JPH0727545Y2 - ブレーカ - Google Patents

ブレーカ

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JPH0727545Y2
JPH0727545Y2 JP4840189U JP4840189U JPH0727545Y2 JP H0727545 Y2 JPH0727545 Y2 JP H0727545Y2 JP 4840189 U JP4840189 U JP 4840189U JP 4840189 U JP4840189 U JP 4840189U JP H0727545 Y2 JPH0727545 Y2 JP H0727545Y2
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存 森
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、遠隔操作可能な電磁石部を有するブレーカに
関するものである。
[従来の技術] まず、ブレーカ全体について説明する。第9図の(a)
及び(b)とでブレーカ全体の分解斜視図を示し、本考
案のブレーカは電磁石ブロックAと、該電磁石ブロック
Aにより制御される接点開閉機構部Bとから構成されて
いる。また、本ブレーカは3相用の3極構造としてい
る。
まず、電磁石ブロックAについて説明する。絶縁材から
なる取付ベース1内の収納凹所2内に電磁石部3が収納
配置される。電磁石部3は、コイルボビン4の外周に巻
回したコイル5と、固定鉄心6と、固定鉄心6に吸引さ
れる可動鉄心7と、可動鉄心7を開放する方向に付勢す
るスプリング10等から構成されている。
略コ字型に形成されている変換軸11は可動鉄心7の横方
向の運動を上下方向に変換するものであり、軸穴11aに
挿通される軸13は取付ベース1の段部14内でその両端が
軸支されて、変換軸11を回動自在としている。変換軸11
の中央突部12の穴12aと、可動鉄心7を装着している固
定板9の連結片17の穴17aとにU字型ピン16が挿入され
て、U字型ピン16により可動鉄心7側に変換軸11が回動
自在に連結されている。また、変換軸11の両側に形成し
てある側片15の穴15aに第9図(a)に示す連結ピン18
の一端18aが夫々挿通して連結されるようになってい
る。しかして、このように構成される電磁石部3が第10
図(b)に示すように、取付ベース1の収納凹所2内に
収納配置される。
次に接点開閉機構部Bについて説明する。絶縁材からな
るボデイ23の上面には隔壁24を介して機構収納部25が3
つ形成してある。第9図(a)に示すように、3極を連
動し絶縁材からなる連動板26には穴26aが3つ形成され
ていて、この穴26aに可動接触子27が挿通される。ま
た、この穴26aに接圧バネ28が納装され、可動接触子27
に適宜な接点圧を付与している。連動板26の下面には凹
部26cが形成されており、この凹部26c内に連動板26を上
方へ付勢する開極バネ29の上部が装着され、また、開極
バネ29は第6図(a)に示すように、ボデイ23の凹所30
内に収納配置されている。連動板26はボデイ23の隔壁24
のスリット31に挿入され、各機構収納部25にわたるよう
に配置される。機構収納部25内には過電流や短絡電流を
検出するセンサーが配置されるようになっており、略コ
字型に折曲形成したヨーク32内に短絡コイル33が設けら
れ、この短絡コイル33内にヨーク32の上下面に突出可能
とした駆動ピン34が装着してある。可動接触子27の先端
下面には可動接点36が設けられている。
短絡コイル33と磁気回路を構成するヨーク32の下部両側
より穴37bを穿孔したL型の取付片37が一体に形成さ
れ、可動接触子27の略中央部には穴27cを穿孔した舌片2
7bが一体に形成されている。可動接触子27を両取付片37
の間に位置させて、各穴27c,37bにピン86を挿通して、
ヨーク32側に可動接触子27を軸支している。また、ヨー
ク32の一端にはアークホーン38を、他端には電流調整用
ネジ40を螺着し、過電流を検出するバイメタル39が夫々
設けてある。
略コ字型に形成されているフレーム41は第6図(a)に
示すようにねじ42によりボデイ23に固定される。フレー
ム41の両側板43に穿設した円弧状の長孔44の外側面にコ
字型のラッチ板48と略H型のリンク45の脚部46が位置
し、脚部46の穴46aと、ラッチ板48の先端側を開口した
切欠孔49aと、フレーム41の長孔44に回転軸50が挿通
し、この回転軸50によりリンク45とラッチ板48とがフレ
ーム41に回動自在に連結されることになる。一方、ラッ
チ板48の側片48aには穴48bが穿孔されており、また、フ
レーム41に設けた軸41bを上記穴48bに挿通し、この軸41
bを支点としてラッチ板48が回動自在にフレーム41に軸
支されることになる。
ラッチ係合板53の中央部の軸支部53aがフレーム41の突
片54間に位置し、ピン55が突片54の穴54aとラッチ係合
板53の軸支部53aの穴53bに挿通し、ラッチ係合板53がフ
レーム41の突片54に挿通されたピン55を軸として回動自
在に軸支される。ラッチ係合板53の前面側には3つ突設
した係合部56は第7図(a)に示すように駆動ピン34の
頭部34aの下方に位置して該頭部34aと係合する。また、
ラッチ係合板53の下面より先端をL型とした係合片57が
突設されており、この係合片57がラッチ板48の中央片48
cに形成した係合凹所58に係合し、ラッチ係合板53とラ
ッチ板48とが係合することになる。
ヨーク87の両側のL型の取付片88間にピン90により駆動
片89が取り付けられ、ヨーク87の突片87aとフレーム41
の突片41cとが対応してピン(図示せず)にてフレーム4
1に取り付けられる。そして、突片41cの下方の突起41d
とヨーク87の舌片87bとの間にスプリング91が介装され
て、ヨーク87を位置決め規制している。そして、ヨーク
87に取着した駆動片89をラッチ係合板53の背面側に位置
せしめている。また、上方からの軸を偏心させた調整用
のビス93にてヨーク87の調整板92の傾きを調整すること
で、ヨーク87全体の傾きを調整し、その傾きによりトリ
ップ動作を行なわしめる過電流の大きさを調整すること
ができる。また、フレーム41の突起41eとラッチ係合板5
3の上面に形成した凹状の受け部53dとの間にスプリング
94を介装してラッチ係合板53をラッチ板48とラッチする
方向に付勢している。
フレーム41の前部側に形成した腕片59の先端に穴59aが
穿孔してある。この腕片59間にハンドル60の下部が位置
し、ハンドル60の穴60aにハンドル軸61が穴59aを介して
挿通され、ハンドル60がフレーム41にハンドル軸61を軸
として回動自在に装着される。ハンドル60の側面から突
設した突起60bにハンドル60のオフ位置、オン位置を死
点を越えて位置決めする反転バネ62の一端が係止され
る。また、ハンドル60には、第6図(c)に示すように
ハンドル60をオフ位置にする際にリンク45を初期位置に
設定すべくリンク45を下方に押接する押接片68が形成さ
れている。尚、ラッチ板48、ラッチ係合板53等でトリッ
プ機構が構成され、また、リンク45、変換軸11、連動板
26等でリンク機構が構成される。
第9図(a)に示すように、スプリング95の一端はフレ
ーム41の窓41fの穴96に係止され、他端は第6図(a)
に示すようにラッチ板48の前部の穴48eに係止され、該
スプリング95によりラッチが外れた場合にラッチ板48を
時計回転方向に付勢し、ラッチ板48のラッチの外れを迅
速にするようにしている。円弧状の表示片97の挿通孔97
aに上記ハンドル軸61が挿通し、ハンドル60の側方に配
置される。第6図(c)に示すように、この表示片97の
係止部97cとリンク45とが連結ピン98により連結され、
リンク45及び連結ピン98の動作により表示片97の回転位
置を異ならせて、表示片97の表面に記した表示部97bを
カバー80の表示窓80aより表示するようにしている。
また、ハンドル60の突部60eにより駆動されるリミット
スイッチ99が配置してあり、この突部60eがリミットス
イッチ99のアクチュエータ99aを駆動して内部の接点を
開閉する。更に、警報報知用のリミットスイッチ100が
設けてあり、トリップ状態時にラッチ板48の突部48dが
リミットスイッチ100のアクチュエータ100aを駆動し
て、警報報知を行なうようにしている。また、第9図
(b)に示すように主接点が閉路した時に電磁石部3を
自己保持するリミットスイッチ122が設けられている。
電磁石ブロックAと接点開閉機構部Bとの連結は以下の
ように行なっている。すなわち、ボデイ23の底面にはボ
デイ23の上下に貫通する貫通部に上記連結ピン18が上下
方向に挿入配置され、連結ピン18の一端18aは変換軸11
の穴15aに挿通し、連結ピン18の他端18bはリンク45の腕
片47の穴47aに挿通して、該連結ピン18により変換軸11
とリンク45とが連結される。これらの連結構成により電
磁石部3の横方向の運動を連結ピン18により縦方向の運
動に変換し、リンク45に電磁石部3の運動を伝達する。
機構収納部25の一端には負荷側の端子部70が配設され
る。71,72は編素線である。
機構収納部25の他方には第9図(b)に示すように、電
源側の端子部73が配設される。端子部73の端子板73cの
上面にはアークホーン74が設けられている。また、端子
板73cの端部の上には可動接点36と相対する固定接点75
が固着してある。また、消弧装置76が設けてあり、消弧
装置76は絶縁箱79で覆われている。
ボデイ23の上面を覆うカバー80は絶縁材からなり、その
略中央部にはハンドル60の操作部60dを上面より突出さ
せる窓穴81は穿設されている。また、窓穴81の側方に
は、表示片97の表示部97bを表示させる表示窓80aが設け
てある。この表示部97bにより主回路のオン状態、オフ
状態、トリップ状態等を表示するようにしている。ここ
で、電磁石ブロックAからは連結ピン18がボデイ23の貫
通部を介してボデイ23側に突出している。
第11図は電気回路図を示し、端子部70,73間に短絡コイ
ル33、バイメタル39、接点36,75等の直列回路が挿入さ
れた形となっている。また、補助端子221,222間にはハ
ンドル60と連動したリミットスイッチ99と警報報知用の
リミットスイッチ100との直列回路が接続され、補助端
子223には警報ランプ123が接続されている。また、補助
端子224,225間には自己保持用のリミットスイッチ122
が接続され、補助端子225にはオフ表示用のランプ124
が、補助端子226にはオン表示用のランプ125が夫々接続
してある。更に、補助端子222,226間にはオン操作用の
スイッチSW3が、補助端子222,224間にはオフ操作用の
スイッチSW4が夫々接続されている。このブレーカの特
徴は、ハンドル60をオン操作してもスイッチSW3を操作
者が操作しない限り接点36,75がオンせず主回路は通電
されないようになっている。そして、スイッチSW3をオ
フするか、あるいは、ハンドル60をオフ操作してリミッ
トスイッチ122をオフすれば、電磁石部3のコイル5に
対して電源が遮断されて接点36,75は開極して主回路は
遮断される。
次に、本ブレーカの動作について説明する。第6図は第
8図のA−A断面図を示し、第7図は第8図のB−B断
面図を示している。第6図(a)と第7図(a)はオフ
状態を示し、第6図(b)と第7図(b)はハンドル60
がオンで電磁石部3がオフの場合のオフ状態を示し、第
6図(c)と第7図(c)はオン状態を示し、第6図
(d)と第7図(d)はトリップ状態を示している。
まず、第6図と第7図との(a)に示すオフ状態におい
ては、ハンドル60の押接片68がリンク45の上面を下方に
押接し、また、突部60eがリミットスイッチ99のアクチ
ュエータ99aを押接して、リミットスイッチ99の接点を
オフとする。この接点のオフにより電磁石部3への電源
は遮断されている。そして、リンク45とラッチ板48を軸
支している回転軸50はフレーム41の長孔44の下部に位置
している。また、主回路の接点36,75は開離している。
次に、第6図(a)のオフ状態から第6図(c)に示す
ようにハンドル60をオン操作すると、ハンドル60の突部
60eがリミットスイッチ99のアクチュエータ99aから離れ
て、リミットスイッチ99はオンする。そして、第11図に
示すスイッチSW3をオン操作して、電磁石部3のコイル
5を励磁する。同時にリミットスイッチ122が駆動され
て内部の接点を切り替えて自己保持を行なう。従って、
スイッチSW3を離しても、コイル5は励磁され続ける。
コイル5が励磁されることにより、第6図と第7図の
(c)に示すように可動鉄心7が固定鉄心6に吸引さ
れ、可動鉄心7とU字型ピン16と連結されている変換軸
11が軸13を支点として時計方向に回動するために、連結
ピン18は変換軸11の回動に伴い下方に移動する。連結ピ
ン18が下方に移動すると、該連結ピン18と連結されてい
るリンク45が回転軸50を軸として反時計方向に回動す
る。従って、リンク45の下方に配置された連動板26がリ
ンク45に連動して開極バネ29の復帰力に抗して下動さ
れ、第7図(c)に示すように連動板26の穴26aに可動
接触子27が位置しているため、可動接触子27が下動さ
れ、可動接触子27の可動接点36と固定接点75とが接触
し、主回路は通電されることになる。
ここで、スイッチSW4を操作して電磁石部3だけをオフ
すると、第6図及び第7図の(b)に示すように、可動
鉄心7はスプリング10の復帰力により図の左方へ復帰移
動する。この可動鉄心7の移動により変換軸11は軸13を
中心に反時計方向に回動する。これにより連結ピン18は
上方に移動されて、リンク45を回転軸50を軸として時計
方向に回動させる。従って、リンク45による付勢力が解
除された連動板26は開極バネ29の復帰力により上動され
て可動接触子27も上動し、接点36,75は開離する。
次に、ハンドル60をオン位置からオフ操作すると、第6
図と第7図の(a)に示すように、ハンドル60の突部60
eがリミットスイッチ99のアクチュエータ99aを押接し、
内部接点をオフする。従って、電磁石部3への通電は完
全に遮断され、上記と同様に初期位置に復帰する。
また、オフ時において、第7図(a)及び第10図(a)
に示すように、開極バネ29により上方に付勢される連動
板26はヨーク32の下面に当たって停止するが、この後も
電磁石部3は復帰し、連結ピン18を介してリンク45はさ
らに回動する。
次にトリップ状態の場合を説明する。まず、主回路が短
絡した場合について説明すると、短絡の場合には大電流
が流れるため、短絡コイル33に電磁力が生じてトリップ
動作を行なわしめる。ここで、短絡が起こる前の正常な
状態においては、第6図(c)に示すようにリンク45と
ラッチ板48とを軸支している回転軸50は、フレーム41の
長孔44の下部に位置している。ラッチ板48はラッチ係合
板53の係合片57と係合している。また、ラッチ係合板53
の係合部56は、第7図(c)に示すように駆動ピン34の
頭部34aと係合している。
第6図及び第7図の(d)に示すように、短絡が起こる
と、短絡コイル33に生じる電磁力により駆動ピン34を下
方に吸引駆動するこの駆動ピン34の下方への移動により
係合部56が押接されてピン55を軸としてラッチ係合板53
が反時計方向に回動する。すると、ラッチ係合板53の係
合片57とラッチ板48の係合凹所58との係合が外れたラッ
チ板48がフリー状態となり、リンク45は開極バネ29の復
帰力により連動板26を介して上方へ付勢され、リンク45
は回転軸50がフレーム41の長孔44の上端まで移動するこ
とになる。この時、ラッチ板48はスプリング95の復帰力
により軸41bを支点として時計回転方向に回転して、突
部48dがリミットスイッチ100のアクチュエータ100aを押
接して、接点を切り替えて警報ランプ123を点灯してト
リップ状態を表示すると共に、電磁石部3のコイル5へ
の通電を遮断する。従って、連動板26は下方への付勢力
が解除されることによって可動接触子27も上動して接点
36,75が開離することになる。
また、トリップ時、コイル5への通電が遮断されるた
め、可動鉄心7も復帰しようとするが、可動鉄心7が少
し復帰すると、変換軸11により連結ピン18が上動しよう
とするが、リンク45の先端より突設した当接片47bがボ
デイ23に形成してある突部23aの壁面に当たって、連結
ピン18の上動を阻止するようにしている。つまり、正常
のオンオフ時では、リンク45は回転軸50を中心にして回
転するため、上記突部23aの壁面に当接することなくス
ムーズに動作するが、トリップ状態の時においては、電
磁石部3より復帰力を受けてリンク45が、一方は回転軸
50とフレーム41の長孔44の側縁で、他方はリンク45の一
部と突部23aの壁面とでリンク45が挟持されることにな
り、リンク45の上動を阻止するものである。
また、過電流が流れた時にはバイメタル39が湾曲し、バ
イメタル39の先端に取着したネジ40が第6図及び第7図
の(d)に示すように、駆動片89の背面を押接して回転
させ、この駆動片89の回転によりラッチ係合板53を軸41
bを支点として反時計方向に回動させて、係合片57のラ
ッチ板48との係合を解除する。この解除により先の場合
と同様にリンク45が上動して連動板26への付勢力が解除
されて接点36,75が開極されることになる。
次に、トリップ動作した後に、ハンドル60がオン位置
で、表示片97の表示部97bの表示を見てハンドル60を第
6図及び第7図の(a)に示すようにオフ操作して、ハ
ンドル60の押接片68にてリンク45等を下方に位置させ
て、ラッチ板48を反時計方向に回転させてラッチ板48の
係合凹所58とラッチ係合板53の係合片57とを係合してリ
セットさせることができる。
表示片97はハンドル軸61を中心にハンドル60とは別個に
回転し、リンク45の傾きによって、その表示部97bの位
置を異ならしめている。すなわち、第6図及び第7図に
示すように、オン状態、オフ状態、トリップ状態等によ
り、リンク45の傾きが異なるため、その傾きに応じて連
結ピン98により回転し、表示窓80aにより表示するよう
になっている。
[考案が解決しようとする課題] トリップ動作時において、リンク45は、上述のように、
電磁石部3より復帰力を受けて、一方は回転軸50とフレ
ーム41の長孔44の側縁で、他方はリンク45の一部と突部
23aとでリンク45が挟持されて、リンク45の上動を阻止
する。リンク45はこのようにしてトリップ位置が決定さ
れる。この時の問題点を説明する。正常のオンオフ時に
は、リンク45は回転軸50を中心に回転し、ボデイ23の突
部23aの壁面に当たることなくスムーズに動作する。し
かし、第6図(b)(c)に示すように、リンク45の先
端と突部23aの壁面との余裕は、0.2〜0.3mm程度であ
り、この寸法がばらつくと、トリップ時、リンク45のト
リップ位置が決まらないことになり、リンク45はオフ位
置まで復帰することもありうる。逆に、トリップ位置を
重視しすぎると、正常のオンオフ時の動作がスムーズに
いかなくなる可能性もある。このように、従来では、表
示が不安定となる。
本考案は、上述の点に鑑みて提供したものであって、リ
ンクのオンオフ,トリップ位置を安定させると共に、同
一技術にてラッチ板のラッチ係合のリセット余裕が確実
にとれて、ミストリップがなくなり、動作信頼性を向上
させることを目的としたブレーカを提供するものであ
る。
[課題を解決するための手段] 本考案は、フレームの要部から突部をリンク側に突設
し、この突部に対向するリンクの位置にトリップ時に該
突部と当接してリンクの動作を所定位置で規制する凹部
を設けたことを特徴とするものである。
[作用] 而して本考案は、トリップ時においては、フレームの突
部と凹部とを当接させて、トリップ時のリンクの動作を
安定にしている。
[実施例] 以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。尚、
ブレーカ全体の構成は同じであり、本考案の要旨はフレ
ーム41に突設した突部65とリンク45に凹設した凹部66で
あり、要旨の部分について詳述する。第1図及び第2図
はトリップ状態を、第3図はオフ状態を、第4図はオン
状態を夫々示し、第5図はリンク45の斜視図を示してい
る。図示するように、フレーム41の両腕片59の下端より
突部65を一体に突設し、また、この突部65にトリップ時
に遊嵌ないし当接する凹部66をリンク45に夫々凹設して
いる。
短絡等により、上述のラッチ係合が外れると、第2図に
示すように、リンク45は連動板26を介して上方へ付勢さ
れ回転する。この時、フレーム41の突部65は、リンク45
の凹部66に遊嵌し、リンク45の動作には支障をきたさな
いようにしている。また、トリップ時には、コイル5の
励磁が遮断されるので、可動鉄心7は復帰し、それにつ
れて連結ピン18によりリンク45は上方へ時計回転方向に
回転移動する。この後、第1図に示すように、フレーム
41の突部65とリンク45の凹部66の壁面が当接し、また、
この当接部とフレーム41の長孔44の側縁と回転軸50とで
リンク45が挟持される。
次に、オフ時のリセット余裕について説明する。オフ
時、連動板26は、ヨーク32の下面に当たって停止する
が、この後も第3図に示すように電磁石部3の復帰力に
よりリンク45は更に回動し、その後、リンク45の上面と
フレーム41の突部65が当接し、以後は、その当接点近傍
を中心としてリンク45は回転する。この回転によりラッ
チ板48を回転軸50を介して回転させることで、リセット
余裕が十分とれることになる。尚、オン時の状態では第
4図に示すように、リンク45は下方に移動するため、突
部65はリンク45から離れている。
[考案の効果] 本考案は上述のように、フレームの要部から突部をリン
ク側に突設し、この突部に対向するリンクの位置にトリ
ップ時に該突部と当接してリンクの動作を所定位置で規
制する凹部を設けたことを特徴とするものであるから、
トリップ時においては、フレームの突部と凹部とを当接
させて、トリップ時のリンクの動作を安定にしているも
のであり、そのため、従来のようにリンクとボデイとを
当接させるのではないため、オンオフ時においても安定
にリンクを動作させることができ、リセット余裕も十分
とれ、そのため、ミストリップもなくなり動作の信頼性
を向上させることができる効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例のトリップ時の断面図、第2図
は同上の断面図、第3図は同上のオフ時の断面図、第4
図は同上のオン時の断面図、第5図は同上のリンクの斜
視図、第6図は従来例の第8図のB−B断面図を示し、
同図(a)はオフ状態の断面図、同図(b)は電磁石部
をオフ状態とした場合の断面図、同図(c)はオン状態
の断面図、同図(d)はトリップ状態の断面図、第7図
は同上の第8図のA−A断面図であり、同図(a)はオ
フ状態の断面図、同図(b)は電磁石部をオフ状態とし
た場合の断面図、同図(c)はオン状態の断面図、同図
(d)はトリップ状態の断面図、第8図は同上の平面
図、第9図(a)は同上の分解斜視図、第9図(b)は
同上の分解斜視図、第10図(a)は同上の分解斜視図、
第10図(b)は同上の分解斜視図、第11図は同上の電気
回路図である。 41はフレーム、44は長孔、45はリンク、48はラッチ板、
60はハンドル、65は突部、66は凹部である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハンドルの操作にて駆動されて接点部をオ
    ンオフさせるリンク機構と、異常電流を検出するセンサ
    ーと、このセンサー出力にて上記リンク機構を駆動して
    接点部を開離させるトリップ機構と、リンク機構やトリ
    ップ機構等の構成部材を装着するフレームとを備え、上
    記フレームに穿孔された円弧状の長孔に上下動自在に一
    端が軸支されたリンクと、リンクの他端と回動自在に連
    結しオフ時やトリップ時にリンクを上方へ付勢する付勢
    部材と、上記フレームの長孔にリンクの一端と共に一端
    が軸支され他端がラッチ係合されたラッチ板とを有し、
    トリップ時にはラッチ板のラッチ係合が解除されて長孔
    を軸として付勢部材によりリンクが回動するようにした
    ブレーカにおいて、上記フレームの要部から突部をリン
    ク側に突設し、この突部に対向するリンクの位置に該突
    部とトリップ時に当接してリンクの動作を所定位置で規
    制する凹部を設けたことを特徴とするブレーカ。
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