JPH07292395A - 洗浄液 - Google Patents

洗浄液

Info

Publication number
JPH07292395A
JPH07292395A JP6110116A JP11011694A JPH07292395A JP H07292395 A JPH07292395 A JP H07292395A JP 6110116 A JP6110116 A JP 6110116A JP 11011694 A JP11011694 A JP 11011694A JP H07292395 A JPH07292395 A JP H07292395A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
cleaning liquid
water
epoxy resin
curing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6110116A
Other languages
English (en)
Inventor
Sadakatsu Suzuki
貞勝 鈴木
Masayuki Asami
昌之 浅見
Hiroshi Ueno
廣 上野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tonen Corp filed Critical Tonen Corp
Priority to JP6110116A priority Critical patent/JPH07292395A/ja
Publication of JPH07292395A publication Critical patent/JPH07292395A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Detergent Compositions (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好な洗浄効果を有すると共に、被洗浄物の
リンスなしでかつ低温で短時間の乾燥により、十分に乾
燥することができかつ水垢等の汚れがなく、並びに優れ
た安全性をも有する洗浄液を提供する。 【構成】 3‐メトキシ‐1‐ブタノール、又は3‐メ
トキシ‐1‐ブタノールと水を含む洗浄液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗浄液に関し、更に詳
しくは金属又は樹脂等の表面に付着した油類、硬化前エ
ポキシ樹脂、ポリマー、スケール、はんだ付けフラック
ス、金属石鹸等の洗浄に適した洗浄液に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記の油類等の洗浄には、フロン
系溶剤、あるいはトリクロロエタン等の塩素系溶剤が使
用されている。また、はんだ付けフラックスの洗浄除
去、あるいはエポキシ樹脂を取扱う産業装置において、
各成分の配合工程あるいは配合後の貯蔵中に装置類に付
着した硬化前エポキシ樹脂及び硬化前エポキシ樹脂組成
物の洗浄除去においても、上記溶剤が使用されている。
しかし、これらの溶剤はオゾン層を破壊する物質とし
て、近い将来その製造が禁止される予定であり、更に塩
素系溶剤は毒性が強く、水質汚染を防止するため、その
法規制も厳しい。
【0003】また、炭化水素等の石油系溶剤、テルペン
系溶剤、アルコール系溶剤、アセトン等も使用し得る
が、これらの溶剤は無機イオン類や極性化合物に対する
洗浄力に乏しく、また、その引火点が比較的低く、かつ
毒性を有する等の安全上の問題がある。
【0004】界面活性剤や無機アルカリを添加した水系
洗浄剤、リン酸塩類等の水溶液系は、洗浄力が乏しく、
かつ排水処理設備に大きなスペースを必要とし経済性の
面から好ましくない。また、洗浄後、汚れの原因となる
水垢や添加成分等を除去するためのリンス工程が必要で
あるという問題もある。
【0005】はんだ付けフラックス用洗浄液は、例え
ば、特開平4‐68095号公報、同3‐243698
号公報、又は米国特許第4,983,224号明細書等
に挙げられている。
【0006】即ち、特開平4‐68095号公報には、
(1)ノニオン系界面活性剤、及び(2)N‐メチルピ
ロリドン、2‐ピロリドン、γ‐ブチロラクトン、ジメ
チルスルホキシド、スルホラン、炭酸プロピレンの中か
ら選ばれる一種又は二種以上を含むフラックス洗浄剤が
開示されている。しかし、リンス工程が必要であるとい
う問題がある。
【0007】特開平3‐243698号公報には、テト
ラヒドロフルフリルアルコールとC1 〜C6 アルキル若
しくはC1 〜C6 アルケニルで置換されているピロリド
ンを含む、フラックス残留物を除去するために有効な清
浄剤が開示されている。しかし、該清浄剤においては、
更に水、アルコール又はフッ素化炭化水素のような洗浄
溶剤で洗浄する工程が必要であるという問題がある。
【0008】米国特許第4,983,224号明細書に
は、テルペン/テルペノール、界面活性剤、N‐メチル
ピロリドン及び任意的に水を含む洗浄液組成物により、
はんだ付けフラックスを洗浄する方法が開示されてい
る。しかし、最終的に水洗浄を施すことが好ましいとい
う問題がある。
【0009】また、本出願人は既に、(A)N‐メチル
‐2‐ピロリドン30〜73重量部、(B)3‐メトキ
シ‐1‐ブタノール10〜53重量部、及び(C)水1
7〜50重量部を含み、これらの合計が100重量部で
ある洗浄液組成物(平成6年3月31日出願、発明の名
称「洗浄液組成物」)を出願した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、良好な洗浄
効果を有すると共に、被洗浄物のリンスなしでかつ低温
で短時間の乾燥により、十分に乾燥することができかつ
水垢等の汚れがなく、並びに優れた安全性をも有する洗
浄液を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1) 3‐
メトキシ‐1‐ブタノール、又は3‐メトキシ‐1‐ブ
タノールと水を含む洗浄液にある。
【0012】好ましい態様として、(2) はんだ付け
フラックス洗浄用の上記(1)記載の洗浄液、(3)
硬化前エポキシ樹脂洗浄用の上記(1)記載の洗浄液、
(4) 3‐メトキシ‐1‐ブタノール 40〜70重
量部、及び水60〜30重量部を含むはんだ付けフラッ
クス用洗浄液、(5) 3‐メトキシ‐1‐ブタノール
50〜70重量部、及び水50〜30重量部を含む硬
化前エポキシ樹脂用洗浄液、等を挙げることができる。
【0013】本発明の洗浄液は、良好な洗浄効果を有す
ると共に、低温での良好な乾燥性を有する。従って、リ
ンス工程を省略又は大幅に簡略化しても、被洗浄物の乾
燥が容易である。また、被洗浄物表面に水垢類が残存せ
ず、廃水処理も容易である。更に、本発明の洗浄液は、
引火性が低く、低臭で毒性も少なく、かつ良好な生分解
性を有し安全性の面からも非常に優れている。3‐メト
キシ‐1‐ブタノール(以下、MBOと略すことがあ
る)は、高沸点なので蒸発による損失が少なく、蒸留に
よる再利用が可能であり、経済性の面からも優れてい
る。
【0014】本発明の洗浄液は、好ましくは、はんだ付
けフラックスの洗浄用として使用される。この場合、M
BOと水の配合比は、好ましくはMBO40〜70重量
部及び水60〜30重量部、特に好ましくはMBO50
〜70重量部及び水50〜30重量部である。上記範囲
内においては、はんだ付けフラックスに対する良好な洗
浄力と乾燥性を兼ね備えることができると共に、引火性
が消滅するため好ましい。MBOが上記下限未満で水が
上記上限を超えては、はんだ付けフラックスに対する洗
浄力の低下が生ずる。MBOが上記上限を超え、水が上
記下限未満では、引火性が生ずる。
【0015】また、本発明の洗浄液は、好ましくは、硬
化前エポキシ樹脂の洗浄用として使用される。また、硬
化前エポキシ樹脂、特に硬化前エポキシ樹脂組成物に対
して硬化促進作用がない。従って、洗浄後に本発明の洗
浄液が、例えばタンク内等に多少残存しても、再度硬化
前エポキシ樹脂、特に硬化前エポキシ樹脂組成物の貯蔵
中に、硬化のおそれがなく、また、硬化工程で早すぎる
硬化が起きない。上記の場合、MBOと水の配合比は、
好ましくはMBO50〜70重量部及び水50〜30重
量部である。上記範囲内においては、硬化前エポキシ樹
脂に対する良好な洗浄力と乾燥性を兼ね備えることがで
きると共に、引火性が消滅するため好ましい。MBOが
上記下限未満で水が上記上限を超えては、硬化前エポキ
シ樹脂の洗浄力の低下が生ずる。MBOが上記上限を超
え水が上記下限未満では、引火性が生ずる。
【0016】上記の硬化前エポキシ樹脂としては、例え
ばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF
型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、
多価アルコールのポリグリシジルエーテル、多塩基酸の
ポリグリシジルエステル、3,4‐エポキシシクロヘキ
シルメチル(3,4‐エポキシシクロヘキサン)カルボ
キシレート、ビニルシクロヘキセンジエポキサイド、ク
レゾールノボラック型エポキシ樹脂、ヒダントイン環を
有するエポキシ樹脂等が挙げられる。また、硬化前エポ
キシ樹脂組成物としては、例えば上記エポキシ樹脂にエ
ポキシ樹脂硬化剤、硬化促進剤を加え、更に充填剤、安
定剤、可塑剤、滑剤、難燃剤、難燃助剤、帯電防止剤、
着色剤、帯電性付与剤、褶動性改良剤、耐衝撃性改良剤
等の慣用の添加剤を配合したもの等が挙げられる。ここ
で、エポキシ樹脂硬化剤としては通常使用されているも
のであればいずれでもよく、多価フェノール類、芳香族
系多塩基酸類、芳香族ポリアミン類等が挙げられ、例え
ばフェノールノボラック、ビフェノール型ノボラック、
ビスフェノールA型ノボラック等のノボラック、無水フ
タル酸、無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸等の酸無水物あるいはジアミノジフェニル
メタン、ジアミノジフェニルスルホン、メタフェニレン
ジアミン、ヘキサメチレンテトラミン等のアミン類等が
挙げられる。また、硬化促進剤としては、例えば第三級
アミン類や有機リン化合物等が挙げられる。
【0017】表1に、本発明の洗浄液1〜4の引火点を
示す。引火点は、クリーブランド開放式引火点測定装置
を使用してJIS K2274法に準拠して測定したも
のである。MBOが70重量部以下で、水が30重量部
以上の洗浄液は、引火点を持たず、消防法で定められる
危険物には該当しない。
【0018】
【表1】 上記のように、本発明の洗浄液は、はんだ付けフラック
ス、又は硬化前エポキシ樹脂及び硬化前エポキシ樹脂組
成物の洗浄に好ましく使用される。特にエポキシ樹脂を
取扱う産業装置において、各成分の配合工程あるいは配
合後の貯蔵中において装置類に付着した硬化前エポキシ
樹脂、特に硬化前エポキシ樹脂組成物の洗浄除去に有効
に使用される。
【0019】本発明の洗浄液には、本発明の目的を損な
わない範囲で、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、防錆剤等の慣用の添加剤を含めることができる。こ
こで任意物質としての界面活性剤は、好ましくは、はん
だ付けフラックスあるいは硬化前エポキシ樹脂、特に硬
化前エポキシ樹脂組成物等への浸透性や溶解速度の向上
のために使用される。該界面活性剤としては非イオン性
界面活性剤が好ましく、例えば高級アルコールエチレン
オキサイド付加物、アルキルフェノールエチレンオキサ
イド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、高級ア
ルキルアミンエチレンオキサイド付加物、ソルビトール
及びソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステ
ル、シリコン系、フッ素系等いずれのものも使用でき
る。また、他の任意物質である紫外線吸収剤及び酸化防
止剤は液の長期保存等のための安定性の向上に役立ち、
紫外線吸収剤としては例えばベンゾトリアゾール系、ベ
ンゾフェノン系、ヒンダードアミン系等を使用でき、酸
化防止剤としては例えばフェノール系、アミン系、硫黄
系、リン系等、本発明の洗浄液に溶解するものはいずれ
も使用できる。
【0020】本発明の洗浄液の製造方法に関しては特に
制限はなく、通常公知の手段を採用することができ、成
分を任意の順で混合して製造することができる。
【0021】本発明の洗浄液による洗浄方法自体は特に
制限はなく、公知のいずれの方法も使用できる。例え
ば、洗浄液を含浸したスポンジ等による拭き取り、洗浄
液への浸漬及び/又はスプレー等により実施することが
好ましい。浸漬による洗浄においては、洗浄効果を高め
るために、同時に攪拌、揺動、超音波又はエアバブリン
グ等を組み合わせることが更に好ましい。この場合、超
音波の使用条件は、例えば発振周波数20〜100kH
z、発振出力10〜200W/lが好ましい。エアバブ
リングでは、微細な気泡を、好ましくはガス:液体の体
積比1:1乃至5:1程度で通気することにより、洗浄
液に不溶性の汚れを気泡と共に上昇させ、不溶性の汚れ
をも分離することができる。スプレーによる洗浄におい
て、その圧力は、例えば0.5〜10kg/cm2 Gが
好ましい。いずれの場合も洗浄時間は、好ましくは15
秒間〜2時間、特に好ましくは30秒間〜20分間であ
る。はんだ付けフラックスを洗浄するに際しては、洗浄
時間は、好ましくは10秒間〜30分間、特に好ましく
は20秒間〜10分間である。上記範囲未満では洗浄が
不十分で、付着した汚れを十分に除去し得ず、一方、上
記範囲を超えても洗浄効果は格別向上しない。洗浄温度
は、水を含まない洗浄液においては、好ましくは室温〜
140℃であり、MBOと水を含む洗浄液においては、
好ましくは室温〜80℃である。上記範囲未満では、洗
浄が不十分となり易い。上記範囲を超えては、MBOの
沸点に近付き過ぎるため安全性の面から好ましくない。
また、MBOと水を含む洗浄液においては、水の蒸発速
度が大きくなり洗浄液の水分濃度の管理が煩雑となる。
電子部品上のはんだ付けフラックスの洗浄においては、
洗浄温度が80℃を超えては、基板上に設置された電子
部品の劣化を招くため好ましくない。また、はんだ付け
フラックスを洗浄するに際しては、40〜60℃が特に
好ましく、硬化前エポキシ樹脂組成物を洗浄するに際し
ては、30〜70℃が特に好ましい。
【0022】本発明の洗浄液の水分濃度を管理するため
に、例えば、ASTM D95‐83に記載された蒸留
分離による重量測定法、ASTM E203‐75に記
載されたカールフィシャー試薬による滴定法、近赤外分
光法による定量、あるいは屈折率を利用した定量方法等
が使用し得る。
【0023】本発明の洗浄液を使用して洗浄した被洗浄
物の乾燥は、通常公知の方法により行うことができる。
例えば、洗浄後のプリント配線基板等に温風を吹き付け
ることにより容易に乾燥することができる。温風の温度
は好ましくは40〜80℃であり、乾燥時間は好ましく
は2〜10分間である。
【0024】以下、本発明を実施例、比較例により更に
詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定さ
れるものではない。
【0025】
【実施例】実施例及び比較例においては下記の汚れ用と
しての物質、及び比較用洗浄液としての水系洗浄液及び
石油系洗浄液を使用した。 <汚れ用物質> 物質(a):ロジン系はんだ付けフラックス(スパーク
ルフラックスPO‐F‐1010S、商標、千住金属工
業株式会社製) 物質(b):水溶性はんだ付けフラックス(スパークル
フラックスWF‐2060、商標、千住金属工業株式会
社製) 物質(c):硬化前エポキシ樹脂組成物 該樹脂組成物中の成分及びその配合比は下記の通りであ
る。各成分を室温で混合し、0℃で2週間保存した後に
室温に戻したものを用いた。
【0026】エポキシ樹脂(エピコート828、商標、
油化シェル株式会社製):100重量部 硬化剤(ペンタハード5000、商標、東燃化学株式会
社製):90重量部 硬化促進剤(2‐エチル‐4‐メチルイミダゾール、四
国化成株式会社製):0.5重量部 <比較用洗浄液> 水系洗浄液:トヨゾールSS‐20(商標、豊田化学株
式会社製)の5重量%水溶液 石油系洗浄液:ACTREL 1178L(商標、エク
ソン化学株式会社製)
【0027】
【実施例1〜8及び比較例1〜4】超音波による洗浄テスト 5cm×7cmの100メッシュステンレス製金網を上
記の汚れ用物質(a)、(b)及び(c)に浸漬した
後、引き上げ、濾紙を敷いた金属バット上に室温で1時
間放置することにより液切りを行い、金網に付着した各
汚れ用物質の重量を測定した。次に、150ミリリット
ルのサンプル瓶に上記の各汚れ用物質が付着した金網及
び洗浄液100ミリリットルを入れ、超音波洗浄機(発
振周波数28kHz、発振出力80W/l)を用いて、
40℃で30秒間洗浄を実施した。使用した各洗浄液は
表2に示す通りである。洗浄後、金網を取り出して90
℃で30分間乾燥し、次いで室温で30分間放冷した
後、重量測定を行うことにより、各汚れ用物質の除去率
を求めた。その結果を表2に示す。
【0028】
【表2】 実施例1〜4は、本発明の洗浄液を使用して、汚れ用物
質としてのロジン系はんだ付けフラックスを洗浄した結
果である。いずれも良好な汚れ用物質の除去率を示し
た。また、MBOの配合量を減らし、水の配合量を増加
すると汚れ用物質の除去率は多少減少するが、本発明の
効果は十分に達成された。実施例5及び6は、汚れ用物
質として水溶性はんだ付けフラックスを用いたものであ
る。いずれも良好な除去率を示した。実施例7及び8
は、汚れ用物質として硬化前エポキシ樹脂組成物を用い
たものである。いずれも良好な除去率を示した。
【0029】一方、比較例1は水系洗浄液、比較例2は
石油系洗浄液を使用して、汚れ用物質としてのロジン系
はんだ付けフラックスを洗浄した結果である。いずれ
も、その除去率は著しく低いものであった。また、比較
例3は水系洗浄液、比較例4は石油系洗浄液を使用し
て、硬化前エポキシ樹脂組成物を洗浄した結果である。
いずれも、その除去率は著しく低いものであった。
【0030】
【実施例9〜13及び比較例5〜7】揺動による洗浄テスト 4cm×6cmの各ドットプリント基板に上記の汚れ用
物質(a)及び(b)を塗布した後、5分間放置した。
次に、熱風循環式オーブンを用いて、90℃で10分間
乾燥した後、各基板に付着した各汚れ用物質の重量を測
定した。次に、表3に示す各洗浄液500ミリリットル
に、各汚れ用物質が付着した基板を基板面が液面と垂直
になる方向で入れた。次いで、振幅25mm、毎分50
サイクルの割合で、20℃で10分間、上下方向に揺動
することにより洗浄した。洗浄後、基板を取り出して9
0℃で30分間乾燥し、次いで室温で30分間放冷した
後、重量測定を行うことにより、各汚れ用物質の除去率
を求めた。その結果を表3に示す。
【0031】
【表3】 実施例9〜12は、本発明の洗浄液を使用して、汚れ用
物質としてのロジン系はんだ付けフラックスを洗浄した
結果である。いずれも良好な除去率を示した。また、M
BOの配合量を減らし、水の配合量を増加すると汚れ用
物質の除去率は減少するが、本発明の効果は十分に達成
された。実施例13は、汚れ用物質として水溶性はんだ
付けフラックスを用いたものである。汚れ用物質の除去
率は良好であった。
【0032】一方、比較例5は、実施例11のMBOに
代えてイソプロピルアルコール(IPA)を使用したも
のである。ロジン系はんだ付けフラックスの除去率は著
しく低い。比較例6は、実施例10のMBOに代えてN
‐メチル‐2‐ピロリドン(NMP)を使用したもので
ある。ロジン系はんだ付けフラックスの除去率は良好で
あるが、下記のように乾燥性が非常に悪く(比較例
9)、良好な洗浄液とはいえない。比較例7は、水系洗
浄液を使用してロジン系はんだ付けフラックスの洗浄を
実施したものである。その除去率は著しく低かった。
【0033】
【実施例14〜17及び比較例8】攪拌による洗浄テスト 5cm×7cmの100メッシュステンレス製金網を上
記の汚れ用物質(c)に浸漬した後、引上げ、濾紙を敷
いた金属バット上に室温で1時間放置することにより液
切りを行い、金網に付着した汚れ用物質の重量を測定し
た。次に、150ミリリットルのサンプル瓶に、該汚れ
用物質が付着した金網、表4に示す洗浄液100ミリリ
ットル及び回転子を入れ、マグネチックスターラーにて
表4に示す温度、時間で攪拌することにより洗浄を行っ
た。洗浄後、金網を取出して90℃で30分間乾燥し、
次いで室温で30分間放冷した後、重量測定を行うこと
により汚れ用物質の除去率を求めた。その結果を表4に
示す。
【0034】
【表4】 実施例14〜16は、同一の洗浄条件の下、本発明の洗
浄液を使用して、汚れ用物質としての硬化前エポキシ樹
脂組成物を洗浄した結果である。いずれも良好な汚れ用
物質の除去率を示した。また、MBOの配合量を減ら
し、水の配合量を増加すると汚れ用物質の除去率は減少
するが、本発明の効果は十分に達成された。実施例17
は、を60重量部、水を40重量部とした洗浄液を使用
し、洗浄条件を温度50℃、時間40秒間としたもので
ある。MBOの配合量を減らしても、洗浄条件を過酷に
することにより、汚れ用物質の除去率を増加させ得るこ
とが分かった。
【0035】一方、比較例8は、水系洗浄液を使用して
硬化前エポキシ樹脂組成物の洗浄を実施したものであ
る。その除去率は、著しく悪かった。
【0036】
【実施例18、19及び参考例1〜2】次に、本発明の
洗浄液のエポキシ樹脂に対する硬化促進作用について検
討した。表5に示した配合比(重量部)で各成分を12
0℃にて加熱混合した後、115℃に保持してゲル化時
間を測定した。参考のため、本発明の洗浄液を添加しな
い場合、及び該洗浄液の代りに硬化促進剤であるベンジ
ルジメチルアミンを添加した場合についてもゲル化時間
を測定した。ゲル化時間の測定はASTM D3532
に準拠して行った。その結果を表5に示す。
【0037】
【表5】 表5 実施例 参考例 18 19 1 2 エピコート828 100 100 100 100 ペンタハード5000 90 90 90 90 MBO 1.6 2.0 − − 水 0.4 − − − ベンジルジメチルアミン − − − 1 ゲル化時間(分) ゲル化せず ゲル化せず ゲル化せず 25
【0038】実施例18及び19は、本発明の洗浄液を
添加した場合であるが、これを添加しなかった参考例1
の場合と同様にゲル化は生じなかった。また、代表的な
硬化促進剤であるベンジルジメチルアミンを添加した参
考例2の場合には、25分でゲル化した。従って、本発
明の洗浄液は、少なくとも115℃程度の温度までは硬
化促進作用を示さず、洗浄後のタンク内に本発明の洗浄
液が少量残存しても、悪影響を及ぼすことはないといえ
る。即ち、本発明の洗浄液を用いて硬化前エポキシ樹脂
組成物用貯蔵タンクの洗浄を行った後、残存した洗浄液
を完全に除去することなしに、新たな硬化前エポキシ樹
脂組成物の貯蔵が可能である。
【0039】
【実施例20〜27、比較例9〜11】乾燥性テスト 被洗浄物として、ザルトリウス製電子天秤に用いられて
いる実装基板を約8cm×4cmに切断したものを使用
した。該被洗浄物には、IC2個、抵抗18個、ソケッ
ト2個が設置されていた。予め、該被洗浄物をホットド
ライヤーを用いて、80℃で30分間熱風乾燥した。次
に、該被洗浄物を50℃に加温された表6に示す各洗浄
液に浸漬し、超音波洗浄機(発振周波数28kHz、発
振出力80W/l)を用いて3分間処理した。その後、
室温で1分間液切りし、ホットドライヤーを用いて50
℃で熱風乾燥した。次いで、乾燥状態を目視評価した。
【0040】評価結果を、表6に示す。
【0041】
【表6】 ここで、表6中の記号は、以下の内容を示す。 ○:被洗浄物のソケットの隙間等に濾紙を差込んでも、
液体がないために、液体が濾紙に吸収されない状態 Δ:被洗浄物の外観には液滴が観察されないが、ソケッ
トの隙間等に濾紙を差込むと液体が濾紙に吸収される状
態 ×:被洗浄物の隙間等に目視で液滴が観察される状態 実施例20〜23は、MBOと水の配合比を種々変化さ
せた洗浄液を使用し、かつ乾燥時間をいずれも6分間と
して、その乾燥性を評価した結果である。いずれも良好
な乾燥性を示した。実施例24〜27は、実施例20〜
23に対して、夫々乾燥時間を4分に短縮したものであ
る。MBO100%のものは、良好な乾燥性を示した。
しかし、他の洗浄液については多少乾燥性の低下がみら
れた。
【0042】一方、比較例9は、NMPが85重量部及
び水が15重量部である洗浄液の例である。乾燥性は著
しく悪い。比較例10、11は、いずれも水のみを使用
して、夫々6分間及び4分間乾燥したものである。乾燥
性は良好である。しかし、はんだ付けフラックス、硬化
前エポキシ樹脂組成物等に対する洗浄力は低く、これら
の洗浄には使用できない。
【0043】
【発明の効果】本発明の洗浄液は、良好な洗浄効果を有
すると共に、被洗浄物のリンスなしでかつ低温で短時間
の乾燥により、十分に乾燥することができかつ水垢等の
汚れがなく、並びに優れた安全性をも有する。また、経
済的に優れている。従って、従来の洗浄液の代替として
工業的に極めて有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3‐メトキシ‐1‐ブタノール、又は3
    ‐メトキシ‐1‐ブタノールと水を含む洗浄液。
  2. 【請求項2】 はんだ付けフラックス洗浄用の請求項1
    記載の洗浄液。
  3. 【請求項3】 硬化前エポキシ樹脂洗浄用の請求項1記
    載の洗浄液。
JP6110116A 1994-04-27 1994-04-27 洗浄液 Pending JPH07292395A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6110116A JPH07292395A (ja) 1994-04-27 1994-04-27 洗浄液

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6110116A JPH07292395A (ja) 1994-04-27 1994-04-27 洗浄液

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07292395A true JPH07292395A (ja) 1995-11-07

Family

ID=14527453

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6110116A Pending JPH07292395A (ja) 1994-04-27 1994-04-27 洗浄液

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07292395A (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61293274A (ja) * 1985-04-02 1986-12-24 Ricoh Co Ltd 印刷機用インキ洗浄剤
JPS63196532A (ja) * 1987-02-10 1988-08-15 Daicel Chem Ind Ltd 3−メトキシブタノ−ルの製造方法
JPH0457963A (ja) * 1990-06-22 1992-02-25 Kobayashi Pharmaceut Co Ltd 染み抜き用組成物
JPH06108092A (ja) * 1992-09-28 1994-04-19 Lion Corp 強アルカリ液体洗浄剤組成物
JPH07228895A (ja) * 1993-06-15 1995-08-29 Nitto Chem Ind Co Ltd 溶剤組成物
JPH07268390A (ja) * 1994-03-31 1995-10-17 Tonen Corp 洗浄液組成物

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61293274A (ja) * 1985-04-02 1986-12-24 Ricoh Co Ltd 印刷機用インキ洗浄剤
JPS63196532A (ja) * 1987-02-10 1988-08-15 Daicel Chem Ind Ltd 3−メトキシブタノ−ルの製造方法
JPH0457963A (ja) * 1990-06-22 1992-02-25 Kobayashi Pharmaceut Co Ltd 染み抜き用組成物
JPH06108092A (ja) * 1992-09-28 1994-04-19 Lion Corp 強アルカリ液体洗浄剤組成物
JPH07228895A (ja) * 1993-06-15 1995-08-29 Nitto Chem Ind Co Ltd 溶剤組成物
JPH07268390A (ja) * 1994-03-31 1995-10-17 Tonen Corp 洗浄液組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0021149B1 (de) Reinigungszusammensetzung, Verfahren zu ihrer Herstellung und Verwendung derselben
JPH10264362A (ja) 水性洗浄方法
CN106634163A (zh) 水基清洗剂及其制备方法和pcb油墨清洗方法
KR20090045859A (ko) 폴리이미드용 박리제
JPH0362895A (ja) 洗浄剤組成物
JP7320839B2 (ja) リンス剤及びリンス剤の使用方法
JPH07305097A (ja) 洗浄液組成物
JP2949425B2 (ja) 洗浄剤組成物
JPH07292395A (ja) 洗浄液
JP3089089B2 (ja) 洗浄剤組成物
WO2000030988A1 (en) Aqueous cleaning
EP0688860B1 (en) Process for producing clean article
JPH09176696A (ja) 洗浄液
JPH04182062A (ja) ハンダフラックス除去液
JP2631621B2 (ja) 硬化前エポキシ樹脂用洗浄液組成物
JP3269593B2 (ja) 硬化前エポキシ樹脂用洗浄液
JP3228833B2 (ja) 硬化前エポキシ樹脂用洗浄液組成物
JPH07331292A (ja) 洗浄液組成物
JPH10183190A (ja) 洗浄液組成物
JPH10183189A (ja) 洗浄液組成物
JPH07268390A (ja) 洗浄液組成物
RU2445353C1 (ru) Жидкая очищающая композиция
JPH07258696A (ja) 硬化前エポキシ樹脂用洗浄液組成物
JP4301828B2 (ja) 油脂除去用洗浄剤組成物
JPH07266028A (ja) はんだ付けフラックス用洗浄液組成物