形状等により、決定される
ものであるので、比例関係と限らず、制御目標信号Cの
変化に対応する関数となる。
【0031】制御信号算出部46は、補正前信号Tθに対
し、θ=Tθ、θ=(1/2 )・Tθ、θ=(1/4 )・T
θ、θ=(1/8 )・Tθ(θ;可動板25の回転角θに対
応する制御信号)の関係を有する4つの比例変換情報
(この情報を図6に示す。)を格納しており、制御信号
調整部44の指定信号により一つの比例変換情報が選択さ
れ、選択された一つの比例変換情報に基づいて入力した
補正前信号Tθに対応する制御信号θを求めこの制御信
号θをアクチュエータ29に発信する。
【0032】制御信号調整部44は、順次大きい値に設定
された第1、第2、第3のばね上加速度基準値αTH1
αTH2 ,αTH3 を格納し、初期状態ではθ=Tθを指定
する指定信号を出力する一方、前記ばね上加速度αの絶
対値|α|が第1、第2、第3のばね上加速度基準値α
TH1 ,αTH2 ,αTH3 に比して大きい場合それぞれθ=
(1/2 )・Tθ、θ=(1/4 )・Tθ、θ=(1/8 )・
Tθを指定する指定信号を出力し、このように指定信号
の内容を切り替えることにより制御信号算出部46に、伸
び側減衰係数を小さくする制御信号θを発信させるよう
にしている。
【0033】そして、アクチュエータ29は、前記制御信
号θを受けて可動板25を回転させ、減衰係数可変型ショ
ックアブソーバ4が可動板25の回転角θに対応する伸び
側、縮み側減衰係数を得られるようにしている。なお、
制御信号算出部46に格納する比例変換情報及び制御信号
調整部44に格納するばね上加速度基準値の数は上記に限
定されるものではなく、上記数より多くまたは少なく設
定してもよい。
【0034】上記構成のコントローラ6は、図7に示す
ように車両のエンジン始動等により電力供給を受ける
(ステップS31 )と、まず初期設定を行なって(ステッ
プS32)制御周期に達したか否かを判定する(ステップS
33 )。ステップS33 では、制御周期に達したと判定す
るまで繰り返して制御周期に達したか否かを判定する。
【0035】ステップS33 で制御周期に達したと判定す
ると、アクチュエータ29を駆動する(ステップS34 )。
続いてステップS35 でアクチュエータ29以外の機構に信
号を出力して制御する。次に加速度センサ5からばね上
加速度αを読み込む(ステップS36 )。続いて積分処理
部41が、ばね上絶対速度Vを求め、増幅部42がばね上絶
対速度Vに基づいて制御目標信号Cを求める(ステップ
S37 )。次に、補正前信号算出部45が、制御目標信号C
を入力して対応する補正前信号Tθを求める(ステップ
S38 )。
【0036】ステップS38 に続いて、制御信号補正サブ
ルーチンを実行して制御信号θを求める(ステップS40
)。このステップS40 で求めた制御信号θに基づいて
次の制御周期のステップS34 でアクチュエータ29が駆動
され所望の減衰係数を得るようにしている。
【0037】制御信号補正サブルーチン(ステップS40
)では、図8に示すように、まずステップS41 でばね
上加速度αの絶対値|α|が第1のばね上加速度基準値
αTH1以上であるか否かを判定する。ステップS41 でNO
と判定、すなわち|α|<αTH 1 であると、初期設定さ
れたθ=Tθを示す指定信号を出力してサブルーチンを
終了する(ステップS47 )。ステップS41 でYES と判定
すると、次のステップS42 に進んでばね上加速度αの絶
対値|α|が第2のばね上加速度基準値αTH2 以上であ
るか否かを判定する。ステップS42 でNOと判定、すなわ
ち|α|<αTH2であると、θ=(1/2 )・Tθを示す
指定信号を出力して(ステップS43 )サブルーチンを終
了する。
【0038】ステップS42 でYES と判定すると、ステッ
プS44 に進んでばね上加速度αの絶対値|α|が第3の
ばね上加速度基準値αTH3 以上であるか否かを判定す
る。ステップS44 でNOと判定、すなわち|α|<αTH3
であると、θ=(1/4 )・Tθを示す指定信号を出力し
て(ステップS45 )サブルーチンを終了する。
【0039】ステップS44 でYES と判定すると、θ=
(1/8 )・Tθを示す指定信号を出力して(ステップS4
6 )サブルーチンを終了する。
【0040】このように構成されたサスペンション制御
装置の作用を説明する。図9に示すように路面のうねり
を上りきり(上りきった時点を符号TN で示す。)、下
方向のばね上加速度αが大きくなり、ばね上加速度αの
絶対値|α|が第1、第2のばね上加速度基準値α
TH1 ,αTH2 の範囲内の値になると、θ=(1/2 )・T
θの比例変換情報が選択されθの値が初期設定されてい
るθ=Tθの比例変換情報に比して小さくなり(同等の
Tθに対し1/2 の値になる)、アクチュエータ29の実際
の制御角度位置Qが実線Eに示すように小さくなる(補
正されずに初期設定されたθ=Tθが継続して用いられ
た場合、アクチュエータ29の制御角度位置Qは点線E′
に示す制御角度位置に設定される。)。なお、制御角度
位置Qは、制御信号θによって動くので、動作遅れの分
だけ、ずれを生じる。図9の制御角度位置Qの立上り部
分が、斜めになっていて垂直になっていないのは、この
ようなずれの影響に基づくものである。
【0041】この際、車体の絶対速度は上方向であるの
で、伸びハードの状態であるが、ショックアブソーバ4
の伸びハード(最大値)のレベルが低くなって、ばね3
の伸び方向の力を受けてショックアブソーバ4が伸び方
向に容易に変位することとなる。これにより、車輪2及
び車体1の相対的な伸び方向の変位が容易になり、ショ
ックアブソーバ4の減衰力によりばね上加速度αを増長
することがなくなり車体1の下方向のばね上加速度αが
実線Fに示すように小さくなる(なお、補正されずに初
期設定されたθ=Tθが継続して用いられた場合、ばね
上加速度αは点線F′に示すようになる。)。このた
め、乗員は、上方に投げ出されるような力を受けず不快
な状態になることがない。図9中、実線Gは本実施例に
おけるばね上変位を示し、点線G′は、補正されずに初
期設定されたθ=Tθが継続して用いられた場合におけ
るばね上変位を示す。また、図9中、Hは路面変位を示
す。
【0042】また、路面のうねりの下がり始めは、車体
が下方向に変位し、ショックアブソーバ4は伸びの状態
になり、このとき減衰係数は、伸びソフト/縮みハード
の状態となる。そして、うねりを下がりきると、車体の
慣性によりショックアブソーバ4は縮みの状態となり、
このとき、加速度αの絶対値|α|がばね上加速度の基
準値を越えると、上記の上がりきりと同様の制御により
縮みハードのレベルが低くなる。このため、ショックア
ブソーバ4の減衰力により、ばね上加速度が増長される
ことなく、急激に上向きの加速度が大きくなることを防
ぎ、乗員はシートに強く押しつけられるような感じをう
けて不快感を感じることを防ぐ。
【0043】なお、上記実施例では、制御信号発信部43
が、前段に補正前信号算出部45を設け、後段に制御信号
算出部46を備え、増幅部42が制御目標信号Cを補正前信
号算出部45に出力する一方、制御信号調整部44が後段の
制御信号算出部46を制御する構成になっているが、これ
に代えて、図10、図11及び図12に示すように構成しても
よい。すなわち、図10、図11及び図12に示す装置は、入
力信号にゲインKを掛けて補正前目標信号TCを求める
増幅部42と、制御信号発信部43と、制御信号調整部44と
を有し、制御信号発信部43は、前段に信号補正部47を設
け、後段に制御信号変換算出部48を設けた構成になって
いる。
【0044】信号補正部47は、補正前目標信号TCに対
し、C=TC、C=(1/2 )・TC、C=(1/4 )・T
C、C=(1/8 )・TC(C;制御目標信号)の関係を
有する4つの比例変換情報(この情報を図11に示す。)
を格納しており、制御信号調整部44の指定信号により一
つの比例変換情報が選択され、選択された一つの比例変
換情報に基づいて、入力した補正前目標信号TCに対応
する制御目標信号Cを求めこの制御目標信号Cを出力す
る。
【0045】制御信号変換算出部48は、制御目標信号C
とこの制御目標信号Cに比例するデータ(以下、制御信
号)θとの対応を示す情報(便宜上、図10の制御信号変
換算出部48を示すブロック中にこの情報を示すグラフを
示している。)を格納しており、制御目標信号Cを入力
して対応する制御信号θを求めこの制御信号θをアクチ
ュエータ29に発信する。
【0046】制御信号調整部44は、順次大きい値に設定
された第1、第2、第3のばね上加速度基準値αTH1
αTH2 ,αTH3 を格納し、初期状態ではC=TCを指定
する指定信号を出力する一方、前記ばね上加速度αの絶
対値|α|が第1、第2、第3のばね上加速度基準値α
TH1 ,αTH2 ,αTH3 に比して大きい場合それぞれC=
(1/2 )・TC、C=(1/4 )・TC、C=(1/8 )・
TCを指定する指定信号を出力し、このように指定信号
の内容を切り替えることにより信号補正部47に小さい値
の制御目標信号Cを出力させ、ひいては制御信号変換算
出部48から伸び側減衰係数を小さくする制御信号を発信
させるようにしている。
【0047】また、図12に示すように、図7のステップ
S37 、ステップS38 、ステップS40に代えて、補正前目
標信号TCを求めるステップS57 、制御目標信号Cを求
めるステップS59 、制御信号θを求めるステップS60 を
有したものになっている。
【0048】このように構成されたサスペンション制御
装置では、路面のうねりを上りきって下方向のばね上加
速度αが大きくなり、その値が基準値を越えると前記第
1実施例と同様に、C=(1/2 )・TCの比例変換情報
等のように、初期設定されているC=TCの比例変換情
報に比して小さいデータが選択されて変換に用いられ
る。このため、ショックアブソーバ4の伸びハード(最
大値)のレベルが低くなって、車輪2及び車体1の相対
的な伸び方向の変位が容易になり、乗員は、上方に投げ
出されるような力を受けず不快な状態になることがな
い。
【0049】なお、上記第1実施例では、上下加速度の
絶対値が基準値を越えたときに、減衰係数を小さくする
ものを示したが、本発明はこれに限らず、車の使用によ
っては、上向きの加速度が基準値を越えたときのみ減衰
係数を小さくするものであってもよい。
【0050】次に、図13ないし図16に基づいて本発明の
第2実施例を説明する。この第2実施例は、第1実施例
の制御信号調整部44(図5)に代えて、ばね上加速度α
の高周波成分を除去し、高周波成分の除去されたばね上
加速度αを求めるローパスフィルタ50と、ローパスフィ
ルタ50からの信号に対して微分処理してばね上加速度変
化率(以下、ジャークという。)Jを求めるジャーク算
出部(上下加速度変化率算出手段)51と、制御信号調整
部52とから大略構成されている。
【0051】制御信号調整部52は、順次大きい値に設定
された第1、第2、第3のジャーク基準値JTH1 ,J
TH2 ,JTH3 を格納し、初期状態ではθ=Tθを指定す
る指定信号を出力する一方、ジャークJの絶対値|J|
が第1、第2、第3のジャーク基準値JTH1 ,JTH2
TH3 に比して大きい場合それぞれθ=(1/2 )・T
θ、θ=(1/4 )・Tθ、θ=(1/8 )・Tθを指定す
る指定信号を出力し、このように指定信号の内容を切り
替えることにより制御信号算出部46に、伸び側減衰係数
を小さくする制御信号θを発信させるようにしている。
なお、制御信号算出部46は、図6の情報のうち、|α|
の部分を|J|に、また、基準値αTH1 ,αTH2 ,α
TH3 をそれぞれ基準値JTH1 ,JTH2 ,JTH3 に変更し
た内容になっている。
【0052】そして、アクチュエータ29は、前記制御信
号θを受けて可動板25を回転させ、減衰係数可変型ショ
ックアブソーバ44が可動板25の回転角θに対応する伸
び側、縮み側減衰係数を得られるようにしている。
【0053】上記構成のコントローラ6は、図14に示す
ように車両のエンジン始動等により電力供給を受ける
(ステップS31 )と、まず初期設定を行なって(ステッ
プS32)制御周期に達したか否かを判定する(ステップS
33 )。ステップS33 では、制御周期に達したと判定す
るまで繰り返して制御周期に達したか否かを判定する。
【0054】ステップS33 で制御周期に達したと判定す
ると、アクチュエータ29を駆動する(ステップS34 )。
続いてステップS35 でアクチュエータ29以外の機構に信
号を出力して制御する。次に加速度センサ5からばね上
加速度αを読み込む(ステップS36 )。続いて積分処理
部41が、ばね上絶対速度Vを求め、増幅部42がばね上絶
対速度Vに基づいて制御目標信号Cを求める(ステップ
S37 )。次に、補正前信号算出部45が、制御目標信号C
を入力して対応する補正前信号Tθを求める(ステップ
S38 )。
【0055】ステップS38 に続いて、ジャークJの算出
を行う(ステップS70 )。次にジャークJに基づく制御
信号補正サブルーチンを実行して制御信号θを求める
(ステップS71 )。このステップS71 で求めた制御信号
θに基づいて次の制御周期のステップS34 でアクチュエ
ータ29が駆動され所望の減衰係数を得るようにしてい
る。
【0056】制御信号補正サブルーチン(ステップS71
)では、図15に示すように、まずジャークJの絶対値
|J|が第1のジャーク基準値JTH1 以上であるか否か
を判定する(ステップS72 )。ステップS72 でNOと判
定、すなわち|J|<JTH1 であると、初期設定された
θ=Tθを示す指定信号を出力してサブルーチンを終了
する(ステップS78 )。ステップS72 でYES と判定する
と、次のステップS73 に進んでジャークJの絶対値|J
|が第2のジャーク基準値JTH2 以上であるか否かを判
定する。ステップS73 でNOと判定、すなわち|J|<J
TH2 であると、θ=(1/2 )・Tθを示す指定信号を出
力して(ステップS74 )サブルーチンを終了する。
【0057】ステップS73 でYES と判定すると、ステッ
プS75 に進んでジャークJの絶対値|J|が第3のジャ
ーク基準値JTH3 以上であるか否かを判定する。ステッ
プS75 でNOと判定、すなわち|J|<JTH3 であると、
θ=(1/4 )・Tθを示す指定信号を出力して(ステッ
プS76 )サブルーチンを終了する。ステップS75 でYES
と判定すると、θ=(1/8 )・Tθを示す指定信号を出
力して(ステップS77 )サブルーチンを終了する。
【0058】このように構成されたサスペンション制御
装置の作用を説明する。図16に示すように路面のうねり
を上りきり(上りきった時点を符号TN で示す。)、下
方向のばね上加速度αが大きくなり、ジャークJの絶対
値|J|が第1、第2のジャーク基準値JTH1 ,JTH2
の範囲内の値になると、θ=(1/2 )・Tθの比例変換
情報が選択されθの値が初期設定されているθ=(1/2
)・Tθの比例変換情報に比して小さくなり(同等の
Tθに対し1/2 の値になる)、アクチュエータ29の実際
の制御角度位置Qが実線Mに示すように小さくなる(な
お、補正されずに初期設定されたθ=Tθが継続して用
いられた場合、アクチュエータ29の制御角度位置Qは点
線M′に示す制御角度位置に設定される。)。
【0059】このため、ショックアブソーバ4の伸びハ
ード(最大値)のレベルが低くなって、ばね3の伸び方
向の力を受けてショックアブソーバ4が伸び方向に容易
に変位することとなる。これにより、車輪2及び車体1
の相対的な伸び方向の変位が容易になり、車体1の下方
向のばね上加速度αが実線Pに示すように、その絶対値
が負の領域において小さくなる(補正されずに初期設定
されたθ=Tθが継続して用いられた場合、ばね上加速
度αは点線P′に示すようになる。)。このため、乗員
は、上方に投げ出されるような力を受けず不快な状態に
なることがない。
【0060】図16中、実線N、点線N′のそれぞれは、
ばね上加速度αを示す実線P、点線P′に対応するジャ
ークJを示す。また、実線Gは本実施例のばね上変位、
点線G′は本実施例による補正前のばね上変位を示し、
Hは路面変位を示す。
【0061】また、路面のうねりを下がりきると、車体
の慣性によりショックアブソーバ4は縮みの状態とな
り、このとき、ジャークJの絶対値|J|が基準値を越
えると、上記の上がりきりと同様の制御により縮みハー
ドのレベルが低くなる。このため、ショックアブソーバ
の減衰力により、ばね上加速度が増長されることなく、
急激に上向きの加速度が大きくなることを防ぎ、乗員は
シートに強く押しつけられるような感じをうけて不快感
を感じることを防ぐ。
【0062】なお、上記第2実施例では、制御信号発信
部43を、前段に補正前信号算出部45を設け、後段に制御
信号算出部46を備え、増幅部42が制御目標信号Cを補正
前信号算出部45に出力する一方、制御信号調整部52が後
段の制御信号算出部46を制御する構成になっているが、
これに代えて、図17及び図18に示すように構成してもよ
い。すなわち、図17及び図18に示す装置は、入力信号に
ゲインKを掛けて補正前目標信号TCを求める増幅部42
と、制御信号発信部43と、制御信号調整部52とを有し、
制御信号発信部43は、前段に信号補正部47を設け、後段
に制御信号変換算出部48を設けた構成になっている。
【0063】信号補正部47は、補正前目標信号TCに対
し、C=TC、C=(1/2 )・TC、C=(1/4 )・T
C、C=(1/8 )・TC(C;制御目標信号)の関係を
有する4つの比例変換情報(この情報を図11に示す。但
し、|α|は|J|に、基準値αTH1 ,αTH2 ,αTH3
はそれぞれ基準値JTH1 ,JTH2 ,JTH3 に変更されて
いる。)を格納しており、制御信号調整部52の指定信号
により一つの比例変換情報が選択され、選択された一つ
の比例変換情報に基づいて、入力した補正前目標信号T
Cに対応する制御目標信号Cを求めこの制御目標信号C
を出力する。
【0064】制御信号変換算出部48は、制御目標信号C
とこの制御目標信号Cに比例するデータ(以下、制御信
号)θとの対応を示す情報(便宜上、図17の制御信号変
換算出部48を示すブロック中にこの情報を示すグラフを
示している。)を格納しており、制御目標信号Cを入力
して対応する制御信号θを求めこの制御信号θをアクチ
ュエータ29に発信する。
【0065】制御信号調整部52は、順次大きい値に設定
された第1、第2、第3のジャーク基準値JTH1 ,J
TH2 ,JTH3 を格納し、初期状態ではC=TCを指定す
る指定信号を出力する一方、前記ジャークJの絶対値が
第1、第2、第3のジャーク基準値JTH1 ,JTH2 ,J
TH3 に比して大きい場合それぞれC=(1/2 )・TC、
C=(1/4 )・TC、C=(1/8 )・TCを指定する指
定信号を出力し、このように指定信号の内容を切り替え
ることにより信号補正部47に小さい値の制御目標信号C
を出力させ、ひいては制御信号変換算出部48から伸び側
減衰係数を小さくする制御信号を発信させるようにして
いる。
【0066】また、この装置では、図18に示すように、
図7のステップS37 、ステップS38及びステップS71 に
代えて、補正前目標信号TCを求めるステップS80 、ジ
ャークJに基づいて制御目標信号Cを求めるステップS8
1 、制御信号θを求めるステップS82 を有したものにな
っている。
【0067】なお、上記説明では、制御信号θは制御目
標信号Cに比例するとしたが、この制御信号θは、可動
板25の長孔26,27の形状等により、決定されるものであ
るので、比例関係と限らず、制御目標信号Cの変化に対
応する関数となる。
【0068】このように構成されたサスペンション制御
装置では、路面のうねりを上りきって下方向のばね上加
速度αが大きくなり、その値が基準値を越えると前記第
2実施例と同様に、C=(1/2 )・TCの比例変換情報
等のように、初期設定されているC=TCの比例変換情
報に比して小さいデータが選択されて変換に用いられ
る。このため、ショックアブソーバ4の伸びハード(最
大値)のレベルが低くなって、車輪2及び車体1の相対
的な伸び方向の変位が容易になり、乗員は、上方に投げ
出されるような力を受けず不快な状態になることがな
い。
【0069】次に図19及び図20に基づいて本発明の第3
実施例を説明する。この第3実施例は、第2実施例(図
13ないし図16)に示すものに比して、図14及び図15にお
けるステップS71 に代わる制御信号補正サブルーチン
(ステップS83 )を有しており、ジャークJが負の値の
ときにのみ補正処理を行うようにしている。
【0070】この制御信号補正サブルーチン(ステップ
S83 )では、まずジャークJが0未満か否かを判定し
(ステップS84 )、ステップS84 でNOと判定、すなわち
ジャークJが負でないときには、初期設定されたθ=T
θを示す指定信号を出力してサブルーチンを終了する
(ステップS91 )。
【0071】ステップS84 でYES と判定、すなわちジャ
ークJが負であるときには、ジャークJが第1のジャー
ク基準値JTH1 未満であるか否かを判定する(ステップ
S85)。ステップS85 でNOと判定、すなわちJTH1 ≦J
<0であると、初期設定されたθ=Tθを示す指定信号
を出力してサブルーチンを終了する(ステップS91 )。
【0072】ステップS85 でYES と判定(J<JTH1
すると、次のステップS86 に進んでジャークJが第2の
ジャーク基準値JTH2 未満であるか否かを判定する。ス
テップS86 でNOと判定、すなわちJTH2 ≦J<JTH1
あると、θ=(1/2)・Tθを示す指定信号を出力して
(ステップS87 )サブルーチンを終了する。
【0073】ステップS86 でYES と判定すると、ステッ
プS88 に進んでジャークJが第3のジャーク基準値J
TH3 未満であるか否かを判定する。ステップS88 でNOと
判定、すなわちJTH3 ≦J<JTH2 であると、θ=(1/
4 )・Tθを示す指定信号を出力して(ステップS89 )
サブルーチンを終了する。ステップS88 でYES と判定、
すなわちJ<JTH3 であると、θ=(1/8 )・Tθを示
す指定信号を出力して(ステップS90 )サブルーチンを
終了する。
【0074】このように構成されたサスペンション制御
装置の作用を説明する。図20に示すように路面のうねり
を上りきり(上りきった時点を符号TN で示す。)、ジ
ャークJが負になり、その値がJTH2 ≦J<JTH1 にな
ると、θ=(1/2 )・Tθを示す指定信号を出力してア
クチュエータ29の実際の制御角度位置Qを実線Mに示す
ように小さくする(なお、補正されずに初期設定された
θ=Tθが継続して用いられた場合、アクチュエータ29
の制御角度位置Qは点線M′に示す制御角度位置に設定
される。)。
【0075】このため、ショックアブソーバ4の伸びハ
ード(最大値)のレベルが低くなって、ばね3の伸び方
向の力を受けてショックアブソーバ4が伸び方向に容易
に変位することとなる。これにより、車輪2及び車体1
の相対的な伸び方向の変位が容易になり、車体1の下方
向のばね上加速度αが実線Pに示すように、その絶対値
が負の領域において小さくなり(補正されずに初期設定
されたθ=Tθが継続して用いられた場合、ばね上加速
度αは点線P′に示すようになる。)、乗員に、上方に
投げ出されるような感じを与えることがなく、不快感を
抱かせない。図20中、実線N、点線N′のそれぞれは、
ばね上加速度αを示す実線P、点線P′に対応するジャ
ークJを示す。また、実線Gは本実施例のばね上変位、
点線G′は本実施例による補正前のばね上変位を示し、
Hは路面変位を示す。
【0076】次に、図21ないし図24に基づき、図4、図
11(但し、|α|は|J|に、基準値αTH1 ,αTH2
αTH3 はそれぞれ基準値JTH1 ,JTH2 ,JTH3 に変更
される。)、図17、図18を参照して本発明の第4実施例
のサスペンション制御装置を説明する。このサスペンシ
ョン制御装置は、例えばうねりを上りきった際に伸び側
ハードが維持されて乗員が、上方に投げ出されるような
感じを受けるようになること(以下、便宜上、伸び側ジ
ャークという)を改善して乗員に不快感を起こさせない
ようにするものであり、そのコントローラは、図18のス
テップS32 、ステップS81 のそれぞれに代わるステップ
S32A、ステップS81Aを有する(図21参照)と共に、後述
するように制御周期Td (例えば5〜10ms)のカウ
ント処理により時間監視を行う第1、第2、第3のカウ
ンタ(図示省略)を有したものになっている。
【0077】コントローラは、ステップS32Aで、第1、
第2、第3のカウンタのカウント値CNTJ1R ,CNT
J2R ,CNTJ3R として制限値CNTMAX を初期設定す
る。第1、第2、第3のカウンタは、後述するように、
ジャークJがあらかじめ設定された第1、第2、第3の
閾値JTH1R,JTH2R,JTH3Rを越えると、制限値CNT
MAX をクリアし制御周期Td 毎にインクリメント処理を
行うと共に、車両のばね上共振周波数(車両により異な
るが、概略0.8〜1.4Hz)の逆数(以下、ばね上
共振周期という。)の1/4の時間が経過すると、カウ
ント値CNTJ1 R ,CNTJ2R ,CNTJ3R が制限値C
NTMAX となる(飽和する)ようになっている。
【0078】ここで、このサスペンション制御装置は、
上述したように伸び側ジャークを改善する(抑える)も
のであり、第1、第2、第3の閾値JTH1R,JTH2R,J
TH3Rは、負であり、かつ0>JTH1R>JTH2R>JTH3R
なるように(即ち|JTH1R|<|JTH2R|<|J
TH3R|)に設定されている。
【0079】なお、第1、第2、第3のカウンタは、ジ
ャークJが第1、第2、第3の閾値JTH1R,JTH2R,J
TH3Rを越えて制御周期Td 毎にインクリメント処理を行
っており、この値と制御周期Td の積が時間を示すこと
により、閾値JTH1R,JTH2R,JTH3R後の経過時間を測
定していることになる。前記制限値CNTMAX は、次式
(1)により得られる。
【0080】 CNTMAX =(1/4)・(1/ばね上共振周波数)・(1/Td )…(1)
【0081】コントローラは、ステップS81Aで、図22に
示すように、まず、ジャーク補正保持時間を規定するカ
ウンタ管理を行う(ステップS100)。ステップS100で
は、図23に示すように、まず、全カウンタをインクリメ
ントする(ステップS101)。
【0082】次のステップS102で、第1のカウンタのカ
ウンタ値CNTJ1R が制限値CNTMAX 以上であるか否
かを判定する。このステップS102で、第1のカウンタの
カウンタ値CNTJ1R が制限値CNTMAX 以上であると
判定(YES と判定)すると、そのカウンタ値CNTJ1R
を制限値CNTMAX に設定して(ステップS103)第1の
カウンタがオーバフローするのを防止する。このステッ
プS102で、カウンタ値CNTJ1R が制限値CNTMAX
満であると判定(NOと判定)するか、ステップS103の処
理が終了すると、第2のカウンタを対象にして、前記ス
テップS102、S103と同様にステップS104、S105の処理を
行う。ステップS104でNOと判定するか、ステップS105の
処理が終了すると、第3のカウンタを対象にして、前記
ステップS102、S103と同様にステップS106、S107の処理
を行う。ステップS105、S107の処理を行うことにより、
第2、第3のカウンタがオーバフローするのを防止す
る。
【0083】次に、ステップS108で、補正前目標信号T
Cの値が正(伸び側減衰係数が大きい(伸び側ハード)
(図4右側部分参照))であるか(TC>0?)否かを
判定する。この判定処理は、ばね上ジャークの補正(う
ねりを上りきった際に伸び側ハードが維持されて乗員
が、上方に投げ出されるような感じを受けるようになる
ことに対し伸び側ハードを弱めて不快感の惹起を改善し
たり、あるいはうねりを下がりきった際に縮み側ハード
が維持されて乗員が、シートに強く押しつけられるよう
な感じを受けるようになることに対し縮み側ハードを弱
めて不快感の惹起を改善したりすること)がばね上の伸
び側についてのみ行われるようにするものである。
【0084】ステップS108で、補正前目標信号TCの値
が0以下である(NO)と判定すると、この場合は、伸び
側ソフト(減衰係数が小さい)である(図4左側部分参
照)ことを意味しており、伸び側ハードを弱める補正は
不要であるため、第1、第2、第3のカウンタのカウン
ト値CNTJ1R ,CNTJ2R ,CNTJ3R を制限値CN
MAX に設定する(ステップS109)。ステップS109に続
いて、現ジャークJの値を、前ジャークFJに代入して
次の周期の処理の準備を行い(ステップS110)、このサ
ブルーチンを終了する(ステップS111)。
【0085】ステップS108で、補正前目標信号TCの値
が正である(YES )と判定すると、現ジャークJが第3
の閾値JTH3R以下であるか否か判定する(ステップS11
2)。このステップS112でYES (J≦JTH3Rである)と
判定すると、前ジャークFJが第3の閾値JTH3Rに比し
て大きいか否かを判定する(ステップS113)。ステップ
S113でYES (FJ>JTH3Rである。)と判定すると、第
3のカウンタのカウント値CNTJ3R に0を代入する
(第3のカウンタがクリアされる。)(ステップS11
4)。ステップS112、S113でYES と判定することは、前
制御周期から現制御周期にかけてジャークJが第3の閾
値JTH3Rを越えたことを意味しており、続くステップS1
14の処理を行うことにより、第3のカウンタは、カウン
ト処理の待機状態にされ、これ以降、後述するようにカ
ウント処理することになる。
【0086】ステップS114に続いて、第2のカウンタ、
第2の閾値JTH2Rを対象にしてステップS112、S113、S1
14と同様にステップS115、S116、S117の処理を行う。ま
た、ステップS117に続いて、第1のカウンタ、第1の閾
値JTH1Rを対象にしてステップS112、S113、S114と同様
にステップS118、S119、S120の処理を行う。
【0087】前記ステップS112、S113でNOと判定する
と、処理をステップS115に進める。ステップS115、S116
でNOと判定すると処理をステップS118に進める。ステッ
プS118、S119でNOと判定すると処理をステップS110に進
める。
【0088】ステップS100のカウント管理を実行した
後、図22に示すようにステップS200に進み、補正前目標
信号TCを一旦、制御目標信号Cに格納しておく。この
サスペンション制御装置では、後述するようにC=TC
/2、C=TC/4、C=TC/8(図17、図11参照)
を用いることにより伸び側ジャークの改善を図っている
が、伸び側ジャークの改善が不要とされるような場合、
C=TCを用いて減衰係数の設定を行うようにしてい
る。
【0089】次に、ステップS201で、補正前目標信号T
Cの値が正(伸び側減衰係数が大きい(伸び側ハード)
(図4右側部分参照))であるか(TC>0?)否かを
判定する。このステップS201で補正前目標信号TCの値
が0以下である(NO)と判定すると、この場合は、伸び
側ソフト(減衰係数が小さい)である(図4左側部分参
照)ことを意味しており、伸び側ハードを弱める補正は
不要であり、ステップS81Aのサブルーチンを終了する
(ステップS202)。
【0090】ステップS201でYES (即ち、伸び側ハー
ド)と判定すると、第3のカウンタのカウンタ値CNT
J3R が制限値CNTMAX 以上であるか否かを判定する
(ステップS203)。このステップS203で、第3のカウン
タのカウンタ値CNTJ3R が制限値CNTMAX 以上であ
る(YES )と判定すると、ステップS204に進んで、ジャ
ークJが0以上であるか否かを判定する。このステップ
S204でジャークJが0未満である(NO)と判定すると、
ジャークJが第3の閾値JTH3Rに比して大きいか否か判
定する(ステップS205)。
【0091】ステップS204またはS205でYES と判定する
と、第2のカウンタ、第2の閾値JTH2Rを対象にして、
前記ステップS203、S204、S205と同様にステップS206、
S207、S208の処理を行う。ステップS207またはS208でYE
S と判定すると、第1の閾値JTH1Rを対象にして、前記
ステップS203、S204、S205と同様にステップS209、S21
0、S211の処理を行う。
【0092】ステップS209またはS211でNOと判定する
と、制御目標信号Cを補正前目標信号TCの1/2(C
=TC/2、図11参照)に設定して(ステップS212)ス
テップS81Aのサブルーチンを終了する(ステップS20
2)。ステップS206またはS208でNOと判定すると、制御
目標信号Cを補正前目標信号TCの1/4(C=TC/
4、図11参照)に設定して(ステップS213)、ステップ
S81Aのサブルーチンを終了する(ステップS202)。ステ
ップS203またはS205でNOと判定すると、制御目標信号C
を補正前目標信号TCの1/8(C=TC/8、図11参
照)に設定して(ステップS214)、ステップS81Aのサブ
ルーチンを終了する(ステップS202)。
【0093】この第4実施例のサスペンション制御装置
では、例えば図24に示すように路面のうねりを上りきり
(時点TN )、ばね上ジャークJが、負になり、その値
が第1の閾値JTH1Rを越えたような場合、ジャークJ
は、第2、第3の閾値JTH2R,JTH3Rに比して大きいこ
とにより、ステップS112、S115でNOと判定し、ステップ
S114、S117の処理(第3、第2のカウンタのクリア処
理)を行わない(即ち、第3、第2のカウンタのカウン
タ値CNTJ3R ,CNTJ2R は制限値CNTMAX に維持
される。)。一方、ステップS118でYES 、S119でYES と
判定してステップS120の処理を行い、第1のカウンタ
は、カウント処理の待機状態にされる。
【0094】そして、上述したように第3のカウンタの
カウンタ値CNTJ3R は制限値CNTMAX に維持されて
いることにより、ステップS203でYES と判定され、ステ
ップS204に進む。ステップS204では、ジャークJは負で
あることによりNOと判定されステップS205に進む。この
段階では、第1の閾値JTH1Rを越えた段階(なお、この
場合、ジャークJ>第2の閾値JTH2Rとする。)であ
り、ステップS205でYESと判定してステップS206に進
む。上述と同様にして(第2のカウンタのカウンタ値C
NTJ2R は制限値CNTMAX に維持されている。)、ス
テップS206でYES と判定し、ステップS207でNOと判定
し、ステップS208でYES と判定してステップS209に進
む。
【0095】ステップS209で、ジャークJは第1の閾値
TH1Rを越えた段階であって第1のカウンタのカウント
値CNTJ1R は制限値CNTMAX に比して小さく、NOと
判定され、ステップS212に進む。そして、制御目標信号
Cを補正前目標信号TCの1/2(C=TC/2、図11
参照)に設定し、伸び側減衰係数が小さくなる。制御目
標信号Cの補正前目標信号TCの1/2の設定は、少な
くともステップS209でYES と判定するまで、即ちばね上
共振周期の1/4の時間が経過するまで継続されること
になる。つまり、 ステップS101の繰り返し実行により
第1のカウンタのカウント値CNTJ1R が大きくなり、
制限値CNTMAX に達すると、ステップS102でYES と判
定して第1のカウンタのカウント値CNTJ1R を制限値
CNTMA X に設定する(ステップS103)。これにより、
ステップS209ではYES と判定され、ステップS210または
ステップS211でYES と判定されると上記設定は解除され
る。
【0096】また、ジャークJがさらに小さくなりその
値が第2の閾値JTH2Rを越えたような場合、ステップS2
03でYES 、ステップS204でNO、ステップS205でYES と判
定して処理をステップS206に進める。このステップS206
で、ジャークJは第2の閾値JTH2Rを越えた段階であっ
て第2のカウンタのカウント値CNTJ2R は制限値CN
MAX に比して小さく、NOと判定され、ステップS213に
進む。そして、制御目標信号Cを補正前目標信号TCの
1/4(C=TC/4、図11参照)に設定し、伸び側減
衰係数が小さくなる。制御目標信号Cの補正前目標信号
TCの1/4の設定は、少なくともステップS206でYES
と判定するまで、即ちばね上共振周期の1/4の時間が
経過するまで継続されることになる。つまり、ステップ
S101の繰り返し実行により第2のカウンタのカウント値
CNTJ2R が大きくなり、制限値CNTMAX に達する
と、ステップS104でYES と判定して第2のカウンタのカ
ウント値CNTJ2R を制限値CNTMAX に設定する(ス
テップS105)。これにより、ステップS206ではYES と判
定され、ステップS207またはステップS208でYES と判定
されると上記設定は解除される。
【0097】また、ジャークJがさらに小さくなりその
値が第3の閾値JTH3Rを越えたような場合、ステップS2
03で、ジャークJは第3の閾値JTH3Rを越えた段階であ
って第3のカウンタのカウント値CNTJ3R は制限値C
NTMAX に比して小さく、NOと判定され、ステップS214
に進む。そして、制御目標信号Cを補正前目標信号TC
の1/8(C=TC/8、図11参照)に設定し、伸び側
減衰係数が小さくなる。制御目標信号Cの補正前目標信
号TCの1/8の設定は、少なくともステップS203でYE
S と判定するまで、即ちばね上共振周期の1/4の時間
が経過するまで継続されることになる。
【0098】上述したように、うねりを上りきった際に
伸び側ハードを1/2、1/4、1/8に弱めるので、
乗員が、上方に投げ出されるような感じを受けることを
防止できる。なお、伸び側ハードの弱め程度を大きく設
定すると、その設定によりジャークJの値等が影響され
ジャークJの値にあわせてリアルタイムに制御目標信号
Cを補正すると、制御目標信号Cがあたかもチャタリン
グを起こしたかの如くなり、アクチュエータの切り換え
頻度が増大し、この切り換えに伴う音の発生が起こり得
るが、本実施例では、伸び側ハードを時系列的に順次、
1/2、1/4、1/8と小さくし、その小さい値が所
定時間継続されるので、上述したチャタリングの惹起を
防止できる。前記チャタリングは、一般車両では、大略
ばね上共振周期の1/4の時間で収れんするものであ
る。このため、本実施例では、一般車両におけるチャタ
リングの発生防止の適正化を図ることが可能となる。な
お、図24中、本実施例による特性を小文字のアルファベ
ットg,m,n,pで示す。
【0099】次に、図25ないし図27に基づいて本発明の
第5実施例のサスペンション制御装置を説明する。この
サスペンション制御装置は、例えばくぼみ等のうねりを
下がりきった際に縮み側ハードが維持されて乗員が、シ
ートに強く押しつけられるような感じを受けるようにな
ること(以下、便宜上、縮み側ジャークという)を改善
して乗員に不快感を起こさせないようにするものであ
る。このサスペンション制御装置は、第4実施例の第
1、第2、第3の閾値JTH1R,JTH2R,JTH3Rが負であ
ったのに比して、正の第1、第2、第3の閾値JTH1C
TH2C,JTH3C(0<JTH1C<JTH2C<JTH3C)(図2
6)を格納していること、コントローラの処理におい
て、第4実施例に比して、ステップS81Aに代わるステッ
プS81B(縮み側減衰係数の補正処理)を有すること、ス
テップS100に代わるステップS100B (縮み側カウンタ管
理)を有すること、及び次に示すように不等号を反対に
したステップなどを有することが異なっている。
【0100】即ち、この第5実施例のコントローラは、
第4実施例のステップS108、S112、S113、S115、S116、
S118、S119に代わるステップS108B (TC<0?)、ス
テップS112B (J≧JTH3C?)、ステップS113B (FJ
<JTH3C?)、ステップS115B (J≧JTH2C?)、ステ
ップS116B (FJ<JTH2C?)、ステップS118B (J≧
TH1C?)、ステップS119B (FJ<JTH1C?)(図2
6)を有し、かつ第4実施例のステップS201、S204、S20
5、S207、S208、S210、S211に代わるステップS201B
(TC<0?)、S204B (J<0?)、S205B (J<J
TH3C?)、S207B (J<0?)、S208B (J<J
TH2C?)、S210B (J<0?)、S211B (J<J
TH 1C?)を有したものになっている。
【0101】この第5実施例のサスペンション制御装置
では、例えば図27に示すように路面うねりを下がりきり
(時点TN )、ばね上ジャークJが、正になり、その値
が第1の閾値JTH1Cを越えたような場合、ジャークJ
は、第2、第3の閾値JTH2C,JTH3Cに比して小さいこ
とにより、ステップS112B 、S115B でNOと判定し、ステ
ップS114B 、S117B の処理(第3、第2のカウンタのク
リア処理)を行わない(即ち、第3、第2のカウンタの
カウンタ値CNTJ3C ,CNTJ2C は制限値CNTMAX
に維持される。)。一方、ステップS118B でYES 、S119
B でYES と判定してステップS120の処理を行い、第1の
カウンタは、カウント処理の待機状態にされる。
【0102】そして、上述したように第3のカウンタの
カウンタ値CNTJ3C は制限値CNTMAX に維持されて
いることにより、ステップS203でYES と判定され、ステ
ップS204B に進む。ステップS204B では、ジャークJは
正であることによりNOと判定されステップS205B に進
む。この段階では、第1の閾値JTH1Cを越えた段階(な
お、この場合、ジャークJ<第2の閾値JTH2Cとす
る。)であり、ステップS205B でYES と判定してステッ
プS206に進む。上述と同様にして(第2のカウンタのカ
ウンタ値CNTJ2C は制限値CNTMAX に維持されてい
る。)、ステップS206でYES と判定し、ステップS207B
でNOと判定し、ステップS208B でYES と判定してステッ
プS209に進む。
【0103】ステップS209で、ジャークJは第1の閾値
TH1Cを越えた段階であって第1のカウンタのカウント
値CNTJ1C は制限値CNTMAX に比して小さく、NOと
判定され、ステップS212に進む。そして、制御目標信号
Cを補正前目標信号TCの1/2(C=TC/2、図11
参照)に設定し、縮み側減衰係数が小さくなる。制御目
標信号Cの補正前目標信号TCの1/2の設定は、少な
くともステップS209でYES と判定するまで、即ちばね上
共振周期の1/4の時間が経過するまで継続されること
になる。
【0104】また、ジャークJがさらに大きくなりその
値が第2の閾値JTH2Cを越えたような場合、ステップS2
03でYES 、ステップS204B でNO、ステップS205B でYES
と判定して処理をステップS206に進める。このステップ
S206で、ジャークJは第2の閾値JTH2Cを越えた段階で
あって第2のカウンタのカウント値CNTJ2C は制限値
CNTMAX に比して小さく、NOと判定され、ステップS2
13に進む。そして、制御目標信号Cを補正前目標信号T
Cの1/4(C=TC/4、図11参照)に設定し、縮み
側減衰係数が小さくなる。制御目標信号Cの補正前目標
信号TCの1/4の設定は、少なくともステップS206で
YES と判定するまで、即ちばね上共振周期の1/4の時
間が経過するまで継続されることになる。
【0105】以下、第4実施例と同様にして、制御目標
信号Cの補正前目標信号TCの1/8(C=TC/8、
図11参照)の設定が行われる。
【0106】上述したように、うねりを下がりきった際
に縮み側ハードを1/2、1/4、1/8に弱めるの
で、乗員が、シートに強く押しつけられるような感じを
受けることを防止できる。なお、縮み側ハードの弱め程
度を大きく設定すると、その設定によりジャークJの値
等が影響されてジャークJの値にあわせてリアルタイム
に制御目標信号Cを補正すると、制御目標信号Cがあた
かもチャタリングを起こしたかの如くなり、アクチュエ
ータの切り換え頻度が増大し、この切り換えに伴う音の
発生が起こり得るが、本実施例では、縮み側ハードを時
系列的に順次、1/2、1/4、1/8と小さくし、そ
の小さい値が所定時間継続されるので、上述したチャタ
リングの惹起を防止できる。なお、図27中、本実施例に
よる特性を小文字のアルファベットg,m,n,pで示
す。
【0107】次に、図28に基づき、図18、図22、図23、
図25、図26を参照して本発明の第6実施例を説明する。
この第6実施例のコントローラは、伸び側、縮み側ジャ
ークを改善して乗員に不快感を起こさせないようにする
ものである。この第6実施例のコントローラは、第4実
施例のステップS81A(図21、図22)に代えて、図28に示
すようにステップS81A(図22)、ステップS300、ステッ
プS81B(図25)を有したものになっている。なお、この
ステップS81Aでは、制御目標信号Cを仮決定するように
している。続くステップS300では、ステップS81Aで決定
した仮の制御目標信号Cを補正前目標信号TCとして定
義し直す。そして、このステップS300の処理の後に、図
25を用いて説明したステップS81Bを実行する。
【0108】この第6実施例では、第4、第5実施例の
機能を合わせ持つことになり、うねりを上りきった際に
は、伸び側ハードを順次弱めて乗員に、上方に投げ出さ
れるような感じを受けさせず、またうねりを下がりきっ
た際には、縮み側ハードを順次弱めて乗員に、シートに
強く押しつけられるような感じを受けさせない。また、
伸び側、縮み側ハードを時系列的に順次、1/2、1/
4、1/8と小さくし、その値が所定時間継続されるの
で、上述したチャタリングの惹起を防止できる。なお、
第4乃至第6実施例においては、所定時間として、ばね
上共振周期の1/4の時間を設定したが、所定時間とし
てはこれに限らず、車両の特性を考慮してばね上共振周
期の1/3又は1/5の時間等に設定することもでき
る。
【0109】次に、図29に基づき、図11、図21を参照し
て本発明の第7実施例を説明する。このサスペンション
制御装置は、伸び側ジャークを改善して乗員に不快感を
起こさせないようにするものであり、そのコントローラ
は、第4実施例のステップS81A(図21参照)に代わるス
テップS81Cを有する(図29)ものになっている。この実
施例では、伸び側減衰係数を1/2,1/4,1/8と
小さい値に継続するのを、第4実施例の所定時間に代え
て、ばね上の上下絶対速度の方向が変わるまで、即ち、
補正前目標信号TCの値が0以上になるまで行うように
したことを特徴としている。
【0110】このコントローラでは、ステップS81Cのサ
ブルーチンで、まず補正前目標信号TCの値が0以上で
あるか否かを判定する(ステップS401)。このステップ
S401でYES と判定すると、ジャークJが第3の閾値J
TH3R以下であるか否かの判定(ステップS402)、ジャー
クJが第2の閾値JTH2R以下であるか否かの判定(ステ
ップS403)、ジャークJが第1の閾値JTH1R(0>J
TH1R>JTH2R>JTH3Rである。)以下であるか否かの判
定(ステップS404)を順次、実行する。
【0111】ステップS404でNOと判定すると、ステップ
S405に進んで、後述する1、1/2、1/4、1/8の
いずれかを示す伸び側補正係数DIVR が、TC≧0に
なった時点からの最小の値を示す最小補正係数DIV
MINR以下であるか否かを判定する。ステップS405でYES
と判定すると、最小補正係数DIVMINRを更新する(ス
テップS406)。次に、ステップS407で補正前目標信号T
Cに最小補正係数DIVMINRをかけた値を制御目標信号
Cとし、このサブルーチンを終了する(ステップS40
8)。
【0112】前記ステップS401でNOと判定すると、伸び
側補正係数DIVR 及び最小補正係数DIVMINRを1に
設定して(ステップS409)、処理をステップS407に進め
る。
【0113】ステップS404でYES と判定すると、伸び側
補正係数DIVR を1/2に設定して(ステップS41
0)、処理をステップS405に進める。ステップS403でYES
と判定すると、伸び側補正係数DIVR を1/4に設
定して(ステップS411)、処理をステップS405に進め
る。ステップS402でYES と判定すると、伸び側補正係数
DIVR を1/8に設定して(ステップS412)、処理を
ステップS405に進める。なお、ステップS410、S411、S4
12で設定された値は、図示しないメモリに格納され、前
記ステップS405の判定処理時に読み出して用いられる。
【0114】この第7実施例のサスペンション制御装置
では、補正前目標信号TCの値が負、即ち伸び側ソフト
の状態では、ステップS401でNOと判定し、伸び側補正係
数DIVR 及び最小補正係数DIVMINRを1に設定して
(ステップS409)、処理をステップS407に進め、補正前
目標信号TCに1をかけた値、即ち補正前目標信号TC
を制御目標信号とする(図11参照)。
【0115】そして、車両が路面のうねりを上がって上
りきり、ばね上ジャークJが、負になり、その値が第1
の閾値JTH1R以下になったような場合、ジャークJは、
第2、第3の閾値JTH2R,JTH3Rに比して大きいことに
より、ステップS402、S403でNOと判定し、処理をステッ
プS404に進める。このステップS404でYES と判定し、ス
テップS410で伸び側補正係数DIVR を1/2に設定す
る。この段階で、伸び側補正係数DIVR として1/2
が最小であり、ステップS406で最小補正係数DIVMINR
を1/2に更新する。次に、ステップS407で補正前目標
信号TCに1/2をかけた値が制御目標信号Cとされ
る。このため、伸び側減衰係数が小さくなって、伸び側
ジャークの改善が図られることになる。
【0116】ジャークJがさらに小さくなりその値が第
2の閾値JTH2Rを越えたような場合、ステップS402でNO
と判定し、次のステップS403でYES と判定し伸び側補正
係数DIVR を1/4に設定する(ステップS411)。こ
の段階で、伸び側補正係数DIVR として1/4が最小
であり、ステップS406で最小補正係数DIVMINRを1/
4に更新する。次に、ステップS407で補正前目標信号T
Cに1/4をかけた値が制御目標信号Cとされる。この
ため、伸び側減衰係数がさらに小さくなって、伸び側ジ
ャークがさらに改善されることになる。
【0117】ジャークJがさらに小さくなりその値が第
3の閾値JTH3Rを越えたような場合、ステップS402でYE
S と判定し伸び側補正係数DIVR を1/8に設定する
(ステップS412)。この段階で、伸び側補正係数DIV
R として1/8が最小であり、ステップS406で最小補正
係数DIVMINRを1/8に更新する。次に、ステップS4
07で補正前目標信号TCに1/8をかけた値が制御目標
信号Cとされる。このため、伸び側減衰係数がさらに小
さくなって、伸び側ジャークがさらに改善されることに
なる。
【0118】次に、図30に基づき、図29を参照して本発
明の第8実施例を説明する。このサスペンション制御装
置は、縮み側ジャークを改善して乗員に不快感を起こさ
せないようにするものである。このサスペンション制御
装置は、第7実施例の第1、第2、第3の閾値JTH1R
TH2R,JTH3Rに代えて、正の第1、第2、第3の閾値
TH1C,JTH2C,JTH3C(0<JTH1C<JTH2C
TH3C)を格納していること、コントローラの処理にお
いて、第7実施例に比して、ステップS81Cに代わるステ
ップS81D(縮み側減衰係数の補正処理)を有すること、
及び次に示すように不等号を反対にしたステップなどを
有することが異なっている。
【0119】即ち、この第8実施例のコントローラは、
第7実施例のステップS401〜S405に代わるステップS401
D (TC<0?)、ステップS402D (J>JTH3C?)、
ステップS403D (J>JTH2C?)、ステップS404D (J
>JTH1C?)、ステップS405D (DIVR ≦DIVMINR
?)を有したものになっている。
【0120】この第8実施例のサスペンション制御装置
では、うねりを下がりきった際に縮み側ハードを1/
2、1/4、1/8に弱めるので、乗員が、シートに強
く押しつけられるような感じを受けることを防止でき
る。なお、縮み側ハードの弱め程度を大きく設定する
と、その設定によりジャークJの値等が影響されて、ば
ね上変位がチャタリングした状態になることが起こり得
るが、本実施例では、縮み側ハードが順次、1/2、1
/4、1/8と小さくされるので、上述したチャタリン
グの惹起を防止できる。なお、第7、第8実施例を、例
えば上述した第6実施例のように組み合わせて構成し、
伸び側、縮み側ジャークの改善を図ることも可能であ
る。また、第4乃至第8実施例はいずれもジャークによ
る制御目標信号Cの補正(ステップS81A〜S81D)に関す
るものとして述べたが、図14のステップS71 のジャーク
による制御信号θの補正として用いることも可能であ
り、この場合には各ステップにおけるCに代えてθを用
いるようにすればよい。
【0121】
【発明の効果】請求項1の発明は、以上説明したように
構成されたサスペンション制御装置であるから、車両が
路面のうねりを上りきり、または下がりきったとき等
で、上下加速度が基準値を越えたとき、ショックアブソ
ーバの減衰係数を小さくするようにアクチュエータに送
る制御信号を調整し、ショックアブソーバにより発生す
る減衰力により上下加速度を増長することが防止される
ので、乗員に、上方に投げ出されるような感じまたはシ
ートに強く押しつけられるような感じを与えず不快感を
抱かせない。
【0122】請求項2の発明は、以上説明したように構
成されたサスペンション制御装置であるから、車両が路
面のうねりを上りきり、または下がりきったとき等で、
上下加速度変化率が基準値を越えたとき、その後大きな
加速度が発生するので、ショックアブソーバの減衰係数
を小さくするようにアクチュエータに送る制御信号を調
整すし、ショックアブソーバにより発生する減衰力によ
り上下加速度を増長することが防止され、これにより、
乗員に、上方に投げ出されるような感じまたはシートに
強く押しつけられるような感じを与えず不快感を抱かせ
ない。
【0123】請求項3の発明は、以上説明したように構
成されたサスペンション制御装置であるから、上下加速
度が小さい状態では、上下絶対速度に応じて減衰係数を
調整してばね上の振動を抑え、上下加速度が大きいまた
は大きくなる状態においてはショックアブソーバの減衰
係数を小さくするようにアクチュエータに送る制御信号
を調整し、ショックアブソーバにより発生する減衰力に
より上下加速度を増長することが防止されるので、乗員
に、上方に投げ出されるような感じまたはシートに強く
押しつけられるような感じを与えず不快感を抱かせな
い。
【0124】請求項4の発明は、以上説明したように構
成されたサスペンション制御装置であるから、上下加速
度変化率が上下加速度変化率基値を越えた場合、アクチ
ュエータの減衰係数を小さくした状態を所定時間継続す
るように制御信号が出力されるので、ショックアブソー
バが発生する減衰力に伴う上下加速度の増長防止を確実
に果たすことができる。
【0125】請求項5の発明は、以上説明したように構
成されたサスペンション制御装置であるから、上下加速
度変化率が上下加速度変化率基準値を越えた場合、アク
チュエータの減衰係数を小さくした状態を車両のばね上
共振周期の1/4の時間継続するように制御信号が出力
される。一般車両では、上下加速度変化率に基づく減衰
係数調整に伴うチャタリング現象が、大略車両のばね上
共振周期の1/4の時間で収れんする。このため、上述
したようにアクチュエータの減衰係数を小さくした状態
を車両のばね上共振周期の1/4の時間継続するように
制御信号が出力されることにより、チャタリングの発生
防止の適正化を図ることが可能となる。
【0126】請求項6の発明は、以上説明したように構
成されたサスペンション制御装置であるから、上下加速
度変化率が上下加速度変化率基準値を越えた場合、アク
チュエータの減衰係数を小さくした状態を上下絶対速度
検出手段で検出される絶対速度の向きが変わるまで継続
するように制御信号が出力される。このため、ショック
アブソーバが発生する減衰力に伴う上下加速度の増長防
止を確実に果たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のサスペンション制御装置
を模式的に示す図である。
【図2】同サスペンション制御装置に用いる減衰係数可
変型ショックアブソーバを示す断面図である。
【図3】同減衰係数可変型ショックアブソーバに組み付
けられる可動板を示す平面図である。
【図4】同可動板の回転角度と、減衰係数との関係を示
す図である。
【図5】同サスペンション制御装置のコントローラを示
すブロック図である。
【図6】同コントローラの制御信号算出部に格納したデ
ータを示す図である。
【図7】同コントローラの制御内容を示すフローチャー
トである。
【図8】同フローチャートの制御信号補正サブルーチン
を示すフローチャートである。
【図9】同サスペンション制御装置の作用を示す波形図
である。
【図10】第1実施例のコントローラに代える他のコン
トローラの一例を示すブロック図である。
【図11】同コントローラの信号補正部に格納したデー
タを示す図である。
【図12】同コントローラの制御内容を示すフローチャ
ートである。
【図13】本発明の第2実施例のサスペンション制御装
置のコントローラを示すブロック図である。
【図14】同コントローラの制御内容を示すフローチャ
ートである。
【図15】同フローチャートの制御信号補正サブルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図16】同サスペンション制御装置の作用を示す波形
図である。
【図17】図13の制御信号発信部に代えた他の制御信号
発信部を有するコントローラを示すブロック図である。
【図18】同コントローラの制御内容を示すフローチャ
ートである。
【図19】本発明の第3実施例のコントローラの制御内
容を示すフローチャートである。
【図20】第3実施例のサスペンション制御装置の作用
を示す波形図である。
【図21】本発明の第4実施例のサスペンション制御装
置におけるコントローラの制御内容を示すフローチャー
トである。
【図22】図21の制御目標信号決定サブルーチンを示す
フローチャートである。
【図23】図22のカウンタ管理処理サブルーチンを示す
フローチャートである。
【図24】同第4実施例のサスペンション制御装置の作
用を示す波形図である。
【図25】本発明の第5実施例のサスペンション制御装
置におけるコントローラの制御目標信号決定サブルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図26】同コントローラのカウンタ管理処理サブルー
チンを示すフローチャートである。
【図27】同第5実施例のサスペンション制御装置の作
用を示す波形図である。
【図28】本発明の第6実施例のサスペンション制御装
置におけるコントローラの制御内容を示すフローチャー
トである。
【図29】本発明の第7実施例の制御目標信号決定サブ
ルーチンを示すフローチャートである。
【図30】本発明の第8実施例の制御目標信号決定サブ
ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
4 減衰係数可変型ショックアブソーバ 5 加速度センサ 6 コントローラ 29 アクチュエータ 41 積分処理部 42 増幅部 43 制御信号発信部 44 制御信号調整部 45 補正前信号算出部 46 制御信号算出部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のばね上及びばね下間に介装される
    減衰係数可変型ショックアブソーバと、該減衰係数可変
    型ショックアブソーバの減衰係数を調整するアクチュエ
    ータと、車両の走行状態に応じて減衰係数を調整すべく
    前記アクチュエータに制御信号を発信する減衰係数制御
    手段と、車体の上下加速度を検出する上下加速度検出手
    段と、該上下加速度があらかじめ設定した上下加速度基
    準値を越えた場合、前記アクチュエータの減衰係数を小
    さくするように前記制御信号を調整する加速度による制
    御信号調整手段とを備えたことを特徴とするサスペンシ
    ョン制御装置。
  2. 【請求項2】 車両のばね上及びばね下間に介装される
    減衰係数可変型ショックアブソーバと、該減衰係数可変
    型ショックアブソーバの減衰係数を調整するアクチュエ
    ータと、車両の走行状態に応じて減衰係数を調整すべく
    前記アクチュエータに制御信号を発信する減衰係数制御
    手段と、車体の上下加速度を検出する上下加速度検出手
    段と、該上下加速度に基づいて上下加速度変化率を求め
    る上下加速度変化率算出手段と、前記上下加速度変化率
    があらかじめ設定した上下加速度変化率基準値を越えた
    場合、前記アクチュエータの減衰係数を小さくするよう
    に制御信号を調整する加速度変化率による制御信号調整
    手段とを備えたことを特徴とするサスペンション制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ばね上の上下絶対速度を検出する上
    下絶対速度検出手段を設け、前記減衰係数制御手段を、
    前記上下絶対速度検出手段の検出結果に基づいて、絶対
    速度の向きが上方向のとき該上下絶対速度の大きくなる
    に応じて伸び側減衰係数を大きくし、絶対速度の向きが
    下方向のとき該上下絶対速度の小さくなるに応じて縮み
    側減衰係数を大きくするように制御信号を発信するよう
    にしたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    サスペンション制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御信号調整手段は、前記上下加速
    度変化率があらかじめ設定した上下加速度変化率基準値
    を越えた場合、前記アクチュエータの減衰係数を小さく
    した状態を所定時間継続するように制御信号を出力する
    ことを特徴とする請求項2記載のサスペンション制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記所定時間は車両のばね上共振周期の
    1/4の時間であることを特徴とする請求項4記載のサ
    スペンション制御装置。
  6. 【請求項6】 前記ばね上の上下絶対速度を検出する上
    下絶対速度検出手段を設け、前記制御信号調整手段は、
    前記上下加速度変化率があらかじめ設定した上下加速度
    変化率基準値を越えた場合、前記アクチュエータの減衰
    係数を小さくした状態を前記上下絶対速度検出手段で検
    出される絶対速度の向きが変わるまで継続するように制
    御信号を出力することを特徴とする請求項2記載のサス
    ペンション制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19744089B4 (de) * 1996-10-04 2005-03-31 Tokico Ltd., Kawasaki Aufhängungs-Regelvorrichtung
JP2010195232A (ja) * 2009-02-25 2010-09-09 Nissan Motor Co Ltd 減衰力制御装置、及び減衰力制御方法
CN112659995A (zh) * 2019-10-15 2021-04-16 丰田自动车株式会社 车辆的减振控制装置

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