JPH07304202A - 印刷装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 受像紙を送りながら、印画動作するために発
生する印画ライン間の疎密感および印画濃度の低下を防
止し、一定品位のプリント画像を得ることができる印刷
装置を提供する。 【構成】 階調制御手段４０のルックアップテーブル４
１に記憶されている階調データを複数のブロックに分割
し、階調制御手段４０内カウンタ制御回路４２を、分類
手段(CLASSIFY)とソーティング手段(SORT)を形成するフ
ァームウエア４３で制御し、各階調の印画順序を任意の
順に設定し、画像メモリ１０からの画像メモリデータと
前記階調データをサーマルヘッド制御回路２０内のディ
ジタルコンパレータ２１で比較し、この出力結果（DAT
A)を、前記サーマルヘッド制御回路２０内のカウンタ回
路２２で生成されるストローブ信号とのアンドを取り、
サーマルヘッド３０のオンオフを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は印刷装置に係り、特に印
画画質の改善を図った印刷装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、パーソナルコンピュータ、カメラ
一体型ビデオテープレコーダ及び電子スチールカメラ等
からの映像は、高解像度の表示が可能なディスプレイに
よってソフトコピーされていた。近年、これらの情報ソ
ースからの映像をハードコピーする装置として、高精細
な画像表示を可能にした印刷装置が各種開発されてい
る。

【０００３】印刷装置では、感熱ヘッドなどを用いた記
録方式が用いられている。感熱ヘッドは、筆に相当する
部分であり、通常多数の発熱体を配列し、それらに電極
をつけて、信号入力をパルス電圧として印加し、発熱体
を加熱するものである。このヘッドを駆動する駆動回路
によりヘッドが加熱され、インクシートがプリント紙に
転写され、印画される構成となっている。また、ステッ
ピングモータにより紙送りを行っている。

【０００４】図５に従来の印刷装置のブロック図を示
す。サーマルヘッド制御回路からののストローブ信号と
コンパレータの出力信号（DATA）のタイミングチャート
を図６に示す。図５において、１００は画像メモリ、２
００はサーマルヘッドコントロール部、３００はサーマ
ルヘッド、４００は階調制御手段である。

【０００５】図５に示すように、画像メモリ１００から
の画像データと階調制御手段４００内部のルックアップ
テーブル４１０に記憶されている階調データをサーマル
ヘッド制御回路内２００部のディジタルコンパレータ２
１０で比較し、コンパレータの出力信号(DATA)で印画す
る階調に対応したサーマルヘッド４００のオン時間を決
めている。階調制御手段４００は、ルックアップテーブ
ル４１０と、カウンタ制御回路４２０で構成されてい
る。この階調制御手段としは、具体的にはマイクロコン
ピュータが用いられている。

【０００６】階調制御手段４００からは、カウンタ制御
回路４２０の制御信号（START/STOP、START）と、前記階
調データがサーマルヘッド制御部２００に供給され、階
調データの読みだし順序を階調制御手段４００内部のカ
ウンタ制御回路４２０が決定している。上記カウンタ制
御回路４２０はファームウエア（ROM）４３０で制御さ
れている。

【０００７】サーマルヘッド制御回路２００内のカウン
タ２３０の終了信号（END）は階調制御手段４００に供
給されている。

【０００８】サーマルヘッド制御回路２００から、サー
マルヘッド３００の駆動回路３１０にラッチ信号、スト
ローブ信号、クロック信号が供給されており、前記ディ
ジタルコンパレータ２１０の出力データを前記ラッチ信
号でラッチし、前記ストローブ信号とのアンドを取り、
サーマルヘッド３００の発熱体素子３２０のオンオフを
実施している。

【０００９】上記動作をプリンタの再現階調数回（たと
えば、２５６階調表現を実現するプリンタでは２５６
回）繰り返し実行することで１画素の印画を終了する。

【００１０】この１画素の印画を実施する場合は、０〜
２５５の階調印画を０階調目の印画データから２５５階
調目の印画データまで、順次印画していき、１画素の印
画を終了し、次の画素の印画動作に移行する方法をとっ
ている。

【００１１】ところで、上記の装置では、印画動作は受
像紙の送り動作を同時に実施しており、このため低濃度
の画素を印画する場合図６に示すように、１ライン分の
受像紙の送り動作が終了する前に、すでに印画動作が終
了していることになり、発熱体素子がオフした状態で、
受像紙が送られる期間Ｃが発生する。また、この期間Ｃ
は、印画する画素の再現する階調が低い程長くなり、隣
接する印画ライン間に疎密感およびプリント画像の全体
としての印画濃度が劣化する欠点を持っていた。

【００１２】また、１ライン分の受像紙の送り時間に対
し、低濃度の階調ではサーマルヘッドのオン時間が短い
ため、隣接する印画ラインのオーバーラップ量が変化
し、受像紙の送り量に対し、サーマルヘッドの送り方向
のグレース幅（GRACE WIDTH）が充分でない場合、より
画質の劣化が顕著となる欠点を有していた。

【００１３】

【発明が解決しようとする課題】上記の如く、１ライン
の印画動作時に、各階調の印画動作を０階調目から２５
５階調目へと順次印画する方式を使用した場合、サーマ
ルヘッドがオフした状態で受像紙が送られる期間が発生
し、低濃度の画素を含む印画ライン間に疎密間および濃
度低下が発生するという問題があった。

【００１４】そこで、本発明はこのような問題に鑑み、
受像紙を送りながら、印画動作するために発生する印画
ライン間の疎密感および印画濃度の低下を防止し、一定
品位のプリント画像を得ることができる昇華型プリンタ
装置を提供することを目的とするものである。

【００１５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の本発明に
よる印刷装置は、複数個連続して配列された発熱体を有
し、インクシートに塗布された染料を該発熱体を通電さ
せることによりプリント紙に転写するサーマルヘッド
と、画像情報を記憶する画像情報記憶手段と、前記画像
情報の有する階調性に応じた前記サーマルヘッドの通電
時間を記憶する通電時間記憶手段と、前記通電時間デー
タに応じて前記サーマルヘッドの各発熱体を通電制御す
るためのサーマルヘッド制御手段と、前記通電時間記憶
手段に記憶された通電時間データを複数のグループに分
類処理する分類手段と、通電時間データを階調性の低い
順序に並べ変えるソート処理を行うソーティング手段
と、分類処理およびソート処理後前記通電時間データを
前記サーマルヘッド制御手段に供給するデータ出力手段
と、を具備したことを特徴とするものである。

【００１６】

【作用】本発明においては、１ラインの印画動作中の各
階調の印画期間が１ライン分の受像紙の送り量に対し分
散されるため、印画ライン間の疎密感および印画濃度の
低下が防止され、一定画質のプリント画像を得ることが
可能となる。

【００１７】

【実施例】図１に本発明の印刷装置の一実施例のブロッ
ク図を、図２に制御用プログラムのフローチャートを示
す。図１において、１０は画像メモリ、２０はサーマル
ヘッド制御回路、３０はサーマルヘッド、４０は階調制
御手段であり、図２において、Ｎは階調数、Ｂはブロッ
ク数を示している。階調制御手段４０は、ルックアップ
テーブル４１と、カウンタ制御回路４２から構成されて
いる。

【００１８】サーマルヘッド３０のオンオフ制御は、階
調制御手段４０からの階調データと画像メモリ１０から
の画像データの比較をディジタルコンパレータ２１で行
い、この出力データにより階調データに対応したパルス
がサーマルヘッド３０に印加さる。

【００１９】画像メモリ１０のデータは、フィールド画
像、フレーム画像を記憶し、記録速度に合わせて画像信
号の１部を読み出している。

【００２０】階調データは階調制御手段４０内のルック
アップテーブル４１に記憶されており、カウンタ制御回
路４２からの階調番号ｎに基づいて階調データがサーマ
ルヘッド制御回路２０に出力されている。ここで階調制
御手段４２からのデータバスがデータ出力手段４４を構
成している。階調番号ｎはファームウエア４３内のプロ
グラムにより制御されている。カウンタ制御用のプログ
ラムは、図２に示すフローテャートで処理を実行してお
り、この処理手順中、ブロックの分類CLASSIFYと、低階
調からのソート処理SORTを行っている。このブロックの
分類CLASSIFYとソーティングSORTは、ブロック数Ｂに対
応する階調数Ｎまでのループ処理（SORT）で処理をおこ
なっており、階調数Ｎでループ処理終了後次ブロックへ
のカウントに移行する様（CLASSIFY）に構成されてい
る。

【００２１】カウンタ制御回路４２の出力信号はサーマ
ルヘッド制御回路２０に供給されており、サーマルヘッ
ド制御回路２０内のカウンタ２３は内部発振器２２の出
力信号を波形整形し、分周などを行い、ディジタルコン
パレータ３１の動作クロック信号、サーマルヘッド制御
回路２０の駆動回路３１ａ，３１ｂ，３１ｃ・・・用の
クロック信号、ディジタルコンパレータ２１の出力デー
タをラッチするラッチ信号、サーマルヘッド３０を動作
可能にするストローブ信号等を生成している。また、カ
ウンタ２３の動作終了信号は階調制御手段４０のカウン
タ制御回路４２に供給され、動作終了のタイミング信
号、ルックアップテーブル４１のカウント制御用として
使用されている。

【００２２】また、サーマルヘッド制御回路２０より前
記クロック信号、前記ストローブ信号、前記ラッチ信号
が、各発熱体３２ａ，３２ｂ，３２ｃ・・・の駆動回路
３１ａ，３１ｂ，３１ｃ・・・に供給されている。。

【００２３】上記ディジタルコンパレータ２１の比較出
力信号(DATA)は階調データとしてサーマルヘッド３０の
駆動回路３１ａ，３１ｂ，３１ｃ・・・に供給され、各
発熱体３２ａ，３２ｂ，３２ｃ・・・のオン時間のデー
タがラッチ信号でラッチされる。

【００２４】サーマルヘッド３０のオンオフ時間はスト
ローブ信号とコンパレータの出力信号(DATA)のアンドを
取って決定される。なお、サーマルヘッド３０の電源は
図示しない直流電源ＶH から供給されている。

【００２５】次に、図１の動作を図３を用いて説明す
る。図３（Ａ）および（Ｂ）はストローブ信号とディジ
タルコンパレータ２１の出力信号(DATA)の時間関係を示
すタイミングチャートである。

【００２６】従来では、階調データは０階調から順次Ｎ
−１階調までの繰り返しで、各階調の印画を行っている
が、本実施例では図３（Ａ），（Ｂ）に示すように、１
ラインの印画処理を任意の階調別に２ブロック（Ｂ＝
２）に分割し、各階調の印画順序を任意に設定し、全体
としてプリンタの再現可能な階調のすべてを印画して１
ラインの印画動作を終了し、次の印画動作に移行する。
すなわち、１ラインの印画動作を２ブロックに分割し
（分類手段）、前半を偶数階調(ｎ=0、2、4、6、・・・・)の印
画、後半を奇数階調（ｎ=1、3、5、7・・・）の印画期間とし
て処理している（ソーティング手段）。

【００２７】各階調の印画は画像データと印画する階調
レベルを比較し、その結果をサーマルヘッド３０の印画
データとして駆動回路３１ａ，３１ｂ，３１ｃ・・・に
転送し、ラッチ信号でラッチすることでサーマルヘッド
３０を駆動している。 この操作をプリンタの再現階調
数（Ｎ）として設定した数だけ繰り返して実施し、プリ
ント画像上に所定の階調を再現する。Ｎ＝２５６とする
と、２５６階調の前半の１２８回（Ｂ＝２）を０〜２５
５の内の奇数階調をレベルの小さい順に印画し、後半の
１２８回を偶数階調をレベルの小さい順に印画する（図
２参照）。この印画順序（ソーティング手段）は、ファ
ームウエア４３内のプログラムで階調番号ｎを制御して
行っている。

【００２８】各階調の印画動作を０階調目から２５５階
調目へと順次印画する方式を使用した場合（図６参
照）、低濃度の階調設定で受像紙の紙送りが後半サーマ
ルヘッド３０がオフした状態で送られる期間Ｃが発生し
ていたが、図１に示すように、通電パルス幅を２ブロッ
クに分割し、印画期間の前半と後半に分割できるため、
１ラインの紙送りで生じるサーマルヘッド３０の通電時
間が分散され余分な時間で紙送り動作が行われている時
間を均等に分散できる。

【００２９】この様にすることにより、印画ラインの疎
密感および印画濃度の低下が改善され、一定画質のプリ
ント画像が得られることになる。

【００３０】本実施例では、２ブロックの構成とした
が、図４に示すようにブロックを構成しても同様の効果
が得られる。

【００３１】

【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、１ラ
インの印画処理を任意の階調別に数ブロックに分割して
印画することにより、各階調の印画期間が１ライン分の
受像紙の紙送り量に対し均等に分散するため、印画ライ
ン間の疎密感および印画濃度の低下が改善される。ま
た、受像紙の送り量に対しサーマルヘッドのグレース幅
が充分に確保できない場合においてもプリント画像の画
質改善が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による印刷装置の一実施例を示すブロッ
ク図である。

【図２】図１のファームウエア内の制御用プログラムの
一実施例を示すフロチャートである。

【図３】図１のヘッドオンオフ制御回路の（Ａ）ストロ
ーブ信号と、（Ｂ）２ブロック化を行った比較出力信号
(DATA)のタイミングチャートである。

【図４】図１の４ブロック化を行った比較出力信号(DAT
A)のタイミングチャートである。

【図５】従来の印刷装置のブロック図である。

【図６】図４のヘッドオンオフ制御回路の（Ａ）ストロ
ーブ信号と、（Ｂ）比較出力信号(DATA)のタイミングチ
ャートである。

【符号の説明】

１０…画像メモリ（画像情報記憶手段） ２０…サーマルヘッド制御回路 ２１…ディジタルコンパレータ ３０…サーマルヘッド ３１ａ，３１ｂ，３１ｃ…駆動回路 ３２ａ，３２ｂ，３２ｃ…発熱体 ４０…階調制御手段 ４１…ルックアップテーブル（通電時間記憶手段） ４２…カウンタ制御回路 ４３…ファームウェア（ＲＯＭ） ４４…データ出力バス（データ出力手段） Ｎ …階調数 Ｂ …ブロック数 ｎ …階調番号

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数個連続して配列された発熱体を有し、
   インクシートに塗布された染料を該発熱体を通電させる
   ことによりプリント紙に転写するサーマルヘッドと、 画像情報を記憶する画像情報記憶手段と、 前記画像情報の有する階調性に応じた前記サーマルヘッ
   ドの通電時間を記憶する通電時間記憶手段と、 前記通電時間データに応じて前記サーマルヘッドの各発
   熱体を通電制御するためのサーマルヘッド制御手段と、 前記通電時間記憶手段に記憶された通電時間データを複
   数のグループに分類処理する分類手段と、 通電時間データを階調性の低い順序に並べ変えるソート
   処理を行うソーティング手段と、 分類処理およびソート処理後前記通電時間データを前記
   サーマルヘッド制御手段に供給するデータ出力手段とを
   具備したことを特徴とする印刷装置。