JPH07268390A - 洗浄液組成物 - Google Patents

洗浄液組成物

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JPH07268390A
JPH07268390A JP8377194A JP8377194A JPH07268390A JP H07268390 A JPH07268390 A JP H07268390A JP 8377194 A JP8377194 A JP 8377194A JP 8377194 A JP8377194 A JP 8377194A JP H07268390 A JPH07268390 A JP H07268390A
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JP
Japan
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cleaning liquid
weight
cleaning
liquid composition
water
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Application number
JP8377194A
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English (en)
Inventor
Sadakatsu Suzuki
貞勝 鈴木
Masayuki Asami
昌之 浅見
Hiroshi Ueno
廣 上野
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好な洗浄効果を有すると共に、実質的に被
洗浄物のリンスなしでかつ低温で短時間の乾燥により、
十分に乾燥することができかつ水垢等の汚れがなく、並
びに引火性がなく優れた安全性をも有する洗浄液組成物
を提供する。 【構成】 (A)N‐メチル‐2‐ピロリドン 30〜
73重量部、(B)3‐メトキシ‐1‐ブタノール 1
0〜53重量部、及び(C)水 17〜50重量部を含
み、これらの合計が100重量部である洗浄液組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗浄液組成物に関し、
更に詳しくは金属又は樹脂等の表面に付着した油類、ポ
リマー、スケール、はんだ付けフラックス、金属石鹸等
の洗浄に適した洗浄液組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記の油類等の洗浄には、芳香族
系、脂肪族系等の炭化水素系溶剤、テルペン系溶剤、ア
ルコール系溶剤が使用されているが、これらの溶剤はそ
の引火点が比較的低く、かつ毒性を有する等の安全上の
問題がある。
【0003】また、フロン系溶剤、塩素系溶剤も使用さ
れているが、これらの溶剤はオゾン層を破壊する物質と
して、近い将来その製造が禁止される予定であり、更に
塩素系溶剤は毒性が強く、水質汚染を防止するため、そ
の法規制も厳しい。
【0004】界面活性剤や無機アルカリを添加した水系
洗浄剤、リン酸塩類等の水溶液系は、洗浄力が乏しく、
かつ排水処理設備に大きなスペースを必要とし経済性の
面から好ましくない。また、洗浄後、汚れの原因となる
水垢や添加成分等を除去するためのリンス工程が必要で
あるという問題もある。
【0005】特開平4‐68095号公報には、(1)
ノニオン系界面活性剤、及び(2)N‐メチルピロリド
ン、2‐ピロリドン、γ‐ブチロラクトン、ジメチルス
ルホキシド、スルホラン、炭酸プロピレンの中から選ば
れる一種又は二種以上を含むフラックス洗浄剤が開示さ
れている。しかし、上記同様にリンス工程が必要である
という問題がある。
【0006】特開平3‐243698号公報には、テト
ラヒドロフルフリルアルコールとC1 〜C6 アルキル若
しくはC1 〜C6 アルケニルで置換されているピロリド
ンを含む、有機残留物を除去するために有効な清浄剤が
開示されている。しかし、該清浄剤においては、更に
水、アルコール又はフッ素化炭化水素のような洗浄溶剤
で洗浄する工程が必要であるという問題がある。
【0007】米国特許第4,983,224号明細書に
は、テルペン/テルペノール、界面活性剤、N‐メチル
ピロリドン及び任意的に水を含む洗浄液組成物により、
はんだ付けフラックスを洗浄する方法が開示されてい
る。しかし、最終的に水洗浄を施すことが好ましいとい
う問題がある。
【0008】本出願人は既に、金属又は樹脂等の表面に
付着した油類、ポリマー、スケール、はんだ付けフラッ
クス、金属石鹸等の洗浄液として良好なN‐メチル‐2
‐ピロリドン70〜85重量部及び水30〜15重量部
を含む洗浄液組成物を出願した(特願平5‐20849
0号)。
【0009】また、特開昭61‐293274号公報に
は、(イ)灯油留分と、(ロ)ジプロピレングリコール
モノメチルエーテル、3‐メトキシブタノール及び3‐
メチル‐3‐メトキシブタノールの一種又は二種以上と
からなる印刷機用インキ洗浄剤が開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、良好な洗浄
効果を有すると共に、実質的に被洗浄物のリンスなしで
かつ低温で短時間の乾燥により、十分に乾燥することが
できかつ水垢等の汚れがなく、並びに引火性がなく優れ
た安全性をも有する洗浄液組成物を提供するものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、 (1) (A)N‐メチル‐2‐ピロリドン 30〜7
3重量部、(B)3‐メトキシ‐1‐ブタノール 10
〜53重量部、及び(C)水 17〜50重量部を含
み、これらの合計が100重量部である洗浄液組成物に
ある。
【0012】好ましい態様として、 (2) (A)40〜65重量部、(B)20〜40重
量部、及び(C)20〜40重量部である上記(1)記
載の洗浄液組成物、 (3) (A)50〜60重量部、(B)20〜30重
量部、及び(C)20〜30重量部である上記(1)記
載の洗浄液組成物、等を挙げることができる。
【0013】本発明の洗浄液組成物は、良好な洗浄効果
を有すると共に、低温での良好な乾燥性を有する。従っ
て、リンス工程を省略又は大幅に簡略化しても、被洗浄
物の乾燥が容易である。また、被洗浄物表面に水垢類が
残存せず、廃水処理も容易である。更に、本発明の洗浄
液組成物は、引火性を示さず、低臭で毒性も少なく、か
つ良好な生分解性を有し安全性の面からも非常に優れて
いる。また、洗浄液組成物中に含まれるN‐メチル‐2
‐ピロリドン(以下、NMPと略すことがある)及び3
‐メトキシ‐1‐ブタノール(以下、MBOと略すこと
がある)は、高沸点なので蒸発による損失が少なく、ま
た蒸留による再利用が可能であり、経済性の面からも優
れている。
【0014】本発明の洗浄液組成物において、(A)N
MP、(B)MBO、及び(C)水の配合比は、(A)
30〜73重量部、(B)10〜53重量部、及び
(C)17〜50重量部、好ましくは(A)40〜65
重量部、(B)20〜40重量部、及び(C)20〜4
0重量部、より好ましくは(A)50〜60重量部、
(B)20〜30重量部、及び(C)20〜30重量部
を含み、これらの合計が100重量部である。上記配合
比の範囲においては、洗浄液組成物は、洗浄力と乾燥性
に優れており、かつ常温で均一であり、クリーブランド
開放式引火点測定装置を使用してJIS K2274法
に準拠して引火点を測定すると、引火性を示さない。ま
た、上記の好ましい範囲では、洗浄力と乾燥性のバラン
スが特に優れている。
【0015】(A)が上記範囲未満では、洗浄液組成物
の洗浄力の低下が著しい。(A)が上記範囲を超える
と、低温での乾燥性が低下し好ましくない。(B)が上
記範囲未満では、低温での乾燥性が低下し、(B)が上
記範囲を超えては、洗浄液組成物の洗浄力の低下が著し
い。また、(B)が上記範囲を超えるか、あるいは
(A)と(B)の合計が83重量部を超え、(C)が1
7重量部未満では、(A)及び(B)の引火性を消滅せ
しめることができず、安全性の面から好ましくない。ま
た、(C)が上記範囲を超えては、洗浄液組成物の洗浄
力の著しい低下をきたす。
【0016】本発明の洗浄液組成物、例えば(A)/
(B)/(C)の重量比が40/40/20の洗浄液組
成物を試料として用いて、試料温度を徐々に上昇し引火
点測定を試みたところ、118℃以上の温度で蒸気のた
めに小火炎が消え、引火点測定は不可能であった。ま
た、各重量比が40/20/40及び70/10/20
の各洗浄液組成物についても、同様に引火点測定は不可
能であった。従って、本発明の洗浄液組成物は、引火点
を持たず、消防法で定められる危険物には該当しない。
ここで、上記引火点は、クリーブランド開放式引火点測
定装置を使用してJIS K2274法に準拠して測定
したものである。
【0017】本発明の洗浄液組成物は、広く金属、樹脂
等の表面に付着した油類等の洗浄に適しており、例えば
特願平5-111195号に記載された自動車用バンパー等のポ
リオレフィン樹脂製品の洗浄、塗料・コーティング樹脂
の剥離、金属表面の錆・油脂・汚れの除去、成形用金型
の洗浄、はんだフラックスの除去、電子・精密機器の洗
浄、印刷機器の洗浄、重合装置の洗浄等に使用される。
また、極性の強い汚れから、極性の弱い汚れまで幅広い
範囲で良好な洗浄効果を有する。金属加工油のような飽
和炭化水素系油の洗浄においては、該油は洗浄液組成物
中に殆ど溶け込まず、かつエマルジョンも生成し難いた
め、短時間の静置分離により洗浄液組成物上部に浮上せ
しめることができる。従って、簡単な油水分離装置によ
り容易に油を除去でき、洗浄液としての寿命も長い。
【0018】また、本発明の洗浄液組成物には、本発明
の目的を損なわない範囲で、界面活性剤、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、防錆剤等の慣用の添加剤を含めることが
できる。ここで任意物質としての界面活性剤は、油類、
ポリマー、スケール、はんだ付けフラックス、金属石鹸
等への浸透性や溶解速度の向上のために使用される。該
界面活性剤としては非イオン性界面活性剤が好ましく、
例えば高級アルコールエチレンオキサイド付加物、アル
キルフェノールエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチ
レンオキサイド付加物、高級アルキルアミンエチレンオ
キサイド付加物、ソルビトール及びソルビタンの脂肪酸
エステル、ショ糖脂肪酸エステル、シリコン系、フッ素
系等いずれのものも使用できる。また、他の任意物質で
ある紫外線吸収剤及び酸化防止剤は液の長期保存等のた
めの安定性の向上に役立ち、紫外線吸収剤としては例え
ばベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダー
ドアミン系等を使用でき、酸化防止剤としては例えばフ
ェノール系、アミン系、硫黄系、リン系等、本発明の洗
浄液組成物に溶解するものはいずれも使用できる。本発
明の洗浄液組成物の製造方法に関しては特に制限はな
く、通常公知の手段を採用することができ、成分を任意
の順で混合して製造することができる。
【0019】本発明の洗浄液組成物による洗浄方法自体
は特に制限はなく、公知のいずれの方法も使用できる。
例えば、洗浄液組成物を含浸したスポンジ等による拭き
取り、洗浄液組成物への浸漬及び/又はスプレー等によ
り実施することが好ましい。浸漬による洗浄において
は、洗浄効果を高めるために、同時に攪拌、揺動、超音
波又はエアバブリング等を組み合わせることが更に好ま
しい。この場合、超音波の使用条件は、例えば発振周波
数20〜100kHz、発振出力10〜200W/lが
好ましい。エアバブリングでは、微細な気泡を、好まし
くはガス:液体の体積比1:1乃至5:1程度で通気す
ることにより、洗浄液組成物に不溶性の汚れを気泡と共
に上昇させ、不溶性の汚れをも分離することができる。
スプレーによる洗浄において、その圧力は、例えば0.
5〜10kg/cm2 Gが好ましい。いずれの場合も洗
浄時間は、好ましくは15秒間〜2時間、特に好ましく
は30秒間〜20分間である。上記範囲未満では洗浄が
不十分で、付着した汚れを十分に除去し得ず、一方、上
記範囲を超えても洗浄効果は格別向上しない。洗浄温度
は、好ましくは20〜80℃である。特に好ましくは5
0〜65℃であり、高温で処理することにより洗浄効果
を著しく上昇させることができる。上記範囲未満では、
洗浄が不十分となり易い。上記範囲を超えては、水の蒸
発速度が大きく洗浄液組成物の水分濃度の管理が煩雑と
なり好ましくない。
【0020】本発明の洗浄液組成物の水分濃度を管理す
るために、例えば、ASTM D95‐83に記載され
た蒸留分離による重量測定法、ASTM E203‐7
5に記載されたカールフィシャー試薬による滴定法、近
赤外分光法による定量、あるいは屈折率を利用した定量
方法等が使用し得る。
【0021】本発明の洗浄液組成物を使用して洗浄した
被洗浄物の乾燥は、通常公知の方法により行うことがで
きる。例えば、洗浄後のプリント配線基板等に温風を吹
き付けることにより容易に乾燥することができる。温風
の温度は好ましくは30〜90℃であり、乾燥時間は好
ましくは5〜20分である。
【0022】以下、本発明を実施例、比較例により更に
詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定さ
れるものではない。
【0023】
【実施例】実施例及び比較例においては下記の汚れ用と
しての物質、及び比較用洗浄液としての水系洗浄液及び
石油系洗浄液を使用した。 <汚れ用物質> 物質(a):引抜油(ダフニーマスタードロー533W
D、商標、出光興産株式会社製) 物質(b):プレス油(ユニプレスDP‐120、商
標、日本石油株式会社製) 物質(c):グリース(ニチモリLE、商標、ニチモリ
株式会社製) 物質(d):離型剤(シリコーン離型剤NUC‐B、商
標、日本ユニカー株式会社製) 物質(e):ロジン系はんだ付けフラックス(スパーク
ルフラックスPO‐F‐1010S、商標、千住金属工
業株式会社製) 物質(f):水溶性はんだ付けフラックス(スパークル
フラックスWF‐2060、商標、千住金属工業株式会
社製) 物質(g):硬化前エポキシ樹脂組成物該樹脂組成物中
の成分及びその配合比は下記の通りである。各成分を室
温で混合し、0℃で2週間保存した後に室温に戻したも
のを用いた。
【0024】エポキシ樹脂(エピコート828、商標、
油化シェル株式会社製):100重量部 硬化剤(ペンタハード5000、商標、東燃化学株式会
社製):90重量部 硬化促進剤(2‐エチル‐4‐メチルイミダゾール、四
国化成株式会社製):0.5重量部 <比較用洗浄液> 水系洗浄液(A):トヨゾールSS‐20(商標、豊田
化学株式会社製)の5重量%水溶液 水系洗浄液(B):ISW32(商標、東ソー・デュボ
イケミカル株式会社製) 石油系洗浄液:ACTREL 1178L(商標、エク
ソン化学株式会社製)
【0025】
【実施例1〜5及び比較例1〜9】超音波による洗浄テスト 5cm×7cmの100メッシュステンレス製金網を上
記の汚れ用物質(a)、(b)、(c)及び(g)に浸
した後、引上げ、濾紙を敷いた金属バット上に室温で1
時間放置することにより液切りを行い、金網に付着した
各汚れ用物質の重量を測定した。次に、150ミリリッ
トルのサンプル瓶に上記の各汚れ用物質が付着した金網
及び洗浄液組成物100ミリリットルを入れ、超音波洗
浄機(発振周波数28kHz、発振出力80W/l)を
用いて、表1に示す各条件にて洗浄を実施した。洗浄
後、金網を取出して90℃で30分間乾燥し、次いで室
温で30分間放冷した後、重量測定を行うことにより、
各汚れ用物質の除去率を求めた。その結果を表1に示
す。
【0026】
【表1】 実施例1は、NMPのみ、NMPと水、NMPとMB
O、又は水系洗浄液(A)を夫々使用した比較例1〜4
に比べて、同一洗浄条件下において、汚れ用物質として
使用した引抜き油の除去率がいずれも著しく良好であっ
た。実施例2は、実施例1に対して、水の配合量を一定
として、NMPの配合量を減らし、MBOの配合量を増
加させ、更に洗浄温度を上げ、かつ洗浄時間を長くした
ものである。洗浄液組成物の配合比及び洗浄条件を変化
させることにより、汚れ用物質の除去率を著しく高くで
きることが分かった。実施例3は、実施例1と同一配合
比の洗浄液組成物を使用して、汚れ用物質としてのプレ
ス油を洗浄したものである。本発明の効果を十分に発揮
し得るものであった。また、実施例3は、NMPのみ、
NMPと水、又はNMPとMBOを夫々使用した比較例
5〜7に比べて、プレス油の除去率が同程度又はそれ以
上であった。実施例4は、汚れ用物質としてグリースを
使用したものであり、実施例5は、硬化前エポキシ樹脂
組成物を使用したものである。いずれもその除去率は、
極めて良好である。また、実施例4及び実施例5は、夫
々水系洗浄液(A)又は石油系洗浄液を使用した比較例
8及び9に比べて、汚れ用物質であるグリース及び硬化
前エポキシ樹脂組成物の除去率は著しく高かった。
【0027】
【実施例6〜9及び比較例10〜12】揺動による洗浄テスト 4cm×6cmの各ドットプリント基板に上記の汚れ用
物質(e)、(f)を塗布した後、5分間放置した。次
に、熱風循環式オーブンを用いて、90℃で10分間乾
燥した後、各基板に付着した各汚れ用物質の重量を測定
した。次に、表2に示す各洗浄液組成物500ミリリッ
トルに、各汚れ用物質が付着した基板を基板面が液面と
垂直になる方向で入れた。次いで、振幅25mm、毎分
50サイクルの割合で、20℃で10分間、上下方向に
揺動することにより洗浄した。洗浄後、基板を取り出し
て90℃で30分間乾燥し、次いで室温で30分間放冷
した後、重量測定を行うことにより、各汚れ用物質の除
去率を求めた。その結果を表2に示す。
【0028】
【表2】 実施例6は、NMPと水、MBOと水、又は水系洗浄液
(A)を夫々使用した比較例10〜12と比べて、いず
れも汚れ用物質として使用したロジン系はんだ付けフラ
ックスの除去率が良好であった。実施例7は、実施例6
に対して、水の配合量を一定として、NMPの配合量を
減らし、MBOの配合量を増加させたものである。実施
例6と比べて、その除去率は多少減少するものの、本発
明の効果を十分に発揮し得るものであった。実施例8
は、汚れ用物質としての水溶性はんだ付けフラックスを
洗浄したものであり、その除去率は非常に高かった。ま
た、実施例9は、実施例8に対して、水の配合量を一定
として、NMPの配合量を減らし、MBOの配合量を増
加させたものである。上記と同様に、その除去率は多少
減少するものの、本発明の効果を十分に発揮し得るもの
であった。
【0029】
【実施例10〜12、比較例13〜16】塗膜密着性テスト 汚れ用物質を付着させるシートとして、下記のポリオレ
フィン系樹脂を使用した。 <ポリオレフィン系樹脂> エチレン‐プロピレンブロック共重合体/エチレン‐プ
ロピレンゴム(EPR)/タルク(60/30/10の
重量比) エチレン‐プロピレンブロック共重合体:メルトインデ
ックス(MI:ASTM D1238に準拠し、230
℃、2.16kg荷重で測定)が18グラム/10分、
エチレン含有量7重量%である。
【0030】EPR:メルトインデックス(MI:AS
TM D1238に準拠し、230℃、2.16kg荷
重で測定)が3.1グラム/10分、エチレン含有量7
4重量%である。
【0031】タルク:平均粒径は、2.0μmである。
【0032】上記のポリオレフィン系樹脂をシリンダー
温度210℃、金型温度50℃に設定した射出成形機に
より成形して、150×100×3mmのシートを作成
した。
【0033】該シートに汚れ用物質(c)を0.4グラ
ム、又は汚れ用物質(d)を0.2グラム略均一に付着
させた後、スプレーノズル(いけうち株式会社製、1/
8MVNP2543)1本を用い、8〜10リットル/
分の流量で、表3に示す各洗浄液組成物を用いて、各条
件下で60℃にて洗浄を実施した。洗浄後、イオン交換
水中で室温にて1分間揺動することにより、リンスを行
い、次いで80℃の熱風ブローで3分間乾燥した。室温
まで放冷後、各シートに下記の条件でプラズマ処理を施
した。プラズマ処理条件 真空度:0.8torr 出力:1kW×2基 処理時間:60秒間 活性ガス流量:220ml/分、酸素/窒素モル比:1
1/1 次いで、塗料(R320、商標、日本ビー・ケミカル株
式会社製)を100μm厚で塗布し、120℃で30分
間焼き付けを行った。これを試験片として、以下の諸特
性試験を行った。 <剥離強度> 各試験片の塗膜を幅10mmに切断し、引張り試験機を
用いて23℃の温度で180度方向に50mm/分の速
度で剥離させた時に得られる強度を測定した。また、剥
離後の外観を観察した。観察結果は、以下の記号により
示す。
【0034】○ 塗膜が完全に密着し、材料破壊が起こ
ったもの。
【0035】× 塗膜の密着が悪く、塗膜の剥離が起っ
たもの。 <耐温水性>各試験片を40℃の温水に240時間浸漬
した後に、ブリスター発生の有無を観察した。観察結果
は、以下の記号により示す。
【0036】○ 塗膜が完全に密着し、ブリスターが発
生しなかったもの。
【0037】× 塗膜の密着が不均一で、ブリスターが
発生したもの。上記の結果を表3に示した。
【0038】
【表3】 実施例10〜12は、本発明の洗浄液組成物を使用した
ものである。塗膜は良好な剥離強度、剥離外観及び耐温
水性を示し、いずれも良好な洗浄効果が得られた。一
方、比較例13、14は、NMP/MBO/水の重量比
を夫々本発明の範囲外としたものであり、また比較例1
5、16は、水系洗浄液(B)を使用したものである。
いずれの比較例も、塗膜の剥離強度は実施例より著しく
劣り、かつ剥離外観及び耐温水性も不良であり、良好な
洗浄効果は得られなかった。
【0039】
【実施例13〜15、比較例17〜19】乾燥性テスト 被洗浄物として、ザルトリウス製電子天秤に用いられて
いる実装基板を約8cm×4cmに切断したものを使用
した。該被洗浄物には、IC2個、抵抗18個、ソケッ
ト2個が設置されていた。予め、該被洗浄物をホットド
ライヤーを用いて、80℃で30分間熱風乾燥した後、
重量測定を行い、該重量を浸漬前重量とした。次に、該
被洗浄物を50℃に加温された表4に示す各洗浄液組成
物に浸漬し、超音波洗浄機(発振周波数28kHz、発
振出力80W/l)を用いて3分間処理した。その後、
室温で1分間液切りし、重量測定を行い、該重量を乾燥
前重量とした。次いで、該被洗浄物をホットドライヤー
を用いて50℃で表4に示す各時間熱風乾燥した後、重
量測定を行い、該重量を乾燥後重量とした。また、乾燥
状態を目視評価した。
【0040】評価結果を、表4に示す。
【0041】
【表4】 ここで、表4中の記号は、以下の内容を示す。 ○:被洗浄物のソケットの隙間等に濾紙を差込んでも、
液体がないために、液体が濾紙に吸収されない状態 Δ:被洗浄物の外観には液滴が観察されないが、ソケッ
トの隙間等に濾紙を差込むと液体が濾紙に吸収される状
態 ×:被洗浄物の隙間等に目視で液滴が観察される状態 また、表4中の洗浄液組成物残存率は、下記式により算
出した。
【0042】洗浄液組成物残存率(重量%)=(乾燥後
重量−浸漬前重量)/(乾燥前重量−浸漬前重量)×1
00 実施例13〜15は、本発明の洗浄液組成物を使用した
ものである。いずれも洗浄液組成物の残存率は著しく低
く、良好な乾燥状態を示すことが分かった。一方、比較
例17及び18は、NMPと水から成る洗浄液組成物を
使用したものである。いずれも洗浄液組成物の残存率は
高く、乾燥状態は悪い。また、比較例19は、MBOと
水から成る洗浄液組成物を使用したものである。洗浄液
組成物の残存率は低く、良好な乾燥状態を示した。しか
し、比較例11で示したように、洗浄効果は低い。
【0043】
【発明の効果】本発明の洗浄液組成物は、良好な洗浄効
果を有すると共に、実質的に被洗浄物のリンスなしでか
つ低温で短時間の乾燥により、十分に乾燥することがで
きかつ水垢等の汚れがなく、並びに引火性がなく優れた
安全性をも有する。また、経済的に優れている。従っ
て、従来の洗浄液の代替として工業的に極めて有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C11D 7:26)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)N‐メチル‐2‐ピロリドン 30
    〜73重量部、 (B)3‐メトキシ‐1‐ブタノール 10〜53重量
    部、及び (C)水 17〜50重量部を含み、これらの合計が1
    00重量部である洗浄液組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH07292395A (ja) * 1994-04-27 1995-11-07 Tonen Corp 洗浄液
US10040961B2 (en) 2015-12-24 2018-08-07 Ricoh Company, Ltd. Cleaning solution, set of ink and cleaning solution, cleaning solution stored container, inkjet printing apparatus, and inkjet printing method

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