JPH07276658A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JPH07276658A
JPH07276658A JP9931294A JP9931294A JPH07276658A JP H07276658 A JPH07276658 A JP H07276658A JP 9931294 A JP9931294 A JP 9931294A JP 9931294 A JP9931294 A JP 9931294A JP H07276658 A JPH07276658 A JP H07276658A
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cap
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Abstract

(57)【要約】 【目的】吐出口近傍の付着インクを拭き取清掃するに際
し、拭き取りインクの吐出口内への押し込みを防止し、
その後の予備吐出量を減少させて無駄なインク消費を防
止するとともに、小さい廃インク処理能力で済ませるこ
とにより記録装置の小型化を図る。 【構成】記録ヘッド1の吐出口82周りの前面プレート
47に当接するリブ31を有するキャップ22を使用
し、キャップ開放時にリブ31の少なくとも一辺が前面
プレート47から順次離脱して接触部のインクを所定方
向に誘導し、ワイピングブレード27をインク残りの無
い方向から進入させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録手段から被記録材へ
インクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】プリンター、複写機、ファクシミリ等の
機能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワー
ドプロセッサ等を含む複合機やワークステーションの出
力機器として用いられる記録装置は、画像情報に基づい
て用紙やプラスチック薄板(OHPなど)等の被記録材
(記録媒体)に画像(文字や記号なども含む)を記録し
ていくように構成されている。前記記録装置は、使用す
る記録手段の記録方式により、インクジェット式、ワイ
ヤドット式、感熱式、熱転写式、レーザービーム式等に
分けることができる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査する記録方式を採るシリアルタイプの
記録装置においては、被記録材を所定の記録位置にセッ
トした後、被記録材に沿って移動(主走査)するキャリ
ッジ上に搭載した記録手段(記録ヘッド)によって画像
(文字や記号等を含む)を記録し、1行分の記録を終了
した後に所定量の紙送り(副走査)を行ない、その後に
次の行の画像を記録(主走査)するという動作を繰り返
すことにより、被記録材の所望範囲に画像が記録され
る。一方、被記録材を搬送方向に送る副走査のみで記録
するラインタイプの記録装置においては、被記録材を所
定の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を連続
的に行ないながら所定量の紙送り(ピッチ送り)を行な
い、被記録材の全体に画像が記録される。
【0004】そのうち、インクジェット式(インクジェ
ット記録装置)は、記録手段(記録ヘッド)から被記録
材にインクを吐出して記録を行なうものであり、記録手
段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で
記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせず
に記録することができ、ランニングコストが安く、ノン
インパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多色
のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であ
るなどの利点を有している。中でも、紙幅方向に多数の
吐出口を配列したラインタイプの記録手段を使用するラ
イン型の記録装置は、記録の一層の高速化が可能であ
る。
【0005】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、一層のコンパクト化を図ることができる。ま
た、IC技術やマイクロ加工技術の長所を活用すること
により、記録手段の長尺化や面状化(2次元化)が容易
であり、記録手段のフルマルチ化および高密度実装化も
容易である。
【0006】微細な吐出口からインクを吐出して記録を
行うインクジェット記録装置においては、長時間放置や
非記録時に、吐出口からのインク蒸発を防止したり、吐
出口面を保護したりするために、ゴム状弾性体のキャッ
プを吐出口面に圧接して吐出口を密封すること(キャッ
ピング)が行なわれている。また、インクジェット記録
装置においては、正常なインク吐出を維持回復するため
に、キャッピング状態でキャップに接続されたポンプを
作動させて吐出口に負圧を発生させることにより、吐出
口内の気泡やゴミ等の異物をインクとともに吸出すとい
う回復処理能も行なわれている。
【0007】複数の異なる色のインクで記録するカラー
記録用のインクジェット記録装置では、それぞれの色に
対応して複数の吐出口群(または複数の記録ヘッド)が
使用される。そして、カラー記録用のインクジェット記
録ヘッドでは、各色の吐出口群は互いに近接して同一平
面内もしくは近似平面内に配置されている。
【0008】記録ヘッドの吐出口を密封するための前記
キャップとして、該吐出口の乾燥防止のために吐出口周
辺を囲むように密着するリブを有するキャップが使用さ
れている。また、このキャップは、各吐出口に通じる液
路内にインクを充填したり、固着または増粘したインク
を吐出口から吸い出すために吸引ポンプ等から成る回復
装置に連結して使用してもよい。さらに、前記インクジ
ェット記録装置では、吐出口面あるいはその周囲に設け
られた前面プレートに紙粉、その他のゴミあるいはイン
ク滴などの異物が付着することがあり、この異物を拭き
取り除去(クリーニング)するために、所定のタイミン
グでゴム状弾性体のブレードを吐出口面に摺擦させる動
作(ワイピング動作)が行われる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記キ
ャップは、略長方形のリブを有し、前記前面プレートに
密着させて吐出口を密封した状態でポンプ吸引を行った
後ではそのまま離脱するのみであるので、キャップのリ
ブと前面プレートとの密着面にインク残りが生じるとい
う不都合がある。カラー記録用のインクジェット記録装
置においては、このような前面プレートのインク残りが
生じたまま前記ブレードで吐出口面をワイピング(拭き
取り)すると、前面プレートに残ったインクを吐出口内
に押し込んでしまい、インクの混色が起きたり、混色防
止のための予備吐出が多くなってインクの無駄な消費が
増大したり、廃インクのためのスペースが大きくなって
装置本体が大型になるなどの不都合が生じる。
【0010】
【課題解決のための手段】本発明は、上記従来の課題を
解決するためになされたものであり、前面プレートから
キャップを離脱する時に、リブとの密着面に残ったイン
クを積極的に所定の方向に誘導することにより、ワイピ
ングブレードの進入方向にインク残りを生じないように
して、ブレードによる混色インクの吐出口への押し込み
(密着面に残ったインクは混色している)を防止し、予
備吐出のインク量を低減させるようにしたものである。
【0011】上記インクの誘導は、キャップのリブの形
状を単純長方形から一部に曲線や対向面のリブとの角度
を持たせたリブを配置することと、キャップの離脱時に
順次離脱するようにして表面張力を利用して所望の方向
へインクを誘導することにより実行することができる。
【0012】すなわち、請求項1の発明は、記録手段か
ら被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェッ
ト記録装置において、記録手段の吐出口と略同一平面上
に設けられた前面プレートと、該前面プレートに押圧さ
れて吐出口を密封するためのキャップと、を有し、前記
キャップには前記前面プレートに密着してシールするた
めのリブが設けられ、前記リブは前記キャップを開ける
時に前記前面プレートに対して少なくとも一辺が順次離
脱するように形成されている構成とすることにより、吐
出口面を拭き取清掃する時の混色インクの吐出口への押
し込みを防止することができ、その後の予備吐出を少な
くしてインクの無駄な消費を防止することができ、しか
も小さい廃インク処理能力で済ませることができ、ラン
ニングコストの低減および装置の小型化が可能で、信頼
性が高いインクジェット記録装置を提供するものであ
る。
【0013】請求項2〜請求項5の発明は、請求項1の
構成に加えて、前記キャップが離脱する際に前記前面プ
レートとの接触部のインクが所定方向に誘導される構
成、前記キャップが離脱する際に前記前面プレートとの
接触部のインクが所定方向に誘導され、前記前面プレー
トに接触するワイピングブレードはインク残りが生じて
いない方向から進入する構成、前記キャップのリブは前
記前面プレートとの接触幅が順次一方向に変化する形状
を有する構成、あるいは、前記キャップのリブは、略長
方形であり、キャップが離脱する際にコーナー部から開
放する構成とすることにより、一層効率よく、上記目的
を達成するものである。
【0014】
【作用】前面プレートとキャップのリブとの接触線が一
度ではなく順次離脱するような構成とするので、液体が
表面張力により間隙の少ない方向に移動することを利用
してインクの誘導を行うことにより、ワイピングブレー
ドの進入方向にはインク残りを無くすようにする。それ
によって、ワイピング時にブレードにより吐出口内へイ
ンクが押し込まれることを防止する。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。なお、各図面において、同一符号は同一または対
応する部分を示す。図1は本発明を適用したインクジェ
ット記録装置の一実施例を示す模式的斜視図である。図
1において、1は一体化したインクタンクを有する交換
可能なカートリッジタイプの記録手段(記録ヘッド)で
あり、2は記録ヘッド1を搭載して図中の矢印A、B方
向に往復移動するキャリッジである。前記記録ヘッド1
は、装置本体の制御回路に対し後述するフレキシブルケ
ーブル7を介して電気接続されている。
【0016】3は記録ヘッド1をキャリッジ2に取り付
けるためのフック、4はフック3を操作するためのレバ
ーである。キャリッジ2には、後述する凸部24が入り
込む凹部5が形成されている。6は記録ヘッド1に対す
る電気接続部を支持するための支持板であり、7はその
電気接続部と装置本体の制御部とを接続するためのフレ
キシブルケーブルである。8はキャリッジ2に挿通され
該キャリッジ2を矢印A、B方向に案内支持するための
ガイドレールである。9はキャリッジ2に連結されて該
キャリッジ2を矢印A、B方向に移動させるための動力
を伝達するタイミングベルトである。このタイミングベ
ルト9は、装置の両側に配置されたプーリ10A、10
Bに張架されている。一方のプーリ10Bには、ギア等
の伝動機構を介してキャリッジモータ11より駆動力が
伝達される。
【0017】図1において、12はプラテンローラであ
り、13は該プラテンローラを駆動する搬送モータであ
る。前記プラテンローラ12は、紙等の被記録材(記録
媒体)の記録面を規制するとともに、記録等に際して被
記録材を搬送(紙送り)するためのものである。14は
被記録材を記録装置に導くためのペーパーパンであり、
15は被記録材を搬送ローラ12に向けて押圧するため
のフィードローラである。このフィードローラ15は、
被記録材の搬送経路中に配設され、被記録材を搬送ロー
ラ12に押圧することにより該被記録材に搬送力を付与
するためのものである。
【0018】16は被記録材を不図示の排出口へ向けて
排紙するための排紙ローラであり、17は排紙ローラ1
6に対応して設けられた拍車である。前記排紙ローラ1
6は記録位置より被記録材搬送方向下流側に配置されて
いる。また、前記拍車17は、被記録材を排紙ローラ1
6に押圧することにより、該排紙ローラ16の搬送力を
該被記録材に付与するためのものである。18は記録ヘ
ッド1のインク吐出口に対向した位置に設けられたプラ
テンであり、このプラテン18は不図示の弾性部材によ
りペーパーパン前面部19に向けて付勢され、その間で
被記録材を押圧保持するように配設されている。
【0019】図1のインクジェット記録装置では、記録
手段(記録ヘッド)1として、被記録材に向けてインク
滴を飛翔させながら記録していくインクジェット記録ヘ
ッドが採用されている。そのため、記録ヘッド1の吐出
口と被記録材の記録面との距離を小さく設定するととも
に、被記録材と吐出口との接触を避けるためにその間隔
を厳しく管理する必要がある。前記ペーパーパン前面部
19は、被記録材の位置を規制して吐出口との間隔を適
正に管理する上で有用なものである。
【0020】図1において、20は被記録材の着脱に際
してフィードローラ15、拍車17およびプラテン18
のそれぞれの付勢を解除するための解除レバーであり、
21はキャリッジ2の位置検出のためのセンサである。
このセンサ21はキャリッジ2に設けられた突起部(不
図示)の通過により該キャリッジ2の位置を検出する。
【0021】22は、キャリッジ2のホームポジション
において記録ヘッド1の吐出口面(インク吐出口が形成
された面)と対向するキャップである。このキャップ2
2は、ゴム状弾性材で形成されており、記録ヘッド1の
吐出口面に対し当接/離脱可能に支持されており、非記
録時等における記録ヘッド1の吐出口の保護や吐出回復
処理に際して吐出口面に当接して吐出口を密封するため
に使用される。前記吐出回復処理とは、キャップ22を
吐出口面に当接させ、吐出口内方に設けられてインク吐
出のために利用されるエネルギ発生素子を駆動すること
により全吐出口からインクを吐出させたり(予備吐
出)、あるいはキャップ22によって吐出口面を覆った
状態で吐出口に吸引力を作用させることによりインクを
強制排出させたりして、気泡や塵埃、増粘して記録に適
さなくなったインク等の吐出不良要因を除去する処理で
ある。
【0022】図1において、23は吐出回復処理に使用
されるポンプである。このポンプ23は、インクの強制
排出のために吸引力を作用するとともに、かかる強制排
出による吐出回復処理や予備吐出による吐出回復処理に
際してキャップ22に受容されたインクを吸引するため
に用いられる。このポンプ23の外形には、キャリッジ
2の凹部5に入り込む凸部24が形成されている。25
は前記ポンプ23によって吸引された廃インクを貯留す
るための廃インクタンクであり、26は前記ポンプ23
と該廃インクタンク25とを連通するチューブである。
【0023】27は記録ヘッド1の吐出口面上の異物を
拭き取り清掃するためのワイピングブレードである。こ
のブレード27は、ゴム等の弾性材料で形成されてお
り、記録ヘッド1側に突出して該記録ヘッド1の移動の
過程でその吐出口面をワイピング(拭き取り清掃)する
ための前進位置と、記録ヘッド1の吐出口面に当接しな
い後退位置とに移動可能に支持されている。前記ポンプ
23の作動並びに前記キャップ22やブレード27の移
動(前進後退)などの回復機構の駆動はそれぞれあるい
は共通のモータによって行われる。
【0024】前記記録手段(記録ヘッド)1は、熱エネ
ルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録
手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変
換体を備えたものである。また、前記記録ヘッド1は、
前記電気熱変換体によって印加される熱エネルギーによ
り生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる
圧力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させ、記
録を行なうものである。
【0025】図2は、記録ヘッド1のインク吐出部の構
造を模式的に示す部分斜視図である。図2において、被
記録材(記録用紙等)と所定の隙間(例えば、約0.5
〜2.0ミリ程度)をおいて対面する吐出口面81に
は、所定のピッチで複数の吐出口82が形成され、共通
液室83と各吐出口82とを連通する各液路84の壁面
に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生するための電
気熱変換体(発熱抵抗体など)85が配設されている。
本例においては、記録ヘッド1は、前記吐出口82がキ
ャリッジ2の走査方向と交叉する方向に並ぶような位置
関係で、該キャリッジ2に搭載されている。こうして、
画像信号または吐出信号に基づいて対応する電気熱変換
体85を駆動(通電)して、液路84内のインクを膜沸
騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口82から
インクを吐出させる記録手段1が構成されている。
【0026】図3は本発明を適用したインクジェット記
録装置の第1実施例のキャッピング機構を示す模式的斜
視図である。図3において、キャップ22はゴム等のゴ
ム状弾性材料で形成され、例えば、ガス透過率の低い塩
素化ブチルゴム等で形成するのが好ましい。前記キャッ
プ22には、後述する記録ヘッド1の前面プレートと密
着し吐出口82を密封するためのリブ31が一体に形成
されている。このリブ31は、記録ヘッド1の吐出口8
2を囲むように形成されており、吐出口82の配列方向
と平行に形成された縦リブ31Aと、吐出口82の配列
方向と直角方向に上下に形成された横リブ31B、31
Bと、前記縦リブ31Aと対向し中央部が遠くなるよう
に逆くの字状に形成された山形リブ31Cとによって構
成されている。
【0027】前記リブ31の内側の領域は角錐状に中央
部に向かって深くなっており、中央部近傍には吸引用の
吸引孔32が形成されている。前記吸引孔32は、キャ
ップ22の後方まで延びており、不図示の吸引チューブ
取付部と連通している。33はキャップホルダーであ
る。このキャップホルダー33は、キャップ22の外形
を保持するための角形の開口部を有する略箱形の形状を
しており、その上下の面にホルダー軸34、34が立設
されている。また、キャップ22の前記山形リブ31C
と同方向にバネ掛け軸35が立設されている。
【0028】図3において、前記キャップホルダー33
の後側にはキャップレバー36が設けられている。この
キャップレバー36の前面上下の相対向する位置には、
キャップホルダー33のホルダー軸34、34を回転自
在に支持するための腕部37、37が形成されている。
また、キャップレバー36の前記キャップ22と反対側
の面にはガイド腕38が一体に形成されている。このガ
イド腕38の上側の一部にはラック歯39が一体に形成
されている。また、前記ガイド腕38には、該ガイド腕
38を平行にスライドさせるための長孔状のガイド孔4
0、40が直線上に形成されている。
【0029】さらに、キャップレバー36の、キャップ
ホルダー33の前記バネ掛け軸35と同じ高さの位置に
は、レバーバネ掛け軸41が立設されている。キャップ
ホルダー33のバネ掛け軸35とキャップレバー36の
レバーバネ掛け軸41との間には、キャップホルダーバ
ネ42が張架されている。このバネ42は、キャップホ
ルダー33を一方向に回動させるための張力を発生して
いる。なお、キャップレバー36は、不図示のフレーム
に立設されたガイド軸43に前記ガイド孔(長孔)40
を嵌合させることにより、記録ヘッド1に対して前進後
退可能に取り付けられている。
【0030】図3において、キャップモータ44のモー
タ軸にはギヤ45が固定されており、このギヤ45は前
記キャップレバー36のラック歯39と噛み合ってい
る。前記キャップモータ44としては、パルスモータ
等、所定のパルスを与えることで正逆転する型式のモー
タを使用することが好ましい。
【0031】図4は本発明を適用したインクジェット記
録装置の第1実施例の回復装置の模式的平面図である。
図4において、図3で説明したキャッピング機構と並ん
で、記録ヘッド1の吐出口面(前面プレート)を拭き取
り清掃するためのワイピング機構が配設されている。こ
のワイピング機構はゴム状弾性材で形成されたブレード
27と該ブレード27を保持するブレードホルダー46
とで構成され、該ブレードホルダー46は記録装置のフ
レームに取り付けられている。また、前記ブレード27
は、記録ヘッド1の前面プレート47と所定のオーバー
ラップ量を有する位置に保持されている。なお、キャッ
プ22の前記吸引口32には吸引チューブ48が連結さ
れ、該吸引チューブ48の他端は吸引ポンプ23(図
1)に連結されている。
【0032】図5は前記記録ヘッド1の模式的外観斜視
図である。図4および図5において、記録ヘッド1の吐
出口面81には、縦列で、上方より、イエローで記録す
る吐出口群、マゼンタで記録する吐出口群、シアンで記
録する吐出口群、ブラックで記録する吐出口群の順序で
4色のインクを吐出する吐出口群が形成されている。こ
の吐出口面81を囲んで前記前面プレート47が取り付
けられている。本実施例では、前面プレート47は、吐
出口面81の表面より若干後退した平面状のシール部を
有し、記録ヘッド1のインクタンク部49に取り付けら
れている。
【0033】記録ヘッド1の前記インクタンク部49
は、内部にインクを保持するとともに、前記前面プレー
ト47を取り付けることにより容器を形成している。ま
た、記録ヘッド1(インクタンク部49)の矢印A方向
後側の側面にはインク吸収体50が取り付けられてい
る。
【0034】図6は以上説明したインクジェット記録装
置の第1実施例の動作を一部破断して段階的に示す模式
的平面図である。なお、図6では、簡明を期するため、
記録ヘッド1、キャップ22および吸引チューブ48の
みを示す。図6の(a)は記録ヘッド1の前面プレート
47にキャップ22が押圧され密着している状態を示
す。図1〜図6において、キャップモータ44を時計ま
わり(矢印C方向)に回転させると、ピニオン45に噛
み合っているラック歯39(キャップレバー36)は前
進方向(矢印D)に動き、キャップ22のリブ31の縦
リブ31Aが先ず記録ヘッド1の前面プレート47に接
触する。
【0035】キャップレバー36がさらに前進すると、
キャップホルダーバネ42のバネ力に逆らってキャップ
ホルダー33はホルダー軸34、34を中心として矢印
E方向に回動し、前面プレート47とキャップ22は平
行になりながら最終的にキャップ22のリブ31A、3
1B、31Cの全てが前面プレート47に密着し、記録
ヘッド1の密閉(キャッピング)が完了して図6の
(a)の状態になる。
【0036】次に、吸引ポンプ23によりキャップ22
内を負圧にすると、吐出口82よりインクが吸い出さ
れ、図6の(b)に示すようにキャップ22内にインク
が充満する。この時、インクはイエロー、マゼンタ、シ
アン、ブラックの4色が混じり合い、混色インクとなっ
ている。その後、ポンプ23で吸引しつつ、キャップモ
ータ44を矢印A方向と逆方向(反時計回り)に若干回
転させて停止する。
【0037】この時、キャップホルダーバネ42のバネ
力によりキャップホルダー33が回動するので、図6の
(c)に示すように、キャップ22のキャップホルダー
バネ42の側、すなわち山形リブ31Cの山形部が若干
開口することになる。そして、この開口した部分からキ
ャップ22内に大気が流入するので、キャップ22内の
インクは吸引ポンプ23に吸入され、しかも吐出口82
からはインクは出てこない。所定の時間経過後、キャッ
プ22内のインクが全て吸引された後に、再度キャップ
モータ44を反時計回りに回転させ、キャップレバー3
6を後退させる。
【0038】キャップ22の縦リブ31A、横リブ31
B、31Bおよび山形リブ31Cとの密着面(前面プレ
ート47)には混色インクが表面張力により保持されて
しまっている。本実施例では、前記縦リブ31A、横リ
ブ31B、31Bおよび山形リブ31Cは、キャッピン
グ時そのシール性を確保するため、押圧して若干潰して
あるため、山形リブ31Cの山形部近傍のみ大気に連通
させることが可能になっている。図7は図1〜図6の第
1実施例のキャップ22の離脱開始の状態を模式的に示
す原理図である。
【0039】上記キャップモータ44の反時計回りの回
転によりキャップ22が徐々に後退すると、押圧されて
いるリブ31は潰れを解除され、次いで前面プレート4
7から離れるという離脱動作が行われる。この時、キャ
ップ22の山形リブ31Cは山形の形状をしているた
め、山形の頂点部から徐々に前面プレート47より離れ
ていくことになる。そして、密着面のインクは図7に示
すように隙間の小さい側に誘導されるので、インクは図
7中の矢印F方向に移動していく。キャップモータ44
をさらに回転させると、キャップ22が前面プレート4
7より離れ、キャップ22の離脱が完了する。
【0040】図8は上記第1実施例におけるキャップ2
2および記録ヘッド1の前面(密着面)を示す模式的正
面図であり、(a)はキャップ22を、(b)は記録ヘ
ッド1をそれぞれ示す。密着面に残ったインクについて
は、山形リブ31Cのヤマ形部分のインクは横リブ31
B、31Bの方に誘導され、横リブ31B、31Bおよ
び縦リブ31Aの密着面のインクはそのまま残るので、
図8の(b)に示すように、前面プレート47にはコの
字状にインクが残り、インクの残らない辺を確保するこ
とができる。次に、ワイピングブレード27により前面
プレート47を矢印G方向に拭き取り清掃する(記録ヘ
ッド1が矢印Gとは逆の方向に移動する)。この拭き取
り清掃(ワイピング)により、前面プレート47上の残
りインクをインク吸収体50に吸収させ、前面プレート
47および吐出口面81のクリーニングも行う。
【0041】以上説明した実施例によれば、該キャップ
22のリブ(密着部)31の形状の選定、並びにキャッ
プ22を前面プレート47から順次離していくという離
脱動作によって、インク吸引後にキャップ22を開ける
に際し密着部に残るインクがワイピングブレード27の
進入方向から退避するようにコントロールすることが可
能となり、それによって、ワイピングブレード27で拭
き取る際に吐出口82内へ混色インクを押し込むことを
防止することが可能となり、その後の予備吐出を少なく
することができ、インクの無駄な消費を防止することが
できる。さらに、廃インクの処理能力も小さいもので済
ませることができ、ランニングコストが安価で、小型化
が可能で、信頼性が高いインクジェット記録装置が得ら
れる。
【0042】図9の(a)および(b)は、本実施例を
適用したインクジェット記録装置の第2実施例における
キャップ22の形状および記録ヘッド1の前面プレート
上のインク残り状態を示す模式的正面図である。図9の
(a)において、キャップ22のリブ31は縦リブ31
Aと下側のみの横リブ31Bと円弧状リブ31Dとによ
って形成されている。本実施例のキャップ22を用いて
インク吸引を行った後の前面プレート47上のインク残
りは、図9の(b)に示すように逆L字状となり、上部
と左側にはインクを残さないものとなる。
【0043】図9の第2実施例によれば、記録ヘッド1
を垂直にして使用し、ワイピングブレード27により前
面プレート47を矢印G方向に(記録ヘッド1が矢印G
とは逆の方向に移動する)拭き取り清掃する場合、上部
にインクが無いので、下側へインクが流れ落ちることは
なく、混色防止の信頼性が高くなる。また、矢印H方向
(垂直方向)に拭き取り清掃するワイピングブレードを
使用することによっても、吐出口82へのインク押し込
みが防止され、混色防止の効果を得ることができる。す
なわち、図9の第2実施例によれば、図8の第1実施例
の場合と同様の効果が得られる他に、さらに混色防止の
信頼性を高めるとともに、ブレードによる拭き取り方向
の自由度を向上させることが可能になる。
【0044】図10の(a)および(b)は、本実施例
を適用したインクジェット記録装置の第3実施例におけ
るキャップ22の形状および記録ヘッド1の前面プレー
ト上のインク残り状態を示す模式的正面図である。図1
0の(a)において、キャップ22のリブ31は、下辺
の横リブ31Bと上方に交点51を有する左右両側の円
弧状リブ31E、31Eとで形成されている。キャップ
22の離脱は上記交点51の方向より行われる。この場
合のキャップ22の離脱動作も、図3〜図7の場合と同
じ原理で行われる。
【0045】本実施例のキャップ22を用いてインク吸
引を行った後の前面プレート47上のインク残りは、図
10の(b)に示すように下側の一辺だけとなる。した
がって、図10の第3実施例によれば、前述の第1およ
び第2実施例の場合と同じ効果が得られる他に、インク
残りが一辺だけになることから、ブレード27の進入方
向の自由度を一層高めることができ、また、インク吸収
体50の大きさや位置の自由度も高くなるという効果が
得られる。
【0046】図11の(a)および(b)は、本実施例
を適用したインクジェット記録装置の第4実施例におけ
るキャップ22の形状および記録ヘッド1の前面プレー
ト上のインク残り状態を示す模式的正面図である。キャ
ップ22のリブ31は、図11の(a)に示すように、
下側に水平な一辺の横リブ31Bを形成し、その両端よ
り上部の交点51へ至る左右両側の円弧状リブ31E、
31Eを形成する構成となっている。そして、左右の各
円弧状リブ31Eは、上部では細く(Δw)、かつ下方
へ向かうに従い幅が大きく(ΔW)なっている。
【0047】本実施例におけるキャップ22の離脱は、
図10の場合と同様、上方の交点51の方向より行われ
る。この場合のキャップ22の離脱動作も、図3〜図7
の場合と同じ原理で行うことができる。このキャップ2
2の離脱により接触部のインクは下方の横リブ31B側
へ誘導される。その場合、接触部のインクは、リブ31
の側面と前面プレート47との隅部に表面張力で残るた
め、該リブ31の長さに比例してインク残り量が決定さ
れる。図11のような構成では、両側の円弧状リブ31
E、31Eを前面プレート47から離脱させる際の隙間
にインクを保持していく時、下側へインクを誘導するに
従いインク量が増加していく。
【0048】そこで、図11の実施例によれば、左右の
各円弧状リブ31Eの幅を大きくしたので、インクの保
持および誘導を行うための容量を大きくすることがで
き、その分、表面張力によるインクの誘導を確実に行う
ことが可能となり、信頼性を向上させることができる。
すなわち、図11の第4実施例によれば、前述の各実施
例の場合と同様の効果が得られる他に、インクの保持お
よび誘導の容量を大きくして表面張力によるインクの誘
導を一層確実に行うことができ、もって、ブレードによ
る拭き取清掃する時の混色防止の効果をさらに高めるこ
とができるインクジェット記録装置が得られる。
【0049】図12は、本実施例を適用したインクジェ
ット記録装置の第5実施例においてキャップ22を記録
ヘッド1から離脱する状態を示す図であり、(a)はキ
ャップ22の模式的背面図であり、(b)は(a)中の
矢印K方向から見た側面図である。図12において、略
長方形の従来形状のキャップ22を使用する場合でも、
コーナー部より開放するようにすれば、インクを所望の
方向へ誘導することができる。この場合、キャップ22
を対角線Jで曲がるようにして前面プレート47から離
脱させる(開ける)ことにより、前面プレート47上の
インク残りを図9の第2実施例と同様のL字形にするこ
とができる。
【0050】すなわち、図12の第5実施例によって
も、図9の第2実施例の場合と同様に、ワイピングブレ
ード27で拭き取り清掃する際の吐出口82内へのイン
ク押し込みによるインク混色を防止することができる。
さらに、本実施例によれば、キャップ22は従来形のま
まで使用することができ、キャップ22の幅方向の寸法
増大の懸念を無くすこともできる。
【0051】なお、前述の各実施例では、記録手段(記
録ヘッド)を主走査方向に移動させるシリアル記録方式
の場合を例に挙げて説明したが、本発明は、被記録材の
全幅または一部をカバーする長さのライン記録手段を用
いて副走査のみで記録するライン記録方式の場合にも、
同様に適用することができ、同様の効果を達成し得るも
のである。また、本発明は、異なる色で記録する複数の
記録手段を用いるカラー記録装置の他、1個の記録手段
で記録する単色の記録装置、あるいは同一色彩で異なる
濃度で記録する複数の記録手段を用いる階調記録装置、
さらには、これらを組み合わせた記録装置の場合にも、
同様に適用することができ、同様の効果を達成し得るも
のである。
【0052】さらに、本発明は、記録ヘッドとインクタ
ンクを一体化した交換可能なヘッドカートリッジを用い
る場合、あるいは記録ヘッドとインクタンクを別体に
し、その間をインク供給用のチューブ等で接続する場合
など、記録ヘッドとインクタンクの配置構成がどのよう
な場合にも同様に適用することができ、同様の効果が得
られるものである。
【0053】なお、本発明は、インクジェット記録装置
であれば、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を
用いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものに適用で
きるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出
する方式の記録手段を使用するインクジェット記録装置
において優れた効果をもたらすものである。かかる方式
によれば、記録の高密度化、高精細化が達成できるから
である。
【0054】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうのが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録手段(記録ヘッド)の熱作用面に膜
沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一に対応し液
体(インク)内の気泡を形成出来るので有効である。
【0055】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性
に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。尚、上記熱作
用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第43131
24号明細書に記載されている条件を採用すると、更に
優れた記録を行なうことができる。
【0056】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成としても本発明は有効である。すなわち、記録ヘッ
ドの形態がどのようなものであっても、本発明によれ
ば、記録を確実に効率よく行なうことができるようにな
るからである。
【0057】さらに、前述のように、記録装置が記録で
きる被記録材(記録媒体)の最大幅に対応した長さを有
するフルラインタイプの記録ヘッドに対しても、本発明
は有効に適用できる。そのような記録ヘッドとしては、
複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす
構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての
構成のいずれでもよい。加えて、上例のようなシリアル
タイプのものでも、装置本体に固定された記録ヘッド、
あるいは装置本体に装着されることで装置本体との電気
的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交
換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッ
ド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0058】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる記録ヘッドに対しての回復手段または予備的な補
助手段等を付加することは、本発明の効果を一層安定で
きるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対しての、前述のようなキャッピング
手段、クリーニング手段、吸引回復手段の他に、加圧式
の回復手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別
の吐出を行なう予備吐出モードを行なうことも安定した
記録を行なうために有効である。
【0059】また、前述したように、搭載される記録ヘ
ッドの種類ないし個数についても、例えば、単色のイン
クに対応して1個のみが設けられたものの他、記録色や
濃度を異にする複数のインクに対応して複数個数設けら
れるものであってもよい。すなわち、例えば、記録装置
の記録モードとしては、黒色等の主流色のみの記録モー
ドだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数
個の組み合わせによるか、いずれでもよいが、異なる色
の複色カラー又は、混色によるフルカラーの少なくとも
一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0060】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいは、インクジェット方式で
は、インク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。加えて、
積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態か
ら液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめ
ることで防止するか、または、インクの蒸発防止を目的
として放置状態で固化するインクを用いるかして、いず
れにしても、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によ
ってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、
記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等
のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0061】このような場合のインクは、特開昭54−
56847号公報あるいは特開昭60−71260号公
報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔
に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変
換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明
においては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0062】さらに加えて、本発明によるインクジェッ
ト記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理
機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ
等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよ
い。
【0063】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1の発明によれば、記録手段から被記録材へインクを吐
出して記録を行うインクジェット記録装置において、記
録手段の吐出口と略同一平面上に設けられた前面プレー
トと、該前面プレートに押圧されて吐出口を密封するた
めのキャップと、を有し、前記キャップには前記前面プ
レートに密着してシールするためのリブが設けられ、前
記リブは前記キャップを開ける時に前記前面プレートに
対して少なくとも一辺が順次離脱するように形成されて
いる構成としたので、吐出口面を拭き取清掃する時の混
色インクの吐出口への押し込みを防止することができ、
その後の予備吐出を少なくしてインクの無駄な消費を防
止することができ、小さい廃インク処理能力で済ませる
ことができるインクジェット記録装置が提供される。
【0064】請求項2〜請求項5の発明によれば、請求
項1の構成に加えて、前記キャップが離脱する際に前記
前面プレートとの接触部のインクが所定方向に誘導され
る構成、前記キャップが離脱する際に前記前面プレート
との接触部のインクが所定方向に誘導され、前記前面プ
レートに接触するワイピングブレードはインク残りが生
じていない方向から進入する構成、前記キャップのリブ
は前記前面プレートとの接触幅が順次一方向に変化する
形状を有する構成、あるいは、前記キャップのリブは、
略長方形であり、キャップが離脱する際にコーナー部か
ら開放する構成としたので、一層効率よく、吐出口面を
拭き取清掃する時の混色インクの吐出口への押し込みを
防止することができ、その後の予備吐出を少なくしてイ
ンクの無駄な消費を防止することができ、小さい廃イン
ク処理能力で済ませることができるインクジェット記録
装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の一
実施例の構成を示す模式的斜視図である。
【図2】図1中の記録手段のインク吐出部の構造を模式
的に示す部分斜視図である。
【図3】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
1実施例のキャッピング機構を示す模式的斜視図であ
る。
【図4】図3のキャッピング機構に加えて記録手段およ
びワイピング機構を示す模式的平面図である。
【図5】図4中の記録手段の模式的外観斜視図である。
【図6】図3のキャッピング機構の離脱動作を模式的に
示す一部破断平面図である。
【図7】本発明によるインクジェット記録装置のキャッ
ピング機構の離脱動作の原理を示す模式図である。
【図8】本発明の第1実施例におけるキャップおよび記
録手段の密着面を示す模式的正面図である。
【図9】本発明の第2実施例におけるキャップおよび記
録手段の密着面を示す模式的正面図である。
【図10】本発明の第3実施例におけるキャップおよび
記録手段の密着面を示す模式的正面図である。
【図11】本発明の第4実施例におけるキャップおよび
記録手段の密着面を示す模式的正面図である。
【図12】本発明の第5実施例におけるキャップとその
離脱時の状態を模式的に示す背面図と側面図である。
【符号の説明】
1 記録手段(記録ヘッド) 2 キャリッジ 7 フレキシブルケーブル 8 ガイドレール 9 タイミングベルト 11 キャリッジモータ 12 搬送ローラ 13 搬送モータ 15 フィードローラ 16 排紙ローラ 18 プラテン 22 キャップ 23 ポンプ 25 廃インクタンク 27 ワイピングブレード 31 リブ 32 吸引口 33 キャップホルダー 36 キャップレバー 42 キャップホルダーバネ 44 キャップモータ 46 ブレードホルダー 47 前面プレート 48 吸引チューブ 49 インクタンク部 50 インク吸収体 51 交点 81 吐出口面 82 吐出口 84 液路 85 電気熱変換体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録手段から被記録材へインクを吐出
    して記録を行うインクジェット記録装置において、記録
    手段の吐出口と略同一平面上に設けられた前面プレート
    と、該前面プレートに押圧されて吐出口を密封するため
    のキャップと、を有し、前記キャップには前記前面プレ
    ートに密着してシールするためのリブが設けられ、前記
    リブは前記キャップを開ける時に前記前面プレートに対
    して少なくとも一辺が順次離脱するように形成されてい
    ることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記キャップが離脱する際に前記前面
    プレートとの接触部のインクが所定方向に誘導されるこ
    とを特徴とする請求項1のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記キャップが離脱する際に前記前面
    プレートとの接触部のインクが所定方向に誘導され、前
    記前面プレートに接触するワイピングブレードはインク
    残りが生じていない方向から進入することを特徴とする
    請求項1のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記キャップのリブは前記前面プレー
    トとの接触幅が順次一方向に変化する形状を有すること
    を特徴とする請求項1のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記キャップのリブは、略長方形であ
    り、キャップが離脱する際にコーナー部から開放するこ
    とを特徴とする請求項1のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録手段が、インクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
    備えているインクジェット記録手段であることを特徴と
    する請求項1のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録手段が、前記電気熱変換体が
    発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利
    用して、吐出口よりインクを吐出させることを特徴とす
    る請求項6のインクジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8579409B2 (en) 2007-07-11 2013-11-12 Canon Kabushiki Kaisha Inkjet recording apparatus
JP2020006621A (ja) * 2018-07-10 2020-01-16 株式会社リコー 液体を吐出する装置

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US8579409B2 (en) 2007-07-11 2013-11-12 Canon Kabushiki Kaisha Inkjet recording apparatus
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