JPH07302832A - 真空吸着装置、真空吸着装置用シール具および真空吸着方法 - Google Patents

真空吸着装置、真空吸着装置用シール具および真空吸着方法

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JPH07302832A
JPH07302832A JP4524095A JP4524095A JPH07302832A JP H07302832 A JPH07302832 A JP H07302832A JP 4524095 A JP4524095 A JP 4524095A JP 4524095 A JP4524095 A JP 4524095A JP H07302832 A JPH07302832 A JP H07302832A
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seal
semiconductor wafer
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suction device
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Haruo Tsuyusaki
晴夫 露嵜
Akira Morinaka
彰 森中
Kazunori Senda
和憲 千田
Munenori Kanai
宗統 金井
Atsunobu Une
篤暢 宇根
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工液が真空吸着面と試料の裏面との間に流
入するのを防止し、メンテナンス性を良好にし、確実に
半導体ウェハを吸着し、半導体ウェハの吸着作業を能率
良く行なう。 【構成】 装置本体1の上面に半導体ウェハ15を吸着
する円板状でかつ多孔質セラミックからなる真空吸着部
17を設け、真空吸着部17に連通孔3を接続し、真空
吸着部17の外側に平面状の第1のシール部18aを配
設し、シール部18aの外側に円環状溝5を配設し、円
環状溝5の外側に第2のシール部18bを配設し、円環
状溝5に連通孔13を接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は半導体ウェハ等の試料
に研削、研磨、切断などの加工を行なう加工装置の試料
保持装置に関し、とくにその真空吸着装置、真空吸着装
置用シール具および真空吸着方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は従来の半導体ウェハ真空吸着装置
の一部を示す概略正断面図、図10は図9に示した真空
吸着装置を示す概略平面図である。図に示すように、装
置本体1の上面に半導体ウェハ15を吸着する円板状の
真空吸着部17が設けられ、真空吸着部17は数十〜5
0%の空孔を有する多孔質セラミックからなる。また、
真空吸着部17に真空排気手段である連通孔3が接続さ
れ、真空吸着部17の外側に平面状のシール部18が設
けられ、シール部18は緻密なセラミックからなる。
【0003】この半導体ウェハ真空吸着装置において
は、連通孔3と真空ポンプ(図示せず)とを接続し、半
導体ウェハ15を装置本体1上に載置したのち、真空ポ
ンプを作動すると、半導体ウェハ15の裏面は真空吸着
部17の真空吸着面17aに押し付けられ、半導体ウェ
ハ15は真空吸着面17aの高精度な平面に倣うから、
半導体ウェハ15の反り、曲がりなどは矯正される。
【0004】図11は従来の他の半導体ウェハ真空吸着
装置(実公昭62−28759号公報)を示す概略断面
図である。図に示すように、装置本体1の上面に多数の
微小突起2が設けられ、微小突起2の上面は高精度な平
面に加工されている。また、微小突起2の底部と装置本
体1の側面とを連通する連通孔3が設けられ、装置本体
1の連通孔3部に接続具4が取り付けられ、連通孔3、
接続具4によって真空排気手段が構成されている。ま
た、微小突起2の周囲に円環状溝5が設けられ、円環状
溝5内にリング6が取り付けられ、リング6の上部に円
環状の膜シール7の内周部が取り付けられている。
【0005】この半導体ウェハ真空吸着装置において
は、接続具4を介して連通孔3と真空ポンプ(図示せ
ず)とを接続し、半導体ウェハ(図示せず)を装置本体
1上に載置したのち、真空ポンプを作動すると、大気が
半導体ウェハの裏面と膜シール7との間隙を流れるか
ら、この間隙の圧力が減少し、膜シール7が大気圧によ
って下方から押されて弾性変形し、膜シール7が半導体
ウェハの裏面の周辺部に密着する。このため、膜シール
7の内側は真空となり、半導体ウェハは微小突起2部に
強力に押し付けられ、半導体ウェハは微小突起2部の高
精度な平面に倣うから、半導体ウェハの反り、曲がりな
どは矯正される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図9、図10
に示した半導体ウェハ真空吸着装置においては、半導体
ウェハ15の表面あらさ、凹凸によりシール部18は完
全に真空漏れを防止することができないから、半導体ウ
ェハ15を真空吸着して加工するときに、研磨液、ポリ
シ液等の加工液が真空吸着面17aと半導体ウェハ15
の裏面との間に流入し、真空吸着面17aと半導体ウェ
ハ15の裏面を汚すことになる。したがって、半導体ウ
ェハ15の加工後に必ず真空吸着面17aと半導体ウェ
ハ15の裏面を洗浄しなければならず、洗浄が不十分な
場合には加工液が真空吸着面17aに残るから、真空吸
着面17aの平面度が劣化し、また次に吸着した半導体
ウェハ15の裏面に加工液が付着する。
【0007】また、図11に示した半導体ウェハ真空吸
着装置においては、例えばダイシングソーによる機械加
工を行なったときに、加工クズ等によって膜シール7が
損傷し、吸着能力が低下することがあるが、この場合に
は膜シール7の交換が面倒であるから、メンテナンス性
が良好ではなく、半導体ウェハの吸着作業を能率良く行
なうことができない。また、膜シール7の可撓範囲限界
近くまで半導体ウェハが変形した場合には、膜シール7
を半導体ウェハの裏面の周辺部に密着させることができ
ないから、膜シール7の内側を真空とすることができ
ず、確実に半導体ウェハを吸着することができない。
【0008】この発明は上述の課題を解決するためにな
されたもので、加工液が真空吸着面と試料の裏面との間
に流入することがない真空吸着装置を提供することを目
的とする。
【0009】また、この発明はメンテナンス性が良好な
真空吸着装置、真空吸着方法を提供することを目的とす
る。
【0010】また、この発明は確実に試料を吸着するこ
とができる真空吸着装置、真空吸着装置用シール具を提
供することを目的とする。
【0011】また、この発明は試料の吸着作業を能率良
く行なうことができる真空吸着装置用シール具を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、この発明に係る第1の真空吸着装置においては、装
置本体の上面に試料を吸着する真空吸着部を設け、上記
真空吸着部に真空排気手段を接続し、上記真空吸着部の
外側に平面状の第1のシール部を配設し、上記第1のシ
ール部の外側に環状溝を配設し、上記環状溝の外側に第
2のシール部を配設し、上記環状溝内に陽圧を付与する
陽圧付与手段を設ける。
【0013】この場合、上記真空吸着部を多孔質部材で
形成する。
【0014】また、上記真空吸着部に多数の孔または複
数の溝もしくは突起を設ける。
【0015】また、この発明に係る第2の真空吸着装置
においては、装置本体の上面に多数の微小突起を設け、
上記微小突起の底部を真空排気手段と接続し、上記微小
突起の周囲に環状溝を設け、上記環状溝内に環状のシー
ル具本体および上記シール具本体の両側面に内周部が取
り付けられた環状の膜シールからなるシール具を挿入す
る。
【0016】この場合、上記環状溝内に陽圧を付与する
陽圧付与手段を設ける。
【0017】また、上記環状溝の下方に磁石を設け、上
記シール具本体の材質を磁性体とする。
【0018】また、真空吸着装置の環状溝内に挿入して
用いる真空吸着装置用シール具において、環状のシール
本体の両側面に環状の膜シールの内周部を取り付ける。
【0019】この場合、上記シール具本体として、磁性
体からなるものを用いる。
【0020】また、上記膜シールとして、高分子材料か
らなるものを用いる。
【0021】また、装置本体の上面に設けられた多数の
微小突起の底部を排気して試料を吸着する真空吸着方法
において、上記微小突起の周囲に設けられた環状溝内に
環状のシール具本体および上記シール具本体の両側面に
内周部が取り付けられた環状の膜シールからなるシール
具を挿入し、上記膜シールを上記試料の裏面に密着させ
る。
【0022】
【作用】第1の真空吸着装置においては、環状溝から吹
き出した陽圧空気が第2のシール部と試料の裏面との間
を通って大気中に放出される。
【0023】また、第2の真空吸着装置、真空吸着方法
においては、加工クズ等によって膜シールが損傷したと
しても、シール具を容易に交換することができる。
【0024】また、環状溝内に陽圧を付与する陽圧付与
手段を設けたときには、膜シールの可撓範囲限界近くま
で試料の周辺部が大きく変形したとしても、膜シールを
試料の裏面に密着させることができるとともに、環状溝
内に異物が侵入するのを防止することができる。
【0025】また、環状溝の下方に磁石を設け、シール
具本体の材質を磁性体としたときには、膜シールを環状
溝の底面に当接することができる。
【0026】また、真空吸着装置用シール具において
は、容易に交換することができる。
【0027】また、シール具本体として、磁性体からな
るものを用いたときには、環状溝の下方に磁石を設けれ
ば、膜シールを環状溝の底面に当接することができる。
【0028】また、膜シールとして、高分子材料からな
るものを用いたときには、膜シールを試料の裏面により
有効に密着させることができる。
【0029】
【実施例】図1はこの発明に係る半導体ウェハ真空吸着
装置の一部を示す概略正断面図、図2は図1に示した半
導体ウェハ真空吸着装置を示す概略平面図である。図に
示すように、真空吸着部17の外側に平面状の第1のシ
ール部18aが配設され、シール部18aの外側に円環
状溝5が配設され、円環状溝5の外側に第2のシール部
18bが配設され、円環状溝5内に陽圧付与手段である
連通孔13が接続されている。
【0030】この半導体ウェハ真空吸着装置において
は、連通孔13に陽圧空気供給手段(図示せず)を接続
すれば、円環状溝5から陽圧空気が吹き出し、陽圧空気
がシール部18aと半導体ウェハ15の裏面との間を通
って大気中に放出されるから、加工液が真空吸着面17
aと半導体ウェハ15の裏面との間に流入することがな
い。このため、半導体ウェハ15の加工後に真空吸着面
17aと半導体ウェハ15の裏面を洗浄する必要がな
く、また加工液によって真空吸着面17aの平面度が劣
化することがなく、また次に吸着した半導体ウェハ15
の裏面に加工液が付着することがない。また、真空吸着
部17は多孔質セラミックからなるから、半導体ウェハ
15との接触面積が大きいので、加工圧力が高く、半導
体ウェハ15の厚さが薄い場合にも、半導体ウェハ15
を変形なく支持することができるため、半導体ウェハ1
5の加工面を凹凸なく加工することができる。
【0031】図3はこの発明に係る他の半導体ウェハ真
空吸着装置の真空吸着部を示す図である。図に示すよう
に、真空吸着部に円環状溝19が設けられ、円環状溝1
9に連通孔3が開口している。
【0032】図4はこの発明に係る他の半導体ウェハ真
空吸着装置の真空吸着部を示す図である。図に示すよう
に、真空吸着部に多数の微小孔20が設けられ、微小孔
20が連通孔3に連通している。
【0033】図5はこの発明に係る他の半導体ウェハ真
空吸着装置の真空吸着部を示す図である。図に示すよう
に、真空吸着部に多数のピン状の微小突起2が設けら
れ、微小突起2が設けられた部分の底部に連通孔3が開
口している。
【0034】この半導体ウェハ真空吸着装置において
は、真空吸着部と半導体ウェハ15の裏面との接触面積
が小さいから、ダスト等の影響を受けにくく、また矯正
時の変面度劣化が極めて少ない。
【0035】図6はこの発明に係る他の半導体ウェハ真
空吸着装置、半導体ウェハ真空吸着装置用シール具を示
す概略断面図である。図に示すように、円環状溝5内に
半導体ウェハ真空吸着装置用シール具8が挿入され、シ
ール具8は磁性体からなる環状のシール具本体9および
シール具本体9の両側面に取り付けられかつ高分子材料
からなる膜シール10、11で構成されている。また、
円環状溝5と装置本体1の側面とを連通する連通孔13
が設けられ、装置本体1の連通孔13部に接続具14が
取り付けられ、連通孔13、接続具14によって円環状
溝5内に陽圧を付与する陽圧付与手段が構成されてい
る。また、円環状溝5の下方に複数の柱状磁石12が設
けられている。
【0036】つぎに、この発明に係る半導体ウェハ真空
吸着方法、図6に示した半導体ウェハ真空吸着装置、半
導体ウェハ真空吸着装置用シール具の動作について説明
する。まず、接続具4を介して連通孔3と真空ポンプと
を接続し、図7に示すように、半導体ウェハ15を装置
本体1上に載置したのち、真空ポンプを作動すると、大
気が半導体ウェハ15の裏面と膜シール10との間隙、
膜シール11と円環状溝5の底面との間隙を流れるか
ら、これらの間隙の圧力が減少し、膜シール10、11
が大気圧によって押されて弾性変形し、膜シール10が
半導体ウェハ15の裏面の周辺部に密着し、膜シール1
1が円環状溝5の底面に密着する。このため、膜シール
10、11の内側は真空となり、半導体ウェハ15は微
小突起2部に強力に押し付けられ、半導体ウェハ15は
微小突起2部の高精度な平面に倣うから、半導体ウェハ
15の反り、曲がりなどは矯正される。
【0037】このような半導体ウェハ真空吸着装置、半
導体ウェハ真空吸着方法においては、加工クズ等によっ
て膜シール10、11が損傷したとしても、シール具8
を容易に交換することができるから、メンテナンス性が
良好である。また、円環状溝5内に陽圧を付与する陽圧
付与手段が設けられているから、図7に示すように、膜
シール10の可撓範囲限界近くまで半導体ウェハ15の
周辺部が大きく変形したとしても、膜シール10を半導
体ウェハ15の裏面に密着させることができ、また膜シ
ール11を円環状溝5の底面に密着させることができる
から、確実に半導体ウェハ15を吸着することができる
とともに、例えばダイシングソーによる機械加工を行な
ったときにも、円環状溝5内に加工クズ、切削油、切削
水等の異物が侵入するのを防止することができるから、
膜シール10、11が損傷するのを防止することができ
る。また、柱状磁石12によってシール具本体9が吸引
されるから、シール具8の加工精度が低くとも、膜シー
ル11を円環状溝5の底面に当接することができるの
で、確実に半導体ウェハ15を吸着することができる。
また、シール具8においては、容易に交換することがで
きるから、半導体ウェハ15の吸着作業を能率良く行な
うことができる。また、膜シール10、11として高分
子材料からなるものを用いているから、膜シール10、
11を半導体ウェハ15の裏面の周辺部、円環状溝5の
底面により有効に密着させることができるので、確実に
半導体ウェハ15を吸着することができる。
【0038】ここで、直径が130mmのステンレス円
板からなる装置本体1を用い、微小突起2の上面の平面
度を0.3μm以下に加工し、微小突起2を直径が約9
0mmの円状範囲内に設け、微小突起2の上面の面積の
合計を上記円状範囲の面積の10%とし、着磁ステンレ
スからなるシール具本体8の両面に膜厚が10μmの膜
シール10、11を接着により取り付け、厚さが500
μm、直径が4インチ(約101.6mm)で、上下面
が平行度1μm以内に鏡面研磨された標準半導体ウェハ
を微小突起2上に載置し、微小突起2の底部を5mmH
gまで減圧して標準半導体ウェハを吸着し、標準半導体
ウェハの表面をレーザ干渉計で形状測定した結果、面精
度が1.5μm以内で平面状に吸着されていることを確
認した。
【0039】また、標準半導体ウェハの上下面に径が
0.5μmのアルミナビーズ入りの研磨液を滴下したの
ちに、同じ条件で標準半導体ウェハを吸着したところ、
標準半導体ウェハの表面の面精度は±3μmに低下し
た。つぎに、吸着を停止し、標準半導体ウェハの位置を
ずらして再び吸着して面精度を測定したところ、標準半
導体ウェハの表面の面精度は1.5μm以内に回復し
た。
【0040】また、厚さが1.5mmで裏面が凸であ
り、反り量200μmの機械加工用半導体ウェハを従来
の半導体ウェハ真空吸着装置で吸着したところ、吸着す
ることができなかったが、図6に示した半導体ウェハ真
空吸着装置で吸着したところ、吸着することができ、機
械加工用半導体ウェハの表面の面精度は1.8μm以内
であった。さらに、反り量が400μmの機械加工用半
導体ウェハを図6に示した半導体ウェハ真空吸着装置で
円環状溝5内を陽圧にしないで吸着したが、膜シール1
0の周辺から空気がリークして、吸着が不可能であっ
た。しかし、円環状溝5内に圧力が0.5kg/cm2
の圧縮空気を供給したところ、機械加工用半導体ウェハ
を吸着することができた。
【0041】つぎに、この状態でダイシングソーで切削
水を半導体ウェハの表面に吹き付けながら切削加工を行
なったところ、切削終了後に円環状溝5の内部に切削水
は殆ど観察されなかった。
【0042】図8はこの発明に係る他の半導体ウェハ真
空吸着装置を示す概略断面図である。図に示すように、
円環状溝5の下方にリング状磁石16が埋め込まれれて
いる。
【0043】この半導体ウェハ真空吸着装置において
も、リング状磁石16によってシール具本体9が吸引さ
れるから、シール具8の加工精度が低くとも、膜シール
11を円環状溝5の底面に当接することができるので、
確実に半導体ウェハ15を吸着することができる。
【0044】なお、上述実施例においては、試料が半導
体ウェハ15の場合について説明したが、試料が半導体
ウェハ15以外の場合にもこの発明を適用することがで
きる。また、上述実施例においては、円環状溝5を設け
たが、他の環状溝を設けてもよい。また、図6、図8に
示した実施例においては、装置本体1の円環状溝5の外
側の上面を平面としたが、この面に微小突起を設けても
よい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る第
1の真空吸着装置においては、環状溝から陽圧空気を吹
き出し、陽圧空気が第2のシール部と試料の裏面との間
を通って大気中に放出されるから、加工液が真空吸着面
と試料の裏面との間に流入することがない。
【0046】また、この発明に係る第2の真空吸着装
置、真空吸着方法においては、加工クズ等によって膜シ
ールが損傷したとしても、シール具を容易に交換するこ
とができるから、メンテナンス性が良好である。
【0047】また、環状溝内に陽圧を付与する陽圧付与
手段を設けたときには、膜シールの可撓範囲限界近くま
で試料の周辺部が大きく変形したとしても、膜シールを
試料の裏面に密着させることができるから、確実に試料
を吸着することができるとともに、環状溝内に異物が侵
入するのを防止することができるから、膜シールが損傷
するのを防止することができる。
【0048】また、環状溝の下方に磁石を設け、シール
具本体の材質を磁性体としたときには、膜シールを環状
溝の底面に当接することができるから、確実に試料を吸
着することができる。
【0049】また、真空吸着装置用シール具において
は、容易に交換することができるから、試料の吸着作業
を能率良く行なうことができる。
【0050】また、シール具本体として、磁性体からな
るものを用いたときには、環状溝の下方に磁石を設けれ
ば、膜シールを環状溝の底面に当接することができるか
ら、確実に試料を吸着することができる。
【0051】また、膜シールとして、高分子材料からな
るものを用いたときには、膜シールを試料の裏面により
有効に密着させることができるから、確実に試料を吸着
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る半導体ウェハ真空吸着装置の一
部を示す概略断面図である。
【図2】図1に示した半導体ウェハ真空吸着装置を示す
概略平面図である。
【図3】この発明に係る他の半導体ウェハ真空吸着装置
の真空吸着部を示す図である。
【図4】この発明に係る他の半導体ウェハ真空吸着装置
の真空吸着部を示す図である。
【図5】この発明に係る他の半導体ウェハ真空吸着装置
の真空吸着部を示す図である。
【図6】この発明に係る半導体ウェハ真空吸着装置、半
導体ウェハ真空吸着装置用シール具を示す概略断面図で
ある。
【図7】この発明に係る半導体ウェハ真空吸着方法、図
1に示した半導体ウェハ真空吸着装置、半導体ウェハ真
空吸着装置用シール具の動作の説明図である。
【図8】この発明に係る他の半導体ウェハ真空吸着装置
を示す概略断面図である。
【図9】従来の半導体ウェハ真空吸着装置の一部を示す
概略断面図である。
【図10】図9に示した半導体ウェハ真空吸着装置を示
す概略平面図である。
【図11】従来の他の半導体ウェハ真空吸着装置を示す
概略断面図である。
【符号の説明】
1…装置本体 2…微小突起 3…連通孔 4…接続具 5…円環状溝 8…シール具 9…シール具本体 10…膜シール 11…膜シール 12…柱状磁石 13…連通孔 14…接続具 16…リング状磁石 17…真空吸着部 18a…第1のシール部 18b…第2のシール部 19…円環状溝 20…微小孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/301 (72)発明者 金井 宗統 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 宇根 篤暢 東京都武蔵野市御殿山一丁目1番3号 エ ヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株 式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】装置本体の上面に試料を吸着する真空吸着
    部を設け、上記真空吸着部に真空排気手段を接続し、上
    記真空吸着部の外側に平面状の第1のシール部を配設
    し、上記第1のシール部の外側に環状溝を配設し、上記
    環状溝の外側に第2のシール部を配設し、上記環状溝内
    に陽圧を付与する陽圧付与手段を設けたことを特徴とす
    る真空吸着装置。
  2. 【請求項2】上記真空吸着部を多孔質部材で形成したこ
    とを特徴とする請求項1に記載の真空吸着装置。
  3. 【請求項3】上記真空吸着部に多数の孔または複数の溝
    もしくは突起を設けたことを特徴とする請求項1に記載
    の真空吸着装置。
  4. 【請求項4】装置本体の上面に多数の微小突起を設け、
    上記微小突起の底部を真空排気手段と接続し、上記微小
    突起の周囲に環状溝を設け、上記環状溝内に環状のシー
    ル具本体および上記シール具本体の両側面に内周部が取
    り付けられた環状の膜シールからなるシール具を挿入し
    たことを特徴とする真空吸着装置。
  5. 【請求項5】上記環状溝内に陽圧を付与する陽圧付与手
    段を設けたことを特徴とする請求項4に記載の真空吸着
    装置。
  6. 【請求項6】上記環状溝の下方に磁石を設け、上記シー
    ル具本体の材質を磁性体としたことを特徴とする請求項
    4または5に記載の真空吸着装置。
  7. 【請求項7】真空吸着装置の環状溝内に挿入して用いる
    真空吸着装置用シール具において、環状のシール本体の
    両側面に環状の膜シールの内周部を取り付けたことを特
    徴とする真空吸着装置用シール具。
  8. 【請求項8】上記シール具本体として、磁性体からなる
    ものを用いたことを特徴とする請求項7に記載の真空吸
    着装置用シール具。
  9. 【請求項9】上記膜シールとして、高分子材料からなる
    ものを用いたことを特徴とする請求項7または8に記載
    の真空吸着装置用シール具。
  10. 【請求項10】装置本体の上面に設けられた多数の微小
    突起の底部を排気して試料を吸着する真空吸着方法にお
    いて、上記微小突起の周囲に設けられた環状溝内に環状
    のシール具本体および上記シール具本体の両側面に内周
    部が取り付けられた環状の膜シールからなるシール具を
    挿入し、上記膜シールを上記試料の裏面に密着させるこ
    とを特徴とする真空吸着方法。
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