JP2739728B2 - シリルパーオキシドおよび/または水酸基含有化合物の製造方法 - Google Patents

シリルパーオキシドおよび/または水酸基含有化合物の製造方法

Info

Publication number
JP2739728B2
JP2739728B2 JP8152625A JP15262596A JP2739728B2 JP 2739728 B2 JP2739728 B2 JP 2739728B2 JP 8152625 A JP8152625 A JP 8152625A JP 15262596 A JP15262596 A JP 15262596A JP 2739728 B2 JP2739728 B2 JP 2739728B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
cobalt
reaction
embedded image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP8152625A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08337544A (ja
Inventor
山 光 昭 向
山 滋 諫
藤 穂 慈 加
木 哲 猪
田 徹 山
井 敏 浩 高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP8152625A priority Critical patent/JP2739728B2/ja
Publication of JPH08337544A publication Critical patent/JPH08337544A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2739728B2 publication Critical patent/JP2739728B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、コバルト錯体を用いてオ
レフィン類および/またはシリルパーオキシドを製造す
る新規な方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】従来から、シリルパーオキサイド
は、重合開始剤、酸化剤あるいはカップリング剤等とし
て使用されている。
【0003】このようなシリルパーオキサイドは、ま
ず、4-フェニル-1-ブテン等のようなオレフィン類を、
通常30%以上の過酸化水素水と混合して、さらに濃硫
酸等の強酸を慎重に加えて両者を反応させてヒドロパー
オキシドを合成し、このヒドロキシパーオキシドを一旦
単離精製した後、シリルクロライド等のようなシリル化
剤と反応させる方法により合成されていた。
【0004】しかしながら、この方法は、酸に対する安
定性が低く、しかも爆発の可能性のあるパーオキシドを
濃硫酸等の強酸の存在下で合成しているため、極めて危
険度の高い方法である。
【0005】また、上記反応で使用されるシリル化剤
は、水との反応性が高いため、含水条件で製造したパー
オキシドを一旦分離して水分を除去した後、シリル化剤
と反応させる必要がある。すなわちこの反応は二段に別
けて行なう必要があり、従って操作が非常に煩雑になる
という問題点があった。
【0006】他方、オレフィン類と水とを触媒の存在下
に加熱することにより水酸基含有化合物を製造すること
ができることが知られている。例えばデセンと水とを触
媒の存在下に加熱することにより、水酸基含有化合物と
して2-デカノールを製造することができる。このような
オレフィン類と水との反応には、従来触媒として濃硫酸
等の強酸が使用されていた。
【0007】しかしながら、上記のような強酸の存在下
にオレフィンと水とを反応させて水酸基含有化合物を得
る反応は、可逆平衡反応であるため、オレフィンと水と
の反応により生成した水酸基含有化合物の濃度が一定以
上になると反応が見掛け上進行しなくなる。このため、
高収率で水酸基含有化合物を得ようとするには、生成し
た水酸基含有化合物を除去して反応系における平衡をず
らせる方法を採用する必要がある。ところが、このよう
なデカンとデカノールのように、反応系において原料と
反応生成物が共に液体である場合、両者を蒸留して分離
する方法などを採用しなければならず、操作が煩雑にな
る。また、硫酸等の触媒を大過剰に使用することによ
り、水酸基含有化合物の生成率をある程度は高くするこ
とができるが、このように大過剰の強酸を使用すると、
原料であるオレフィン自体が分解されることがある。殊
にエステル基等のような官能基を有するオレフィンを原
料として使用する場合、上記のような強酸を用いた反応
系は、強い酸性条件下に水が存在するという非常に苛酷
な条件下にあるため、エステル基等のような官能基が加
水分解反応により分解される。従って、上記のような官
能基を有するオレフィンを原料として使用して水酸基含
有化合物を製造する方法においては、上記のような強酸
を使用することはできないという問題点があった。
【0008】
【発明の目的】本発明は上記のような従来技術に伴う問
題点を解消しようとするものであって、コバルト錯体を
用いてオレフィン化合物から効率良くシリルパーオキシ
ドおよび水酸基含有化合物の両者を、またはシリルパー
オキシド若しくは水酸基含有化合物のうちのいずれか一
方を選択的に製造することができる方法を提供すること
を目的としている。
【0009】
【発明の概要】本発明の製造方法は、次式[IV]で表わ
されるシリルパーオキシドおよび/または式[V]で表
わされる水酸基含有化合物の製造方法である。
【0010】
【化6】
【0011】ただし、式[IV]において、R7、R8およ
びR9は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10
のアルキル基(以下、「低級アルキル基」とも言
う。)、アリール基、炭素数1〜10のアルコキシ基
(以下、「低級アルコキシ基」とも言う。)およびアリ
ールアルキル基を表わすと共に、R7、R8およびR9
うち、少なくとも1つの基は、水素原子以外の基であ
り、R10、R11、R12およびR13は、それぞれ独立に水
素原子、炭素数1〜10のアルキル基(低級アルキル
基)、炭素数1〜10のアルケニル基(以下、「低級ア
ルケニル基」とも言う。)、炭素数1〜10のアルキニ
ル基(以下、「低級アルキニル基」とも言う。)、アリ
ールアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシカルボ
ニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル
基、カルバモイル基およびシアノ基よりなる群から選ば
れる原子若しくは基を表わし、R10およびR12若しくは
11およびR13が共同して環を構成していてもよい。た
だし、R10〜R13のうち少なくとも一つは、水素原子以
外の基である。
【0012】
【化7】
【0013】ただし、上記式[V]において、R10、R
11、R12およびR13は式[IV]の場合と同様である。上
記のようなシリルパーオキシドおよび/または水酸基含
有化合物を製造するための本発明に係る方法は、次式
[I]で表わされるβ−ジカルボニル化合物のコバルト
錯体;
【0014】
【化8】
【0015】上記式[I]において、R1、R2、R4
よびR5は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜1
0のアルキル基(低級アルキル基)、シクロアルキル
基、アリール基、アリールアルキル基、トリフルオロメ
チル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル
基およびカルバモイル基よりなる群から選ばれる原子若
しくは基を表わし、R3およびR6は、それぞれ独立に、
炭素数1〜10のアルキル基(低級アルキル基)、アリ
ール基、アリールアルキル基およびシクロアルキル基よ
りなる群から選ばれる基を表わす。]の存在下に、次式
[II]で表わされるシラン誘導体;
【0016】
【化9】
【0017】[ただし、式[II]において、R7、R8
よびR9は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜1
0のアルキル基(低級アルキル基)、アリール基、炭素
数1〜10のアルコキシ基(低級アルコキシ基)および
アリールアルキル基よりなる群から選ばれる基若しくは
原子を表わすと共に、R7、R8およびR9のうち、少な
くとも1つの基は、水素原子以外の基である。]と、次
式[III]で表わされる鎖状オレフィン;
【0018】
【化10】
【0019】[ただし、上記式[III]において、
10、R11、R12およびR13は前記式[IV]の場合と同
様である。]と、酸素含有ガスとを接触させることを特
徴としている。
【0020】本発明に係るシリルパーオキサイドおよび
/または水酸基含有化合物の製造方法によれば、触媒と
してコバルト錯体を使用しているため、オレフィンから
シリルパーオキシドを一段で合成することができる。さ
らに、この反応は、従来の反応のようにパーオキシドの
ような危険性の高い中間体を不安定な条件下で反応させ
る必要がないため、安全性が高い。
【0021】また、上記のような触媒を使用することに
より、官能基を有するオレフィンを原料として使用し
て、シリルパーオキシドおよび/または水酸基含有化合
物を高収率で製造することができる。
【0022】
【発明の具体的説明】次に本発明について具体的に説明
する。まず、本発明の製造方法で触媒として使用される
コバルト錯体について説明する。
【0023】本発明で使用されるコバルト錯体は、β−
ジカルボニル化合物のコバルト錯体であり、このコバル
ト錯体は次式[I]で表わすことができる。
【0024】
【化11】
【0025】上記式[I]において、R1、R2、R4
よびR5は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜1
0の低級アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、
アリールアルキル基、トリフルオロメチル基、アルキル
カルボニル基、アルコキシカルボニル基およびカルバモ
イル基よりなる群から選ばれる原子若しくは基を表わ
し、R3およびR6は、それぞれ独立に、炭素数1〜10
の低級アルキル基、アリール基、アリールアルキル基お
よびシクロアルキル基よりなる群から選ばれる基を表わ
す。
【0026】上記の低級アルキル基は、炭素数1〜1
0、好ましくは1〜6のアルキル基であり、このアルキ
ル基は、直鎖状であっても分岐を有していてもよい。こ
のようなアルキル基の具体的な例としては、メチル基、
エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル
基、sec-ブチル基、t-ブチル基、イソブチル基、n-ペン
チル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、
イソオクチル基及びn-ノニル基を挙げることができる。
これらの低級アルキル基のうち、R1、R2、R4および
5として好ましいアルキル基は、炭素数1〜6のアル
キル基、特にエチル基、n-ブチル基、t-ブチル基、イソ
ブチル基、n-ヘキシル基であり、R3およびR6として好
ましいアルキル基は、炭素数1〜6のアルキル基、特に
エチル基、n-ブチル基、t-ブチル基、イソブチル基、n-
ヘキシル基である。
【0027】また、シクロアルキル基の具体的な例とし
ては、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘ
プチル基、シクロオクチル基を挙げることができる。な
お、上記のように、シクロアルキル基はシクロアルキル
環に置換基を有していてもよい。これらのシクロアルキ
ル基のうち、R1、R2、R4およびR5として好ましいシ
クロアルキル基は、1-メチルシクロペンチル基、1-メチ
ルシクロヘキシル基、4-t-ブチルシクロヘキシル基であ
り、R3およびR6として好ましいシクロアルキル基は、
1-メチルシクロペンチル基、1-メチルシクロヘキシル基
である。
【0028】上記アリール基は、芳香族環上の水素原子
が、ハロゲン原子等の他の原子、あるいは置換基等で置
換されていてもよく、このようなアリール基の具体的な
例としては、p-ブロモフェニル基等のハロゲン化フェニ
ル基、ナフチル基、フェニル基の他、以下に記載する式
(1)〜(20)で表わされる基を挙げることができ
る。
【0029】
【化12】
【0030】
【化13】
【0031】
【化14】
【0032】これらのアリール基のうち、R1、R2、R
4およびR5として好ましいアリール基は、式(14)、式(1
5)、式(16)、式(17)、式(18)、式(19)および式(20)で表
わされる基であり、R3およびR6として好ましいアリー
ル基は、式(1) 、式(2) 、式(3) 、式(4) 、式(5) 、式
(6) 、式(7) 、式(8) 、式(9) 、式(10)、式(11)、式(1
2)および式(13)で表わされる基である。
【0033】さらに、アリールアルキル基としては、次
式で表わされる基を挙げることができる。
【0034】
【化15】
【0035】ただし、上記式において、Rは水素原子若
しくはアルキル基を表わし、mは0〜3、好ましくは0
〜1の整数であり、nは1〜4、好ましくは1〜3の整
数である。また、上記式における芳香族環上の水素原子
がハロゲン原子等の他の原子、あるいは置換基で置換さ
れていてもよい。
【0036】これらの基の具体的な例としては以下に記
載する式(21)〜(39)で表わされる基を挙げることが
できる。
【0037】
【化16】
【0038】
【化17】
【0039】これらのアリール基のうち、R1、R2、R
4およびR5として好ましいアリールアルキル基は、式(2
9)、式(30)、式(31)、式(32)、式(33)、式(34)、式(3
5)、式(36)、式(37)、式(38)および式(39)で表わされる
基である。
【0040】アルキルカルボニル基としては、次の式で
表わされる基を挙げることができる。
【0041】
【化18】
【0042】ただし、上記式において、p'は、1〜6の
整数を表わす。このようなアルキルカルボニル基の具体
的な例としては、アルキル基がメチル基、エチル基、n-
プロピル基、n-ブチル基およびn-ペンチル基であるアル
キルカルボニル基を挙げることができる。これらのアル
キルカルボニル基のうち、R1、R2、R4およびR5とし
て好ましい基は、アルキル基がメチル基、エチル基、プ
ロピル基およびブチル基であるアルキルカルボニル基で
ある。
【0043】さらに、アルコキシカルボニル基として
は、次式で表わされる基を挙げることができる。
【0044】
【化19】
【0045】ただし、上記式において、pは、1〜6の
整数を表わす。このようなアルコキシカルボニル基の具
体的な例としては、アルコキシ基が、メトキシ基、エト
キシ基、n-プロポキシ基、n-ブトキシ基およびn-ペント
キシ基であるアルコキシカルボニル基を挙げることがで
きる。これらのアルコキシカルボニル基のうち、R1
2、R4及びR5として好ましい基は、アルコキシ基が
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基およびブトキシ
基であるアルコキシカルボニル基である。
【0046】また、カルバモイル基は、次式で表わすこ
とができる。
【0047】
【化20】
【0048】ただし、上記式において、R14およびR15
は、それぞれ独立に、水素原子、低級アルキル基、シク
ロアルキル基のうちから選択される原子若しくは基を表
わす。さらに、R14およびR15が共同して環を形成して
いてもよく、この場合、−O−、−S−、−NR16
(ただしR16は低級アルキル基若しくは水素原子であ
る)、あるいは、−N=を介してR14およびR15が連結
され環を形成していてもよい。
【0049】なお、ここで低級アルキル基およびシクロ
アルキル基としては、上記例示した基を挙げることがで
きる。このようなカルバモイル基の具体的な例として
は、ジメチルアミノカルバモイル基、メチルアミノカル
バモイル基、ジエチルアミノカルバモイル基、ジプロピ
ルアミノカルバモイル基、メチルエチルアミノカルバモ
イル基、ピペリジノカルバモイル基、ピペラジノカルバ
モイル基、モルフォリノカルバモイル基、エチルアミノ
カルバモイル基、シクロヘキシルアミノカルバモイル基
およびシクロヘキシルエチルアミノカルバモイル基等を
挙げることができる。
【0050】これらのカルバモイル基のうち、式[I]
におけるR1、R2、R4およびR5として好ましい基は、
ジエチルアミノカルバモイル基、ピペリジノカルバモイ
ル基、ピペラジノカルバモイル基およびモルフォリノカ
ルバモイル基である。
【0051】これら式[I]におけるR1、R2、R4
よびR5は、同一であっても異なっていてもよい。さら
に、R3とR6とは同一であっても異なっていてもよい。
【0052】本発明において、上記式[I]で表わされ
るコバルト錯体の内、特に優れた触媒活性を示す化合物
としては、次式[I-1]、[I-2]、[I-3]、[I-4]お
よび[I-5]で表わされる化合物である。
【0053】
【化21】
【0054】ただし、上記式[I-1]において、R16
17、R18およびR19は、それぞれ独立に、メチル基、
n-プロピル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル
基等の低級アルキル基;トロフルオロメチル基;フェニ
ル基、ペンタフルオロフェニル基、p-ブロモフェニル
基、メトキシフェニル基のような置換もしくは非置換の
アリール基;シクロヘキシル基のようなシクロアルキル
基;水素原子;のうちのいずれかの基、若しくは原子で
あることが好ましい。
【0055】
【化22】
【0056】ただし、上記式[I-2]において、R20
21、R22およびR23は、それぞれ独立に、メチル基、
エチル基、n-プロピル基、t-ブチル基およびn-ブチル基
のような低級アルキル基であることが好ましい。
【0057】
【化23】
【0058】ただし、上記式[I-3]において、R24
26、R27およびR26'は、それぞれ独立に、メチル
基、エチル基、sec-ブチル基およびt-ブチル基等の低級
アルキル基であることが好ましく、さらにR25およびR
26は、それぞれ独立にメトキシ基、エトキシ基、sec-ブ
チル基およびt-ブチル基等の低級アルコキシ基;メチル
基、エチル基等の低級アルキル基であることが好まし
い。
【0059】
【化24】
【0060】ただし、上記式[I-4]において、R28
29、R31およびR32は、それぞれ独立に、メチル基、
エチル基等の低級アルキル基、あるいはR28とR29、お
よびR31とR32とが窒素原子を取り込んでピペリジン
基、ピペラジノ基、あるいはモルフォリノ基のようなヘ
テロ環からなる基を形成していることが好ましく、ま
た、R30およびR33は、それぞれ独立に、t-ブチル基の
ような低級分岐アルキル基であることが好ましい。
【0061】
【化25】
【0062】ただし、上記式[I-5]において、R34
よびR36のうちの少なくともいずれか一方は、トリフル
オロメチル基、若しくはp-トリフルオロメチルフェニル
基のようなフッ素原子を含有する基であることが好まし
く、R35及びR37は、p-メチル フェニル基、m-メトキ
シフェニル基、2,4,6-トリメチルフェニル基、2,4-ジメ
トキシフェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基等の芳
香族基であることが好ましい。
【0063】上記のような式[I]で表わされる化合物
のうち、本発明で使用される触媒として特に好ましい化
合物は、以下に示される式(50)〜(94)で表わさ
れる化合物である。
【0064】式[I-1]で表わされる化合物のうち好適
な化合物の例; (50) ビス(3,7-ジメチル-4,6-ノナンジオナト)
コバルト(II)
【0065】
【化26】
【0066】(51) ビス(1,3-ジシクロヘキシル-
1,3-ブロパンジオナト)コバルト(II)
【0067】
【化27】
【0068】(52) ビス(2,2,8,8-テトラメチル-
4,6-ノナンジオナト)コバルト(II)
【0069】
【化28】
【0070】(53) ビス(2,4-ヘキサンジオナト)
コバルト(II)
【0071】
【化29】
【0072】(54) ビス[1,3-ビス(4-メトキシフ
ェニル)-1,3-プロパンジオナト]コバルト(II)
【0073】
【化30】
【0074】(55) ビス(1-ペンタフルオロフェニ
ル-2,4-ブタンジオナト)コバルト(II)
【0075】
【化31】
【0076】(56) ビス(4,4-ジメチル-1- ペンタ
フルオロフェニル-1,3- ペンタンジオナト)コバルト
(II)
【0077】
【化32】
【0078】(57) ビス(4,4-ジメチル-1-フェニ
ル-1,3-ペンタンジオナト)コバルト(II)
【0079】
【化33】
【0080】(58) ビス[1-(4-ブロモフェニル)-
4,4-ジメチル-1,3-ペンタンジオナト)コバルト(II)
【0081】
【化34】
【0082】(59) ビス(2,4-ノナンジオナト)コ
バルト(II)
【0083】
【化35】
【0084】(60) ビス(2,2-ジメチル-3,5-ヘキ
サンジオナト)コバルト(II)
【0085】
【化36】
【0086】(61) ビス[4,6-ノナンジオナト)コ
バルト(II)
【0087】
【化37】
【0088】(62) ビス(1,1,1-トリフルオロ-2,4
-ペンタンジオナト)コバルト(II)
【0089】
【化38】
【0090】(63) ビス(1-フェニル-1,3-ブタン
ジオナト)コバルト(II)
【0091】
【化39】
【0092】(64) コバルト(II)ビス(アセチル
アセトナト)
【0093】
【化40】
【0094】式[I-2]で表わされる化合物のうち、好
適な化合物の例; (65) ビス(1-エトキシカルボニル-1,3-ブタンジ
オナト)コバルト(II)
【0095】
【化41】
【0096】(66) ビス(1-n-ブトキシカルボニル
-4,4-ジメチル-1,3-ペンタンジオナト)コバルト (I
I)
【0097】
【化42】
【0098】(67) ビス(1-n-メトキシカルボニル
-1,3-メチル-1,3-ブタンジオナト)コバルト(II)
【0099】
【化43】
【0100】(68) ビス(1-メトキシカルボニル-
4,4-ジメチル-1,3-ペンタンジオナト)コバルト(II)
【0101】
【化44】
【0102】(69) ビス(1-エトキシカルボニル-
4,4-ジメチル-1,3-ペンタンジオナト)コバルト(II)
【0103】
【化45】
【0104】(70) ビス(1-n-プロポキシカルボニ
ル-4,4-ジメチル-1,3-ペンタンジオナト)コバルト(I
I)
【0105】
【化46】
【0106】式[I-3]で表わされる化合物のうち好適
な化合物の例; (71) ビス(2- エトキシカルボニル-1-フェニル-1,
3-ブタンジオナト)コバルト(II)
【0107】
【化47】
【0108】(72) ビス(3-エトキシカルボニル2,
4-ペンタンジオナト)コバルト(II)
【0109】
【化48】
【0110】(73) ビス(2-アセチル-1- フェニル
-2,4-ペンタンジオナト)コバルト(II)
【0111】
【化49】
【0112】(74) ビス(2-メトキシカルボニル-
1,3-ブタンジオナト)コバルト(II)
【0113】
【化50】
【0114】(75) ビス(2-エトキシカルボニル-
1,3-ブタンジオナト)コバルト(II)
【0115】
【化51】
【0116】(76) ビス(2-sec-ブトキシカルボニ
ル-1,3-ブタンジオナト)コバルト(II)
【0117】
【化52】
【0118】(77) ビス(2-t-ブトキシカルボニル
-1,3-ブタンジオナト)コバルト(II)
【0119】
【化53】
【0120】式[I-4]で表わされる化合物のうち、好
適な化合物の例; (78) ビス(1-ピペリジノカルバモイル-4,4-ジメ
チル-1,3-ペンタンジオナト)コバルト(II)
【0121】
【化54】
【0122】(79) ビス(1-ジメチルアミノカルバ
モイル-4,4-ジメチル-1,3-ペンタンジオナト)コバルト
(II)
【0123】
【化55】
【0124】(80) ビス(1-ジエチルアミノカルバ
モイル-4,4-ジメチル-1,3-ペンタンジオナト)コバルト
(II)
【0125】
【化56】
【0126】(81) ビス(1-ピペリジノカルバモイ
ル-4,4-ジメチル-1,3-ペンタンジオナト)コバルト(I
I)
【0127】
【化57】
【0128】(82) ビス(1-モルフォリノカルバモ
イル-4,4-ジメチル-1,3-ペンタンジオナト)コバルト
(II)
【0129】
【化58】
【0130】(83) (1-ジメチルアミノカルバモイ
ル-4,4-ジメチル-1,3-ペンタンジオナト)(1-ピペラジ
ノカルバモイル-4,4-ジメチル-1,3-ペンタンジオナト)
コバルト(II)
【0131】
【化59】
【0132】式[I-5]で表わされる化合物のうち、好
適な化合物の例; (84) ビス[1,1,1-トリフルオロ-5-(4-メチルフェ
ニル)-2,4-ペンタンジオナト]コバルト(II)
【0133】
【化60】
【0134】(85) ビス[1,1,1-トリフルオロ-5-
(4-メトキシフェニル)-2,4-ペンタンジオナト]コバル
ト(II)
【0135】
【化61】
【0136】(86) ビス[1,1,1-トリフルオロ-5-
(3-トリフルオロメチルフェニル)-2,4-ペンタンジオナ
ト]コバルト(II)
【0137】
【化62】
【0138】(87) ビス[1,1,1-トリフルオロ-4-
(4-メチルフェニル)-2,4-ブタンジオナト]コバルト
(II)
【0139】
【化63】
【0140】(88) ビス[1,1,1-トリフルオロ-4-
(2,4,6-トリメチルフェニル)-2,4-ブタンジオナト]コ
バルト(II)
【0141】
【化64】
【0142】(89) ビス[1,1,1-トリフルオロ-4-
(2,4-ジメトキシフェニル)-2,4-ブタンジオナト]コバ
ルト(II)
【0143】
【化65】
【0144】(90) ビス[1,1,1-トリフルオロ-4-
(1-ナフチル)-2,4-ブタンジオナト]コバルト(II)
【0145】
【化66】
【0146】(91) ビス[1,1,1-トリフルオロ-4-
(2-ナフチル)-2,4-ブタンジオナト]コバルト(II)
【0147】
【化67】
【0148】(92) ビス[1-(4-メチルフェニル)
-3-(4-トリフルオロメチルフェニル)-1,3- プロパンジ
オナト]コバルト(II)
【0149】
【化68】
【0150】(93) ビス[1-(4-トリフルオロメチ
ルフェニル)-3-(2,4,6-トリメチルフェニル)-1,3-プ
ロパンジオナト]コバルト(II)
【0151】
【化69】
【0152】(94) ビス[1-(2,4-ジメトキシフェ
ニル)-3-(4-トリフルオロメチルフェニル)-1,3-プロ
パンジオナト]コバルト(II)
【0153】
【化70】
【0154】なお、このようなβ−ジカルボニル化合物
のコバルト錯体は、水和物あるいは塩であってもよい。
本発明におけるβ−ジカルボニル化合物のコバルト錯体
との表現は、β−ジカルボニル化合物のコバルト錯体の
水和物および塩をも包含するものとする。
【0155】上記のようなβ−ジカルボニル化合物のコ
バルト錯体は、例えば以下に示すように、得ようとする
錯体の配位子に対応するジカルボニル化合物若しくはこ
の塩が分散もしくは溶解されているアルコール溶液ある
いは水溶液に、攪拌下に、水酸化ナトリウム水溶液を滴
下し、次いでこの溶液に塩化コバルトのようなコバルト
化合物を添加することにより得ることができる。
【0156】
【化71】
【0157】β−ジカルボニル化合物とコバルト化合物
との反応は、通常は反応液の pH値を8〜12の範囲内
のアルカリ性に調整して行われる。この反応は、通常0
〜50℃の反応温度で、0.1〜2時間で終了する。
【0158】上記のようにして製造されたコバルト錯体
は、前述の式[I]において、通常は、コバルト原子を
対称点として、R1とR4、R2とR5、およびR3とR6
が同一の基である化合物である。
【0159】本発明のコバルト錯体は、上記のように対
称性を有する化合物であってもよいが、対称性を有して
いなくともよく、このような対象性を有しない化合物
は、上記のようにして対象性を有するコバルト錯体を2
種類以上用意し、この2種類以上のコバルト錯体を混合
し、例えばトルエン等の反応溶媒の存在下に還流するこ
とにより製造することができる。以下に上記のような反
応の例を示す。
【0160】
【化72】
【0161】上記のようにしてコバルト錯体を製造する
際に使用されるβ−ジカルボニル化合物としては、上記
のようなコバルト錯体を形成しうる化合物であれば特に
制限なく使用することができる。このようなβ−ジカル
ボニル化合物の具体的な例としては、3,7-ジメチル-4,6
-ノナンジオン、1,3-ジシクロヘキシル1,3-プロパンジ
オン、2,2,8,8-テトラメチル-4,6-ノナンジオン、1,3-
ブタンジオン、1,3-ビス(4-メトキシフェニル)-1,3-
プロパンジオン、1-ペンタフルオロフェニル-1,3-ブタ
ンジオン、4,4-ジメチル-1-ペンタフルオロフェニル-1,
3-ペンタンジオン、4,4-ジメチル-1-フェニル-1,3-ペン
タンジオン、1-(4-ブロモフェニル)-4,4-ジメチル-1,3-
ペンタンジオン、2,4-ノナンジオン、2,2-ジメチル-3,5
-ヘキサンジオン、4,6-ノナンジオン、1-エトキシカル
ボニル-1,3-ブタンジオン、1-n-ブトキシカルボニル-4,
4-ジメチル-1,3-ペンタンジオン、1-n-メトキシカルボ
ニル-4,4-ジメチル-1,3-ブタンジオン、1-メトキシカル
ボニル-1,3-ブタンジオン、1-メトキシカルボニル-4,4-
ジメチル-1,3-ペンタンジオン、1-エトキシカルボニル-
4,4-ジメチル-1,3-ペンタンジオン、1-n-プロポキシカ
ルボニル-4,4-ジメチル-1,3-ペンタンジオン、2-エトキ
シカルボニル-1-フェニル-1,3-ブタンジオン、3-エトキ
シカルボニル-2,4-ペンタンジオン、2-アセチル-1-フェ
ニル-1,3-ブタンジオン、2-メトキシメチレンアセト酢
酸メチルエステル、2-エトキシメチレンアセト酢酸メチ
ルエステル、2-メトキシメチレンアセト酢酸sec-ブトキ
シエステル 2-t-ヒドロキシメチレンアセト酢酸-t-ブチルエステ
ル、1,1,1-トリフルオロ-5-(4-メチルフェニル)-2,4-
ペンタンジオン、1,1,1-トリフルオロ-5-(4-メトキシフ
ェニル-2,4-ペンタンジオン、1-ピペリジノカルバモイ
ル-4,4-ジメチル-1,3-ペンタンジオン、1-ジメチルアミ
ノカルバモイル-4,4-ジメチル-1,3-ペンタンジオン、1-
ジエチルアミノカルバモイル-4,4-ジメチル-1,3-ペンタ
ンジオン、1-ピペラジノカルバモイル-4,4-ジメチル-1,
3-ペンタンジオン、1-モルフォリノカルバモイル-4,4-
ジメチル-1,3-ペンタンジオン、1,1,1-トリフルオロ-5-
(4-メチルフェニル)-2,4-ペンタンジオン、1,1,1-トリ
フルオロ-5-(4-ニトロフェニル)-2,4-ペンタンジオ
ン、1,1,1-トリフルオロ-5-(3-トリフルオロメチルフェ
ニル)-2,4-ペンタンジオン、1,1,1-トリフルオロ-4-(4
-メチルフェニル)-2,4- ブタンジオン、1,1,1-トリフ
ルオロ-4-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2,4- ブタンジ
オン、1,1,1-トリフルオロ-4-(2,4-ジメトキシフェニ
ル)-2,4-ブタンジオン、1,1,1-トリフルオロ-4-(1-ナフ
チル)-2,4- ブタンジオン、1,1,1-トリフルオロ-5-(2-
ナフチル)-2,4- ブタンジオン、1-(4-メチルフェニ
ル)-3-(4-トリフルオロメチルフェニル)-1,3-プロパ
ンジオン、1-(4-トリフルオロメチルフェニル)-3-(2,
4,6-トリメチルフェニル)-1,3-プロパンジオン、1-
(2,4-ジメトキシフェニル)-3-(4-トリフルオロメチル
フェニル)-1,3-プロパンジオン、および1-フェニル-1,
3-プロパンジオンを挙げることができる。これらのβ−
ジカルボニル化合物は単独で、あるいは組み合わせて使
用することができる。
【0162】上記のようなβ−ジカルボキシ化合物と共
に本発明のコバルト錯体を製造するために使用されるコ
バルト化合物に特に制限はないが、本発明で使用するこ
とができるコバルト化合物としては、たとえばCoCl
2等の無機コバルト化合物およびCo(CH3COO)2
等の有機コバルト化合物を挙げることができ、これらの
コバルト化合物は、単独であるいは組み合わせて使用す
ることができる。
【0163】このβ−ジカルボン酸とコバルト化合物と
の反応は、水中で行なうこともできるが、水とアルコー
ルとの混合溶媒中で反応させることが好ましい。本発明
において使用する反応溶媒中における水とアルコールと
の重量比率は、通常10:90〜100:0の範囲内に
ある。
【0164】本発明に係るシリルパーオキシドおよび/
または水酸基含有化合物の製造方法は、上記のようなβ
−カルボニル化合物のコバルト錯体の存在下に、シラン
誘導体とオレフィン系炭化水素化合物と酸素含有ガスと
を、接触させることを特徴としている。
【0165】本発明において使用されるシラン誘導体
は、次式[II]で表わすことができる。
【0166】
【化73】
【0167】ただし、式[II]において、R7、R8およ
びR9は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10
の低級アルキル基、アリール基、低級アルコキシ基およ
びアリールアルキル基よりなる群から選ばれる基若しく
は原子を表わす。
【0168】ただし、上記式[II]において、R7、R8
およびR9のうち、少なくとも1つの基は、水素原子以
外の基である。従って、本発明において、SiH4は使
用されない。
【0169】これら炭素数1〜10の低級アルキル基、
アリール基、低級アルコキシ基およびアリールアルキル
基の具体的な例としては、前記式[I]で表わされるコ
バルト錯体の説明の際に例示した基を挙げることができ
る。
【0170】そして、上記式[II]で表わされるシラン
誘導体の具体的な例としては、メチルシラン、エチルシ
ラン、フェニルシラン、ジエチルシラン、ジメチルシラ
ン、ペンチルシラン、ジフェニルシラン、メチルエチル
シラン、メチルフェニルシラン、トリメチルシラン、ト
リエチルシラン、トリ-n-プロピルシラン、ジメチルフ
ェニルシラン、ジエチルフェニルシラン、ジメチルエチ
ルシラン、t-ブチルジメチルシラン、t-ブチルジエチル
シラン、メトキシシラン、エトキシシラン、メチルメト
キシシラン、ジエチルメトキシシラン、フェニルメトキ
シシラン、フェニルエトキシシラン、メチルジメトキシ
シランおよびジメチルエトキシシランを挙げることがで
きる。これらのシラン誘導体は、単独で、あるいは組み
合わせて使用することができる。
【0171】これらのシラン誘導体のうちでもジメチル
シラン、ジエチルシラン、トリメチルシラン、トリエチ
ルシラン、ジメチルフェニルシラン、メチルジフェニル
シラン、ジエチルメトキシシラン、ジメチルエトキシシ
ラン、t-ブチルジメチルシランおよびフェニルシラン等
が特に好ましい。
【0172】本発明において使用されるオレフィン系炭
化水素化合物は、通常、炭素数2〜30、好ましくは4
〜20のオレフィン系炭化水素化合物であり、例えば次
式[III]で表わすことができる。
【0173】
【化74】
【0174】ただし、上記式[III]において、R10
11、R12およびR13は、それぞれ独立に水素原子、低
級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、
アリールアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシカ
ルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニ
ル基、カルバモイル基およびシアノ基よりなる群から選
ばれる原子若しくは基を表わし、R10およびR12若しく
はR11およびR13が共同して環を構成していてもよい。
ただし、R10〜R13のうち少なくとも一つは、水素原子
以外の基である。
【0175】このような上記式[III]で表わされるオ
レフィン系炭化水素化合物には、脂肪族系オレフィン化
合物、脂環族系オレフィン化合物、芳香族系オレフィン
化合物がある。これらの化合物が置換基を有していても
よい。本発明の方法において、反応に寄与する二重結合
は、主鎖の末端に位置していても、末端以外の部分、例
えば主鎖の中心近傍に位置していてもよく、さらに側鎖
の末端(exo-末端)に位置していても、側鎖の末端以外
の部分、例えば側鎖の中心近傍に位置していてもよい。
【0176】なお、本発明で使用されるオレフィン系炭
化水素化合物は、通常上記式[III]で示されるよう
に、本発明の反応における活性を有する二重結合を少な
くとも1個有している化合物であるが、このような二重
結合を2個以上有する化合物も使用することができる。
さらに2個以上の二重結合を有する場合、これらの二重
結合は、本発明の反応において同一の活性を示す必要は
ない。
【0177】本発明において使用されるオレフィン系炭
化水素化合物の具体的な例としては、イソプレン、ブタ
ジエン、プロピレン、1-ブテン、2-ブテン、イソブテ
ン、1-ペンテン、2-ペンテン、2-メチル-1-ブテン、3-
メチル-1- ブテン、2-メチル-2-ブテン、1-ヘキセン、
2,3-ジメチル-2-ブテン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-
ノネン、1-デセン、5-デセンおよび2-メチル-2-デセン
等の脂肪族系オレフィン化合物;シクロペンテン、シク
ロオクテン、シクロヘキセン、シクロデセン、シクロヘ
プテン、1,4-シクロヘキサジエン、1,3-シクロヘキサジ
エン、1,4-シクロオクタジエン、1-メチルシクロヘキセ
ン、2-メチルシクロヘキセン、4-カルボエトキシシクロ
ヘキセン、4,5-ジカルボメトキシシクロヘキセン、4-ビ
ニルシクロヘキセン、ピネン、カンフェン、ノルボルネ
ン、シクロペンタジエン、1,2,3,4,5-ペンタメチルシク
ロペンタジエン、インデン、1-メチルインデンおよび1,
2-ジヒドロナフタレン等の脂環族系オレフィン化合物;
4-フェニル-1-ブテン、4-フェニル-2-ブテン2-メチル-4
-フェニル-1-ブテン、スチルベン、スチレンおよび5-フ
ェニル-3-メチル-2-ペンテン等の芳香族系オレフィン化
合物を挙げることができる。
【0178】さらに、本発明の方法においては、上記の
ようなオレフィン系化合物の他に、官能基を有するオレ
フィン系化合物をも使用することができる。本発明で使
用することができるオレフィン系炭化水素化合物は、上
記式[II]で表わされるシラン誘導体と直接反応するこ
とのない官能基を有する化合物である。このようなオレ
フィン系炭化水素化合物の具体的な例としては、安息香
酸アリール、酢酸アリール、アリールアルコールメチル
エステル、アリールアミン安息香酸アミド、アリールア
ミン酢酸アミド、桂皮酸エチルエステル、桂皮酸メチル
エステル、5-ヘキセン-1-オール安息香酸エステル、6-
メチル-5-ヘプテン-2-オール安息香酸エステル、アクリ
ル酸エチルエステル、クロトン酸エチルエステル、2-ヘ
キセン酸メチルエステル、2-ノネン酸メチルエステル、
2-ウンデセン酸メチルエステル、ベンザルアセトフェノ
ン、ベンザルアセトン、プレニルアルコールp-メトキシ
安息香酸エステルを挙げることができる。
【0179】このような官能基を有するオレフィン系炭
化水素化合物を使用しても、本発明の製造方法によれ
ば、官能基が影響を受けることなく、シリルパーオキシ
ドおよび/または水酸基含有化合物を製造することがで
きる。
【0180】本発明において使用される酸素含有ガスと
しては、酸素自体を使用することができることはもちろ
ん、空気等のように酸素以外の成分を含むガスを使用す
ることもできる。酸素以外の成分を含むガスを使用する
場合、反応の経済性を考慮すると、このガス中における
酸素の濃度が5容量%以上のガスが好ましく使用され
る。
【0181】本発明のシリルパーオキシドおよび/また
は水酸基含有化合物の製造方法では、特に反応溶媒を使
用することを要しないが、反応溶媒を使用することもで
きる。
【0182】本発明で反応溶媒を使用する場合、使用す
ることのできる反応溶媒は、反応原料に対して活性を有
していない溶媒であれば特に限定なく使用することがで
きる。
【0183】本発明において反応溶媒として使用するこ
とができる溶媒の例としては、ヘキサン、ベンゼン、ト
ルエン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、エチレン
ジクロリド、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶
媒;ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;テトラヒドロフラ
ン、ジメトキシエタン、ジオキサン、ジエチルエーテル
等のエーテル系溶媒を挙げることができる。これらの溶
媒は、単独で、あるいは組み合わせて使用することがで
きる。
【0184】これらの溶媒の中でもベンゼン、トルエ
ン、ジクロロメタン、エチレンジクロリド、テトラヒド
ロフランが好ましく使用される。また、水酸基含有化合
物の生成率を向上させるためには反応溶媒としてアルコ
ール系溶媒やテトラヒドロフランを使用することが好ま
しい。このようなアルコール系溶媒としては、イソプロ
パノール、t-ブタノール、シクロペンタノール、シクロ
ヘキサノール等を挙げることができ、これらのうちでも
イソプロパノール、シクロペンタノールが好ましく使用
される。なお、このアルコール類は、単独で使用するこ
ともできるし、さらに上記アルコール系溶媒以外の溶媒
と組み合わせて使用することもできる。
【0185】本発明に係るシリルパーオキシドおよび/
または水酸基含有化合物の製造方法において、β−カル
ボニル化合物のコバルト錯体は、用いるオレフィン系炭
化水素化合物1モルに対して、通常は0.001〜1モ
ル、好ましくは0.01〜0.2モルの範囲内の量で使
用される。なお、本発明においてコバルト錯体は、単独
で使用してもよいし、担体に担持して使用することもで
きる。この場合、通常使用されている担体を使用するこ
とができる。
【0186】また、シラン誘導体は、オレフィン系炭化
水素化合物1モルに対して、通常は、0.3〜50モ
ル、好ましくは0.5〜3.0モルの範囲内の量で使用
される。
【0187】また、反応系に導入される酸素含有ガスの
使用量は、使用するオレフィン系炭化水素化合物1モル
に対して1モル以上であればよく、通常は過剰に反応系
に導入される。反応系への酸素含有ガスの供給形態は、
シラン誘導体およびオレフィン系炭化水素化合物等の反
応原料ならびに触媒として作用するコバルト錯体が酸素
含有ガスと接触可能な形態であれば特に制限はなく、酸
素雰囲気下に攪拌する方法、あるいは反応液中に酸素含
有ガスをバブリングさせる方法等を採用することができ
る。
【0188】この反応は減圧乃至加圧のいずれの状態で
も行なうことができ、通常0.1〜50気圧、0.2〜
2気圧の範囲内の圧力で反応させることが好ましい。上
記のような反応の反応温度は、他の条件によって異なる
が、通常は−70〜200℃、好ましくは−10〜15
0℃の範囲内に設定される。
【0189】特に本発明において、シリルパーオキシド
は、上記反応温度範囲において、反応温度を低く設定す
ることにより、その生成率が高くなる傾向があり、逆に
反応温度を高く設定することにより、水酸基含有化合物
の生成率が高くなる傾向がある。
【0190】従って、反応温度を−70〜100℃、好
ましくは−10〜50℃の範囲内に設定することによ
り、シリルパーオキシドを比較的高い選択率で 生成さ
せることができる。また反応温度を0〜200℃、好ま
しくは20〜150℃の範囲内に設定することにより、
比較的高い選択率で水酸基含有化合物を生成させること
ができる。
【0191】このような温度で反応させることにより、
通常は0.5〜50時間、好ましくは1〜20時間で反
応が終了する。上記の反応は、固定床、流動床、移動床
等の種々の形態で行なうことができる。
【0192】このように反応させることにより、次式
[IV]で表わされるシリルパーオキシドおよび式[V]
で表わされる水酸基含有化合物を得ることができる。
【0193】
【化75】
【0194】ただし、式[IV]において、R7、R8およ
びR9は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10
の低級アルキル基、アリール基、低級アルコキシ基およ
びアリールアルキル基を表わすと共に、R7、R8および
9のうち、少なくとも1つの基は、水素原子以外の基
である。そして、R10、R11、R12およびR13は、それ
ぞれ独立に水素原子、低級アルキル基、低級アルケニル
基、低級アルキニル基、アリールアルキル基、シクロア
ルキル基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニ
ル基、アリールカルボニル基、カルバモイル基およびシ
アノ基よりなる群から選ばれる原子若しくは基を表わ
し、R10およびR12若しくはR11およびR 13が共同して
環を構成していてもよい。ただし、R10〜R13のうち少
なくとも一つは、水素原子以外の基である。
【0195】
【化76】
【0196】ただし、上記式[V]において、R10〜R
13は式[IV]の場合と同様である。なお、上記式[IV]
および式[V]における低級アルキル基、アリール基、
アリールアルキル基、シクロアルキル基、低級アルケニ
ル基、低級アルキニル基、アルコキシカルボニル基、ア
ルキルカルボニル基およびアリールカルボニル基の具体
的な例は、式[III]で例示した基と同様である。
【0197】なお、本発明において式[IV]で表わされ
るシリルパーオキシドおよび式[V]で表わされる水酸
基含有化合物の生成比率は、触媒の種類および量ならび
に他の反応条件を変えることにより、適宜設定すること
ができる。
【0198】本発明に係る製造方法により得られたシリ
ルパーオキシドは、カップリング剤、反応開始剤、酸化
剤等として使用することができ、また、水酸基含有化合
物は、反応中間体、溶剤、香料、ポリマー原料等として
有用性が高い。
【0199】なお、上記のようにして得られた式[IV]
で表わされるシリルパーオキシドを例えばメタノール等
の極性溶媒に溶解し、若しくは分散させた後、塩酸等の
酸を加えて加水分解することにより、次式[VI]で表わ
されるパーオキシドを得ることができる。このようにし
て得られたパーオキシドは、例えば反応開始剤などとし
て有用である。
【0200】
【化77】
【0201】ただし、上記式[VI]において、R10及び
11ならびにR12およびR13は、前記式[IV]における
それと同じ意味である。
【0202】
【発明の効果】本発明に係るシリルパーオキシドおよび
/または水酸基含有化合物の製造方法によれば、触媒と
してコバルト錯体を使用しているため、オレフィンから
シリルパーオキシドを一段で合成することができる。さ
らに、この反応は、従来の反応のようにパーオキシドの
ような危険性の高い中間体を不安定な条件下で反応させ
る必要がないため、安全性が高い。
【0203】また、上記のような触媒を使用することに
より、官能基を有するオレフィンを原料として使用し
て、シリルパーオキシドおよび/または水酸基含有化合
物を高収率で製造することができる。
【0204】また、本発明の方法によれば、反応が平衡
反応ではないので、反応系から反応生成物を除去するよ
うな煩雑な操作を行なうことなく、高い転化率で水酸基
含有化合物を製造することができる。
【0205】しかも、オレフィン系炭化水素化合物が官
能基を有する場合であっても、官能基が分解されること
がなく、従って官能基を有するオレフィン系炭化水素化
合物から、このような官能基を有する水酸基含有化合物
およびシリルパーオキシドを製造することができる。
【0206】
【実施例】次に本発明の実施例を示して本発明を説明す
るが、本発明は、これら実施例によって限定されるもの
ではない。
【0207】
【実施例1】 [ビス(1-モルフォリノカルバモイル-4,4-ジメチル-1,
3-ペンタンジオナト)コバルト錯体(II)の調製]カリ
ウム(1-モルフォリノカルバモイル-4,4-ジメチル-1,3-
ペンタンジオン)3.0gを水50mlに溶解し、この
溶液の液温度を50℃に維持した。
【0208】別に塩化コバルト6水和物1.4gを水2
0mlの溶解した溶液を調製した。上記のカリウム(1-
モルフォリノカルバモイル-4,4-ジメチル-1,3-ペンタン
ジオン)の水溶液に調製した塩化コバルト水溶液を添加
することにより、次第に沈澱が生成した。約3時間反応
させた後、反応液を室温まで冷却した。
【0209】生成した沈澱を濾取し得られた沈澱を1mm
Hgの減圧下に70℃で8時間乾燥させることにより赤
褐色の粉末4.6gを得た。分析の結果、この粉末は、
ビス(1-モルフォリノカルバモイル-4,4-ジメチル-1,3-
ペンタンジオナト)コバルト錯体(II)であった。
【0210】このコバルト錯体の性状および物性は次の
通りである。 性状:赤褐色の粉末 融点:278.0〜292.5℃ 赤外線吸収スペクトル(溶液法、ジクロルエタン中で測
定、cm-1) 2964、1597、1517、1112、1066 マススペクトル m/e 539(M+) 構造式 上記式(79) なお、得られたコバルト錯体(無水物)の赤外線吸収ス
ペクトルのチャートを第1図に示す。
【0211】本発明で使用したコバルト錯体は、上記の
ようにして構造決定をした。 [3-メチル-3-フェニルシリルパーオキシ-1-ブチルアル
コール-p-メトキシ安息香酸エステルおよび3-メチル-3-
ヒドロキシ-ブチルアルコール-p-メトキシ安息香酸エス
テルの製造]反応容器に、プレニルアルコール-p- メト
キシ安息香酸エステル208mg(1.0ミリモル)と、
フェニルシラン162mg(1.5ミリモル)を取り、5
mlのエチレンクロリドに溶解させた。
【0212】次いで、この溶液にビス(1-モルフォリノ
カルバモイル-4,4-ジメチル-1,3-ペンタンジオナト)コ
バルト錯体(II)27mg(0.05ミリモル)を添加
し、さらに反応容器中に酸素を導入して1気圧、25℃
の条件で24時間反応させた。
【0213】得られた反応液を高速液体クロマトグラフ
ィを用いて分析し、生成物の収率を求めた。その結果、
3-メチル-3-フェニルシリルパーオキシ-1-ブチルアルコ
ール-p-メトキシ安息香酸エステルの収率は17%であ
り、3-メチル-3-ヒドロキシ-ブチルアルコール-p-メト
キシ安息香酸エステルの収率は60%であった。
【0214】
【実施例2】 [3-メチル-3-ジフェニルシリルパーオキシ-1-ブチルア
ルコール-p-メトキシ安息香酸エステルおよび3-メチル-
3-ヒドロキシ-ブチルアルコール-p-メトキシ安息香酸エ
ステルの製造]実施例1において、フェニルシランの代
わりにジフェニルシランを276mg(1.5ミリモル)
使用した以外は同様に反応させた。
【0215】得られた反応生成物を実施例1と同様にし
て分析したところ、3-メチル-3-ジフェニルシリルパー
オキシ-1-ブチルアルコール-p-メトキシ安息香酸エステ
ルの収率は40%であり、3-メチル-3-ヒドロキシ-ブチ
ルアルコール-p-メトキシ安息香酸エステルの収率は3
0%であった。
【0216】
【実施例3】 [2-トリエチルシリルパーオキシ-4- フェニルブタンの
製造]4-フェニル-1-ブテン132mg(1ミリモル)
と、トリエチルシラン348mg(3ミリモル)と、実施
例1で調製したビス(1-モルフォリノカルバモイル-4,4
-ジメチル-1,3-ペンタンジオナト)コバルト錯体(II)
27mg(0.05ミリモル)とを、ジクロルメタン5m
lに溶解させた。
【0217】この溶液を酸素ガス雰囲気下に25℃の温
度で12時間攪拌して反応させた。反応終了後、溶媒を
留去し、生成物を薄層クロマトグラフィで分離精製した
ところ、無色オイル状の2-トリエチルシリルパーオキシ
-4-フェニルブタンが224mg得られた。収率80% 得られたシリルパーオキシドのIRスペクトルのチャー
トを第2図に、CDCl3中で測定したプロトンNMR
のチャートを第3図に示す。
【0218】なお、NMRの各ピークの帰属は次の通り
である。
【0219】
【化78】
【0220】(a) 0.68(6H q.J=6.7Hz) (b) 0.99(9H T.J=6.7Hz) (c) 1.24(3H d.J=7Hz) (d) 1.72-2.1(2H m) (e) 2.65-2.76(2H m) (F) 7.17-7.30(5H m) (g) 4.00-4.10(1H m) [2-ヒドロパーオキシ-4-フェニルブタンの製造]上記
のようにして得られた2-トリエチルシリルパーオキシ-4
-フェニルブタン224mgをメタノール5mlに溶解
し、この溶液の温度を20℃に維持した。
【0221】次いで、この溶液に1%の含有率で塩酸を
含むメタノールを1ml添加し、1時間反応させた。反
応終了後、メタノール、塩酸およびメトキシトリエチル
シラン等の揮発分を減圧下に留去して無色オイル状の2-
ヒドロパーオキシ-4-フェニルブタン118gを得た。
収率;100% 得られたパーオキシドのプロトンNMRを、CDCl3
中で測定した。各ピークの帰属は次の通りである。
【0222】
【化79】
【0223】(a) 1.30(3H d.J=7Hz) (b) と (c)1.17-2.85(4H d.J=87Hz) (d) 7.17-7.30(5H m) (e) 6.05(1H brs.) (f) 3.95-4.02(1H m)
【0224】
【実施例4〜23】実施例1において、オレフィンの種
類および使用量、触媒の種類および使用量、溶媒の種類
ならびに反応時間を表1に記載するようにかえた以外は
同様に反応を行なった。
【0225】得られたシリルパーオキシドおよび収率を
表1に併せて記載する。なお、実施例4で使用したコバ
ルト錯体(62)実施例5で使用したコバルト錯体(6
7)、実施例6で使用したコバルト錯体(63)、実施
例7、8、9で使用したコバルト錯体(64)、実施例
10で使用したコバルト錯体(72)は、次のようにし
て調製した。 [式(62)で表わされるでビス(1-トリフルオロ-1,3
-ペンタンジオナト)コバルト(II)の調製]1-トリフ
ルオロ-1,3-ブタンジオン3.08g(20ミリモル)
と、水20mlとの混合物を室温で攪拌し、この混合物
に2M水酸化ナトリウム溶液10mlを5分間で滴下し
た。
【0226】滴下後、さらに30分間攪拌し、次いで攪
拌下に、塩化コバルト6水和物2.38g(10ミリモ
ル)の水溶液(10ml)を加えた。さらに30分間攪
拌した後、生成した結晶を濾取し、得られた結晶を20
mlの水で洗浄した。
【0227】この結晶を減圧下、70℃で乾燥すること
により、コバルト(II)ビス(アセチルアセテート)の
粉末2.77gを得た。 [式(67)で表わされるビス(1-メトキシカルボニル
-1,3-ブタンジオナト)コバルト(II)の調製]1-メト
キシカルボニル-1,3-ブタンジオン2.88g(20ミ
リモル)と、水20mlとの混合物を室温で攪拌し、こ
の混合物に2M水酸化ナトリウム溶液10mlを5分間
で滴下した。
【0228】滴下後、さらに30分間攪拌し、次いで攪
拌下に、塩化コバルト6水和物2.38g(10ミリモ
ル)の水溶液(10ml)を加えた。さらに30分間攪
拌した後、生成した結晶を濾取し、得られた結晶を20
mlの水で洗浄した。
【0229】この結晶を減圧下、70℃で乾燥すること
により、ビス(1-メトキシカルボニル-1,3-ブタンジオ
ナト)コバルト(II)の粉末2.78gを得た。 [式(63)で表わされるビス(1-フェニル-1,3-ブタ
ンジオナト)コバルト(II)の調製]1-フェニル-1,3-
ブタンジオン3.24g(20ミリモル)と、水20m
lとの混合物を室温で攪拌し、この混合物に2M水酸化
ナトリウム溶液10mlを5分間で滴下した。
【0230】滴下後、さらに30分間攪拌し、次いで攪
拌下に、塩化コバルト6水和物2.38g(10ミリモ
ル)の水溶液(10ml)を加えた。さらに30分間攪
拌した後、生成した結晶を濾取し、得られた結晶を20
mlの水で洗浄した。
【0231】この結晶を減圧下、70℃で乾燥すること
により、ビス(1-フェニル-1,3-ブタンジオナト)コバ
ルト(II)の粉末1.77gを得た。 [式(64)で表わされるコバルト(II)ビス(アセチ
ルアセトナト)の調製]2,4-ペンタンジオン2.0g
(20ミリモル)と、水20mlとの混合物を室温で攪
拌し、この混合物に2M水酸化ナトリウム溶液10ml
を5分間で滴下した。
【0232】滴下後、さらに30分間攪拌し、次いで攪
拌下に、塩化コバルト6水和物2.38g(10ミリモ
ル)の水溶液(10ml)を加えた。さらに30分間攪
拌した後、生成した結晶を濾取し、得られた結晶を20
mlの水で洗浄した。
【0233】この結晶を減圧下、70℃で乾燥すること
により、コバルト(II)ビス(アセチルアセトナト)の
粉2.0gを得た。 [式(72)で表わされるビス(2-エトキシカルボニル
-1,3-ブタンジオナト)コバルト(II)の製造]2-エト
キシメチレンアセト酢酸メチルエステル3.74g(2
0ミリモル)を水20mlに溶解し、室温で攪拌しなが
ら2Mの水酸化ナトリウム水溶液10mlを5分間で滴
下した。
【0234】30分間室温で攪拌後、塩化コバルト6水
和物2.38g(10ミリモル)の水溶液(10ml)
を加えた。さらに、30分間攪拌後、ピンク色の結晶を
濾取し、20mlの水で洗浄した。
【0235】この結晶を減圧下、70℃で乾燥すること
により紫色のビス(2-エトキシカルボニル-1,3- ブタン
ジオナト)コバルト(II)3.06gを得た。
【0236】
【表1】
【0237】
【表2】
【0238】
【実施例24】 [3-メチル-3-ジエチルメトキシシリルパーオキシ-1-ブ
チル-p-メトキシベンゾエートの製造]プレニルアルコ
ール-p-メトキシベンゾエート208mg(1.0ミリモ
ル)をエチレンジクロリド5mlに溶解し、この溶液
に、ジエチルメトキシシラン150mgと実施例1で調製
したビス(1-モルフォリノカルバモイル-4,4-ジメチル-
1,3-ペンタンジオナト)コバルト錯体(II)29mgとを
加え、1気圧の酸素雰囲気下、25℃で2時間反応させ
た。
【0239】反応終了後、反応液を減圧下に濃縮し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製
し、無色オイル状の3-メチル-3-ジエチルメトキシシリ
ルパーオキシ-1-ブチル-p-メトキシベンゾエート350
mgを得た。収率98% 得られたシリルパーオキシドのプロトンNMRをCDC
3中で測定した。各ピークの帰属は次の通りである。
【0240】
【化80】
【0241】(a) 0.73(4H t.J=8Hz) (b) 1.00(6H t.J=8Hz) (c) 1.31(6H s.) (d) 2.10(2H t.J=7Hz) (e) 3.59(3H s) (F) 3.86(3H s) (g) 4.42(2H t.J=7Hz) (h) 6.42(2H d.J=7Hz) (i) 8.00(2H d.J=7Hz)
【0242】
【実施例25】 [4-フェニル-2-ブタノールの製造]4-フェニル-2-ブテ
ン132mg(1ミリモル)と、トリエチルシラン116
mg(1ミリモル)と、コバルト(II)ビス(アセチルア
セテート)52mg(0.2ミリモル)とをn-ブタノール
5mlに溶解し、酸素雰囲気下に75℃に加熱攪拌して
12時間反応させた。
【0243】反応終了後、生成物をガスクロマトグラフ
ィー(GC)を用いて分析したところ、4-フェニル-2-
ブテンに起因するピークは消失しており、4-フェニル-2
-ブタノールに起因するピークが観察された。このGC
の分析結果から算出した4-フェニル-2-ブタノールの収
率は47%であった。
【0244】
【比較例1】実施例25において、トリエチルシランを
使用しなかった以外は同様に操作し、生成物を同様にし
て分析したが、生成物中には4-フェニル-2-ブテンが未
反応で残存しており、4-フェニル-2-ブタノールはまっ
たく生成しなかった。
【0245】
【実施例26〜33】実施例25において、表2に示す
オレフィン1ミリモルとトリエチルシラン464mg(4
ミリモル)と、コバルト(II)フルオロアセチルアセト
ナート52mg(0.2ミリモル)とを、表2に示す溶媒
に溶解し、表2に記載した時間反応させた以外は同様に
操作した。
【0246】得られた反応生成物を薄層クロマトグラフ
ィで分析し、あるいは反応生成物中から水酸基含有化合
物を単離して収率を求めた。結果を表2に併せて記載す
る。
【0247】
【表3】
【0248】
【実施例34〜36】 [4-フェニル-2-ブタノールの製造]実施例25におい
て、n-プロパノールの代わりに表3に示す溶媒を使用し
た以外は同様に操作した。
【0249】4-フェニル-2- ブテンの転化率および4-フ
ェニル-2-ブタノールの収率を表3に記載する。
【0250】
【表4】
【0251】
【実施例37〜41】 [1-ベンゾキシ-5-ヘキサノールの製造]実施例25に
おいて、4-フェニル-2-ブテンの代わりに1-ベンゾキシ-
5-ヘキセンを204g(1ミリモル)使用し、用いる触
媒の種類および量、反応時間を表4に記載したようにし
た以外は同様に操作した。
【0252】1-ベンゾキシ-5-ヘキサノールの収率を表
4に記載する。
【0253】
【表5】
【0254】
【実施例42〜45】 [2-デカノールの製造]実施例25において、4-フェニ
ル-2-ブテンの代わりに2-デセンを140mg(1ミリモ
ル)使用し、溶媒の種類を表5に記載したようにした以
外は同様に操作した。
【0255】2-デカンの転化率、2-デカノールの収率お
よび副生するケトンの収率を表5に記載する。
【0256】
【表6】
【0257】
【実施例46】 [2-デカノールの製造]1-デセン140mg(1ミリモ
ル)、フェニルジメチルシラン204mg(1.5ミリモ
ル)をn-プロパノール5mlに溶解し、この溶液にビス
(トリフルオロアセチルアセトナト)コバルト(II)3
7mg(0.1ミリモル)を加え、1気圧の酸素雰囲気下
で、75℃で6時間反応を行なった。
【0258】得られた反応生成物をガスクロマトグラフ
ィーで分析したところ、2-デカノールの収率は68%で
あり、また2-デカノンが11%の量で存在していた。
【0259】
【実施例47】 [2-デカノールの製造]実施例46において、フェニル
ジメチルシランの代わりにトリイソプロピルシランを6
32mg(4ミリモル)使用し、5気圧の酸素雰囲気下、
150℃で7時間反応させた以外は同様にして反応を行
なった。
【0260】得られた反応生成物をガスクロマトグラフ
ィーで分析したところ、2-デカノールの収率は40%で
あり、また2-デカノンが11%の量で存在していた。
【0261】
【実施例48】 [2-デカノールの製造]実施例46において、フェニル
ジメチルシランの代わりにメトキシジエチルシランを2
36mg(2ミリモル)使用した以外は同様にして反応を
行なった。
【0262】得られた反応生成物をガスクロマトグラフ
ィーで分析したところ、2-デカノールの収率は、21.
2%であり、また2-デカノンが8.5%の量で存在して
いた。
【0263】
【実施例49】 [2-デカノールの製造]実施例46において、フェニル
ジメチルシランの代わりにメトキシジエチルシランを2
36mg(2ミリモル)使用し、ビス(トリフルオロアセ
チルアセトナト)コバルト(II)の代わりに、ビス(1-
モルフォリノカルバモイル-4,4- ジメチル-1,3-ペンタ
ンジオナト)コバルト(II)を27mg(0.05ミリモ
ル)使用した以外は同様にして反応を行なった。
【0264】得られた反応生成物をガスクロマトグラフ
ィーで分析したところ、2-デカノールの収率は、28.
7%であり、また2-デカノンが15%の量で存在してい
た。
【0265】
【実施例50】 [4-フェニル-2-ブタノールの製造]4-フェニル-1-ブテ
ン140mg(1ミリモル)とフェニルシラン216mg
(2ミリモル)とをベンゼン5mlに溶解し、この溶液
にビス(1-モルフォリノカルバモイル-4,4-ジメチル-1,
3-ペンタジオナト)コバルト(II)を27mg(0.05
ミリモル)加えて1気圧の酸素雰囲気下、30℃で40
時間反応させた。
【0266】得られた反応生成物をシリカゲルクロマト
グラフィーで単離精製したところ、4-フェニル-2-ブタ
ノールの収率は60%であった。
【0267】
【実施例51】 [4-フェニル-2-ブタノールの製造]実施例50におい
て、フェニルシランの代わりに、ジフェニルシランを3
68mg(2ミリモル)使用した以外は同様に反応を行な
った。
【0268】得られた反応生成物をシリカゲルクロマト
グラフィーで単離精製したところ、4-フェニル-2-ブタ
ノールの収率は48%であり、他に4-フェニル-2-ヒド
ロパーオキシブタンが32%の量で生成していた。
【0269】
【実施例52】 [2-トリエチルシリルパーオキシアクリル酸エチルエス
テルの製造]アクリル酸エチル100mg(1ミリモル)
とトリエチルシラン230mg(2ミリモル)とを1,2-ジ
クロロエタン5mlに溶かし、得られた溶液にビス(ア
セチルアセトナト)コバルト(II)錯体を13mg(0.
05ミリモル)加えた。
【0270】この溶液を1気圧の酸素雰囲気下、激しく
攪拌した。24時間後、溶媒を減圧下に留去し、残渣を
薄層クロマトグラフィー(シリカゲル)で精製したとこ
ろ無色オイル状の標記化合物(2-トリエチルシリルパー
オキシアクリル酸エチルエステル)が62mg得られた
(収率25%)。
【0271】
【実施例53〜56】実施例52でアクリル酸エチルを
表6に記載のα,β-不飽和エステルに変えた以外は実施
例52と同様に反応を行った。
【0272】得られたシリルパーオキシドは表6に示す
2種の位置異性体の混合物であった。
【0273】
【表7】
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1図は、ビス(1-ピペリジニルカルバモイ
ル-4,4-ジメチル-1,3-ペンタンジオナト)コバルト錯体
(II)のIRスペクトルのチャートである。
【図2】 第2図は、2-トリエチルシリルパーオキシ-4
-フェニルブタンのIRスペクトルのチャートである。
【図3】 第3図は、2-トリエチルシリルパーオキシ-4
-フェニルブタンの1H−NMRのチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 33/20 C07C 33/20 35/08 35/08 35/20 35/20 45/65 45/65 49/17 49/17 E 49/82 49/82 67/29 67/29 69/16 69/16 69/28 69/28 69/76 69/76 Z 231/12 231/12 233/68 233/68 255/12 255/12 255/13 255/13 255/17 255/17 C07F 7/18 C07F 7/18 F H J K N // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 山 田 徹 千葉県市原市千種海岸3番地 三井石油 化学工業株式会社内 (72)発明者 高 井 敏 浩 千葉県市原市千種海岸3番地 三井石油 化学工業株式会社内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式[I]で表わされるβ−ジカルボニル
    化合物のコバルト錯体; 【化1】 [上記式[I]において、R1、R2、R4およびR5は、
    それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル
    基、シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル
    基、トリフルオロメチル基、アルキルカルボニル基、ア
    ルコキシカルボニル基およびカルバモイル基よりなる群
    から選ばれる原子若しくは基を表わし、R3およびR
    6は、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、
    アリール基、アリールアルキル基およびシクロアルキル
    基よりなる群から選ばれる基を表わす。]の存在下に、 次式[II]で表わされるシラン誘導体; 【化2】 [ただし、式[II]において、R7、R8およびR9は、
    それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル
    基、アリール基、炭素数1〜10のアルコキシ基および
    アリールアルキル基よりなる群から選ばれる基若しくは
    原子を表わすと共に、R7、R8およびR9のうち、少な
    くとも1つの基は、水素原子以外の基である。]と、 次式[III]で表わされる鎖状オレフィン; 【化3】 [上記式[III]において、R10、R11、R12およびR
    13は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜10のアル
    キル基、炭素数1〜10のアルケニル基、炭素数1〜1
    0のアルキニル基、アリールアルキル基、シクロアルキ
    ル基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル
    基、アリールカルボニル基、カルバモイル基およびシア
    ノ基よりなる群から選ばれる原子若しくは基を表わし、
    10およびR12若しくはR11およびR13が共同して環を
    構成していてもよい。ただし、R10〜R13のうち少なく
    とも一つは、水素原子以外の基である。]と、 酸素含有ガスとを接触させることを特徴とする式[V]
    で表わされる水酸基含有化合物の製造方法; 【化4】 [ただし、上記式[V]において、R10、R11、R12
    よびR13は前記式[III]の場合と同様である。]
  2. 【請求項2】前記式[I]で表わされるβ−ジカルボニ
    ル化合物のコバルト錯体の存在下に、 前記式[II]で表わされるシラン誘導体と、 前記式[III]で表わされる鎖状オレフィンと、 酸素含有ガスとを接触させることを特徴とする式[IV]
    で表わされるシリルパーオキシドおよび前記式[V]で
    表わされる水素基含有化合物の製造方法; 【化5】 [ただし、式[IV]において、R7、R8およびR9は、
    それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル
    基、アリール基、炭素数1〜10のアルコキシ基および
    アリールアルキル基を表わすと共に、R7、R8およびR
    9のうち、少なくとも1つの基は、水素原子以外の基で
    あり、R10、R11、R12、R13については上記式[II
    I]の場合と同様である。]
JP8152625A 1988-12-12 1996-06-13 シリルパーオキシドおよび/または水酸基含有化合物の製造方法 Expired - Fee Related JP2739728B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8152625A JP2739728B2 (ja) 1988-12-12 1996-06-13 シリルパーオキシドおよび/または水酸基含有化合物の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31358388 1988-12-12
JP63-313583 1988-12-12
JP8152625A JP2739728B2 (ja) 1988-12-12 1996-06-13 シリルパーオキシドおよび/または水酸基含有化合物の製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30276789A Division JP2653706B2 (ja) 1988-12-12 1989-11-21 シリルパーオキシドの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08337544A JPH08337544A (ja) 1996-12-24
JP2739728B2 true JP2739728B2 (ja) 1998-04-15

Family

ID=26481483

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8152625A Expired - Fee Related JP2739728B2 (ja) 1988-12-12 1996-06-13 シリルパーオキシドおよび/または水酸基含有化合物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2739728B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02256631A (ja) * 1988-12-12 1990-10-17 Mitsui Petrochem Ind Ltd シリルパーオキシドの製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02256631A (ja) * 1988-12-12 1990-10-17 Mitsui Petrochem Ind Ltd シリルパーオキシドの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08337544A (ja) 1996-12-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Ojima et al. Hydrosilylation of 1-hexyne catalyzed by rhodium and cobalt-rhodium mixed-metal complexes. Mechanism of apparent trans addition
US5750741A (en) Preparation of oxirane compounds with titanasilsesquioxane catalysts
JP3651572B2 (ja) 部分付加環状オルガノハイドロジェンシロキサンの製造方法
US4089882A (en) Method of preparing fluoroalkyl-containing organosilanes
JP3181885B2 (ja) 酸化レニウムの有機誘導体
US4609498A (en) Preparation of gossyplure
JP2739728B2 (ja) シリルパーオキシドおよび/または水酸基含有化合物の製造方法
JP2653706B2 (ja) シリルパーオキシドの製造方法
JP2801692B2 (ja) シリルパーオキシドの製造方法
JP2862354B2 (ja) 水酸基含有化合物の製造法
Horng et al. Direct evidence for the formation of a disiladiferracyclic compound through dimerization of an iron-silylene intermediate
Pun et al. Cyclisation of α, ω-dienes promoted by bis (indenyl) zirconium sandwich and ansa-titanocene dinitrogen complexes
EP0647647A1 (en) Tertiary phosphine compound and transition metal complex comprising the same as ligand
EP0235742B1 (en) Preparation of 9-alkenyl ester compounds
JP3856083B2 (ja) トリオルガノシラノール化合物の製造方法
JPH03167150A (ja) α―ジケトンおよび/またはα―ヒドロキシケトンの製造方法
JPH02145536A (ja) β‐ジカルボニル化合物のコバルト錯体
JP2666208B2 (ja) 有機シラン類の製造法
JP2533180B2 (ja) コバルト錯体および該錯体を用いた水酸基含有化合物の製造方法
JPH02169547A (ja) コバルト錯体および該錯体を用いた水酸基含有化合物の製造方法
RU2290405C1 (ru) Способ получения 3,4-диалкил-2,5-бис(триметилсилил)-магнезациклопента-2,4-диенов
RU2130024C1 (ru) Способ совместного получения 1-(алкокси)-2,3,4,5- тетраалкил(арил)алюмациклопентадиенов и 1-(алкокси)-2,3- диалкил(арил)алюмациклопропенов
JPH09316087A (ja) アルキルジメチルクロロシラン化合物の製造方法
RU2295528C1 (ru) Способ получения 1-хлор-3,4-диалкил-2,5-бис(триметилсилил) алюминациклопента-2,4-диенов
CA2240785C (en) Preparation of oxirane compounds with titanasilsesquioxane catalysts

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees