JP2000349050A - 被加工物の切削方法及び切削装置 - Google Patents
被加工物の切削方法及び切削装置Info
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Abstract
において、経済性、生産性の両面において優れた手法に
よって、チッピングやクラックが生じるのを防止する。 【解決手段】 切削装置の保持テーブルに被加工物を保
持して切削する場合において、被加工物の表面を僅かに
拡張させた状態で被加工物を保持テーブルに保持し、円
形ブレードによって被加工物を切削する切削方法を提供
する。また、被工物を保持する保持テーブルと、該保持
テーブルに保持された被加工物を切削する円形ブレード
を含む切削手段とから少なくとも構成される切削装置で
あって、保持テーブルの保持面が、所定の曲率半径の凸
状の湾曲面に形成されている切削装置を提供する。
Description
の被加工物を切削する方法、及び、その方法の実施に用
いることができる切削装置に関する。
のペレットとする場合は、図11に示すように、半導体
ウェーハWが保持テーブル50に保持される。そして、
保持テーブル50が矢印の方向に移動し、切削水の供給
と共に高速回転する円形ブレード51の作用を受けて半
導体ウェーハWが切削される。
ド51の側面にはダイヤモンド等の砥粒51aが固着さ
れているため、切削時に円形ブレード51の側面が接触
する切削溝52の両側には、図13に示すような細かな
欠けであるチッピング53やクラックが生じやすい。そ
して、これらが原因となってペレットの抗折強度が低下
したり、パーティクルが発生したりするという問題が生
じる。
工物の表面に保護テープを貼着したり、切削水を過剰に
供給したり、円形ブレードの側面における砥粒の突出量
を可能な限り均一化して厚さ精度を高めたり、予め切削
溝となるべき箇所にV溝を形成して面取りを行った後に
V溝の底を切削したりすることにより、チッピングやク
ラックが生じるのを防止している。
ずれの方法による場合も、以下のような問題点がある。
ープを大量に使用しなければならないために経済性に欠
けると共に、テープの貼着に時間も要するために生産性
も低下するという問題がある。
削水の使用量が増大するため、経済性の点で問題があ
る。
合においても、砥粒の突出量を完全に均一化することは
できないため、チッピングやクラックが生じるのを完全
に防止するのは困難である。
場合には二段階の切削を行わなければならないため、生
産性が低下するという問題がある。
からなる半導体ウェーハを切削する場合のみならず、フ
ェライトやガラス等を切削する場合にも同様に発生しう
る。このように、被加工物を切削する場合においては、
経済性、生産性の両面において優れた手法によって、チ
ッピングやクラックが生じるのを防止することに課題を
有している。
の具体的手段として本発明は、被加工物を保持する保持
テーブルと、該保持テーブルに保持された被加工物を切
削する円形ブレードを含む切削手段とから少なくとも構
成される切削装置を用いて被加工物を切削する切削方法
であって、被加工物の表面を僅かに拡張させた状態で被
加工物を保持テーブルに保持し、円形ブレードによって
該被加工物を切削する切削方法を提供する。
ーブルと、該保持テーブルに保持された被加工物を切削
する円形ブレードを含む切削手段とから少なくとも構成
される切削装置であって、保持テーブルの保持面が所定
の曲率半径の凸状の湾曲面に形成されている切削装置を
提供する。
100メートル〜5メートルであること、被加工物が保
持テーブルの保持面に倣って保持され、被加工物の表面
が僅かに拡張することを付加的要件とする。
及び切削装置によれば、切削により被加工物に形成され
る切削溝が外側に僅かに広がるため、一度切削溝が形成
されるとその後は円形ブレードの側面と切削溝とが接触
しなくなり、チッピングやクラックが発生しなくなる。
て、図1に示す切削装置10を用いて、図2に示す如く
湾曲している半導体ウェーハ20を切削する方法につい
て説明する。この半導体ウェーハ20は、外周部が浮き
上がって湾曲したものであり、上側の面を表面20a、
下側の面を裏面20bとする。なお、理解を容易とする
ために図2においては湾曲の状態を誇張して示している
が、実際には最大でも高低差が数百μm程度の微小な湾
曲である。
た半導体ウェーハ20を切削する場合は、保持テープT
を介してフレームFに保持された半導体ウェーハWが、
保持テーブル11に吸引保持される。
持テーブル11がX軸方向に移動してアライメント手段
12の直下に位置付けられ、ここで半導体ウェーハ20
の表面が撮像されて円形ブレード13aと切削すべき領
域との位置合わせがなされた後、更に保持テーブル11
が同方向に移動することにより、Y軸方向及びZ軸方向
に移動可能な切削手段13の作用を受ける。
ード13aを備えており、切削手段13のY軸方向の移
動により半導体ウェーハ20における切削すべき領域と
円形ブレード13aとの位置合わせがなされた状態で、
切削手段13のZ軸方向の制御により切削手段13が下
降し、保持テーブル11がX軸方向に移動しながら高速
回転する円形ブレード13aと接触して半導体ウェーハ
Wが切削される。
ポーラス部材等からなり半導体ウェーハ20が載置され
る保持面14と、保持面14の下部において保持面14
に吸引作用を施す吸引源15と、半導体ウェーハ20を
保持するフレームFを固定する2つのクランプ部16と
から概ね構成されている。
対のガイドレール17が配設されており、ガイドレール
17にガイドされてスライド部18が所要範囲X軸方向
にスライド可能となっている。また、クランプ部16
は、所要角度回動自在な回動部19を有しており、回動
部19の下面とスライド部18の上面との間でフレーム
Fを挟持することができる。そして、回動部19の下面
とスライド部18の上面との間でフレームFを挟持する
と共に吸引作用によって、半導体ウェーハWを保持面1
4上において固定することができる。
おいて、湾曲した半導体ウェーハ20は、図4において
二点鎖線で示すように、浮き上がった外周側を下方に吸
引することにより平坦にして、その表面20aが僅かに
拡張された状態で保持面14に吸着され、フレームFが
クランプ部16に固定され、図5に示す如く保持テーブ
ル11に保持される。
態の半導体ウェーハ20が保持テーブル11に保持され
た状態で円形ブレード13aを高速回転させながら切削
手段13を所定の切り込み深さまで下降させ、保持テー
ブル11をX軸方向に移動させると、円形ブレード13
aは円形ゆえに最初に表面20aに接触し、徐々に下方
に切り込んでいく。そして、半導体ウェーハ20は表面
20aが拡張された状態で保持されているため、図6に
示すように、円形ブレード13aの接触により切削溝2
1が形成されるにつれて切削溝21が外側に向けて僅か
に拡張されていく。
円形ブレード13aの側面から突出した砥粒13bが、
既に形成された切削溝21の側面に接触することがなく
なるため、チッピングやクラックが生じなくなる。図7
は、この切削方法により切削したときの切削溝21a、
21bの状態を表したものであり、図13に示した従来
の切削後の状態と比較すると、切削溝21a、21bの
側面、即ち切削面にチッピング等が生じていないために
各ペレット22a、22b、22c、22dの品質が格
段に向上していることがわかる。このようにペレットの
品質が向上すると、ペレットが破損しなくなり、寿命も
向上する。また、切削面の状態が良好となることによ
り、パーティクルが発生することもなくなり、ペレット
の品質が更に向上する。
湾曲していない平坦な半導体ウェーハを切削する方法に
ついて説明する。この場合も、図1に示した切削装置1
0とほぼ同様に構成される切削装置を用いることができ
るが、保持テーブルの構成のみが異なる。
30において湾曲していない半導体ウェーハ40を保持
した状態を図8に示す。この保持テーブル30は、図3
に示した保持テーブル11とほぼ同様に構成されるが、
保持面31が平坦でない点が異なっている。なお、保持
テーブル11と同様に構成される部位については同一の
符号を付し、その説明は省略する。
31は、凸面鏡の如く緩やかな湾曲面に形成されてお
り、この面の曲率半径は100メートル〜5メートルで
あり、例えば保持テーブル11の直径が200mmであ
る場合は高低差が50μm〜1mm程度の微細な湾曲面
である。
ない平坦な半導体ウェーハ40を吸引保持すると、図9
において誇張して示すように、湾曲した保持面31に倣
って半導体ウェーハの裏面が吸引され、半導体ウェーハ
40の表面40aが拡張された状態で保持される。
ル30に保持された状態で、高速回転する円形ブレード
13aによって切削を行うと、半導体ウェーハ40の表
面40aが拡張されているため、図10に示すように、
円形ブレード13aが切り込んで切削溝41が形成され
るにつれて、切削溝41が外側に向けて拡張されてい
く。
円形ブレード13aの側面から突出した砥粒13bが、
既に形成された切削溝の側面に接触することがなくなる
ため、チッピングやクラックが生じなくなり、図7に示
したのと同様に、各ペレットの品質が格段に向上する。
ーハ40を保持して切削を行う場合には、円形ブレード
13aもこの湾曲に沿って動作させる必要がある。具体
的には、保持テーブル30のX軸方向の移動に伴って、
円形ブレード13aの下端が保持面31の曲率半径に対
応して弧を描くよう切削手段13のZ軸方向の動きを制
御する必要がある。
ェーハを切削する場合を例に挙げて説明したが、被加工
物は半導体ウェーハだけには限られず、例えば、ガラ
ス、フェライト等を切削する場合にも本発明を適用する
ことができる。
工物の切削方法及び切削装置によれば、切削により被加
工物に形成される切削溝が外側に僅かに広がることによ
り、一度切削溝が形成されるとその後は円形ブレードの
側面と切削溝とが接触しなくなり、チッピングやクラッ
クが発生しなくなるため、切削面の状態が良好となり、
ペレットの品質が格段に向上する。
り、パーティクルの発生がなくなり、ペレットの品質が
より向上する。
り、ペレットが破損しにくくなり、寿命も向上する。
る切削装置の一例を示す斜視図である。
た半導体ウェーハを示す正面図である。
ブルを示す斜視図である。
持する様子を示す説明図である。
持された状態を示す正面図である。
す説明図である
ウェーハに形成された切削溝を示す平面図である。
に半導体ウェーハが保持された状態を示す正面図であ
る。
子を示す説明図である。
を切削する様子を示す説明図である。
する様子を示す説明図である。
示す側面図である。
を示す平面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 被加工物を保持する保持テーブルと、該
保持テーブルに保持された被加工物を切削する円形ブレ
ードを含む切削手段とから少なくとも構成される切削装
置を用いて被加工物を切削する切削方法であって、 被加工物の表面を僅かに拡張させた状態で該被加工物を
該保持テーブルに保持し、該円形ブレードによって該被
加工物を切削する切削方法。 - 【請求項2】 被加工物を保持する保持テーブルと、該
保持テーブルに保持された被加工物を切削する円形ブレ
ードを含む切削手段とから少なくとも構成される切削装
置であって、 該保持テーブルの保持面は、所定の曲率半径の凸状の湾
曲面に形成されている切削装置。 - 【請求項3】 所定の曲率半径は、100メートル〜5
メートルである請求項2に記載の切削装置 - 【請求項4】 被加工物は保持テーブルの保持面に倣っ
て保持され、該被加工物の表面が僅かに拡張する請求項
2または3に記載の切削装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11162209A JP2000349050A (ja) | 1999-06-09 | 1999-06-09 | 被加工物の切削方法及び切削装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11162209A JP2000349050A (ja) | 1999-06-09 | 1999-06-09 | 被加工物の切削方法及び切削装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000349050A true JP2000349050A (ja) | 2000-12-15 |
Family
ID=15750051
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11162209A Pending JP2000349050A (ja) | 1999-06-09 | 1999-06-09 | 被加工物の切削方法及び切削装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000349050A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014045144A (ja) * | 2012-08-28 | 2014-03-13 | Fujitsu Semiconductor Ltd | ダイシング方法及びダイシング装置 |
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-
1999
- 1999-06-09 JP JP11162209A patent/JP2000349050A/ja active Pending
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