JP2002138093A - 触媒としてフッ化銅塩を用いるトリアルコキシシランの製造方法 - Google Patents

触媒としてフッ化銅塩を用いるトリアルコキシシランの製造方法

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JP2002138093A JP2001212226A JP2001212226A JP2002138093A JP 2002138093 A JP2002138093 A JP 2002138093A JP 2001212226 A JP2001212226 A JP 2001212226A JP 2001212226 A JP2001212226 A JP 2001212226A JP 2002138093 A JP2002138093 A JP 2002138093A
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/025Silicon compounds without C-silicon linkages

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】テトラアルコキシシランに対する高い選択性
と、加水分解性ハロゲン化物が存在しない条件で高い転
化率を達成できる、トリアルコキシシランの製造方法の
提供。 【解決手段】不活性溶剤中で金属珪素をアルコールと反
応させる際に、銅触媒として1個以上の非加水分解性弗
素を含むアニオンを有する銅塩又はこの銅塩と他の塩と
の混合物を使用するトリアルコキシシランの製造方法。
また非加水分解性弗素を含むアニオンがトリフルオロ酢
酸塩、トリフルオロスルホン酸塩、ヘキサフルオロリン
酸塩及びテトラフルオロホウ酸塩から選択され、他の塩
がCuO、CuO、Cu(OH)、CuCl、Cu
Cl、Cu(CHCOO)、及びCuSOから
選択され、好ましくはCuO、CuO及びCu(O
H)であり、アルコール:ROH[RはC1〜6個の
アルキルを表す]を使用する製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒としてのフッ
化銅塩の存在下、金属珪素をアルコールと反応させるこ
とによりトリアルコキシシランを製造する方法、及びト
リアルコキシシランの製造方法におけるフッ化銅塩の触
媒としての使用に関する。
【0002】
【従来の技術】トリアルコキシシランは、3個のアルコ
キシ基と1個の水素原子が結合した珪素原子から構成さ
れ、極めて反応性で、不安定である。このため、これら
は、他の有機化合物と、付加反応、共重合、共縮合及び
不均化反応等の非常に多くの反応を受けて、一連の極め
て有用な物質を生じさせる。これらは、シランカップリ
ング剤、塗料組成物、耐熱性表面被覆用の出発材料とし
て、或いは半導体用途の高純度モノシランを得るための
出発材料として使用される。
【0003】トリアルコキシシランは、銅含有触媒の存
在下、150〜500℃において、金属珪素と対応する
アルコールとの直接反応により製造することができる
(直接合成)。ここで、銅含有珪素接触組成物は、一般
に、不活性液体反応媒体中に懸濁液にされ、150〜3
00℃で液体又は気体アルコールを導入することにより
所望のトリアルコキシシランに転化される。金属珪素の
転化率及び副生物として形成されるテトラアルコキシシ
ランに対するトリアルコキシシランの選択性の点から、
塩化銅(I)が特に好適な触媒であることが分かった。
【0004】M. Okamoto et at., Catalysis Lett. 199
5, 33, 421-427頁には、固定珪素床含有反応器におい
て、種々の銅触媒の存在下、金属シリコンとメタノール
との反応に関する研究が報告されている。銅触媒とし
て、酸化銅(I)、酸化銅(II)、酢酸銅(III)、ギ酸銅
(II)、フタル酸銅(II)、シュウ酸銅(II)、及び塩化銅
(I)が、比較検討された。塩化銅(I)が、最高の珪
素転化率(88%)及びテトラアルコキシシランに対す
るトリアルコキシシランの選択性(98%)を与えた。
【0005】しかしながら、塩化銅(I)の使用は塩酸
の生成をもたらすので、使用される反応器に高価な耐蝕
性材料を用いることが必要となる。さらに、反応混合物
及び生成物中に塩化物が存在するため、その塩が続いて
起こるテトラアルコキシシランを与えるトリアルコキシ
シランとアルコールとの反応に触媒的に作用することか
ら、トリアルコキシシランの収率を低下させる。触媒と
して、塩化銅(I)を用いた時に生成する塩酸は、アル
コールとしてメタノールを使用した場合、メタノールと
反応して塩化メチルと水を形成し、これによりメタノー
ルがトリアルコキシランの合成のための出発材料のまま
失われる。
【0006】これらの理由により、加水分解性ハロゲン
化物を含まない触媒を使用することが望ましい。
【0007】JP−A−05170773には、銅アル
コキシドの存在下、金属珪素をアルコールと反応させる
ことによりトリアルコキシシランを製造する旨記載され
ている。この反応では、ハロゲン化物を含まない生成物
が得られる。反応の選択性は、91〜92%であるが、
珪素の転化率はわずか21〜32.4%である。
【0008】この反応の選択性及び珪素転化率の増加
は、JP−A−06065257に従い、銅アルコキシ
ド触媒を金属ハロゲン化物と組み合わせて使用すること
により達成される。しかしながら、反応混合物中及び反
応生成物中のハロゲン化物の存在は、前述の不利を有す
る。
【0009】EP−A−0285133は、水酸化銅(I
I)触媒を用いて、金属珪素をアルコールと反応させるこ
とによりトリアルコキシシランを製造する方法に関する
ものである。この反応では、約80〜90モル%の珪素
転化率が達成され、反応混合物中のテトラアルコキシシ
ランの割合が珪素に対して約5〜10モル%である。
【0010】JP−A−10168084は、3000
ppm未満の含水量の酸化銅(II)の存在下に、金属珪素
とアルコールとを反応させることによりトリアルコキシ
シランを製造する方法に関するものである。トリエトキ
シシランの製造において、85.2モル%のトリアルコ
キシシランの選択率及び91質量%の珪素転化率が達成
される。しかしながら、使用される触媒のような低い含
水量は、触媒の熱による前処理が必要となり、従って反
応工程が増える。
【0011】EP−A0517398には、珪素と、フ
ッ化水素又は加水分解してフッ化水素を形成し得る塩と
を、第1級又は第2級アルコール液において、銅触媒の
添加又は無添加の条件で反応させることにより、式(O
R)SiH4−n[但し、n=2、3又は4]で表さ
れるアルコキシシランを製造する方法が開示されてい
る。しかしながら、フッ化水素の使用は、フッ化水素が
極めて有毒で、ガラスに化学作用を及ぼすので、問題が
ある。さらに、実際の反応では、CuF自体、触媒と
して不活性であるので、この方法においては前処理を先
行させなければならない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、テト
ラアルコキシシランに対するトリアルコキシシランの高
い選択性と、加水分解性ハロゲン化物が存在しない条件
で高い転化率とを達成することができる、トリアルコキ
シシラン合成用の銅触媒を提供することにある。触媒活
性種の形成のための時間のかかる予備活性化を必要とさ
れるはずのないものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的の達成のため、
まず銅触媒の存在下、不活性溶剤中で金属珪素をアルコ
ールと反応させることにより、トリアルコキシシランを
製造する方法であることが前提である。
【0014】本発明の方法では、銅触媒として、アニオ
ンが少なくとも1個の非加水分解性弗素原子を含むもの
である銅塩又はこの銅塩と他の塩との混合物を使用す
る。
【0015】
【発明の実施の形態】非加水分解性弗素原子を含むアニ
オンは、炭素、イオウ、リン及びホウ素のフルオロ錯体
の中から選択されることが好ましい。特に、トリフルオ
ロ酢酸塩、トリフルオロスルホン酸塩、ヘキサフルオロ
リン酸塩及びテトラフルオロホウ酸塩が好ましい。
【0016】非加水分解性弗素原子を含むアニオンの銅
塩(II)が好ましい。
【0017】使用される装置の耐蝕性の問題は、触媒と
して塩化銅を使用する場合に比較して著しく小さなもの
となる。使用される銅塩は非加水分解性フッ化物のみ含
有しているので、ガラスの装置を、ガラスが化学作用を
受ける危険性の無い状態で使用することができる。
【0018】本発明の反応における反応生成物、即ちト
リアルコキシシランは、塩化銅を用いて製造される反応
生成物とは対照的に、テトラアルコキシシランを形成す
るさらなる反応に対して顕著に安定である。
【0019】本発明に従って使用される非加水分解性弗
素原子を含むアニオンの銅塩は、市販品を利用できる。
これらは、たとえば、銅塩(例、Cu(OH))を適
当な酸(例、トリフルオロ酢酸、トリフルオロスルホン
酸、ヘキサフルオロリン酸及びテトラフルオロホウ酸)
と反応させることにより得ることができる。
【0020】高い珪素転化率及びテトラアルコキシシラ
ンに対するトリアルコキシシランの極めて良好な選択性
が、本発明の方法により達成される。
【0021】一般に75モル%を超える、好ましくは8
0〜90モル%、特に好ましくは82〜90モル%の、
反応最後の珪素転化率が達成される。ここで、珪素転化
率は、下記式に従って決定される: {(生成物のSi[モル])/(使用された珪素の
量)}×100。
【0022】テトラアルコキシシランに対するトリアル
コキシシランの選択性は、一般に80モル%を超え、好
ましくは85〜95モル%である。ここで、選択性は下
記式に従って決定される: (トリアルコキシシラン[モル])/{(トリアルコキ
シシラン[モル])+(テトラアルコキシシラン[モ
ル])}×100。
【0023】本発明で使用される触媒は、還元による或
いは高温での熱処理による活性化は必要としない。
【0024】本発明の方法の別の態様では、本発明に従
って使用される非加水分解性弗素原子を含むアニオンを
有する銅塩に加えて、別の塩が使用される。これらの付
加的塩は、それ自体触媒活性を有する塩であるか、或い
は反応パラメータを改善する添加剤である。
【0025】添加される別の塩の量は、非加水分解性弗
素原子を含むアニオンを有する銅塩に対して、通常0〜
20質量%、好ましくは0.5〜5質量%である。
【0026】それ自体触媒活性を有する好適な塩は、C
O、CuO、Cu(OH)、CuCl、CuCl
、Cu(CHCOO)、及びCuSOから選択
され、好ましくはCuO、CuO及びCu(OH)
である。
【0027】高い珪素転化率及びテトラアルコキシシラ
ンに対するトリアルコキシシランの極めて良好な選択性
以外に、本発明の方法はトリアルコキシシランの極めて
良好な生成物形成速度を示す。
【0028】本発明の方法で使用される非加水分解性弗
素原子を含むアニオンを有する銅塩の量は、広い範囲で
変えることができる。金属珪素1モルに対して、一般
に、0.0001〜0.05モル、好ましくは0.00
05〜0.005モル、特に0.001〜0.005モ
ルの触媒が使用される。
【0029】本発明の方法で使用されるアルコールは、
一般に1価のアルコールである。アルコール:ROH
[但し、Rが炭素原子数1〜6個のアルキルを表す]を
使用することが好ましい。このアルキル基は、分岐して
いても、非分岐であっても良いが、非分岐であることが
好ましい。使用されるアルコールのアルキル基は炭素原
子数1〜3個を有することが好ましく、特にメタノール
又はエタノールの使用が好ましく、メタノールの使用が
とりわけ好ましい。メタノールにより、特に好ましい生
成物がトリメトキシシランとなる。アルコールは通常、
液状又はガス状で、反応媒体、金属珪素及び触媒からな
る反応混合物に導入される。
【0030】アルコールは、一般に連続的に、過剰量
で、初めに充填された金属珪素に添加される(半バッチ
法)。アルコールの金属珪素に対する正確な比は、特
に、所望の、後処理法に依存している。なぜなら、生成
物中の過度に高いMeOH含有量は避けなければならな
い場合があるためである。
【0031】金属珪素として、一般に、市販の製品を使
用することができる。本発明の方法に好適な商品の代表
的な組成は、約98質量%を超え、99質量%以下のS
i、1質量%未満のFe、約0.05〜0.7質量%の
Al、約0.001〜0.1質量%のCa、0.001
質量%未満のPb及び0.1質量%未満の水からなる。
慣用の粒子直径は、45〜600μm、好ましくは75
〜300μmである。一般に、金属珪素は小さい粒子直
径が好ましい。なぜなら、これらは容易に分散し、より
速く反応するからである。
【0032】本発明の方法に好適な不活性溶剤は、本発
明の方法において必要とする高温で分解しない熱に安定
な溶剤である。好ましい溶剤としては、高温安定性有機
溶剤で、通常熱媒体として使用されているものである。
使用される溶剤の種類により、銅触媒の存在下の金属珪
素とアルコールとの反応にかなりの影響を与える。特に
好適な溶剤としては、ターミノル(Therminol:登録商
標)59、ターミノル(Therminol:登録商標)60、タ
ーミノル(Therminol:登録商標)66、ドウターム(Do
wtherm:登録商標)HT、マルロターム(Marlotherm:登
録商標)S、マルロターム(Marlotherm:登録商標)
L、ジフェニルエーテル、ビフェニル、ターフェニル及
びアルキル化ベンゼン、アルキル化ビフェニル及びアル
キル化ターフェニル、さらに公開されていない独国特許
出願番号19962571.9に開示されたジフェニル
アルカンを含む反応媒体を挙げることができる。上述の
溶剤は、大気圧の沸点が約250℃より高い。ターミノ
ル(Therminol:登録商標)59はモンサント社(Monsan
to Company)の製品であり、ジフェニルエタン、エチル
ジフェニルエタン、ジエチルジフェニルエタン及びエチ
ルベンゼンの混合物である(安全性データシートによれ
ば)。ターミノル(Therminol:登録商標)60は、平均
分子量250を有する高分子有機化合物(polyaromatic
compounds)の混合物である。ターミノル60の最適使用
温度は−45〜315℃の範囲にある。ターミノル(Th
erminol:登録商標)66及びドウターム(Dowtherm:登
録商標)HTは、平均分子量240の水素化ターフェニ
ルの混合物である。これらの高温限界は約370℃であ
る。マルロターム(Marlotherm:登録商標)Sは、ヒュ
ルス社(Huls AG)の製品で、ジベンジルベンゼンの異性
体の混合物であり、そしてマルロターム(Marlotherm:
登録商標)Lは、同様にヒュルス社(Huls AG)の製品
で、ベンジルトルエンの異性体の混合物である。特に好
適な溶剤は、ターミノル(Therminol:登録商標)59、
ターミノル(Therminol:登録商標)66、マルロターム
(Marlotherm:登録商標)S、マルロターム(Marlother
m:登録商標)L、及びさらにアルキル化ベンゼン、トリ
トルエン及びテトラトルエン、ジフェニルアルカンを含
む反応媒体である。
【0033】ジフェニルアルカンのアルキル鎖は、炭素
原子数3〜20個、好ましくは10〜14個の鎖長を有
する。アルキル鎖が、線状でも分岐でもよい。線状アル
キル鎖(直鎖アルキル)を用いることが好ましい。価格
の点から、反応媒体として、炭素原子数10〜14個の
アルキル鎖を有するジフェニルアルカンの混合物を用い
ることが好ましい。
【0034】使用される溶剤の量は変えることができ
る。通常、コストの関係から、珪素:溶剤の比は、2:
1〜1:4、好ましくは2:1〜1:2にあることが、
探求された。
【0035】反応媒体中の有機塩素化合物の残留量が、
反応に著しい悪影響を与えることはない。反応媒体中
に、反応媒体に対して1〜1000ppm、特に100
〜500ppmの残留量が好ましい。これらの有機塩素
化合物は、反応媒体の腐食性を増加させることはない。
【0036】反応媒体の含水量は、それが比較的低い条
件では、反応に影響を与えることはない。通常の含水量
は、反応媒体に対して0〜1000ppm、好ましくは
1〜100ppm、特に10〜50ppmである。しか
しながら、より大量の水、それは例えばアルコールで導
入され得るが、悪影響をもたらす。
【0037】反応は、一般に150〜300℃で、好ま
しくは180〜300℃で行われる。場合によっては、
温度を、これ以外は一定の反応条件を維持しながら、上
昇させることにより、選択性の増加、即ちトリアルコキ
シシランの不要な副生物として形成されたテトラアルコ
キシシランに対する比の改善がもたらされる。反応圧力
は臨界的ではない。反応は、通常大気圧下で行われる。
【0038】本発明の一態様において、不活性溶剤、金
属珪素、及び触媒として使用される本発明の銅塩を、所
望により別の塩と前混合して、反応器に導入される。混
合物を、一般に所望の反応温度に加熱し、液体又は気体
状のアルコールを混合物中に導入する。反応終了後、反
応媒体はろ過により回収され、再使用される。反応中、
さらなる金属珪素を、特定の時間間隔で添加することが
できる。別の触媒を同時に導入することができる。別の
触媒を添加しない場合、混合物の反応性の若干の重大で
ない低下が見られるかもしれない。このようにして、反
応媒体に初めに導入された金属珪素の量を、少なくとも
10回、好ましくは10〜50回に分けて、反応させる
ことができる。
【0039】さらに、本発明は、少なくとも1個の非加
水分解性弗素原子を含むアニオンを有する銅塩又はこの
銅塩と他の塩との混合物の、金属珪素とアルコールとの
反応によりトリアルコキシシランを製造するための触媒
としての使用を提供する。
【0040】本発明を下記の実施例により説明する。
【0041】
【実施例】トリメトキシシランの製造 全ての例の一般的方法:500mlの溶剤、200gの
金属珪素(平均粒子直径:200μm、珪素含有量:>
98%)、及び金属珪素に対して約0.02〜0.01
質量%の、非加水分解性フッ素原子を含むアニオンを有
する銅塩を、500mlのガラス反応器に導入する。反
応器に、温度計、冷却器、攪拌機及びアルコール用導入
管と窒素用導入管を装着する。反応混合物を、表1に示
された反応温度に加熱し、そして液体メタノールを導入
する。メタノールの添加開始後直ぐに、生成物が冷却管
で凝縮し始める。生成物の組成はガスクロマトグラフィ
により決定される。
【0042】結果を比較できるように、22.5h(時
間)の一定の反応時間にバランスさせた。さらに、反応
の最後までのバランスも、検討した(24及び25.5
時間後、生成物のメタノール含有量=100%)。反応
最後の反応混合物は、赤褐色懸濁液で、ろ過される。回
収した溶剤は再使用することができる。
【0043】表1は反応パラメータ及び本発明の実施例
と比較例の実験結果を示す。
【0044】表において: 例.: 例、実験番号 温度: 反応温度(℃) MeOH処理量: 1分当たり、珪素1kg当たりの、
メタノールの処理量(g) 触媒: 使用された触媒、及び珪素1kg当たりの触媒
使用量(g) Si転化率: 使用した珪素1モル量当たりの生成物中
の珪素のモル量(%で示す) 選択性: テトラメトキシシランに対するトリメトキシ
シランの選択性: (トリメトキシシラン[モル])/{(トリメトキシシ
ラン[モル])+(テトラメトキシシラン[モル])}
×100
【0045】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H039 CA92 CF90 4H049 VN01 VP01 VQ21 VR11 VR43 VS99 VT04 VT18 VT22 VT23 VT26 VT28 VV02 VV06 VW02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅触媒の存在下、不活性溶剤中で金属珪
    素をアルコールと反応させることにより、トリアルコキ
    シシランを製造する方法であって、 銅触媒として、少なくとも1個の非加水分解性弗素原子
    を含むアニオンを有する銅塩又はこの銅塩と他の塩との
    混合物を使用することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 非加水分解性弗素原子を含むアニオン
    が、トリフルオロ酢酸塩、トリフルオロスルホン酸塩、
    ヘキサフルオロリン酸塩及びテトラフルオロホウ酸塩か
    ら選択される請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 他の塩が、CuO、CuO、Cu(O
    H)、CuCl、CuCl、Cu(CHCOO)
    、及びCuSOから選択され、好ましくはCu
    O、CuO及びCu(OH)、である請求項1又は
    2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 アルコール:ROH[但し、Rが炭素原
    子数1〜6個のアルキルを表す]を使用する請求項1〜
    3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 アルコールがメタノールである請求項4
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】 不活性溶剤が、ターミノル(登録商標)
    59、ターミノル(登録商標)66、マルロターム(登
    録商標)S、マルロターム(登録商標)L、アルキル化
    ベンゼン、トリトルエン及びテトラトルエン、及びジフ
    ェニルアルカンを含む反応媒体から選択される請求項1
    〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 反応を150〜300℃の範囲で行う請
    求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 少なくとも1個の非加水分解性弗素原子
    を含むアニオンを有する銅塩又はこの銅塩と他の塩との
    混合物の、 金属珪素とアルコールとの反応によりトリアルコキシシ
    ランを製造するための触媒としての使用法。
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