JPH07237301A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JPH07237301A
JPH07237301A JP5307694A JP5307694A JPH07237301A JP H07237301 A JPH07237301 A JP H07237301A JP 5307694 A JP5307694 A JP 5307694A JP 5307694 A JP5307694 A JP 5307694A JP H07237301 A JPH07237301 A JP H07237301A
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JP
Japan
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ink
recording
carriage
ejection
recording apparatus
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JP5307694A
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English (en)
Inventor
Akira Kida
朗 木田
Akira Miyagawa
晃 宮川
Hideki Yamaguchi
秀樹 山口
Tsutomu Kawai
力 河合
Hitoshi Nakamura
仁志 中村
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】固着インクによる記録ヘッドの損傷を減少さ
せ、ワイピング部材の弾きを無くしてインク飛散を防止
し、回復処理後の吐出口周辺のインク残りを無くすこと
によりヨレ吐出を無くして記録品位を向上させる。 【構成】キャリッジ2に搭載される交換可能なヘッドカ
ートリッジ1の内部に、記録ヘッド拭い部材と予備吐出
インク受け部材を兼ねたインク吸収部材27を収納保持
し、キャリッジ2が待機位置に移動してきた時に、装置
本体側の操作部材28によってインク吸収部材27を押
圧移動させることにより、記録ヘッド拭い動作および予
備吐出インク受容動作を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録手段から被記録材へ
インクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】プリンター、複写機、ファクシミリ等の
機能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワー
ドプロセッサ等を含む複合機やワークステーションの出
力機器として用いられる記録装置は、画像情報に基づい
て用紙やプラスチック薄板(OHPなど)等の被記録材
(記録媒体)に画像(文字や記号なども含む)を記録し
ていくように構成されている。前記記録装置は、使用す
る記録手段の記録方式により、インクジェット式、ワイ
ヤドット式、感熱式、熱転写式、レーザービーム式等に
分けることができる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査する記録方式を採るシリアルタイプの
記録装置においては、被記録材を所定の記録位置にセッ
トした後、被記録材に沿って移動(主走査)するキャリ
ッジ上に搭載した記録手段(記録ヘッド)によって画像
(文字や記号等を含む)を記録し、1行分の記録を終了
した後に所定量の紙送り(副走査)を行ない、その後に
次の行の画像を記録(主走査)するという動作を繰り返
すことにより、被記録材の所望範囲に画像が記録され
る。一方、被記録材を搬送方向に送る副走査のみで記録
するラインタイプの記録装置においては、被記録材を所
定の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を連続
的に行ないながら所定量の紙送り(ピッチ送り)を行な
い、被記録材の全体に画像が記録される。
【0004】そのうち、インクジェット式(インクジェ
ット記録装置)は、記録手段(記録ヘッド)から被記録
材にインクを吐出して記録を行なうものであり、記録手
段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で
記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせず
に記録することができ、ランニングコストが安く、ノン
インパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多色
のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であ
るなどの利点を有している。中でも、紙幅方向に多数の
吐出口を配列したラインタイプの記録手段を使用するラ
イン型の記録装置は、記録の一層の高速化が可能であ
る。
【0005】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、一層のコンパクト化を図ることができる。ま
た、IC技術やマイクロ加工技術の長所を活用すること
により、記録手段の長尺化や面状化(2次元化)が容易
であり、記録手段のフルマルチ化および高密度実装化も
容易である。
【0006】インクジェット記録装置は、画像情報に応
じて、記録ヘッドの吐出口面に所定の配列を成して形成
された微細な吐出口(一般に口径が数十ミクロン程度)
から選択的にインクを吐出し、対向する被記録材にイン
ク液滴を着弾させることにより画像を記録していくよう
に構成されている。このインクジェット記録装置では、
インクを吐出する際、画像上のドットを形成する“主液
滴”の他に、副次的に派生して“副液滴”が発生する。
【0007】この副液滴は、主液滴に比べて更に細かい
粒子であり、飛翔速度が小さく、飛翔方向が曲がり易
く、浮遊し易い性質を有している。そのため、副液滴が
吐出口面の上で飛散して付着することにより吐出口面の
“インク濡れ”が起こり、このインク濡れによって主液
滴の正常な飛翔が阻害されて記録画像が乱されるという
不都合(吐出不良)が生じることがある。そこで、この
ような吐出口面のインク濡れを除去して吐出性能を回復
させる手段として、吐出口面を一定周期毎にワイパーブ
レードで拭き取り清掃するワイピング動作が行なわれて
いる。
【0008】また、記録ヘッド内のインクに気泡や塵埃
等の異物が混入して上記吐出不良を起こすこともある。
そこで、このようなインク内の異物を除去する処理方法
として、記録領域外の位置で記録ヘッドを駆動すること
により全吐出口からインクを排出させ、この排出インク
とともに前記異物を除去する予備吐出が行なわれてい
る。この予備吐出で排出されるインクは吐出口と対面す
るインク吸収体に受容される。
【0009】上記ワイピング動作および上記予備吐出動
作は、記録ヘッドのインク吐出性能を維持回復するため
の吐出回復装置によって実行されるものである。そし
て、従来のインクジェット記録装置では、この吐出回復
装置は記録装置本体側(キャリッジ上ではなく)に装着
されていた。また、上記予備吐出用のインク吸収体と上
記ワイピング用のブレードとはそれぞれ別の部材で形成
され、異なる位置に配設されていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成の従来のインクジェット記録装置では次のよう
な不都合があった。第1に、予備吐出用のインク吸収体
やワイピング用のブレードを長年使用していると、これ
らの部材にインクが固着したり、これらの部材からイン
クが溢れたり、これらの部材が変質して保水力(インク
保持力)が低下したりして回復処理能力が低下すること
があり、更に、インク固着ブレードで吐出口面をワイピ
ングすると該吐出口面を損傷してしまうことがある。
【0011】第2に、吐出口面にブレードを押し付けて
ワイピングする際に該ブレードの弾性で吐出口面を弾く
ために、インクが飛び散り、記録装置内部を汚損するこ
とがある。第3に、回復処理装置を構成する予備吐出用
のインク吸収体、ワイピング用のブレードおよび吐出口
面密閉用のキャップが装置本体側に装着されるので、記
録装置のコストが嵩んだり、必要な収納スペースが大き
くなって記録装置が大型になってしまう。第4に、ワイ
ピングブレードで拭われるインクが吐出口内に押し込ま
れたり、拭き筋インクが吐出口面上に残ったりすること
により、記録時の吐出インクにヨレが生じて記録品位が
低下してしまう。
【0012】本発明はこのような従来技術の不都合に鑑
みてなされたものであり、本発明の目的は、固着インク
による吐出口面の損傷を減少させることができ、ワイピ
ング時のブレードの弾きを無くしてインクの飛散を防止
することができ、回復処理後の吐出口周辺のインク残り
を無くすことにより記録時のヨレ吐出を防止して記録品
位を向上させ得るインクジェット記録装置を提供するこ
とである。
【0013】
【課題解決のための手段】請求項1の発明は、記録手段
から被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェ
ット記録装置において、記録手段はキャリッジに搭載さ
れた交換可能なヘッドカートリッジであり、前記記録手
段の内部に吐出口面拭き取り用のブレードと予備吐出イ
ンク受け用のインク吸収体とを兼ねたインク吸収性の回
復部材が収納されており、キャリッジが所定位置に移動
してきた時に装置本体側の操作部材で前記回復部材を移
動させることにより、吐出口面の拭き取り動作および予
備吐出時のインク受容動作が行われる構成とすることに
より、上記目的を達成するものである。
【0014】請求項2および請求項3の発明は、請求項
1の構成に加えて、前記操作部材はキャリッジのホーム
ポジションで該キャリッジに向けて突出する突出し部を
有する構成、あるいは、前記回復部材がインク吸収性に
優れかつ弾性を有する樹脂発泡体で形成される構成とす
ることにより、一層効率よく上記目的を達成するもので
ある。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。なお、各図面において、同一符号は同一または対
応する部分を示す。図1は本発明を適用したインクジェ
ット記録装置の一実施例を示す模式的斜視図である。図
1において、1は一体化したインクタンクを有する交換
可能なカートリッジタイプの記録手段(ヘッドカートリ
ッジ=記録ヘッド)であり、2は記録ヘッド1を搭載し
て図中の矢印A、B方向に往復移動するキャリッジであ
る。前記記録ヘッド1は、装置本体の制御回路に対し後
述するフレキシブルケーブル7を介して電気接続されて
いる。
【0016】3は記録ヘッド1をキャリッジ2に取り付
けるためのフック、4はフック3を操作するためのレバ
ーである。キャリッジ2には、後述する凸部24が入り
込む凹部5が形成されている。6は記録ヘッド1に対す
る電気接続部を支持するための支持板であり、7はその
電気接続部と装置本体の制御部とを接続するためのフレ
キシブルケーブルである。8はキャリッジ2に挿通され
該キャリッジ2を矢印A、B方向に案内支持するための
ガイドレールである。9はキャリッジ2に連結されて該
キャリッジ2を矢印A、B方向に移動させるための動力
を伝達するタイミングベルトである。このタイミングベ
ルト9は、装置の両側に配置されたプーリ10A、10
Bに張架されている。一方のプーリ10Bには、ギア等
の伝動機構を介してキャリッジモータ11より駆動力が
伝達される。
【0017】図1において、12は搬送ローラであり、
13は該搬送ローラを駆動する搬送モータである。前記
搬送ローラ12は、紙等の被記録材(記録媒体)の記録
面を規制するとともに、記録等に際して被記録材を搬送
(紙送り)するためのものである。14は被記録材を記
録装置に導くためのペーパーパンであり、15は被記録
材を搬送ローラ12に向けて押圧するためのフィードロ
ーラである。このフィードローラ15は、被記録材の搬
送経路中に配設され、被記録材を搬送ローラ12に押圧
することにより該被記録材に搬送力を付与するためのも
のである。
【0018】16は被記録材を不図示の排出口へ向けて
排紙するための排紙ローラであり、17は排紙ローラ1
6に対応して設けられた拍車である。前記排紙ローラ1
6は記録位置より被記録材搬送方向下流側に配置されて
いる。また、前記拍車17は、被記録材を排紙ローラ1
6に押圧することにより、該排紙ローラ16の搬送力を
該被記録材に付与するためのものである。18は記録ヘ
ッド1のインク吐出口に対向した位置に設けられたプラ
テンであり、このプラテン18は不図示の弾性部材によ
りペーパーパン前面部19に向けて付勢され、その間で
被記録材を押圧保持するように配設されている。
【0019】図1のインクジェット記録装置では、記録
手段1として、被記録材に向けてインク滴を飛翔させな
がら記録していくインクジェット記録ヘッドが採用され
ている。そのため、記録ヘッド1の吐出口と被記録材の
記録面との距離を小さく設定するとともに、被記録材と
吐出口との接触を避けるためにその間隔を厳しく管理す
る必要がある。前記ペーパーパン前面部19は、被記録
材の位置を規制して吐出口との間隔を適正に管理する上
で有用なものである。
【0020】図1において、20は被記録材の着脱に際
してフィードローラ15、拍車17およびプラテン18
のそれぞれの付勢を解除するための解除レバーであり、
21はキャリッジ2の位置検出のためのセンサである。
このセンサ21はキャリッジ2に設けられた突起部(不
図示)の通過により該キャリッジ2の位置を検出する。
【0021】22は、キャリッジ2のホームポジション
において記録ヘッド1の吐出口面(インク吐出口が形成
された面)と対向するキャップである。このキャップ2
2は、ゴム状弾性材で形成されており、記録ヘッド1の
吐出口面に対し当接/離脱可能に支持されており、非記
録時等における記録ヘッド1の吐出口の保護や吐出回復
処理に際して吐出口面に当接して吐出口を密封するため
に使用される。前記吐出回復処理とは、全吐出口からイ
ンクを吐出させたり(予備吐出)、あるいはキャップ2
2によって吐出口面を覆った状態で吐出口に吸引力を作
用させることによりインクを強制排出させたりして、気
泡や塵埃、増粘して記録に適さなくなったインク等の吐
出不良要因をインクとともに排出除去する処理である。
【0022】図1において、23は前記キャップ22に
接続された吸引ポンプであり、28は装置本体側のホー
ムポジション近傍に配置された操作部材(後述する)で
あり、これらは前記吐出回復処理に使用されるものであ
る。前記ポンプ23は、インクの強制排出のために吸引
力を作用するとともに、かかる強制排出による吐出回復
処理や予備吐出による吐出回復処理に際してキャップ2
2に受容されたインクを吸引するために用いられる。こ
のポンプ23の外形には、キャリッジ2の凹部5に入り
込む凸部24が形成されている。25は前記ポンプ23
によって吸引された廃インクを貯留するための廃インク
タンクであり、26は前記ポンプ23と該廃インクタン
ク25とを連通するチューブである。
【0023】前記記録手段(ヘッドカートリッジ)1
は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジ
ェット記録手段であって、熱エネルギーを発生するため
の電気熱変換体を備えたものである。また、前記記録ヘ
ッド1は、前記電気熱変換体によって印加される熱エネ
ルギーにより生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によ
って生じる圧力変化を利用して、吐出口よりインクを吐
出させ、記録を行なうものである。
【0024】図2は、記録ヘッド1のインク吐出部の構
造を模式的に示す部分斜視図である。図2において、被
記録材(記録用紙等)と所定の隙間(例えば、約0.5
〜2.0ミリ程度)をおいて対面する吐出口面81に
は、所定のピッチで複数の吐出口82が形成され、共通
液室83と各吐出口82とを連通する各液路84の壁面
に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生するための電
気熱変換体(発熱抵抗体など)85が配設されている。
本例においては、記録ヘッド1は、前記吐出口82がキ
ャリッジ2の走査方向と交叉する方向に並ぶような位置
関係で、該キャリッジ2に搭載されている。こうして、
画像信号または吐出信号に基づいて対応する電気熱変換
体85を駆動(通電)して、液路84内のインクを膜沸
騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口82から
インクを吐出させる記録手段1が構成されている。
【0025】そこで、図1のインクジェット記録装置
(本発明を適用したインクジェット記録装置)において
は、記録手段1としては、前述のようにキャリッジ2に
搭載された交換可能なヘッドカートリッジが使用され、
該記録手段1の内部には、吐出口面81を拭き取るため
のブレードと予備吐出インク受け用のインク吸収体とを
兼ねたインク吸収性の回復部材(図3中の回復部材2
7)が収納されており、前記キャリッジ2が所定位置に
移動してきた時に、装置本体側に設けられた操作部材
(図1および図3中の操作部材28)によって前記回復
部材27を移動させることにより、吐出口面81の拭き
取り動作および予備吐出インクの受容動作が行われるよ
うに構成されている。以下、具体的に説明する。
【0026】図3は図1の記録装置の記録動作中におけ
るヘッドカートリッジ1および操作部材28の状態を示
す一部破断模式的平面図であり、図4はヘッドカートリ
ッジ1がホームポジションにある時の該ヘッドカートリ
ッジ1および操作部材28の状態を示す一部破断模式的
平面図である。なお、図3および図4中の符号30は、
記録紙等の被記録材(記録媒体)を示す。
【0027】図3および図4において、装置本体側の所
定位置(キャリッジ2のホームポジション近傍)には、
操作部材28が固定されている。この操作部材28には
突出し部31およびストッパ部32が形成されており、
前記突出し部31はキャリッジ2の移動領域側へ向けて
突出している。一方、ヘッドカートリッジ1の内部であ
って、ホームポジションへ向かう時の進行方向前側の部
分には、インク吸収性(吸水性)に優れ、かつ弾性を有
する発泡弾性材で形成された回復部材27が収納保持さ
れている。
【0028】前記回復部材27には、図示のように、ネ
ック部33、頭部34およびブレード部35が形成され
ている。ヘッドカートリッジ1の側面であって、前記回
復部材27の頭部34に対応する位置には、開口36が
形成されている。この開口36は、ヘッドカートリッジ
1がホームポジションへ移動してきた時に、前記操作部
材28の突出し部31を進入させて回復部材27の頭部
34を図示右向きに押圧するためのものである。
【0029】図3の記録時の状態からキャリッジ2がホ
ームポジションへ移動してくると図4の状態になる。図
4の状態になる時、操作部材28の突出し部31が開口
36を通して回復部材27の頭部34を右向きに押圧移
動させ、ブレード部35が吐出口面81上へ突き出され
る。キャリッジ2がホームポジションに達すると図4の
状態となり、この状態では、吐出口面81上の吐出口8
2は前記ブレード部35により覆われている。そして、
この図4の状態で各吐出口82からインクを吐出する予
備吐出が行われる。
【0030】キャリッジ2が矢印A方向の移動を開始
し、ヘッドカートリッジ1が図4のホームポジションか
ら右向きに(被記録材30に向けて)移動する時、回復
部材27のブレード部35は操作部材28のストッパ部
32により図示左向きに押し戻される。この時、ブレー
ド部35は、吐出口面81と摺擦して吐出口82の周辺
部を拭うことになり、吐出口面81の拭き取り清掃(ワ
イピング動作)が行われる。図3の記録時など、ヘッド
カートリッジ1が操作部材28から離れた時には、回復
部材27の頭部34は材料弾性およびストッパ部32に
より図3の状態に戻されており、吐出口82は開放され
ている。また、ブレード部35で拭き取られたインク
は、ネック部33を通して回復部材27全体に浸透し、
自然乾燥する。
【0031】記録装置を使用しない時には、図4の操作
状態で回復部材27のブレード部35を常に濡らしてお
くことにより、図1中のキャップ22によって吐出口面
81を密閉する場合と同様なキャッピング効果を得るこ
とができる。そこで、図4の状態にある時、タイマーを
使用して一定間隔で予備吐出を行わせるように制御し、
ブレード部35を常にインク濡れした状態に維持するこ
とにより、キャッピング機能を兼ねさせてもよい。
【0032】このように吐出口面81上に突き出したブ
レード部35を常に濡らして上記キャッピング効果を得
るためには、図5に示すように、ブレード部35の濡れ
状態を検知するための濡れセンサー38を使用してもよ
い。すなわち、図5において、前記濡れセンサー38の
検知部39によりブレード部35のインク濡れの状態を
検知し、乾きの場合に予備吐出を行うことにより、該ブ
レード部35を常にインク濡れの状態に保持し、もっ
て、自動的前述のキャッピング効果を兼ねるように構成
してもよい。
【0033】以上説明した実施例によれば、ヘッドカー
トリッジ1内に、保水性(インク吸収性)のある材料で
形成したブレード部35を有するインク吸収性の回復部
材27を内蔵し、装置本体側の操作部材28により前記
ブレード部35を吐出口面81上に突き出させるように
構成したので、次のような効果が得られる。
【0034】すなわち、第1に、ブレード部35にイン
クを予備吐出させることができ、かつ、ヘッドカートリ
ッジ1の交換と同時に(交換毎に)ブレード部35が更
新されるので、固着インクによる吐出口面81の損傷を
無くすことができる。第2に、ブレード部35が吐出口
面81を拭う際に弾くことがなく、かつ該ブレード部自
体に保水能力があるので、インクの飛び散りを無くすこ
とができる。第3に、ブレード部35を濡らしておくこ
とにより、記録ヘッド1のキャッピング効果が得られ
る。第4に、ブレード部35による拭い筋跡インクが吐
出口面81の一部に待機する該ブレード部に吸水(吸
収)されるので、吐出口82周辺のインク残りを無くす
ことができ、ヨレの無いインク吐出により記録品位を向
上させることができる。
【0035】なお、前述の実施例では、1個の記録手段
を用いて記録する場合を例に上げて説明したが、本発明
は、異なる色で記録する複数の記録手段を用いるカラー
記録装置、あるいは同一色彩で異なる濃度で記録する複
数の記録手段を用いる階調記録装置においても、同様に
適用することができ、同様の効果を達成し得るものであ
る。さらに、本発明は、記録ヘッドとインクタンクを一
体化した交換可能なヘッドカートリッジを用いる場合、
あるいは記録ヘッドとインクタンクを別体にし、その間
をインク供給用のチューブ等で接続する場合など、記録
ヘッドとインクタンクの配置構成がどのような場合にも
同様に適用することができ、同様の効果が得られるもの
である。
【0036】なお、本発明は、インクジェット記録装置
であれば、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を
用いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものに適用で
きるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出
する方式の記録手段を使用するインクジェット記録装置
において優れた効果をもたらすものである。かかる方式
によれば、記録の高密度化、高精細化が達成できるから
である。
【0037】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうのが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録手段(記録ヘッド)の熱作用面に膜
沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一に対応し液
体(インク)内の気泡を形成出来るので有効である。
【0038】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性
に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。尚、上記熱作
用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第43131
24号明細書に記載されている条件を採用すると、更に
優れた記録を行なうことができる。
【0039】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成としても本発明は有効である。すなわち、記録ヘッ
ドの形態がどのようなものであっても、本発明によれ
ば、記録を確実に効率よく行なうことができるようにな
るからである。
【0040】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0041】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる記録ヘッドに対しての回復手段または予備的な補
助手段等を付加することは、本発明の効果を一層安定で
きるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対しての、前述のようなキャッピング
手段、クリーニング手段、吸引回復手段の他に、加圧式
の回復手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別
の吐出を行なう予備吐出モードを行なうことも安定した
記録を行なうために有効である。
【0042】また、前述したように、搭載される記録手
段の種類ないし数についても、例えば、単色のインクに
対応して1個のみが設けられたものの他、記録色や濃度
を異にする複数のインクに対応して複数の記録手段が設
けられるものであってもよい。すなわち、例えば、記録
装置の記録モードとしては、黒色等の主流色のみの記録
モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか
複数個の組み合わせによるか、いずれでもよいが、異な
る色の複色カラー又は、混色によるフルカラーの少なく
とも一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0043】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいは、インクジェット方式で
は、インク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。加えて、
積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態か
ら液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめ
ることで防止するか、または、インクの蒸発防止を目的
として放置状態で固化するインクを用いるかして、いず
れにしても、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によ
ってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、
記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等
のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0044】このような場合のインクは、特開昭54−
56847号公報あるいは特開昭60−71260号公
報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔
に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変
換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明
においては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0045】さらに加えて、本発明によるインクジェッ
ト記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理
機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ
等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよ
い。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1の発明によれば、記録手段から被記録材へインクを吐
出して記録を行うインクジェット記録装置において、記
録手段はキャリッジに搭載された交換可能なヘッドカー
トリッジであり、前記記録手段の内部に吐出口面拭き取
り用のブレードと予備吐出インク受け用のインク吸収体
とを兼ねたインク吸収性の回復部材が収納されており、
キャリッジが所定位置に移動してきた時に装置本体側の
操作部材で前記回復部材を移動させることにより、吐出
口面の拭き取り動作および予備吐出時のインク受容動作
が行われる構成としたので、固着インクによる吐出口面
の損傷を減少させることができ、ワイピング時のブレー
ドの弾きを無くしてインクの飛散を防止することがで
き、回復処理後の吐出口周辺のインク残りを無くすこと
により記録時のヨレ吐出を防止して記録品位を向上させ
得るインクジェット記録装置が提供される。
【0047】請求項2および請求項3の発明によれば、
請求項1の構成に加えて、前記操作部材はキャリッジの
ホームポジションで該キャリッジに向けて突出する突出
し部を有する構成、あるいは、前記回復部材がインク吸
収性に優れかつ弾性を有する樹脂発泡体で形成される構
成としたので、一層効率よく、固着インクによる吐出口
面の損傷を減少させることができ、ワイピング時のブレ
ードの弾きを無くしてインクの飛散を防止することがで
き、回復処理後の吐出口周辺のインク残りを無くすこと
により記録時のヨレ吐出を防止して記録品位を向上させ
得るインクジェット記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の一
実施例の構成を示す模式的斜視図である。
【図2】図1中の記録手段のインク吐出口部の構造を模
式的に示す部分斜視図である。
【図3】本発明を適用したインクジェット記録装置の記
録動作時の状態を示す模式的平面図である。
【図4】本発明を適用したインクジェット記録装置の記
録待機時の状態を示す模式的平面図である。
【図5】本発明を適用したインクジェット記録装置の他
の実施例の記録待機時の状態を示す模式的平面図であ
る。
【符号の説明】
1 記録手段(ヘッドカートリッジ) 2 キャリッジ 3 インクタンク 7 フレキシブルケーブル 8 ガイドレール 9 タイミングベルト 11 キャリッジモータ 12 搬送ローラ 13 搬送モータ 15 フィードローラ 16 排紙ローラ 18 プラテン 22 キャップ 23 ポンプ 25 廃インクタンク 27 回復部材 28 操作部材 30 被記録材 31 突出し部 32 ストッパ部 33 ネック部 34 頭部 35 ブレード部 36 開口 38 濡れセンサー 39 検知部 81 吐出口面 82 吐出口 84 液路 85 電気熱変換体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/185 B41J 3/04 102 R (72)発明者 河合 力 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 中村 仁志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録手段から被記録材へインクを吐出
    して記録を行うインクジェット記録装置において、記録
    手段はキャリッジに搭載された交換可能なヘッドカート
    リッジであり、前記記録手段の内部に吐出口面拭き取り
    用のブレードと予備吐出インク受け用のインク吸収体と
    を兼ねたインク吸収性の回復部材が収納されており、キ
    ャリッジが所定位置に移動してきた時に装置本体側の操
    作部材で前記回復部材を移動させることにより、吐出口
    面の拭き取り動作および予備吐出時のインク受容動作が
    行われることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記操作部材はキャリッジのホームポ
    ジションで該キャリッジに向けて突出する突出し部を有
    することを特徴とする請求項1のインクジェット記録装
    置。
  3. 【請求項3】 前記回復部材がインク吸収性に優れか
    つ弾性を有する樹脂発泡体で形成されることを特徴とす
    る請求項1のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記記録手段が、インクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
    備えているインクジェット記録手段であることを特徴と
    する請求項1のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録手段が、前記電気熱変換体が
    発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利
    用して、吐出口よりインクを吐出させることを特徴とす
    る請求項4のインクジェット記録装置。
JP5307694A 1994-02-25 1994-02-25 インクジェット記録装置 Pending JPH07237301A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7052107B2 (en) 2003-05-23 2006-05-30 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet printing apparatus, print head performance recovering device, and print head performance recovering method
JP2012061635A (ja) * 2010-09-14 2012-03-29 Seiko Epson Corp 流体噴射装置におけるクリーニング装置、流体噴射装置、及び流体噴射装置におけるクリーニング方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7052107B2 (en) 2003-05-23 2006-05-30 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet printing apparatus, print head performance recovering device, and print head performance recovering method
JP2012061635A (ja) * 2010-09-14 2012-03-29 Seiko Epson Corp 流体噴射装置におけるクリーニング装置、流体噴射装置、及び流体噴射装置におけるクリーニング方法

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