JP2005272779A - 単分散樹脂粒子の製造方法 - Google Patents

単分散樹脂粒子の製造方法

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Abstract


【課題】 微小粒子や粗大粒子の発生を抑え、粒子径の揃った単分散粒子を効率良く得ることができる単分散樹脂粒子の製造方法を提供する。
【解決手段】 水と乳化させた重合開始剤を含む重合性単量体を、攪拌槽100内で攪拌翼200を用いて攪拌しながらシード粒子に吸収させてエマルジョンを作成した後、加熱して重合反応を行うシード重合法による製造方法であって、
前記重合開始剤を含む重合性単量体をシード粒子に吸収させる際、
前記攪拌翼200の翼径(d1)と前記攪拌槽100の内径(d2)の比(d1/d2)が0.5〜0.85である攪拌翼を用い、
かつ前記攪拌翼200の周速度を0.1〜1.5m/sにして攪拌することを特徴とする単分散樹脂粒子の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、AB剤、液晶パネルスペーサー、クロマトグラフィー用充填剤などの広範囲な用途がある単分散樹脂粒子の製造方法に関する。さらに、シード重合法による簡便かつ効率的に粗大粒子及び微小粒子の少ない単分散樹脂粒子を得ることができる製造方法に関するものである。
液晶パネル用スペーサー、クロマトグラフィー用充填剤、診断試薬等に用いられる高分子微粒子には、その粒径が均一であることが要求されている。単分散樹脂粒子の製造方法としては、乳化させた重合性単量体をシード粒子に吸収させて重合を行う、シード重合法が知られている。しかし、シード重合法による単分散粒子の製造において、系内に添加した重合性単量体を完全にシード粒子に吸収させることは困難である。重合性単量体が完全に吸収されきれずに残存することにより、重合後に細かい微粒子が生成することや、シード粒子に重合性モノマーを吸収させる際に、攪拌による衝撃により粒子の破壊、合着が生じ、粗大粒子の発生が伴うこともある。従来ではこのように発生した粗大粒子を分級により除いている。更には、単量体をシード粒子に吸収させる工程が長いため生産性において問題があった。
これらのことを解決するためにシード粒子に重合性モノマーを吸収させ、次の段階で、目的とする単分散ポリマー粒子と粒径の異なるポリマー粒子を加えることにより、前の段階で吸収されずに残存している重合性モノマーを該ポリマー粒子に吸収させた後、重合反応を行い単分散粒子を得る方法が提案されている(特許文献1)。
また、特許文献2では、略円筒状の攪拌槽と、該攪拌槽の中心部に垂設された回転軸に垂直に保持された複数の攪拌翼を前記回転軸の高さ方向に上下2段以上に装着されてなり、最下段の攪拌翼の外端部が回転方向に対して後退しているパドル型攪拌翼とを有する攪拌装置により攪拌しながら加熱して重合することを特徴とする樹脂微粒子の製造方法が示されている。
特開平8−100006号公報 特開2002−194007号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、シード粒子に重合性単量体を吸収させた後に単分散ポリマーを加えるため、作業が煩雑になるだけでなく、この粒子を取り除くため分級工程が必要となり、生産性において問題がある。また、特許文献2の方法でシード重合をした場合、重合時に該設備を用いて周速度をコントロールするだけでは粗大粒子が発生し単分散の粒子を得ることは困難である。
本発明の課題は、微小粒子や粗大粒子の発生を抑え、粒子径の揃った単分散粒子を効率良く得ることができる単分散樹脂粒子の製造方法を提供するところにある。
上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、本重合開始剤を含む単量体をシード粒子に吸収させる際、攪拌翼の翼径(d1)と内径(d2)の比(d1/d2)が0.5〜0.85である攪拌翼を用い、かつその攪拌翼の周速度を0.1〜1.5m/sにして攪拌することにより、微小粒子や粗大粒子の発生を抑えて、単分散粒子が得られることを見出した。
本発明は、水と乳化させた重合開始剤を含む重合性単量体を、攪拌槽内で攪拌翼を用いて攪拌しながら、シード粒子に吸収させてエマルジョンを作成した後、加熱して重合反応を行うシード重合法による製造方法であって、
前記重合開始剤を含む重合性単量体をシード粒子に吸収させる際、
前記攪拌翼の翼径(d1)と前記攪拌槽の内径(d2)の比(d1/d2)が0.5〜0.85である攪拌翼を用い、
かつ前記攪拌翼の周速度を0.1〜1.5m/sにして攪拌することを特徴とする単分散樹脂粒子の製造方法である。
本発明に係る製造方法によって、微小粒子や粗大粒子の発生を抑え、粒子径の非常に揃った単分散樹脂粒子を効率良く得ることが可能となる。
本発明で用いられる前記シード粒子としては、スチレン系、スチレン・ブタジエン系、(メタ)アクリル酸エステル系、酢酸ビニル系等の重合体が挙げられる。これらのシード粒子としては、平均粒径0.1〜10μmで、且つCv値〔(粒径標準偏差/平均粒径)×100で表される値〕が10以下の非架橋型の粒子が好ましい。これらのシード粒子は、ソープフリー乳化重合又は分散重合を用いて製造されるが、これらの方法に限定されず公知の技術が適用可能である。
本発明で用いられる前記重合性単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン誘導体;塩化ビニル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸エステル誘導体;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類等の単官能性単量体の他、ジビニルベンゼン、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジメタクリレート等の多官能性単量体が挙げられ、これらは単独で用いられてもよく、二種以上が併用されてもよい。
二種類以上併用される場合、多官能性単量体の割合は重合性単量体の0.5〜50重量%が好ましく、より好ましくは5〜30重量%である。
上記重合性単量体の添加量は、少なくなると重合による粒径の増加は小さく、多くなくなると完全にシード粒子に吸収されず、水性媒体中で独自に懸濁重合し異常粒子を生成するので、シード粒子1重量部に対して5〜200重量部が好ましい。
本発明で用いられる上記重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサカルボニトリル、2、2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物などが挙げられる。
重合開始剤の使用割合は、重合開始剤の種類及び用いられる単量体の重合性や重合温度等の条件により適宜選択されるが、一般的には単量体100重量部に対して0.01〜2.0重量部程度である。
以下、本発明に係る樹脂微粒子の製造方法の具体的態様について詳述する。まず、上記重合性単量体と重合開始剤を、水中にホモジナイザー、超音波処理機、ナノマイザー、マウントガリン型等の微細乳化機により微分散させ、上記重合性単量体と重合開始剤を含む微分散エマルジョンを得る。上記微分散エマルジョンを調製する際に、重合性単量体及び重合開始剤を予め混合して微分散させてもよいし、両者を別々に微分散させたものを混合してもよい。得られた微分散エマルジョンの粒径は、シード粒子よりも小さい方が、シード粒子表面に効率よく吸収されるので好ましい。
上記微分散エマルジョンと、シード粒子を水性分散媒に分散させたもの(以下、シード粒子分散液という)とを混合し、略円筒状の攪拌槽内で攪拌翼を用いて攪拌しながら、シード粒子に前記重合性単量体及び重合開始剤を吸収させた後に、シード粒子と重合性単量体の重合を行う。
この吸収操作では、通常、上記微分散エマルジョンと上記シード粒子分散液とを混合し、室温で1〜12時間攪拌する方法が採用されるが、両者の混合液を30〜50℃程度に加温することにより吸収を促進することができる。
本発明の態様で用いられる攪拌装置は、図1に示す様に、略円筒状の攪拌槽100内に設置される攪拌翼200を備え、この攪拌翼200は、攪拌槽100の中心部に垂設された回転軸201に垂直に保持された同一の板状攪拌翼202を備えている。図1は攪拌槽100内に設置された板状攪拌翼200を示す概略図である。図1に示すように、d1は攪拌翼200の翼径を示し、d2は攪拌槽100の内径を示している。hは回転軸方向の攪拌翼200の翼幅である。
なお、本発明でいう「翼径」とは、この例でいえば板状攪拌翼202の外径(直径)を示すもので、攪拌翼の回転軸の中心から攪拌翼の外端(先端)までの半径の倍に当る直径を示している。攪拌翼が回転軸方向に複数有する場合は、最下段の攪拌翼の外径を示している。他方は、本発明でいう「攪拌槽の内径」とは、攪拌翼の前記外端(先端)を通る攪拌槽の内径(直径)を示している。
本発明で用いる板状攪拌翼の翼径d1と攪拌槽の内径d2の比(d1/d2)は、微小粒子や粗大粒子の発生を抑え、粒子径の非常に揃った単分散樹脂粒子を効率良く得る上で、0.5〜0.85であり、0.6〜0.8がより好ましい。この翼径が攪拌槽内径の0.5倍未満であると、攪拌翼の先端と攪拌槽の内壁との距離が大きく、その間に存在する乳化液が攪拌されない為、好ましくない。また、攪拌翼の翼径が攪拌槽内壁の0.85倍を超えると、攪拌翼の先端と攪拌槽の内壁との距離が小さすぎてその間に存在する乳化液が大きな力を受けて、好ましくない。
攪拌翼は上記のほか、図2に示すような、回転軸301にいかり形状の翼302が設置されたいかり型の攪拌翼300、図3に示すような、回転軸401にプロペラ形状の翼402が設置されたプロペラ型の攪拌翼400を採用することができる。いずれもd1は攪拌翼300、400の翼径を示している。hは回転軸方向の攪拌翼300、400の翼幅である。
また、図4に示すようなバドル型攪拌翼500を用いることもできる。即ち図4に示す様に、略円筒状の攪拌槽600の中心部に垂設された回転軸501に垂直に保持された複数の攪拌翼502を前記回転軸501の高さ方向に上下2段以上に装着されてなり、最下段の攪拌翼502aの外端部が回転方向に対して後退している後退翼502cを有するパドル型攪拌翼である。502bは最上段の攪拌翼である。なお、d1は最下段の攪拌翼502aの翼径を示し、d2は攪拌槽600の内径を示している。d1は攪拌翼502aの翼径を示し、d2は攪拌槽600の内径を示している。hは回転軸方向の攪拌翼502aの翼幅である。
攪拌翼の形状はこれらに特に限定されず、上記の様な形状のほか、その他の長方形、正方形などの四角形、半円形または扇型、プロペラ型等の何れであってもよく、また、攪拌槽内径の輪郭に沿った形状であってもよい。また板状翼の外端部が回転方向に対して後退している板状攪拌翼も含まれる。
なお、攪拌翼の回転軸の高さ方向の翼幅hは、攪拌槽の内径d2の0.2〜2.0倍程度が好ましい。
シード粒子へ単量体及び重合開始剤を吸収させる時の周速度〔攪拌翼径(m)×3.14×攪拌回転数/60〕は0.1〜1.5m/sであり、0.2〜1.0がより好ましい。0.1m/s以下ではエマルジョンが流動しない部分が生じ、単量体がシード粒子に吸収するのに多大の時間がかかり好ましくない。また、1.5m/s以上では、回転数が早すぎるためせん断力により液滴の破壊、合着が生じ粗大粒子が生じやすくなるという欠点がある。ここで、本発明でいう攪拌翼の「周速度」とは、攪拌翼の前記外端(先端)における周速度を示している。
攪拌翼が回転軸方向に複数有する場合は、最下段の攪拌翼の外端(先端)における周速度を示す。
上記シード粒子の膨潤度は、前記重合性単量体と前記シード粒子との混合比率を変えることにより調節することが可能である。通常5〜200倍の範囲が好ましい。ここでいう膨潤度とは、膨潤前のシード粒子に対する膨潤後のシード粒子の体積比で定義される。尚、吸収の終了は光学顕微鏡の観察で粒径の拡大を確認することにより判定する。シード粒子に重合開始剤を含む重合性単量体を吸収させた後、分散を安定化するための分散安定剤、例えばポリビニルアルコールの水溶液を加える。その後なお攪拌を続けながら加熱してシード粒子に吸収された重合性単量体を重合させる。上記重合反応温度は、重合性単量体、重合開始剤の種類に応じて、適宜選択することができるが、通常、25〜100℃が好ましく、より好ましくは50〜90℃である。この重合反応は、上記シード粒子に重合開始剤を含む重合性単量体を吸収させ、分散を安定化するための分散安定剤を加えた後に昇温して重合を行うのが好ましい。重合完了後、微粒子を分離して水分を除去し、水及び溶剤で洗浄した後、乾燥することにより単分散微粒子が得られる。
上記重合反応時の周速度は0.1〜2.0m/sが好ましい。また、攪拌翼形状は上記シード粒子へ重合性単量体を吸収させる工程で使用する攪拌翼より適宜選択可能である。
上記重合工程において、重合体微粒子の分散安定性を向上させるために、界面活性剤や高分子分散安定剤を添加してもよい。このような界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤;ポリビニルピロリドン、ゼラチン、デンプン、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルエーテル、ポリビニルアルコール等の高分子分散安定剤が挙げられ、これらは単独で用いられてもよく、二種以上が併用されてもよい。
上記分散安定剤の使用割合は、種類により異なるが水(イオン交換水)に対して0.1〜5%程度である。
上記界面活性剤や高分子分散安定剤は、シード粒子に重合性単量体及び重合開始剤を吸収させた後で添加してもよいし、上記重合性単量体、有機化合物及び重合開始剤を微分散させる時に添加してもよい。微分散時の添加によって、微分散時の安定化と重合時の分散安定化との両方を得ることができる。
上記重合方法により得られる単分散微粒子の粒径は、用いられるシード粒子の粒径、上記重合性単量体とシード粒子の混合割合によって自由に設計可能であるが、特に、上記重合方法は粒径1〜30μm、Cv値10以下の単分散微粒子の製造に好適である。
(シード粒子の製造)
イオン交換水3400gにノルマルオクチルメルカプタン5.6gをメタクリル酸メチル560gに溶解したもの加え、これを攪拌しながら窒素気流中で70℃に昇温し、重合開始剤として過硫酸カリウム2.8gを投入し、60℃で12時間ソープフリーの重合反応を行い、平均粒子径が0.7μmの単分散ポリメタクリル酸メチルの分散液(固形分14.3%)を得た。
シード粒子の粒度分布はペックマンコールター社製のLS230型で測定した。
(シード重合法の実施)
重合性単量体としてメタクリル酸メチル560gとエチレングリコールジメタクリレート240gとを用い、これに重合開始剤として2、2―アゾビス−(2、4―ジメチルバレロニトリル)4.8gを溶解し、得られた単量体混合物を界面活性剤としてコハクスルホン酸ナトリウム4gが含まれたイオン交換水800gと3L容器(攪拌槽 内径(d2):160mm)に混合しT.KホモミキサーMark2.5(特殊機化工業社製)にて8000rpmで10分間処理して乳化液を得た。この乳化液に上で得た平均粒径が0.7μmのシード粒子の分散液(固形分14.3%)50gを加え、この混合液を前記容器(攪拌槽)内に設置された翼径が95mm、翼幅90mmの前記図1に示す板状攪拌翼を用い回転数60rpmで3時間攪拌した。この時の攪拌翼の周速度は0.3m/sであった。その時の分散液を光学顕微鏡で観察したところ、乳化液中の単量体は完全にシード粒子に吸収されていることを認めた。その後、この分散液に分散安定剤としてポリビニルアルコール(クラレ社製 PVA 224E)40gの水溶液2300gとを5Lオートクレーブに入れ、攪拌しながら60℃で8時間重合を行った。重合時の周速度は1.0m/sとした。
得られた重合体粒子の粒度分布をペックマンコールター社製のコールターカウンターで測定したところ、平均粒子径が3.5μmで変動係数(CV値)が9.0%であって、粒径が非常に良く揃っていることを認めた。測定方法はCoulter Electronics Limited発行のREFERENCE MANUAL FOR THE COULTER
MULTISIZER(1987)に従って、50μmアパチャーを用いてキャリブレーションを行い測定した。
具体的には、樹脂粒子0.1gを0.1%ノニオン系界面活性剤溶液10ml中にタッチミキサー及び超音波を用いて予備分散させ、これを本体備え付けの、ISOTON II(ペックマンコールター社製;測定用電解液)を満たしたビーカー中に、緩く攪拌しながらスポイドで滴下して、本体画面の濃度計の示度を10%前後に合わせた。次にマルチサイザーII本体にアパチャーサイズ50μm、Currentを800、Gainを4、Polarityを+と入力してmanualで測定を行った。測定中はビーカー内を気泡が入らない程度に緩く攪拌しておき、樹脂粒子を10万個測定した点で測定を終了した。
変動係数(CV値)とは標準偏差(σ)及び前記平均粒子径(x)から以下の式により算出された値である。
CV値(%)=(σ/x)×100
シード粒子へ単量体及び重合開始剤を吸収させる時の攪拌回転数を260rpm(周速度1.3m/s)とした以外は実施例1と同様に実施した。
重合時の周速度は1.6m/sであった。
得られた重合体粒子の平均粒子径は3.5μmで変動係数は8.7%であった。
攪拌翼に翼径(d1)が130mm、翼幅(h)が90mmの前記図1に示す板状攪拌翼を用い、シード粒子へ単量体及び重合開始剤を吸収させる時の攪拌回転数を120rpm(周速度0.82m/s)とした以外は実施例1と同様に実施した。
得られた重合体粒子の平均粒子径は3.5μmで変動係数は9.2%であった。
攪拌翼に翼径(d1)が100mm 翼幅(h)が25mmの前記図2に示すいかり型翼を用い、シード粒子へ単量体及び重合開始剤を吸収させる時の攪拌回転数を180rpm(周速度0.94m/s)とした以外は実施例1と同様に実施した。
得られた重合体粒子の平均粒子径は3.5μmで変動係数は9.4%であった。
〔比較例1〕
攪拌回転数を350rpm(周速度1.7m/s)とした以外は実施例1と同様に実施した。
得られた重合体粒子の平均粒子径は3.6μmで変動係数は13.6%であった。
〔比較例2〕
エチレン系単量体としてメタクリル酸メチル224gとエチレングリコールジメタクリレート96gとを用い、これに重合開始剤として2、2−アゾビス−(2、4−ジメチルバレロニトリル)1.92gを溶解し、得られた単量体混合物を界面活性剤としてコハクスルホン酸ナトリウム1.6gが含まれたイオン交換水320gと3L容器(内径160mm)に混合しT.KホモミキサーMark2.5(特殊機化工業社製)に入れて8000rpmで10分間処理して乳化液を得た。この乳化液に上で得た平均粒径が0.7μmのシード粒子の分散液(固形分14.3%)20gを加え、この混合液を翼径(d1)が60mm、翼幅(h)が10mmの図3に示すプロペラ型を用いて回転数120rpm(周速度0.38m/s)で3時間攪拌した。その後、図4に示す前記バドル型攪拌翼を用いて、この分散液と分散安定剤としてポリビニルアルコール16gの水溶液920gとを入れ、攪拌しながら60℃で8時間重合を行った。重合時の攪拌翼周速度は0.75m/sとした。
得られた重合体粒子の平均粒子径は3.7μmで変動係数は14.7%であった。
〔比較例3〕
攪拌翼に翼径145mm、翼幅90mmの板状攪拌翼を用い、シード粒子へ単量体及び重合開始剤を吸収させる時の攪拌回転数を120rpm(周速度0.91m/s)とした以外は実施例1と同様に実施した。得られた重合体粒子の平均粒子径は、3.6μmで変動係数は13.4%であった。
(評価方法)
得られた各実施例、比較例の樹脂粒子について、2μm以下の粒子及び8μm以上の粒子を測定し、両者が共に0.5重量%未満のものを〇、2μm以下の粒子または8μm以上の粒子どちらかが0.5%重量%未満のものを△、2μm以下の粒子及び8μm以上の粒子が共に0.5重量%以上のものを×、とし評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2005272779

表1より、製造された単分散粒子は、微小粒子や粗大粒子がなく、単分散性に優れた粒子であることが認められる。
本発明の製造方法によって得られた単分散粒子の用途としては、AB剤、液晶パネルスペーサー、クロマトグラフィー用充填剤などを挙げることができ、多種の分野において有用であり、簡単な重合反応によって均一な粒径の高単分散微粒子を高収率で得ることができる。
図1(a)は拌槽内に板状攪拌翼が設置された状態を模式的に示す概略断面図である。図1(b)は同平面図である。 図2(a)はいかり型の攪拌翼を示す概略正面図である。図2(b)は同断面図である。 図3(a)はプロペラ型の攪拌翼を示す概略断面図である。図3(b)は同平面図である。 図4(a)はバドル型攪拌翼を示す概略断面図である。図4(b)は同平面図である。
符号の説明
100 攪拌槽
200 攪拌翼
201 回転軸
202 板状攪拌翼
300 いかり型の攪拌翼
400 プロペラ型の攪拌翼
500 バドル型攪拌翼

Claims (1)

  1. 水と乳化させた重合開始剤を含む重合性単量体を、攪拌槽内で攪拌翼を用いて攪拌しながらシード粒子に吸収させてエマルジョンを作成した後、加熱して重合反応を行うシード重合法による製造方法であって、
    前記重合開始剤を含む重合性単量体をシード粒子に吸収させる際、
    前記攪拌翼の翼径(d1)と前記攪拌槽の内径(d2)の比(d1/d2)が0.5〜0.85である攪拌翼を用い、
    かつ前記攪拌翼の周速度を0.1〜1.5m/sにして攪拌することを特徴とする単分散樹脂粒子の製造方法。


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