JPH0729649Y2 - 光電変換装置 - Google Patents

光電変換装置

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JPH0729649Y2
JPH0729649Y2 JP1120089U JP1120089U JPH0729649Y2 JP H0729649 Y2 JPH0729649 Y2 JP H0729649Y2 JP 1120089 U JP1120089 U JP 1120089U JP 1120089 U JP1120089 U JP 1120089U JP H0729649 Y2 JPH0729649 Y2 JP H0729649Y2
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はフォトダイオード型光電変換装置でおける開放
電圧の温度補償に関するものである。
〔考案の背景〕
本出願人は、先に、入射光量の変化に対して開放電圧の
変化する出力が、広い照度範囲で直線性を有し、且つ温
度係数が小さく、安価な光電変換装置として第5図に示
す光電変換装置を提案した(特願昭63−251365号)。
51は透明基板、52は透明導電膜、53a、53bはP−I−N
接合した非晶質半導体層、54a、54bは金属電極、55は遮
光体、56はバイパス抵抗成分(以下、抵抗と記す)、57
はバイアス電圧電源である。
透明基板51上に、透明導電膜52、P−I−N接合した非
晶質半導体層53a、53b及び金属電極54a、54bからなる積
層体a,bが形成される。そして、前記2つの積層体a,bが
透明導電膜52を介して互いに逆方向に接続されて形成さ
れるとともに、一方の積層体aには、周囲の光の入射を
遮断する遮光体55が形成される。
そして、前記透明導電膜52と遮光体55を有する積層体a
の金属電極54aとの間に抵抗成分56を介在してバイアス
電圧が印加されるようバイアス電圧電源57に接続してい
る。
第6図はその等価的な電気回路図である。
電気回路図において、遮光体55を有する積層体aと抵抗
成分56とバイアス電圧電源57の印加電圧Vbの閉回路(図
では左側)を考えると、この閉回路に流れる電流をiと
すると、 Vb=i・(nKT/q)・{1n(i/Is+1)}−となる。
ここで、n:積層体の非晶質半導体層によって決まる固有
係数(ダイオード値) R:抵抗成分 6の抵抗値 K:ボルツマン定数 T:絶対温度 q:電子の電荷 Is:積層体の飽和電流 である。
そして、点xにおける電圧をVxとすると、 Vx=i・R=Vb−(nKT/q)・{1n(i/Is+1)}−
となる。
また、VoutはVxと積層体bの開放電圧VOCとの和とな
る。
また、積層体bの開放電圧VOCは、 VOC=(nKT/q)・{1n(Ip/Is+1)}−で表され
る。
ここで、Ip:積層体bの光電流 即ち、出力電圧Voutは、式及び式から、 Vout=Vb−(nKT/q)・{(1n(i/Is+1)}+(nKT/
q)・{1n(Ip/Is+1)}−となる。
式において、Isは温度変化に対して指数的に変化する
ため、開放電圧VOCは温度に対して逆比例し、その温度
係数は−2.7mW/℃程度の値を示す。ここで式におい
て、第2項、第3項にはそれぞれi/Is、Ip/Isという成
分が有り、温度変化に対してIsが指数関数的に変化する
ものの、第2項、第3項の符号が互いに逆であるため、
開放電圧VOC単独に比べ、Isの変化分が幾分相殺される
とになり、出力電圧Voutの温度係数は小さくなる。
しかし、積層体の非晶質半導体層によって決まるダイオ
ード値nが、同一工程で作成しても、実際には、積層体
aの非晶質半導体層53aのダイオード値naと積層体bの
非晶質半導体層53bのダイオード値nbとに弱干の差が生
じる。このため、積層体aと積層体b間で諸特性がばら
ついてしまう。これは、積層体aに設けた遮光体55の成
分、主に金属が非晶質半導体層53a中に拡散してしまう
ためである。一例として、受光部の積層体bのダイオー
ド間nbは1.5であるが、遮光体55を有する積層体aのダ
イオード値naは1.0〜1.5の間でばらついてしまう。
〔本考案の目的〕
本考案は、上述の背景に鑑み案出されたものであり、そ
の目的は、受光部側及び遮光体側の積層体のn値のばら
つきを抑え、精度の向上した光電変換装置を提供するこ
とにある。
〔目的を達成するための技術的な手段〕
上述の目的を達成するために本考案によれば、透明導電
膜を被着した透明基板上に、P−I−N接合した非晶質
半導体層と金属電極とを重畳して成なる2つの積層体を
形成し、該透明導電膜を介して接合方向を互いに逆向き
に接続し、一方の積層体に遮光体を形成するとともに、
前記透明導電膜と一方の積層体の金属電極間に、一定バ
イアス電圧を印加する電源及びバイパス抵抗成分を設け
た光電変換装置において、前記透明導電膜とP−I−N
接合した非晶質半導体層との間にI型非晶質シリコン半
導体層を介在させた光電変換装置が提供される。
〔実施例〕
以下、本考案の光電変換装置を図面に基づいて詳細に説
明する。
第1図は本考案に係る光電変換装置の構造を示す断面構
造図であり、第2図は第1図に示した光電変換装置の等
価的な電気回路図である。
本考案の光電変換装置は、透明基板1上に、透明導電膜
2、P−I−N接合した非晶質半導体層3及び金属電極
4a、4bからなる積層体a,bが形成される。そして、前記
2つの積層体a,bが透明導電膜2を介して接合方向を互
いに逆方向に接続されて形成されるとともに、一方の積
層体aには、周囲の光の入射を遮断する遮光体5が形成
される。
透明基板1はガラス、透光性セラミックなどから成り、
該透明基板1の一主面には透明導電膜2が被着されてい
る。
透明導電膜2は酸化錫、酸化インジウム、酸化インジウ
ム錫などの金属酸化物膜で形成され、透明基板1の一主
面の少なくとも積層体a,bに共通の膜となるように形成
されている。具体的には透明基板1の一主面上にマスク
を装着した後、上述の金属酸化物膜を被着したり、透明
基板1の一主面上に金属酸化膜を被着した後フォト・エ
ッチング処理することにより形成される。
非晶質半導体層3は、少なくとも金属電極4a、4bが形成
され積層体a、bとなる部分に、第1の導電型、第2の
導電型、第3の導電型を接合、即ちP−I−N接合が形
成されている。具体的には、非晶質半導体層3はシラ
ン、ジシランなどのシリコン化合物ガスをグロー放電で
分解するプラズマCVD法や光CVD法等で被着される非晶質
シリコンなどから成り、P層はシランガスにジボランな
どのP型ドーピングガスを混入した反応ガスで形成さ
れ、I層はシランガスを反応ガスとして形成され、N層
はシランガスにフォスフィンなどのN型ドーピングガス
を混入した反応ガスで形成される。
金属電極4a、4bは、非晶質半導体層3上に所定間隔、例
えば非晶質半導体層3を通して金属電極4a、4b間にリー
ク電流が発生しない程度の充分な距離を置いて形成され
ている。具体的には、金属電極4a、4bは非晶質半導体層
3上にマスクを装着し、ニッケル、アルミニウム、チタ
ン、クロム等の金属を被着したり、非晶質半導体層3上
にニッケル、アルミニウム、チタン、クロム等の金属膜
を被着した後レジスト・エッチング処理したりして所定
パターンに形成される。この工程により、透明導電膜2
を共通な膜とした積層体a、bが形成されることにな
る。
尚、この金属電極4a、4bのレジスト・エッチング処理時
に、金属電極4a、4b及び非晶質半導体層3をエッチング
する溶液に浸漬したり、またレジスト・エッチング処理
に続いて金属電極4a、4bを侵さず、非晶質半導体層3の
みをエッチングする溶液に浸漬することにより、金属電
極4a、4bが形成されない部分の非晶質半導体層3の一部
(図では、N層)または全部を除去してもよい。
遮光体5は、前記積層体a、bのいづれか一方の積層
体、例えば積層体aに、周囲からの光が積層体aの非晶
質半導体層3に照射されないように、積層体aに対応す
る透明導電膜2と非晶質半導体層3の間に形成される。
具体的には、上述の透明導電膜2を形成した後に、積層
体aとなる部分に遮光体5を形成する。遮光体5の形成
方法として、不透光性樹脂、無機材料をスクリーン印刷
法で形成したり、ニッケル、クロム、チタン、ニッケル
−クロムなどの金属を厚み500Å以上にスパッタリング
などの物理的蒸着法で形成する。これにより、周囲の光
を完全に遮断することができる。特に後者の金属を被着
した場合には、透明導電膜2を緩衝物質として作用させ
ることができるので、遮光体5の金属層の基板剥離が防
止できる。
I型非晶質シリコン半導体層7は、少なくとも積層体a
のP−I−N接合した非晶質半導体層3と遮光体5との
間に形成される。図では積層体a、bを問わずP−I−
N接合した非晶質半導体層3の下部に形成されている。
具体的には、非晶質半導体層3の製造工程で、非晶質半
導体層3に先立って、シラン、ジシランなどのシリコン
化合物ガスをグロー放電で分解するプラズマCVD法や光C
VD法等で被着される。
この非晶質シリコン半導体層7によって、遮光体5の金
属層からP−I−N接合した非晶質半導体層3側に拡散
する金属成分を遮断し、この金属成分の拡散による非晶
質半導体層3の悪影響(膜の変質によるn値のばらつ
き)を防止する。このように金属成分を遮断するために
は、少なくとも50Å以上の膜厚が必要となる。
抵抗成分6は、第2図に示すように外部バイアス電圧が
積層体aの金属電極4aと透明導電膜2間にバイアス電圧
を印加する際に、外部バイアス電圧と透明導電膜2間に
介在される。例えば、抵抗成分6は市販の抵抗素子を用
いてもよいが、積層体a、b間の非晶質半導体層3を用
いて形成される。即ち、抵抗成分6は前記透明導電膜2
及び金属端子8に接続されたI型非晶質シリコン半導体
層7及びI−N接合した非晶質半導体層3である。透明
導電膜2と金属電極8に挟持された抵抗成分6は、I−
N接合によりなっており、非晶質半導体層3のP層のみ
又はI型非晶質シリコン半導体層7と非晶質半導体層3
のP層の両方が所定パターンに形成されている。具体的
には、非晶質半導体層3のP層はI型非晶質シリコン半
導体層7上にマスクを装着して前述のプラズマCVD法や
光CVD法などで被着したり、I型非晶質シリコン半導体
層7上にP層の非晶質半導体層3を被着した後、レジス
トエッチング処理をしたりして、I型非晶質シリコン半
導体層7とともに所定パターンに形成されたりする。こ
の工程により透明導電膜2と金属電極8に挟持された抵
抗成分6の部分以外にのみP層又はP層とI層7が形成
され、その後前述のプラズマCVD法や光CVD法などの手法
でI層、N層の非晶質シリコン半導体層3が順次被着さ
れる。
尚、透明導電膜や一般の金属とI型非晶質シリコン半導
体層7との接触は通常ショトキー障壁が形成され、整流
特性を示すので非晶質半導体層3やI型非晶質シリコン
半導体層7の被着前に水素やごく低濃度のフォスフィン
と水素の混合でプラズマ処理などを行う。尚、金属端子
8は、2つの積層体a,bの金属電極4a、4bの形成時に同
一材料のニッケル、アルミニウム、チタン、クロム等の
金属で形成される。
以上のように構成された光電変換装置に基づいて、バイ
アス電圧の印加について説明する。
金属端子8と積層体aの金属電極4aとの間に抵抗成分6
が接続される。さらに、抵抗成分6と積層体aの金属電
極4aとの間には、直流のバイアス電圧9が積層体aに対
して順方向に印加されている。
今、積層体aの金属電極4aに−、透明導電膜2間に抵抗
成分6を介して+で積層体aに対して順方向にバイアス
電圧をかけておくと、出力(点A、B間)Voutには、上
述のようにVxと積層体bの開放電圧VOCとの和になる。
即ち、出力電圧Voutは、上述の式より、Vout=Vb
(nKT/q)・{1n(i/Is+1)}+(nKT/q)・{1n(Ip
/Is+1)}となる。
上式で温度Tに関する項が第2項及び第3項であるが、
互いに符号が反対であるため、明状態で、周囲温度が上
昇しても、積層体bの開放電圧の温度Tに対する変化分
が積層体aの両端に発生する電圧の温度Tに対する変化
分に対応した電圧Vxの変化分より、いくぶんか相殺さ
れ、結局出力Voutの温度係数は積層体bの開放電圧の温
度係数よりも小さくなる。
今、抵抗成分6に1.5MΩの抵抗素子、バイアス電圧に1V
の電圧及び積層体a、bの受光面積を夫々1.1cm2に夫々
設定して出力Vabの温度係数を測定したところ、+0.1mV
/℃〜+0.17mV/℃であった。公知の単一の単一の積層体
を有するフォトダイオード型光センサーの温度係数であ
る−2.7mV/℃に比較して、1/10以上に抑えることがで
き、温度変化の大きい環境であっても正確な光量の検出
が可能となる。また、入射光量に対する出力Vab変化に
ついても、受光面積が1.1cm2、抵抗成分6が1.5MΩΩで
は、0.5Lux〜5000Luxの範囲では、照度の対数に比例す
る直線性が得られた。尚、0.5Lux以下及び50000Lux以上
と実用上無視できる領域で若干出力が下降する程度であ
った。
本考案の光電変換装置によれば、非晶質シリコン半導体
層7を介在させるため、特に積層体a、bのn値に大き
な差がなく精度のよい温度補償が可能となる。
第3図(a)〜(b)は本考案の光電変換装置を構成す
る積層体a、bの暗時電圧−電流特性を示し、第3図
(c)は、非晶質半導体層3と遮光体55とが直接接する
従来の積層体の暗時電圧−電流特性である。尚、図中線
fは夫々順方向の特性で、線rは逆方向の特性を示す。
第3図(a)は、非晶質シリコン半導体層7を300Åに
設定した積層体aの特性であり、暗電流値が約10-10A/c
m2と、第3図(b)と大きな差異はない。この時の積層
体aのn値は約1.484であり、積層体bのn値は約1.524
であった。
第3図(b)と第3図(c)を比較すると、非晶質シリ
コン半導体層7を介在した本考案の光電変換装置に用い
る積層体aの暗電流値は1桁も小さい。この時の積層体
aのn値は約1.484(第3図(b))に対して、非晶質
シリコン半導体層7を介在させない積層体のn値は約1.
088(第3図(c))と約50%も小さく、且つばらつき
が大きくなってしまう。
第4図は、本考案の光電変換装置の他の実施例を示す断
面図である。尚、第1図と同一部分は1同一符号を付
し、その詳細な説明は割愛する。
本実施例では、第1図同様に、抵抗成分6を積層体aと
積層体bとの間の透明基板1から光入射可能な非晶質半
導体層3で形成するが、金属端子81に近接して第2の金
属端子82を形成した光電変換装置である。これにより、
抵抗成分6が非晶質半導体層3の厚み方向ではなく、両
金属端子81、82に挟まれた非晶質半導体層3となる。
第1図に示した光電変換装置同様に、本実施例では、抵
抗成分6を積層体a、bの製造過程で作成できるという
製造上の利点がある。さらに光入射光量が大きくなると
導電率が増加して、抵抗成分6の抵抗値が下がるという
利点がある。
これは、前述の光電変換装置の両積層体a、bの関係式
式、 出力電圧Vout=Vb−nKT/q)・{1n(i/Is+1)}+(n
KT/q)・{1n(Ip/Is+1)}において、 第2項のi/Isと第3項のIp/Isの比率を入射光量に追従
させれば温度係数の入射光量依存性を小さくできるとい
うことになる。
上述の式の第1項及び第2項の式、即ち、積層体bと抵
抗成分6とバイアス電源から成る閉回路における関係式
式 Vx=i・R=Vb−(nKT/q)・{1n(i/Is+1)}にお
いて、 i=Vb−(nKT/q)・{1n(i/Is+1)/R}となる。
即ち、入射光量に比例してiを増大させるには、入射光
量と抵抗成分6の抵抗値Rが反比例であればよい。ただ
し、抵抗成分6のγ値が積層体bのIpのγ値と同一にな
ってしまうと、式の第2項i/Isと第3項Ip/Isの比率
が光量の変化に対して常に一定となってしまうため、Ip
がγ=1であるため、抵抗値Rをγ<1にする必要があ
る。従って、第1図及び第4図の構成のように抵抗成分
6を入射光量の変化に対して抵抗値が低下するように非
晶質半導体層3内で形成すると、入射光量に対する温度
係数を追従補正が可能となる。例えば、抵抗成分6を固
定抵抗値R=1.5MΩ(γ=0)、非晶質半導体層3内に
形成した抵抗成分(γ=0.4とγ=0.8)に夫々設定し、
0.1Lux及び105Lux時の出力電圧Vout(V)及び温度係数
(mV/℃)を調べた。その結果は下の表の通りである。
尚、抵抗成分6は、0.1Lux時に固定抵抗値R=1.5MΩと
成るように設定し、バイアス電圧Vb=1.0V、積層体a、
bの有効面積=1cm2、温度25℃に設定して行った。
上述のように、本実施例のように抵抗成分6を入射光量
に対して変化するように形成すると、入射光量の増加に
伴う温度係数の変化を極小化でき、積層体a、bのn値
の近似とともに温度係数を小さくできため、一層精度の
高い温度補償が可能な光電変換装置が達成できる。
〔考案の効果〕
以上のように、本考案は、透明導電膜を被着した透明基
板上に、P−I−N接合した非晶質半導体層と金属電極
とを重畳して成る2つの積層体を形成し、該透明導電膜
を介して互いに逆向きに接続し、一方の積層体に遮光体
を形成するとともに、前記透明導電膜と一方の積層体の
金属電極間に、一定バイアス電圧を印加する電源及びバ
イパス抵抗成分を設けた光電変換装置において、前記透
明導電膜とP−I−N接合した非晶質半導体層との間に
I型非晶質シリコン半導体層を介在させたことにより、
遮光体より拡散する金属原子などの不純物のP−I−N
接合した非晶質半導体層への拡散が防止でき、よって受
光部側及び遮光体側の積層体のn値のばらつきを抑え、
周囲の温度変化に対する出力変化がほんとんど無視でき
る温度補償の精度が向上した光電変換装置が達成され
る。
【図面の簡単な説明】 第1図は本考案に係る光電変換装置の構造を示す断面図
である。 第2図は第1図に示した光電変換装置の等価的な電気回
路図である。 第3図(a)、(b)は本考案の光電変換装置を構成す
る積層体a、bの電圧−電流特性図であり、第3図
(c)は、非晶質シリコン半導体層を介在させない場合
の遮光体を有する積層体の電圧−電流特性図である。 第4図は本考案の光電変換装置の他の実施例を示す断面
図である。 第5図は従来の光電変換装置を示す断面図である。第6
図は第5図に示した光電変換装置の等価的な電気回路図
である。 1……透明基板 2……透明導電膜 3……非晶質半導体層 4a、4b……金属電極 5……遮光層 6……抵抗成分 7……I型非晶質シリコン半導体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 田中 聖也 滋賀県八日市市蛇溝町長谷野1166番地の6 京セラ株式会社滋賀八日市工場内 審査官 近藤 幸浩 (56)参考文献 特開 平2−98976(JP,A) 特開 平2−202070(JP,A)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明導電膜を被着した透明基板上に、P−
    I−N接合した非晶質半導体層と金属電極とを重畳して
    成る2つの積層体を形成し、該透明導電膜を介して接合
    方向を互いに逆向きに接続し、一方の積層体に遮光体を
    形成するとともに、前記透明導電膜と一方の積層体の金
    属電極間に、一定バイアス電圧を印加する電源及びバイ
    パス抵抗成分を設けた光電変換装置において、 前記透明導電膜とP−I−N接合した非晶質半導体層と
    の間にI型非晶質シリコン半導体層を介在させたことを
    特徴とする光電変換装置。
JP1120089U 1989-01-31 1989-01-31 光電変換装置 Expired - Lifetime JPH0729649Y2 (ja)

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