JPH10183189A - 洗浄液組成物 - Google Patents

洗浄液組成物

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JPH10183189A
JPH10183189A JP35625796A JP35625796A JPH10183189A JP H10183189 A JPH10183189 A JP H10183189A JP 35625796 A JP35625796 A JP 35625796A JP 35625796 A JP35625796 A JP 35625796A JP H10183189 A JPH10183189 A JP H10183189A
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liquid composition
cleaning
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JP35625796A
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Hiroshi Furukawa
寛 古川
Hiroyuki Inagaki
裕之 稲垣
Masatoshi Horii
政利 堀井
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Tonen General Sekiyu KK
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Tonen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広範囲の被洗浄物、特にポリウレタン樹脂に
対して良好な洗浄効果を有すると共に、優れた安全性を
有し、かつ毒性が少なく、更には洗浄後の乾燥が容易な
洗浄液組成物を提供する。 【解決手段】 (A)γ‐ブチロラクトン40〜95重
量部、(B)130〜220℃の範囲の沸点を持つ炭化
水素化合物5〜30重量部、及び(C)130〜250
℃の範囲の沸点を持つカルボニル化合物0〜30重量部
を含み、かつ上記(A)、(B)及び(C)の合計が1
00重量部である洗浄液組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗浄液組成物に関し、
更に詳しくは、ポリウレタン樹脂、硬化前エポキシ樹脂
が付着した注型器及び容器等の洗浄、あるいは切削油、
ハンダ付けフラックス、金属又は樹脂等の表面に付着し
た油類、ポリマー、スケール等の洗浄に適した洗浄液組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エポキシ樹脂及びポリウレタン樹
脂を取扱う産業装置において、各成分の配合工程あるい
は配合後の貯蔵中に装置類に付着した硬化前エポキシ樹
脂、あるいはポリウレタン樹脂の洗浄除去においては、
フロン系溶剤、あるいはトリクロロエタン等の塩素系溶
剤が使用されている。しかし、これらの溶剤はオゾン層
を破壊する物質として、近い将来その製造が禁止される
予定であり、更に塩素系溶剤は毒性が強く、水質汚染を
防止するため、その法規制も厳しい。
【0003】また、炭化水素等の石油系溶剤、テルペン
系溶剤、アルコール系溶剤、アセトン等も使用し得る
が、これらの溶剤は無機イオン類や極性化合物に対する
洗浄力に乏しく、また、その引火点が比較的低く、かつ
毒性を有する等の安全上の問題がある。
【0004】界面活性剤や無機アルカリを添加した水系
洗浄剤、リン酸塩類等の水溶液系は、洗浄力が乏しく、
かつ排水処理設備に大きなスペースを必要とし経済性の
面から好ましくない。
【0005】γ‐ブチロラクトン、N‐メチルピロリド
ン、アジピン酸メチル等の高沸点溶剤はエポキシ樹脂の
洗浄には優れているが、ポリウレタン樹脂の洗浄には適
していない。更に、これらの溶剤は揮発性が悪く、短期
間の乾燥のためには真空及び熱ガスによるブローが必要
であり、これによっても、乾燥に比較的長い時間を必要
とするという欠点を有している。
【0006】また、ポリウレタン樹脂の被膜の剥離に
は、毒性の強い塩化メチレンを使用せざるを得ないとい
う問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、広範囲の被
洗浄物、特にポリウレタン樹脂に対して良好な洗浄効果
を有すると共に、優れた安全性を有し、かつ毒性が少な
く、更には洗浄後の乾燥が容易な洗浄液組成物を提供す
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、 (1)(A)γ‐ブチロラクトン 40〜95重量部、
(B)130〜220℃の範囲の沸点を持つ炭化水素化
合物 5〜30重量部、及び(C)130〜250℃の
範囲の沸点を持つカルボニル化合物 0〜30重量部を
含み、かつ上記(A)、(B)及び(C)の合計が10
0重量部である洗浄液組成物である。
【0009】本発明の好ましい態様として、 (2)(B)130〜220℃の範囲の沸点を持つ炭化
水素化合物が、リモネン、キシレン、テトラリン及びメ
シチレンから選ばれる一つ又はそれ以上の化合物である
上記(1)記載の洗浄液組成物、 (3)(C)130〜250℃の範囲の沸点を持つカル
ボニル化合物が、イソホロン、N‐メチルピロリドン及
びシクロヘキサノンから選ばれる一つ又はそれ以上の化
合物である上記(1)又は(2)記載の洗浄液組成物、 (4)(A)60〜90重量部、(B)5〜25重量
部、及び(C)5〜25重量部を含む上記(1)〜
(3)のいずれか一つに記載の洗浄液組成物を挙げるこ
とができる。
【0010】本発明の洗浄液組成物は、広範囲の被洗浄
物に対して良好な洗浄効果を有し、とりわけ硬化前ウレ
タン樹脂、硬化前エポキシ樹脂の洗浄に適している。エ
ラストマー用ウレタン樹脂は、短時間かつ低温で硬化す
るため注型機等に硬化被膜を形成しやすいが、本発明の
洗浄液組成物は、該硬化被膜の剥離に著しい効果を有す
る。また、引火性が低く、低臭で毒性も少なく、安全性
の面からも非常に優れている。更に、γ‐ブチロラクト
ン、N‐メチルピロリドン、アジピン酸メチル等の高沸
点溶剤と比較して揮発性が大きく、被洗浄物の乾燥が容
易であり、真空又は熱ガスによるブローを使用すれば、
著しく短期間に乾燥することができる。更に、蒸留によ
る再利用が可能であり、蒸発による損失も少なく経済性
の面からも優れている。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の洗浄液組成物において、
(A)γ‐ブチロラクトン、(B)130〜220℃の
範囲の沸点を持つ炭化水素化合物、及び(C)130〜
250℃の範囲の沸点を持つカルボニル化合物の配合比
は、(A)40〜95重量部、(B)5〜30重量部、
及び(C)0〜30重量部、好ましくは(A)60〜9
0重量部、(B)5〜25重量部、及び(C)5〜25
重量部であり、これらの合計が100重量部である。本
発明の配合比の範囲においては、危険物第四類第二、第
三石油類に属するため安全性が高い。
【0012】本発明の洗浄液組成物に用いる(B)13
0〜220℃の範囲の沸点を持つ炭化水素化合物として
は、好ましくはリモネン、キシレン、テトラリン、メシ
チレン、キュメン、sec‐ブチルベンゼン、デカリン
等が挙げられ、これらは単独又は二種以上混合して用い
ることができる。これらの物質中、引火点が好ましくは
21〜100℃の範囲の化合物を使用することが、安全
性の面から特に好ましい。
【0013】(C)130〜250℃の範囲の沸点を持
つカルボニル化合物としては、好ましくはイソホロン、
N‐メチルピロリドン、2‐ピロリドン、シクロヘキサ
ノン、シクロオクタノン、コハク酸ジエチル等が挙げら
れ、これらは単独又は二種以上混合して用いることがで
きる。。
【0014】本発明の洗浄液組成物には、本発明の目的
を損なわない範囲で、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、防錆剤等の慣用の添加剤を含めることができ
る。ここで任意物質としての界面活性剤は、硬化前エポ
キシ樹脂、ポリウレタン樹脂、切削油、はんだ付けフラ
ックス、金属又は樹脂等の表面に付着した油類、ポリマ
ー、スケール等への浸透性や溶解速度の向上のために使
用される。該界面活性剤としては非イオン性界面活性剤
が好ましく、例えば高級アルコールエチレンオキサイド
付加物、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加
物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、高級アルキルア
ミンエチレンオキサイド付加物、ソルビトール及びソル
ビタンの脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、シリ
コン系、フッ素系等いずれのものも使用できる。また、
他の任意物質である紫外線吸収剤及び酸化防止剤は液の
長期保存等のための安定性の向上に役立ち、紫外線吸収
剤としては例えばベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノ
ン系、ヒンダードアミン系等を使用でき、酸化防止剤と
しては例えばフェノール系、アミン系、硫黄系、リン系
等、本発明の洗浄液組成物に溶解するものはいずれも使
用できる。
【0015】本発明の洗浄液組成物による洗浄方法自体
は特に制限はなく、公知のいずれの方法も使用できる。
例えば、洗浄液組成物を含浸したスポンジ等による拭き
取り、洗浄液組成物への浸漬及び/又はスプレー等によ
り実施することが好ましい。浸漬による洗浄において
は、洗浄効果を高めるために、同時に攪拌、揺動、超音
波又はエアバブリング等を組み合わせることが更に好ま
しい。この場合、超音波の使用条件は、例えば発振周波
数20〜100kHz、発振出力10〜200W/lが
好ましい。エアバブリングでは、微細な気泡を、好まし
くはガス:液体の体積比1:1乃至5:1程度で通気す
ることにより、洗浄液組成物に不溶性の汚れを気泡と共
に上昇させ、不溶性の汚れをも分離することができる。
スプレーによる洗浄において、その圧力は、例えば0.
5〜10kg/cm2 Gが好ましい。いずれの場合も洗
浄時間は、好ましくは15秒間〜2時間、特に好ましく
は30秒間〜20分間である。上記範囲未満では洗浄が
不十分で、付着した汚れを十分に除去し得ず、一方、上
記範囲を超えても洗浄効果は格別向上しない。洗浄温度
は、好ましくは20〜120℃である。上記洗浄におい
て、より高温で処理することにより洗浄効果を著しく上
昇させることができる。上記範囲未満では、洗浄が不十
分となり易い。
【0016】本発明の洗浄液組成物を使用して洗浄した
被洗浄物の乾燥は、通常公知の方法により行うことがで
きる。例えば、洗浄後の被洗浄物に温風を吹き付けるこ
とにより容易に乾燥することができる。温風の温度は好
ましくは40〜140℃、特に好ましくは40〜80℃
であり、乾燥時間は好ましくは5〜60分間、特に好ま
しくは5〜20分間である。また、被洗浄物の乾燥は、
加熱真空乾燥により実施することもでき、該乾燥方法を
使用すれば、更に乾燥時間の短縮を図ることができる。
【0017】本発明の洗浄液組成物は、ポリウレタン樹
脂及びポリウレタン樹脂組成物を取り扱う産業装置、例
えば混合機、成形機、貯蔵タンク、加工機等の洗浄、あ
るいは硬化前エポキシ樹脂及び硬化前エポキシ樹脂組成
物を取り扱う産業装置、例えば貯蔵タンク、混合槽、注
型機等の洗浄に使用し得る。また、他の樹脂に関しても
同様に使用し得る。
【0018】本発明の洗浄液組成物は、上記の各硬化前
樹脂、特に硬化前樹脂組成物に対して硬化促進作用がな
い。また、各樹脂の物性に悪影響を及ぼすこともない。
従って、洗浄後に本発明の洗浄液組成物が、例えばタン
ク内等に多少残存しても、再度上記の各硬化前樹脂、特
に硬化前樹脂組成物の貯蔵中に、硬化のおそれがなく、
また、硬化工程で早すぎる硬化が起きない。
【0019】ポリウレタン樹脂としては、例えばトリレ
ンジイソシアナート(TDI)、ジフェニルメタンジイ
ソシアナート(MDI)等のジイソシアナート及びポリ
プロピレングリコール等のポリオール類との反応物が挙
げられる。ポリウレタン樹脂組成物としては、上記ポリ
ウレタン樹脂に硬化剤、硬化促進剤を加え、更に乳化
剤、発泡剤、安定剤、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、着
色剤、褶動性改良剤、耐衝撃性改良剤等の慣用の添加剤
を配合したもの等が挙げられる。
【0020】エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、多価アルコー
ルのポリグリシジルエーテル、多塩基酸のポリグリシジ
ルエステル、3,4‐エポキシシクロヘキシルメチル
(3,4‐エポキシシクロヘキサン)カルボキシレー
ト、ビニルシクロヘキセンジエポキサイド、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂、ヒダントイン環を有するエ
ポキシ樹脂等が挙げられる。また、エポキシ樹脂組成物
としては、例えば上記エポキシ樹脂にエポキシ樹脂硬化
剤、硬化促進剤を加え、更に充填剤、安定剤、可塑剤、
滑剤、難燃剤、難燃助剤、帯電防止剤、着色剤、帯電性
付与剤、褶動性改良剤、耐衝撃性改良剤等の慣用の添加
剤を配合したもの等が挙げられる。ここで、エポキシ樹
脂硬化剤としては通常使用されているものであればいず
れでもよく、多価フェノール類、芳香族系多塩基酸類、
芳香族ポリアミン類等が挙げられ、例えばフェノールノ
ボラック、ビフェノール型ノボラック、ビスフェノール
A型ノボラック等のノボラック、無水フタル酸、無水ピ
ロメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸等
の酸無水物あるいはジアミノジフェニルメタン、ジアミ
ノジフェニルスルホン、メタフェニレンジアミン、ヘキ
サメチレンテトラミン等のアミン類等が挙げられる。ま
た、硬化促進剤としては、例えば第三級アミン類や有機
リン化合物等が挙げられる。
【0021】更に、本発明の洗浄液組成物は、広く金
属、樹脂等の表面に付着した油類等の洗浄に適してお
り、例えば特開平6-298970号公報に記載された自動車用
バンパー等のポリオレフィン樹脂製品の洗浄、塗料・コ
ーティング樹脂の剥離、金属表面の錆・油脂・汚れの除
去、成形用金型の洗浄、はんだ付けフラックスの除去、
電子・精密機器の洗浄、印刷機器の洗浄、重合装置の洗
浄等に適している。
【0022】以下、本発明を実施例、比較例により更に
詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定さ
れるものではない。
【0023】
【実施例】各実施例及び比較例で使用した洗浄液組成物
は下記の通りである。 <洗浄液組成物中に使用した溶剤> (A): γ‐ブチロラクトン(GBL、ペンタクリーンG、商
標、東燃化学株式会社製) (B): リモネン(東京化成株式会社製) テトラリン(東京化成株式会社製) キシレン(東京化成株式会社製) メシチレン(東京化成株式会社製) (C): イソホロン(東京化成株式会社製) N‐メチル‐2‐ピロリドン(NMP、BASF社製) シクロヘキサノン(東京化成株式会社製) <比較洗浄液> DBE(商標、二塩基酸エステル混合物、デュポン社
製) ナフテゾールM(商標、炭化水素系洗浄液、日石化学株
式会社製) <被洗浄用樹脂組成物>使用した樹脂組成物中の各成分
及びその配合比は下記の通りである。 硬化前ポリウレタン樹脂組成物A ポリウレタンエラストマー用樹脂(コロネートT‐6
5、商標、日本ポリウレタン工業株式会社製):7.7
重量部、及び ニッポラン143(商標、日本ポリウレタン工業株式会
社製):100重量部 硬化前エポキシ樹脂組成物B エポキシ樹脂(アラルダイトCT‐200、商標、チバ
ガイギー株式会社製):100重量部、及び 硬化剤(アラルダイトHT‐903、商標、チバガイギ
ー株式会社製):30重量部 <被洗浄用はんだ付けフラックス>水溶性はんだ付けフ
ラックス(スパークルフラックスPO‐F‐1010
S、商標、千住金属工業株式会社製)
【0024】
【実施例1〜8及び比較例1〜4】攪拌を組合わせた浸
漬による硬化前ポリウレタン樹脂組成物Aの洗浄テスト
を実施した。ポリウレタン樹脂組成物Aは60℃で各成
分を均一に混合して調製した。次いで、5cm×5cm
の200メッシュステンレス製金網を該ポリウレタン樹
脂組成物に浸した後、引上げ、濾紙を敷いた金属バット
上に室温で1時間放置することにより液切りを行い、金
網に付着した樹脂組成物の重量を測定した。次に、20
0ミリリットルのサンプル瓶に、表1に示す配合割合の
各洗浄液組成物100グラム及び回転子を入れ、樹脂組
成物が付着した金網を該洗浄液組成物に浸して、マグネ
チックスターラにて室温で、5分間攪拌することにより
洗浄を行った。洗浄後、金網を取出して真空オーブン中
で100℃、10mmHgの減圧下で30分間乾燥し、
次いで室温で30分間放冷した後、重量測定を行うこと
によりポリウレタン樹脂組成物Aの除去率を求めた。
【0025】別途、浸漬によるポリウレタン樹脂組成物
Aの剥離テストを実施した。ポリウレタン樹脂組成物A
は60℃で各成分を均一に混合して調製した。ポリウレ
タン樹脂組成物Aを、脱脂した50mm×20mm×
0.5mmのアルミニウム製板に厚さ約2mmとなるよ
うに注ぎ込み、次いで、120℃で6時間硬化して試験
片を調製した。次に、該試験片を室温の表1に示す配合
割合の各洗浄液組成物50グラムに浸漬し、時々、振と
うしながら該樹脂組成物Aの剥離時間を測定した。ここ
で、剥離時間とは、樹脂組成物Aがアルミニウム製板か
ら完全に剥離するまでの時間である。
【0026】また、洗浄液組成物の乾燥性を調査するた
めに、長さ70mm、直径5.5mmの木ねじを表1に
示す各洗浄液組成物に浸した後、該木ねじを内径12m
mのガラス管内に移し、一方向から室温の乾燥窒素ガス
を8リットル/分で継続して流して、乾燥時間を目視で
測定した。結果を表1に示す。
【0027】
【表1】 実施例1〜8は、本発明の洗浄液組成物を使用してポリ
ウレタン樹脂組成物を洗浄した結果である。いずれの洗
浄液組成物も良好なポリウレタン樹脂組成物の除去率を
示した。硬化後の被膜の剥離も短時間で達成され、各洗
浄液組成物の乾燥時間も短かった。
【0028】一方、比較例1は、(A)GBL含有量が
本発明の範囲未満であり、かつ(B)及び(C)の含有
量が本発明の範囲を超えるものである。ポリウレタン樹
脂組成物の除去率は著しく低かった。比較例2及び3
は、(A)GBL含有量は本発明の範囲内であるが、
(B)又は(C)が夫々、本発明の範囲を超えたもので
ある。比較例2はポリウレタン樹脂組成物の除去率が著
しく低く、比較例3はポリウレタン樹脂組成物の除去率
は良好であったものの、硬化後の被膜の剥離に著しく長
い時間を必要とし、かつ該洗浄液組成物の乾燥時間も長
かった。比較例4は、 (A)GBLのみの洗浄液であ
る。ポリウレタン樹脂組成物の除去率、硬化後の被膜の
剥離時間及び洗浄液の乾燥時間は実施例のそれらと比べ
ていずれも非常に悪かった。
【0029】
【実施例9〜10及び対照例1】次に、本発明の洗浄液
組成物がポリウレタン樹脂の物性に与える影響について
検討した。夫々、表2に示す量(重量部)で硬化前ポリ
ウレタン樹脂組成物A及び実施例1の洗浄液組成物を均
一になるまで混合した後、該混合物を金型に注ぎ込み、
120℃で6時間硬化して試験片を作成した。次いで、
硬度(JIS K6301に準拠)、引張強度(JIS
K 6301に準拠)、体積抵抗率(JIS K 6
911に準拠)を測定した。結果を表2に示す。
【0030】
【表2】 実施例9及び10は、洗浄液組成物を含まない対照例1
に比べて、ほぼ同等の物性値を示した。従って、洗浄後
の装置に本発明の洗浄液組成物が少量残存しても、硬化
後のポリウレタン樹脂の機械及び電気物性に悪影響を及
ぼさないと言える。即ち、本発明の洗浄液組成物を用い
てポリウレタン樹脂組成物用貯蔵タンクの洗浄を行った
後、残存した洗浄液組成物を完全に除去することなし
に、新たなポリウレタン樹脂組成物の貯蔵が可能であ
る。
【0031】
【実施例11〜15及び比較例5〜8】硬化前エポキシ
樹脂組成物Bは120℃で各成分を混合して調製した。
該樹脂組成物Bを攪拌機を備えた500ミリリットルの
四つ口フラスコに40グラム採取し、次いで、50℃に
加温した表3に示す洗浄液組成物200グラムを注い
だ。次に、内容物を攪拌しつつ1時間、50℃に保持し
た後、該樹脂組成物Bの溶解量を測定し、洗浄効果を評
価した。また、前記と同様にして洗浄液組成物の乾燥性
を調査した。結果を表3に示す。
【0032】
【表3】 実施例11〜15は、本発明の洗浄液組成物を使用して
硬化前エポキシ樹脂組成物を溶解した結果である。いず
れの洗浄液組成物も良好な硬化前エポキシ樹脂組成物の
溶解量を示した。また、各洗浄液組成物の乾燥時間も短
かった。
【0033】一方、比較例5は、(A)GBL含有量が
本発明の範囲未満であり、かつ(B)及び(C)の含有
量が本発明の範囲を超えるものである。硬化前エポキシ
樹脂組成物の溶解量は著しく低かった。比較例6は、
(A)GBL含有量は本発明の範囲内であるが、(B)
が本発明の範囲を超えたものである。硬化前エポキシ樹
脂組成物の溶解量は著しく低かった。比較例7は、洗浄
液としてDBEを使用したものである。硬化前エポキシ
樹脂組成物の溶解量は低く、かつ該洗浄液の乾燥時間も
長かった。比較例8は、洗浄液として(B)テトラリン
のみを使用したものである。硬化前エポキシ樹脂組成物
の溶解量は著しく低かった。
【0034】
【実施例16〜17及び対照例2】次に、本発明の洗浄
液組成物のエポキシ樹脂に対する硬化促進作用及び物性
に与える影響について検討した。夫々、表4に示す量
(重量部)で硬化前エポキシ樹脂組成物B及び実施例1
1の洗浄液組成物を加えて混合し、ホットプレート式ゲ
ル化試験機(日新科学株式会社製)を用いて、150℃
におけるゲル化時間を測定した。別途、夫々、表4に示
す量(重量部)で均一になるまで混合した後、該混合物
を金型に注ぎ込み、130℃で24時間硬化して試験片
を作成した。次いで、熱変形温度、曲げ強度(いずれも
JIS A 6911に準拠)を測定した。結果を表4
に示す。
【0035】
【表4】 実施例16及び17は、夫々本発明の洗浄液組成物を使
用してゲル化時間及び各物性値を測定したものである。
洗浄液組成物を含まない対照例2と同一のゲル化時間を
示し、また、ほぼ同等の物性値を示した。従って、洗浄
後の装置に本発明の洗浄液組成物が少量残存しても、エ
ポキシ樹脂組成物に対する硬化促進作用及び硬化遅延作
用のいずれも示さず、かつ硬化後のエポキシ樹脂組成物
の機械物性に悪影響を及ぼさないと言える。即ち、本発
明の洗浄液組成物を用いてエポキシ樹脂組成物用貯蔵タ
ンクの洗浄を行った後、残存した洗浄液組成物を完全に
除去することなしに、新たなエポキシ樹脂組成物の貯蔵
が可能である。
【0036】
【実施例18〜22及び比較例9〜11】5cm×5c
mの200メッシュステンレス製金網に前記の水溶性は
んだ付けフラックス2.0グラムを均一に付着した。表
5に示す各洗浄液組成物100ミリリットルに、このは
んだ付けフラックスの付着した金網を浸漬し、超音波洗
浄器(発振周波数28kHz、発振出力80W/l)を
用いて室温で10秒間洗浄を行った。洗浄後、真空オー
ブン中で100℃、5mmHgの減圧下で30分間乾燥
し、次いで室温で30分間放冷した後に重量測定を行っ
た。洗浄による該はんだ付けフラックスの除去率を求め
た。また、前記と同様にして洗浄液組成物の乾燥性を調
査した。結果を表5に示す。
【0037】
【表5】 実施例18〜22は、本発明の洗浄液組成物を使用して
水溶性はんだ付けフラックスを洗浄した結果である。い
ずれの洗浄液組成物も良好なはんだ付けフラックスの除
去率を示した。また、各洗浄液組成物の乾燥時間も短か
った。
【0038】一方、比較例9は、(A)GBL含有量が
本発明の範囲未満であり、かつ(B)及び(C)の含有
量が本発明の範囲を超えるものである。はんだ付けフラ
ックスの除去率は著しく低かった。比較例10は、
(A)GBL含有量は本発明の範囲内であるが、(B)
が本発明の範囲を超えたものである。はんだ付けフラッ
クスの除去率は著しく低かった。比較例11は、洗浄液
としてナフテゾールMを使用したものである。はんだ付
けフラックスの除去率は著しく低く、かつ該洗浄液の乾
燥時間は長かった。
【0039】
【発明の効果】本発明は、広範囲の被洗浄物、特にポリ
ウレタン樹脂に対して良好な洗浄効果を有すると共に、
優れた安全性を有し、かつ毒性が少なく、更には洗浄後
の乾燥が容易な洗浄液組成物を提供する。該洗浄液組成
物は、従来の洗浄剤の代替として工業的に極めて有用で
ある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)γ‐ブチロラクトン 40〜95重
    量部、(B)130〜220℃の範囲の沸点を持つ炭化
    水素化合物 5〜30重量部、及び(C)130〜25
    0℃の範囲の沸点を持つカルボニル化合物 0〜30重
    量部を含み、かつ上記(A)、(B)及び(C)の合計
    が100重量部である洗浄液組成物。
  2. 【請求項2】 (B)130〜220℃の範囲の沸点を
    持つ炭化水素化合物が、リモネン、キシレン、テトラリ
    ン及びメシチレンから選ばれる一つ又はそれ以上の化合
    物である請求項1記載の洗浄液組成物。
  3. 【請求項3】 (C)130〜250℃の範囲の沸点を
    持つカルボニル化合物が、イソホロン、N‐メチルピロ
    リドン及びシクロヘキサノンから選ばれる一つ又はそれ
    以上の化合物である請求項1又は2記載の洗浄液組成
    物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002178339A (ja) * 2000-12-13 2002-06-26 Asahi Kasei Corp 金型付着物の除去剤及び金型付着物の除去方法
JP4530381B2 (ja) * 1999-12-08 2010-08-25 株式会社ジャパンエナジー 洗浄液組成物
KR102183624B1 (ko) * 2020-04-28 2020-11-27 주식회사 세이프코어 전류가 흐르는 설비 및 산업장비 세척용 절연세정제의 조성물과 이를 이용하는 세척방법 및 세척장치

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