JPH07277820A - 圧電磁器組成物 - Google Patents

圧電磁器組成物

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JPH07277820A
JPH07277820A JP6067275A JP6727594A JPH07277820A JP H07277820 A JPH07277820 A JP H07277820A JP 6067275 A JP6067275 A JP 6067275A JP 6727594 A JP6727594 A JP 6727594A JP H07277820 A JPH07277820 A JP H07277820A
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JP
Japan
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piezoelectric
piezoelectric ceramic
ceramic composition
constant
calcined
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JP6067275A
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English (en)
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Noboru Isaki
暢 伊崎
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 aPb(Mg1/3 Nb2/3 )O3 ・bPbT
iO3 ・cPbZrO3 ・dNb25 (式中、a、
b、cはそれぞれ、0.05≦a≦0.25、0.30
≦b≦0.55、0.30≦c≦0.60の範囲にあ
り、かつa+b+c=1の条件を満足する値を示し、d
は0.0005≦d≦0.025の範囲の値を示す)で
表される組成を有する圧電磁器組成物。 【効果】 緻密で異常粒成長のない焼結体となり、成形
体を重ね焼きした際に得られる圧電素子同士の剥離不良
や圧電素子の反りを低減することができる。また、電気
機械結合係数、比誘電率、圧電定数などの特性にも優
れ、さらに組成の調整の他に仮焼粉末を細かい粒度に粉
砕するなど余分の製造工程を含まず、敷き粉なども用い
ないので、圧電体磁器組成物を安価に提供することがで
きる。また、これらの圧電磁器組成物は圧電ブザーや圧
電アクチェータなどの用途に好適な材料となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧電磁器組成物に関し、
より詳細には圧電アクチュエータ、圧電ブザーなどの材
料として好適な電気的特性を有し、しかも焼き重ね時の
剥離不良や反りを防止することができる圧電磁器組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】応力を加えるとその応力に比例した電界
を生じ、反対に電界を加えて分極させると電界に比例し
た歪を生じ、あるいは機械的応力が発生する現象を圧電
効果という。このような圧電効果を有する材料(以下、
圧電材料と記す)として磁器組成物が知られるようにな
ってから、その応用分野は一気に広がり、今日、共振
子、フィルタ、リレー、アクチュエータなど様々な電子
部品として、これら圧電材料が使用されるようになって
いる。
【0003】これら圧電材料の中で、ジルコン酸チタン
酸鉛、すなわちPbTiO3 −PbZrO3 系の磁器組
成物は、圧電性が大きいこと、高温まで使用可能である
ことなどの利点を有し、圧電材料として広範囲の分野で
使用されている。さらにZr、Tiの一部をMgとNb
で置換したPb(Mg1/3 Nb2/3 )O3 −PbTiO
3 −PbZrO3 からなる三成分系の圧電磁器組成物
(例えば特公昭42−9716号公報など)は、PbO
の蒸発が少なく焼成しやすいこと、主成分に種々の添加
物を加えることにより種々の圧電特性を持たせることが
可能であることなどから、圧電ブザー、周波数フィル
タ、圧電着火素子などの材料として利用されてきた。
【0004】これらPb(Mg1/3 Nb2/3 )O3 −P
bTiO3 −PbZrO3 からなる三成分系の組成に他
の添加物を加えた例としては、例えば、比誘電率を向上
させるために、Pbの一部をSr、Ca、Baで置換し
た材料(特公昭44−17103号公報)などが挙げら
れ、その組成を変化させた例としては、例えば機械強
度、圧電特性を向上させるためにPb、Zr、Ti、M
g、Nbの比を変化させた材料(特公昭44−3234
3号公報)などが挙げられる。
【0005】近年、電子機器の小型化や高性能化などに
伴い、家電製品や通信機器などに発音体として利用され
る圧電ブザーにも高い音圧発生機能、広い音域特性が要
求されるようになっている。そのため、これらに用いら
れる圧電材料には、高い圧電定数を得るために、大きな
電気機械結合係数と高誘電率が要求され、これらの材料
を用いて形成される圧電素子には、駆動電圧の低減と広
い音域特性への対応のために薄板化が要求されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような薄板形状の
圧電素子を生産する方法として、焼成の際に成形体から
の鉛の蒸発を抑制するために、シート状の成形体を積み
重ねて焼成する方法がとられている。このようにシート
状の成形体の重ね焼き焼成によって圧電素子を製造しよ
うとした場合、通常の組成や粒度の原料粉末を用いたも
のでは、焼結過程において磁器が粒成長し、この粒成長
のために焼成後の圧電素子の表面同士に焼き付き現象が
生じ、製造された圧電素子同士に剥離不良が発生する。
また、この焼成時の粒成長は、不均一な焼結の原因とも
なり、そのために圧電素子に反りが発生する。圧電素子
の製造においては、このような圧電素子同士の剥離不良
や圧電素子の反りなどの発生のため、圧電素子製造の際
の歩留りが低下し、製造コストが上昇するという課題が
あった。
【0007】こうした焼成後の圧電素子同士の剥離不良
や反りの問題を解決するため、一般的には原料粉末の成
形体を積み重ねる際に、それら成形体表面にZrO2
どの顆粒を塗布する方法が採用されている。
【0008】しかし、前記方法によって剥離不良の問題
はある程度解決するが、焼成時の異常粒成長の問題は解
決されていないため、圧電素子の反りなどの発生を防止
することは難しかった。
【0009】最近、原料粉末を仮焼した後、仮焼合成さ
れた粉末を特定の表面積になるように粉砕処理して成形
し、酸化性性雰囲気中で焼成する方法が提案されている
(特開平5−55661号公報)。
【0010】このように仮焼粉末を粉砕処理して粒度調
整を行うことにより焼成時の異常粒成長などが抑制され
ると考えられ、このため圧電素子同士の剥離不良や圧電
素子の反りはある程度低減されるが、仮焼粉末を所定の
粒度になるまで粉砕するのに時間がかかるため生産性が
悪化するという問題が新たに生ずる。
【0011】本発明はこのような課題に鑑みなされたも
のであり、成形体を重ね焼き焼成した際に得られる圧電
素子同士の剥離不良や圧電素子の反りを低減し、かつ電
気機械結合係数、比誘電率、圧電定数などの電気的特性
に優れた圧電体磁器組成物を安価に提供することを目的
としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る圧電磁器組成物は、aPb(Mg1/3
2/3 )O3 ・bPbTiO3 ・cPbZrO3 ・dN
25 (式中、a、b、cはそれぞれ、0.05≦a
≦0.25、0.30≦b≦0.55、0.30≦c≦
0.60の範囲にあり、かつa+b+c=1の条件を満
足する値を示し、dは0.0005≦d≦0.025の
範囲の値を示す)で表される組成を有することを特徴と
している(1)。
【0013】また本発明に係る圧電磁器組成物は、a
(Pb1-x-y-z Srx Bay Caz )(Mg1/3 Nb
2/3 )O3 ・bPbTiO3 ・cPbZrO3 ・dNb
25 (式中、a、b、cはそれぞれ、0.05≦a≦
0.25、0.30≦b≦0.55、0.30≦c≦
0.60の範囲にあり、かつa+b+c=1の条件を満
足する値を示し、d、x、y、zはそれぞれ0.000
5≦d≦0.025、0<x≦0.1、0<y≦0.
1、0<z≦0.1の範囲の値を示す)で表される組成
を有することを特徴としている(2)。
【0014】上記(1)又は(2)に記載の圧電磁器組
成物の製造には、通常圧電磁器を製造する際に使用され
る製造方法を用いることができ、例えば圧電磁器組成物
を構成する元素の酸化物、炭酸化物、水酸化物などの粉
末を前記した圧電磁器組成物の組成となるように配合
し、仮焼、解砕した後に成形し、その後重ね焼き焼成す
ることによって製造することができる。
【0015】各原料粉末の粒径は材料によって異なる
が、例えば0.1〜2μm程度が好ましく、仮焼、解砕
した後の粉末の粒径は、0.3〜1μm程度が好まし
く、その比表面積は0.5〜2m2 /g程度の値がよ
い。また、焼成条件も材料によって異なるが、例えば大
気雰囲気下に1150〜1200℃で1〜2時間焼成す
るのが好ましい。
【0016】焼成においては、成形体を積み重ねて焼成
することができ、この場合、特にジルコニア粉末などの
敷紛を成形体の表面に分散しておかなくてもよい。
【0017】
【作用】aPb(Mg1/3 Nb2/3 )O3 ・bPbTi
3 ・cPbZrO3 ・dNb25 で表される圧電磁
器組成物において、aは前記圧電磁器組成物中のPb
(Mg1/3 Nb2/3 )O3 のモル比を示し、aが0.0
5未満では電気特性は十分なものが得られるが、焼成後
の圧電素子の剥離率が低下して歩留りが低下し、他方a
が0.25を超えると圧電定数が低下する。bは前記圧
電磁器組成物中のPbTiO3 のモル比を示し、bが
0.30未満では比誘電率や圧電定数が低下し、他方b
が0.55を超えると圧電定数が低下する。cは前記圧
電磁器組成物中のPbZrO3 のモル比を示し、cが
0.30未満では圧電定数が低下し、他方cが0.60
を超えると圧電素子の全体的な電気的特性が劣化する。
dはaPb(Mg1/3 Nb2/3 )O3 ・bPbTiO3
・cPbZrO3 の組成からなる3成分系に過剰に添加
されたNb25 のモル比を示し、dが0.0005未
満では圧電素子同士の剥離率が低下し、他方dが0.0
25を超えると圧電定数が低下する。
【0018】上記(1)記載の圧電磁器組成物によれ
ば、aPb(Mg1/3 Nb2/3 )O3・bPbTiO3
・cPbZrO3 ・dNb25 (式中、a、b、cは
それぞれ、0.05≦a≦0.25、0.30≦b≦
0.55、0.30≦c≦0.60の範囲にあり、かつ
a+b+c=1の条件を満足する値を示し、dは0.0
005≦d≦0.025の範囲の値を示す)で表される
組成を有するので、焼結密度が大きく、かつ異常粒成長
が抑制され、仮焼粉末を細かい粒度に粉砕しなくても成
形体を重ね焼きして得られる圧電素子同士の剥離不良や
圧電素子の反りが低減される。また電気機械結合係数、
比誘電率、圧電定数などの特性にも優れた圧電体磁器組
成物となる。
【0019】次に、a(Pb1-x-y-z Srx Bay Ca
z )(Mg1/3 Nb2/3 )O3 ・bPbTiO3 ・cP
bZrO3 ・dNb25 で表される圧電磁器組成物に
おいて、a、b、c、dの範囲は上記(1)記載の圧電
磁器組成物の場合と全く同様の範囲の値を示しており、
その範囲よりも小さい場合、及びその範囲を超えた場合
には上記(1)記載の圧電磁器組成物と同様の傾向を示
す。またx、y、zのいずれについても、その範囲が
0.1を超えると、径方向電気機械結合定数が低下し、
圧電定数も小さくなる。
【0020】上記(2)記載の圧電磁器組成物によれ
ば、a(Pb1-x-y-z Srx Bay Caz )(Mg1/3
Nb2/3 )O3 ・bPbTiO3 ・cPbZrO3 ・d
Nb25 (式中、a、b、cはそれぞれ、0.05≦
a≦0.25、0.30≦b≦0.55、0.30≦c
≦0.60の範囲にあり、かつa+b+c=1の条件を
満足する値を示し、d、x、y、zはそれぞれ0.00
05≦d≦0.025、0<x≦0.1、0<y≦0.
1、0<z≦0.1の範囲の値を示す)で表される組成
を有するので、焼結密度が大きく、かつ異常粒成長が抑
制され、仮焼粉末を細かい粒度に粉砕しなくても成形体
を重ね焼きして得られる圧電素子同士の剥離不良や圧電
素子の反りが低減される。また、電気機械結合係数、比
誘電率、圧電定数などの特性にも一層優れた圧電体磁器
組成物となる。
【0021】
【実施例】以下、本発明に係る圧電磁器組成物の実施例
ならびに比較例を説明する。
【0022】まず、圧電磁器組成物の原料であるPb
O、TiO2 、ZrO2 、MgO、Nb25 、SrC
3 、BaCO3 、及びCaCO3 の粉末を用いて調合
を行った。この調合は、得られる焼結体の組成をa(P
1-x-y-z Srx Bay Caz)(Mg1/3 Nb2/3
3 ・bPbTiO3 ・cPbZrO3 ・dNb25
とした場合に、a、b、c、d、x、y及びzが表1〜
2に示す値になるように各原料粉末を秤量してボールミ
ル中に投入し、混合することにより行った。そして、前
記原料粉末をボールミルに投入した後、十分に湿式混合
を行った。
【0023】次に、得られた混合粉末をフィルタープレ
スを用いて脱水し、900℃で約2時間仮焼し、この仮
焼物を再びボールミルに入れて粉砕した。前記粉砕工程
を経た仮焼粉末の粒径は1μm程度であり、BET比表
面積は1.0〜1.5m2 /gであった。
【0024】次に、仮焼、粉砕された粉末に有機バイン
ダを添加して混練し、押し出し機によりその厚さが50
μmのテープを形成した。
【0025】次に、このテープを直径15mmの円板状
成形体になるように打ち抜き、20枚ずつ重ねて、大気
雰囲気下に1150〜1200℃で1〜2時間焼成し、
圧電磁器組成物の製造を完了した。
【0026】次に、前記方法により得られた圧電磁器組
成物を、水を張った超音波洗浄機中に投入し、前記超音
波洗浄器を10分間作動させ、20枚づつ積み重ねられ
た焼結体がこの操作によりどの程度剥離するかを調べ
た。表1及び表2中の剥離率は超音波洗浄機で剥離した
圧電素子枚数を投入枚数で割ったものである。
【0027】次に、剥離した焼結体の両面に銀電極の塗
布、焼き付けを行った後、約3kV/mmの電圧を印加
する分極処理を行い、ベクトルインピーダンスアナライ
ザにて電気的特性を測定した。原料粉末の組成、得られ
た焼結体の電気的特性及び焼結特性(剥離率)を下記の
表1〜2に示している。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】上記表1〜2に示した実施例1〜14及び
比較例1〜9は、a(Pb1-x-y-zSrx Bay Ca
z )(Mg1/3 Nb2/3 )O3 ・bPbTiO3 ・cP
bZrO3 ・dNb25 で表される誘電体磁器組成物
のdの値、すなわち過剰に添加するNb25 の量を一
定に保ち、3成分のモル比a、b、cを変化させたもの
である。なお、x、y、zが0の場合は、aPb(Mg
1/3 Nb2/3 )O3 ・bPbTiO3 ・cPbZrO3
・dNb25 の組成と同じになる。
【0031】表1〜2から明らかなように、aの値が
0.05〜0.25、bの値が0.30〜0.55、c
の値が0.30〜0.60の範囲内にある場合、すなわ
ち実施例1〜14に係る圧電磁器組成物の場合には、径
方向電気機械結合定数が37以上、比誘電率が720以
上、横効果圧電定数が100×10-12 m/V以上と優
れた電気的特性を示すのに対し、a、b、cのいずれか
一つが前記の範囲を外れた場合、すなわち比較例1〜9
に係る圧電磁器組成物の場合には、電気的特性が悪化す
るか、又は焼結体の剥離率が悪化している。特にaの値
が0.05より小さい場合は、電気的特性は優れている
にも拘らず、剥離率が大きく低下している。
【0032】また実施例15〜18及び比較例10、1
1は、a、b、cの値、すなわち3成分の割合を一定に
し、dの値、すなわち過剰に添加するNb25 の量を
変化させたものである。
【0033】実施例15〜18に係る圧電磁器組成物
(dが0.0005〜0.025)の場合には、電気的
特性に優れ、剥離率も高いのに対し、比較例10に係る
圧電磁器組成物の場合のようにdが小さ過ぎると、電気
的特性は優れるが、剥離率が大きく低下し、他方比較例
11に係る圧電磁器組成物の場合のように、dの値が大
き過ぎると、横効果圧電定数が低下する。
【0034】さらに、実施例19〜25、比較例12〜
14は、a、b、c、dの値を一定にし、x、y、zの
値、すなわちSr、Ba、Caの添加量を変化させたも
のである。
【0035】実施例19〜25に係る圧電磁器組成物の
場合(x、y、z≦0.100)には、電気的特性に優
れ、剥離率も高いのに対し、比較例12〜14に係る圧
電磁器組成物の場合(x、y、z<0.100)には、
径方向電気機械結合定数や横効果圧電定数が悪化する。
【0036】なお、実施例1〜25に係る圧電磁器組成
物には、反りは認められなかった以上の結果よりわかる
ように、実施例に係る圧電磁器組成物、すなわちa、
b、cがそれぞれ、0.05≦a≦0.25、0.30
≦b≦0.55、0.30≦c≦0.60の範囲にあ
り、かつa+b+c=1の条件を満足する値であり、か
つd、x、y、zがそれぞれ0.0005≦d≦0.0
25、x≦0.1、y≦0.1、z≦0.1の範囲の値
を示す圧電磁器組成物では、電気的特性に優れ、圧電素
子の剥離性も良好である。一方、a、b、c、d、x、
y、又はzが前記範囲を外れた比較例に係る圧電磁器組
成物の場合には、電気的特性が劣るか、又は圧電素子の
剥離性が低下する。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る圧電磁
器組成物(1)にあっては、aPb(Mg1/3 Nb
2/3 )O3 ・bPbTiO3 ・cPbZrO3 ・dNb
25 (式中、a、b、cはそれぞれ、0.05≦a≦
0.25、0.30≦b≦0.55、0.30≦c≦
0.60の範囲にあり、かつa+b+c=1の条件を満
足する値を示し、dは0.0005≦d≦0.025の
範囲の値を示す)で表される組成を有するので、緻密で
異常粒成長のない焼結体となり、成形体を重ね焼きした
際に得られる圧電素子同士の剥離不良や圧電素子の反り
を低減することができる。また、電気機械結合係数、比
誘電率、圧電定数などの特性にも優れ、組成の調整の他
に仮焼粉末を細かい粒度に粉砕するなど余分の製造工程
を含まず、敷き粉なども用いないので、圧電体磁器組成
物を安価に提供することができる。
【0038】また本発明に係る圧電磁器組成物(2)に
あっては、a(Pb1-x-y-z SrxBay Caz )(M
1/3 Nb2/3 )O3 ・bPbTiO3 ・cPbZrO
3 ・dNb25 (式中、a、b、cはそれぞれ、0.
05≦a≦0.25、0.30≦b≦0.55、0.3
0≦c≦0.60の範囲にあり、かつa+b+c=1の
条件を満足する値を示し、d、x、y、zはそれぞれ
0.0005≦d≦0.025、0<x≦0.1、0<
y≦0.1、0<z≦0.1の範囲の値を示す)で表さ
れる組成を有するので、緻密で異常粒成長のない焼結体
となり、成形体を重ね焼きした際に得られる圧電素子同
士の剥離不良や圧電素子の反りを低減することができ
る。また、電気機械結合係数、比誘電率、圧電定数など
の特性にも一層優れ、組成の調整の他に仮焼粉末を細か
い粒度に粉砕するなど余分の製造工程を含まず、敷き粉
なども用いないので、圧電体磁器組成物を安価に提供す
ることができる。
【0039】従って、これらの圧電磁器組成物は圧電ブ
ザーや圧電アクチェータなどの用途に好適な材料とな
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 aPb(Mg1/3 Nb2/3 )O3 ・bP
    bTiO3 ・cPbZrO3 ・dNb25 (式中、
    a、b、cはそれぞれ、0.05≦a≦0.25、0.
    30≦b≦0.55、0.30≦c≦0.60の範囲に
    あり、かつa+b+c=1の条件を満足する値を示し、
    dは0.0005≦d≦0.025の範囲の値を示す)
    で表される組成を有することを特徴とする圧電磁器組成
    物。
  2. 【請求項2】 a(Pb1-x-y-z Srx Bay Caz
    (Mg1/3 Nb2/3)O3 ・bPbTiO3 ・cPbZ
    rO3 ・dNb25 (式中、a、b、cはそれぞれ、
    0.05≦a≦0.25、0.30≦b≦0.55、
    0.30≦c≦0.60の範囲にあり、かつa+b+c
    =1の条件を満足する値を示し、d、x、y、zはそれ
    ぞれ0.0005≦d≦0.025、0<x≦0.1、
    0<y≦0.1、0<z≦0.1の範囲の値を示す)で
    表される組成を有することを特徴とする圧電磁器組成
    物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5753136A (en) * 1996-05-28 1998-05-19 Kabushiki Kaisha Toyota Chuo Kenkyusho Piezoelectric ceramic composition

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5753136A (en) * 1996-05-28 1998-05-19 Kabushiki Kaisha Toyota Chuo Kenkyusho Piezoelectric ceramic composition

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