JPH07285192A - 樹脂積層体 - Google Patents
樹脂積層体Info
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- JPH07285192A JPH07285192A JP6103199A JP10319994A JPH07285192A JP H07285192 A JPH07285192 A JP H07285192A JP 6103199 A JP6103199 A JP 6103199A JP 10319994 A JP10319994 A JP 10319994A JP H07285192 A JPH07285192 A JP H07285192A
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- resin
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 生分解性に優れ、且つ、耐水性にも優れた樹
脂積層体を提供する。 【構成】 生分解性の澱粉/変性ポリビニルアルコール
系アロイ層1の片面または両面に生分解性と耐水性とを
備えた樹脂層2を積層して構成する。特に、生分解性と
耐水性とを備えた樹脂層2には、生分解性の脂肪族ポリ
エステルを用いることが高い生分解性を維持できる点で
好ましい。
脂積層体を提供する。 【構成】 生分解性の澱粉/変性ポリビニルアルコール
系アロイ層1の片面または両面に生分解性と耐水性とを
備えた樹脂層2を積層して構成する。特に、生分解性と
耐水性とを備えた樹脂層2には、生分解性の脂肪族ポリ
エステルを用いることが高い生分解性を維持できる点で
好ましい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は樹脂積層体に係り、特に
生分解性と耐水性に優れた樹脂積層体に関するものであ
る。
生分解性と耐水性に優れた樹脂積層体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、日用品、産業部材、包装材などに
用いられるプラスチック製品の廃棄処理は焼却、埋め立
てにより行われている。しかし、焼却する場合、これら
のプラスチック廃棄物が集中してまとまると、燃焼カロ
リーが大きくなり、これに耐える焼却炉が必要となるた
め、処理コストが高いものとなる。また、埋め立ての場
合、プラスチック製品は分解せず、そのままの形態で地
中に存在するため、埋め立て地の地盤が安定しないとい
う問題がある。更に、地上に散乱した場合には、分解性
がないため半永久的にゴミとして残り、環境を損なうと
いう問題が発生する。
用いられるプラスチック製品の廃棄処理は焼却、埋め立
てにより行われている。しかし、焼却する場合、これら
のプラスチック廃棄物が集中してまとまると、燃焼カロ
リーが大きくなり、これに耐える焼却炉が必要となるた
め、処理コストが高いものとなる。また、埋め立ての場
合、プラスチック製品は分解せず、そのままの形態で地
中に存在するため、埋め立て地の地盤が安定しないとい
う問題がある。更に、地上に散乱した場合には、分解性
がないため半永久的にゴミとして残り、環境を損なうと
いう問題が発生する。
【0003】このような問題を解決するために、日用
品、産業用部材、包装材などのプラスチック製品の材料
に、所謂分解性プラスチックを用いることが提案されて
いる。このようにプラスチック製品の材料として分解性
プラスチックを用いることは、仮に、その製品が、廃棄
後、地上に散乱したとしても光または微生物により分解
されるため、環境汚染を防止するうえでは有効な手段と
なる。このような観点から、近年、特に、分解性プラス
チックが注目されている。
品、産業用部材、包装材などのプラスチック製品の材料
に、所謂分解性プラスチックを用いることが提案されて
いる。このようにプラスチック製品の材料として分解性
プラスチックを用いることは、仮に、その製品が、廃棄
後、地上に散乱したとしても光または微生物により分解
されるため、環境汚染を防止するうえでは有効な手段と
なる。このような観点から、近年、特に、分解性プラス
チックが注目されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そして、このような要
望に応える樹脂として、比較的安価で汎用性のあるもの
では、例えば、澱粉/変性ポリビニルアルコール系アロ
イなどのような生分解性プラスチックがあり、これらが
一部の日用品や包装材に使用されている。しかし、この
種の樹脂は、生分解性は有するものの、耐水性が劣るた
め、乾燥した環境下で使用する製品には利用できるが、
水に接触して使用する製品や多湿な環境下で使用する製
品には利用できない欠点がある。本発明はこのような実
情に鑑みてなされたものであり、乾燥した環境下では勿
論、水と接触したり、多湿な環境においても利用できる
耐水性に優れた生分解性の樹脂積層体を提供することを
目的とする。
望に応える樹脂として、比較的安価で汎用性のあるもの
では、例えば、澱粉/変性ポリビニルアルコール系アロ
イなどのような生分解性プラスチックがあり、これらが
一部の日用品や包装材に使用されている。しかし、この
種の樹脂は、生分解性は有するものの、耐水性が劣るた
め、乾燥した環境下で使用する製品には利用できるが、
水に接触して使用する製品や多湿な環境下で使用する製
品には利用できない欠点がある。本発明はこのような実
情に鑑みてなされたものであり、乾燥した環境下では勿
論、水と接触したり、多湿な環境においても利用できる
耐水性に優れた生分解性の樹脂積層体を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明者らは鋭意研究した結果、下記の本発明によ
り目的を達成した。即ち、本請求項1の発明の樹脂積層
体は、澱粉/変性ポリビニルアルコール系アロイよりな
る樹脂層の少なくとも一方の面に、生分解性と耐水性と
を備えた樹脂層を積層したことを特徴とする樹脂積層体
からなる。そして、本請求項2の発明の樹脂積層体は、
前記生分解性と耐水性とを備えた樹脂層が生分解性脂肪
族ポリエステル層であることを特徴とする請求項1記載
の樹脂積層体からなる。
め、本発明者らは鋭意研究した結果、下記の本発明によ
り目的を達成した。即ち、本請求項1の発明の樹脂積層
体は、澱粉/変性ポリビニルアルコール系アロイよりな
る樹脂層の少なくとも一方の面に、生分解性と耐水性と
を備えた樹脂層を積層したことを特徴とする樹脂積層体
からなる。そして、本請求項2の発明の樹脂積層体は、
前記生分解性と耐水性とを備えた樹脂層が生分解性脂肪
族ポリエステル層であることを特徴とする請求項1記載
の樹脂積層体からなる。
【0006】
【作用】本請求項1の発明の樹脂積層体は、澱粉/変性
ポリビニルアルコール系アロイよりなる樹脂層の少なく
とも一方の面に、生分解性と耐水性とを備えた樹脂層を
積層した構成であり、このような構成を採ることにより
澱粉/変性ポリビニルアルコール系アロイ層と生分解性
と耐水性とを備えた樹脂層の両方が生分解性、即ち、微
生物による分解性を有するため、樹脂積層体全体が微生
物による分解性を有している。更に、澱粉/変性ポリビ
ニルアルコール系アロイよりなる樹脂層自体は耐水性が
ないが、この樹脂層に生分解性と耐水性とを備えた樹脂
層を積層しているため、積層した表面の耐水性が向上す
る。また、本請求項2の発明の樹脂積層体は、前記請求
項1の発明の樹脂積層体において、生分解性と耐水性と
を備えた樹脂層として生分解性脂肪族ポリエステル層を
用いたものである。このような構成を採ることにより、
樹脂積層体の表面が、より高いレベルの生分解性と耐水
性を有するようになる。
ポリビニルアルコール系アロイよりなる樹脂層の少なく
とも一方の面に、生分解性と耐水性とを備えた樹脂層を
積層した構成であり、このような構成を採ることにより
澱粉/変性ポリビニルアルコール系アロイ層と生分解性
と耐水性とを備えた樹脂層の両方が生分解性、即ち、微
生物による分解性を有するため、樹脂積層体全体が微生
物による分解性を有している。更に、澱粉/変性ポリビ
ニルアルコール系アロイよりなる樹脂層自体は耐水性が
ないが、この樹脂層に生分解性と耐水性とを備えた樹脂
層を積層しているため、積層した表面の耐水性が向上す
る。また、本請求項2の発明の樹脂積層体は、前記請求
項1の発明の樹脂積層体において、生分解性と耐水性と
を備えた樹脂層として生分解性脂肪族ポリエステル層を
用いたものである。このような構成を採ることにより、
樹脂積層体の表面が、より高いレベルの生分解性と耐水
性を有するようになる。
【0007】
【実施例】以下に、本発明の実施例の図面(図1〜図
4)に基づき、また、別途具体的な実施例(実施例1〜
実施例3)を挙げて詳細に説明する。図1は、本発明の
樹脂積層体の一実施例の構成を示す模式断面図である。
図1において本発明の樹脂積層体は、澱粉/変性ポリビ
ニルアルコール系アロイ層1の一方の面に生分解性と耐
水性とを備えた樹脂層2を積層した構成であり、生分解
性と耐水性とを備えた樹脂層2を積層した面が生分解性
と耐水性とを兼ね備えるようになる。このような積層体
の形成方法は、従来公知のTダイによる押し出し法及び
押し出しコート法、共押し出し法、多層押し出しインフ
レーション法、インサートインジェクション成形法、多
層インジェクション成形法、多層ブロー成形法、或いは
いずれか一方の層に対して溶液コーティングを行う等の
方法で形成できるが、形成方法自体は特に限定するもの
でなく、どのような方法で形成してもよい。
4)に基づき、また、別途具体的な実施例(実施例1〜
実施例3)を挙げて詳細に説明する。図1は、本発明の
樹脂積層体の一実施例の構成を示す模式断面図である。
図1において本発明の樹脂積層体は、澱粉/変性ポリビ
ニルアルコール系アロイ層1の一方の面に生分解性と耐
水性とを備えた樹脂層2を積層した構成であり、生分解
性と耐水性とを備えた樹脂層2を積層した面が生分解性
と耐水性とを兼ね備えるようになる。このような積層体
の形成方法は、従来公知のTダイによる押し出し法及び
押し出しコート法、共押し出し法、多層押し出しインフ
レーション法、インサートインジェクション成形法、多
層インジェクション成形法、多層ブロー成形法、或いは
いずれか一方の層に対して溶液コーティングを行う等の
方法で形成できるが、形成方法自体は特に限定するもの
でなく、どのような方法で形成してもよい。
【0008】図2は、本発明の樹脂積層体の別の一実施
例の構成を示す模式断面図である。図2において本発明
の樹脂積層体は、澱粉/変性ポリビニルアルコール系ア
ロイ層1の両側の面に生分解性と耐水性とを備えた樹脂
層2を積層した構成を採っており、この場合には両面が
生分解性と耐水性とを兼ね備えるようになる。このよう
な3層構成の樹脂積層体も形成方法は、前記図1の構成
の積層体で示した方法と同じ方法が利用できる。
例の構成を示す模式断面図である。図2において本発明
の樹脂積層体は、澱粉/変性ポリビニルアルコール系ア
ロイ層1の両側の面に生分解性と耐水性とを備えた樹脂
層2を積層した構成を採っており、この場合には両面が
生分解性と耐水性とを兼ね備えるようになる。このよう
な3層構成の樹脂積層体も形成方法は、前記図1の構成
の積層体で示した方法と同じ方法が利用できる。
【0009】図3は、本発明の樹脂積層体のまた別の一
実施例の構成を示す模式断面図である。図3に示す樹脂
積層体は、澱粉/変性ポリビニルアルコール系アロイ層
1の一方の面に接着剤層3を介して生分解性と耐水性と
を備えた樹脂層2を積層した構成であり、その生分解性
と耐水性とを備えた樹脂層2の積層された面は、当然生
分解性と耐水性とを兼ね備えることになる。このような
構成の樹脂積層体は、接着剤を用いる従来公知のドライ
ラミネーション法によっても形成できるが、接着剤層3
に生分解性の熱接着性樹脂を使用することにより押し出
しラミネート法、或いは、前記図1の構成の樹脂積層体
で挙げた各種の多層成形法を利用して形成することもで
きる。更に、澱粉/変性ポリビニルアルコール系アロイ
層1または生分解性と耐水性とを備えた樹脂層2が柔軟
性のない厚い層である場合には、無溶剤型、反応型など
の接着剤を塗布し、圧着しながら硬化させて形成するこ
ともできる。
実施例の構成を示す模式断面図である。図3に示す樹脂
積層体は、澱粉/変性ポリビニルアルコール系アロイ層
1の一方の面に接着剤層3を介して生分解性と耐水性と
を備えた樹脂層2を積層した構成であり、その生分解性
と耐水性とを備えた樹脂層2の積層された面は、当然生
分解性と耐水性とを兼ね備えることになる。このような
構成の樹脂積層体は、接着剤を用いる従来公知のドライ
ラミネーション法によっても形成できるが、接着剤層3
に生分解性の熱接着性樹脂を使用することにより押し出
しラミネート法、或いは、前記図1の構成の樹脂積層体
で挙げた各種の多層成形法を利用して形成することもで
きる。更に、澱粉/変性ポリビニルアルコール系アロイ
層1または生分解性と耐水性とを備えた樹脂層2が柔軟
性のない厚い層である場合には、無溶剤型、反応型など
の接着剤を塗布し、圧着しながら硬化させて形成するこ
ともできる。
【0010】図4は、本発明の樹脂積層体の更に別の一
実施例の構成を示す模式断面図である。図4に示す樹脂
積層体は、澱粉/変性ポリビニルアルコール系アロイ層
1の両側の面に接着剤層3を介して生分解性と耐水性と
を備えた樹脂層2を積層した構成である。この構成の樹
脂積層体は、澱粉/変性ポリビニルアルコール系アロイ
層1の両面に生分解性と耐水性とを備えた樹脂層2が積
層されているため、両面が生分解性と耐水性とを兼ね備
えている。また、この樹脂積層体の形成方法は、前記図
3の樹脂積層体に対して、層の数は増えているが積層形
式は同じであるため、図3の場合と同じ形成方法が利用
できる。
実施例の構成を示す模式断面図である。図4に示す樹脂
積層体は、澱粉/変性ポリビニルアルコール系アロイ層
1の両側の面に接着剤層3を介して生分解性と耐水性と
を備えた樹脂層2を積層した構成である。この構成の樹
脂積層体は、澱粉/変性ポリビニルアルコール系アロイ
層1の両面に生分解性と耐水性とを備えた樹脂層2が積
層されているため、両面が生分解性と耐水性とを兼ね備
えている。また、この樹脂積層体の形成方法は、前記図
3の樹脂積層体に対して、層の数は増えているが積層形
式は同じであるため、図3の場合と同じ形成方法が利用
できる。
【0011】以下に、各層の構成材料等について説明す
る。本発明の樹脂積層体において、澱粉/変性ポリビニ
ルアルコール系アロイよりなる樹脂層に使用できる樹脂
は、澱粉が10〜90重量%で、変性ポリビニルアルコ
ールが10〜90重量%の範囲の組成物を主成分とする
ポリマーアロイであり、他に、水、各種のアルコールま
たはアミン類が添加されることもある。具体的な例とし
ては、ノバモント社製のマタービー(商品名)やワーナ
ーランバート社製のノーボン(商品名)等が挙げられ
る。
る。本発明の樹脂積層体において、澱粉/変性ポリビニ
ルアルコール系アロイよりなる樹脂層に使用できる樹脂
は、澱粉が10〜90重量%で、変性ポリビニルアルコ
ールが10〜90重量%の範囲の組成物を主成分とする
ポリマーアロイであり、他に、水、各種のアルコールま
たはアミン類が添加されることもある。具体的な例とし
ては、ノバモント社製のマタービー(商品名)やワーナ
ーランバート社製のノーボン(商品名)等が挙げられ
る。
【0012】また、生分解性と耐水性とを備えた樹脂層
に使用できる樹脂としては、生分解性を有する脂肪族ポ
リエステル、或いは、これとポリオレフィンなどの汎用
合成樹脂とを混合した樹脂などが好ましい。只、高い生
分解性を保持するためには、生分解性脂肪族ポリエステ
ルの単独使用がより好ましい。
に使用できる樹脂としては、生分解性を有する脂肪族ポ
リエステル、或いは、これとポリオレフィンなどの汎用
合成樹脂とを混合した樹脂などが好ましい。只、高い生
分解性を保持するためには、生分解性脂肪族ポリエステ
ルの単独使用がより好ましい。
【0013】そして、生分解性脂肪族ポリエステルに
は、醗酵法で生産されるものとして、水素細菌にグルコ
ースとプロピオン酸を供給することにより重合される3
−ヒドロキシブチレートと3−ヒドロキシバリレートの
ランダム共重合ポリエステルや、水素細菌に吉草酸を与
えて得られる3−ヒドロキシバリレートを主体とするポ
リエステル等の各種微生物により産生されるポリヒドロ
キシアルカノエートが挙げられる。また、合成法で生産
されるものとしては、ε−カプロラクトンの開環重合に
より得られるポリカプロラクトン、ラクチドの開環重合
により得られるポリ乳酸、そして、ジカルボン酸とジオ
ールの縮合重合により得られる種々の脂肪族ポリエステ
ル等が挙げられる。
は、醗酵法で生産されるものとして、水素細菌にグルコ
ースとプロピオン酸を供給することにより重合される3
−ヒドロキシブチレートと3−ヒドロキシバリレートの
ランダム共重合ポリエステルや、水素細菌に吉草酸を与
えて得られる3−ヒドロキシバリレートを主体とするポ
リエステル等の各種微生物により産生されるポリヒドロ
キシアルカノエートが挙げられる。また、合成法で生産
されるものとしては、ε−カプロラクトンの開環重合に
より得られるポリカプロラクトン、ラクチドの開環重合
により得られるポリ乳酸、そして、ジカルボン酸とジオ
ールの縮合重合により得られる種々の脂肪族ポリエステ
ル等が挙げられる。
【0014】以上の各層の厚さは、特に限定はされず、
樹脂積層体の用途に応じて自由に設定してよい。只、性
能に支障のない限り、澱粉/変性ポリビニルアルコール
系アロイ層を厚目に設定し、生分解性脂肪族ポリエステ
ル層を薄目に設定するのがコスト面で有利である。
樹脂積層体の用途に応じて自由に設定してよい。只、性
能に支障のない限り、澱粉/変性ポリビニルアルコール
系アロイ層を厚目に設定し、生分解性脂肪族ポリエステ
ル層を薄目に設定するのがコスト面で有利である。
【0015】〔実施例1〕従来公知の多層押し出しイン
フレーション成膜装置を使用して、外側層に澱粉/変性
ポリビニルアルコール系アロイ(マタービーAF10H
ノバモント社製)を用い、内側層にポリカプロラクト
ン(TONE P−787 UCC社製)を用いて、厚
さがそれぞれ30μmとなるように設定して、2層の共
押し出しフィルムを作成し、実施例1の樹脂積層体とし
た。 (構成)澱粉/変性ポリビニルアルコール系アロイ層
(30μm)/ポリカプロラクトン層(30μm)
フレーション成膜装置を使用して、外側層に澱粉/変性
ポリビニルアルコール系アロイ(マタービーAF10H
ノバモント社製)を用い、内側層にポリカプロラクト
ン(TONE P−787 UCC社製)を用いて、厚
さがそれぞれ30μmとなるように設定して、2層の共
押し出しフィルムを作成し、実施例1の樹脂積層体とし
た。 (構成)澱粉/変性ポリビニルアルコール系アロイ層
(30μm)/ポリカプロラクトン層(30μm)
【0016】〔実施例2〕従来公知のTダイ式押し出し
装置を使用して、厚さ300μmの澱粉/変性ポリビニ
ルアルコール系アロイ(マタービーAT05H ノバモ
ント社製)のシートと厚さ50μmの3−ヒドロキシブ
チレートと3−ヒドロキシバリレートのランダム共重合
ポリエステル(バイオポールD410G ゼネカ社製)
のシートを別々に作成し、これを従来公知のドライラミ
ネーション法によりポリウレタン系接着剤を用いて塗布
量3g/m2 (固形分)で貼り合わせて、実施例2の樹
脂積層体とした。 (構成)澱粉/変性ポリビニルアルコール系アロイ層
(300μm)/接着剤(3g/m2 )/3−ヒドロキ
シブチレートと3−ヒドロキシバリレートのランダム共
重合ポリエステル層(50μm)
装置を使用して、厚さ300μmの澱粉/変性ポリビニ
ルアルコール系アロイ(マタービーAT05H ノバモ
ント社製)のシートと厚さ50μmの3−ヒドロキシブ
チレートと3−ヒドロキシバリレートのランダム共重合
ポリエステル(バイオポールD410G ゼネカ社製)
のシートを別々に作成し、これを従来公知のドライラミ
ネーション法によりポリウレタン系接着剤を用いて塗布
量3g/m2 (固形分)で貼り合わせて、実施例2の樹
脂積層体とした。 (構成)澱粉/変性ポリビニルアルコール系アロイ層
(300μm)/接着剤(3g/m2 )/3−ヒドロキ
シブチレートと3−ヒドロキシバリレートのランダム共
重合ポリエステル層(50μm)
【0017】〔実施例3〕従来公知の多層共押し出し装
置を使用して、第1層を厚さ20μmのポリ乳酸層、第
2層を厚さ50μmの澱粉/変性ポリビニルアルコール
系アロイ(マタービーAF05H ノバモント社製)
層、第3層を厚さ20μmのポリ乳酸層に設定し、澱粉
/変性ポリビニルアルコール系アロイ層を中心層とする
3層の共押し出しフィルムを作成し、実施例3の樹脂積
層体とした。 (構成)ポリ乳酸層(20μm)/澱粉/変性ポリビニ
ルアルコール系アロイ層(50μm)/ポリ乳酸層(2
0μm)
置を使用して、第1層を厚さ20μmのポリ乳酸層、第
2層を厚さ50μmの澱粉/変性ポリビニルアルコール
系アロイ(マタービーAF05H ノバモント社製)
層、第3層を厚さ20μmのポリ乳酸層に設定し、澱粉
/変性ポリビニルアルコール系アロイ層を中心層とする
3層の共押し出しフィルムを作成し、実施例3の樹脂積
層体とした。 (構成)ポリ乳酸層(20μm)/澱粉/変性ポリビニ
ルアルコール系アロイ層(50μm)/ポリ乳酸層(2
0μm)
【0018】〔耐水性試験および評価〕 (1)試料の作成 実施例1で得た積層フィルムを、ポリカプトラクトン
層側を上に向けて、別に用意したトレーにその内面を覆
うように挿入し、水を注入できる形状の試料を作成し
た。 実施例2で得た積層シートをトレー状に真空成形し
て、3−ヒドロキシブチレートと3−ヒドロキシバリレ
ートのランダム共重合ポリエステル層を内側層とするト
レー試料を作成した。
層側を上に向けて、別に用意したトレーにその内面を覆
うように挿入し、水を注入できる形状の試料を作成し
た。 実施例2で得た積層シートをトレー状に真空成形し
て、3−ヒドロキシブチレートと3−ヒドロキシバリレ
ートのランダム共重合ポリエステル層を内側層とするト
レー試料を作成した。
【0019】実施例3で得た積層フィルム(両面がポ
リ乳酸の層)を、別に用意したトレーにその内面を覆う
ように挿入し、水を注入できる形状の試料を作成した。 比較用の試料として、上記実施例2で得た積層シート
をトレー状に真空成形して、澱粉/変性ポリビニルアル
コール系アロイ層を内側層とするトレー試料を作成し
た。
リ乳酸の層)を、別に用意したトレーにその内面を覆う
ように挿入し、水を注入できる形状の試料を作成した。 比較用の試料として、上記実施例2で得た積層シート
をトレー状に真空成形して、澱粉/変性ポリビニルアル
コール系アロイ層を内側層とするトレー試料を作成し
た。
【0020】(2)耐水性試料および結果 以上のように作成した実施例1、2、3および比較用の
試料に、それぞれ150ccの水を注入し、室温で3日
間保存した後、各試料の状況を観察し、耐水性を評価し
た。結果は、実施例1、2、3の試料については、いず
れも変化がなく、耐水性は良好と判断された。一方、比
較用のトレー試料は、澱粉/変性ポリビニルアルコール
系アロイ層が膨潤および部分溶解し、耐水性は不良であ
った。
試料に、それぞれ150ccの水を注入し、室温で3日
間保存した後、各試料の状況を観察し、耐水性を評価し
た。結果は、実施例1、2、3の試料については、いず
れも変化がなく、耐水性は良好と判断された。一方、比
較用のトレー試料は、澱粉/変性ポリビニルアルコール
系アロイ層が膨潤および部分溶解し、耐水性は不良であ
った。
【0021】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本請求項1
の発明の樹脂積層体は、澱粉/変性ポリビニルアルコー
ル系アロイよりなる樹脂層の少なくとも一方の面に、生
分解性と耐水性とを備えた樹脂層を積層した構成であ
る。このような構成を採ることにより、樹脂積層体全体
が生分解性を有し、且つ、生分解性と耐水性とを備えた
樹脂層を積層した面は、生分解性と共に耐水性も有する
ようになる。従って、乾燥した環境下では勿論、水と接
触したり、多湿な環境条件においても使用できる生分解
性の樹脂積層体を提供できる効果を奏する。
の発明の樹脂積層体は、澱粉/変性ポリビニルアルコー
ル系アロイよりなる樹脂層の少なくとも一方の面に、生
分解性と耐水性とを備えた樹脂層を積層した構成であ
る。このような構成を採ることにより、樹脂積層体全体
が生分解性を有し、且つ、生分解性と耐水性とを備えた
樹脂層を積層した面は、生分解性と共に耐水性も有する
ようになる。従って、乾燥した環境下では勿論、水と接
触したり、多湿な環境条件においても使用できる生分解
性の樹脂積層体を提供できる効果を奏する。
【0022】また、本請求項2の発明の樹脂積層体は、
前記請求項1に記載の樹脂積層体の生分解性と耐水性と
を備えた樹脂層として、生分解性脂肪族ポリエステル層
を用いて構成したものである。このような構成を採るこ
とにより、樹脂積層体に一層優れた生分解性と耐水性と
を付与できる効果を奏する。
前記請求項1に記載の樹脂積層体の生分解性と耐水性と
を備えた樹脂層として、生分解性脂肪族ポリエステル層
を用いて構成したものである。このような構成を採るこ
とにより、樹脂積層体に一層優れた生分解性と耐水性と
を付与できる効果を奏する。
【図1】本発明の樹脂積層体の一実施例の構成を示す模
式断面図である。
式断面図である。
【図2】本発明の樹脂積層体の別の一実施例の構成を示
す模式断面図である。
す模式断面図である。
【図3】本発明の樹脂積層体のまた別の一実施例の構成
を示す模式断面図である。
を示す模式断面図である。
【図4】本発明の樹脂積層体の更に別の一実施例の構成
を示す模式断面図である。
を示す模式断面図である。
1 澱粉/変性ポリビニルアルコール系アロイ層 2 生分解性と耐水性とを備えた樹脂層 3 接着剤層
Claims (2)
- 【請求項1】 澱粉/変性ポリビニルアルコール系アロ
イよりなる樹脂層の少なくとも一方の面に、生分解性と
耐水性とを備えた樹脂層を積層したことを特徴とする樹
脂積層体。 - 【請求項2】 前記生分解性と耐水性とを備えた樹脂層
が生分解性脂肪族ポリエステル層であることを特徴とす
る請求項1記載の樹脂積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6103199A JPH07285192A (ja) | 1994-04-19 | 1994-04-19 | 樹脂積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6103199A JPH07285192A (ja) | 1994-04-19 | 1994-04-19 | 樹脂積層体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07285192A true JPH07285192A (ja) | 1995-10-31 |
Family
ID=14347853
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6103199A Withdrawn JPH07285192A (ja) | 1994-04-19 | 1994-04-19 | 樹脂積層体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07285192A (ja) |
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---|---|---|---|---|
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