JPH07304157A - 熱転写印刷方法及び熱転写印刷装置 - Google Patents

熱転写印刷方法及び熱転写印刷装置

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JPH07304157A
JPH07304157A JP6098497A JP9849794A JPH07304157A JP H07304157 A JPH07304157 A JP H07304157A JP 6098497 A JP6098497 A JP 6098497A JP 9849794 A JP9849794 A JP 9849794A JP H07304157 A JPH07304157 A JP H07304157A
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JP
Japan
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thermal transfer
film
transferred
transfer film
printing
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JP6098497A
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Inventor
Shuichi Kikuchi
修一 菊地
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被転写印刷物の印刷面に、短時間でかつ良好
な印刷状態で熱転写フィルムに印刷形成した文字或いは
絵柄を転写印刷する。 【構成】 被転写印刷物6を予熱した状態とし、印刷面
に熱転写フィルム10を重ね合わせる。熱転写ヘッド4
0により、熱転写フィルム10を被転写印刷物6の印刷
面に加熱圧着して、熱転写フィルム10の感熱接着剤層
14を効率的に溶融する。熱転写ヘッド40を復帰動作
させるとともに冷却手段50によって熱転写フィルム1
0を冷却する。熱転写フィルム10と被転写印刷物6と
の間に、フィルム剥離部材81を介挿して配設する。被
転写印刷物6とフィルム剥離部材81とを相対的に平行
移動させて、熱転写フィルム10のベースフィルム11
を被転写印刷物6の一側部側から片離れ状態で剥離す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、比較的薄厚で放熱特性
の大きい金属材料等によって形成された被転写印刷物の
印刷面に熱転写フィルムに形成した絵柄、文字等の転写
体を熱転写するに好適な熱転写印刷方法及び熱転写印刷
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディスクカートリッジは、図14に示す
ように、上下一対をなす方形状のカートリッジハーフ
2、3を組み合わせてカートリッジ本体1を構成し、こ
のカートリッジ本体1の内部に、フロッピーディスク、
磁気ディスク、光磁気ディスク等の円盤状記録媒体4を
回転自在に収納することによって構成している。円盤状
記録媒体4は、カートリッジ本体1内に封装されること
によって、表面に埃等が付着したり傷が付くことが防止
される。
【0003】カートリッジ本体1には、円盤状記録媒体
4の信号領域の一部を内外周に亘って外方へと臨ませる
情報信号記録再生用の開口部7が設けられている。この
情報信号記録再生用開口部7は、カートリッジ本体1の
内部に埃等が進入して円盤状記録媒体4の表面に付着す
ることを防止するため、未使用時にはカートリッジ本体
1に沿って移動自在に組み付けたシャッタ部材6によっ
て閉塞されている。このシャッタ部材6は、薄い金属板
を打ち抜き折曲して形成したもので、情報信号記録再生
用開口部5を開閉する一対のシャッタ部とこれらシャッ
タ部の基端側を連結する連結部とから構成され、全体断
面コ字状に形成されている。
【0004】シャッタ部材6には、一方のシャッタ部の
表面にメーカ名、品名或いは型名7が印刷されている。
もっぱら機能面から設けられるこれらメーカ名、品名或
いは型名7は、従来、シルクスクリーン印刷方法或いは
パッド印刷方法等の直接印刷方法によって形成されてい
た。
【0005】ところで、最近のディスクカートリッジに
おいては、自他差別性の向上を図ったりキャンペーン商
品として提供されるため、装飾的処理が施される。この
装飾的処理の一例としては、カートリッジ本体1を構成
する上下ハーフ2、3を着色した合成樹脂材料によって
成形したディスクカートリッジが提供されている。さら
に、装飾的処理の他の例としては、例えば、カートリッ
ジ本体1に移動自在に組み付けたシャッタ部材6に着目
して、このシャッタ部材6に印刷形成されるメーカ名、
品名或いは型名7を多色で構成したり、或いは円盤状記
録媒体4に記録された情報信号の内容やキャンペーンマ
ーク等を表示する絵柄7などを印刷形成することが考慮
される。
【0006】一方、耐熱性、耐衝撃性或いは耐磨耗性に
優れた工業用セラミックスは、様々な分野の製品に使用
されている。このセラミック製品も、電気部品等として
供給されることが多く、機能面からメーカ名、品名或い
は型名がシルクスクリーン印刷方法或いはパッド印刷方
法等の直接印刷方法によって形成されていた。
【0007】ところで、上述したディスクカートリッジ
のシャッタ部材6のような金属製品やセラミック製品へ
の印刷方法として採用されるシルクスクリーン印刷方法
或いはパッド印刷方法等による直接印刷方法は、使用色
に対応した印刷製版を必要とする。このため、かかる直
接印刷方法においては、多色になるにしたがい、版ずれ
による印刷精度の低下或いは印刷工数、印刷コストが増
加するといった問題点があった。したがって、金属製或
いはセラミック製の部品には、多色印刷を施すといって
もせいぜい2色程度が用いられるにすぎず、到底自他識
別性のある装飾的処理を施すまでには至っていない。
【0008】上述した直接印刷方法の問題点は、例えば
図10に示す熱転写フィルム10を用いた熱転写印刷方
法の採用によって解決が図られる。熱転写フィルム10
は、ポリエステルやポリオレフィン等のベースフィルム
11上に塩化ビニルや酢酸ビニル共重合体樹脂を用いた
透明な剥離層(保護層)12を形成し、この剥離層12
上に文字、絵柄等の多色印刷層13を印刷形成した後、
これら印刷層13を被覆するようにして感熱接着剤層1
4を形成してなる。なお、感熱接着剤層14を構成する
感熱接着剤としては、一般にポリ酢酸ビニル、アクリル
系接着剤等の熱可塑性接着剤が用いられる。
【0009】したがって、この熱転写フィルム10は、
図11に示すように、被印刷物であるシャッタ部材6の
印刷面に感熱接着剤層14側を重ね合わせた後、図示し
ない熱転写ヘッドによって加熱状態でシャッタ部材6の
印刷面に加圧される。これによって、熱転写フィルム1
0は、感熱接着剤層14が溶融されて印刷層13及び剥
離層12とがシャッタ部材6の印刷面に転写印刷され
る。しかる後、熱転写フィルム10は、最上層のベース
フィルム11が、図12に示すように、剥離層12から
剥離される。シャッタ部材6には、ベースフィルム11
が剥離されることによって、図13に示すように、感熱
接着剤層14を媒体として印刷層13及び剥離層12と
が残り、印刷層13による文字、絵柄等の印刷が行われ
る。
【0010】かかる熱転写フィルム10を用いた熱転写
印刷方法によれば、比較的簡単な方法、装置によって多
色の文字、絵柄等を被印刷物に印刷形成することができ
るため、コスト要求が厳しくかつ装飾的処理も要求され
る、製品、部品等に適用して極めて好適である。
【0011】しかしながら、製品、部品等に多色印刷を
施す際に有効な上述した熱転写印刷方法も、放熱特性が
大きい金属製品やセラミック製品等に適用した場合に
は、熱転写ヘッドの熱がこれら金属製品やセラミック製
品から放熱されてしまう。このため、熱転写フィルム1
0は、その感熱接着剤層14が溶融温度までになかなか
達しないといった問題点がある。
【0012】かかる熱転写印刷方法においては、感熱接
着剤層14が溶融されないために、熱転写フィルム10
に形成した文字、絵柄等の一部がベースフィルム11側
に残った状態でベースフィルム11の剥離動作が行わ
れ、被印刷物である金属製品やセラミック製品へ良好な
状態で転写されないといった事態が生じることがある。
この転写不良の対策としては、感熱接着剤層14を確実
に溶融するまで熱転写フィルム10を充分に加熱する方
法が考慮されるが、印刷の作業効率が低下するといった
問題点があった。
【0013】また、他の対策としては、例えば熱転写ヘ
ッドの温度を高く設定して熱転写フィルム10を高温で
加圧するといった方法が考慮されるが、熱転写フィルム
10に加える温度をあまり高くすると、この熱転写フィ
ルム10に印刷形成した印刷層13が破壊されてしまう
といった問題が発生する。このため、例えば合成樹脂製
品、陶器等の放熱特性の小さい製品に対しては汎用され
る熱転写印刷方法も、放熱特性が大きい金属製品やセラ
ミック製品を対象として、その表面に文字、絵柄等を印
刷形成するために適用することは困難であり、換言すれ
ばこれら製品には多色印刷を施すことはほとんど行われ
ていなかった。
【0014】出願人は、先に特願平4−176759号
「熱転写印刷方法及び熱転写印刷装置」によって、上述
したディスクカートリッジの金属製シャッタ部材6に熱
転写フィルム10を用いた熱転写印刷方法によって、メ
ーカ名、品名或いは型名7や円盤状記録媒体4に記録さ
れた情報信号の内容やキャンペーンマーク等を表示する
絵柄7などを多色で印刷を可能とした熱転写印刷方法及
び熱転写印刷装置を提供した。
【0015】この先願熱転写印刷装置は、図16に示す
ように、プレス装置20によって上下方向に駆動される
熱転写ヘッド21と、この熱転写ヘッド21によって熱
転写フィルム10が加熱圧着されるシャッタ部材6が保
持される保持部材22とに、それぞれヒータ23、24
とを内蔵して構成する。そして、熱転写フィルム10
は、供給リール25及び巻取りリール26との間に掛け
渡されかつ一対のガイドロール27A、27Bによって
案内されて熱転写ヘッド21とシャッタ部材6との間を
走行する。
【0016】熱転写フィルム10は、図15に示したよ
うに、多色印刷されたメーカ名、品名或いは型名7及び
絵柄8が連続して形成された長尺のテープ状に構成され
ており、各印刷領域に対応してマーキング15が施され
ている。この熱転写フィルム10は、供給リール25と
第1のガイドリール27Aとの間に配設した位置決めセ
ンサー28によってマーキング15が読み取られること
によって、保持部材22に保持されたシャッタ部材6に
対して位置決めされ、プレス装置20が動作して熱転写
ヘッド21が下降動作すると、シャッタ部材6の一方側
のシャッタ部表面に加熱圧着される。
【0017】シャッタ部材6は、保持部材22に保持さ
れた状態において、この保持部材22に内蔵したヒータ
24によって予め所定の温度まで加熱されており、熱転
写ヘッド21が熱転写フィルム10をシャッタ部材6に
加熱圧着する際に、この熱転写ヘッド21の熱がシャッ
タ部材6から放熱されることが防止されている。このよ
うに構成された熱転写印刷装置においては、熱転写ヘッ
ド21によって加熱圧着された転写フィルム10の感熱
接着剤層14が素早く溶融温度に達し、メーカ名、品名
或いは型名7或いは絵柄8を多色で印刷してなる印刷層
13が保護層12とともにシャッタ部材6へと確実に転
写されるのである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】このように、放熱特性
が大きな金属製のシャッタ部材6にメーカ名、品名或い
は型名7或いは絵柄8等を確実に多色印刷を可能とした
先願熱転写印刷方法及び熱転写印刷装置ではあるが、シ
ャッタ部材6を保持部材22に内蔵したヒータ24によ
って予熱するように構成したことにより、このシャッタ
部材6の余熱によって感熱接着剤層14の固化までに時
間がかかってしまう。このため、熱転写印刷装置は、充
分な冷却時間を設定して印刷層13がベースフィルム1
1から完全に剥離するようにして印刷精度を保持するよ
うにしていた。
【0019】また、熱転写印刷装置においては、熱転写
フィルム10をシャッタ部材6の印刷面に押し付けるガ
イドロール27A、27Bを備えている。これらガイド
ロール27A、27Bは、熱転写ヘッド21による加熱
圧着動作の終了後、熱転写フィルム10への押付け力を
解除するように、ブラケット部材29を介して熱転写ヘ
ッド21とほぼ同時に上方へと動作される。また、熱転
写印刷装置は、保持部材22の両側に位置して剥離部材
29A、29Bがそれぞれ配設されている。これら剥離
部材29A、29Bは、図示しない駆動手段を介して熱
転写ヘッド21が上方へと復帰動作するにしたがって、
図16に示すように、熱転写フィルム10のベースフィ
ルム11を押し上げてシャッタ部材6から剥離させる。
【0020】シャッタ部材6は、これら剥離部材29
A、29Bによる剥離動作に際して、薄厚に形成された
シャッタ部が熱転写フィルム10のベースフィルム11
に添動して上方へと開いて変形してしまうといった問題
が発生する。また、熱転写フィルム10は、剥離部材2
9A、29Bによって押し上げられた状態で巻取りリー
ル26によるベースフィルム11の巻き取り動作が行わ
れるため、大きな巻取り力が必要とされる。
【0021】一方、上述した剥離部材29A、29B
は、シャッタ部材6が大型でありかつ印刷面積が大きな
印刷が施される場合には、シャッタ部材6から熱転写フ
ィルム10のベースフィルム11を確実に剥離するため
に、充分な移動量を保持して上方へと動作させる必要が
ある。このため、熱転写ヘッド21もまた、シャッタ部
材6に対して充分な移動量が保持されなければならな
い。
【0022】上述したように、熱転写印刷装置は、放熱
特性が大きな金属製部材等に対して絵柄等の多色印刷を
可能としたが、充分な冷却時間を設定する必要があると
ともに、熱転写ヘッド21、ガイドロール27A、27
B或いは剥離部材29A、29Bの動作量が大きくかつ
構造が複雑であり、さらに印刷層13が転写された熱転
写フィルム10のベースフィルム11を巻き取るための
大きな巻取り力を必要とする等の問題点もあった。
【0023】したがって、本発明は、これらの問題点を
解決し、放熱特性が大きい金属或いはセラミックからな
る被転写印刷物の印刷面に、熱転写フィルムを介して短
時間でかつ良好な印刷状態で多色の絵柄等を転写印刷し
得るようにした熱転写印刷方法を提供することを目的に
提案されたものである。
【0024】また、本発明は、放熱特性が大きい金属或
いはセラミックからなる被転写印刷物に熱転写フィルム
に印刷形成した文字或いは絵柄を短時間でかつ良好な状
態で印刷し得るようにした熱転写印刷装置を提供するこ
とを目的に提案されたものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】この目的を達成した本発
明に係る熱転写印刷方法は、被転写印刷物を予熱する予
熱工程と、被転写印刷物の印刷面に熱転写フイルムを重
ね合わせた後に熱転写ヘッドを駆動して熱転写フィルム
を被転写印刷物の印刷面に加圧する熱転写工程と、熱転
写ヘッドを復帰駆動するとともに熱転写フィルムを冷却
するフィルム冷却工程と、熱転写フィルムと被転写印刷
物の印刷面との間にフィルム剥離部材を介挿してこのフ
ィルム剥離部材と被転写印刷物とが相対的に平行移動さ
れることによって熱転写フィルムのベースフィルムを被
転写印刷物から剥離するフィルム剥離工程とからなる。
【0026】また、本発明に係る熱転写印刷方法は、基
端部が回転部材に支持されるとともに自由端部が熱転写
フィルムと被転写印刷物の印刷面との間に臨んで配設さ
れたフィルム剥離部材を回転駆動させることによって、
熱転写フィルムのベースフィルムを被転写印刷物から剥
離する。また、フィルム剥離部材は、熱転写フィルムと
被転写印刷物の印刷面との間に介挿された状態におい
て、搬送基台上に支持した被転写印刷物が移動動作され
ることによって、熱転写フィルムのベースフィルムを被
転写印刷物から剥離する。
【0027】上述した目的を達成した本発明に係る熱転
写印刷装置は、被転写印刷物を保持する基台を備え、こ
の基台に被転写印刷物を予熱する予熱手段を設けた被転
写印刷物保持機構と、この被転写印刷物保持機構に保持
された被転写印刷物の印刷面に重ね合わせるようにして
熱転写フィルムを供給する熱転写フィルム供給ガイド機
構と、被転写印刷物の印刷面に重ね合わされた熱転写フ
ィルムを被転写印刷物に加圧する熱転写ヘッド及びこの
熱転写ヘッドを駆動する駆動機構とを備える熱転写ヘッ
ド機構と、熱転写フィルムを冷却する熱転写フィルム冷
却手段と、重ね合わされた熱転写フィルムと被転写印刷
物の印刷面との間に介挿されるとともに被転写印刷物と
相対的に平行移動されるフィルム剥離部材とを備える。
【0028】また、本発明に係る熱転写印刷装置は、基
端部が駆動部材に支持されるとともに自由端部が熱転写
フィルムと被転写印刷物の印刷面との間に臨んでフィル
ム剥離部材を配設する。さらに、フィルム剥離部材は、
可動基台として構成された被転写印刷物保持機構の基台
に保持された被転写印刷物の搬送路に沿ってこの被転写
印刷物の印刷面と熱転写フィルムとの間に臨むようにし
て配設される。
【0029】
【作用】以上のように構成した本発明に係る熱転写印刷
方法によれば、熱転写フィルムは、予め予熱された状態
の被転写印刷物の印刷面に重ね合わされて、熱転写ヘッ
ドによって被転写印刷物の印刷面に加熱圧着される。被
転写印刷物は、予熱されることによって、熱転写ヘッド
から熱転写フィルムに加えられる熱を放熱することは無
い。したがって、熱転写ヘッドの熱は、被転写印刷物が
放熱特性が大きい金属或いはセラミック等の材料によっ
て形成されている場合でも、熱転写フィルムの感熱接着
剤層に有効に作用して、感熱接着剤を素早く溶融する。
【0030】熱転写ヘッドは、熱転写フィルムを被転写
印刷物の印刷面に加熱圧着することによって、感熱接着
剤層を素早く溶融し、印刷層を被転写印刷物の印刷面に
熱転写する。熱転写フィルムは、熱転写ヘッドが復帰動
作して加熱圧着状態が解除されるとともに冷却工程によ
って感熱接着剤層が固化されながらフィルム剥離部材に
よって、ベースフィルムが被転写印刷物から剥離され
る。したがって、被転写印刷物の印刷面には、熱転写フ
ィルムに印刷形成した印刷層が部分的にベースフィルム
上に残留するといった現象が生じることなく、良好な状
態で素早く転写印刷される。
【0031】フィルム剥離部材は、被転写印刷物の印刷
面と熱転写フィルムとの間に介在するとともに被転写印
刷物と相対的に平行移動することによって、熱転写フィ
ルムのベースフィルムを被転写印刷物の印刷面から片離
れの状態で剥離させる。したがって、フィルム剥離部材
は、比較的印刷面が大きな場合でも、熱転写フィルムと
被転写印刷物との間に大きな間隔を保持すること無くか
つ軽微な剥離力によってベースフィルムを確実に剥離す
る。被転写印刷物は、薄厚に形成されている場合でもベ
ースフィルムの剥離動作によって変形するといったこと
は無く、また熱転写フィルムに印刷形成した印刷層が良
好な状態で転写される。
【0032】フィルム剥離部材は、被転写印刷物と相対
的に平行移動するように構成されることによって、熱転
写ヘッドによる熱転写工程から連続して、印刷層が被転
写印刷物側に転写印刷された熱転写フィルムのベースフ
ィルムを被転写印刷物の印刷面から効率的に剥離する。
したがって、被転写印刷物への熱転写印刷は、連続して
行うことが可能とされ、作業時間の大幅な削減が図られ
る。
【0033】また、以上のように構成した本発明に係る
熱転写印刷装置によれば、被転写印刷物保持機構は、被
転写印刷物を予熱手段を設けた基台に保持することによ
って予め予熱される。熱転写フィルム供給ガイド機構
は、熱転写フィルムを、予熱された状態の被転写印刷物
の印刷面に重ね合わせるようにして供給する。熱転写ヘ
ッド機構は、熱転写ヘッドによって熱転写フィルムを被
転写印刷物の印刷面に加熱圧着する。被転写印刷物は、
被転写印刷物保持機構によって予熱された状態で保持さ
れることにより、熱転写ヘッドから熱転写フィルムに加
えられる熱を放熱することは無い。したがって、熱転写
ヘッドの熱は、被転写印刷物が放熱特性が大きい金属或
いはセラミック等の材料によって形成されている場合で
も、熱転写フィルムの感熱接着剤層に有効に作用し、感
熱接着剤を素早く溶融する。
【0034】熱転写ヘッドは、駆動機構によって、熱転
写フィルムを被転写印刷物の印刷面に加熱圧着するよう
に駆動されることによって、感熱接着剤層を素早く溶融
し、熱転写フィルムに形成された印刷層を被転写印刷物
の印刷面に熱転写する。熱転写フィルム冷却手段は、熱
転写ヘッドが駆動機構により復帰動作することによって
加熱圧着状態が解除された熱転写フィルムを冷却して感
熱接着剤層を素早く固化させる。フィルム剥離部材は、
感熱接着剤層が固化された熱転写フィルムと被転写印刷
物との間に介在して被転写印刷物と相対的に平行移動す
ることにより、印刷層が転写された熱転写フィルムのベ
ースフィルムを被転写印刷物の印刷面から片離れの状態
で効率的に剥離する。
【0035】したがって、被転写印刷物の印刷面には、
熱転写フィルムに印刷形成した印刷層が部分的にベース
フィルム上に残留することなく、良好な状態で素早くか
つ連続的に転写印刷される。したがって、被転写印刷物
への熱転写印刷は、連続して行われ、作業時間の大幅な
削減が図られる。また、フィルム剥離部材は、比較的大
きな印刷面であっても、熱転写フィルムと被転写印刷物
との間に大きな間隔を保持すること無くかつ軽微な剥離
力によってベースフィルムを確実に剥離する。したがっ
て、被転写印刷物は、薄厚に形成されている場合でも熱
転写フィルムのベースフィルムを剥離動作する際して変
形するといったことは無い。
【0036】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例を図面を参照
して詳細に説明する。本発明の台1の実施例として図1
乃至図5に示した熱転写印刷装置30も、上述したディ
スクカートリッジのシャッタ部材6のシャッタ部にメー
カ名、品名或いは型名等の文字7や適宜の図、絵柄8を
熱転写フィルム10を用いて多色印刷する熱転写印刷装
置である。
【0037】この熱転写印刷装置30は、図1及び図2
に示すように、空圧或いは油圧によって駆動される縦型
プレス装置によって構成される熱転写ヘッド駆動機構3
1と、この熱転写ヘッド駆動機構31のラム32の先端
部に取り付けられた熱転写ヘッド40と、熱転写ヘッド
駆動機構31の本体部に配設された熱転写フィルム冷却
装置50及びヒータコントロール装置55と、シャッタ
部材6を保持して被転写印刷物保持機構を構成するシャ
ッタ保持部材60と、ロール状の熱転写フィルム10を
熱転写ヘッド駆動機構31へ供給する熱転写フィルム供
給ガイド機構70及び熱転写フィルム10をシャッタ部
材6から剥離する熱転写フィルム剥離機構80とから構
成されている。
【0038】なお、この実施例熱転写印刷装置30に使
用される熱転写フィルム10及びこの熱転写フィルム1
0に印刷形成された多色の文字7、絵柄8が熱転写され
るディスクカートリッジのシャッタ部材6とは、上述し
た従来の熱転写印刷装置の説明に際して、図10乃至図
15を参照して説明した熱転写フィルム10、シャッタ
部材6とと同一であるため、以下その構成並びに作用等
の詳細は省略する。
【0039】熱転写ヘッド駆動機構31は、空圧或いは
油圧によってラム32、換言すれば熱転写ヘッド40を
図1及び図2において上下方向に駆動する。この熱転写
ヘッド駆動機構31よって駆動される熱転写ヘッド40
は、下面側の中央部分が膨出された円弧面として構成さ
れた本体部41とこの本体部41の円弧面に接合された
耐熱性を有する弾性部材42とから構成されている。本
体部41には、この本体部41をヒータコントロール装
置55によって所定の温度、例えば170℃に温度制御
するヒータ43が内蔵されている。また、弾性部材42
は、例えばショアゴム硬度70程度のシリコンゴムによ
って形成され、中央部の曲率が本体部41の円弧面の中
央部の曲率よりも大とするように肉厚とすることによっ
て熱転写ヘッド40のヘッド面を円弧面として構成して
いる。
【0040】実施例熱転写印刷装置30は、熱転写ヘッ
ド駆動機構31を構成する縦型プレス装置のベッド33
部分を搬送路の一部として構成し、この搬送路に沿って
シャッタ保持部材60が移動動作される。このシャッタ
保持部材60は、熱伝導性の高い金属によって中空部6
1を有するボックス状に形成されている。このシャッタ
保持部材60の底面部には、断熱シート62が貼着され
るとともに中空部61を構成する左右側面部にはヒータ
63がそれぞれ内蔵されている。ヒータ63は、図示し
ないヒータコントロール装置によって、シャッタ保持部
材60を例えば100℃に温度制御する。シャッタ保持
部材60は、前記断熱シート62によって、ヒータ63
の熱がベッド33へと放熱されることが防止される。
【0041】このシャッタ保持部材60の上面と中空部
61との厚みは、シャッタ部材6の連結部の高さとほぼ
等しく、また中空部61の幅もシャッタ部材6のシャッ
タ部の幅とほぼ等しい。したがって、シャッタ部材6
は、前工程において1個ずつ、一方のシャッタ部をシャ
ッタ保持部材60の上面に沿わせまた他方のシャッタ部
を中空部61に挿入するようにしてこのシャッタ保持部
材60に装着することによって保持される。このように
してシャッタ保持部材60に装着保持されたシャッタ部
材6は、上面側のシャッタ部の主面が印刷面とされる。
【0042】シャッタ部材6を装着保持したシャッタ保
持部材60は、図示しない搬送駆動機構によって所定の
間隔で搬送路を熱転写ヘッド駆動機構31に対応する熱
転写印刷位置Hまで搬送される。熱転写ヘッド駆動機構
31の本体部に配設された熱転写フィルム冷却装置50
は、図示しないが間欠的に駆動される冷却ファンを備え
ており、後述するように熱転写ヘッド40の上昇動作に
連動して、図1矢印で示すように、ノズル51から空気
を熱転写印刷位置Hに搬送されたシャッタ保持部材60
に装着保持されたシャッタ部材6に向かって吹き付け
る。
【0043】熱転写フィルム供給ガイド機構70は、ロ
ール状の熱転写フィルム10を熱転写ヘッド駆動機構3
1へと供給する供給リール71と、熱転写ヘッド駆動機
構31によって印刷形成された文字7或いは絵柄8がシ
ャッタ部材6に転写された熱転写フィルム10のベース
フィルム11を巻き取る巻取りリール72と、一対の熱
転写フィルムガイド部材73、74と、熱転写フィルム
10に印刷形成したそれぞれの文字7或いは絵柄8に対
応して形成されたマーキング15を読み取る位置決めセ
ンサー75或いは一対のピンチローラ76とから構成さ
れている。
【0044】供給リール71と巻取りリール72とは、
図示しない駆動源によって互いに同期して間欠回転され
ることによって熱転写フィルム10を常に張った状態で
熱転写ヘッド駆動機構31へと供給する。また、位置決
めセンサー75は、熱転写フィルム10に設けたマーキ
ング15を読み取ることによって、文字7或いは絵柄8
を形成した印刷層13部分が熱転写印刷位置Hに対応す
るようにして熱転写フィルム10を停止するように前記
供給リール71と巻取りリール72との駆動源を制御す
る。
【0045】供給リール71と巻取りリール72の間欠
回転動作は、後述するように熱転写ヘッド40の上昇動
作に同期して行われることにより、熱転写フィルム10
を一定長さ量宛、熱転写印刷位置Hへと供給する。ま
た、熱転写フィルムガイド部材73、74は、それぞれ
熱転写印刷位置Hを挟んだ両側に配設されており、支軸
に回転自在に支持されたガイドローラによって構成され
ている。
【0046】熱転写フィルム剥離機構80は、熱転写印
刷位置Hに近接して配設され、図示しない駆動源によっ
て回転駆動される回転軸83に軸装された回転部材82
と、この回転部材82に一端部を固定されて片持ち支持
されたフィルム剥離部材81とから構成されている。回
転軸83は、後述するように熱転写ヘッド40の上昇動
作に同期して図3矢印で示すように時計方向に回転駆動
される。フィルム剥離部材81は、平坦面として構成さ
れた底面がシャッタ保持部材60に保持されたシャッタ
部材6のシャッタ部と同一面を構成する高さ位置を以っ
て、回転部材82の外周部にアーム状に突出形成される
ようにして支持されている。
【0047】また、フィルム剥離部材81は、回転方向
側の側縁部、すなわち図3における左側側縁部から右側
側縁部に向かって次第に厚み寸法が大とされた断面楔形
に形成されている。さらに、フィルム剥離部材81は、
後述するシャッタ部材6から熱転写フィルム10を剥離
する際に、底面部がシャッタ部材6のシャッタ部の主面
全体を摺擦するに充分な長さ寸法を有して、回転部材8
2の外周部に突出形成される。
【0048】以上のように構成されたフィルム剥離部材
81は、通常、図3及び図5(A)に示すようにシャッ
タ保持部材60に保持されたシャッタ部材6の側方部
に、シャッタ保持部材60と熱転写フィルム10との間
に介挿されるように位置して待機される。そして、フィ
ルム剥離部材81は、回転軸83が回転駆動されること
によりシャッタ部材6のシャッタ部の主面を摺擦動作し
て再び初期位置へと復帰回動する。
【0049】以上のように構成された実施例熱転写印刷
装置30は、熱転写フィルム10を熱転写ヘッド40に
よってシャッタ部材6のシャッタ部の主面に加熱圧着す
ることにより、熱転写フィルム10の印刷層13に形成
された文字7或いは絵柄8をシャッタ部に熱転写印刷す
る。この熱転写ヘッド40による熱転写印刷の基本動作
は、上述した従来の熱転写印刷装置とほぼ同様である。
【0050】シャッタ保持部材60は、シャッタ部材6
を装着保持し、図示しないヒータコントロール装置によ
ってヒータ63を動作させてこのシャッタ部材6を所定
の温度(100℃)まで予熱した状態で、熱転写印刷位
置Hへと搬送する。熱転写フィルムガイド部材73、7
4は、熱転写印刷位置Hへと搬送されたシャッタ部材6
に対して、感熱接着剤層14を下側にして熱転写フィル
ム10を、シャッタ保持部材60に装着保持されたシャ
ッタ部材6の印刷面に軽く押し当てる。
【0051】次に、熱転写ヘッド40は、熱転写ヘッド
駆動機構31が動作されることによって、シャッタ保持
部材60に装着保持されたシャッタ部材6に向かって下
降動作される。上述したように、熱転写ヘッド40の本
体部41の底面に接合された弾性部材42は、中央部が
膨出形成されていることによって、熱転写ヘッド40が
下降動作するにしたがって中央部から周辺部に亘って次
第に弾性変形しながらシャッタ部材6を加熱圧着し、シ
ャッタ部材6と熱転写フィルム10との間に空気が封じ
込められるのを防止する。
【0052】熱転写ヘッド40は、ヒータ43によって
所定の温度(170℃)に加熱されており、シャッタ部
材6のシャッタ部の主面に熱転写フィルム10を加熱圧
着する。この熱転写ヘッド40の温度状態は、シャッタ
部材6がシャッタ保持部材60に内蔵したヒータ63に
よって所定の温度(100℃)に予熱されていることに
より、大きく損失するといったことは無い。したがっ
て、熱転写フィルム10は、感熱接着剤層14が極めて
短時間のうちに溶融する。
【0053】熱転写ヘッド40は、熱転写ヘッド駆動機
構31が動作することによって、熱転写フィルム10を
加熱圧着した状態から上方へと復帰動作する。シャッタ
保持部材60に内蔵したヒータ63への通電状態は、熱
転写ヘッド40が上方へと移動動作されるとともに遮断
される。そして、熱転写フィルム冷却装置50は、熱転
写ヘッド40が所定の位置まで上昇動作すると、動作さ
れて、ノズル51から熱転写フィルム10に向かって空
気を吹き付ける。熱転写フィルム10は、熱転写フィル
ム冷却装置50から空気が吹き付けられることによっ
て、シャッタ保持部材60がまだ冷えきっていないにも
かかわらず、温度が急激に低下する。したがって、感熱
接着剤層14は、溶融した状態から固化状態へと変化す
る。熱転写フィルム10は、感熱接着剤層14が固化す
ることによって、シャッタ部材6のシャッタ部の主面に
接合され、これによって印刷層13に形成した文字7或
いは絵柄8がシャッタ部材6に転写印刷される。
【0054】一方、熱転写フィルム剥離機構80は、熱
転写ヘッド40が上方へと移動動作しかつ熱転写フィル
ム冷却装置50から熱転写フィルム10に空気が吹き付
けられた後に、動作が開始される。すなわち、熱転写フ
ィルム剥離機構80を構成する回転軸83は、熱転写フ
ィルム冷却装置50が動作した後、図示しない駆動源に
よって回転駆動される。これによって、フィルム剥離部
材81は、回転部材82に支持されて回動動作し、図5
(A)に示した位置から、シャッタ保持部材60に保持
されたシャッタ部材6と熱転写フィルム10との間に介
挿されながらシャッタ部材6のシャッタ部の主面に沿っ
て平行に移動する。
【0055】フィルム剥離部材81は、上述したように
回転方向に対して次第に厚み寸法を大とするように断面
楔状に形成されており、図5(B)に示すように、熱転
写フィルム10を構成するベースフィルム11を剥離層
12から効率的に剥離しながら、シャッタ部材6のシャ
ッタ部の主面を摺擦移動する。なお、熱転写フィルム供
給ガイド機構70は、このフィルム剥離部材81の回転
動作にやや遅れて動作され、供給リール71と巻取りリ
ール72とが間欠回転される。この熱転写フィルム供給
ガイド機構70の動作は、位置決めセンサー28によっ
て熱転写フィルム10のマーキング15が読み取られる
ことによって停止され、熱転写フィルム10が熱転写印
刷位置Hへと一定長さ供給されるとともに、シャッタ部
材6から剥離されたベースフィルム11の巻き取りが行
なわれる。
【0056】熱転写フィルム10のベースフィルム11
は、シャッタ部材6に対して一方側面側から他方側面側
に向かって平行に移動するフィルム剥離部材81によっ
て、シャッタ部材6のシャッタ部から剥離層12を介し
て片離れの状態で次第に剥離されていく。したがって、
このように片離れの状態で剥離されるベースフィルム1
1は、図5(C)に示すように、シャッタ部材6から比
較的小さな剥離力により剥離される。また、文字7或い
は絵柄8が形成された印刷層13及び保護層12は、固
化した感熱接着剤層14がシャッタ部材6のシャッタ部
にしっかりと接着されることにより、一部がベースフィ
ルム11とともに剥離されるといった現象が発生するこ
とも無く、極めて良好な状態で転写印刷される。これに
よって、シャッタ部材6は、シャッタ部に多色で構成し
た文字6及び絵柄7が印刷形成される。
【0057】上述したように、熱転写フィルム剥離機構
80は、フィルム剥離部材81とシャッタ部材6とが相
対的に平行移動してシャッタ部からベースフィルム11
を比較的小さな剥離力によって片離れの状態で剥離す
る。したがって、実施例熱転写印刷装置30によれば、
シャッタ部材6以外にも比較的大きな印刷領域を有する
薄厚の金属製等の部材であっても、変形等を生じること
無く、印刷面からベースフィルム11を良好な状態で剥
離することが可能となる。
【0058】また、ベースフィルム11は、フィルム剥
離部材81によってシャッタ部材6のシャッタ部から剥
離された状態で弛まないように保持されれば良く、また
ベースフィルム11を印刷面から高い位置まで持ち上げ
る必要も無い。したがって、実施例熱転写印刷装置30
においては、従来の熱転写印刷装置のように、熱転写フ
ィルム10に走行テンションを負荷し、このテンション
の一部を剥離力として利用する必要がないため、熱転写
フィルム10の走行系の軽テンション化が図られるとと
もに、熱転写ヘッド40とシャッタ部材6との対向間隔
を小さく設定して装置の小型化或いは高速化が図られ
る。
【0059】なお、シャッタ部材6のシャッタ部から剥
離されたベースフィルム11は、熱転写フィルム供給ガ
イド機構70の動作によって熱転写フィルム10に走行
テンションが負荷されていることから、シャッタ部材6
側に垂れ下がることは無く、図5(C)に示すように、
熱転写フィルムガイド部材73、74間に張った状態で
保持される。また、フィルム剥離部材81は、以上によ
ってシャッタ部材6のシャッタ部からベースフィルム1
1を剥離した後、回転部材82がさらに回転動作し、初
期位置に達した状態で停止される。
【0060】しかる後、シャッタ保持部材60は、図示
しない搬送駆動機構が動作されることによって、熱転写
印刷位置Hから移動される。熱転写フィルム10を用い
てシャッタ部に文字7或いは絵柄8等の多色印刷が施さ
れたシャッタ部材6は、搬送位置においてシャッタ保持
部材60から取り出されて、熱転写印刷の1サイクルが
終了する。
【0061】上述した第1の実施例熱転写印刷装置30
は、シャッタ部材6をシャッタ保持部材60に装着保持
するとともにこのシャッタ保持部材60を搬送路に沿っ
て搬送移動させるようにして自動熱転写印刷を行うよう
に構成したが、本発明は、かかる熱転写印刷装置30に
限定されるものでは無く、以下の実施例のように展開さ
れる。
【0062】本発明の第2の実施例熱転写印刷装置とし
て図6及び図7に示した熱転写印刷装置90は、複数の
シャッタ保持部材60を回転テーブルの同一円周上に構
成した搬送路91に沿って等間隔で配設して、シャッタ
部材6への熱転写印刷を連続して行うように構成した熱
転写印刷装置である。なお、図7においては、シャッタ
保持部材60は、説明の便宜上、4箇所の代表作業工程
に対応して図示したが、さらに多数個配設されることは
勿論である。
【0063】熱転写印刷装置90は、図7に示すよう
に、搬送路91に沿って、シャッタ保持部材60にシャ
ッタ部材6に装着するシャッタ部材装着工程92と、シ
ャッタ部材6の印刷面に付着した埃等を除去する清掃工
程93と、シャッタ部材6に熱転写印刷を施す熱転写印
刷工程94と、シャッタ部材6をシャッタ保持部材60
から取り出すシャッタ部材取出し工程95とを代表作業
工程とする。
【0064】シャッタ部に熱転写印刷が施されるシャッ
タ部材6は、シャッタ部材装着工程92において、一方
のシャッタ部をシャッタ保持部材60の上面に沿わせま
た他方のシャッタ部を中空部61に挿入するようにして
このシャッタ保持部材60に装着される。によって保持
される。シャッタ保持部材60は、シャッタ部材6を保
持した状態で清掃工程93へと搬送される。
【0065】清掃工程93には、シャッタ保持部材60
の搬送路の上方に位置して空気吹出し部材96が配設さ
れている。この空気吹出し部材96は、シャッタ保持部
材60が搬送されると、周面に設けた吹出し穴から空気
をシャッタ部材6のシャッタ部に向かって吹き付ける。
これによって、シャッタ部材6は、シャッタ部の表面に
付着した埃等が除去された状態で熱転写印刷工程94へ
と搬送される。なお、この清掃工程93は、シャッタ部
材6が充分に清浄された状態で前工程から搬送される場
合には特に設ける必要が無いことは勿論である。
【0066】熱転写印刷工程94は、図6に示すように
熱転写印刷装置本体部97が配設されている。この熱転
写印刷装置本体部97は、上述した第1の実施例熱転写
印刷装置30とほぼ同一に構成されており、同一若しく
は対応部分には同一符号を付すことによって説明を省略
する。
【0067】すなわち、熱転写印刷装置97は、空圧或
いは油圧によって駆動される縦型プレス装置によって構
成される熱転写ヘッド駆動機構31と、この熱転写ヘッ
ド駆動機構31のラム32の先端部に取り付けられた熱
転写ヘッド40と、熱転写ヘッド駆動機構31の本体部
に配設された熱転写フィルム冷却装置50及びヒータコ
ントロール装置55と、シャッタ部材6を保持して被転
写印刷物保持機構を構成するシャッタ保持部材60と、
ロール状の熱転写フィルム10を熱転写ヘッド駆動機構
31へ供給する熱転写フィルム供給ガイド機構70及び
熱転写フィルム10をシャッタ部材6から剥離する熱転
写フィルム剥離機構80とから構成されている。
【0068】なお、熱転写フィルム剥離機構80は、熱
転写フィルム10がシャッタ部材6の搬送方向と同一方
向に送られるように構成したことから、搬送路91の下
流側に配設されている。したがって、この熱転写フィル
ム剥離機構80を構成するフィルム剥離部材81は、熱
転写印刷が施されたシャッタ部材6と熱転写フィルム1
0との間に介在して回転動作し、剥離層12を介してベ
ースフィルム11をシャッタ部材6から剥離する。
【0069】シャッタ部材6は、熱転写印刷工程94に
おいて、シャッタ部の主面に所定の文字7或いは絵柄8
の多色熱転写印刷が施された後、シャッタ保持部材60
に保持された状態でシャッタ部材取出し工程95へと搬
送される。このシャッタ部材取出し工程95には、詳細
な構成を省略するチャッキング装置98が配設されてい
る。チャッキング装置98は、シャッタ保持部材60か
ら熱転写印刷が施されたシャッタ部材6を取り出し、シ
ュート99へと送り出す。なお、シャッタ保持部材60
からのシャッタ部材6の取出し操作は、チャッキング装
置98に代えて作業者が行うようにしてもよい。また、
このシャッタ部材取出し工程95の位置は、シャッタ部
材装着工程92と同一位置において行うようにしてもよ
いことは勿論である。
【0070】シャッタ保持部材60は、シャッタ部材6
が取り出されると、搬送路91に沿ってシャッタ部材装
着工程92へと搬送され、再び多色熱転写印刷が施され
るシャッタ部材6が装着される。なお、シャッタ部材6
を予熱するため、シャッタ保持部材60には、底面部に
ヒータ63が内蔵されているが、このヒータ63は、図
示しないヒータコントロール装置によって、清掃工程9
3におけるシャッタ部材6の清掃が終了しかつ熱転写印
刷工程94における熱転写印刷が終了する間、動作され
る。
【0071】以上のように、第2の実施例熱転写印刷装
置90によれば、熱転写フィルム10を用いてシャッタ
部材6へ所定の文字7或いは絵柄8の多色熱転写印刷が
連続して行われる。熱転写印刷が行われたシャッタ部材
6は、フィルム剥離部材81によって、熱転写フィルム
10のベースフィルムが比較的軽微な剥離力によって剥
離動作されるため、シャッタ部の主面に文字7或いは絵
柄8が極めて良好な状態で熱転写印刷される。
【0072】上述した第1の実施例熱転写印刷装置30
及び第2の実施例熱転写印刷装置90においては、フィ
ルム剥離部材81が回転部材82に片持ち支持され、回
転軸83が回転することによってシャッタ部材6のシャ
ッタ部と平行に移動してこのシャッタ部材6から感熱フ
ィルム10のベースフィルム11を剥離するように構成
したが、図8及び図9に示した固定型のフィルム剥離部
材101、102を備えた熱転写印刷装置100によっ
て構成することもできる。
【0073】すなわち、この第3の実施例熱転写印刷装
置100は、熱転写ヘッド40を含む熱転写印刷装置本
体部の構成を、シャッタ保持部材60の搬送部材104
及び第1及び第2のフィルム剥離部材101、102を
除いた他の構成を同じくしており、説明の便宜上同一符
号を付すことによって説明を省略する。搬送部材104
は、横長矩形のブロック状部材によって構成され、底面
部には複数個のキャスター105が設けられることによ
って、ベース部材103に設けた図示しない搬送ガイド
に沿って移動自在とされる。この搬送部材104には、
図8に示すように、複数のシャッタ保持部材60が断熱
シート62を介して配設されている。
【0074】また、搬送部材104は、熱転写ヘッド4
0の昇降動作に同期して、図示しない駆動源によって図
8左右方向に、一定の移動量をもって移動動作される。
したがって、例えば、同図においては、搬送部材104
には、2個のシャッタ保持部材60が配設されている
が、一方のシャッタ保持部材60が熱転写ヘッド40の
下方部の熱転写印刷位置に対応位置されている場合、他
方のシャッタ保持部材60にはシャッタ部材6が着脱さ
れることによって、連続した熱転写印刷が可能となる。
【0075】第1及び第2のフィルム剥離部材101、
102は、熱転写印刷位置にシャッタ部材6の搬送路に
臨んでそれぞれ配設されている。これら第1及び第2の
フィルム剥離部材101、102は、ベース103から
の高さ位置がシャッタ保持部材60に保持されたシャッ
タ部材6の印刷面である一方のシャッタ部よりもやや上
方に位置してそれぞれ図示しない支持部材に支架されて
いる。また、これら第1及び第2のフィルム剥離部材1
01、102は、図9に示すように、熱転写印刷位置に
あるシャッタ保持部材60の両側面部に近接して搬送路
を横断するようにして配設されている。
【0076】なお、これら第1及び第2のフィルム剥離
部材101、102は、丸棒部材として図示されている
が、例えば上述した第1の実施例熱転写印刷装置30の
熱転写フィルム剥離機構80を構成するフィルム剥離部
材81のように断面が楔状に形成され、互いに薄肉側端
部が向き合うようにして配設された部材によって構成し
てもよい。
【0077】以上のように構成された第3の実施例熱転
写印刷装置100によれば、熱転写ヘッド40は、熱転
写ヘッド駆動機構31が動作することによって、熱転写
印刷位置に搬送されたシャッタ部材6に向かって下降動
作され、熱転写フィルム10を印刷面であるシャッタ部
に加熱圧着して感熱接着剤層14を溶融する。熱転写ヘ
ッド40は、所定時間が経過すると、熱転写ヘッド駆動
機構31が動作することによって、初期位置へと復帰動
作する。熱転写ヘッド40が押し当てられて感熱接着剤
層14が溶融された熱転写フィルム10は、熱転写ヘッ
ド40が初期位置へと復帰動作しかつ熱転写フィルム冷
却装置50のノズル51から空気を吹き付けられること
によって感熱接着剤層14が固化し、シャッタ部材6の
シャッタ部に接合される。
【0078】搬送部材104は、熱転写ヘッド40が初
期位置へと上昇復帰し、熱転写フィルム冷却装置50が
動作して熱転写フィルム10の感熱接着剤層14が固化
した状態で、図示しない駆動源によって図8左方へと移
動動作される。搬送部材104に配設されたシャッタ保
持部材60は、シャッタ部材6を保持した状態で熱転写
印刷位置から移動される。これにより、第1のフィルム
剥離部材101は、シャッタ保持部材60が移動するに
したがって、シャッタ部材6と接合された感熱フィルム
10との間に次第に進入していく。
【0079】第1のフィルム剥離部材101は、シャッ
タ部材6と感熱フィルム10との間に進入して、シャッ
タ部材6が移動するにしたがってシャッタ部の主面に沿
って平行に移動し、熱転写フィルム10を構成するベー
スフィルム11を剥離層12から効率的に剥離してい
く。なお、熱転写フィルム供給ガイド機構70は、この
フィルム剥離部材81の回転動作にやや遅れて動作さ
れ、供給リール71と巻取りリール72とが間欠回転し
てシャッタ部材6から剥離されたベースフィルム11の
巻き取りを行なう。
【0080】上述したように、熱転写フィルム10のベ
ースフィルム11は、シャッタ部材6が移動することに
よって、第1のフィルム剥離部材101によりシャッタ
部から剥離層12を介して片離れの状態で次第に剥離さ
れていく。したがって、このように片離れの状態で剥離
されるベースフィルム11は、シャッタ部材6から比較
的小さな剥離力により剥離される。また、文字7或いは
絵柄8が形成された印刷層13及び保護層12は、固化
した感熱接着剤層14がシャッタ部材6のシャッタ部に
しっかりと接着されることにより、一部がベースフィル
ム11とともに剥離されるといった現象が発生すること
も無く、極めて良好な状態で転写印刷される。これによ
って、シャッタ部材6は、シャッタ部に多色で構成した
文字6及び絵柄7が印刷形成される。
【0081】なお、第2のフィルム剥離部材102は、
搬送部材104が図8右方へと移動動作する場合におい
て、シャッタ部材6とそのシャッタ部に接合された感熱
フィルム10との間に介挿されてベースフィルム11を
剥離する。その他の動作については、上述した第1のフ
ィルム剥離部材101と同様であるため、詳細について
は説明を省略する。
【0082】なお、この第3の実施例熱転写印刷装置1
00に設けられた固定型のフィルム剥離部材101、1
02は、上述した第2の実施例熱転写印刷装置90に配
設される回転型のフィルム剥離部材81を備えた熱転写
フィルム剥離機構80と置換することが可能である。
【0083】また、上記各実施例は、ディスクカートリ
ッジの金属製シャッタ部材6の一方シャッタ部に、メー
カ名、品名、型名或いはキャンペーンマーク、記録内容
等を表示する文字7、絵柄8を熱転写フィルム10を用
いて多色印刷する熱転写印刷装置を示したが、本発明は
かかる熱転写印刷装置に限定されるものでは無く、被転
写印刷物として例えば銘板、筐体或いは電極等の製品、
部品等に広く採用されることは勿論であり、この場合被
転写印刷物を保持する保持部材は、適宜の形状に構成さ
れる。
【0084】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る熱転写印刷方法によれば、被転写印刷物を予熱した状
態で熱転写フィルムを重ね合わせて熱転写ヘッドによっ
て加熱圧着するとともに、熱転写印刷後、熱転写フィル
ムを冷却するとともに、フィルム剥離部材を被転写印刷
物と相対的に平行移動させて熱転写フィルムのベースフ
ィルムを被転写印刷物の一側部側から片離れの状態で剥
離するようにしたことにより、被転写印刷物からの放熱
が防止されかつ比較的短時間のうちに熱転写フィルムの
感熱接着剤層の溶融、固化が行われて熱転写フィルムの
印刷層が被転写印刷物上に極めて短時間のうちに転写印
刷されるとともに、比較的軽微な剥離力によってベース
フィルムが剥離力されるため、被転写印刷物の変形が防
止されかつより大きな印刷領域に良好な状態での転写印
刷が行われる。
【0085】また、本発明に係る熱転写印刷方法によれ
ば、被転写印刷物から剥離されたベースフィルムと被転
写印刷物との間隔は比較的小間隔でよく、ベースフィル
ムの弛みを防止するために、ベースフィルム、換言すれ
ば熱転写フィルムの巻取りテンションを大きくするとい
った必要も無い。さらに、本発明に係る熱転写印刷方法
によれば、被転写印刷物に対するフィルム剥離部材及び
熱転写ヘッドの間隔が小間隔とされることにより作動時
間の短縮化が図られ、感熱接着剤層の固化工程時間の削
減とともに熱転写印刷工程全体の作業時間の大幅な短縮
が図られる。
【0086】本発明に係る熱転写印刷装置によれば、被
転写印刷物を保持する被転写印刷物保持機構に被転写印
刷物を予熱する予熱手段を設けかつ熱転写ヘッドによっ
て被転写印刷物に重ね合わされた熱転写フィルムを加熱
圧着した後、冷却手段によって熱転写フィルムを冷却し
ながらフィルム剥離部材と被転写印刷物とを相対的に平
行移動させて熱転写フィルムのベースフィルムを被転写
印刷物の一側部側から片離れの状態で剥離するように構
成したことにより、被転写印刷物からの放熱が防止され
かつ比較的短時間のうちに熱転写フィルムの感熱接着剤
層の溶融、固化を行って熱転写フィルムの印刷層を被転
写印刷物上に極めて短時間のうちに転写印刷するととも
に、比較的軽微な剥離力によってベースフィルムが剥離
力されるため、被転写印刷物の変形が防止されかつより
大きな印刷領域に良好な状態での転写印刷を可能とす
る。
【0087】また、本発明に係る熱転写印刷装置によれ
ば、被転写印刷物から剥離されたベースフィルムと被転
写印刷物との間隔が比較的小間隔であり、ベースフィル
ムの弛みを防止するために、ベースフィルム、換言すれ
ば熱転写フィルムの巻取りテンションが軽減されるとと
もに、被転写印刷物に対する熱転写ヘッドの間隔も小間
隔とされることにより、作動時間の短縮化が図られかつ
連続自動印刷装置が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱転写印刷装置の第1の実施例と
して示すディスクカートリッジのシャッタ部材に多色熱
転写印刷を施す熱転写印刷装置の要部側面図である。
【図2】同熱転写印刷装置の要部正面図である。
【図3】同熱転写印刷装置の要部平面図である。
【図4】同熱転写印刷装置において、熱転写ヘッドが熱
転写フィルムを被転写印刷物であるシャッタ部材のシャ
ッタ部に加熱圧着して熱転写印刷を行っている状態を説
明する要部正面図である。
【図5】同熱転写印刷装置において、シャッタ部材への
熱転写印刷が行なわれた後、フィルム剥離部材によって
シャッタ部材から熱転写フィルムのベースフィルムを剥
離する動作を説明する図であり、同図(A)は熱転写印
刷の終了状態を示し、同図(B)はベースフィルムを剥
離している状態を示し、同図(C)はベースフィルムが
シャッタ部材から剥離された状態を示す。
【図6】本発明に係る熱転写印刷装置の第2の実施例で
あって、ディスクカートリッジのシャッタ部材に連続し
て多色熱転写印刷を施すようにした熱転写印刷装置の要
部側面図である。
【図7】同熱転写印刷装置の要部平面図である。
【図8】本発明に係る熱転写印刷装置の第3の実施例で
あって、フィルム剥離部材を固定型に構成したディスク
カートリッジのシャッタ部材に多色熱転写印刷を施す熱
転写印刷装置の要部側面図である。
【図9】同熱転写印刷装置の要部平面図である。
【図10】本発明に係る熱転写印刷装置に用いられる熱
転写フィルムと被転写印刷物であるシャッタ部材との構
成を説明するための要部断面図である。
【図11】同熱転写フィルムをシャッタ部材に加熱圧着
した状態を説明する要部断面図である。
【図12】シャッタ部材に接合された熱転写フィルムか
らベースフィルムを剥離した状態を説明する要部断面図
である。
【図13】シャッタ部材に熱転写フィルムの印刷層が転
写印刷された状態を説明する要部断面図である。
【図14】被転写印刷物の一例として示すシャッタ部材
を備えたディスクカートリッジの斜視図である。
【図15】多色印刷に用いられる熱転写フィルムの要部
展開図である。
【図16】従来の熱転写印刷装置の要部正面図である。
【符号の説明】
1 ディスクカートリジ本体 6 部材(被転写印刷物) 7 文字 8 絵柄 10 熱転写フィルム 11 ベースフィルム 12 剥離層(保護層) 13 印刷層 14 感熱接着剤層 30 熱転写印刷装置 31 熱転写ヘッド駆動機構 40 熱転写ヘッド 43 ヒータ 50 熱転写フィルム冷却装置 60 保持部材(被転写印刷物保持機構) 63 ヒータ 70 熱転写フィルム供給ガイド機構 80 熱転写フィルム剥離機構 81 フィルム剥離部材 101、102 フィルム剥離部材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被転写印刷物を予熱する予熱工程と、 被転写印刷物の印刷面に熱転写フイルムを重ね合わせた
    後、熱転写ヘッドを駆動して熱転写フィルムを被転写印
    刷物の印刷面に加圧する熱転写工程と、 熱転写ヘッドを復帰駆動するとともに熱転写フィルムを
    冷却するフィルム冷却工程と、 熱転写フィルムと被転写印刷物の印刷面との間にフィル
    ム剥離部材を介挿し、このフィルム剥離部材と被転写印
    刷物とが相対的に平行移動されることによって熱転写フ
    ィルムのベースフィルムを被転写印刷物から剥離するフ
    ィルム剥離工程とからなる熱転写印刷方法。
  2. 【請求項2】 基端部が回転部材に支持されるとともに
    自由端部が熱転写フィルムと被転写印刷物の印刷面との
    間に臨んで配設されたフィルム剥離部材を回転駆動させ
    ることによって、熱転写フィルムのベースフィルムを被
    転写印刷物から剥離するようにしたことを特徴とする請
    求項1記載の熱転写印刷方法。
  3. 【請求項3】 熱転写フィルムと被転写印刷物の印刷面
    との間にフィルム剥離部材を介挿した状態において、搬
    送基台上に支持した被転写印刷物を移動動作させること
    によって、熱転写フィルムのベースフィルムを被転写印
    刷物から剥離するようにしたことを特徴とする請求項1
    又は請求項2記載の熱転写印刷方法。
  4. 【請求項4】 被転写印刷物を保持する基台を備え、こ
    の基台に被転写印刷物を予熱する予熱手段を設けた被転
    写印刷物保持機構と、 この被転写印刷物保持機構に保持された被転写印刷物の
    印刷面に重ね合わせるようにして熱転写フィルムを供給
    する熱転写フィルム供給ガイド機構と、 被転写印刷物の印刷面に重ね合わされた熱転写フィルム
    を被転写印刷物に加圧する熱転写ヘッド及びこの熱転写
    ヘッドを駆動する駆動機構とを備える熱転写ヘッド機構
    と、 熱転写フィルムを冷却する熱転写フィルム冷却手段と、 重ね合わされた熱転写フィルムと被転写印刷物の印刷面
    との間に介挿されるとともに被転写印刷物と相対的に平
    行移動されるフィルム剥離部材とを備える熱転写印刷装
    置。
  5. 【請求項5】 フィルム剥離部材は、基端部が駆動部材
    に支持されるとともに自由端部が熱転写フィルムと被転
    写印刷物の印刷面との間に臨んで配設され、駆動部材が
    駆動動作されることによって、被転写印刷物の印刷面に
    沿って移動し熱転写フィルムのベースフィルムを被転写
    印刷物から剥離することを特徴とする請求項4記載の熱
    転写印刷装置。
  6. 【請求項6】 フィルム剥離部材は、可動基台として構
    成された被転写印刷物保持機構の基台に保持された被転
    写印刷物の搬送路に沿ってこの被転写印刷物の印刷面と
    熱転写フィルムとの間に臨むようにして配設され、基台
    が移動されて被転写印刷物がフィルム剥離部材に対して
    移動されることにより、熱転写フィルムのベースフィル
    ムを被転写印刷物から剥離することを特徴とする請求項
    4記載の熱転写印刷装置。
JP6098497A 1993-07-14 1994-05-12 熱転写印刷方法及び熱転写印刷装置 Pending JPH07304157A (ja)

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