JPH07289970A - 塗装オーブンダクト - Google Patents

塗装オーブンダクト

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JPH07289970A
JPH07289970A JP8822694A JP8822694A JPH07289970A JP H07289970 A JPH07289970 A JP H07289970A JP 8822694 A JP8822694 A JP 8822694A JP 8822694 A JP8822694 A JP 8822694A JP H07289970 A JPH07289970 A JP H07289970A
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JP
Japan
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duct
oven
slit
coating
temperature
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JP8822694A
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English (en)
Inventor
Yukihiro Yoshikawa
幸宏 吉川
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】塗膜を被塗装材に焼付ける際の加熱方式として
熱風加熱方式が用いられているオーブンのダクトであっ
て、このオーブンダクトのスリット(3) 部の少なくとも
一部(温度低下の大きいスリット部を含む)、および/
またはダクト壁部の少なくとも一部(温度低下の大きい
ダクト壁部を含む)に、例えば、電熱器11のような加熱
器が取り付けられている塗装オーブンダクト。 【効果】ダクトの壁部やスリット部への塗料ヤニの付着
を防止することができ、ヤニの塗膜上への落下、付着に
よる塗装欠陥の発生を防止することができる。プレコー
ト鋼板等を製造する際の不良品の発生率が減少し、大幅
なコストダウンが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗装鋼板等を製造する
際の塗装焼付けに使用される熱風式オーブンのダクト、
特に、被塗装材への塗料ヤニの付着を防止して塗装欠陥
の発生を抑制し得る塗装オーブンダクトに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、家電製品、建材、自動車などに用
いられる塗装鋼板(プレコート鋼板)においては、ます
ます美麗な表面外観が要求されるようになってきてお
り、例えば、冷蔵庫を例に取ると、そのドア板として塗
装鮮映性の高い塗装鋼板が用いられることが多くなって
いる。このような高鮮映性の塗装鋼板は、平滑性および
写像性に優れているがゆえに塗装欠陥が目立ちやすく、
このため、製品の歩留りが低くなり、製品コストが上昇
するという問題がある。
【0003】このような塗装欠陥が発生する原因は、製
品構成や製造工程によって多岐にわたるものであるが、
塗装・焼付け過程で塗膜中に混入する異物に起因する、
いわゆるブツによる欠陥が高い割合を占めている。中で
も、塗膜の硬化に焼付け炉を使用する場合には、その炉
中で塗膜に異物が付着し、その部分が欠陥になることが
多い。これは、塗料の塗布が行われるコーター部は、通
常、コーター室としてクリーンルーム化されている場合
が多いのに対して、連続塗装ライン等の焼付け炉は、全
長が数十mの長大なもので、クリーン化が行い難いから
である。
【0004】焼付け炉中で塗膜に付着する異物には、外
部から炉内に持ち込まれるものと、炉内で発生するもの
とがあり、炉外から持ち込まれる異物の代表的なもの
は、作業者の衣服や掃除用のウエス等から発生する糸く
ずや、炉の外気フィルターを通り抜けて流入する微細な
粉塵である。一方、炉内で発生する異物の多くは、塗料
ヤニである。これは、焼付け炉内で未乾燥の塗膜から蒸
発した塗料中の低分子量成分が、炉内の低温部に凝縮し
て生成するものと推測されており、このようなヤニが未
だ硬化していない塗膜上に落下してその部分に付着する
ことにより塗装欠陥が発生することが多い。
【0005】図1は、プレコート鋼板製造用の焼付け炉
(熱風式塗装オーブン)の一例で、(a) は縦断側面図、
(b) は(a) のA−A矢視図である。図1(a) および(b)
に示すように、熱風式塗装オーブンは水平のオーブン1
を有し、オーブン1内には、上下に対をなし、相対する
方向に吹き出し口を有するスリット3が取り付けられた
オーブンダクト2が4系列設けられている。なお、図示
していないが、オーブン1の側面、即ち図1(b) のS面
に複数個の保全扉が取り付けられている。
【0006】鋼帯4はコーター室5で塗料が塗布された
後、オーブン1内に搬入され、上部送風ダクト2-1およ
び下部送風ダクト2-2の間を通過して出側から搬出され
るが、その間に、塗膜表面に、燃焼室10でバーナ6によ
り燃料を燃焼させて得られた熱風が循環ファン7により
上部および下部送風ダクト2-1および2-2に設けられた
スリット3を通して吹き付けられ、塗装焼付けが行われ
る。なお、焼付けに用いられた後の溶剤を含んだ熱風は
炉内の数個所に設けられた排気口(図示せず)から溶剤
を処理するための焼却装置(incinerator) に送られる
が、一部は循環ダンパー8を経て燃焼室10に戻される。
【0007】このような熱風式塗装オーブンにおいて
は、その構造上、炉の入側および出側が大きく開放され
ているために、入側および出側付近での温度低下が大き
い。このため、オーブンの入側および出側付近にヤニが
集中的に凝縮する傾向があり、この凝縮したヤニが塗膜
上に落下・付着して塗装欠陥を生じさせる。
【0008】ヤニの落下・付着に対する防止策として、
実開平1−151872号公報では、塗装後の自動車車体の塗
料を焼付け乾燥させるための乾燥炉の内壁のうち、天井
面には例えばセラミックスのような高比熱材料を貼着
し、側面には例えば黄銅などの低比熱材料を貼着した塗
装用乾燥炉が提唱されており、この塗装用乾燥炉を用い
れば、炉の天井面におけるヤニの凝結を抑制して天井面
からのヤニの滴下による被塗装物の汚染を防止すること
が可能である、とされている。しかし、プレコート鋼板
製造用の焼付け炉(熱風式塗装オーブン)では、オーブ
ン内の天井面の比熱を内側面の比熱よりも高く設定する
上記の方式を適用しても、オーブン出入り口付近でのヤ
ニの落下・付着を防止することはできない。
【0009】また、溶剤分のできるだけ少ない塗料を用
いるなど、塗料を改善したり、あるいは熱風循環経路中
にセットしたバーナによりヤニ発生の原因となる物質を
焼却する等の対策も提案されているが(塗装技術、1981
年4月号、78〜82頁)、ヤニ成分を完全に除去すること
はできなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、塗装オー
ブン内におけるヤニが付着する部位を詳細に調査した結
果、ヤニは、前述した保全扉のシール部分などに最も多
く凝縮し、更に、オーブンダクトの吹き出しスリット部
にも多量に付着していることをつきとめた。保全扉は炉
の側壁に設けられているため、その部分に付着したヤニ
が落下しても、鋼板表面に塗布された塗膜に付着するこ
とはほとんどないので、実際上問題にはならない。しか
し、鋼板の真上に存在するオーブンダクトのスリット部
に付着したヤニは、熱風に押し出されて落下すると塗膜
に付着し、塗装欠陥を生じる原因となる。
【0011】本来、オーブンダクトの吹き出しスリット
部は熱風により高温になるはずであるが、オーブンの入
側および出側付近では雰囲気温度が低下するために、オ
ーブンの中央部に較べて温度が低下し、また、スリット
の形状によっては、その付近の雰囲気内における対流の
影響を受けて低温になりやすい場合もある。
【0012】本発明は、前記の図1に示した構成を有す
る熱風式塗装オーブンのように、オーブンの入側部およ
び出側部における温度低下の大きい塗装オーブンにおい
ても、上記のようなヤニの凝縮や、あるいはこの凝縮し
たヤニの未硬化塗膜上への落下・付着が生じることのな
いオーブンダクトを提供することを課題としてなされた
ものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ヤニが付着
しやすい条件をモデル実験によって検討した結果、以下
の知見を得た。すなわち、ヤニの成分は塗料中には検出
されるが、十分焼付硬化した塗膜組成とは異なってお
り、また、このヤニ成分が塗料中から発生(蒸発)する
温度は、溶剤の気化温度よりも高く、塗料の架橋温度よ
りも低い温度である。
【0014】さらに、塗料から気化したヤニ成分は、そ
の近くにあって、前記の気化した温度よりも低温の部位
に容易に凝縮し、また、そのようにして凝縮したヤニは
再度温度を高めてもほとんど気化することはない。
【0015】これらの知見に基づいて塗装オーブン中に
おけるヤニの付着について考察すると、ヤニは主として
発生源(例えば、塗装された未硬化の塗膜で被覆された
鋼板)に近い低温部、即ち、送風ダクトの壁部やスリッ
ト部に付着し易く、一旦付着すると、その後温度が上が
っても気化せず、除去されることはないと推測され、実
際にその部分にヤニが堆積している理由が理解できる。
【0016】このような送風ダクトの壁部やスリット部
へのヤニの付着を防止するには、その部位の温度をヤニ
が容易に凝縮する温度よりも高温に保持することが最も
現実的な手段である。
【0017】本発明は、このような知見ならびに考察の
下になされたもので、その要旨は、『塗膜を被塗装材に
焼付ける際の加熱方式として熱風加熱方式が用いられて
いる塗装オーブンのダクトであって、このオーブンダク
トに設けられているスリット部のうち温度低下の大きい
スリット部を含む少なくとも一部のスリット部、および
/またはダクト壁部のうち温度低下の大きい部位を含む
少なくとも一部のダクト壁部に加熱手段が取り付けられ
ていることを特徴とする熱風式塗装オーブンダクト』に
ある。
【0018】ここに言う、温度低下の大きいスリット部
を含む少なくとも一部のスリット部とは、オーブンの入
側および出側付近の温度低下の大きい部位に位置するス
リット部、あるいは、それに該当するスリット部に更に
その他のスリット部も含んだスリット部を意味し、ま
た、温度低下の大きい部位を含む少なくとも一部のダク
ト壁部とは、同じくオーブンの入側および出側付近の温
度低下の大きい部位にあるダクト壁部、あるいは、その
ダクト壁部に更にその他のダクト壁部も含んだダクト壁
部を意味する。すなわち、温度が低く、ヤニが凝縮しや
すいオーブンの入側部および出側部の近くにあるスリッ
ト部やダクト壁部のみに加熱器が取り付けられていても
よいし、それに加えて、ヤニの凝縮および塗膜上への落
下、付着をより完全に防止するために、更に他の、温度
の低下がそれほど大きくはない部分にも取り付けられて
いてもよい。場合によっては、スリット部やダクト壁部
の全部あるいは全面に取り付けられていてもよい。
【0019】
【作用】以下に、本発明の塗装オーブンダクトについて
詳細に説明する。
【0020】本発明が適用されるオーブンは、熱風を用
いて塗料を硬化させる方式のものであれば特に限定され
ることはない。最も一般的なオーブンとしては、燃焼室
で天然ガス等を燃焼させて得られた熱風を送風ダクトに
よりオーブン本体内へ導入して、切り板または連続帯等
の被塗装材上に塗布された塗料を焼付け硬化するもので
ある。また、熱風による硬化と他の硬化方式、例えば、
誘導加熱方式や紫外線硬化方式による硬化などとが併用
されているオーブンにも適用可能である。
【0021】燃焼室で得られた熱風は、通常、金属製の
ダクトによってオーブン内の各所に送られる。ダクトの
壁は、例えば1枚の鋼板からなる一重構造のもの、ある
いは、2枚のステンレス鋼板、2枚の溶融アルミめっき
鋼板やガルバリューム等の亜鉛−アルミニウム合金めっ
き鋼板などの間に、例えばガラス繊維などの断熱材が挿
入された二重構造のものがあるが、いずれの構造のダク
トに対しても本発明は適用できる。
【0022】ダクトに取り付けられている吹き出しスリ
ットは、通常、熱風が塗膜面に垂直に吹付けられるよう
に配設されている。スリットの形状は、平行のものやテ
ーパーを有するもの等、任意の形状のものが用いられて
いるが、特に制約されることはなく、どのような形状の
ものであってもよい。
【0023】本発明は、上記の吹き出しスリットを有す
るダクトを備えたオーブンにおいて、スリット部および
/またはダクト壁部において、温度低下の大きい部位を
含む少なくとも一部に加熱手段が取り付けられている塗
装オーブンダクトである。
【0024】加熱手段としては加熱器が一般的である
が、所定部位に設置することができ、これを設置した部
分の温度をヤニが凝縮する温度以上に高め得るものであ
れば、どのようなものであってもよい。しかし、設置の
容易さ、温度制御のしやすさ等を考えると、電熱器が最
も適している。電熱器以外に、例えば、油等の熱媒体を
循環させる方式の加熱器の使用も可能である。
【0025】電熱器を例にとって、これがスリット部や
ダクト壁部に取り付けられている具体例について説明す
る。
【0026】図2は、一重構造の送風ダクトに設けられ
ているスリット部に電熱器が取り付けられている例で、
図2(a) はダクトおよびスリット部の斜視図(ダクトの
端部が切断されて内部が見える状態での斜視図、図3お
よび図4においても同じ)、(b) は(a) のダクトおよび
スリット部を下方から見た底面図、(c) はスリット部の
断面図である。電熱器11はパイプ内に収納された状態で
スリット3の外側に沿わせて取り付けられ、送風ダクト
12の長手方向に設けられたスリット部14の一部(複数の
スリット部)に配設されている。このように、電熱器を
吹き出しスリット部に設置する場合は、管状の電熱器を
スリットの外側に接触させてスリットと平行に配置する
のが好ましい。
【0027】図3は、同じく一重構造の送風ダクトのダ
クト壁部に電熱器が取り付けられている例で、(a) はダ
クトおよびスリット部の斜視図、(b) は(a) のダクトお
よびスリット部の底面図、(c) はダクト壁部の断面図で
ある。電熱器11は送風ダクト12の内側で、その一部に、
ダクト壁部13に接した状態で取り付けられている。電熱
器11がダクト壁部13の外側にむき出しになっていると、
ダクト壁部13の外側の面が平滑でなくなり、定期的な清
掃が不便になるからである。
【0028】図4は、二重構造を有する送風ダクトのダ
クト壁部に電熱器が取り付けられている例で、(a) はダ
クト部の斜視図、(b) はダクト壁部の断面図である。電
熱器11は送風ダクト12の外壁15の内側(断熱材17側)
で、その一部に、外壁15に接触した状態で配置されてい
る。ダクトの内壁16の近傍に電熱器11を配置して内壁16
を熱しても、断熱材17が充填されているので外側への伝
熱が阻まれ、外壁15の温度は上昇せず、外壁15の表面
(外側)へのヤニの凝縮を避けることはできないからで
ある。また、電熱器11が外側にむき出しになっていると
ダクト壁部の外側の面が平滑でなくなり、定期的な清掃
が不便になる。
【0029】上記の例では、ダクト壁部もしくはスリッ
ト部の一部に加熱器が取り付けられているが、一部では
なく全面もしくは全部に取り付けられていてもよい。ま
た、取り付けは、ヤニの凝縮および塗膜上への落下、付
着の状況に応じて、ダクト壁部およびスリット部の一方
であっても、両方であってもよい。
【0030】加熱器が取り付けられた部位の温度はヤニ
が凝縮しない温度以上であることが必要である。その具
体的な温度は、使用されている塗料の種類、熱風の温
度、送風ダクトやスリットの位置等によって変わるの
で、実際には、その都度好適な温度に調整する必要があ
る。一例をあげれば、家電製品用のプレコート鋼板に用
いる塗料は、通常、最高板到達温度 200〜250 ℃程度で
硬化されるので、オーブン内の温度は中央部で 300℃程
度に設定されるが、オーブンの入側および出側に近い部
分では 200〜250 ℃程度まで温度が低下している。この
ような場合、ダクト壁面やスリット部の温度は、最低 2
80℃程度であることが望ましい。
【0031】上記のように、温度低下の大きいスリット
部やダクト壁部に加熱手段が取り付けられ、適切な温度
で加熱されていると、その部分への塗料ヤニの凝縮、堆
積を防止することができるので、この凝縮、堆積したヤ
ニの未硬化塗膜上への落下・付着に起因する塗装欠陥の
発生を抑制することが可能となる。
【0032】
【実施例】プレコート鋼板の連続塗装ラインの第2オー
ブン (トップコート硬化用、15m×3ゾーンで全長45
m、各ゾーンとも天然ガス燃焼による熱風加熱方式)の
入側に位置する第1ゾーンの入側から中央部付近までの
熱風ダクト壁部および吹き出しスリット部に電熱器を取
り付け、ヤニの凝縮防止効果を調査した。
【0033】熱風ダクトは溶融アルミニウムめっき鋼板
製で、二重構造をなし、2枚のめっき鋼板の間にはガラ
ス繊維系の断熱材が封入されている。この熱風ダクトの
第1ゾーンオーブンの入側から中央方向に10mの範囲に
ある部分の外側のめっき鋼板の内側で、ガラス繊維とめ
っき鋼板の間に、絶縁された電熱器をめっき鋼板に接触
させた状態で設置した。すなわち、前記図4に示した構
造を有するダクトに、同じく図4に示したように電熱器
を取り付けた。なお、熱風ダクトは被焼付材の上部と下
部に対をなして設置されているが、上部の熱風ダクトの
みに取り付けた。
【0034】一方、吹き出しスリットは、スリット幅が
10mmで、ダクト壁部から長さ10mmの平行ノズルが突出し
た状態で熱風ダクトに30cm間隔で取り付けられている
が、これらのスリットの第1ゾーンオーブンの入側から
数えて1番から30番のスリットに、それぞれの平行ノズ
ル部に沿わせて管状の電熱器を設置した。この場合も上
部ダクトの吹き出しスリット部のみに電熱器を取り付け
た。
【0035】ダクト壁部の表面および吹き出しスリット
部(スリットの先端の外側)には熱電対を取り付け、そ
の部分の温度測定を行った。ダクト壁部に取り付けた電
熱器も、吹き出しスリット部に取り付けた電熱器もスラ
イダックスに接続されており、温度制御が可能である。
【0036】オーブンの温度は第2ゾーンで 300℃、第
1および第3ゾーンで 270℃に設定した。ラインスピー
ドは毎分60mで、最高到達鋼板温度が 230℃である。オ
ーブン温度が設定温度に達し、安定した後、電熱器に通
電してダクト壁部の表面および吹き出しスリット部が 3
00℃になるように調整した。
【0037】このオーブンを用いて家電製品用のポリエ
ステル系の樹脂塗装を行い、プレコート鋼板を製造し
た。5日の操業を行い、板厚 0.5mm、トップコート層の
膜厚20μmのプレコート鋼板を合計 400トン製造した。
【0038】操業終了後、オーブン内部を調査した結
果、電熱器を取り付けた熱風ダクト壁部および吹き出し
スリット部にはヤニ状物質等の付着は見られなかった
が、電熱器を設置していない部分には茶色の堅いヤニ状
物質の付着が観察された。このヤニをフーリエ変換型赤
外分光光度計で分析した結果、明らかに有機化合物であ
ることが確認された。
【0039】
【発明の効果】本発明の塗装オーブンダクトを備えたオ
ーブンを用いれば、熱風ダクトの壁部や吹き出しスリッ
ト部への塗料ヤニの付着を防止することができ、ヤニの
塗膜上への落下、付着による塗装欠陥の発生を防止する
ことができる。これにより、プレコート鋼板等を製造す
る際の不良品の発生率が減少し、大幅なコストダウンが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プレコート鋼板製造用の焼付け炉(熱風式塗装
オーブン)の一例を示す図で、(a) は縦断側面図、(b)
は(a) のA−A矢視図である。
【図2】一重構造の送風ダクトのスリット部に電熱器が
取り付けられている状態の一例を示す図で、(a) はダク
トおよびスリット部の斜視図、(b) はダクトおよびスリ
ット部の底面図、(c) はスリット部の断面図である。
【図3】一重構造の送風ダクトのダクト壁部に電熱器が
取り付けられている状態の一例を示す図で、(a) はダク
トおよびスリット部の斜視図、(b) ダクトおよびスリッ
ト部の底面図、(c) はダクト壁部の断面図である。
【図4】二重構造を有する送風ダクトのダクト壁部に電
熱器が取り付けられている状態の一例を示す図で、(a)
はダクト部の斜視図、(b) ダクト壁部の断面図である。
【符号の説明】
1:オーブン、2:オーブンダクト、2-1:上部送風ダ
クト、2-1:下部送風ダクト、3:スリット、4:鋼
帯、5:コーター室、6:バーナ、7:循環ファン、
8:循環ダンパー、9:希釈空気取り入れ口、10:燃焼
室、11:電熱器、12:送風ダクト、13:ダクト壁部、1
4:スリット部、15:ダクト外壁、16:ダクト内壁、1
7:断熱材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塗膜を被塗装材に焼付ける際の加熱方式と
    して熱風加熱方式が用いられている塗装オーブンのダク
    トであって、このオーブンダクトに設けられているスリ
    ット部のうち温度低下の大きいスリット部を含む少なく
    とも一部のスリット部、および/またはダクト壁部のう
    ち温度低下の大きい部位を含む少なくとも一部のダクト
    壁部に加熱手段が取り付けられていることを特徴とする
    熱風式塗装オーブンダクト。
JP8822694A 1994-04-26 1994-04-26 塗装オーブンダクト Pending JPH07289970A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016189977A1 (ja) * 2015-05-27 2016-12-01 中外炉工業株式会社 連続塗装装置

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WO2016189977A1 (ja) * 2015-05-27 2016-12-01 中外炉工業株式会社 連続塗装装置
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