JPH072875A - 有機シランの製造法 - Google Patents
有機シランの製造法Info
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- JPH072875A JPH072875A JP5144494A JP14449493A JPH072875A JP H072875 A JPH072875 A JP H072875A JP 5144494 A JP5144494 A JP 5144494A JP 14449493 A JP14449493 A JP 14449493A JP H072875 A JPH072875 A JP H072875A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 モノシランからの有機シラン類の製造法を提
供する。 【構成】 モノシラン(SiH4)と一般式R1R2C=
CR3R4(ここで、R1、R2、R3、R4は水素、アルキ
ル基、アルケニル基、アリール基のいずれかを表す。)
で表されるオレフィン類を、金属酸化物の存在下でヒド
ロシリル化反応させることにより、対応する有機シラン
化合物を製造する。
供する。 【構成】 モノシラン(SiH4)と一般式R1R2C=
CR3R4(ここで、R1、R2、R3、R4は水素、アルキ
ル基、アルケニル基、アリール基のいずれかを表す。)
で表されるオレフィン類を、金属酸化物の存在下でヒド
ロシリル化反応させることにより、対応する有機シラン
化合物を製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モノシラン(Si
H4)とオレフィン類を、金属酸化物触媒の存在下でヒ
ドロシリル化反応(付加反応)させ、産業上有用な有機
シラン類を製造する新規な方法に関するものである。
H4)とオレフィン類を、金属酸化物触媒の存在下でヒ
ドロシリル化反応(付加反応)させ、産業上有用な有機
シラン類を製造する新規な方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、H−CR1R2−CR3R4−SiH
3の構造をもつ有機シランの製造法は、トリクロルシラ
ンと、オレフィンとをヒドロシリル化反応させた後、ク
ロルを還元して得た。しかしこの方法は、2段階反応で
あり工程が複雑なこと、高価な遷移金属触媒、多量の金
属水素化物を使用することなどの欠点がある。
3の構造をもつ有機シランの製造法は、トリクロルシラ
ンと、オレフィンとをヒドロシリル化反応させた後、ク
ロルを還元して得た。しかしこの方法は、2段階反応で
あり工程が複雑なこと、高価な遷移金属触媒、多量の金
属水素化物を使用することなどの欠点がある。
【0003】そこで発明者らは、かかる問題点を解決す
るために、近年半導体材料の発展にともない安価に工業
生産されるようになったモノシラン(SiH4)を出発
原料に用いた有機シランの簡便な製造法の検討を行って
きた。
るために、近年半導体材料の発展にともない安価に工業
生産されるようになったモノシラン(SiH4)を出発
原料に用いた有機シランの簡便な製造法の検討を行って
きた。
【0004】最近になって本発明者らは、モノシラン
(SiH4)とオレフィン類とを、LiAlH4などの複
合金属水素化物の存在下でヒドロシリル化反応(付加反
応)させ、有機シラン類を製造する方法(特開平03-181
488、特願平03-118238)を見いだした。しかし、複合金
属水素化物触媒を用いた場合には、触媒が水分や空気と
反応し易くその取扱いが比較的容易でないこと、触媒が
比較的高価なこと、さらに触媒の一部が溶媒や生成物に
溶解することにより分離精製にコストがかかることなど
まだ解決すべき問題点が残されていた。そこで本発明者
らはより取扱いが容易でかつ安価であり、分離精製の容
易な触媒を用いた有機シラン類の製造法を鋭意検討して
きた。
(SiH4)とオレフィン類とを、LiAlH4などの複
合金属水素化物の存在下でヒドロシリル化反応(付加反
応)させ、有機シラン類を製造する方法(特開平03-181
488、特願平03-118238)を見いだした。しかし、複合金
属水素化物触媒を用いた場合には、触媒が水分や空気と
反応し易くその取扱いが比較的容易でないこと、触媒が
比較的高価なこと、さらに触媒の一部が溶媒や生成物に
溶解することにより分離精製にコストがかかることなど
まだ解決すべき問題点が残されていた。そこで本発明者
らはより取扱いが容易でかつ安価であり、分離精製の容
易な触媒を用いた有機シラン類の製造法を鋭意検討して
きた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、(1)モノ
シランから直接一段階で、副生成物を抑制しつつ、有機
シランを合成すること、(2)複合金属水素化物触媒よ
り取扱いが容易でかつ安価な触媒を使用すること、
(3)触媒からの分離精製が容易な固体触媒用いるこ
と、によりより容易に有機シラン化合物を製造する方法
を提供する。
シランから直接一段階で、副生成物を抑制しつつ、有機
シランを合成すること、(2)複合金属水素化物触媒よ
り取扱いが容易でかつ安価な触媒を使用すること、
(3)触媒からの分離精製が容易な固体触媒用いるこ
と、によりより容易に有機シラン化合物を製造する方法
を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、SiH4 と、
一般式R1R2C=CR3R4(ここで、R1、R2、R3、
R4は水素、アルキル基、アルケニル基、アリール基の
いずれかを表す。)で表されるオレフィン類を、金属酸
化物の存在下で、反応させることを特徴とする有機シラ
ンの製造法である。また本発明は、好ましくはSiH4
とエチレンを、金属酸化物の存在下で、反応させること
を特徴とする有機シランの製造法である。また本発明
は、好ましくは金属酸化物が、1族、2族、3族、4
族、6族、7族、12族もしくは13族の金属を含む金
属酸化物、またはそれらを含む複合酸化物である有機シ
ランの製造法である。
一般式R1R2C=CR3R4(ここで、R1、R2、R3、
R4は水素、アルキル基、アルケニル基、アリール基の
いずれかを表す。)で表されるオレフィン類を、金属酸
化物の存在下で、反応させることを特徴とする有機シラ
ンの製造法である。また本発明は、好ましくはSiH4
とエチレンを、金属酸化物の存在下で、反応させること
を特徴とする有機シランの製造法である。また本発明
は、好ましくは金属酸化物が、1族、2族、3族、4
族、6族、7族、12族もしくは13族の金属を含む金
属酸化物、またはそれらを含む複合酸化物である有機シ
ランの製造法である。
【0007】本発明で使用する一般式R1R2C=CR3
R4(ここで、R1、R2、R3、R4は水素、アルキル
基、アルケニル基、アリール基のいずれかを表す。)で
表されるオレフィン類としては、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ド
デセンなどのα−オレフィン化合物類、ブタジエン、
1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、1,9
−デカジエン、ノルボルナジエン、シクロペンタジエン
などのジエン化合物類、またはスチレン、メチルスチレ
ン、ジビニルベンゼンなどのフェニル基を置換基として
有するオレフィン化合物等である。また前記のオレフィ
ン類の置換基である、アルキル基、アルケニル基または
アリール基は、その水素の一部分が、アルキニル基、水
酸基、アミノ基、カルボニル基、カルボキシル基、エポ
キシ基、ハロゲン等に置換していてもよい。
R4(ここで、R1、R2、R3、R4は水素、アルキル
基、アルケニル基、アリール基のいずれかを表す。)で
表されるオレフィン類としては、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ド
デセンなどのα−オレフィン化合物類、ブタジエン、
1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、1,9
−デカジエン、ノルボルナジエン、シクロペンタジエン
などのジエン化合物類、またはスチレン、メチルスチレ
ン、ジビニルベンゼンなどのフェニル基を置換基として
有するオレフィン化合物等である。また前記のオレフィ
ン類の置換基である、アルキル基、アルケニル基または
アリール基は、その水素の一部分が、アルキニル基、水
酸基、アミノ基、カルボニル基、カルボキシル基、エポ
キシ基、ハロゲン等に置換していてもよい。
【0008】本発明で製造される有機シラン類として
は、オレフィンがα−オレフィン化合物類の場合にはエ
チルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、ジプロ
ピルシラン、ブチルシラン、ジブチルシラン、ヘキシル
シラン、ジヘキシルシラン、オクチルシラン、ジオクチ
ルシラン、ドデシルシラン、ジドデシルシラン等が挙げ
られ、オレフィンがジエン化合物類の場合には、ブテニ
ルシラン、ジブテニルシラン、ジシリルブタン、ヘキセ
ニルシラン、ジヘキセニルシラン、ジシリルヘキサン、
オクテニルシラン、ジオクテニルシラン、ジシリルオク
タン、デセニルシラン、ジデセニルシラン、ジシリルデ
カン、シリルノルボルナン、ジシリルノルボルナン、シ
リルシクロペンテン、ジシクロペンテニルシラン、ジシ
リルシクロペンタン等が挙げられ、オレフィンがフェニ
ル基を有する化合物類の場合には、フェニルエチルシラ
ン、ジ(フェニルエチル)シラン、メチルフェニルエチ
ルシラン、ジ(メチルフェニルエチル)シラン、ビニル
フェニルエチルシラン、ジ(ビニルフェニルエチル)シ
ラン、ジ(シリルエチル)ベンゼン等が挙げられる。
は、オレフィンがα−オレフィン化合物類の場合にはエ
チルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、ジプロ
ピルシラン、ブチルシラン、ジブチルシラン、ヘキシル
シラン、ジヘキシルシラン、オクチルシラン、ジオクチ
ルシラン、ドデシルシラン、ジドデシルシラン等が挙げ
られ、オレフィンがジエン化合物類の場合には、ブテニ
ルシラン、ジブテニルシラン、ジシリルブタン、ヘキセ
ニルシラン、ジヘキセニルシラン、ジシリルヘキサン、
オクテニルシラン、ジオクテニルシラン、ジシリルオク
タン、デセニルシラン、ジデセニルシラン、ジシリルデ
カン、シリルノルボルナン、ジシリルノルボルナン、シ
リルシクロペンテン、ジシクロペンテニルシラン、ジシ
リルシクロペンタン等が挙げられ、オレフィンがフェニ
ル基を有する化合物類の場合には、フェニルエチルシラ
ン、ジ(フェニルエチル)シラン、メチルフェニルエチ
ルシラン、ジ(メチルフェニルエチル)シラン、ビニル
フェニルエチルシラン、ジ(ビニルフェニルエチル)シ
ラン、ジ(シリルエチル)ベンゼン等が挙げられる。
【0009】金属酸化物は一種類の金属を含む酸化物お
よびそれらと他の金属酸化物との複合酸化物に大別でき
る。本発明では、金属酸化物はすべての金属の酸化物を
使用できるが、好ましくは金属酸化物が、1族、2族、
3族、4族、6族、7族、12族もしくは13族の金属
を含む金属酸化物、またはそれらを含む複合酸化物であ
る。1族の金属酸化物としては、Li2O、Na2O、K
2O、Rb2O、Cs2O、Fr2Oが挙げられる。2族の
金属酸化物としては、BeO、MgO、CaO、Sr
O、BaO、RaOが挙げられる。3族の金属酸化物と
しては、Sc2O3、Y2O3 や、La2O3、Ce2O3 な
どのランタノイド酸化物、Th2O3などのアクチノイド
酸化物が挙げられる。4族の金属酸化物としては、Ti
O2、ZrO2、HfO2などが挙げられる。6族の金属
酸化物としては、CrO3、MoO3、WO3などが挙げ
られる。7族の金属酸化物としては、ReO3、Re2O
7などが挙げられる。12族の金属酸化物としては、Z
nO、CdOなどが挙げられる。13族の金属酸化物と
しては、Al2O3などが挙げられる。複合酸化物として
は、前記の金属酸化物とシリカ、アルミナ、マグネシア
またはジルコニア等の金属酸化物とからなる2元系ない
し多元系の複合酸化物などが挙げられる。
よびそれらと他の金属酸化物との複合酸化物に大別でき
る。本発明では、金属酸化物はすべての金属の酸化物を
使用できるが、好ましくは金属酸化物が、1族、2族、
3族、4族、6族、7族、12族もしくは13族の金属
を含む金属酸化物、またはそれらを含む複合酸化物であ
る。1族の金属酸化物としては、Li2O、Na2O、K
2O、Rb2O、Cs2O、Fr2Oが挙げられる。2族の
金属酸化物としては、BeO、MgO、CaO、Sr
O、BaO、RaOが挙げられる。3族の金属酸化物と
しては、Sc2O3、Y2O3 や、La2O3、Ce2O3 な
どのランタノイド酸化物、Th2O3などのアクチノイド
酸化物が挙げられる。4族の金属酸化物としては、Ti
O2、ZrO2、HfO2などが挙げられる。6族の金属
酸化物としては、CrO3、MoO3、WO3などが挙げ
られる。7族の金属酸化物としては、ReO3、Re2O
7などが挙げられる。12族の金属酸化物としては、Z
nO、CdOなどが挙げられる。13族の金属酸化物と
しては、Al2O3などが挙げられる。複合酸化物として
は、前記の金属酸化物とシリカ、アルミナ、マグネシア
またはジルコニア等の金属酸化物とからなる2元系ない
し多元系の複合酸化物などが挙げられる。
【0010】本発明の製造法を以下に説明する。本反応
は、気相反応と液相反応のいずれも行い得る。本発明に
用いる反応装置としては、流通反応装置およびバッチ反
応装置のいずれもが使用可能である。流通反応装置は、
例えば原料が充填された耐圧容器、その耐圧容器から原
料の流量を制御しつつ供給する部分、原料の流体を混合
する部分、触媒が充填される反応管、反応管の温度を制
御する部分、反応後の流体から反応生成物と原料を分離
する部分からなり、原料が常温常圧で気体の場合に多く
用いる。操作は、まず上述の反応管内に金属酸化物ない
しその前駆体を設置し、必要に応じて触媒に活性化処理
を施た後、反応管の温度を反応温度に制御する。原料と
なるモノシランとオレフィンの各々の流量を調節し、混
合した原料を反応管内に供給する。反応管の下流でガス
クロマトグラフィー等により生成物を分析する。反応後
の流体を冷却したトラップ等に捕集し、生成物と原料と
を分離する。
は、気相反応と液相反応のいずれも行い得る。本発明に
用いる反応装置としては、流通反応装置およびバッチ反
応装置のいずれもが使用可能である。流通反応装置は、
例えば原料が充填された耐圧容器、その耐圧容器から原
料の流量を制御しつつ供給する部分、原料の流体を混合
する部分、触媒が充填される反応管、反応管の温度を制
御する部分、反応後の流体から反応生成物と原料を分離
する部分からなり、原料が常温常圧で気体の場合に多く
用いる。操作は、まず上述の反応管内に金属酸化物ない
しその前駆体を設置し、必要に応じて触媒に活性化処理
を施た後、反応管の温度を反応温度に制御する。原料と
なるモノシランとオレフィンの各々の流量を調節し、混
合した原料を反応管内に供給する。反応管の下流でガス
クロマトグラフィー等により生成物を分析する。反応後
の流体を冷却したトラップ等に捕集し、生成物と原料と
を分離する。
【0011】バッチ反応装置は、例えば原料が充填され
た耐圧容器、その耐圧容器から原料の流量を制御しつつ
供給する部分、原料の流体を混合する部分、触媒がその
内部に設置される耐圧反応容器、反応容器の温度を制御
する部分からなり、原料の少なくともその一方が常温常
圧で液体の場合に多く用いる。操作は、まず上述の反応
容器内に金属酸化物ないしその前駆体を設置し、必要に
応じて触媒に活性化処理を施た後、反応容器内に原料と
なるモノシランとオレフィンを入れる。必要に応じて溶
媒もいれる。反応容器の温度を反応温度に制御しつつ攪
拌する。所定の反応時間後、ガスクロマトグラフィー等
により生成物を分析する。反応終了後の流体は蒸留装置
等に送られ、反応生成物と原料とを分離する。
た耐圧容器、その耐圧容器から原料の流量を制御しつつ
供給する部分、原料の流体を混合する部分、触媒がその
内部に設置される耐圧反応容器、反応容器の温度を制御
する部分からなり、原料の少なくともその一方が常温常
圧で液体の場合に多く用いる。操作は、まず上述の反応
容器内に金属酸化物ないしその前駆体を設置し、必要に
応じて触媒に活性化処理を施た後、反応容器内に原料と
なるモノシランとオレフィンを入れる。必要に応じて溶
媒もいれる。反応容器の温度を反応温度に制御しつつ攪
拌する。所定の反応時間後、ガスクロマトグラフィー等
により生成物を分析する。反応終了後の流体は蒸留装置
等に送られ、反応生成物と原料とを分離する。
【0012】金属酸化物(触媒)の形状は特に限定する
ものではないが、扱い易い様に粒径を揃えておくことが
好ましい。本発明で用いる金属酸化物は、単身で用いて
もよいし、担体に担持して用いてもよい。担体として
は、シリカ、アルミナ、マグネシア、ジルコニア、塩化
マグネシウム、活性炭などが用いられる。必要に応じ
て、これらの金属酸化物(触媒)には反応前に活性化処
理を施すことができる。具体的には、触媒を室温〜80
0℃程度の温度で、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活
性ガスを流通させるか、または空気を流通させるか、ま
たは真空ポンプ等で減圧に一定時間保つ。この処理によ
り金属酸化物の活性が高くなることがある。ただし、金
属酸化物の前駆体を反応管に設置した場合には、反応前
に必ず活性化処理を施す。金属酸化物の前駆体とは、熱
分解反応ないし酸化反応により金属酸化物となる金属化
合物である。具体的には金属の硝酸塩、炭酸塩、蓚酸塩
および水酸化物等であり、反応前に活性化処理を行う。
具体的には窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを
流通させるか、または空気を流通させるか、または真空
ポンプ等で排気しながら、その熱分解反応ないし酸化反
応に充分な温度に加熱し、金属酸化物とする。
ものではないが、扱い易い様に粒径を揃えておくことが
好ましい。本発明で用いる金属酸化物は、単身で用いて
もよいし、担体に担持して用いてもよい。担体として
は、シリカ、アルミナ、マグネシア、ジルコニア、塩化
マグネシウム、活性炭などが用いられる。必要に応じ
て、これらの金属酸化物(触媒)には反応前に活性化処
理を施すことができる。具体的には、触媒を室温〜80
0℃程度の温度で、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活
性ガスを流通させるか、または空気を流通させるか、ま
たは真空ポンプ等で減圧に一定時間保つ。この処理によ
り金属酸化物の活性が高くなることがある。ただし、金
属酸化物の前駆体を反応管に設置した場合には、反応前
に必ず活性化処理を施す。金属酸化物の前駆体とは、熱
分解反応ないし酸化反応により金属酸化物となる金属化
合物である。具体的には金属の硝酸塩、炭酸塩、蓚酸塩
および水酸化物等であり、反応前に活性化処理を行う。
具体的には窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを
流通させるか、または空気を流通させるか、または真空
ポンプ等で排気しながら、その熱分解反応ないし酸化反
応に充分な温度に加熱し、金属酸化物とする。
【0013】反応管ないし反応容器の材質は800℃程
度の温度に耐えるものであれば、特に限定はない。ステ
ンレス、石英ガラス等が有効に用いられる。反応温度は
反応速度の大小に応じて適当に選ぶことができるが、好
ましくは0゜〜450℃、より好ましくは20゜〜25
0℃である。500℃以上ではモノシランの熱分解が生
じるので好ましくない。原料のモノシランとオレフィン
類との比率は特に限定するものではないが、通常モノシ
ラン1等量に対してオレフィンが0.01〜100等
量、より好ましくは0.1〜10等量の比率が用いられ
る。反応圧力は常圧でも加圧でもよい。
度の温度に耐えるものであれば、特に限定はない。ステ
ンレス、石英ガラス等が有効に用いられる。反応温度は
反応速度の大小に応じて適当に選ぶことができるが、好
ましくは0゜〜450℃、より好ましくは20゜〜25
0℃である。500℃以上ではモノシランの熱分解が生
じるので好ましくない。原料のモノシランとオレフィン
類との比率は特に限定するものではないが、通常モノシ
ラン1等量に対してオレフィンが0.01〜100等
量、より好ましくは0.1〜10等量の比率が用いられ
る。反応圧力は常圧でも加圧でもよい。
【0014】流通反応における原料の流量は反応速度の
大小に応じて適当に選ぶことができる。好ましくは接触
時間が0.1〜100秒になるように設定する。バッチ
反応における反応時間は反応速度の大小に応じて適当に
選ぶことができる。好ましくは反応時間が10分〜10
時間である。この際、金属酸化物(触媒)の量は、通常
仕込全量に対して1〜50重量%である。気相で反応さ
せる場合には、原料ガスを希釈せずに用いてもよいし、
窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスや水素ガスで
原料を希釈して用いてもよい。液相で反応させる場合に
は、無溶媒で反応させることもできるが、反応速度を調
整する等のために溶媒を用いることができる。溶媒とし
てはエーテル類、飽和炭化水素類、芳香族炭化水素類等
の通常の溶媒を用いることができる。
大小に応じて適当に選ぶことができる。好ましくは接触
時間が0.1〜100秒になるように設定する。バッチ
反応における反応時間は反応速度の大小に応じて適当に
選ぶことができる。好ましくは反応時間が10分〜10
時間である。この際、金属酸化物(触媒)の量は、通常
仕込全量に対して1〜50重量%である。気相で反応さ
せる場合には、原料ガスを希釈せずに用いてもよいし、
窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスや水素ガスで
原料を希釈して用いてもよい。液相で反応させる場合に
は、無溶媒で反応させることもできるが、反応速度を調
整する等のために溶媒を用いることができる。溶媒とし
てはエーテル類、飽和炭化水素類、芳香族炭化水素類等
の通常の溶媒を用いることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。 実施例1 粒径が30〜60メッシュの水酸化ジルコニウム4.0
gを、内径8mm長さ20cmの石英ガラス製反応管に
充填し、これを常圧気相流通反応装置に装着して、0.
3mmHgabs.の圧力下で400℃2時間の活性化処理
を施しZrO2を得た。続いて、反応管の温度を120
℃に制御しつつ、モノシラン(流量10cc毎分)とエ
チレン(流量10cc毎分)を混合して反応管に流し
た。反応後のガスをガスクロマトグラフィーで分析した
ところ、エチルシラン(収率24%)とジエチルシラン
(収率14%)が得られた。他に副生成物はほとんど認
められなかった。モノシランの転化率は42%、エチル
シランとジエチルシランとを合わせた、モノシランに対
する選択率は90%であった。
gを、内径8mm長さ20cmの石英ガラス製反応管に
充填し、これを常圧気相流通反応装置に装着して、0.
3mmHgabs.の圧力下で400℃2時間の活性化処理
を施しZrO2を得た。続いて、反応管の温度を120
℃に制御しつつ、モノシラン(流量10cc毎分)とエ
チレン(流量10cc毎分)を混合して反応管に流し
た。反応後のガスをガスクロマトグラフィーで分析した
ところ、エチルシラン(収率24%)とジエチルシラン
(収率14%)が得られた。他に副生成物はほとんど認
められなかった。モノシランの転化率は42%、エチル
シランとジエチルシランとを合わせた、モノシランに対
する選択率は90%であった。
【0016】実施例2 粒径が30〜60メッシュの水酸化ジルコニウム2.0
gを、内径8mm長さ10cmの石英ガラス製反応管に
充填し、これを常圧気相流通反応装置に装着して、0.
3mmHgabs.の圧力下で500℃2時間の活性化処理
を施しZrO2を得た。続いて、反応管の温度を80℃
に制御しつつ、モノシラン(流量20cc毎分)とエチ
レン(流量20cc毎分)を混合して反応管に流した。
反応後のガスをガスクロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、エチルシラン(収率5.9%)とジエチルシラン
(収率2.2%)が得られた。他に副生成物はほとんど
認められなかった。モノシランの転化率は8.5%、エ
チルシランとジエチルシランとを合わせた、モノシラン
に対する選択率は95%であった。
gを、内径8mm長さ10cmの石英ガラス製反応管に
充填し、これを常圧気相流通反応装置に装着して、0.
3mmHgabs.の圧力下で500℃2時間の活性化処理
を施しZrO2を得た。続いて、反応管の温度を80℃
に制御しつつ、モノシラン(流量20cc毎分)とエチ
レン(流量20cc毎分)を混合して反応管に流した。
反応後のガスをガスクロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、エチルシラン(収率5.9%)とジエチルシラン
(収率2.2%)が得られた。他に副生成物はほとんど
認められなかった。モノシランの転化率は8.5%、エ
チルシランとジエチルシランとを合わせた、モノシラン
に対する選択率は95%であった。
【0017】比較例1 実施例1とは、触媒を用いないことを除けば同一の条件
で反応を行った。具体的には、内径8mm長さ20cm
の石英ガラス製反応管を常圧気相流通反応装置に装着
し、反応管の温度を120℃に制御しつつ、モノシラン
(流量10cc毎分)とエチレン(流量10cc毎分)
を混合して反応管に流した。反応後のガスをガスクロマ
トグラフィーで分析したところ、エチルシラン、ジエチ
ルシランはまったく生成せず、原料のモノシラン、エチ
レンが全量回収された。
で反応を行った。具体的には、内径8mm長さ20cm
の石英ガラス製反応管を常圧気相流通反応装置に装着
し、反応管の温度を120℃に制御しつつ、モノシラン
(流量10cc毎分)とエチレン(流量10cc毎分)
を混合して反応管に流した。反応後のガスをガスクロマ
トグラフィーで分析したところ、エチルシラン、ジエチ
ルシランはまったく生成せず、原料のモノシラン、エチ
レンが全量回収された。
【0018】比較例2 実施例1とは、触媒を用いないことと、反応温度が50
0℃と高いこととを除けば同一の条件で反応を行った。
具体的には、内径8mm長さ20cmの石英ガラス製反
応管を常圧気相流通反応装置に装着し、反応管の温度を
500℃に制御しつつ、モノシラン(流量10cc毎
分)とエチレン(流量10cc毎分)を混合して反応管
に流した。反応後のガスをガスクロマトグラフィーで分
析したところ、エチルシランが収率4.3%で得られた
が、他に水素、ジシラン、ビニルシランおよびより高沸
点の生成物が副成した。また反応管内壁には油状の生成
物と固体珪素が残留する等多数の副生成物が生成した。
0℃と高いこととを除けば同一の条件で反応を行った。
具体的には、内径8mm長さ20cmの石英ガラス製反
応管を常圧気相流通反応装置に装着し、反応管の温度を
500℃に制御しつつ、モノシラン(流量10cc毎
分)とエチレン(流量10cc毎分)を混合して反応管
に流した。反応後のガスをガスクロマトグラフィーで分
析したところ、エチルシランが収率4.3%で得られた
が、他に水素、ジシラン、ビニルシランおよびより高沸
点の生成物が副成した。また反応管内壁には油状の生成
物と固体珪素が残留する等多数の副生成物が生成した。
【0019】実施例1、2と比較例1、2から、ZrO
2を触媒に用いたことにより、モノシランの熱分解によ
る複数の副生成物の生成を回避しつつエチルシランの収
率が向上したことが示された。次に複合金属水素化物と
してLiAlH4を触媒に用いた製造例を比較例として
示す。
2を触媒に用いたことにより、モノシランの熱分解によ
る複数の副生成物の生成を回避しつつエチルシランの収
率が向上したことが示された。次に複合金属水素化物と
してLiAlH4を触媒に用いた製造例を比較例として
示す。
【0020】比較例3 LiAlH42.8mmol、溶媒のベンゼン20ml
を内容積70mlの耐圧ステンレス製反応器に入れた後
に、モノシラン63mmolとエチレン63mmolを
反応器に圧入した。これを120℃に加熱し、20時間
攪拌した。反応器を室温に戻した後に、未反応のシラン
および気体の生成物を液体窒素で冷却したトラップに捕
集し、ガスクロマトグラフィーにより分析した。エチル
シランが12mmol(収率19%)で得られた。ジエ
チルシランは殆ど生成していない。未反応のモノシラン
は44mmol(回収率70%)回収された。モノシラ
ンに対する転化率は21%、選択率は89%であった。
を内容積70mlの耐圧ステンレス製反応器に入れた後
に、モノシラン63mmolとエチレン63mmolを
反応器に圧入した。これを120℃に加熱し、20時間
攪拌した。反応器を室温に戻した後に、未反応のシラン
および気体の生成物を液体窒素で冷却したトラップに捕
集し、ガスクロマトグラフィーにより分析した。エチル
シランが12mmol(収率19%)で得られた。ジエ
チルシランは殆ど生成していない。未反応のモノシラン
は44mmol(回収率70%)回収された。モノシラ
ンに対する転化率は21%、選択率は89%であった。
【0021】実施例1、2と比較例3から、ZrO2を
触媒として用いると、複合金属水素化物を触媒として用
いた場合と比較して、より選択性よく有機ケイ素化合物
が製造されることが示された。以下に他の金属酸化物を
用いた製造例を示す。
触媒として用いると、複合金属水素化物を触媒として用
いた場合と比較して、より選択性よく有機ケイ素化合物
が製造されることが示された。以下に他の金属酸化物を
用いた製造例を示す。
【0022】実施例3 亜硝酸ナトリウムを10重量%担持した粒径が30〜6
0メッシュのアルミナ2.0gを、内径8mm長さ10
cmの石英ガラス製反応管に充填し、これを常圧気相流
通反応装置に装着して、0.3mmHgabs.の圧力下で
600℃2時間の活性化処理を施しアルミナ担持Na2
Oを得た。続いて、反応管の温度を100℃に制御しつ
つ、モノシラン(流量20cc毎分)とエチレン(流量
20cc毎分)を混合して反応管に流した。反応後のガ
スをガスクロマトグラフィーで分析したところ、エチル
シランが収率1.5%得られた。他に副生成物はほとん
ど認められなかった。
0メッシュのアルミナ2.0gを、内径8mm長さ10
cmの石英ガラス製反応管に充填し、これを常圧気相流
通反応装置に装着して、0.3mmHgabs.の圧力下で
600℃2時間の活性化処理を施しアルミナ担持Na2
Oを得た。続いて、反応管の温度を100℃に制御しつ
つ、モノシラン(流量20cc毎分)とエチレン(流量
20cc毎分)を混合して反応管に流した。反応後のガ
スをガスクロマトグラフィーで分析したところ、エチル
シランが収率1.5%得られた。他に副生成物はほとん
ど認められなかった。
【0023】実施例4 粒径が10〜20メッシュの水酸化マグネシウム2.0
gを、内径8mm長さ10cmの石英ガラス製反応管に
充填し、これを常圧気相流通反応装置に装着して、0.
3mmHgabs.の圧力下で600℃2時間の活性化処理
を施しMgOを得た。続いて、反応管の温度を100℃
に制御しつつ、モノシラン(流量20cc毎分)とエチ
レン(流量20cc毎分)を混合して反応管に流した。
反応後のガスをガスクロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、エチルシランが収率3.0%得られた。他に副生成
物はほとんど認められなかった。
gを、内径8mm長さ10cmの石英ガラス製反応管に
充填し、これを常圧気相流通反応装置に装着して、0.
3mmHgabs.の圧力下で600℃2時間の活性化処理
を施しMgOを得た。続いて、反応管の温度を100℃
に制御しつつ、モノシラン(流量20cc毎分)とエチ
レン(流量20cc毎分)を混合して反応管に流した。
反応後のガスをガスクロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、エチルシランが収率3.0%得られた。他に副生成
物はほとんど認められなかった。
【0024】実施例5 粒径が30〜60メッシュの水酸化ランタン2.0g
を、内径8mm長さ10cmの石英ガラス製反応管に充
填し、これを常圧気相流通反応装置に装着して、0.3
mmHgabs.の圧力下で600℃2時間の活性化処理を
施しLa2O3を得た。続いて、反応管の温度を100℃
に制御しつつ、モノシラン(流量20cc毎分)とエチ
レン(流量20cc毎分)を混合して反応管に流した。
反応後のガスをガスクロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、エチルシランが収率1.3%得られた。他に副生成
物はほとんど認められなかった。
を、内径8mm長さ10cmの石英ガラス製反応管に充
填し、これを常圧気相流通反応装置に装着して、0.3
mmHgabs.の圧力下で600℃2時間の活性化処理を
施しLa2O3を得た。続いて、反応管の温度を100℃
に制御しつつ、モノシラン(流量20cc毎分)とエチ
レン(流量20cc毎分)を混合して反応管に流した。
反応後のガスをガスクロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、エチルシランが収率1.3%得られた。他に副生成
物はほとんど認められなかった。
【0025】実施例6 WO3を5重量%担持した粒径が10〜20メッシュの
アルミナ2.0gを、内径8mm長さ10cmの石英ガ
ラス製反応管に充填し、これを常圧気相流通反応装置に
装着して、Heを流量40cc毎分で流しつつ600℃
2時間の活性化処理を施した。続いて、反応管の温度を
100℃に制御しつつ、モノシラン(流量20cc毎
分)とエチレン(流量20cc毎分)を混合して反応管
に流した。反応後のガスをガスクロマトグラフィーで分
析したところ、エチルシランが収率2.1%で得られ
た。他に副生成物はほとんど認められなかった。
アルミナ2.0gを、内径8mm長さ10cmの石英ガ
ラス製反応管に充填し、これを常圧気相流通反応装置に
装着して、Heを流量40cc毎分で流しつつ600℃
2時間の活性化処理を施した。続いて、反応管の温度を
100℃に制御しつつ、モノシラン(流量20cc毎
分)とエチレン(流量20cc毎分)を混合して反応管
に流した。反応後のガスをガスクロマトグラフィーで分
析したところ、エチルシランが収率2.1%で得られ
た。他に副生成物はほとんど認められなかった。
【0026】実施例7 粒径が30〜60メッシュの水酸化亜鉛2.0gを、内
径8mm長さ10cmの石英ガラス製反応管に充填し、
これを常圧気相流通反応装置に装着して、0.3mmH
gabs.の圧力下で600℃2時間の活性化処理を施しZ
nOを得た。続いて、反応管の温度を100℃に制御し
つつ、モノシラン(流量20cc毎分)とエチレン(流
量20cc毎分)を混合して反応管に流した。反応後の
ガスをガスクロマトグラフィーで分析したところ、エチ
ルシランが収率1.7%得られた。他に副生成物はほと
んど認められなかった。
径8mm長さ10cmの石英ガラス製反応管に充填し、
これを常圧気相流通反応装置に装着して、0.3mmH
gabs.の圧力下で600℃2時間の活性化処理を施しZ
nOを得た。続いて、反応管の温度を100℃に制御し
つつ、モノシラン(流量20cc毎分)とエチレン(流
量20cc毎分)を混合して反応管に流した。反応後の
ガスをガスクロマトグラフィーで分析したところ、エチ
ルシランが収率1.7%得られた。他に副生成物はほと
んど認められなかった。
【0027】実施例8 粒径が10〜20メッシュのアルミナ2.0gを、内径
8mm長さ10cmの石英ガラス製反応管に充填し、こ
れを常圧気相流通反応装置に装着して、Heを流量40
cc毎分で流しつつ600℃2時間の活性化処理を施し
た。続いて、反応管の温度を100℃に制御しつつ、モ
ノシラン(流量20cc毎分)とエチレン(流量20c
c毎分)を混合して反応管に流した。反応後のガスをガ
スクロマトグラフィーで分析したところ、エチルシラン
が収率1.0%で得られた。他に副生成物はほとんど認
められなかった。
8mm長さ10cmの石英ガラス製反応管に充填し、こ
れを常圧気相流通反応装置に装着して、Heを流量40
cc毎分で流しつつ600℃2時間の活性化処理を施し
た。続いて、反応管の温度を100℃に制御しつつ、モ
ノシラン(流量20cc毎分)とエチレン(流量20c
c毎分)を混合して反応管に流した。反応後のガスをガ
スクロマトグラフィーで分析したところ、エチルシラン
が収率1.0%で得られた。他に副生成物はほとんど認
められなかった。
【0028】
【発明の効果】本発明は、モノシランとオレフィン類か
ら、対応する有機シラン類を、安価な固体触媒を用い
て、直接一段階で、副生成物を抑制しつつ製造すること
を特徴とする。触媒に用いる金属酸化物は安価であり、
また固体触媒なので容易に生成物から分離できる。ま
た、モノシランから直接一段階で合成でき副生成物もほ
とんどないので、製造工程が簡単である。従って、本発
明は有機シラン類を安価にかつ簡便に製造する新規な方
法を提供するものである。
ら、対応する有機シラン類を、安価な固体触媒を用い
て、直接一段階で、副生成物を抑制しつつ製造すること
を特徴とする。触媒に用いる金属酸化物は安価であり、
また固体触媒なので容易に生成物から分離できる。ま
た、モノシランから直接一段階で合成でき副生成物もほ
とんどないので、製造工程が簡単である。従って、本発
明は有機シラン類を安価にかつ簡便に製造する新規な方
法を提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 23/02 23/04 23/06 23/10 23/30 // C07B 61/00 300 (72)発明者 伊藤 正義 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 SiH4 と、一般式R1R2C=CR3R4
(ここで、R1、R2、R3、R4は水素、アルキル基、ア
ルケニル基、アリール基のいずれかを表す。)で表され
るオレフィン類を、金属酸化物の存在下で反応させるこ
とを特徴とする有機シランの製造法。 - 【請求項2】 一般式R1R2C=CR3R4で表されるオ
レフィン類が、エチレンである請求項1記載の製造法。 - 【請求項3】 金属酸化物が、1族、2族、3族、4
族、6族、7族、12族もしくは13族の金属を含む金
属酸化物、またはそれらを含む複合酸化物である請求項
1または請求項2記載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5144494A JPH072875A (ja) | 1993-06-16 | 1993-06-16 | 有機シランの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5144494A JPH072875A (ja) | 1993-06-16 | 1993-06-16 | 有機シランの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH072875A true JPH072875A (ja) | 1995-01-06 |
Family
ID=15363655
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5144494A Pending JPH072875A (ja) | 1993-06-16 | 1993-06-16 | 有機シランの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH072875A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016504329A (ja) * | 2012-12-21 | 2016-02-12 | ブルースター・シリコーンズ・フランス・エスアエス | ポリオキソメタレート化合物を光触媒とするシロキサンのヒドロシリル化方法 |
-
1993
- 1993-06-16 JP JP5144494A patent/JPH072875A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016504329A (ja) * | 2012-12-21 | 2016-02-12 | ブルースター・シリコーンズ・フランス・エスアエス | ポリオキソメタレート化合物を光触媒とするシロキサンのヒドロシリル化方法 |
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