JPH07278893A - チップ型電子部品の電極メッキ装置及び電極メッキ方法 - Google Patents

チップ型電子部品の電極メッキ装置及び電極メッキ方法

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JPH07278893A
JPH07278893A JP6068746A JP6874694A JPH07278893A JP H07278893 A JPH07278893 A JP H07278893A JP 6068746 A JP6068746 A JP 6068746A JP 6874694 A JP6874694 A JP 6874694A JP H07278893 A JPH07278893 A JP H07278893A
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JP
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type electronic
electronic component
chip
plating
forming
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JP6068746A
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Inventor
Kazuma Tanaka
一磨 田中
Kunihiko Hamada
邦彦 浜田
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 チップ型電子部品の外部電極上に均一な厚み
のメッキ膜を確実にかつ速やかに形成し得る、チップ型
電子部品の電極メッキ装置を得る。 【構成】 メッキ液22が貯溜されたメッキ槽21内
に、搬送装置24を配置し、搬送装置24のエンドレス
ベルト27上に、チップ型電子部品の移動経路を構成す
るための移動経路形成用ガイド28を配置し、移動経路
29が、搬送装置24における搬送方向Aに対して交差
する方向において少なくとも1回折り返された形状とさ
れている、メッキ装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、いわゆる湿式メッキ法
によりチップ型電子部品の外部電極表面にメッキ層を形
成するための装置に関し、特に、メッキ液内においてチ
ップ型電子部品の外部電極上にメッキを施すための構造
が改良されたメッキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば積層コンデンサなどのチップ型電
子部品では、外部電極上に1層以上のメッキ層を形成す
ることが多い。図1を参照して、従来の積層コンデンサ
の外部電極及びその上に形成されるメッキ層の構造を説
明する。
【0003】積層コンデンサ1は、誘電体セラミックス
よりなる焼結体2内に複数の内部電極3〜8を形成した
構造を有する。セラミック焼結体2の両端面には、外部
電極9,10が形成されている。内部電極3〜8は、通
常、Pd、Ag−Pd、Niなどからなり、該内部電極
3〜8と外部電極9,10との電気的接続を確保するた
め、並びに外部電極9,10の導電性を高めるために、
外部電極9,10はAgペーストあるいはCuペースト
などを塗布し、焼き付けることにより形成されている。
【0004】しかしながら、例えば、Agよりなる外部
電極9,10は、はんだ付けに際し、はんだ喰われ現象
を引き起こす。そこで、はんだ喰われ現象を防止するた
めに、外部電極9,10の外表面に、Niからなる第1
のメッキ層11,12を形成している。さらに、半田付
け性を高めるためにNiからなるメッキ層11,12上
に、Snまたは半田により構成される第2のメッキ層1
3,14を形成している。
【0005】上記のような第1,第2のメッキ層11〜
14は、従来、単純な電気メッキ法により形成されてい
る。この電気メッキに際しては、図2に示す円筒型ある
いは多角筒形のバレル15と称されているメッキ容器が
用いられている。すなわち、バレル15内に、メッキ液
16、並びにメディアと称されている多数の鋼球17及
びチップ型電子部品18を投入し、陰極19を上記鋼球
17に電気的に接続し、他方メッキ液16側を陽極とし
て通電することによりメッキ層を形成していた。実際に
は、図示しないメッキ液槽中にバレル15を浸漬するこ
とによりメッキが行われる。
【0006】ところで、バレル15を用いたメッキ方法
では、メッキ液16の下方において埋まっているチップ
型電子部品18の外部電極にはメッキ膜が十分に形成さ
れない。すなわち、チップ型電子部品18の外部電極上
に確実にメッキ膜を形成するには、チップ型電子部品1
8がメッキ液16の液面近傍に位置される必要がある。
そこで、バレル15を図示の矢印方向に回転し、内部の
チップ型電子部品18を攪拌し、それによって投入され
ている多数のチップ型電子部品18へのメッキ層の形成
を図っていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、投入さ
れているチップ型電子部品18のすべてに確実にメッキ
層を形成するには、バレル15を回転しつつ長時間通電
しなければならなかった。すなわち、チップ型電子部品
18がメッキ液16の液面近くに存在するときにだけ主
としてメッキ層が形成されるため、投入されているすべ
てのチップ型電子部品18がメッキ液16の液面近くに
ある程度の時間存在するように、長時間に渡り通電を行
わねばならなかった。
【0008】また、比較的長い時間通電し、チップ型電
子部品18の外部電極上にメッキを施したとしても、投
入されているチップ型電子部品18の中には、メッキ液
16の液面に存在する時間が短かったためか十分なメッ
キ層が形成されていなかったり、あるいはメッキ膜が異
常に形成され、絶縁物であるセラミックス上にもメッキ
皮膜が析出形成されているチップ型電子部品18が生じ
たりするという問題があった。
【0009】他方、未だ公知ではないが、メッキ液内に
おいてチップ型電子部品を連続的に搬送しつつ外部電極
にメッキを行う方法が提案されている。この方法は、メ
ッキ液内に陰極を兼ねる搬送部を配置し、該搬送部上を
チップ型電子部品が搬送される間に、チップ型電子部品
の外部電極に電気メッキを行う方法である。
【0010】搬送部上においてチップ型電子部品が搬送
される間に電気メッキが行われるため、上述したバレル
を用いたメッキ方法に比べて、外部電極へのメッキ膜の
形成効率を高めることができる。
【0011】しかしながら、陰極を兼ねる搬送部にチッ
プ型電子部品が接触している部分と、そうでない部分と
で、メッキ膜の厚みがばらつきがちであった。本発明の
目的は、チップ型電子部品の外部電極上にメッキ層を形
成するためのメッキ装置及びメッキ方法であり、装置を
小型化できより短時間でかつ確実に外部電極上に均一な
厚みのメッキ層を安定に形成することを可能とするメッ
キ装置及びメッキ方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたものであり、本発明のチップ型電
子部品の電極メッキ装置は、チップ型電子部品の外部電
極上にメッキ層を形成するためのメッキ装置であって、
メッキ液が貯留されたメッキ槽と、前記メッキ液内に配
置されており、かつチップ型電子部品を搬送するために
チップ型電子部品が載置される搬送部を有し、該搬送部
のチップ型電子部品が載置される面が導電性材料で構成
されて陰極とされている搬送手段と、前記搬送部上を搬
送されるチップ型電子部品の移動経路を形成するための
移動経路形成用ガイドとを備え、前記搬送部上を搬送さ
れる電子部品が、搬送方向に対して交差する方向に移動
され、該移動方向が少なくとも1回、折り返されるよう
に、上記移動経路が構成されている。
【0013】また、本発明のチップ型電子部品の電極メ
ッキ方法は、メッキ液内に配置されており、陰極として
機能する搬送部上において、チップ型電子部品を搬送し
つつ電気メッキするに際し、前記搬送部の搬送方向に対
して交差する方向にチップ型電子部品を移動させ、かつ
チップ型電子部品の移動方向を少なくとも1回折り返す
ように該チップ型電子部品を移動させることを特徴とす
る。
【0014】本発明のチップ型電子部品の電極メッキ装
置及びメッキ方法では、陽極は必ずしも必要ではない。
すなわち、メッキ液内に陽極を配置してもよいが、代わ
りに金属イオン供給液をチップ型電子部品近傍に供給
し、それによって陽極を省略してもよい。メッキ液内に
陽極を配置する場合には、好ましくは、請求項2に記載
のように、上記移動経路形成用ガイド上に陽極板が配置
される。
【0015】また、上記搬送部は、好ましくは、請求項
3に記載のように、メッシュまたは多孔板により形成さ
れ、それによって搬送されるチップ型電子部品の外部電
極近傍にメッキ液が効率よく循環され、メッキ効率が高
められる。
【0016】
【作用】本発明では、チップ型電子部品は、メッキ液内
に配置された搬送手段の搬送部上を搬送され、搬送され
ている間に電気メッキにより外部電極上にメッキが施さ
れる。従って、多数のチップ型電子部品を搬送しつつメ
ッキ層を形成することができるため、メッキ層形成効率
を高めることができる。
【0017】しかも、搬送部上に配置されて搬送される
チップ型電子部品は、上記移動経路形成用ガイドにより
構成される移動経路に沿って移動される。移動経路で
は、チップ型電子部品は、上記移動経路に沿って移動さ
れるが、移動方向に沿って少なくとも1回折り返されて
移動される。従って、チップ型電子部品の移動方向が搬
送部の搬送方向に交差する方向において少なくとも1回
大きく変更され、それによってチップ型電子部品が搬送
部上において攪拌されることになる。その結果、陰極と
して機能する搬送部上に載置されているチップ型電子部
品の外部電極に均一な厚みのメッキ膜を形成することが
できる。
【0018】すなわち、本発明のメッキ装置及びメッキ
方法は、上記移動経路に沿ってチップ型電子部品を移動
させることにより、チップ型電子部品に攪拌効果を与
え、それによって均一な膜厚のメッキ膜の形成を可能と
したことに特徴を有する。
【0019】
【実施例の説明】以下、図面を参照しつつ実施例を説明
することにより、本発明を明らかにする。
【0020】図3は、本発明の一実施例にかかるチップ
型電子部品の電極メッキ装置を説明するための略図的断
面図である。本実施例では、チップ型電子部品として、
両端面に外部電極が形成された積層コンデンサ20が多
数用意され、該積層コンデンサ20の両端面の外部電極
上にメッキ膜が形成される。この積層コンデンサ20の
構造については、図1に示したチップ型電子部品1と同
様であり、積層コンデンサ1におけるメッキ層11〜1
4が形成されていない構造に相当する。
【0021】本実施例のメッキ装置は、メッキ槽21を
有する。メッキ槽21内には、メッキ液22が貯溜され
ている。メッキ液22としては、従来より電気メッキに
用いられている適宜のメッキ液を用いることができ、本
実施例では、Niメッキを行うために、硫酸系のワット
浴が用いられている。
【0022】メッキ液22の外部からメッキ液22内に
電子部品供給プレート23が延ばされている。供給プレ
ート23は、図示のように傾斜されており、先端がメッ
キ液22内に浸漬されている。積層コンデンサ20は、
供給プレート23の傾斜面上を滑落し、メッキ液22内
に供給される。
【0023】なお、上記供給プレート23に代えて、複
数の積層コンデンサ20を、後述のエンドレスベルト2
7の上面に直接落下させて供給してもよい。あるいは、
供給プレート23に代えて、供給プレート23と同様の
方向に延ばされた筒状の供給ガイドを用いてもよい。
【0024】供給プレート23の先端下方には、搬送手
段としての搬送装置24が配置されている。搬送装置2
4は、所定距離を隔てて配置されたローラー25,26
と、ローラー25,26間に架け渡されたエンドレスベ
ルト27とを有する。ローラー25,26の少なくとも
一方が、図示しないモーター等の回転駆動源に連結され
ており、時計方向に回転されるように構成されている。
従って、エンドレスベルト27が、図示の矢印A方向に
移動され、該エンドレスベルト27上に載置された積層
コンデンサ20がA方向に搬送される。
【0025】本実施例では、上記エンドレスベルト27
は、ステンレスメッシュにより構成されている。また、
ローラー25,26が、同じくステンレスにより構成さ
れている。従って、ローラー25,26及びエンドレス
ベルト27は耐食性に優れている。
【0026】さらに、一方のローラー25が、電気メッ
キに際し、陰極と電気的に接続される。従って、エンド
レスベルト27は、ローラー25に電気的に接続される
ことにより、陰極としても機能する。すなわち、エンド
レスベルト27は、本発明の搬送部を構成するととも
に、電気メッキに際しての陰極としても機能する。
【0027】エンドレスベルト27は、ステンレスメッ
シュにより構成されているが、エンドレスベルト27
は、積層コンデンサ20が載置される表面側が導電性材
料で構成されておりさえすればよく、ステンレスのよう
な金属材料で全体を構成する必要は必ずしもない。すな
わち、表面に導電層が形成された絶縁性部材によりエン
ドレスベルト27を形成してもよい。
【0028】また、エンドレスベルト27は、メッシュ
以外の部材で構成されていてもよい。すなわち、多孔板
によりエンドレスベルト27を構成してもよく、あるい
は孔がない平板状部材によりエンドレスベルト27を構
成してもよい。もっとも、メッキ液の積層コンデンサ2
0の外部電極近傍への循環を効率よく行うには、上記の
ようにメッシュあるいは多孔板によりエンドレスベルト
27を構成することが好ましい。
【0029】本実施例のメッキ装置では、エンドレスベ
ルト27上に、移動経路形成用ガイド28が配置されて
いる。移動経路形成用ガイド28は、図5に平面断面図
で示すように、蛇行した形状の移動経路29を構成する
ために設けられており、かつガイド半体30,31を有
する。ガイド半体30,31は、それぞれ、中央に向か
って延びる平面形状が三角形の複数の突出部30a,3
1aを有する。突出部30a,31aの平面形状が三角
形であるため、ガイド半体30,31間には、図示のよ
うに蛇行した形状の移動経路29が構成される。
【0030】上記ガイド半体30,31は、それぞれ、
積層コンデンサ20よりも厚みの厚い合成樹脂材料によ
り構成されている。従って、上記エンドレスベルト27
上で矢印A方向に搬送されるに際し、積層コンデンサ2
0は、上記移動経路29に沿って蛇行される。すなわ
ち、この蛇行により、積層コンデンサ20がエンドレス
ベルト27上を搬送されるに際し、あたかも攪拌されて
いるような効果が与えられる。そのため、搬送中、外部
電極とエンドレスベルト27との接触する部分が逐次変
更されることになり、積層コンデンサ20の外部電極表
面に均一な厚みのメッキ膜を形成することが可能とな
る。
【0031】すなわち、単に積層コンデンサ20を矢印
A方向に搬送しつつ電気メッキを施した場合には、外部
電極のエンドレスベルト27と接触している部分におい
てメッキ膜の厚みが非常に厚くなり、均一な厚みのメッ
キ膜を形成することが困難となる。従って、メッキ膜の
厚みを均一にするには、搬送部を構成しているエンドレ
スベルト27上においてチップ型電子部品を機械的振動
等を与えることにより攪拌しなければならなかった。
【0032】これに対して、本実施例のメッキ装置で
は、上記移動経路29が、搬送方向Aに対して交差する
方向において少なくとも1回折り返されているため、搬
送部上において積層コンデンサ20を攪拌する効果が、
上記移動経路29により与えられる。よって、機械的振
動等を与えることなく、均一な厚みのメッキ膜を確実に
形成することができる。
【0033】しかも、本実施例のメッキ装置では、供給
される多数の積層コンデンサ20の外部電極が、上記エ
ンドレスベルト27上を搬送される間に電気メッキされ
る。従って、従来のバレルを用いたメッキ方法に比べ
て、メッキ膜の形成をより短時間で行うことが可能とな
る。
【0034】図4及び図6から明らかなように、本実施
例では、上記移動経路29の上方を閉成するように、陽
極32が配置されている。陽極32は、外部の電源と接
続され、+の電位が与えられるように構成されており、
かつ適宜の金属材料により構成されている。本実施例で
は、陽極32は、移動経路29の上方を閉成するよう
に、かつメッシュにより構成されている。
【0035】陽極32をメッシュで構成するのは、陽極
32を通してメッキ液が効率よく積層コンデンサ20の
外部電極近傍に循環されるようにするためである。もっ
とも、陽極32は、平板状の金属部材で構成されていて
もよく、その場合には、移動経路29上において、所定
間隔を隔てて複数の陽極を配置することが望ましい。
【0036】また、本実施例では、図6の概略図から明
らかなように、ガイド半体30,31の移動経路29に
臨む側面の上方に、段差部30b,31bが形成されて
おり、該段差部30b,31bの深さに等しい厚みの陽
極32が嵌め込まれている。もっとも、陽極32は、図
7に示すように、ガイド半体30,31の表面の全面を
覆うような金属部材で構成してもよい。その場合におい
ても、陽極32は、メッシュ状あるいは多孔板で形成す
ることが望ましい。
【0037】また、上記実施例ではガイド半体30,3
1に平面形状が三角形の突出部30a,31aを設ける
ことにより移動経路29が構成されていたが、他の平面
形状を有するように構成してもよい。例えば、図8に略
図的に平面図で示すように、曲線状に蛇行した移動経路
29を内蔵した移動経路形成用ガイド28を用いてもよ
い。
【0038】さらに、上記のような移動経路を29によ
りチップ型電子部品に攪拌効果を与えるには、図示の実
施例のように搬送方向Aに対して交差する方向において
複数回折り返すように移動経路29を構成することが望
ましいが、少なくとも1回折り返されるようにさえ移動
経路を構成することにより、上記攪拌効果を得ることが
でき、均一な厚みのメッキ膜を形成することができる。
【0039】搬送装置24のローラー26の側方には、
積層コンデンサ取り出し装置33が配置されている。積
層コンデンサ取り出し装置33は、所定距離を隔てて配
置された一対のローラー34,35を有する。
【0040】ローラー34はメッキ液22内に浸漬され
ており、かつローラー26よりも下方に位置されてい
る。他方、ローラー35はメッキ液22外に配置されて
いる。ローラー34,35に、搬送ベルト36が掛け渡
されている。搬送ベルト36は、複数の係止突起36a
を表面側に有する。係止突起36aは、ローラー26上
から落下してきた積層コンデンサ20を係止するために
設けられており、従って係止突起36a,36a間の距
離は積層コンデンサ20の寸法に応じた適当な間隔とさ
れている。すなわち、係止突起36a,36a間に少な
くとも1つの積層コンデンサ20が収納されるような大
きさに、係止突起36a,36a間の距離が選択されて
いる。メッキを施された積層コンデンサ20は、搬送ベ
ルト36により図示の矢印B方向に搬送され、ローラー
35からメッキ槽21外に排出される。
【0041】本実施例のチップ型電子部品の電極メッキ
装置を用いたメッキ方法につき説明する。まず、供給プ
レート23上を滑落させ、複数の積層コンデンサ20を
メッキ槽21内に供給する。しかる後、陽極29及び陰
極として機能するエンドレスベルト27との間に電位差
を与え、エレンドレスベルト27上を搬送されている積
層コンデンサ20に電気メッキを施す。この場合、積層
コンデンサ20はエンドレスベルト27上を搬送される
間に、電気メッキされるため、外部電極上にメッキ膜が
確実かつ速やかに形成される。
【0042】しかも、上記移動経路29内を通過するよ
うに積層コンデンサ20が搬送される。従って、上記移
動経路29により積層コンデンサ20に攪拌効果が与え
られるため、積層コンデンサ20の外部電極とエンドレ
スベルト27との接触部分が搬送中に逐次変更されてい
く。その結果、外部電極上に均一な厚みのメッキ膜を確
実に形成することができる。
【0043】なお、上記実施例では、移動経路29を形
成するための移動経路形成用ガイド28上に直接陽極3
2を固定していたが、陽極32は、移動経路形成用ガイ
ドの上方に移動経路形成用ガイド28と隔てて配置して
もよい。さらに、陽極を用いずに、金属イオン供給液を
搬送されているチップ型電子部品近傍に供給するように
してもよい。
【0044】
【発明の効果】本発明のチップ型電子部品の電極メッキ
装置では、搬送部が陰極としても機能するため、搬送部
上に配置されたチップ型電子部品が搬送される間に、電
気メッキにより外部電極にメッキ膜が形成される。しか
も、移動経路形成用ガイドにより、搬送中にチップ型電
子部品に攪拌効果が与えられる。すなわち、移動経路を
通過する際に、チップ型電子部品が搬送部の搬送方向に
交差する方向において少なくとも1回折り返されるよう
に移動される。従って、チップ型電子部品の外部電極の
搬送部と接触する部分が、搬送の間に逐次変わってい
く。よって、外部電極の表面に均一な厚みのメッキ膜を
速やかに形成することが可能となる。
【0045】本発明のチップ型電子部品の電極メッキ装
置及びメッキ方法では、上記のように搬送部上において
チップ型電子部品を搬送しつつ電気メッキするものであ
るため、外部電極上にメッキ膜を速やかに形成すること
ができ、従来のバレルメッキに比べ、約1/10の時間
で同程度の厚みのメッキ層を確実に形成することができ
る。また、チップ型電子部品を搬送部と交差する方向に
折り返して搬送させるものであるため、搬送部の長さを
短くでき、装置を小型化できる。
【0046】よって、本発明のメッキ装置及びメッキ方
法によれば、外部電極上に、均一な厚みのメッキ膜が形
成されたチップ型電子部品を効率よく生産することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】チップ型電子部品の一例としての積層コンデン
サを説明するための断面図。
【図2】従来のバレルメッキ法を説明するための部分切
欠斜視図。
【図3】本実施例のチップ型電子部品の電極メッキ装置
を説明するための略図的断面図。
【図4】実施例のチップ型電子部品の電極メッキ装置の
平面図。
【図5】実施例のチップ型電子部品の電極メッキ装置の
平面断面図。
【図6】実施例のチップ型電子部品の電極メッキ装置の
側面断面図。
【図7】陽極の他の例を説明するための電極メッキ装置
の側面断面図。
【図8】移動経路の形状の変形例を示す模式的平面図。
【符号の説明】 21…メッキ槽 22…メッキ液 20…チップ型電子部品としての積層コンデンサ 24…搬送装置(搬送手段) 27…エンドレスベルト(搬送部) 28…移動経路形成用ガイド 29…移動経路 32…陽極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チップ型電子部品の外部電極上にメッキ
    層を形成するためのメッキ装置であって、 メッキ液が貯留されたメッキ槽と、 前記メッキ液内に配置されており、かつチップ型電子部
    品を搬送するためにチップ型電子部品が載置される搬送
    部を有し、該搬送部のチップ型電子部品が載置される面
    が導電性材料で構成されて陰極とされている搬送手段
    と、 前記搬送部上を搬送されるチップ型電子部品の移動経路
    を形成するための移動経路形成用ガイドとを備え、 前記搬送部上を搬送される電子部品が、前記搬送方向に
    対して交差する方向に移動され、該移動方向が少なくと
    も1回折り返されるように前記移動経路が構成されてい
    る、チップ型電子部品の電極メッキ装置。
  2. 【請求項2】 前記移動経路形成用ガイド上に配置され
    た陽極板をさらに備える、請求項1に記載のチップ型電
    子部品の電極メッキ装置。
  3. 【請求項3】 前記搬送部が、メッシュまたは多孔板に
    より構成されている、請求項1に記載のチップ型電子部
    品の電極メッキ装置。
  4. 【請求項4】 チップ型電子部品の外部電極上にメッキ
    層を形成する方法であって、 メッキ槽内に配置されており、かつ陰極として機能する
    搬送部上において、チップ型電子部品を搬送しつつ電気
    メッキするに際し、 前記搬送部の搬送方向に対して交差する方向にチップ型
    電子部品を移動させ、かつ該チップ型電子部品の移動方
    向を少なくとも1回折り返すようにチップ型電子部品を
    移動させることを特徴とする、チップ型電子部品の電極
    メッキ方法。
JP6068746A 1994-04-06 1994-04-06 チップ型電子部品の電極メッキ装置及び電極メッキ方法 Pending JPH07278893A (ja)

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JP6068746A Pending JPH07278893A (ja) 1994-04-06 1994-04-06 チップ型電子部品の電極メッキ装置及び電極メッキ方法

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011208204A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Tdk Corp めっき装置、めっき方法およびチップ型電子部品の製造方法
CN106966166A (zh) * 2017-05-19 2017-07-21 六安维奥智能科技有限公司 一种用于螺栓类紧固件表面处理传输装置
JP2018087384A (ja) * 2018-02-28 2018-06-07 中央機械株式会社 めっき装置、めっき方法、及びめっき対象物収容カートリッジ

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