JPH07277314A - ラベル貼着装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 写真フイルムパトローネの外周面に高速でラ
ベルを貼りつける。 【構成】 第２支持部材が支持位置，第３支持部材が退
避位置の状態で、写真フイルムパトローネ３２が第１，
第２支持部材に載置される。写真フイルムパトローネ３
２の搬送が開始されると、板カムによって写真フイルム
パトローネ３２が第３支持部材によって挟まれるととも
に、第２支持部材が退避される。写真フイルムパトロー
ネ３２が搬送される間に、前部３３ａがラベル２０を介
してラベル押さえローラ７０を押し、ラベル押さえロー
ラ７０が上方へ回動される。ラベル２０が前部３３ａか
ら上部３３ｂにかけて押しつけられ貼着される。写真フ
イルムパトローネ３２の搬送中にラベル押さえローラ７
４が上部ｂを念押しする。写真フイルムパトローネ３２
が停止すると、ラベル押さえローラ７５が降下して後部
３３ｃにラベル２０を押しつける。次の停止位置では、
ラベル押さえローラ７６が斜め下方に降下してラベル２
０を曲面部３３ｄに押しつけ貼着する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、写真フイルムパトロー
ネの外周面にラベルを貼りつけるラベル貼着装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】ラベル貼着装置としては、例えば特開平
２−１６６０３８号公報に開示されたものが知られてい
る。これは、搬送ベルトにてラベルを貼りつけるべき容
器を所定間隔をおいて水平搬送する。この搬送路の途中
に光電スイッチが設けてあり、この光電光路を容器が遮
って光電スイッチがＯＮになると、容器の上方からラベ
ルが供給されるとともに、ラベル押さえローラが通過中
の容器の表面まで降下して所定時間ラベルを容器の上部
表面に押しつける。この結果、容器の上部にラベルが貼
りつけられる。

【０００３】一方、近年、本出願人から樹脂製の写真フ
イルムパトローネが提案されている。これは、例えば特
開平５−７２６７１号公報に開示されているように、写
真フイルムをロール状に巻きつけたスプールをパトロー
ネ本体内に回動自在に収納し、スプールをフイルム給送
方向に回転させることによって写真フイルムの先端をフ
イルム出入口からパトローネ本体外に送り出すようにし
たものである。このため、パトローネ本体は２個の樹脂
製部品より構成され、この内周壁面に巻緩み防止用のリ
ブと、フイルム通路の入口にフイルムロールからフイル
ム先端部を分離するフイルム先端分離爪とが形成してあ
る。前記公報の写真フイルムパトローネはほぼ円筒状で
あるが、例えば特開平５−２０４０９３号公報に開示さ
れた写真フイルムパトローネは、曲面と平面とが組み合
わせられた特殊な外周面を有している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のようなラベル貼
着装置は、平面的な容器の上部にのみ貼りつけるための
ものであるから、上記のような特殊な外周面を有した新
型の写真フイルムパトローネの外周面にラベルを貼りつ
けるためには、写真フイルムパトローネの姿勢を数回変
更する必要があり、高速なラベル貼着を行うことができ
なかった。

【０００５】本発明は、写真フイルムパトローネの外周
面に高速でラベルを貼りつけることができるようにした
ラベル貼着装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１記載のラベル貼着装置は、搬送ベルトに所
定間隔で設けられた複数のパレットと、このパレット上
に設けられ、少なくも写真フイルムパトローネの両端面
を水平方向から挟むようにして保持する保持手段と、搬
送されてきた写真フイルムパトローネの前部にラベルの
一端部が貼着されるように保持し、１枚のラベルが写真
フイルムパトローネの前部に貼着された後に次のラベル
を繰り出すラベル供給手段と、搬送ベルトの搬送路に沿
って設けられ、写真フイルムパトローネの外周面の形状
に対応して外周面の各部位毎にラベルを押さえつける複
数のラベル押さえ手段とを備え、写真フイルムパトロー
ネが搬送される間に写真フイルムパトローネの外周面に
ラベルを貼着するものである。

【０００７】請求項２記載のラベル貼着装置は、所定間
隔で設けられたパレットの各々に写真フイルムパトロー
ネを１個ずつ載置して水平方向に搬送する搬送ベルト
と、前記パレット上に設けられ、写真フイルムパトロー
ネのフイルム出入口付近を下方から支持する第１支持部
材と、前記パレット上に設けられ、フイルム出入口付近
を除く搬送ベルト側に面した写真フイルムパトローネの
曲面部を下方から支持する支持位置と搬送ベルトの幅方
向の外側へ向かって退避して写真フイルムパトローネの
曲面部に非接触な退避位置との間で移動自在な第２支持
部材と、前記パレット上に設けられ、写真フイルムパト
ローネの両端面を搬送ベルトの幅方向の両側方から挟み
つけるようにして写真フイルムパトローネを支持する支
持位置と搬送ベルトの幅方向の外側へ向かって退避する
退避位置との間で移動自在な一対の第３支持部材と、前
記搬送ベルトの搬送方向に沿って搬送ベルトの両側に設
けられ、第２支持部材が支持位置にあるときには第３支
持部材が退避位置，第２支持部材が退避位置にあるとき
には第３支持部材が支持位置となるように、第２，第３
支持部材をそれぞれ移動させるカム部材と、搬送ベルト
の上方に支持され、ラベルの貼着面を搬送方向の上流に
向けた状態で搬送ベルトの上方からラベルの一端部を写
真フイルムパトローネの搬送路に垂れ下げるようにして
保持し、１枚のラベルの一端部が写真フイルムパトロー
ネの前部に貼着された後に次のラベルを繰り出すラベル
供給手段と、このラベル供給手段によって垂れ下げられ
たラベルの背後に回動自在に設けられたアーム部材と、
このアーム部材の先端部に取り付けられるとともに、搬
送されてきた写真フイルムパトローネの前部にラベルを
介して押され、上方に回動されながら写真フイルムパト
ローネの前部から上部にかけてラベルを押しつけ貼着す
る第１ローラと、この第１ローラの下流に設けられ、搬
送中の写真フイルムパトローネの上部にラベルを再度押
しつける第２ローラと、この下流に設けられ、上方から
下方に向かってほぼ垂直に降下して停止中の写真フイル
ムパトローネの後部にラベルを貼着する第３ローラと、
この下流に設けられ、上方から斜め下方に向かって降下
してラベルの端部を停止中の写真フイルムパトローネの
曲面部に貼着する第４ローラとを備えたものである。

【０００８】請求項３記載のラベル貼着装置は、請求項
２記載のラベル貼着装置において、前記第３ローラを上
方から下方に向かってほぼ垂直に降下させた後、さらに
上下方向に往復動させるようにしたものである。

【０００９】請求項４記載のラベル貼着装置は、請求項
２，３記載のラベル貼着装置において、前記第４ローラ
を上方から斜め下方に向かって降下させた後、さらに斜
め上下方向に往復動させるようにしたものである。

【００１０】

【作用】写真フイルムパトローネが少なくともその両端
面が保持された状態でパレットごと搬送される。搬送路
の上方から１枚ずつラベルが供給される。ラベルの一端
部が写真フイルムパトローネの前部に貼着された後、写
真フイルムパトローネが搬送される間に、写真フイルム
パトローネの外周面の各部位毎に異なるラベル押さえ手
段によってラベルが押しつけられる。これによって、写
真フイルムパトローネの姿勢を変更する必要がないか
ら、高速で写真フイルムパトローネの外周面にラベルが
貼着される。

【００１１】

【実施例】本発明のラベル貼着装置を示す図２及び図３
において、搬送ベルト１０には等間隔に多数のパレット
１１が固着されており、搬送ベルト１０が駆動される
と、搬送ベルト１０の上部ではパレット１１が水平移動
される。搬送ベルト１０の両縁には、搬送方向に沿っ
て、後述する一対の板カム１２ａ，１２ｂ，１３ａ，１
３ｂが配置されている。

【００１２】搬送ベルト１０の上方には、写真フイルム
パトローネの搬送路にラベルを１枚ずつ繰り出して供給
するラベルヘッド１４が支柱１５の上部に支持されてい
る。このラベルヘッド１４の水平面内，垂直面内におけ
る回転角度位置は、２つのハンドル１６ａ，１６ｂを操
作することにより任意に変更することができる。このラ
ベルヘッド１４には、離型紙付きラベル１７がラベルド
ラム１８にロール状に巻き付けられた状態で供給され
る。この離型紙付きラベル１７は、切れ目のない長尺の
離型紙１９に、写真フイルムパトローネの被貼着面の長
さに対応して形成された短冊状のラベル２０の貼着面
（接着剤層が塗布された面）を多数接合したものであ
る。

【００１３】離型紙付きラベル１７は、ローラ２１〜２
３によって案内されて楔状のエッジ部材２５の先端部に
巻きつけられ、ここで離型紙１９がラベル２０から剥が
される（図１（Ａ）参照）。ただし、ラベル２０は完全
には剥がされず、一部を残した状態でラベル２０の一端
部がエッジ部材２５の先端部から垂れ下がった状態に保
持される。長尺の離型紙１９はローラ２８，２９によっ
て離型紙用ドラム３０に案内され、これに巻き取られ
る。なお、ラベル２０の表面には、写真フイルムパトロ
ーネ内に収納された写真フイルムの感度等が印刷されて
いる。

【００１４】図４において、写真フイルムパトローネ３
２のパトローネ本体３３は、２個の樹脂製部品３４，３
５を接合したもので、この中には写真フイルムをロール
状に巻きつけたスプール３６が回動自在に収納されてい
る。パトローネ本体３３の外周面は、曲面と平面とが組
み合せられて形成されている。樹脂製部品３４，３５の
つなぎ目に形成されたフイルム出入口３７付近及びパト
ローネ本体３３の端面３８，３９側の縁部を除く外周面
には、ラベル２０の厚みに対応した浅い溝４０が形成さ
れ、ここにラベル２０が貼着される。このラベル貼着に
よってパトローネ本体３３の強度が向上され、写真フイ
ルムパトローネ３２を不用意に落下させた場合にもパト
ローネ本体３３が分離することがない。

【００１５】なお、写真フイルムパトローネ３２をラベ
ル貼着装置のパレット１１にセットする際には、フイル
ム出入口３７を搬送ベルト１０側（下方）に向けた状態
でセットするから、符号３３ａで示した部分をパトロー
ネ本体３３の前部，符号３３ｂで示した部分を上部，符
号３３ｃで示した部分を後部，符号３３ｄで示した部分
を曲面部と呼ぶ。

【００１６】前記パレット１１の上には、図５，図６及
び図７に示すように、フイルム出入口３７を搬送ベルト
１０側（下方）に向けた状態で写真フイルムパトローネ
３２を支持する第１，第２，第３の支持部材４２，４
３，４４が設けられている。第１支持部材４２は、パレ
ット１１の中央部に固定され、パトローネ本体３３のフ
イルム出入口３７付近を下方から支持する（図７（Ａ）
参照）。したがって、第１支持部材４２の上部には、フ
イルム出入口３７付近に対応した凹部が形成されてい
る。

【００１７】第２支持部材４３は、一対の支持部４３
ａ，４３ｂからなり、これらによって曲面部３３ｄの縁
部を下方から支持するものである。支持部４３ａ，４３
ｂはコイルバネ４５で互いに連結され、第１支持部材４
２の側面に当接するようにパレット１１の中央部に向か
って付勢されている。支持部４３ａ，４３ｂには、それ
ぞれ一対の軸４６，４７がそれぞれ固定されており、こ
の軸４６，４７が軸受４８，４９に摺動自在に支持され
ている。

【００１８】軸受４８，４９には、前記板カム１３ａ，
１３ｂによって押されるカム受け軸５１，５２が挿通さ
れている。この細軸部５１ａ，５２ａは支持部４３ａ，
４３ｂの挿通孔５３ａ，５３ｂ（図１，図７（Ｂ）参
照）をそれぞれ挿通して、細軸部５１ａ，５２ａの各先
端部が支持部４３ｂ，４３ａの面に当接している。した
がって、図６に示すように、カム受け軸５１，５２が板
カム１３ａ，１３ｂによって押されると、細軸部５１
ａ，５２ａの各先端部がそれぞれ支持部４３ｂ，４３ａ
を押し、支持部４３ａ，４３ｂはコイルバネ４６の付勢
に抗して図面の左右外方の退避位置へ移動される。板カ
ム１３ａ，１３ｂによる押圧が解除されると、コイルバ
ネ４６によって支持部４３ａ，４３ｂは元の支持位置に
復帰される。

【００１９】第３支持部材４４は、一対の支持部４４
ａ，４４ｂからなり、写真フイルムパトローネ３２の端
面３８，３９を図面の左右外方から挟むように支持する
ものである。支持部４４ａ，４４ｂの縁部には、図７
（Ｃ）に示すように、突条５４，５５が形成されてお
り、支持部４４ａ，４４ｂの挟持のみでも写真フイルム
パトローネ３２を落下させずに保持することができるよ
うになっている。支持部４４ａ，４４ｂは、軸５６，５
７を介して基部５８，５９に進退自在に保持されてお
り、コイルバネ６１，６２によって基部５８，５９から
離れる方向に付勢されている。

【００２０】基部５８，５９は、軸受４８，４９の上部
に、図面の左右方向に移動自在に取り付けられており、
コイルバネ６３，６４によって左右外方の退避位置へ付
勢されている。基部５８，５９の端部の各々に固定され
たカム受け部材６５，６６が板カム１２ａ，１２ｂによ
って押圧されると、図６に示すように、基部５８，５９
はパレット１１の内側の支持位置へ移動され、支持部４
４ａ，４４ｂが写真フイルムパトローネ３２を水平方向
から挟んで支持する。

【００２１】図１に示すように、エッジ部材２５の背後
には、例えば弾力性のあるゴムやスポンジによって形成
されたラベル押さえローラ７０が設けられている。この
ラベル押さえローラ７０は、反時計方向に付勢されたア
ーム７１の先端部に取り付けられ、このアーム７１はラ
ベルヘッド１４の基部１４ａに固定された棒状部材７２
の先端部に回動自在に取り付けられている。

【００２２】写真フイルムパトローネ３２が搬送されて
くると、前部３３ａがラベル２０を介してラベル押さえ
ローラ７０を押圧する。写真フイルムパトローネ３２が
搬送されるにつれて、ラベル押さえローラ７０は二点鎖
線で示したように時計方向に回動され、図８（Ａ）に示
すように、ラベル２０が写真フイルムパトローネ３２の
外周面の前部３３ａから上部３３ｂにかけて貼着され
る。また、これと同時にラベル２０は離型紙１９から完
全に剥離される。この後、離型紙用ドラム３０が回転駆
動されて所定の長さだけ離型紙１９が巻き付けられ、次
のラベル２０がエッジ部材２５の先端部から突出され
る。

【００２３】ラベル押さえローラ７０の下流には、図３
に示したように、さらに３個のラベル押さえローラ７
４，７５，７６が所定の間隔をおいて順次に配置されて
いる。これらのラベル押さえローラ７４，７５，７６
は、ラベル押さえローラ７０と同様の弾力性のある材料
によって形成されている。なお、図面の煩雑化を避ける
ため、図２にはラベル押さえローラ７０，７４，７５，
７６を図示していない。

【００２４】ラベル押さえローラ７４は、適度な押圧力
で通過中の写真フイルムパトローネ３２の上部３３ｂを
押圧する（図８（Ｂ）参照）ように、下方に付勢されて
いるとともに、一定の高さ以下には下がらないように規
制されている。

【００２５】ラベル押さえローラ７５は、アーム７７を
介してエアシリンダ７８に連結されており、エアシリン
ダ７８の上部は軸７９を中心に基板８０に回動自在に取
り付けられている。そして、ラベル押さえローラ７５
は、エアシリンダ７８とともにコイルバネ８１により時
計方向に付勢され、基板８０に立設されたストッパ８０
ａに押しつけられている。ラベル押さえローラ７５の下
方の所定位置に写真フイルムパトローネ３２が到達する
と、これを図示しない検知手段が検知し、搬送が停止さ
れる。次の瞬間に、ラベル押さえローラ７５が降下し、
コイルバネ８１の付勢力により写真フイルムパトローネ
３２の後部３３ｃを押圧する（図８（Ｃ）参照）。この
ラベル押さえローラ７５は、一旦後部３３ｃの高さまで
降下した後、後部３３ｃの上下方向の高さの範囲内で上
下動する。これによって、ラベル２０の後部３３ｃへの
貼着が確実に行われる。

【００２６】ラベル押さえローラ７６は斜めに設置され
ており、アーム８２を介してエアシリンダ８３に連結さ
れている。そして、このラベル押さえローラ７６も前記
ラベル押さえローラ７５と同様に、基板８４に軸８５を
中心に回動自在に取り付けられ、コイルバネ８６によっ
て時計方向に付勢され、ストッパ８７に押しつけられて
いる。ラベル押さえローラ７６の斜め下方に写真フイル
ムパトローネ３２が停止されると、これを検知して斜め
下方に降下し、コイルバネ８６の付勢力により曲面部３
３ｄを押圧する（図８（Ｄ）参照）。このラベル押さえ
ローラ７６も、前記ラベル押さえローラ７５と同様に、
一旦曲面部３３ｄの高さまで降下した後は、ラベル２０
の端部が確実に曲面部３３ｄに貼着されるように、曲面
部３３ｄの上下方向の高さの範囲内で斜め方向に往復動
する。

【００２７】なお、図１及び図８では、ラベル２０がパ
トローネ本体３３の外周面に貼着される様子を明瞭に示
すために、パトローネ本体３３の外周面に形成された溝
４０を省略した状態で図面を描いてある。

【００２８】このように構成されたラベル貼着装置の作
用を説明する。まず、離型紙付きラベル１７が巻き付け
られたラベルドラム１８をラベルヘッド１４に取り付け
る。離型紙付きラベル１７をラベルドラム１８から引き
出してローラ２１〜２３に掛け渡し、これをエッジ部材
２５の先端に回す。このとき、予め離型紙１９から数枚
のラベル２０を剥がしておくとよい。離型紙１９の先端
部をローラ２８，２９を介して離型紙用ドラム３０の軸
に固定し、１枚のラベル２０がエッジ部材２５の先端か
ら垂れ下がった状態にセットする。

【００２９】別ラインで組み立てられた写真フイルムパ
トローネ３２は、ラベル貼着装置の上流端まで搬送ベル
ト等で搬送されてくる。ラベル貼着装置の上流端では、
板カム１２ａ，１２ｂ，１３ａ，１３ｂは存在していな
いから、第２支持部材４３は支持位置，第３支持部材４
４は退避位置にそれぞれセットされている。搬送ベルト
１０の上流端の近傍には、図示しないロボットアームが
設置されており、これによって写真フイルムパトローネ
３２が１個ずつ保持され、パレット１１の第１支持部材
４２，第２支持部材４３の上にフイルム出入口３７を下
向きにした状態で載置される。なお、この載置作業中
は、搬送ベルト１０は停止されている。

【００３０】写真フイルムパトローネ３２がパレット１
１の第１支持部材４２，第２支持部材４３に載置される
と、搬送ベルト１０の駆動が開始される。パレット１１
が板カム１２ａ，１２ｂ，１３ａ，１３ｂの位置に到達
すると、板カム１２ａ，１２ｂによってカム受け軸５
１，５２が、板カム１３ａ，１３ｂによってカム受け部
材６５，６６がそれぞれ搬送ベルト１０の内側に向かっ
て押圧される。これによって、第２支持部材４３は退避
位置へ，第３支持部材４４は支持位置へそれぞれ移動さ
れ、写真フイルムパトローネ３２の曲面部３３ｄが露呈
されるとともに、写真フイルムパトローネ３２が第３支
持部材４４によって水平方向から保持される。

【００３１】ラベルヘッド１４の下方には、ラベル２０
の一端部がエッジ部材２５から垂れ下がった状態で写真
フイルムパトローネ３２が到来するのを待機している。
ここに搬送されてきた写真フイルムパトローネ３２の前
部３３ａが、ラベル２０の接着剤層に当接し、これを押
すから、ラベル２０の一端部は背後に配置されているラ
ベル押さえローラ７０との間に挟まれて写真フイルムパ
トローネ３２の前部３３ａに貼着される。

【００３２】写真フイルムパトローネ３２が搬送される
につれて、写真フイルムパトローネ３２の前部３３ａが
ラベル２０をラベル押さえローラ７０ごと下流側へ押す
ことになる。これによって、ラベル押さえローラ７０は
上方へ回動されながら、相対的にラベル２０を写真フイ
ルムパトローネ３２の前部３３ａから上部３３ｂにかけ
て押しつけることになる。この間に、ラベル２０は離型
紙１９から完全に剥離される。さらに、写真フイルムパ
トローネ３２が搬送され、、ラベル押さえローラ７４の
下方に到達すると、ラベル押さえローラ７４によって上
部３３ｂのラベル２０が再び押さえつけられる。

【００３３】写真フイルムパトローネ３２がラベル押さ
えローラ７５の下方に到達すると、搬送ベルト１０の駆
動が停止される。この直後に、エアシリンダ８０によっ
てラベル押さえローラ７５が降下され、ラベル２０の後
半部が写真フイルムパトローネ３２の後部３３ｃに押し
つけられ貼着される。そして、さらにラベル押さえロー
ラ７５は上下動され、ラベル２０が後部３３ｃに数回押
しつけられる。この後、ラベル押さえローラ７５が上昇
されるとともに、搬送ベルト１０の駆動が再開される。

【００３４】写真フイルムパトローネ３２がラベル押さ
えローラ７６の下方に到着すると、搬送ベルト１０の駆
動が再び停止される。この直後に、ラベル押さえローラ
７６が上方から斜め下方へ降下され、ラベル２０を曲面
部３３ｄに押しつける。この後、さらにラベル押さえロ
ーラ７６が往復動されるから、ラベル２０は曲面部３３
ｄに確実に貼着される。この後、ラベル押さえローラ７
６が写真フイルムパトローネ３２の搬送を邪魔しない元
の位置へ上昇されると、搬送ベルト１０の駆動が再開さ
れる。ラベル２０が貼着された写真フイルムパトローネ
３２が搬送ベルト１０の終端部まで搬送されると、滑り
板８８を滑って下方に用意された別の搬送ベルト８９に
載置され、検査装置を経て梱包工程へ搬送される。以上
の動作が繰り返されて、次々と写真フイルムパトローネ
３２へのラベル貼着が行われる。本実施例のラベル貼着
装置では、約１個／秒の高速度で写真フイルムパトロー
ネへのラベル貼着を行うことができる。

【００３５】以上説明した実施例では、写真フイルムパ
トローネを下方から支持する第１，第２支持部材をパレ
ットに設けたが、これらを省略し、水平方向から写真フ
イルムパトローネを支持する第３支持部材のみにするこ
ともできる。この場合には、写真フイルムパトローネを
パレットに載置する際に、ロボットアームによって写真
フイルムパトローネを第３支持部材の間に保持させたま
ま、第３支持部材を支持位置へ移動させて写真フイルム
パトローネを支持させる。この後に、ロボットアームに
よる写真フイルムパトローネの保持を解除すればよい。

【００３６】また、上記実施例では、前記ラベル押さえ
ローラ７４は、常に写真フイルムパトローネの上部を押
圧する位置にあるようにしたが、エアシリンダによって
作業終了後に上昇させるようにしてもよい。また、ラベ
ル押さえローラ７５，７６の下方では、搬送ベルトを停
止させる必要があるが、写真フイルムパトローネ３２が
到着したことを検知する手段として、周知のホトセンサ
を使用した光電スイッチや通過するパレットの接触によ
ってＯＮされるマイクロスイッチ等を採用することがで
きる。なお、本発明のラベル貼着装置は、ラベル押さえ
ローラの移動方向等の動作を変更することにより、上記
したような形状の写真フイルムパトローネに限らず、他
の形状の写真フイルムパトローネにもラベルを貼着する
ことができる。

【００３７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のラベル貼
着装置によれば、少なくも写真フイルムパトローネの両
端面を水平方向から挟むようにして保持する保持手段を
パレット上に設け、搬送路に１枚ずつラベルを供給する
ラベル供給手段を設けるとともに、写真フイルムパトロ
ーネの外周面の形状に対応した複数のラベル押さえ手段
を搬送ベルトの搬送路に沿って設けたので、写真フイル
ムパトローネの姿勢を変更する必要がなくなり、高速で
写真フイルムパトローネの外周面にラベルを貼着するこ
とができる。

【００３８】また、フイルム出入口付近を下方から支持
する第１支持部材をパレットに固定し、下方に面した曲
面部を支持する第２支持部材，両端面を水平方向から支
持する第３支持部材をそれぞれ支持位置と退避位置との
間で移動自在とした。そして、写真フイルムパトローネ
をパレットに供給する際には、第２支持部材が支持位
置，第３支持部材が退避位置にあり、写真フイルムパト
ローネの搬送が開始されると、写真フイルムパトローネ
が第３支持部材が支持位置，第２支持部材が退避位置に
移動される。したがって、写真フイルムパトローネの供
給が容易に行えるとともに、ラベルの貼着時には支持部
材が邪魔にならないように写真フイルムパトローネが確
実に支持される。写真フイルムパトローネが搬送される
間に、写真フイルムパトローネの前部がラベルを介して
第１ローラを押し、第１ローラが上方へ回動されるか
ら、ラベルは前部から上部にかけて押しつけられ、貼着
される。さらに、第２ローラが上部を押しつけるから、
ラベルと上部との貼着が確実になる。写真フイルムパト
ローネが停止されると、第３ローラが降下してラベルを
後部に押しつけ貼着する。このとき、第３ローラを往復
運動させるようにすると、貼着がより確実になる。次
に、再び停止されると、第４ローラが斜め下方に降下し
てラベルを曲面部に押しつけ貼着する。このときも、第
４ローラを往復運動させると、ラベルと曲面部との貼着
がより確実になる。このように、写真フイルムパトロー
ネの姿勢を変更することなく、曲面と平面との組合せに
よって形成された特殊な写真フイルムパトローネの外周
面にラベルを高速で確実に貼着することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】４つのラベル押さえローラと写真フイルムパト
ローネとの関係を示す説明図である。

【図２】ラベル貼着装置の俯瞰図である。

【図３】ラベル貼着装置の側面図である。

【図４】写真フイルムパトローネの外観を示す斜視図で
ある。

【図５】第２支持部材が支持位置、第３支持部材が退避
位置にセットされた状態を示す概略図である。

【図６】第２支持部材が退避位置、第３支持部材が支持
位置にセットされた状態を示す概略図である。

【図７】第１〜第３の各支持部材がそれぞれ写真フイル
ムパトローネを支持している状態を示す概略図である。

【図８】４つのラベル押さえローラがそれぞれラベルを
写真フイルムパトローネの所定位置に押しつける様子を
示す説明図である。

【符号の説明】

１０ 搬送ベルト １１ パレット １２ａ，１２ｂ，１３ａ，１３ｂ 板カム １４ ラベルヘッド １７ 離型紙付きラベル １９ 離型紙 ２０ ラベル ２５ エッジ部材 ３２ 写真フイルムパトローネ ３３ パトローネ本体 ３３ａ 前部 ３３ｂ 上部 ３３ｃ 後部 ３３ｄ 曲面部 ３７ フイルム出入口 ４２ 第１支持部材 ４３ 第２支持部材 ４４ 第３支持部材 ７０，７４，７５，７６ ラベル押さえローラ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 搬送ベルトに所定間隔で設けられた複数
   のパレットと、このパレット上に設けられ、少なくも写
   真フイルムパトローネの両端面を水平方向から挟むよう
   にして保持する保持手段と、搬送されてきた写真フイル
   ムパトローネの前部にラベルの一端部が貼着されるよう
   に保持し、１枚のラベルが写真フイルムパトローネの前
   部に貼着された後に次のラベルを繰り出すラベル供給手
   段と、搬送ベルトの搬送路に沿って設けられ、写真フイ
   ルムパトローネの外周面の形状に対応して外周面の各部
   位毎にラベルを押さえつける複数のラベル押さえ手段と
   を備え、写真フイルムパトローネが搬送される間に写真
   フイルムパトローネの外周面にラベルを貼着することを
   特徴とするラベル貼着装置。
2. 【請求項２】 所定間隔で設けられたパレットの各々に
   写真フイルムパトローネを１個ずつ載置して水平方向に
   搬送する搬送ベルトと、前記パレット上に設けられ、写
   真フイルムパトローネのフイルム出入口付近を下方から
   支持する第１支持部材と、前記パレット上に設けられ、
   フイルム出入口付近を除く搬送ベルト側に面した写真フ
   イルムパトローネの曲面部を下方から支持する支持位置
   と搬送ベルトの幅方向の外側へ向かって退避して写真フ
   イルムパトローネの曲面部に非接触な退避位置との間で
   移動自在な第２支持部材と、前記パレット上に設けら
   れ、写真フイルムパトローネの両端面を搬送ベルトの幅
   方向の両側方から挟みつけるようにして写真フイルムパ
   トローネを支持する支持位置と搬送ベルトの幅方向の外
   側へ向かって退避する退避位置との間で移動自在な一対
   の第３支持部材と、前記搬送ベルトの搬送方向に沿って
   搬送ベルトの両側に設けられ、第２支持部材が支持位置
   にあるときには第３支持部材が退避位置，第２支持部材
   が退避位置にあるときには第３支持部材が支持位置とな
   るように、第２，第３支持部材をそれぞれ移動させるカ
   ム部材と、搬送ベルトの上方に支持され、ラベルの貼着
   面を搬送方向の上流に向けた状態で搬送ベルトの上方か
   らラベルの一端部を写真フイルムパトローネの搬送路に
   垂れ下げるようにして保持し、１枚のラベルの一端部が
   写真フイルムパトローネの前部に貼着された後に次のラ
   ベルを繰り出すラベル供給手段と、このラベル供給手段
   によって垂れ下げられたラベルの背後に回動自在に設け
   られたアーム部材と、このアーム部材の先端部に取り付
   けられるとともに、搬送されてきた写真フイルムパトロ
   ーネの前部にラベルを介して押され、上方に回動されな
   がら写真フイルムパトローネの前部から上部にかけてラ
   ベルを押しつけ貼着する第１ローラと、この第１ローラ
   の下流に設けられ、搬送中の写真フイルムパトローネの
   上部にラベルを再度押しつける第２ローラと、この下流
   に設けられ、上方から下方に向かってほぼ垂直に降下し
   て停止中の写真フイルムパトローネの後部にラベルを貼
   着する第３ローラと、この下流に設けられ、上方から斜
   め下方に向かって降下してラベルの端部を停止中の写真
   フイルムパトローネの曲面部に貼着する第４ローラとを
   備えたことを特徴とするラベル貼着装置。
3. 【請求項３】 前記第３ローラは、上方から下方に向か
   ってほぼ垂直に降下した後、さらに上下方向に往復動さ
   れることを特徴とする請求項２記載のラベル貼着装置。
4. 【請求項４】 前記第４ローラは、上方から斜め下方に
   向かって降下した後、さらに斜め上下方向に往復動され
   ることを特徴とする請求項２，３記載のラベル貼着装
   置。