JP3136441B2 - 高風力層流熱風炉 - Google Patents

高風力層流熱風炉

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JP3136441B2 JP08334661A JP33466196A JP3136441B2 JP 3136441 B2 JP3136441 B2 JP 3136441B2 JP 08334661 A JP08334661 A JP 08334661A JP 33466196 A JP33466196 A JP 33466196A JP 3136441 B2 JP3136441 B2 JP 3136441B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗装物や印刷物等
の乾燥・焼き付け等に使用される熱風乾燥炉に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】塗装物や印刷物等のための乾燥炉のシス
テムとしては、ガス直火熱風炉が主流を占めているが、
この他に間接加熱熱風炉、間接加熱放熱管方式、ガス・
灯油ロングフレーム直火熱風炉、輻射線利用遠近赤外線
炉等が用いられている。炉の形式としては、被乾燥物が
水平に移動されて一方の入口から導入されて他方の出口
から搬出される形の平屋形式の乾燥炉や、加熱ゾーンが
入口と出口の部分よりも上方にあり入口より炉内に導入
された被乾燥物は斜めに上昇して加熱ゾーンに入り、加
熱ゾーンで乾燥・焼付けされた後斜めに下降して出口に
至るという形式の通常山形炉と呼ばれている乾燥炉が知
られている。このほかに、入口及び出口部で被乾燥物が
昇降して炉本体内に搬入・搬出される形式のエレベータ
ー吊上げ2階建炉が知られている。
【0003】前者の平屋形式の乾燥炉では、熱が炉外に
出ないように入口と出口に扉を設けるとかエアーカーテ
ンを設けるなどしているが、扉を一々開閉するのはやっ
かいであるし(但し大型製品には必要)また被乾燥物に
よっては未乾燥時にエアーカーテンの強い風に触れるの
が好ましくないものもある。これに対して、山形炉やエ
レベーター吊上げ2階建炉は、加熱ゾーンが出入口より
も高い位置にあるため、出入り口を解放状態としておい
ても加熱ゾーンの熱が炉外に流出し難いことから連続乾
燥作業に多く用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の山形乾燥炉の場
合、被乾燥物を連続的に処理するのに適しているが、炉
内に“ヤニ”がたまり易くまた排気にヤニの焦臭があ
り、特に入口から加熱ゾーンに至るまでの傾斜部では被
乾燥物は加熱ゾーンから流れてくる加熱空気によって加
熱され、塗料中の有機溶剤や低分子樹脂等が蒸発又は揮
発するが、この領域での有機溶剤等が熱分解して発生し
たヤニ成分は液状となって炉壁や天井面に付着し、天井
に付着した液状のヤニが被乾燥物上にたれ落ちるなどの
問題を生じている。特に山形炉の出入り口の傾斜部(断
気室)は、通常、天井面も傾斜されているため、液状の
ヤニが流れ落ち易い。このようなヤニが被乾燥物に付着
すると製品不良となるため、ヤニが天井面に沿って炉の
両内壁に流れ落ちるようにするとかヤニ受けを設けるな
どの種々の工夫がなされている。一方、加熱ゾーン(炉
本体)内で生じるヤニは一部は炉の壁面に沿って流れ落
ちたり、天井や側壁面、コンベア等に付着した状態で固
形化し、長時間の間には炭化したり粉末化して炉内に飛
散する場合もある。
【0005】炉内のヤニの堆積は、ヤニ粉末となり乾燥
すべき製品を不良品化させるだけでなく、ヤニの焦臭や
ヤニの主成分であるホルムアルデヒド及び不飽和アルデ
ヒド等の重縮合物による刺激臭が炉外に流れ出た場合作
業者を害するなど作業環境を悪化させると共にヤニの焦
臭が屋外に排出され公害問題をも生じる。このような事
態を避けるため、炉を一定期間使用した後停止して炉内
を掃除するとか、炉内を循環させるべき熱風の大部分を
排気して新鮮な熱風に置き換え、また排気口は単に炉出
入り口や炉の天井部に設けて排気している。しかし、前
者の炉内を掃除する方法では作業効率が低下し、後者の
排気方法では熱効率が悪くなる他に排気に当たりヤニ成
分の除去に直接燃焼法又は白金触媒法を使用するなど高
価と燃料多消費型である手段が要求されていた。このヤ
ニの焦臭は上記屋外放出で悪臭公害として非常に大きな
問題となっている。また、塗装工場の臭気発生源とし
て、一番臭気が強い排気である。本発明は、ヤニによる
悪臭の工場内飛散と悪臭公害問題やヤニのやたれ落ち、
ヤニ粉末の発生などの害が少なく、炉の公害問題の発生
がなく、炉壁付着ヤニの清掃が不要で長期間使用できる
熱風乾燥炉を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のガス燃焼高風力
層流熱風乾燥炉は、少なくとも入口側の断気室の天井面
を加熱ゾーンの天井面に連なる平な面として断気室の床
面のみを加熱ゾーンの床面に達するように傾斜させた形
状、すなわち断気室が加熱ゾーンの一部となった形にな
っていて断気室の床面のみが傾斜した状態に形成され、
炉の天井部及び炉温にて蒸発有機溶剤等の蒸発量の多い
入口側断気室の天井近傍の炉側壁部に吸込ダクト口を設
けてリターン用ダクトに接続し、加熱ゾーン内に送り込
まれた大容量の熱風を前記ダクト口より回収して熱風発
生装置に送り、該熱風発生装置を経て熱風供給ダクトに
よって熱風が加熱ゾーンに循環送風されるようにしたこ
とを特徴とするものである。また、本発明は上記乾燥炉
形式によってヤニ臭等の発生のない、熱風循環乾燥方法
を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において、熱風発生装置は
循環されてきた熱風を単に再加熱するだけでなく、循環
熱風中に含まれる炉内で発生したヤニ成分を燃焼して浄
化する役割をも有することから、直火型のバーナー燃焼
式装置が好ましい。燃焼装置としては、ガスショートフ
レームバーナーが特に好ましい。熱風発生装置のバーナ
ーは、乾燥炉及び熱風発生装置の大きさによって異なる
が、上記ショートフレームバーナーで通過風速が大風速
(10m/sec 〜20m/sec )に耐えられるシステム
とするとよい。
【0008】断気室、特に入口側断気室は、乾燥炉内に
送入された被乾燥物より多量の有機溶剤が発生するた
め、従来の山形炉のように天井を傾斜させず、加熱ゾー
ン(乾燥炉本体部)の天井面の延長とし、入口上部より
炉壁面が垂直状に形成されて炉上面に至る角型とすると
よい。そして、炉の側壁及びこの断気室の天井近傍の炉
側壁に吸込ダクト口を設けて循環ダクト(リターンダク
ト)を接続して、断気室と加熱ゾーン(炉本体部)内の
熱風を回収循環するようにする。
【0009】循環熱風中に捕集された断気室と加熱ゾー
ンからのヤニ成分は、循環熱風によって上記熱風発生装
置に送られて燃焼除去される。ガス熱風発生装置は、空
燃比制御によって効率良く燃焼できるものを選択使用す
る。本発明において熱風の循環数は発明の構成要件の一
つで、熱風循環ファンは大容量のファンとするよく、熱
風の循環回数は炉容積に対し、1分間の循環回数(ター
ン数)で表わした場合、炉の形状によって異なるが通常
8〜20ターン/分、好ましくは大きな炉のときは8〜
15ターン/分、小さめの炉のときは15〜20ターン
/分とするとよい。
【0010】熱風発生装置により生じた熱風は、通常、
炉本体下部より層流にて炉の加熱ゾーンに供給される。
炉内の熱風吹出口は、通常、炉下部に設置し、吹出ダク
トは三角形、角形上部三角形又は台形とし、被乾燥物
(ワーク)の両側に全面的に配置し、吹出熱風はワーク
が在炉中層流にて平均に当るようにする。炉内熱風循環
は、上記風量がスムースに循環できるようにする。ま
た、炉内熱風の流れが乱流を起さないようにすることが
必要で、循環熱風の吹出口は層流熱風吹出口で、吹出量
と吹出方向の可変によりこれらを調整することによって
熱風吹出と吸込みが相対になるようにすると共に層流熱
風はワークに平均に当たるようにする。
【0011】吸込ダクト口は、上記のように炉本体部と
断気室に設け、リターンダクトで循環させる。リターン
ダクトを含めて循環ダクトは風速を低くし、ダクト壁の
抵抗を少くし、それによってダクト壁部で乱流を起さ
ず、ダクト外への熱伝達率を小さくしている。また、循
環ダクトは出来るだけ炉内に収納して短くし、ダクトよ
りの放熱が小さくなるようにする。循環熱風の一部は常
法にしたがって熱風循環ダクトから分岐した排気ダクト
より系外に排出されるが、好ましくは熱風発生装置通過
後に排出されるようにすると排気はクリーンである。循
環熱風系には排気量に応じて新鮮な空気が補給される
が、新鮮な空気の補給はバーナー燃焼量の必要空気量で
よい。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
【0013】図は本発明を山形乾燥炉に適用した例を示
す。図1は炉の側断面図、図2は炉の側面図、図3は平
面断面図、図4は背面図を示す。被乾燥物(ワーク)の
乾燥・焼付けにあたっては、図1に示すように、ワーク
5はコンベア4によって炉1内に導入される。通常の断
気室は、乾燥炉本体の位置まで傾斜した案内廊下状の部
屋によって形成されているが、本発明の場合には断気室
2の天井面21は図に示すように炉本体部(加熱ゾーン)
3の天井面31と同じ位置にあり傾斜された状態にはなっ
ていず、床面22のみが従来の山形炉と同様に傾斜した状
態となっている。
【0014】まず、断気室2に導入されたワーク5は、
加熱ゾーン3から流れてくる加熱空気によって従来の山
形炉と同様に予熱される。塗布された塗料によってその
成分が異なるが、ワーク5に塗布されている塗料は通常
溶剤を含んでおり(但し、粉体塗料では硬化剤等の蒸発
物)、そのため、断気室2から加熱ゾーン3に入る部分
で有機溶剤等の蒸発があり、また樹脂の低分子物質が蒸
発するが、本乾燥炉の場合には断気室2の天井面が従来
の断気室とは異なって十分高い位置にあり、かつ、平ら
な状態になっており、断気室2自体が従来のものより容
積が大きいため蒸発した成分は断気室2内に滞留する
が、この部分の含有機溶剤炉内空気をリターンダクトに
戻すため、ヤニが容易に天井や側壁面に付着しない状態
となる。
【0015】本発明では、図2に示すように熱風循環用
のリターンダクト7の吸い込み口の一つが断気室2の側
壁部に設けられているため、断気室内に滞留したヤニ成
分を多く含む熱風はリターンダクト7に吸い込まれて熱
風発生装置8に還流され、熱風発生装置8のバーナー8
1でヤニ成分が焼却され、所定の温度に加熱されて供給
ダクト9を介して再び炉1の加熱ゾーン3に送り込まれ
る。熱風発生装置8は、リターンされてきた熱風に含ま
れているヤニ成分を燃焼除去するために、ガス直火型の
バーナー燃焼式の装置が使用される。バーナーの形式と
しては、送風量とヤニ成分の除去の関係からガスショー
トフレームバーナーが使用される。すなわち、熱風発生
装置8はショートフレームバーナーで、なおかつ通過風
速が大風速(10m/sec 〜20m/sec )に耐えられ
るシステムとしたものが用いられる。
【0016】循環ファン6は、本例の場合、炉容積に対
する1分間の循環回数(ターン数)8〜15〜20ター
ン/分程度となるものを用い、ワークの大きさと塗布さ
れた塗料によってターン数を選択した。なお、61は循
環ファンモーターを示す。炉1内の加熱ゾーン3への熱
風吹出口11を備えた吹出ダクト10は炉内下部に設置
し、吹出ダクト10は三角形、角形上部三角形又は台形
としてワークの両側に全面的に配置した。吹出熱風はワ
ークが在炉中平均に当るようにする。吹出口には、例え
ば図5に示すような左右、上下方向に可変の複数個の板
からなるルーバ 111と 112を設けて熱風が層流となって
所定方向に吹き出るようにする。個の場合、ルーバ 111
と 112はいずれか一方だけ設けても良い。吸込ダクト1
2は炉と断気室の全面に設置し、断気室2上部及び炉内
の熱風を全てリターンダクト7により循環ファン6で吸
引し熱風発生装置8に送り込むようにする。13は、吸
込ダクト12の熱風吸込み口を示す。
【0017】炉1内に送り込まれたワーク5は、断気室
2の部分でヤニ成分を多量に発生するが、ヤニ成分を含
む熱風は断気室2内の上部に設けられた吸込みダクト12
aによって吸い込まれ、加熱ゾーン3の熱風と共にリタ
ーンダクト7で熱風発生装置8に送られてヤニ成分は燃
焼されて再循環される。燃焼用空気の必要量に伴う循環
熱風の一部排気はヤニ成分が熱風発生装置バーナーで焼
却し、クリーンな状態で排気口91から排出される。熱
風排出量に応じて熱風循環系に補給する空気はバーナー
の燃焼に必要な空気量とし、送風機82を介してバーナ
ー81にて燃焼ガスとして熱風循環系内に補給される。
【0018】
【発明の効果】本発明は、上記構成の熱風乾燥炉を使用
してワークを乾燥又は焼付けすることにより、効率よく
又ヤニによる悪臭等を生ずることなく良好な塗装製品等
を得ることができる。既設直火熱風炉では排気ダクト排
出口の臭気濃度が9700と非常に高く、近隣から悪臭
についてのクレームが生じていたものを、本発明の方式
の炉に改良することにより排出口臭気濃度は200〜3
00に低下し、悪臭が大巾に減少した。本発明の高風力
層流直火熱風循環炉は、後処理(再燃焼装置・白金触媒
装置)無しで上記の成績が得られた。したがって、塗装
工場内のヤニの煙と悪臭、熱気が無くなり、作業環境は
大巾に改善された。工場内天井のヤニ付着も増加が無く
なった。
【0019】本発明の高風力層流熱風循環炉は省エネに
非常に優れている。本発明の炉では循環熱風が制御され
た層流でワークに当り炉の内壁面を流れないため、炉壁
よりの熱伝達率が低く、炉壁表面温度が低い。そのた
め、炉外壁温度は炉壁の骨材の部分で40℃位、断熱材
部で30℃〜35℃位と低くすることができる。循環ダ
クトは風速を低くし、ダクト壁の抵抗を少くしているの
で、ダクト壁部で乱流を起さず、熱伝達率を小さくして
いる。また、循環ダクトは出来るだけ炉内に収納して短
くしているため、ダクトよりの放熱は小さい。更に、熱
風は循環経路内でヤニ成分を焼却しているので、外部空
気の導入もほとんど不要で排気量を小さくでき、熱エネ
ルギーが外部に排出されないため既設炉の燃料消費量に
比して大巾に減少し省エネ的である。
【0020】本発明の炉は、高風力のことと、吹出熱風
が炉入口より出口までワークに平均に当るので、炉内均
熱度が高い。実例として炉高4.2m、ワーク高さ2.
3mの炉において製品上下の温度誤差は±2.5℃であ
った。通常の炉では、温度誤差±10℃以上の例が多々
ある。本発明の炉は、ワークが在炉中平均に熱風が当
り、また炉内均熱度が高いので短時間焼付が可能であ
る、など種々の優れた効果を奏する。熱風の循環回数が
大きく、ショートフレームバーナーであると火焔周辺の
高温部に循環熱風の接する機会と回数が多いので、循環
熱風中の有機溶剤とヤニ生成物質の焼却が非常によくな
る。
【0021】塗装焼付けの短時間焼付け 現在の塗装焼付け時間はプレコートメタル(カラー鉄
板:PCM)焼付け以外は、ワークの所定温度にて20
分キープとなっている。本発明の高風力層流熱風炉で
は、循環ファンの容量が大容量で、大量の熱風がワーク
に平均に当たり、ワーク表面の空気の境膜破壊が行われ
ると共に、ワークが在炉中熱風に平均に当たるため、熱
伝達効率が非常によく、かつ在炉中熱伝達が効率良く行
われるため、ワークの加熱時間が短く、また在炉中平均
加熱が行われるので、塗膜の短時間焼付けが実現してい
る。トロリーコンベヤの吊下物の炉においての焼付け時
間は、ワークの板厚4〜6mm程度までであれば、使用塗
料の所定乾燥温度にて10分間以内(5分〜10分)で
焼付け完了している。電着塗料、水溶性塗料、エポキシ
樹脂塗料、アクリル樹脂塗料も同様に焼付けが完了す
る。また、PCM焼付に本発明炉の手法を採り入れた高
風力層流熱風炉にて薄鉄板に粉体塗料を塗装したものの
焼付けは 200℃にて1分間であった。現在既設熱風炉の
コンベヤスピードのアップには輻射線を併用しているケ
ースがあるが、本発明の高風力層流熱風炉では、輻射線
を用いず熱風をワークに当てるのみで、輻射線併用炉以
上の短時間焼付けが行われている。
【0022】屋外型山形高風力層流熱風炉 前記コンベヤ式熱風炉は山形式が理想的である。山形炉
は炉内の風の設計がよければ、炉の出入口の熱シールは
完璧なものとなる。しかし山形炉は炉の高さが有効炉高
に対して2倍必要なので、工場建屋は高さの高い建屋が
必要となる。そこで高風力層流熱風炉では炉自体を雨仕
舞し、屋外型とすることに成功した。この事実は、上記
した層流熱風を炉の内壁面に当てない方式を採ることに
って炉体・断気室の炉壁表面温度を低くできていること
による。その特長は 1)炉を屋外に設置するので、炉体が建屋の高さに無関
係に完全山形炉ができ、出入口の熱シールが完璧で省エ
ネである。 2)山形炉のために建屋を高層化する必要が無く、また
屋外炉の分の建屋も不要なので工場建設費が安価です
む。 3)炉体が工場内にないので、夏季工場内環境が非常に
良い。 4)高風力層流熱風炉では炉壁の表面温度が低いので、
炉を屋外に出しても熱ロスは僅少で夏冬の燃料費の差は
3%程度である。 5)屋外炉は建屋でなく構造物なので、税制面で有利で
ある。
【0023】炉内有機溶剤の持ち込み ワークに塗布された塗料は炉に持ち込まれ、有機溶剤が
蒸発する。この蒸発有機溶剤が炉内に蓄積され、爆発限
界に達する恐れから炉内に新鮮空気を導入し、その分排
気の多い炉が多く見られる。高風力層流熱風炉では前記
ガスショートフレームバーナーで炉内持ち込み有機溶剤
をヤニ生成物質と同時に燃焼させるので、従来炉のよう
な新鮮空気の導入、排気の必要がなく、省エネである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明熱風炉の一実施例の断面模式図である。
【図2】本発明熱風炉の一実施例の側面図である。
【図3】本発明熱風炉の一実施例の側面図である。
【図4】本発明熱風炉の一実施例の背面図である。
【図5】層流吹出口のルーバの斜視図である。
【符号の説明】
1 乾燥炉 2 断気室 3 加熱ゾーン 4 コンベア 5 ワーク 7 リターンダクト 8 熱風発生装置 9 熱風供給ダクト

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 山形炉において、少なくとも入口側の断
    気室の天井面を炉の加熱ゾーンの天井面に連なる平な面
    として断気室の床面のみを加熱ゾーンの床面に達するよ
    うに傾斜させた形状とし、炉の天井部並びに入口側及び
    出口側断気室の天井近傍の炉側壁部に吸込ダクト口を設
    けてリターン用ダクトに接続し、加熱ゾーン内に送り込
    まれた大容量の熱風を前記ダクト口より回収して熱風発
    生装置に送り、該熱風発生装置を経て熱風供給ダクトに
    よって炉下面より熱風が加熱ゾーンに循環送風されるよ
    うにし、入口側及び出口側断気室の天井及びその近傍の
    炉内に発生したヤニ成分を大量に含んだ雰囲気を循環ダ
    クトのリターン側に導入し、ヤニ成分を熱風発生装置の
    高温部を通過させてヤニ成分を焼却することを特徴とす
    るガス燃焼高風力層流熱風炉。
  2. 【請求項2】 ガス燃焼熱風発生装置がショートフレー
    ムバーナーよりなり、循環送風量が炉容積に対する1分
    間の循環回数(ターン数)で8〜20ターン/分である
    ことを特徴とする請求項1記載の熱風炉。
  3. 【請求項3】 熱風吹出口を炉内下部に、吸込口を炉内
    上部に設け、吹出口からの層流熱風がワーク面に接して
    吸込口に吸い込まれるようにしたことを特徴とする請求
    項1記載の熱風炉。
  4. 【請求項4】 山形炉の入口側の断気室の天井面を炉の
    加熱ゾーンの天井面と同じ高さで連なる面に形成し、加
    熱ゾーンの側壁上部並びに入口側及び出口側断気室の天
    井近傍の炉側壁部に設けた吸込ダクト口より炉内の熱風
    を吸込みガス直火型ショートフレームバーナーの熱風
    発生装置で該熱風を加熱し、加熱した熱風を炉下面より
    炉容積に対する1分間の循環回数(ターン数)8〜20
    ターン/分の循環送風量で循環させて、入口側及び出口
    側断気室の天井及びその近傍の炉内に発生したヤニ成分
    を大量に含んだ雰囲気を循環ダクトのリターン側に導入
    し、ヤニ成分を熱風発生装置の高温部を通過させてヤニ
    成分を焼却することを特徴とする高風力層流熱風乾燥方
    法。
  5. 【請求項5】 炉内下部に設けた吹出口から吹出された
    高風力層流熱風がワーク面に接して炉内上部に設けた吸
    込口に吸い込まれるようにしてワークを加熱すると共に
    炉壁温度を上昇させないようにすることにより省エネを
    実現したことを特徴とする請求項4記載の熱風乾燥方
    法。
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