JPH07282094A - ジョイントボックス取付個数算出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気器具に使用する電線の種類、ジョイント
ボックスの取付位置と取付個数、電線がどのジョイント
ボックスに接続されるかを算出するにあたり、作業の簡
素化を図ることのできるジョイントボックス取付個数算
出装置を提供する。 【構成】 建物の間取りを示す間取り情報と、電気器具
を建物内にそれぞれ取り付ける位置を示す取付位置情報
と、電気器具が所属する分電盤回路区分を示す回路区分
情報とが入力される入力手段１０と、入力手段１０に入
力された情報にもとづいて電気器具に使用する電線の種
類と、この電線を配線するために建物内に配設されるジ
ョイントボックスの取付位置および個数と、電線が接続
されるジョイントボックスとを算出する算出手段とを備
えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、建物の屋内配線にお
いて、電気器具に使用する電線の種類、ジョイントボッ
クスの取付位置と取付個数、電線がどのジョイントボッ
クスに接続されるかを算出するジョイントボックス取付
個数算出装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、この種の装置として、建物の
間取りを示す間取り情報と、電気器具を前記建物内にそ
れぞれ取り付ける位置を示す取付位置情報と、分電盤の
回路区分の境界が入力されて、ジョイントボックスの取
付位置を算出するものが知られている。これによれば、
分電盤の回路区分ごとにジョイントボックスの取付位置
が算出される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような装置の場合、分電盤の回路区分ごとにジョイント
ボックスの取付位置だけが算出されるため、特に電線の
本数が多くなった場合には、配線作業者は、建物の間取
りから独自に、電気器具に使用する電線の種類、ジョイ
ントボックスの取付位置と取付個数、電線がどのジョイ
ントボックスに接続されるかを算出しなければならなか
った。このときに、当該住宅に関する施工上の知識も要
求されるため、その作業は煩雑なものとなっていた。

【０００４】この発明は、このような実情を背景として
なされたもので、電気器具に使用する電線の種類、ジョ
イントボックスの取付位置と取付個数、電線がどのジョ
イントボックスに接続されるかを算出するにあたり、作
業の簡素化を図ることのできるジョイントボックス取付
個数算出装置を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するため、建物の間取りを示す間取り情報と、電
気器具を前記建物内にそれぞれ取り付ける位置を示す取
付位置情報と、前記電気器具が所属する分電盤回路区分
を示す回路区分情報とが入力される入力手段と、この入
力手段に入力された情報にもとづいて前記電気器具に使
用する電線の種類と、この電線を配線するために前記建
物内に配設されるジョイントボックスの取付位置および
個数と、前記電線が接続される前記ジョイントボックス
とを算出する算出手段とを備えていることを特徴として
いる。

【０００６】

【作用】 この発明のジョイントボックス取付個数算出
装置によれば、オペレータ（配線作業者）は、入力手段
を用いて、建物の間取りを示す間取り情報と、電気器具
を前記建物内にそれぞれ取り付ける位置を示す取付位置
情報と、前記電気器具が所属する分電盤回路区分を示す
回路区分情報とを入力する。

【０００７】入力手段に入力された間取り情報と取付位
置情報と回路区分情報とにより、算出手段は、電気器具
に使用する電線の種類と、この電線を配線するために前
記建物内に配設されるジョイントボックスの取付位置お
よび個数と、前記電線が接続される前記ジョイントボッ
クスとを算出する。

【０００８】

【実施例】以下、この発明を、図面に示す実施例にもと
づいて説明する。

【０００９】図１は、この発明の一実施例を示すブロッ
ク図である。このジョイントボックス取付個数算出装置
１は、たとえばユニット住宅の電気配線をする際に用い
られるもので、入力手段１０と、算出手段としての算出
部２０とから構成されている。そして、この算出部２０
には、出力手段３０が接続されている。

【００１０】入力手段１０は、建物の間取りを示す間取
り情報が入力される間取り入力部１１と、電気器具を建
物内にそれぞれ取り付ける位置を示す取付位置情報が入
力される電気器具入力部１２と、電気器具が所属する分
電盤回路区分を示す回路区分情報が入力される電気器具
所属分電盤回路区分入力部１３とを備えている。

【００１１】出力手段３０は、表示装置３１と、ファイ
ル作成部３２と、出力装置３３とを備えている。

【００１２】入力手段１０の間取り入力部１１は、配線
の設計を依頼されたオペレータによって操作される。こ
の操作により、間取り入力部１１には、住宅の間取りに
関する間取り情報が入力される。間取り情報としては、
あらかじめ登録されている図形の組合せによる住宅の間
取りなどがある。

【００１３】電気器具入力部１２は、間取り入力部１１
と同じように、オペレータによって操作される。この操
作により、電気器具入力部１２には、間取り入力部１１
で入力された住宅の間取り情報の中の間取り図の上に、
使用される電気器具の種類、取付位置が図形的に入力さ
れる。

【００１４】電気器具所属分電盤回路区分入力部１３
は、間取り入力部１１や電気器具入力部１２と同じよう
に、オペレータによって操作される。この操作により、
電気器具所属分電盤回路区分入力部１３には、電気器具
入力部１２で入力された電気器具がどの分電盤回路区分
に属するかが入力される。

【００１５】算出部２０は、内部にＣＰＵ（Central Pr
ocessing Unit）、ＲＯＭ（Read Only Memory）、ＲＡ
Ｍ（Random Access Memory）を備えたコンピュータとし
ての機能を備え、間取り入力部１１に入力された間取り
情報と、電気器具入力部１２に入力された電気器具取付
位置情報と、電気器具所属分電盤回路区分入力部１３に
入力された電気器具の回路区分情報とにより、当該電気
器具に使用する電線の種類、ジョイントボックス取付位
置および個数、電線を接続するジョイントボックスを算
出する。なお、この算出部２０は、内部に備えるＲＡＭ
に、図３に示すようなユニットパターンＰＵ、図４に示
すような間取りパターンＰＲなどの図を記憶している。

【００１６】算出部２０は、間取り入力部１１、電気器
具入力部１２、電気器具所属分電盤回路区分入力部１３
に入力された各情報や、この情報を処理して得た電線の
種類などの情報に基づいて、表示装置３１、ファイル作
成部３２、出力装置３３を制御する。

【００１７】表示装置３１は、ＣＲＴ（Cathode Ray Tu
be）やＬＣＤ（Liquid Crystal Display）などを備え、
算出部２０からの情報を表示する。ファイル作成部３２
は、算出部２０からの情報をファイルに記憶する装置で
ある。出力装置３３は、算出部２０からの情報を出力す
るプリンタ装置である。次に、この実施例の動作を、図
２のフローチャートを用いて説明する。

【００１８】まず、オペレータは、間取り入力部１１を
操作して、対象とするユニット住宅の間取り情報を入力
する（ステップＳ１）。間取り入力部１１が操作される
と、算出部２０は、表示装置３１を制御して表示を開始
させる。オペレータは、表示装置３１を見ながら、図３
に示すようなユニットパターンＰＵの上に、あらかじめ
登録されている住宅の玄関、階段、吹抜けなどのプラン
の図も入力する。この入力は、図面を組み合わせておこ
なわれる。住宅の間取り情報を入力した後、オペレータ
は、図４に示すように、各ユニットに番号Ｎ（〜）
を付与する。（ステップＳ２）。

【００１９】ユニット番号を入力した後、オペレータ
は、電気器具入力部１２を操作して、図４に示すよう
に、電気器具を間取り上に入力する（ステップＳ３）。
電気器具は、図５に示すような電気器具マスターファイ
ルＦＭにそのシンボルマークＭがあらかじめ登録されて
いる。また、電気器具の結線にはいくつかのパターンが
あり、そのパターンの名称は、図６に示すような結線パ
ターンファイルＦＣにあらかじめ登録されている。

【００２０】結線パターンは８種類に分類され、入力さ
れた電気器具はこの８種類のパターンのいずれかに属す
るものである。オペレータは、まず結線パターンを選択
してからその結線パターンにしたがって電気器具マスタ
ーファイルＦＭから器具を選択して入力する。このと
き、電灯などのようにスイッチを必要とするものについ
ては、どのスイッチによってどの電灯などが点灯するの
かを判断させるために、それぞれの器具を点線で結んで
おく。

【００２１】続いて、オペレータは、電気器具所属分電
盤回路区分入力部１３を操作して、分電盤回路区分の総
数を入力する（ステップＳ４）。このとき、図７に示す
ように、入力された間取り図の横に、分電盤回路区分の
番号一覧Ｈを表示して、分電盤回路区分の総数が把握で
きるようにしておく。

【００２２】そして、オペレータは、電気器具入力部１
２で入力された電気器具がどの分電盤回路区分に属して
いるのかを入力する（ステップＳ５）。先の分電盤回路
区分の番号一覧Ｈの一つの番号を選択した後、その区分
に属する電気器具を選択してゆく。このとき、選択され
た電気器具には通番が付与されてゆく。この操作を、す
べての分電盤回路区分において実行する。

【００２３】以上の入力がなされると、算出部２０は、
図８に示すように、天井梁のピッチ線４１を、表示装置
３１に表示された間取り上に重ねて表示する（ステップ
Ｓ６）。この天井梁は、４５０ｍｍピッチで施工される
ため、前記ピッチ線も４５０ｍｍごとに表示されるよう
になっている。

【００２４】つぎに、算出部２０は、各ユニット内に分
電盤回路区分の境界の有無を判断する（ステップＳ
７）。境界がない場合には、ユニットの中央のピッチ線
４１１をそのユニットのジョイントボックス取付梁とす
る（ステップＳ８）。図８において、、およびを
付与したユニットがこれに該当する。

【００２５】ユニット内に分電盤回路区分の境界４２が
ある場合には、ジョイントボックスＪ１、Ｊ２は、分電
盤回路区分ごとに複数個取り付ける（ステップＳ９）。
図８において、を付与したユニットがこれに該当す
る。

【００２６】分電盤回路区分ごとにユニット内のピッチ
線を確認しながら、中央のピッチ線をジョイントボック
ス取付梁とする。

【００２７】算出部２０は、表示装置３１上でジョイン
トボックス取付梁の下の方をジョイントボックス取付位
置とする。このとき、ユニット住宅では、施工上外壁の
近くにはジョイントボックスを取り付けることができな
いため、ジョイントボックス取付梁の上の方をジョイン
トボックス取付位置とする（ステップＳ１０）。図８に
おいて、、を付与したユニットが、外壁の近くを避
けるためにユニットの上の方にジョイントボックスＪ
３、Ｊ４を設置したものとなっている。

【００２８】さらに、算出部２０は、入力された電気器
具から使用電線を算出する（ステップＳ１１）。この使
用電線は電気器具ごとにあらかじめ決まっており、ユニ
ット内にある電気器具を認識することにより使用電線が
決められる。

【００２９】そして、算出部２０は、ユニット内の同一
の分電盤回路区分内の電線の本数を算出し（ステップＳ
１２）、電線の本数が１５本以下の場合には、ジョイン
トボックス取付個数を「１」とする（ステップＳ１
３）。他方、電線の本数が１５本を越える場合には、ジ
ョイントボックス取付個数を「２」とする（ステップＳ
１４）。これは、１つのジョイントボックス内にそれら
の電線の接続部分が納まりきらないためである。なお、
２つ目のジョイントボックスＪ６は、図９においてを
付与したユニットに示されるように、同じ梁のジョイン
トボックスＪ５の反対側に取り付ける。

【００３０】また、取付個数が「２」の場合には、どち
らのジョイントボックスにどの電線を接続するかを判断
する（ステップＳ１５）。この実施例では、ユニット内
でジョイントボックス取付梁４１２よりも左側にある電
気器具の電線は左のジョイントボックスＪ６に、また、
ジョイントボックス取付梁４１２よりも右側にある電気
器具の電線は右のジョイントボックスＪ５に接続するよ
うにしている。

【００３１】なお、結線パターンがジョイントボックス
取付梁をはさんで位置しているときは、スイッチがある
方に位置するジョイントボックスに接続するようにす
る。また、電気器具が片方の側に集中しているときで電
線の本数が１５本を越える場合には、梁に近い電気器具
から順番に、もう片方のジョイントボックスに接続する
ようにし、１つのジョイントボックスへの接続本数を１
５本以下にする。

【００３２】以上の算出が終了すると、ファイル作成部
３２によって間取り情報、電気器具情報、分電盤回路区
分情報、使用電線情報、ジョイントボックス情報がファ
イルに保存される（ステップＳ１６）。これらのファイ
ルは、必要に応じて、出力装置３３によって図面などの
形態をとって出力することができる。

【００３３】このようにして、屋内配線に必要な情報、
すなわち、電気器具に使用する電線の種類、ジョイント
ボックスの取付位置と取付個数、電線がどのジョイント
ボックスに接続されるかを、作業の簡素化を図りながら
算出することができる。

【００３４】

【発明の効果】以上説明したように、この発明のジョイ
ントボックス取付個数算出装置によれば、電気器具に使
用する電線の種類、ジョイントボックスの取付位置と取
付個数、電線がどのジョイントボックスに接続されるか
を算出するにあたり、作業の簡素化を図ることができる
という効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例に係るジョイントボックス取
付個数算出装置のブロック図である。

【図２】同動作を示すフローチャートである。

【図３】ユニットパターンの表示を示す説明図である。

【図４】間取りパターンの表示を示す説明図である。

【図５】電気器具マスターファイルの表示を示す説明図
である。

【図６】結線パターンファイルを示す説明図である。

【図７】情報が入力された間取図を示す説明図である。

【図８】同説明図である。

【図９】同説明図である。

【符号の説明】

１０ 入力手段 １１ 間取り入力部 １２ 電気器具入力部 １３ 電気器具所属分電盤回路区分入力部 ２０ 算出部（算出手段）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 建物の間取りを示す間取り情報と、電気
   器具を前記建物内にそれぞれ取り付ける位置を示す取付
   位置情報と、前記電気器具が所属する分電盤回路区分を
   示す回路区分情報とが入力される入力手段と、 この入力手段に入力された情報にもとづいて前記電気器
   具に使用する電線の種類と、この電線を配線するために
   前記建物内に配設されるジョイントボックスの取付位置
   および個数と、前記電線が接続される前記ジョイントボ
   ックスとを算出する算出手段とを備えていることを特徴
   とするジョイントボックス取付個数算出装置。