JPH07292003A - 大きさの揃った微細な重合体粒子の製造方法 - Google Patents

大きさの揃った微細な重合体粒子の製造方法

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JPH07292003A
JPH07292003A JP11045494A JP11045494A JPH07292003A JP H07292003 A JPH07292003 A JP H07292003A JP 11045494 A JP11045494 A JP 11045494A JP 11045494 A JP11045494 A JP 11045494A JP H07292003 A JPH07292003 A JP H07292003A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 狭い粒度分布を持ち、大きさのよく揃った微
細な重合体粒子を提供しようとする。 【構成】 エチレン系単量体と、重合開始剤と、臨界ミ
セル濃度の0.5倍以下の界面活性剤と、分散安定剤と
を水性媒体に加え、撹拌して単量体が油滴として分散し
ている一次懸濁液を作り、この一次懸濁液をナノマイザ
ーに通し、その際一次懸濁液に加える圧力を加減するこ
とにより単量体粒子の合着程度を加減して二次懸濁液を
作り、これを加熱し重合させて重合体粒子を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、大きさの揃った微細
な重合体粒子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】微細な重合体粒子は色々な方面で要求さ
れている。とくに、粒子の大きさが1〜100μmの範
囲内にある重合体粒子は、スペーサー、滑り性付与剤、
トナー、塗料のつや出し剤、機能性担体等として使用す
るに適しているので、この方面で広く要望されている。
ところが、この要望を満たすに適した粒子を提供するに
は困難があった。
【0003】例えば、微細な重合体粒子を作るには、乳
化重合法によって単量体を重合させればよいと誰しも考
える。ところが、乳化重合法によったのでは、粒子の大
きさが通常1μm以下の微細なものとなってしまい、1
μm以上の大きさの粒子を作ることが困難である。ま
た、これまでの懸濁重合法によっては粒子の大きさを揃
えることが困難である。すなわち、単量体を水性媒体中
に加え、これを普通の高速回転式撹拌機で撹拌して懸濁
液とすれば、単量体粒子の大きさを凡そ5〜100μm
の範囲内のものにすることはできるが、粒子の大きさが
その範囲内に広く分布して、粒度分布が狭い範囲内に集
中したものとならない。
【0004】高速回転式撹拌機としてはホモミキサーが
一般に使用された。ところが、ホモミキサーで懸濁液と
したのでは、懸濁がバッチ式で行われるために、槽内を
全く均一に撹拌して液体に剪断を与えることができず、
従って粒子の大きさが不均一になる。そのために、これ
までの懸濁重合法では得られる粒子の大きさがよく揃う
に至らなかった。
【0005】他方、乳化液、懸濁液等を作る装置とし
て、ナノマイザー、ハーモナイザー又はマイクロフルイ
ダイザー等の商品名で販売されている装置がある。この
装置は、懸濁している粒子を粉砕して微細化させること
を目的とするものである。この装置は、表面から裏面へ
2個の孔を貫通させた円板の表面上に、高い圧力の下に
ある液体を流して、2個の孔から液体を流出させ、2個
の液流を互いに衝突させてその衝撃によりその中に含ま
れている懸濁粒子を粉砕して微細化し、これによって大
きさの揃った微細粒子の懸濁液を作ることを原理として
いる。
【0006】特開平4−156555号公報は、上記の
液流同士の衝突によって懸濁粒子を微細化して懸濁液を
作り、この懸濁液を懸濁重合させて静電現像用のトナー
を作る方法を開示している。この公報によれば、エチレ
ン系単量体と、この単量体に可溶な重合開始剤と、界面
活性剤と、分散安定剤とを水性媒体中に加え、撹拌して
平均粒子径が30〜40μmの単量体油滴の一次懸濁液
を作り、この一次懸濁液をマイクロフルイダイザーに通
して、一次懸濁液を加圧下に複数の流れに分けて流し、
こうして得た液流同士を衝突させて単量体粒子をさらに
微細化して二次懸濁液を作り、その後二次懸濁液を懸濁
重合させて微細な重合体粒子を得ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記公報が開示する技
術は、界面活性剤を臨界ミセル濃度の0.5〜2.0倍
という程の大量に使用することを必要としている。とこ
ろが、このような大量の界面活性剤を用いて二次懸濁液
を作ったのでは、懸濁粒子の大きさがなお不揃いとな
り、従って狭い粒度分布を持ち,大きさの揃った微細な
重合体粒子が得られないことが判明した。そこで、大き
さの揃った微細な重合体を作るには、さらに別な製造方
法を開発することが必要となった。この発明は、このよ
うな必要に応じて生まれたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明者は、上記公報
が教えるような大量の界面活性剤を使用しないで、界面
活性剤の使用量を臨界ミセル濃度の0.5倍以下とし、
高速回転撹拌装置によって単量体を平均粒子径が3〜1
0μmの油滴として一次懸濁液を作り、次いでこれをナ
ノマイザーに通すと、ナノマイザー内で微細化とは逆に
粒子の合着が起こり、これによって粒子が逆に大きくな
り、その結果粒径が4〜100μmの大きさの範囲内で
あって、且つ所望の狭い領域内に局限された粒子の得ら
れることを見出した。しかも、その合着の程度すなわち
得られる粒径は一次懸濁液に加える圧力の加減により容
易に調節できることを見出した。この発明は、このよう
な知見に基づいて完成されたものである。
【0009】この発明は、エチレン系単量体と、この単
量体に可溶な重合開始剤と、界面活性剤と、分散安定剤
とを水性媒体中に加えて撹拌して単量体粒子の一次懸濁
液を作り、この一次懸濁液に圧力を加えて複数の流れに
分けて流し、液流同士を衝突させて単量体粒子の二次懸
濁液を作り、この二次懸濁液を懸濁重合させて重合体粒
子を製造する方法において、界面活性剤の使用量を少な
くして臨界ミセル濃度の0.5倍以下とし、一次懸濁液
中の単量体を平均粒子径が3〜10μmの油滴とし、一
次懸濁液に加える圧力を加減して単量体粒子の合着程度
を加減し、これによって粒子の大きさを所望の狭い領域
内に分布させることを特徴とする、大きさの揃った微細
な重合体粒子の製造方法を提供するものである。
【0010】この発明は、エチレン系単量体と、この単
量体に可溶な重合開始剤と、界面活性剤と、分散安定剤
とを水性媒体中に加え、撹拌して単量体粒子の一次懸濁
液を作る点では、特開平4−156555号公報の開示
と同じである。しかし、上記公報の開示は、界面活性剤
を臨界ミセル濃度の0.5〜2.0倍量もの大量に使用
することを必要とするのに対し、この発明は、0.5倍
以下の少量使用すべきだとしている点で異なっている。
【0011】界面活性剤はアニオン系のものを用いるの
が好ましい。好ましいアニオン系の界面活性剤は、例え
ばラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫
酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムで
ある。
【0012】界面活性剤は、少量が水に溶解されている
だけで、低濃度の水溶液を形成している間は、分子状に
分散している。ところが、界面活性剤がある濃度を超え
るに至ると、界面活性剤の分子が集合して、水溶液中で
ミセルと呼ばれるコロイド大の会合体を形成するに至
る。このようなミセルの形成が起こる濃度を臨界ミセル
濃度と云う。界面活性剤は、臨界ミセル濃度において水
溶液の浸透圧、電気伝導度、表面張力などの物理化学的
性質を急激に変化させる。臨界ミセル濃度は各界面活性
剤について固有な値である。例えば、ラウリル硫酸ナト
リウムは0.23%が臨界ミセル濃度である。
【0013】この発明において、一次懸濁液を作るに
は、剪断力によって粒子を分散させる機構のものが使用
される。装置としては、ホモミキサー等の高速回転式撹
拌機を使用する。一次懸濁液では、エチレン系単量体を
平均粒子径が3〜10μmの油滴とすることが必要とさ
れる。
【0014】この発明では、エチレン系単量体を平均粒
子径が3〜10μmの油滴とした一次懸濁液を、例えば
ナノマイザーと呼ばれるような装置に通す。この装置
は、前述のように、一次懸濁液を加圧下に複数個の流れ
に分けて流し、その複数個の流れを互いに衝突させて、
懸濁粒子を衝撃により粉砕する装置である。
【0015】ナノマイザーと呼ばれる装置は、その要部
が図1に分解して示したような部分によって構成されて
いる。円板1は表面から裏面に貫通する2個の貫通孔1
1と12とを備え、円板2に向かう裏面上に孔11と1
2とを結ぶ溝13が付設されている。円板2も円板1と
同様に2個の貫通孔21と22とを備え、円板1に向か
う裏面上に孔21と22とを結ぶ溝23が付設されてい
る。円板1は押さえ3によって円板2に向かって押さ
れ、円板2は押さえ4によって円板1に向かって押さ
れ、その結果円板1と円板2とは裏面同士が互いに密接
している。しかし、孔11と孔12とは、何れも孔21
と孔22とに重なるところに位置しないで、溝13と溝
23とが互いに垂直に延びるような関係に配置されてい
る。
【0016】押さえ3から加圧下に一次懸濁液が供給さ
れる。このとき、一次懸濁液には10〜3000kg/
cm2 の範囲内の圧力が加えられる。すると、懸濁液
は、孔11と12とを通って2個の液流として流れ、溝
13に沿って流れて互いに衝突する。衝突した懸濁液は
円板2がわに移り、溝23に沿って2つに分かれて流
れ、次いで孔21と22とを通って円板2を去り、押さ
え4へ入って合流し、流れて行く。溝13と溝23とを
通るときに、一次懸濁液は、衝突の衝撃によりその中の
単量体粒子が粉砕されて、微細化される。
【0017】ナノマイザーは一般に懸濁液中の粒子を粉
砕するものとされて来た。懸濁液中に界面活性剤が大量
に含まれているときは、確かに粒子が粉砕されて微細な
ものとなる。ところが、この発明のように、界面活性剤
の使用量が少なくて、界面活性剤が臨界ミセル濃度の
0.5倍以下とされているときは、ナノマイザーを通す
ことにより粒子が合着されて逆に大きくなり、大きい範
囲内で粒子の大きさがよく揃ったものとなる。従って、
一次懸濁液中の単量体油滴を平均粒子径が3〜10μm
の大きさにしておくと、ナノマイザー中で粒子の合着が
起こり、粒子は大きくなって4〜100μmの範囲内で
大きさのよく揃ったものとなる。その大きさの程度、す
なわち平均粒子径は、主としてナノマイザーを通すとき
一次懸濁液に加える圧力によって定まるので、圧力の調
節により容易に調節できる。
【0018】こうして、4〜100μmの範囲内でとく
に希望する平均粒子径を持った二次懸濁液が得られたあ
とで、この発明では二次懸濁液を懸濁重合させる。この
とき、二次懸濁液は既に重合開始剤を含んでいるので、
例えばこの懸濁液を加熱するだけで重合を開始させるこ
とができる。加熱は重合開始剤、単量体の種類に応じて
適当な温度にするが、通常は25〜100℃の範囲内で
あり、好ましくは50〜90℃の範囲内である。重合さ
せると、単量体は二次懸濁液中の粒子大そのままで重合
体となり、ここに粒子の大きさのよく揃った重合体が得
られる。
【0019】重合後は、濾過、遠心分離等によって重合
体粒子を水性媒体から分離し、水洗又は溶剤で洗浄後、
乾燥して粉体として使用する。
【0020】この発明で用いることのできるエチレン系
単量体は、例えば、スチレン、p−メチルスチレン、p
−クロロスチレン等のスチレン系単量体;アクリル酸エ
チル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル等のアクリル酸エステル系単量体;メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等のメタ
クリル酸エステル系単量体;ポリエチレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート、メチルビニルエーテル等のア
ルキルビニルエーテル;酢酸ビニル、酪酸ビニル等のビ
ニルエステル系単量体;N−メチルアクリルアミド、N
−エチルアクリルアミド等のN−アルキル置換アクリル
アミド;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等の
ニトリル系単量体;ジビニルベンゼン、エチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパント
リアクリレート等の多官能性単量体等である。これらの
単量体は必要に応じて、単独または2種類以上を混合し
て用いることができる。
【0021】本発明において重合開始剤としては、一般
に用いられる油溶性重合触媒であれば特に限定されるこ
となく使用でき、例えば過酸化ベンゾイル、過酸化ラウ
ロイル、t−ブチルペルオキシオクトエート等の過酸化
物系触媒、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソ
バレロニトリル等のアゾ系触媒が使用できる。
【0022】分散安定剤としてはポリビニルアルコー
ル、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ゼラチ
ン等の保護コロイド、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、りん酸カルシウム、ピロリン酸マグ
ネシウム等の難水溶性無機塩等が挙げられるが、好まし
くは難水溶性無機塩が用いられる。
【0023】
【発明の効果】この発明方法によれば、エチレン系単量
体と、この単量体に可溶な重合開始剤と、界面活性剤
と、分散安定剤とを水性媒体中に加えて撹拌して単量体
粒子の一次懸濁液を作るという従来の方法において、界
面活性剤の使用量を少なくして臨界ミセル濃度の0.5
倍以下とし、単量体を平均粒子径が3〜10μmの油滴
とするのであるから、一次懸濁液の製造は従来方法と大
きく変わることなく容易に実施することができる。こう
して得た一次懸濁液をナノマイザーのような装置に通
し、流体同士を衝突させると、界面活性剤の使用量が少
ないために粒子の合着が起こり、ここに4〜100μm
の粒子大の範囲内で大きさの揃った二次懸濁液が得られ
る。こうして得た二次懸濁液を重合させると、ここに4
〜100μmの粒子大の範囲内で粒度分布の狭い重合体
粒子が得られる。従って、この発明方法によれば、簡単
な操作で4〜100μmの粒子大の範囲内で粒度分布の
狭い重合体粒子が得られる。この粒子は大きさが揃って
いるために、スペーサー、滑り付与剤、トナー、塗料の
つや出し剤などとして使用するに好適なものとなる。こ
の発明はこのような利益を与えるものである。
【0024】
【実施例】次に、実施例と比較例とを挙げて、この発明
のすぐれている所以を具体的に明らかにする。
【0025】
【実施例1】アゾビスイソバレロニトリル1.5gを溶
解したメタクリル酸メチル475g、エチレングリコー
ルジメタクリレート25g、ラウリル硫酸ナトリウム
(臨界ミセル濃度:0.23%)1.6g、難水溶性リ
ン酸三カルシウム96g、水3200gを含む水系混合
液をT・KホモミキサーMARKII2.5型(特殊機化
工業製)を用いて16000rpmにて15分間処理
し、平均粒子径5μmの一次懸濁液を調製する。
【0026】次いで、ナノマイザー社製ナノマイザーL
A−31型を用いて、上記の一次懸濁液を1300kg
/cm2 の圧力下に1回通して二次懸濁液を作った。
【0027】この二次懸濁液を内容積が5リットルの重
合反応槽に仕込み、いかり型の撹拌翼で300rpmの
緩やかな撹拌下で50℃で8時間懸濁重合させて重合体
粒子を得た。
【0028】得られた重合体粒子について、コールター
社製のコールターカウンターにより粒子の重量分布を調
べたところ、図2に示したような重量分布を示した。こ
の粒子分布は平均粒径が9.7μmで、標準偏差が2.
0μm、変動係数が20.3%であって、粒度分布が狭
い領域内に局限されていて、粒子の大きさがよく揃った
ものであった。
【0029】
【実施例2】実施例1に示したと同じ一次懸濁液を、ナ
ノマイザーLA−31型を用いて、処理圧力300kg
/cm2 とした以外は実施例1と同様に操作を行った。
得られた重合体粒子の粒径をコールターカウンターを用
いて測定した結果を図3に示す。上記重合体粒子は平均
粒径が19.1μm、標準偏差が4.0μm、変動係数
が21.2%であって、粒度分布が狭い領域内に局限さ
れていた。
【0030】
【実施例3】実施例1に示したと同じ一次懸濁液を、ハ
ーモナイザーLEH−I型(ナノマイザー社製)を用い
て処理圧力10kg/cm2 とした以外は実施例1と同
様に操作を行った。得られた重合体粒子の粒径をコール
ターカウンターを用いて測定した結果を図4に示す。上
記重合体粒子は平均粒径が39.0μm、標準偏差が
9.1μm、変動係数が23.2%であって、狭い粒径
分布を示し、粒子の大きさがよく揃ったものであった。
【0031】
【比較例1】実施例1に示したと同じ一次懸濁液を同様
の条件で懸濁重合を行った。得られた重合体粒子の粒径
をコールターカウンターを用いて測定した結果を図5に
示す。上記重合体粒子は平均粒径が4.9μm、標準偏
差が2.5μm、変動係数が50.2%であって、幅広
い粒度分布を示し、従って粒子の大きさが不揃いであっ
た。
【0032】
【実施例4】過酸化ベンゾイル1.5gを溶解したスチ
レン440g、ジビニルベンゼン60g(純分81
%)、ラウリル硫酸ナトリウム0.8g、ピロリン酸マ
グネシウム48g、水3200gを含む水系混合液をT
・KホモミキサーMARKII2・5型を用いて1600
0rpmにて15分間処理し、平均粒子径6μmの一次
懸濁液を調製する。
【0033】次いでナノマイザーLA−31型を用いて
上記の一次懸濁液を1300kg/cm2 の圧力下に1
回通して二次懸濁液を作った。
【0034】この二次懸濁液を内容積5リットルの重合
反応槽に仕込み、いかり型の撹拌翼で300rpmの緩
やかな撹拌下で80℃にて8時間反応させた。
【0035】得られた重合体粒子の粒度をコールターカ
ウンターを用いて測定した結果を図6に示す。上記重合
体粒子は平均粒子径が7.9μm、標準偏差1.7μ
m、変動係数21.9%であって、粒子の大きさがよく
揃ったものであった。
【0036】
【比較例2】実施例4に示したと同じ一次懸濁液を同様
の条件で懸濁重合を行った。得られた重合体粒子の粒径
をコールターカウンターを用いて測定した結果を図7に
示す。上記重合体粒子は平均粒子径が6.1μm、標準
偏差2.4μm、変動係数38.8%であって、幅広い
粒径分布を有していた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明で二次懸濁液を作るに用いられる装置
の要部分解斜視図である。
【図2】実施例1で得られた重合体粒子の粒度分布を示
したグラフである。
【図3】実施例2で得られた重合体粒子の粒度分布を示
したグラフである。
【図4】実施例3で得られた重合体粒子の粒度分布を示
したグラフである。
【図5】比較例1で得られた重合体粒子の粒度分布を示
したグラフである。
【図6】実施例4で得られた重合体粒子の粒度分布を示
したグラフである。
【図7】比較例2で得られた重合体粒子の粒度分布を示
したグラフである。
【符号の説明】
1 円板 2 円板 3 押さえ 4 押さえ 11 孔 12 孔 13 溝 21 孔 22 孔 23 溝

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン系単量体と、この単量体に可溶
    な重合開始剤と、界面活性剤と、分散安定剤とを水性媒
    体中に加えて撹拌して単量体粒子の一次懸濁液を作り、
    この一次懸濁液に圧力を加えて複数の流れに分けて流
    し、液流同士を衝突させて単量体粒子の二次懸濁液を作
    り、この二次懸濁液を懸濁重合させて重合体粒子を製造
    する方法において、界面活性剤の使用量を少なくして臨
    界ミセル濃度の0.5倍以下とし、一次懸濁液中の単量
    体を平均粒子径が3〜10μmの油滴とし、一次懸濁液
    に加える圧力を加減して単量体粒子の合着程度を加減
    し、これによって粒子の大きさを所望の狭い領域内に分
    布させることを特徴とする、大きさの揃った微細な重合
    体粒子の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001261313A (ja) * 2000-03-16 2001-09-26 Sekisui Plastics Co Ltd 非晶質リン酸カルシウムスラリーの製造方法および重合体粒子の製造方法
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JP2018090833A (ja) * 2013-03-29 2018-06-14 積水化成品工業株式会社 架橋アクリル系樹脂粒子及びその製造方法、樹脂組成物並びに包装物品

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