JPH09176696A - 洗浄液 - Google Patents

洗浄液

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JPH09176696A
JPH09176696A JP35138095A JP35138095A JPH09176696A JP H09176696 A JPH09176696 A JP H09176696A JP 35138095 A JP35138095 A JP 35138095A JP 35138095 A JP35138095 A JP 35138095A JP H09176696 A JPH09176696 A JP H09176696A
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cleaning
cleaning liquid
carbonate
washing
epoxy resin
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JP35138095A
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Hiroshi Furukawa
寛 古川
Takami Kimura
孝美 木村
Hiroshi Ueno
廣 上野
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Tonen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な洗浄効果を有すると共に、優れた安全
性をも有する洗浄液を提供する。 【解決手段】 下記式(I)で示される化合物 【化1】 (ここで、R1 は、水素又は炭素数1〜6個のアルキル
基若しくはフェニル基を示し、R2 は、炭素数1〜6個
のアルキル基若しくはフェニル基を示し、R1 とR2
互いに結合して環を形成していてもよい)を含むことを
特徴とする洗浄液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗浄液組成物に関
し、更に詳しくは硬化前エポキシ樹脂、ポリウレタン樹
脂等の樹脂、切削油、はんだ付けフラックス、金属又は
樹脂等の表面に付着した油類、ポリマー、スケール等の
洗浄に適した洗浄液組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エポキシ樹脂及びポリウレタン樹
脂を取扱う産業装置において、各成分の配合工程あるい
は配合後の貯蔵中に装置類に付着した硬化前エポキシ樹
脂、あるいはポリウレタン樹脂の洗浄除去においては、
フロン系溶剤、あるいはトリクロロエタン等の塩素系溶
剤が使用されている。また、はんだ付けフラックス等の
洗浄除去においても、上記溶剤が使用されている。しか
し、これらの溶剤はオゾン層を破壊する物質として、近
い将来その製造が禁止される予定であり、更に塩素系溶
剤は毒性が強く、水質汚染を防止するため、その法規制
も厳しい。
【0003】また、炭化水素等の石油系溶剤、テルペン
系溶剤、アルコール系溶剤、アセトン等も使用し得る
が、これらの溶剤は無機イオン類や極性化合物に対する
洗浄力に乏しく、また、その引火点が比較的低く、かつ
毒性を有する等の安全上の問題がある。
【0004】界面活性剤や無機アルカリを添加した水系
洗浄剤、リン酸塩類等の水溶液系は、洗浄力が乏しく、
かつ排水処理設備に大きなスペースを必要とし経済性の
面から好ましくない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、良好な洗浄
効果を有すると共に、優れた安全性をも有する洗浄液を
提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)下記式
(I)で示される化合物
【0007】
【化2】 (ここで、R1 は、水素又は炭素数1〜6個のアルキル
基若しくはフェニル基を示し、R2 は、炭素数1〜6個
のアルキル基若しくはフェニル基を示し、R1 とR2
互いに結合して環を形成していてもよい)を含むことを
特徴とする洗浄液である。
【0008】本発明の好ましい態様として、(2)上記
化合物が、エチレンカーボネート及び/又はプロピレン
カーボネートである上記(1)記載の洗浄液、(3)上
記化合物が、エチレンカーボネート及びプロピレンカー
ボネートを80〜10対20〜90の重量比で含む上記
(1)記載の洗浄液を挙げることができる。
【0009】本発明の洗浄液は、良好な洗浄効果を有す
ると共に、引火性が低く、低臭で毒性も少なく、安全性
の面からも非常に優れている。更に、低温での乾燥性が
良好であり、従って、他の水溶液系洗浄剤と比較して、
リンス工程を省略又は大幅に簡略化しても、被洗浄物の
乾燥が容易である。また、被洗浄物表面に水垢類が残存
せず、廃水処理も容易である。更に、蒸留による再利用
が可能であり、経済性の面からも優れている。特に、エ
チレンカーボネート及びプロピレンカーボネートは高沸
点なので蒸発による損失が少なく好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の洗浄液は、上記一般式
(I)で示される化合物を含む。該化合物としては、例
えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネー
ト、ブチレンカーボネート等の環状炭酸エステル類、ジ
メチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエ
チルカーボネート、ジ‐n‐プロピルカーボネート、ジ
‐i‐プロピルカーボネート、ジフェニルカーボネート
等が挙げられる。これらのうち、エチレンカーボネート
及びプロピレンカーボネートが、引火点が高く安全性に
優れており、かつ融点が低いため比較的低温での使用が
可能であることから、特に好ましい。エチレンカーボネ
ートとプロピレンカーボネートとの混合物が更に好まし
い。エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートの
配合比は、重量比で80〜10対20〜90、特に好ま
しくは60〜20対40〜80である。上記配合比とす
ることにより、その融点をより低くすることができるた
め、より低温での使用が可能となり安全性の面から好ま
しい。例えば、エチレンカーボネートとプロピレンカー
ボネートの重量比で1対1の混合物は融点が5℃であ
り、エチレンカーボネートの融点37℃と比べて著しく
低くなる。
【0011】本発明の洗浄液には、本発明の目的を損な
わない範囲で、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、防錆剤等の慣用の添加剤を含めることができる。こ
こで任意物質としての界面活性剤は、硬化前エポキシ樹
脂、ポリウレタン樹脂、切削油、はんだ付けフラック
ス、金属又は樹脂等の表面に付着した油類、ポリマー、
スケール等への浸透性や溶解速度の向上のために使用さ
れる。該界面活性剤としては非イオン性界面活性剤が好
ましく、例えば高級アルコールエチレンオキサイド付加
物、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物、脂
肪酸エチレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンエ
チレンオキサイド付加物、ソルビトール及びソルビタン
の脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、シリコン
系、フッ素系等いずれのものも使用できる。また、他の
任意物質である紫外線吸収剤及び酸化防止剤は液の長期
保存等のための安定性の向上に役立ち、紫外線吸収剤と
しては例えばベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン
系、ヒンダードアミン系等を使用でき、酸化防止剤とし
ては例えばフェノール系、アミン系、硫黄系、リン系
等、本発明の洗浄液に溶解するものはいずれも使用でき
る。
【0012】本発明の洗浄液による洗浄方法自体は特に
制限はなく、公知のいずれの方法も使用できる。例え
ば、洗浄液を含浸したスポンジ等による拭き取り、洗浄
液への浸漬及び/又はスプレー等により実施することが
好ましい。浸漬による洗浄においては、洗浄効果を高め
るために、同時に攪拌、揺動、超音波又はエアバブリン
グ等を組み合わせることが更に好ましい。この場合、超
音波の使用条件は、例えば発振周波数20〜100kH
z、発振出力10〜200W/lが好ましい。エアバブ
リングでは、微細な気泡を、好ましくはガス:液体の体
積比1:1乃至5:1程度で通気することにより、洗浄
液に不溶性の汚れを気泡と共に上昇させ、不溶性の汚れ
をも分離することができる。スプレーによる洗浄におい
て、その圧力は、例えば0.5〜10kg/cm2 Gが
好ましい。いずれの場合も洗浄時間は、好ましくは15
秒間〜2時間、特に好ましくは30秒間〜20分間であ
る。上記範囲未満では洗浄が不十分で、付着した汚れを
十分に除去し得ず、一方、上記範囲を超えても洗浄効果
は格別向上しない。洗浄温度は、好ましくは20〜12
0℃である。特に、エチレンカーボネート及び/又はプ
ロピレンカーボネートを含む洗浄液の洗浄においては、
好ましくは50〜100℃であり、ジメチルカーボネー
ト、エチルメチルカーボネート等の低沸点の炭酸エステ
ルを含む洗浄液の洗浄においては、好ましくは20〜5
0℃である。上記洗浄において、より高温で処理するこ
とにより洗浄効果を著しく上昇させることができる。上
記範囲未満では、洗浄が不十分となり易い。
【0013】本発明の洗浄液を使用して洗浄した被洗浄
物の乾燥は、通常公知の方法により行うことができる。
例えば、洗浄後の被洗浄物に温風を吹き付けることによ
り容易に乾燥することができる。温風の温度は好ましく
は40〜140℃、特に好ましくは40〜80℃であ
り、乾燥時間は好ましくは5〜60分間、特に好ましく
は5〜20分間である。比較的高沸点の炭酸エステル例
えばエチレンカーボネート及び/又はプロピレンカーボ
ネートを含む洗浄液を使用して洗浄した被洗浄物の乾燥
においては、予めジメチルカーボネート、エチルメチル
カーボネート等の低沸点の炭酸エステルでリンスした
後、上記乾燥を行うことが好ましい。これにより、該洗
浄液を容易に乾燥除去することができる。また、被洗浄
物の乾燥は、上記のような低沸点の炭酸エステルでのリ
ンスを行うことなく、例えば、加熱真空乾燥により実施
することもできる。
【0014】本発明の洗浄液は、硬化前エポキシ樹脂及
び硬化前エポキシ樹脂組成物を取り扱う産業装置、例え
ば貯蔵タンク、混合槽、注型機等の洗浄、あるいはポリ
ウレタン樹脂及びポリウレタン樹脂組成物を取り扱う産
業装置、例えば混合機、成形機、貯蔵タンク、加工機等
の洗浄に使用し得る。また、他の樹脂に関しても同様に
使用し得る。
【0015】本発明の洗浄液は、上記の各硬化前樹脂、
特に硬化前樹脂組成物に対して硬化促進作用がない。従
って、洗浄後に本発明の洗浄液が、例えばタンク内等に
多少残存しても、再度上記の各硬化前樹脂、特に硬化前
樹脂組成物の貯蔵中に、硬化のおそれがなく、また、硬
化工程で早すぎる硬化が起きない。
【0016】硬化前エポキシ樹脂としては、例えばビス
フェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、多価ア
ルコールのポリグリシジルエーテル、多塩基酸のポリグ
リシジルエステル、3,4‐エポキシシクロヘキシルメ
チル(3,4‐エポキシシクロヘキサン)カルボキシレ
ート、ビニルシクロヘキセンジエポキサイド、クレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂、ヒダントイン環を有する
エポキシ樹脂等が挙げられる。また、硬化前エポキシ樹
脂組成物としては、例えば上記エポキシ樹脂にエポキシ
樹脂硬化剤、硬化促進剤を加え、更に充填剤、安定剤、
可塑剤、滑剤、難燃剤、難燃助剤、帯電防止剤、着色
剤、帯電性付与剤、褶動性改良剤、耐衝撃性改良剤等の
慣用の添加剤を配合したもの等が挙げられる。ここで、
エポキシ樹脂硬化剤としては通常使用されているもので
あればいずれでもよく、多価フェノール類、芳香族系多
塩基酸類、芳香族ポリアミン類等が挙げられ、例えばフ
ェノールノボラック、ビフェノール型ノボラック、ビス
フェノールA型ノボラック等のノボラック、無水フタル
酸、無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸等の酸無水物あるいはジアミノジフェニルメタ
ン、ジアミノジフェニルスルホン、メタフェニレンジア
ミン、ヘキサメチレンテトラミン等のアミン類等が挙げ
られる。また、硬化促進剤としては、例えば第三級アミ
ン類や有機リン化合物等が挙げられる。ポリウレタン樹
脂としては、例えばトリレンジイソシアナート(TD
I)、ジフェニルメタンジイソシアナート(MDI)等
のジイソシアナート及びポリプロピレングリコール等の
ポリオール類との反応物が挙げられる。ポリウレタン樹
脂組成物としては、上記ポリウレタン樹脂に硬化剤、硬
化促進剤を加え、更に乳化剤、発泡剤、安定剤、可塑
剤、難燃剤、帯電防止剤、着色剤、褶動性改良剤、耐衝
撃性改良剤等の慣用の添加剤を配合したもの等が挙げら
れる。
【0017】更に、本発明の洗浄液は、広く金属、樹脂
等の表面に付着した油類等の洗浄に適しており、例えば
特開平6-298970号公報に記載された自動車用バンパー等
のポリオレフィン樹脂製品の洗浄、塗料・コーティング
樹脂の剥離、金属表面の錆・油脂・汚れの除去、成形用
金型の洗浄、はんだフラックスの除去、電子・精密機器
の洗浄、印刷機器の洗浄、重合装置の洗浄等に適してい
る。
【0018】以下、本発明を実施例、比較例により更に
詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定さ
れるものではない。
【0019】
【実施例】各実施例及び比較例で使用した洗浄液は下記
の通りである。 <洗浄液> エチレンカーボネート(EC、東京化成株式会社製) プロピレンカーボネート(PC、東京化成株式会社製) ジメチルカーボネート(DMC、東京化成株式会社製) ジエチルカーボネート(DEC、東京化成株式会社製) <比較洗浄液> DBE(商標、二塩基酸エステル混合物、デュポン社
製) ナフテゾールM(商標、炭化水素系洗浄液、日石化学株
式会社製) トヨゾールSS‐20(商標、水系洗浄液、豊田化学株
式会社製) <被洗浄用樹脂組成物>使用した樹脂組成物中の各成分
及びその配合比は下記の通りである。 硬化前エポキシ樹脂組成物A エポキシ樹脂(CT‐200、商標、チバガイギー株式
会社製):100重量部 硬化剤(HT‐903、商標、チバガイギー株式会社
製):30重量部 硬化前エポキシ樹脂組成物B エポキシ樹脂(エピコート828、商標、油化シェル株
式会社製):100重量部 硬化剤(ペンタハード5000、商標、東燃化学株式会
社製):90重量部 硬化促進剤(2‐エチル‐4‐メチルイミダゾール、四
国化成株式会社製):0.5重量部 ポリウレタン樹脂組成物C ポリウレタンエラストマー用樹脂(コロネート409
0、商標、チバガイギー株式会社製):100重量部 硬化剤(メチレンビスオルソクロロアニリン、デュポン
社製)12.7重量部 <被洗浄用切削油>水溶性切削油(ユシローケンEC5
0、商標、ユシロ化学株式会社製) <被洗浄用はんだ付けフラックス>水溶性はんだ付けフ
ラックス(スパークルフラックスPO‐F‐1010
S、商標、千住金属工業株式会社製)
【0020】
【実施例1〜5及び比較例1〜2】硬化前エポキシ樹脂
組成物Aは120℃で各成分を混合して調製した。硬化
前エポキシ樹脂組成物Bは室温で各成分を混合して調製
した。次いで、各樹脂組成物を、攪拌機を備えた500
ミリリットルの四つ口フラスコに、各々40グラムづつ
採取し、50℃に加温した各洗浄液200ミリリットル
を注いだ。次に、該四つ口フラスコを50℃のオイルバ
スに漬けて攪拌し、各樹脂組成物が完全に溶解するまで
の時間を測定し、洗浄効果を評価した。結果は表1に示
した。
【0021】
【表1】 実施例1及び2は、夫々洗浄液としてエチレンカーボネ
ート及びプロピレンカーボネートを使用したものであ
る。洗浄液としてDBEを使用した比較例1及びナフテ
ゾールMを使用した比較例2と比べて、著しく良好な洗
浄効果を示した。また、実施例3は、洗浄液としてエチ
レンカーボネート及びプロピレンカーボネートの重量比
で1対1の混合物を使用したものである。実施例1及び
2と比べて、ほぼ同じ洗浄効果を示した。実施例4は、
洗浄液としてジメチルカーボネートを使用したものであ
り、実施例5は、洗浄液としてジエチルカーボネートを
使用したものである。実施例1及び2と比べて、多少洗
浄効果は低下したものの本発明の効果を十分に達成し得
るものであった。
【0022】
【実施例6〜8】硬化前エポキシ樹脂組成物A及び洗浄
液としてプロピレンカーボネートを使用し、洗浄温度を
変えて樹脂組成物が溶解する時間を測定した以外は、実
施例1と同一にして実施した。結果は表2に示した。
【0023】
【表2】 実施例6〜8及び実施例2の結果から、洗浄温度を上げ
ると洗浄時間は短縮され、洗浄効果が増大することが分
かった。一方、洗浄温度を下げると洗浄時間は増加し、
洗浄効果が多少低下するが、引火性がより低くなり、よ
り高い安全性を得ることができる。
【0024】
【実施例9〜12及び対照例1】次に、本発明の洗浄液
のエポキシ樹脂に対する硬化促進作用について検討し
た。エポキシ樹脂組成物Aと表3に示した量(重量部)
の各洗浄液とを混合した。次に、各混合物について、ホ
ットプレート式ゲル化試験機(日新科学株式会社製)を
用いて、150℃におけるゲル化時間を測定した。結果
は表3に示した。
【0025】
【表3】 実施例9〜12は、夫々本発明の洗浄液であるプロピレ
ンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカー
ボネート及びジエチルカーボネートを使用してゲル化時
間を測定したものである。洗浄液を含まない対照例1と
比べて、同一のゲル化時間を示した。このように本発明
の洗浄液は、硬化促進作用及び硬化遅延作用のいずれも
示さないことが分かった。従って、洗浄後のタンク内に
本発明の洗浄液が少量残存しても、悪影響を及ぼさない
と言える。即ち、本発明の洗浄液を用いて硬化前エポキ
シ樹脂組成物用貯蔵タンクの洗浄を行った後、残存した
洗浄液を完全に除去することなしに、新たな硬化前エポ
キシ樹脂組成物の貯蔵が可能である。
【0026】
【実施例13〜16及び比較例3〜4】ポリウレタン樹
脂組成物Cは、ポリウレタンエラストマー用樹脂を85
℃に加熱し、別に、硬化剤を120℃にて加熱溶融し
て、両者を混合して調製した。該混合物を、攪拌機を備
えた500ミリリットルの四つ口フラスコに、各々40
グラムづつ採取し、50℃に加温した各洗浄液200ミ
リリットルを注いだ。次に、該四つ口フラスコを50℃
のオイルバスに漬けて攪拌し、樹脂組成物が完全に溶解
する時間を測定し、洗浄効果を評価した。結果は表4に
示した。
【0027】
【表4】 実施例13及び14は、夫々洗浄液としてプロピレンカ
ーボネート及びエチレンカーボネートを使用したもので
ある。洗浄液としてDBEを使用した比較例3及びナフ
テゾールMを使用した比較例4と比べて、著しく良好な
洗浄効果を示した。実施例15は、洗浄液としてジメチ
ルカーボネートを使用したものであり、実施例16は、
洗浄液としてジエチルカーボネートを使用したものであ
る。実施例13及び14と比べて、多少洗浄効果は低下
したものの本発明の効果を十分に達成し得るものであっ
た。
【0028】
【実施例17】5cm×5cmの200メッシュステン
レス製金網を上記の切削油に浸した後、引上げ、室温で
2時間放置した。放置後の金網に付着していた油量は9
5.7ミリグラムであった。洗浄液としてのプロピレン
カーボネート100ミリリットルに、この切削油の付着
した金網を浸漬し、超音波洗浄器(発振周波数28kH
z、発振出力80W/l)を用いて室温で10秒間洗浄
を行った。洗浄後、真空オーブン中で100℃、5mm
Hgの減圧下で30分間乾燥し、次いで室温で30分間
放冷した後に重量測定を行った。洗浄による切削油の除
去率を求めたところ、99重量%であった。
【0029】
【実施例18】上記の水溶性切削油93.1ミリグラム
が付着した金網及び洗浄液としてジメチルカーボネート
を使用した以外は、実施例17と同一条件で洗浄を実施
した。洗浄後の乾燥は、真空オーブン中で100℃、5
mmHgの減圧下で30分間行った。洗浄による切削油
の除去率を求めたところ、98重量%であった。
【0030】
【比較例5】上記の水溶性切削油92.3ミリグラムが
付着した金網及び洗浄液としてトヨゾールSS‐20の
5重量%水溶液を使用した以外は、実施例17と同一条
件で洗浄を実施した。洗浄後の乾燥は、真空オーブン中
で100℃、5mmHgの減圧下で30分間行った。洗
浄による切削油の除去率を求めたところ、82重量%で
あった。
【0031】上記の実施例17、18及び比較例5か
ら、本発明の洗浄液が、上記水溶性切削油に対して、良
好な洗浄効果を有することが分かった。
【0032】
【実施例19】5cm×5cmの200メッシュステン
レス製金網に上記のはんだ付けフラックス0.5グラム
を付着させた。洗浄液としてのプロピレンカーボネート
100ミリリットルに、はんだ付けフラックスの付着し
た金網を浸漬し、実施例17と同一にして洗浄及び乾燥
を実施した。該洗浄により、はんだ付けフラックスは完
全に除去されていた。
【0033】
【実施例20】上記の水溶性はんだ付けフラックス0.
5グラムを付着させた金網を、洗浄液としてのジメチル
カーボネート100ミリリットルに浸漬し、実施例17
と同一にして洗浄を実施し、次いで、実施例18と同一
にして乾燥を実施した。該洗浄により、はんだ付けフラ
ックスは完全に除去されていた。
【0034】
【比較例6】上記の水溶性はんだ付けフラックス0.5
グラムを付着させた金網を、洗浄液としてのナフテゾー
ルM100ミリリットルに浸漬し、実施例17と同一に
して洗浄及び乾燥を実施した。洗浄によるはんだ付けフ
ラックスの除去率を求めたところ、74重量%であっ
た。
【0035】上記の実施例19、20及び比較例6か
ら、本発明の洗浄液が、上記水溶性はんだ付けフラック
スに対して、良好な洗浄効果を有することが分かった。
【0036】
【発明の効果】本発明は、良好な洗浄効果を有すると共
に、優れた安全性をも有する洗浄液を提供する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I)で示される化合物 【化1】 (ここで、R1 は、水素又は炭素数1〜6個のアルキル
    基若しくはフェニル基を示し、R2 は、炭素数1〜6個
    のアルキル基若しくはフェニル基を示し、R1 とR2
    互いに結合して環を形成していてもよい)を含むことを
    特徴とする洗浄液。
  2. 【請求項2】 上記化合物が、エチレンカーボネート及
    び/又はプロピレンカーボネートである請求項1記載の
    洗浄液。
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