JP3443485B2 - ラベル貼着装置 - Google Patents

ラベル貼着装置

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JP3443485B2
JP3443485B2 JP17132695A JP17132695A JP3443485B2 JP 3443485 B2 JP3443485 B2 JP 3443485B2 JP 17132695 A JP17132695 A JP 17132695A JP 17132695 A JP17132695 A JP 17132695A JP 3443485 B2 JP3443485 B2 JP 3443485B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ラベル連続体の貼着
装置に関し、特にたとえば、剥離紙を有しない、いわゆ
るセパなしラベル連続体を適宜な長さに切断して被貼着
物に貼り付けする、ラベル連続体の貼着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のラベル連続体は、剥離紙を備え、
その剥離紙の剥離剤層面に適宜な形状のラベルが適宜な
間隔をおいて仮着されてなるものが多く、このようなラ
ベル連続体のラベル剥離紙からラベルを剥離し且つ貼着
するような構造のラベル貼着装置が多数開発され製造さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、昨今の
資源の無駄使いを防ぐという目的により、剥離紙を有し
ないラベル連続体、すなわちセパなしラベルの連続体が
開発されるようになってきた。したがって、この発明の
主たる目的は、このラベル剥離紙を有しないいわゆるセ
パなしラベルの連続体等を適宜な長さに切断した後、被
貼着物に貼り付けすることが可能な、新たなラベル連続
体の貼着装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1のラベル貼着装
置は、ラベル供給装置より供給されたラベル細片を吸引
孔で吸引してその表面に吸着する吸着面が形成され、且
つ、被貼付物の適宜の貼着部位にラベル細片が貼着され
るように、ラベル細片の供給される位置と貼着位置の上
との間において前後方向に移動するように形成された
吸着プレートと、吸着プレートの吸着面の反対側に形成
された押圧手段とを有し、押圧手段は、搬送手段で搬送
されてくる被貼付物の付近に進退自在に固定され、該押
圧手段は、それぞれ独立して作動するように複数形成さ
れ、且つバネ等の弾性体で押圧体が後退方向に引き寄せ
られるように形成され、該押圧手段の押圧体を被貼付物
に押し出す押出手段が押圧手段の近傍に形成され、該押
圧手段のストロークの最終端にて押圧手段が急激に停止
するように停止手段が形成され、押圧手段は、押出手段
が停止手段でその進行動作が停止された後も、被貼付物
に向けて慣性で進行移動するように形成された、ラベル
貼着装置である。
【0005】請求項2のラベル貼着装置は、吸着プレー
トは、平面で略楕円形の吸引孔が貫設され、吸引孔内に
押圧体が進退自在に設けられ、その一部において連結部
材を介してシリンダロッドと連結され、シリンダの作動
によりラベル細片が供給される位置と貼着位置との間に
おいて移動するように形成された、ラベル貼着装置であ
る。
【0006】
【作用】請求項1および2の発明によれば、吸着プレー
トは、ラベル供給装置より供給されたラベル細片を吸引
孔で吸引して、ラベル細片が供給される位置より貼着位
置に向けて移動させ、押圧手段で被貼着物にラベル細片
を押し付け貼り付ける。
【0007】
【発明の効果】請求項1および2の発明によれば、吸着
プレートによりラベル供給装置から供給されたラベル細
片を、吸引孔で吸引して供給される位置より貼着位置に
向けて移動させ、被貼着物の凹凸面、斜面あるいは段差
面に対応して正確且つ美麗に貼着することができる。
【0008】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
【0009】
【実施例】図1はこの発明に用いられるラベル連続体を
示す図であり、図1(A)は、その斜視図であり、図1
(B)は、の断面図である。
【0010】この図1図示例に用いられる長尺状のラベ
ル連続体10は、複数のラベル12が帯状に連続して形
成されたものであり、それぞれ各ラベル12の境界にお
いてカッティングして各々1枚のラベル細片10aが形
成されるように、各ラベル12間においてミシン目14
が形成されたものである。
【0011】そして、長尺状のラベル連続体10は、そ
れを形成する長尺状のラベル基材16の裏面に粘着剤層
18が形成され、前記ラベル基材16の表面側に剥離剤
層20が形成され、さらに前記ラベル基材16の表面側
であって、剥離剤層20との間においてラベル基材16
の表面の一部に印刷層22が形成されている。印刷層2
2は、各ラベル12の境界を隔てて、各ラベル12間に
一定の間隔をおいて間欠的に形成され各ラベル12を形
成するように形成されている。なお、ラベル基材16の
剥離剤層20側表面には、感熱発色層24が形成されて
いる。
【0012】ラベル連続体10は、図1に示すように、
カッティングして使用する前は、前記剥離剤層20側と
前記粘着剤層18が対向して仮着するように、ラベル基
材16がロール状に巻き重ねられている。なお、ミシン
目14は、ラベル連続体10の幅方向において全域にわ
たって形成され、また、剥離剤層20の表面より粘着剤
層18の裏面に亘って形成されている。
【0013】ラベル連続体10は、ロール状に巻き重ね
られ、図2に示すラベル連続体の供給手段たる切断供給
装置30を構成する適宜なラベル連続体の巻き出し部3
2に装填され、巻き出し部32に装填されたロール状の
ラベル連続体10が巻き戻されつつ、ローラ34aおよ
びローラ34bを介して、切断供給装置30の第1の移
送手段を構成するローラ36に送られて、そのローラ3
6において方向転換されたラベル連続体10は、第1の
移送手段を構成する第1の送りローラ38および第2の
送りローラ40にて移送される。
【0014】ローラ34a、34bおよび36は、いず
れも円筒状で表面が滑らなものであり、ラベル連続体1
0の粘着剤層18と接するローラ34bは、その表面が
シリコン加工を施され、ラベル連続体10の粘着剤層1
8と軽く接着するように形成されている。
【0015】第1の送りローラ38および第2の送りロ
ーラ40は、図5および6で示すように、前記ローラ3
6とは異なり、先端が鋭角状で断面円形の支持部38
a、40aが複数連続して形成され、その支持部38
a、40aの先端が比較的細く形成されているので、ラ
ベル連続体10の粘着剤層18の粘着力によって、第1
の送りローラ38および第2の送りローラ40に接して
も強く接着することがない。
【0016】第2の送りローラ40の上部には、第2の
送りローラ40のラベル接触面たる支持部40aの表面
にラベル連続体10を軽く接着させるために、比較的弾
力性あるいは柔軟性に富んだ押圧ローラ42が対向して
形成され、押圧ローラ42でラベル連続体10の表面を
軽く第2の送りローラ40の支持部40a面に押圧され
る。この押圧ローラ42とローラ36とは、アームで支
持枠に固定され、支持枠とともに軸を中心にして上方に
回動することができる。
【0017】そして、この第2の送りローラ40と押圧
ローラ42によって挟持されて送られてきたラベル連続
体10は、さらにその前方において適宜な間隔をおい
て、その表面がシリコン加工等によって剥離処理の施さ
れた円筒状ローラ44が形成され、そのローラ44によ
ってさらに前方に送りこまれる。
【0018】そして、ラベル連続体10をその先端が垂
れ下がることなくさらにその前方に送るローラ44が第
2の送りローラ40の近傍に形成され、第1の移送手段
を構成する第1の送りローラ38および第2の送りロー
ラ40によって送られてきたラベル連続体10を、各ラ
ベル12に切断する切断装置たるカッタ46が、前記ロ
ーラ44の近傍で下流に形成される。
【0019】そして、このカッタ46は、シリンダ等に
よって作動させることにより、ラベル連続体の第1の移
送手段を構成する第1の送りローラ38および第2の送
りローラ40の作動により送られてきたラベル連続体1
0を切断する。
【0020】カッタ46は、カッタ46よりさらに下流
に形成されたフォトスイッチ等のセンサ52の電気信号
に対応して、適宜な長さのラベル細片10aを形成する
ように、各ラベル12間の境界のミシン目14において
連続してカットするように形成されている。カッタ46
は、図8および9で示すように、正面略五角形で、ラベ
ル連続体10と当接してラベル連続体10を切断する部
分は、ラベル連続体10の幅方向の中央において最初に
当接する部分がより高い頂部48が形成され、この実施
例においては頂部48が下方に突き出ており、側方に行
くに従って遅れて徐々にラベル連続体10に当接するよ
うに低く、この実施例においては上方に上がるように傾
斜部50が形成された鈍角形を構成し、その中央の頂部
48においてラベル連続体10の表面に達し他の部位よ
りも早く押し切り、その後徐々に傾斜部50がラベル連
続体10の各ラベル細片間に形成されたミシン目14に
当接してそれを切り離すように構成されている。このよ
うに、中央が低い鈍角形状とすれば、直線状の切断刃を
もって構成するものと比して、まずミシン目14をその
中央の頂部48において切断した後、連続して左右方向
に傾斜部50で切断していくため、ラベル連続体10の
切断がより容易となる。
【0021】この実施例においては、第2の移送手段を
構成するベルト54がカッタ46に比較的近い位置にお
いてその後端が位置するように形成されている。このベ
ルト54は、カッタ46の近傍から貼付け位置に向け
て、ラベル細片10aが下方に一定の間隔をおいて移送
されるように、モータ56によって回転させられるが、
後端の駆動ローラ58と前端のプラテンローラ60およ
び繰り出しローラ62との間において無端環状のベルト
54が架け渡され、駆動ローラ58の上部には、押圧ロ
ーラ64が形成され、押圧ローラ64によってラベル連
続体10が軽くベルト54の表面に押圧されている。
【0022】このように押圧ローラ64によって軽く挟
持されたラベル連続体10は、その後方(上流)におい
て第2の送りローラ40および押圧ローラ42によって
ラベル連続体10の後方が挟持されているために、両押
圧ローラ42および64によって押圧されたラベル連続
体10が緊張した状態で送られるので、カッタ46によ
って切断されやすくなっている。また、カッタ46によ
って切断するタイミングは、駆動ローラ58よりより下
流でベルト54上のラベル連続体10を挟んで設けられ
たセンサ52において、ラベル連続体10に形成された
キャッチマーク、切り欠きあるいはミシン目14等を検
知することにより、ラベル連続体10がカッタ46との
間に適宜な間隔、すなわち、ラベル細片10aを構成す
る適宜な長さ分送られたことを検知した後、カッタ46
で切断されるよう構成されている。ベルト54は、その
表面にシリコン加工が施されたプラスチック性無端環状
のベルトであって、シリコン加工によって、ラベル連続
体10の粘着剤層18の粘着力によって軽くラベル細片
10aが接着されて前方(下流)に送られる。そして、
ベルト54は、サーマルヘッド66によって感熱発色さ
れるときには、サーマルヘッド66がラベル細片10a
の表面を摺擦するとき、ベルト54の表面でずれないよ
うにラベル細片10aの粘着剤層18の粘着力でもって
ベルト5の表面に接着され、精密に印字ができるよう
に滑らかな表面を形成しているが、貼り付けするときに
は比較的容易に剥離するように表面処理が施されてい
る。
【0023】この実施例においては、プラテンローラ6
0は、略々駆動ローラ58と同一の径をもって構成され
ているが、より前方にある繰り出しローラ62は細いロ
ーラでもって構成され、プラテンローラ60より繰り出
しローラ62に至るに従って傾斜するよう構成されてい
る。プラテンローラ60は、サーマルヘッド66と共同
してラベル細片10aを感熱発色する印字装置を構成し
ている。
【0024】また、繰り出しローラ62の下方には、ラ
ベル細片10aの移送方向を制御するために、エアー吹
き出し部を構成する複数のノズルがその胴部に適宜な間
隔を置いて形成された筒状エアノズル68が、適宜な間
隔をおいて、ベルト54の幅方向の略々その全域にわた
りエアーが吹き出されるように形成されている。したが
って、エアノズル68より吹き出されたエアーによっ
て、ベルト54の表面に粘着剤層18の作用によって軽
く接着して送られてきたラベル細片10aの先端が、ベ
ルト54の進行方向よりはやや上方に向くように姿勢制
御される。つぎに、繰り出しローラ62の位置より前方
に繰り出されたラベル細片10aは、その前方に形成さ
れた吸引貼着装置70に向けて突き出される。
【0025】吸引貼着装置70は、図2および10で示
すように、その下部に吸着プレート72が前後方向に進
退自在に固定され、吸着プレート72の下面にラベル細
片10aが繰り出しローラ62側より繰り出されて到達
するように形成されている。吸着プレート72は、吸引
箱74の下部に固定されており、その胴部には吸引孔7
6が複数貫設されている。
【0026】吸引箱74は、気体を通し難い物質ででき
ており、その内部の空気を吸着ブロア(図示せず)によ
って排気孔7から排気させたとき、吸引孔76の吸引
力を高めることができるように形成されている。すなわ
ち、吸引孔76は、その付近に負圧が加わっており、ラ
ベル細片10aを吸引保持する孔である。吸着プレート
72は、図10および11で示すように、その前方にお
いて吸引箱74内に固定されたシリンダ78の作動によ
り前後方向にスライドするように形成されている。吸着
プレート72は、その側端に段差72aが形成され、吸
引箱74の下部に形成された逆U字形のスライドガイド
84と摺動自在に固定され、他の側端には、案内片86
が形成され、リニアガイド88にスライド自在に固定さ
れている。すなわち、シリンダ78のロッド80の前端
に吸着プレート72の上部において上方に向けて形成さ
れた連結部材82と固定され、シリンダ80の作動によ
りロッド80を前後することにより吸着プレート72が
ラベル細片10aを吸着保持しつつ、適宜の貼着部位に
スライド移動するように形成されている。
【0027】さらに、吸引箱74内には、ラベル細片1
0aを被貼着物Aに向けて押圧する、押圧手段たる押圧
装置90が形成されている。押圧装置90は、円柱状の
金属棒からなる押圧棒92を含み、吸引箱74の内部に
おいて上下方向に垂設されている。押圧装置90を構成
する押圧棒92の外周面には、コイル状のバネからなる
弾性体94が周設され、弾性体94は、押圧棒92の上
端にその一端が固定され、押圧棒92の下端には軟質プ
ラスチック等の柔軟性物質でできた中空円筒状のラベル
押圧部96が形成されている。押圧棒92に沿って、垂
直方向に前記押圧装置90の押圧棒92を被貼着物Aに
向けて押し出す押出手段たる、押出装置98が形成され
ている。
【0028】押出装置98は、油圧またはエアーなどの
シリンダからなるアクチュエータ100が垂直方向に垂
設され、該アクチュエータ100の作動体であるロッド
102の先端には、押圧装置90の押圧棒92をスライ
ド自在に保持する、ベアリング等を備えた軸受け等を含
む保持手段たる保持部104が形成され、保持部104
の軸受け部104aにて押圧棒92の中間あたりが保持
されている。そして、該保持部104の上端には、前記
弾性体94の下端が固定されている。
【0029】押出装置98の下部において、アクチュエ
ータ100のストロークの最下端に近い位置で、アクチ
ュエータ100のロッド102の進行動作を急激に停止
させるように、停止手段たるストッパー106が形成さ
れている。ストッパー106は、L字型の固定材108
の上面に両面テープにて緩衝体たるスポンジ等からなる
ストッパ片110が貼着され、前記押出装置98のロッ
ド102の先端と接触する面にストッパ片110が位置
するように、固定材108が吸引箱74の適宜な個所に
固定されている。押圧棒92の周面には押出装置98の
アクチュエータ100のストロークの最上端に近い位置
であって前記弾性体94の下端とラベル押圧部96の上
端との間において、押出装置98の保持部104の下面
と接する部位に、スポンジ等の弾性体からなる円環状緩
衝体112が周設されている。すなわち、円環状取付片
112の上面に、スポンジ等の緩衝材112が付着
され、該円環状取付片112を押圧棒92の周面に固
定することにより、緩衝体112が付設されている。し
たがって、弾性体94の作用によって押圧棒92が上方
に引き戻されても、緩衝体112によって衝撃力が吸収
され、長年使用に耐えることができる。押圧棒92は、
アクチュエータ100のロッド102の先端に形成され
た軸受部104aのスライドベアリングに摺動自在に固
定されている。
【0030】なお、この実施例においては、駆動ローラ
58および第1の送りローラ38は、モータ56の駆動
軸に形成されたプーリ114と駆動ローラ58の軸に形
成されたプーリ116と第1の送りローラ38の軸に形
成されたプーリ118との間に掛け渡された駆動ベルト
120によって、モータ56の回転力を伝導されて回転
する(図5参照)。
【0031】また、押圧ローラ42とローラ36は、枢
軸122より垂下されたアーム124およびアーム12
6にそれぞれ回転自在に固定され、バネ等の弾性体12
8,130で適宜な位置、たとえば押圧ローラ42で言
えば第2の送りローラ40に向けて引っ張られている。
なお、アーム124およびアーム126は、枢軸122
を固定した支持枠132とともに、上方に引き上げるこ
とができ、切断供給装置30の紙づまり等に際しての作
業を容易にするように形成されている。
【0032】つぎに、本実施例の作動状況について説明
する。まず、図に示すように、ラベル連続体10は、
ラベル連続体10の巻状物を巻き出し部32に取り付
け、ラベル連続体10をローラ34a,34bを経てロ
ーラ36に至らせ、第1の送りローラ38から第2の送
りローラ40に送られる。そして、押圧ローラ42と第
2の送りローラ40との間を通過したラベル連続体10
は、ローラ44を経てカッタ46の下部を通過する。そ
して、ベルト54の上面に至り、駆動ローラ58と押圧
ローラ64とに挟まれ、センサ52の下部に至る。そし
て、センサ52でラベル連続体10の適宜な送り距離が
検知された後、カッタ46で切断され、ラベル細片10
aが形成される。
【0033】ラベル細片10aは、ベルト54の表面に
軽く接着された状態で、ベルト54の回転に伴いサーマ
ルヘッド66に至り、プラテンローラ60との間に挟ま
れたラベル細片10aにサーマルヘッド66により感熱
発色され、適宜な情報が印字される。そして、サーマル
ヘッド66により印字されたラベル細片10aは、さら
にベルト54の表面に接着されたままやや下降し繰り出
しローラ62に至る。
【0034】ローラ62に至ったラベル細片10aは、
ローラ62によって急激にベルト54が反対方向に折り
返されているためラベル細片10aの剛直性によりその
まま前方に進む。このとき、エアノズル68から吹き出
されたエアーによってラベル細片10aの方向が上方に
向くよう矯正され、吸着プレート72の吸着面に至る。
そして、ラベル細片10aは、吸着プレート72の吸引
孔76の負圧によって、吸着プレート72の吸着面に保
持される。吸着プレート72は、ラベル細片10aが吸
着面に保持されると、シリンダ78の作動により前方に
移動させられ、被貼着物Aの上方にラベル細片10aが
位置することになる。そして、ラベル細片10aは、吸
着ブロアの作用によって生じる負圧により、吸着プレー
ト72の下面の吸着面に吸引保持され、つぎに、押出装
置98が働き、該押出装置98のアクチュエータ100
のロッド102が急速に下降運動することにより、保持
部104の下面によって緩衝体112を介してロッド1
02の下降運動と平行して急速に下降させられる。そし
て、アクチュエータ100のロッド102のストローク
の最下端近傍に設けられたストッパ106に保持部10
4の最下面が突き当たり、該ロッド102の下降運動が
急速に停止させられる。
【0035】一方、押圧棒92を保持する押出装置98
の保持部104の下降運動と平行して下降した押圧棒9
2は、押圧棒92の有する慣性力によって、弾性体94
に抗してさらにそのまま下降運動をし、吸着プレート7
2の下面に吸引保持されたラベル細片10aを押し、該
ラベル細片10aの粘着剤層18の面が、搬送装置(図
示せず)で搬送されてきた被貼着物Aの上面に接触し
て、被貼着物Aに貼付けされるのである。このとき、押
圧棒92の下部には柔軟性物質からなるラベル押圧部9
6が形成されているので、押圧棒92の下降運動による
衝撃をラベル押圧部96が吸収し、押圧棒92の下降運
動によって、被貼着物Aを押圧して押し潰してしまうこ
とはない。
【0036】押圧装置90は、この実施例においては、
図2で示すように押圧棒92が前後左右9本並んで形成
されているが、それぞれが独立して押圧棒92が下降す
るように構成されている。したがって、被貼着物Aの表
面に凹凸面が形成されていたり、あるいは段差が形成さ
れていても、各押圧装置90の押圧棒92が被貼着物A
の表面に正確に届いて、密にラベル細片10aを被貼着
物Aの表面に貼付けすることができる。したがって、前
記実施例においては、被貼着物Aの大きさが変わったり
した場合にも、押圧装置90を変更したりすることな
く、ラベル細片10aを被貼着物Aの表面に正確に押圧
して、ラベル細片10aを被貼着物Aにきれいに貼付け
することができ、また、複数の押圧棒92が独立してそ
れぞれ作動するように構成されているので、たとえ被貼
着物Aの表面に凹凸があったりあるいは段差面が形成さ
れていても、被貼着物A表面の高さに対応し、独立した
押圧装置84の押圧棒92はそれぞれ、被貼着物Aの表
面に達することにより、ラベル細片10aを被貼着物A
に正確に且つ美麗に貼付けすることができる。
【0037】なお、ラベル連続体10の粘着剤層として
ディレードタック型の接着剤を選択される場合には、第
1の移送手段には離型処理等を施す必要性がないが、第
2の移送手段において移送中にディレードタック型接着
剤を加熱して活性化する活性化装置を形成し、ラベルの
粘着剤層を活性化させて粘着性を付与するようにする必
要性がある。
【0038】この発明は、前記実施例に限定されること
なく種々変更することができる。たとえば、図12に示
すように、第1の移送手段としてベルト140のラベル
接触面140aの表面に、無数に点在する凸状部142
を設け、ラベル連続体10の粘着剤層18面が軽く接着
しながら送られるように形成してもよく、また、図13
に示すように、断面円形のゴム製ベルト144を掛け渡
して、ラベル連続体10を移送するようにしてもよい。
【0039】なお、前記実施例に利用されるラベル連続
体10は、図1に示すように、ミシン目14の両端にお
いて円弧状切欠き150が形成されており、センサ52
で検知し易くなっている。その他、ラベル基材16とし
て透明性を有する素材を選択し、フォトスイッチからな
るセンサ52の透光性をよくし、印刷層22の透光性と
の間に差を設けて作動するように形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に用いられるラベル連続体を示す図で
あり、(A)は、その斜視図であり、(B)は、その断
面図である。
【図2】この発明の一実施例であるラベル連続体の切断
貼着装置を示す正面図解図である。
【図3】図図示例の要部の拡大図解図である。
【図4】図図示例の要部の拡大図解図である。
【図5】図図示例の要部の平面図解図である。
【図6】(A)は、図図示例の要部の斜視図であり、
(B)は、一部を分解した要部の斜視図である。
【図7】図図示例の要部の斜視図である。
【図8】図図示例のカッタの正面図である。
【図9】図図示例のカッタの側面図である。
【図10】図図示例の貼付部の側面図解図である。
【図11】図図示例の吸引貼着装置の要部の図解図で
ある。
【図12】ベルトの変形例の斜視図である。
【図13】ベルトの変形例の斜視図である。
【符号の説明】
10 ラベル連続体 10a ラベル細片 12 ラベル 14 ミシン目 16 ラベル基材 18 粘着剤層 20 剥離剤層 22 印刷層 24 感熱発色層 30 切断供給装置 32,101 巻き出し部 34a ローラ 34b ローラ 36 ローラ 38 第1の送りローラ 40 第2の送りローラ 42 押圧ローラ 44 ローラ 46 カッタ 48 頂部 50 傾斜部 52 フォトセンサ 54 ベルト 56 モータ 58 駆動ローラ 60 プラテンローラ 62 繰り出しローラ 64 押圧ローラ 66 サーマルヘッド 68 エアノズル 70 吸引貼着装置 72 吸着プレート 74 吸引箱 76 吸引孔 78 シリンダ 80 ロッド 82 連結部材 84 スライドガイド 86 案内片 88 リニアガイド 90 押圧装置 92 押圧棒 94 弾性体 96 ラベル押圧部 98 押出装置 100 アクチュエータ 102 ロッド 104 保持部 106 ストッパ 108 固定材 110 ストッパ片 112 円環状緩衝体 114,116,118 プーリ 120 駆動ベルト 122 枢軸 124,126 アーム 128,130 弾性体 132 支持枠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65C 9/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラベル供給装置より供給されたラベル細
    片を吸引孔で吸引してその表面に吸着する吸着面が形成
    され、且つ、被貼付物の適宜の貼着部位にラベル細片が
    貼着されるように、ラベル細片の供給される位置と貼着
    位置の上方との間において前後方向に移動するように形
    成された吸着プレートと、 前記吸着プレートの吸着面の反対側に形成された押圧手
    段とを有し、 前記押圧手段は、搬送手段で搬送されてくる被貼付物の
    付近に進退自在に固定され、該押圧手段は、それぞれ独
    立して作動するように複数形成され、且つバネ等の弾性
    体で押圧体が後退方向に引き寄せられるように形成さ
    れ、該押圧手段の押圧体を被貼付物に押し出す押出手段
    が前記押圧手段の近傍に形成され、該押圧手段のストロ
    ークの最終端にて押圧手段が急激に停止するように停止
    手段が形成され、前記押圧手段は、前記押出手段が停止
    手段でその進行動作が停止された後も、被貼付物に向け
    て慣性で進行移動するように形成された、ラベル貼着装
    置。
  2. 【請求項2】 吸着プレートは、平面で略楕円形の吸引
    孔が貫設され、前記吸引孔内に押圧体が進退自在に設け
    られ、 その一部において連結部材を介してシリンダロッドと連
    結され、シリンダの作動によりラベル細片が供給される
    位置と貼着位置との間において移動するように形成され
    た、ラベル貼着装置。
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