JP2727482B2 - トリアルコキシシランの製造方法 - Google Patents
トリアルコキシシランの製造方法Info
- Publication number
- JP2727482B2 JP2727482B2 JP4187462A JP18746292A JP2727482B2 JP 2727482 B2 JP2727482 B2 JP 2727482B2 JP 4187462 A JP4187462 A JP 4187462A JP 18746292 A JP18746292 A JP 18746292A JP 2727482 B2 JP2727482 B2 JP 2727482B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- copper
- reaction
- catalyst
- temperature
- methanol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Catalysts (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トリアルコキシシラン
の製造方法に関し、さらに詳しくは、金属ケイ素とアル
コールとを触媒の存在下に反応させてトリアルコキシシ
ランを製造する方法に関する。
の製造方法に関し、さらに詳しくは、金属ケイ素とアル
コールとを触媒の存在下に反応させてトリアルコキシシ
ランを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】トリアルコキシシランは、反応性に富む
ケイ素‐水素結合を有し、各種オレフィン類またはアセ
チレン類に容易に付加するので、多様の機能を持つ化合
物、例えばシランカップリング剤などの製造原料として
有用な化合物である。
ケイ素‐水素結合を有し、各種オレフィン類またはアセ
チレン類に容易に付加するので、多様の機能を持つ化合
物、例えばシランカップリング剤などの製造原料として
有用な化合物である。
【0003】従来、アルコキシシランの製造方法として
は、(1)90%金属ケイ素と10%銅とからなる混合
物を水素気流中1050℃にて2時間加熱して得られた
触体の存在下に、メタノールを気相にて反応させること
によるテトラメトキシシランの製造方法(ジャーナル
オブ アメリカン ケミカル ソサイアティー(J.A.C.
S.)、第70巻、第2170-2171 頁,1948 年)、(2)アル
キルアルコール蒸気を、細かく粉砕したケイ素と触媒と
で形成した流動床に吹き込むことによる気相でのトリア
ルコキシシランおよびジアルコキシシランの製造方法
(特公昭37-17967号公報)、(3)ドデシルベンゼンを
主体とする反応溶媒を用いるメトキシシランの製造方法
(特開昭55-76891号公報)、(4)Cu(OH)2 を触
媒に、芳香族溶媒を用いて液相でケイ素とアルコールを
反応させてアルコキシシランを製造する方法(特開昭63
-258481 号公報)等多くの方法が知られていた。
は、(1)90%金属ケイ素と10%銅とからなる混合
物を水素気流中1050℃にて2時間加熱して得られた
触体の存在下に、メタノールを気相にて反応させること
によるテトラメトキシシランの製造方法(ジャーナル
オブ アメリカン ケミカル ソサイアティー(J.A.C.
S.)、第70巻、第2170-2171 頁,1948 年)、(2)アル
キルアルコール蒸気を、細かく粉砕したケイ素と触媒と
で形成した流動床に吹き込むことによる気相でのトリア
ルコキシシランおよびジアルコキシシランの製造方法
(特公昭37-17967号公報)、(3)ドデシルベンゼンを
主体とする反応溶媒を用いるメトキシシランの製造方法
(特開昭55-76891号公報)、(4)Cu(OH)2 を触
媒に、芳香族溶媒を用いて液相でケイ素とアルコールを
反応させてアルコキシシランを製造する方法(特開昭63
-258481 号公報)等多くの方法が知られていた。
【0004】近年、金属ケイ素とメタノールから気相で
直接トリメトキシシランを合成する方法において、触媒
として塩化銅を用いると、反応性およびトリメトキシシ
ランへの選択性が高いことが見出された(特開平3-4439
3 号公報)。この方法は、高活性かつ高選択性の優れた
方法である。しかしながらこの方法は、触媒中の塩素が
原因となって生じる塩素化合物が製品中へ混入するとい
う欠点がある。
直接トリメトキシシランを合成する方法において、触媒
として塩化銅を用いると、反応性およびトリメトキシシ
ランへの選択性が高いことが見出された(特開平3-4439
3 号公報)。この方法は、高活性かつ高選択性の優れた
方法である。しかしながらこの方法は、触媒中の塩素が
原因となって生じる塩素化合物が製品中へ混入するとい
う欠点がある。
【0005】そこで本発明者らは先に、従来の塩化銅触
媒の代わりに、銅アルコキシドを触媒として用いると塩
化銅と同等またはそれ以上の高い活性を得ることがで
き、しかも塩素化合物の発生が見られないことを見出し
た(特願平3-354055号)。
媒の代わりに、銅アルコキシドを触媒として用いると塩
化銅と同等またはそれ以上の高い活性を得ることがで
き、しかも塩素化合物の発生が見られないことを見出し
た(特願平3-354055号)。
【0006】一方、工業的に実施可能な反応速度を得る
には、塩化銅触媒では250℃以上の高温を必要とし、
銅アルコキシド触媒はそのような温度ではトリアルコキ
シシランの十分な選択性が得られず実用的でない。そこ
で、トリアルコキシシランの選択性を高く維持したまま
で、より低い反応温度でも工業的に実施可能な反応速度
が得られる触媒が望まれる。
には、塩化銅触媒では250℃以上の高温を必要とし、
銅アルコキシド触媒はそのような温度ではトリアルコキ
シシランの十分な選択性が得られず実用的でない。そこ
で、トリアルコキシシランの選択性を高く維持したまま
で、より低い反応温度でも工業的に実施可能な反応速度
が得られる触媒が望まれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、反応
温度を低くしても高い反応速度が得られ、転化率が高
く、しかもその温度でも選択率が高い触媒を用いて、ト
リアルコキシシランを製造する方法を提供することを目
的とする。
温度を低くしても高い反応速度が得られ、転化率が高
く、しかもその温度でも選択率が高い触媒を用いて、ト
リアルコキシシランを製造する方法を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記したような各種銅触
媒は、従来ではヘリウム等の不活性気体の存在下に、反
応温度程度の高温(通常、150〜300℃)で加熱処
理を行うことによる前処理を施して、反応性を高めてい
た。それに対して、本発明者らは、銅触媒を還元性化合
物の存在下に、反応温度以下の比較的低温で処理する
と、銅触媒の反応性を大幅に向上できることを見出し、
本発明に到達した。
媒は、従来ではヘリウム等の不活性気体の存在下に、反
応温度程度の高温(通常、150〜300℃)で加熱処
理を行うことによる前処理を施して、反応性を高めてい
た。それに対して、本発明者らは、銅触媒を還元性化合
物の存在下に、反応温度以下の比較的低温で処理する
と、銅触媒の反応性を大幅に向上できることを見出し、
本発明に到達した。
【0009】すなわち本発明は、金属ケイ素とアルコー
ルとを銅系触媒の存在下に反応させてトリアルコキシシ
ランを製造する方法において、該銅系触媒を、40℃以
上から反応温度以下の温度範囲で還元性化合物の気体と
接触させる前処理を施して使用することを特徴とするト
リアルコキシシランの製造方法を提供する。
ルとを銅系触媒の存在下に反応させてトリアルコキシシ
ランを製造する方法において、該銅系触媒を、40℃以
上から反応温度以下の温度範囲で還元性化合物の気体と
接触させる前処理を施して使用することを特徴とするト
リアルコキシシランの製造方法を提供する。
【0010】本発明で使用するアルコールは、好ましく
は低級アルキルアルコールであり、特に好ましくはメタ
ノールまたはエタノールである。アルコールは、金属ケ
イ素1モルに対して好ましくは0.1〜20モル/時
間、より好ましくは0.5〜5モル/時間にて供給す
る。
は低級アルキルアルコールであり、特に好ましくはメタ
ノールまたはエタノールである。アルコールは、金属ケ
イ素1モルに対して好ましくは0.1〜20モル/時
間、より好ましくは0.5〜5モル/時間にて供給す
る。
【0011】本発明においては、金属ケイ素を上記のア
ルコールと反応させる際に、銅系触媒の存在下で行い、
この銅系触媒が後述する前処理を施されていることに特
徴を有する。ここで、本発明で使用できる銅系触媒と
は、例えばCum Xn [ここで、Xはハロゲン原子
(例えばCl、BrまたはI、好ましくはCl)、O
H、O、OCOR、またはOR(ここで、Rは炭素原子
1〜10個を有するアルキル基を表す)であり、m=1
または2であり、n=1または2である、ただし、n=
2のとき2つのXは同じであっても異なっていてもよ
い]で示される銅化合物が挙げられる。XがClおよび
/またはORであるのが特に好ましい。Rのアルキル基
としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert- ブチル
基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチ
ル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられ
る。このような銅系触媒は、単独で用いても、また2種
以上混合して用いてもよい。
ルコールと反応させる際に、銅系触媒の存在下で行い、
この銅系触媒が後述する前処理を施されていることに特
徴を有する。ここで、本発明で使用できる銅系触媒と
は、例えばCum Xn [ここで、Xはハロゲン原子
(例えばCl、BrまたはI、好ましくはCl)、O
H、O、OCOR、またはOR(ここで、Rは炭素原子
1〜10個を有するアルキル基を表す)であり、m=1
または2であり、n=1または2である、ただし、n=
2のとき2つのXは同じであっても異なっていてもよ
い]で示される銅化合物が挙げられる。XがClおよび
/またはORであるのが特に好ましい。Rのアルキル基
としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert- ブチル
基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチ
ル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられ
る。このような銅系触媒は、単独で用いても、また2種
以上混合して用いてもよい。
【0012】次に、上記の銅触媒の前処理について述べ
る。すなわち、上記の銅触媒またはこれと金属ケイ素と
からなる触体を、40℃以上から反応温度以下の温度範
囲で還元性化合物の気体と接触させる前処理を施す。触
体の調製方法としては、例えば触媒の粉末を物理的に混
合するか、または触媒をジメチルケトンのようなケトン
系の溶媒に溶解し、所望によりその溶液に金属ケイ素の
粉末を加えた後、減圧で蒸発乾固するといった方法を挙
げることができる。還元性化合物とは、例えば低級アル
コール、水素、CH2 O、CO、ヒドラジン類(例えば
メチルヒドラジン、エチルヒドラジン等)などが挙げら
れ、これらを単独でまたは混合して用いることができ
る。特に低級アルコールが好ましく使用される。メタノ
ール、エタノール等がより好ましい。これらの還元性化
合物の気体は、He等の不活性気体で希釈して使用して
もよい。そのとき、還元性化合物の気体は使用するガス
全体10体積%以上であるのが好ましい。接触処理は、
40℃以上でかつ反応温度以下の温度で行う。好ましく
は40℃以上でかつ反応温度より低い温度から反応温度
まで昇温して行う。特に使用する還元性化合物が常温で
液体の場合には、その還元性化合物の沸点以上でかつ反
応温度より低い温度から、反応温度まで昇温して行う。
より好ましくは80〜150℃から反応温度まで昇温し
て行う。処理時間は特に限定されないが、実用的には1
0分間〜1時間である。上記の還元性化合物の供給速度
は、好ましくは金属ケイ素1モルに対して0.1〜20
モル/時間である。接触処理の際に昇温する場合には、
温度上昇速度は特に限定されないが、好ましくは2〜1
0℃/分である。
る。すなわち、上記の銅触媒またはこれと金属ケイ素と
からなる触体を、40℃以上から反応温度以下の温度範
囲で還元性化合物の気体と接触させる前処理を施す。触
体の調製方法としては、例えば触媒の粉末を物理的に混
合するか、または触媒をジメチルケトンのようなケトン
系の溶媒に溶解し、所望によりその溶液に金属ケイ素の
粉末を加えた後、減圧で蒸発乾固するといった方法を挙
げることができる。還元性化合物とは、例えば低級アル
コール、水素、CH2 O、CO、ヒドラジン類(例えば
メチルヒドラジン、エチルヒドラジン等)などが挙げら
れ、これらを単独でまたは混合して用いることができ
る。特に低級アルコールが好ましく使用される。メタノ
ール、エタノール等がより好ましい。これらの還元性化
合物の気体は、He等の不活性気体で希釈して使用して
もよい。そのとき、還元性化合物の気体は使用するガス
全体10体積%以上であるのが好ましい。接触処理は、
40℃以上でかつ反応温度以下の温度で行う。好ましく
は40℃以上でかつ反応温度より低い温度から反応温度
まで昇温して行う。特に使用する還元性化合物が常温で
液体の場合には、その還元性化合物の沸点以上でかつ反
応温度より低い温度から、反応温度まで昇温して行う。
より好ましくは80〜150℃から反応温度まで昇温し
て行う。処理時間は特に限定されないが、実用的には1
0分間〜1時間である。上記の還元性化合物の供給速度
は、好ましくは金属ケイ素1モルに対して0.1〜20
モル/時間である。接触処理の際に昇温する場合には、
温度上昇速度は特に限定されないが、好ましくは2〜1
0℃/分である。
【0013】かくして前処理した銅触媒を反応に供す
る。反応の際には、触媒は銅として、金属ケイ素1モル
に対して、好ましくは0.001〜0.1モル、より好
ましくは0.005〜0.05モル使用する。上記した
ように、金属ケイ素と銅触媒からなる触体を製造する場
合には、触体の製造時にこの比率にしておくとよい。
る。反応の際には、触媒は銅として、金属ケイ素1モル
に対して、好ましくは0.001〜0.1モル、より好
ましくは0.005〜0.05モル使用する。上記した
ように、金属ケイ素と銅触媒からなる触体を製造する場
合には、触体の製造時にこの比率にしておくとよい。
【0014】本発明の方法では、反応を気相で行うこと
も、また液相で行うこともできる。気相で行う場合に
は、例えば次のようにして行う。まず、上記の前処理を
施された触体(金属ケイ素+銅触媒)を、アルコール蒸
気と接触させる。接触方法は、固定床方式、移動床方
式、流動床方式等のいずれを採用することもできる。ま
た場合によっては、アルコール蒸気と触体とを回分式で
接触させることもできる。アルコール蒸気と触体の接触
時間は、常温、常圧でのガス空間速度(G.H.S.V.)にて、
20,000〜1,000 時間-1が好ましい。反応温度は好ましく
は100〜300℃、より好ましくは150〜220℃
であり、常圧で反応させても、また加圧下で反応を行っ
てもよい。反応温度および圧力は、系を気相に保ち得る
範囲から適宜選択できる。
も、また液相で行うこともできる。気相で行う場合に
は、例えば次のようにして行う。まず、上記の前処理を
施された触体(金属ケイ素+銅触媒)を、アルコール蒸
気と接触させる。接触方法は、固定床方式、移動床方
式、流動床方式等のいずれを採用することもできる。ま
た場合によっては、アルコール蒸気と触体とを回分式で
接触させることもできる。アルコール蒸気と触体の接触
時間は、常温、常圧でのガス空間速度(G.H.S.V.)にて、
20,000〜1,000 時間-1が好ましい。反応温度は好ましく
は100〜300℃、より好ましくは150〜220℃
であり、常圧で反応させても、また加圧下で反応を行っ
てもよい。反応温度および圧力は、系を気相に保ち得る
範囲から適宜選択できる。
【0015】液相で行う場合には、金属ケイ素とアルコ
ールとを、上記した前処理を施された触体(銅触媒)の
存在下に、溶媒中で反応させる。溶媒としては、デカ
ン、ドデカン、ペンタデカン等のパラフィン系炭化水
素、ジエチルベンゼン、ドデシルベンゼン等のアルキル
ベンゼン系炭化水素を好ましく用いることができる。反
応温度100〜250℃にて、アルコールを金属ケイ素
1モル当たり0.1〜5モル/時間で供給して反応させ
るのが好ましい。
ールとを、上記した前処理を施された触体(銅触媒)の
存在下に、溶媒中で反応させる。溶媒としては、デカ
ン、ドデカン、ペンタデカン等のパラフィン系炭化水
素、ジエチルベンゼン、ドデシルベンゼン等のアルキル
ベンゼン系炭化水素を好ましく用いることができる。反
応温度100〜250℃にて、アルコールを金属ケイ素
1モル当たり0.1〜5モル/時間で供給して反応させ
るのが好ましい。
【0016】
【作用】本発明の方法においては、銅触媒を還元性化合
物の気体と接触させて、比較的低温で加熱処理してから
反応に用いているので、触媒の反応性を大幅に向上させ
ることができる。よって、比較的低い反応温度でも、高
い反応速度で反応を行うことができる。
物の気体と接触させて、比較的低温で加熱処理してから
反応に用いているので、触媒の反応性を大幅に向上させ
ることができる。よって、比較的低い反応温度でも、高
い反応速度で反応を行うことができる。
【0017】以下の実施例により本発明をさらに詳しく
説明する。
説明する。
【0018】
実施例1 金属ケイ素(東和化工株式会社製、純度98.5%を、
63〜106μmにふるいわけた後イオン交換水で洗浄
したもの)1.0gに、銅(II)メトキシド(アルドリ
ッチ社製)0.10gを加え、十分に混合して触体を得
た。
63〜106μmにふるいわけた後イオン交換水で洗浄
したもの)1.0gに、銅(II)メトキシド(アルドリ
ッチ社製)0.10gを加え、十分に混合して触体を得
た。
【0019】この触体1.0gを、内径10mmのパイレ
ックスガラス製固定床反応器に充填した後、反応器を1
30℃に加熱して、ヘリウムガスを1.0リットル/時
間(常温、常圧換算値)にて10分間流通した。さら
に、メタノール分圧を56kPaに設定して、メタノール
をマイクロフィーダーにて、38ミリモル/時間の供給
速度で反応器に供給し、130℃から約30分間かけて
反応器を180℃まで上昇させて、触体の前処理を行っ
た。
ックスガラス製固定床反応器に充填した後、反応器を1
30℃に加熱して、ヘリウムガスを1.0リットル/時
間(常温、常圧換算値)にて10分間流通した。さら
に、メタノール分圧を56kPaに設定して、メタノール
をマイクロフィーダーにて、38ミリモル/時間の供給
速度で反応器に供給し、130℃から約30分間かけて
反応器を180℃まで上昇させて、触体の前処理を行っ
た。
【0020】次に、気相にてトリメトキシシランの製造
を行った。反応条件は、反応温度180℃、反応圧力1
atm であった。なお、反応生成物は、反応管出口に接続
したガスクロマトグラフィーにて5分毎に分析した。そ
の結果、メタノールを供給開始5時間後の金属ケイ素の
転化率は50%であり、トリメトキシシランの選択率は
92%であった。なお、トリメトキシシラン以外の主な
生成物はテトラメトキシシランであった。触体のメタノ
ール蒸気との接触時間は、ガス空間速度(G.H.S.V.)(常
温、常圧換算値)2,300 時間-1であった。 実施例2 銅(II)メトキシドの代わりに銅(II)エトキシド(高
純度化学社製)0.12gを用いた以外は実施例1と同
様にして触体を製造し、次に、メタノールとの接触処理
を190℃まで行った以外は実施例1と同様の前処理を
行い、次いで反応温度を190℃とした以外は実施例1
と同様の条件でメタノールと反応させた。結果を表1に
示す。 実施例3 銅(II)メトキシドの代わりに塩化第二銅0.11gを
用いた以外は実施例1と同様にして触体を製造し、次に
メタノールとの接触処理を200℃まで行った以外は実
施例1と同様の前処理を行い、次いで、反応温度を20
0℃とした以外は実施例1と同様の条件でメタノールと
反応させた。結果を表1に示す。なお、メタノールを供
給開始7時間後の金属ケイ素の転化率を示した。 実施例4 銅(II)メトキシドの代わりに塩化第一銅0.08gを
用いた以外は実施例1と同様にして触体を製造し、次に
メタノールとの接触処理を200℃まで行った以外は実
施例1と同様の前処理を行い、次いで、反応温度を20
0℃とした以外は実施例1と同様の条件でメタノールと
反応させた。結果を表1に示す。なお、メタノールを供
給開始7時間後の金属ケイ素の転化率を示した。 比較例1 銅(II)メトキシドの代わりに塩化第二銅0.11gを
用いた以外は実施例1と同様にして触体を製造した。
を行った。反応条件は、反応温度180℃、反応圧力1
atm であった。なお、反応生成物は、反応管出口に接続
したガスクロマトグラフィーにて5分毎に分析した。そ
の結果、メタノールを供給開始5時間後の金属ケイ素の
転化率は50%であり、トリメトキシシランの選択率は
92%であった。なお、トリメトキシシラン以外の主な
生成物はテトラメトキシシランであった。触体のメタノ
ール蒸気との接触時間は、ガス空間速度(G.H.S.V.)(常
温、常圧換算値)2,300 時間-1であった。 実施例2 銅(II)メトキシドの代わりに銅(II)エトキシド(高
純度化学社製)0.12gを用いた以外は実施例1と同
様にして触体を製造し、次に、メタノールとの接触処理
を190℃まで行った以外は実施例1と同様の前処理を
行い、次いで反応温度を190℃とした以外は実施例1
と同様の条件でメタノールと反応させた。結果を表1に
示す。 実施例3 銅(II)メトキシドの代わりに塩化第二銅0.11gを
用いた以外は実施例1と同様にして触体を製造し、次に
メタノールとの接触処理を200℃まで行った以外は実
施例1と同様の前処理を行い、次いで、反応温度を20
0℃とした以外は実施例1と同様の条件でメタノールと
反応させた。結果を表1に示す。なお、メタノールを供
給開始7時間後の金属ケイ素の転化率を示した。 実施例4 銅(II)メトキシドの代わりに塩化第一銅0.08gを
用いた以外は実施例1と同様にして触体を製造し、次に
メタノールとの接触処理を200℃まで行った以外は実
施例1と同様の前処理を行い、次いで、反応温度を20
0℃とした以外は実施例1と同様の条件でメタノールと
反応させた。結果を表1に示す。なお、メタノールを供
給開始7時間後の金属ケイ素の転化率を示した。 比較例1 銅(II)メトキシドの代わりに塩化第二銅0.11gを
用いた以外は実施例1と同様にして触体を製造した。
【0021】この触体1.0gを、内径10mmのパイレ
ックスガラス製固定床反応器に充填した後、反応器を2
00℃に加熱して、ヘリウムガスを1.0リットル/時
間(常温、常圧換算値)にて1時間流通することによ
り、前処理を行った。
ックスガラス製固定床反応器に充填した後、反応器を2
00℃に加熱して、ヘリウムガスを1.0リットル/時
間(常温、常圧換算値)にて1時間流通することによ
り、前処理を行った。
【0022】次に、メタノール分圧を56kPa に設定し
て、メタノールをマイクロフィーダーにて、38ミリモ
ル/時間の供給速度で反応器に供給し、気相にてトリメ
トキシシランの製造を行った。反応条件は、実施例1と
同一であった。結果を表1に示す。 比較例2 塩化第二銅の代わりに銅(II)メトキシド0.1gを用
いた以外は比較例1と同様にして触体を製造し、前処理
を行い、次いで、メタノールと反応させた。結果を表1
に示す。 実施例5 実施例2と同様にして触体を製造し、前処理を行った。
次に、メタノールの代わりにエタノールを使用した以外
は実施例1と同様の条件で反応を行って、トリエトキシ
シランを製造した。結果を表1に示す。
て、メタノールをマイクロフィーダーにて、38ミリモ
ル/時間の供給速度で反応器に供給し、気相にてトリメ
トキシシランの製造を行った。反応条件は、実施例1と
同一であった。結果を表1に示す。 比較例2 塩化第二銅の代わりに銅(II)メトキシド0.1gを用
いた以外は比較例1と同様にして触体を製造し、前処理
を行い、次いで、メタノールと反応させた。結果を表1
に示す。 実施例5 実施例2と同様にして触体を製造し、前処理を行った。
次に、メタノールの代わりにエタノールを使用した以外
は実施例1と同様の条件で反応を行って、トリエトキシ
シランを製造した。結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、比較的低温で高い反応
速度が得られ、転化率が高く、しかもそのような温度で
選択性が高い触媒を用いて、トリアルコキシシランを製
造することができる。よって本発明の方法は工業的に実
施の可能性が高いので、有用性が高い。
速度が得られ、転化率が高く、しかもそのような温度で
選択性が高い触媒を用いて、トリアルコキシシランを製
造することができる。よって本発明の方法は工業的に実
施の可能性が高いので、有用性が高い。
Claims (1)
- 【請求項1】 金属ケイ素とアルコールとを銅系触媒の
存在下に反応させてトリアルコキシシランを製造する方
法において、該銅系触媒を、40℃以上から反応温度以
下の温度範囲で還元性化合物の気体と接触させる前処理
を施して使用することを特徴とするトリアルコキシシラ
ンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4187462A JP2727482B2 (ja) | 1992-06-23 | 1992-06-23 | トリアルコキシシランの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4187462A JP2727482B2 (ja) | 1992-06-23 | 1992-06-23 | トリアルコキシシランの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH069652A JPH069652A (ja) | 1994-01-18 |
JP2727482B2 true JP2727482B2 (ja) | 1998-03-11 |
Family
ID=16206504
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4187462A Expired - Lifetime JP2727482B2 (ja) | 1992-06-23 | 1992-06-23 | トリアルコキシシランの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2727482B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4542209B2 (ja) * | 1998-12-16 | 2010-09-08 | 日揮株式会社 | 多結晶シリコンの製造方法および高純度シリカの製造方法 |
-
1992
- 1992-06-23 JP JP4187462A patent/JP2727482B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH069652A (ja) | 1994-01-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4610859A (en) | Process for producing silicon hydrides | |
JP2011502951A (ja) | アルコキシシランの調製工程 | |
GB2035348A (en) | Manufacture of organosilicon compounds | |
JPH06234777A (ja) | ジシクロアルキル置換シランの製造方法 | |
JP2773509B2 (ja) | トリアルコキシシランの製造方法 | |
JP2727482B2 (ja) | トリアルコキシシランの製造方法 | |
JP2727480B2 (ja) | トリアルコキシシランの製造方法 | |
JP2727483B2 (ja) | トリアルコキシシランの製造方法 | |
JP2653700B2 (ja) | トリメトキシシランの製造方法 | |
JPH057390B2 (ja) | ||
JPS633869B2 (ja) | ||
JPS6341919B2 (ja) | ||
JP2002138093A (ja) | 触媒としてフッ化銅塩を用いるトリアルコキシシランの製造方法 | |
EP0337322B1 (en) | Process for producing monosilane | |
JPH10168084A (ja) | アルコキシシランの製造方法 | |
JP2727492B2 (ja) | トリアルコキシシランの製造方法 | |
JP3197295B2 (ja) | アルコキシシランの脱塩素処理方法 | |
JP2985461B2 (ja) | トリアルコキシシランの製造方法 | |
CN118027090A (zh) | 一种硅烷氧化生成硅醇的方法 | |
JPH01213287A (ja) | アルコキシシランの製造法 | |
JP2773568B2 (ja) | トリアルコキシシランの製造方法 | |
JPH0229053B2 (ja) | ||
JPH072875A (ja) | 有機シランの製造法 | |
JPH01135788A (ja) | テトラアルコキシシランの製造方法 | |
JPH09157197A (ja) | メタノールの製造方法 |