JPH07270109A - ひずみゲージ - Google Patents

ひずみゲージ

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JPH07270109A
JPH07270109A JP8359494A JP8359494A JPH07270109A JP H07270109 A JPH07270109 A JP H07270109A JP 8359494 A JP8359494 A JP 8359494A JP 8359494 A JP8359494 A JP 8359494A JP H07270109 A JPH07270109 A JP H07270109A
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strain gauge
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 温度環境変化による見掛けひずみが殆んど生
ぜず、被測定対象物の材質に依存しない汎用性の広い、
安価なひずみゲージを提供する。 【構成】 このひずみゲージは、一枚のゲージベース上
に、第1、第2のアクティブゲージ1,2と第1、第2
のダミーゲージ3,4が一体に添着形成されている。そ
して、第1、第2のアクティブゲージ1,2はブリッジ
回路の二つの対辺にそれぞれ接続され、第1、第2のダ
ミーゲージ3,4は、上記対辺と隣接する他の対辺に接
続された形となっており、接続点aとbには、ゲージタ
ブ5と7を介してブリッジ電圧Einが供給され、接続点
c,dからゲージタブ6と8を介してひずみ出力電圧E
out が取り出されるようになっている。このブリッジ回
路は、温度変化が生じても見掛け上のひずみ出力は生ぜ
ず、被測定対象物のひずみにのみ感応したひずみ出力E
out が導出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ひずみゲージに関し、
より詳細には、温度変化によって見掛け上のひずみ計測
誤差が生じないようにしたひずみゲージに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、Ni−Cr系の合金やCuNi
合金などよりなるひずみ感応抵抗体を基板の表面に添着
形成したひずみゲージを用いてひずみ測定を行う場合に
は、この基板を被測定対象物表面に添着して1つまたは
2つもしくは4つのひずみ感応抵抗体を用いてホイート
ストンブリッジ回路を構成し、そのホイートストンブリ
ッジ回路で抵抗値変化に対応するひずみ出力を検出する
ようにしている。
【0003】また、このようなひずみ感応抵抗体は、温
度によって抵抗値が変化するため、換言すれば抵抗温度
係数を有しているために温度補償を施す必要がある。こ
の温度補償の方法としては、従来から次のような各種の
補償方法が採られている。
【0004】第1の方法は、最も多く用いられている
「アクティブ・ダミー法」で、回路構成としては、ブリ
ッジの相隣る辺に、それぞれアクティブゲージ、ダミー
ゲージを挿入して構成されるものである。
【0005】第2の方法は、「ひずみ・温度2素子によ
る回路補償法」で、1枚のゲージに二つの素子を有し、
一つはひずみと温度により、他は主に温度により抵抗が
変化し、それぞれブリッジの隣接2辺に接続され、外部
抵抗を調整し温度影響を相殺するようにしたものであ
る。
【0006】第3の方法は、高温のひずみ測定に多く用
いられる熱電対法で、ブリッジに直流電源を用い、熱電
対出力でひずみゲージの零点移動による出力電圧を相殺
させて温度補償を行うものである。
【0007】第4には、抵抗温度係数組合せ温度補償ゲ
ージを用いる方法で、抵抗温度係数の異なった二つの抵
抗素子を組合わせて、一つのゲージを形成したもので、
被測定材料に合せてそれぞれの抵抗と温度係数とが選択
される。その構成としては、被測定材料に添着されたと
き、ある決められた温度範囲で正の温度係数を有する一
つの素子と負の温度係数を有する他の一つの素子とを直
列に接続してなるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のアクティブ・ダ
ミー法においては、ひずみ感応素子の位置と測温素子
(ダミーゲージや熱電対)の位置とが離れた部位にある
ことや抵抗素材の不均一性のために「温度によるひずみ
感応素子の抵抗値変化の相殺」を完全に行うことができ
なかった。
【0009】また、上記のいずれの補償方法において
も、ひずみ感応素子の電気抵抗温度係数と構成材料の物
理定数の諸条件の係数が被測定対象物と合致しなければ
ならず、これを合致させるためには鉄、ステンレス、
鋼、アルミニウム材、プラスチック材、コンクリート
材、等々の被測定対象物の線膨張係数に合致するよう
に、ひずみゲージのひずみ感応素子の材質そのものを選
択したり、ひずみ感応素子に特殊な熱処理を施すように
して、ある特定の被測定対象物の材質専用のひずみゲー
ジとしなければならず、ひずみゲージの製作技術的に困
難なことがあった。さらには、被測定対象物の線膨張係
数には方向性があるばかりか、製作履歴により違いがあ
り、完全に温度による影響を無くして測定誤差を零にす
ることができなかった。
【0010】本発明は、上述の事情に鑑みてなされたも
のであり、その第1の目的は、温度環境変化によるひず
み測定誤差を相殺させる事ができ、しかも、被測定対象
物の材質に関係なく用いられること、即ち、汎用性が極
めて広いひずみゲージを安価に提供することにあり、そ
の第2の目的は、ひずみ感度を低下させることなく、上
記台第1の目的を達成させることができるひずみゲージ
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成させる
ために、本発明の請求項1に係るひずみゲージは、等価
ブリッジ回路のうちの対向する二辺のそれぞれに接続さ
れた第1および第2の主軸ひずみゲージと該二辺に隣接
する他の二辺のそれぞれに接続された第1および第2の
等価回路バランス調整用のひずみゲージとを被測定対象
物に添着される同一の基板に一体に形成したひずみゲー
ジであって、上記第1および第2の主軸ひずみゲージと
上記第1および第2の等価回路バランス調整用のひずみ
ゲージのそれぞれの電気抵抗値を均等にすると共に抵抗
温度係数を均等にし、上記第1および第2の主軸ひずみ
ゲージのそれぞれの受感軸方向を一致させ、上記第1お
よび第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージの形
状を、上記受感軸方向とこれに直交する方向の熱ひずみ
出力成分が均等になるように形成したことを特徴とした
ものである。
【0012】また、本発明の請求項2に係るひずみゲー
ジは、等価ブリッジ回路のうちの対向する二辺のそれぞ
れに接続された第1および第2の主軸ひずみゲージと該
二辺に隣接する他の二辺のそれぞれに接続された第1お
よび第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージとを
被測定対象物に添着される同一の基板に一体に形成した
ひずみゲージであって、上記第1および第2の主軸ひず
みゲージと上記第1および第2の等価回路バランス調整
用のひずみゲージのそれぞれの電気抵抗値を均等にする
と共に抵抗温度係数を均等にし、上記第1および第2の
主軸ひずみゲージのそれぞれの受感軸方向を一致させ、
上記第1および第2の等価回路バランス調整用のひずみ
ゲージの形状を、上記受感軸方向とこれに直交する方向
の熱ひずみ出力成分が均等になるように、上記第1およ
び第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージの形状
を、回転対称軸を中心とする回転対称の矩形のうず巻状
に形成すると共に、上記ブリッジ回路の二辺にそれぞれ
接続される該第1および第2の等価回路バランス調整用
のひずみゲージの両端末点と回転対称中心点との間のそ
れぞれの抵抗値を等しく設定したことを特徴としたもの
である。
【0013】また、本発明の請求項3に係るひずみゲー
ジは、等価ブリッジ回路のうちの対向する二辺のそれぞ
れに接続された第1および第2の主軸ひずみゲージと該
二辺に隣接する他の二辺のそれぞれに接続された第1お
よび第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージとを
被測定対象物に添着される同一の基板に一体に形成した
ひずみゲージであって、上記第1および第2の主軸ひず
みゲージと上記第1および第2の等価回路バランス調整
用のひずみゲージのそれぞれの電気抵抗値を均等にする
と共に抵抗温度係数を均等にし、上記第1および第2の
主軸ひずみゲージのそれぞれの受感軸方向を一致させ、
上記第1および第2の等価回路バランス調整用のひずみ
ゲージの形状を、上記受感軸方向とこれに直交する方向
の熱ひずみ出力成分が均等になるように、上記第1およ
び第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージの形状
を、回転対称軸を中心とする回転対称の円形のうず巻状
に形成すると共に、上記ブリッジ回路の二辺にそれぞれ
接続される第1および第2の等価回路バランス調整用の
ひずみゲージの両端末点と回転対称中心点との間のそれ
ぞれの抵抗値を等しく設定したことを特徴としたもので
ある。
【0014】また、本発明の請求項4に係るひずみゲー
ジは、等価ブリッジ回路のうちの対向する二辺のそれぞ
れに接続された第1および第2の主軸ひずみゲージと該
二辺に隣接する他の二辺のそれぞれに接続された第1お
よび第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージとを
被測定対象物に添着される同一の基板に一体に形成した
ひずみゲージであって、上記第1および第2の主軸ひず
みゲージと上記第1および第2の等価回路バランス調整
用のひずみゲージのそれぞれの電気抵抗値を均等にする
と共に抵抗温度係数を均等にし、上記第1および第2の
主軸ひずみゲージのそれぞれの受感軸方向を一致させ、
上記第1および第2の等価回路バランス調整用のひずみ
ゲージの形状を、上記受感軸方向とこれに直交する方向
の熱ひずみ出力成分が均等になるように、上記第1およ
び第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージの形状
を、回転対称軸を中心とする回転対称の三角形のうず巻
状に形成すると共に、上記ブリッジ回路の二辺にそれぞ
れ接続される第1および第2の等価回路バランス調整用
のひずみゲージの両端末点と回転対称中心点との間のそ
れぞれの抵抗値を等しく設定したことを特徴としたもの
である。
【0015】また、本発明の請求項5に係るひずみゲー
ジは、等価ブリッジ回路のうちの対向する二辺のそれぞ
れに接続された第1および第2の主軸ひずみゲージと該
二辺に隣接する他の二辺のそれぞれに接続された第1お
よび第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージとを
被測定対象物に添着される同一の基板に一体に形成した
ひずみゲージであって、上記第1および第2の主軸ひず
みゲージと上記第1および第2の等価回路バランス調整
用のひずみゲージのそれぞれの電気抵抗値を均等にする
と共に抵抗温度係数を均等にし、上記第1および第2の
主軸ひずみゲージのそれぞれの受感軸方向を一致させ、
上記第1および第2の等価回路バランス調整用のひずみ
ゲージの形状を、上記受感軸方向とこれに直交する方向
の熱ひずみ出力成分が均等になるように、上記第1およ
び第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージの形状
を、回転対称軸を中心とする回転対称の多角形のうず巻
状に形成すると共に、上記ブリッジ回路の辺にそれぞれ
接続される第1および第2の等価回路バランス調整用の
ひずみゲージの両端末点と回転対称中心点との間のそれ
ぞれの抵抗値を等しく設定したことを特徴としたもので
ある。
【0016】また、本発明の請求項6に係るひずみゲー
ジは、等価ブリッジ回路のうちの対向する二辺のそれぞ
れに接続された第1および第2の主軸ひずみゲージと該
二辺に隣接する他の二辺のそれぞれに接続された第1お
よび第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージとを
被測定対象物に添着される同一の基板に一体に形成した
ひずみゲージであって、上記第1および第2の主軸ひず
みゲージと上記第1および第2の等価回路バランス調整
用のひずみゲージのそれぞれの電気抵抗値を均等にする
と共に抵抗温度係数を均等にし、上記第1および第2の
主軸ひずみゲージのそれぞれの受感軸方向を一致させ、
上記第1および第2の等価回路バランス調整用のひずみ
ゲージの形状を、上記受感軸方向とこれに直交する方向
の熱ひずみ出力成分が均等になるように、上記第1およ
び第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージの形状
を、三角波形状に形成し、これを途中で少なくとも1回
以上折り返して形成すると共に、上記ブリッジ回路の辺
にそれぞれ接続される該第1および第2の等価回路バラ
ンス調整用のひずみゲージの両端末点の抵抗を折返し点
で均等に分割して設定したことを特徴としたものであ
る。
【0017】また、本発明の請求項7に係るひずみゲー
ジは、等価ブリッジ回路のうちの対向する二辺のそれぞ
れに接続された第1および第2の主軸ひずみゲージと該
二辺に隣接する他の二辺のそれぞれに接続された第1お
よび第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージとを
被測定対象物に添着される同一の基板に一体に形成した
ひずみゲージであって、上記第1および第2の主軸ひず
みゲージと上記第1および第2の等価回路バランス調整
用のひずみゲージのそれぞれの電気抵抗値を均等にする
と共に抵抗温度係数を均等にし、上記第1および第2の
主軸ひずみゲージのそれぞれの受感軸方向を一致させ、
上記第1および第2の等価回路バランス調整用のひずみ
ゲージの形状を、上記受感軸方向とこれに直交する方向
の熱ひずみ出力成分が均等になるように、上記第1およ
び第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージの形状
を、複数の円弧を互い違いに180°ずらせて互いの端
部同士を連ねてなる波状に形成し、これを途中で少なく
とも1回折り返して形成すると共に、上記ブリッジ回路
の二辺にそれぞれ接続される該第1および第2の等価回
路バランス調整用のひずみゲージの両端末点の抵抗を折
返し点で均等に分割して設定したことを特徴としたもの
である。
【0018】また、本発明の請求項8に係るひずみゲー
ジは、等価ブリッジ回路のうちの対向する二辺のそれぞ
れに接続された第1および第2の主軸ひずみゲージと該
二辺に隣接する他の二辺のそれぞれに接続された第1お
よび第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージとを
被測定対象物に添着される同一の基板に一体に形成した
ひずみゲージであって、上記第1および第2の主軸ひず
みゲージと上記第1および第2の等価回路バランス調整
用のひずみゲージのそれぞれの電気抵抗値を均等にする
と共に抵抗温度係数を均等にし、上記第1および第2の
主軸ひずみゲージのそれぞれの受感軸方向を一致させ、
上記第1および第2の等価回路バランス調整用のひずみ
ゲージの形状を、上記受感軸方向とこれに直交する方向
の熱ひずみ出力成分が均等になるように、上記第1およ
び第2の主軸ひずみゲージと等価回路バランス調整用の
ひずみゲージの配設部位の近傍に生じる空白部位に上記
主軸ひずみゲージおよびダーミゲージと同一の材質で形
成された捨てパターンを形成することを特徴としたもの
である。
【0019】また、本発明の請求項9に係るひずみゲー
ジは、等価ブリッジ回路のうちの対向する二辺のそれぞ
れに接続された第1および第2の主軸ひずみゲージと該
二辺に隣接する他の二辺のそれぞれに接続された第1お
よび第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージとを
被測定対象物に添着される同一の基板に一体に形成した
ひずみゲージであって、上記第1および第2の主軸ひず
みゲージと上記第1および第2の等価回路バランス調整
用のひずみゲージのそれぞれの電気抵抗値を均等にする
と共に抵抗温度係数を均等にし、上記第1および第2の
主軸ひずみゲージのそれぞれの受感軸方向を一致させ、
上記第1および第2の等価回路バランス調整用のひずみ
ゲージの形状を、上記受感軸方向とこれに直交する方向
の熱ひずみ出力成分が均等になるように、上記第1およ
び第2の主軸ひずみゲージの受感軸方向を基準鉛直軸に
対して傾けて配置し、この受感軸方向と上記第1および
第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージの一つの
受感軸方向を一致させて配置したことを特徴としたもの
である。
【0020】また、本発明の請求項10に係るひずみゲ
ージは、第1および第2の主軸ひずみゲージと第1およ
び第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージと配線
パターンとゲージタブは、Ni−Cr合金、Fe−Cr
−Al合金、Ni−Cr−Al合金、Pt−W合金、C
u−Ni合金、Pt、Tiのうち、いずれか一種を抵抗
素材として被測定対象物に添着される同一の基板に一体
に添着形成したことを特徴としたものである。
【0021】
【作用】上記のように構成されたひずみゲージは、等価
ブリッジ回路のうちの対向する二辺のそれぞれに第1お
よび第2の主軸ひずみゲージを接続し、隣接する他の二
辺のそれぞれに第1および第2の等価回路バランス調整
用のひずみゲージを接続したものを同一の基板に一体に
形成しこれを被測定対象物に添着するものであるから、
両ゲージの温度変化は実質的に等しくなる。
【0022】そして、ひずみゲージは、上記第1および
第2の主軸ひずみゲージと上記第1および第2の等価回
路バランス調整用のひずみゲージのそれぞれの電気抵抗
値を均等にすると共に抵抗温度係数も均等にし、上記第
1および第2の主軸ひずみゲージのそれぞれの受感軸方
向を一致させ、上記第1および第2の等価回路バランス
調整用のひずみゲージの形状を、上記受感軸方向とこれ
に直交する方向の見掛けひずみ出力成分を等しくしてい
るので、温度変化が生じたときには「第1および第2の
主軸ひずみゲージ」と「第1および第2の等価回路バラ
ンス調整用のひずみゲージ」の4つのゲージにおける抵
抗値変化が等しいので互いに相殺され、ブリッジ回路の
出力には温度変化による見掛け上のひずみ出力が生じな
いことになる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。図1は、本発明の第1実施例に係るひずみゲ
ージのパターン形状を示す平面図であり、図示のひずみ
ゲージが被測定対象物あるいは変換器の起歪部(図示せ
ず)に直接または間接に添着されるようになっている。
即ち、第1および第2の主軸ひずみゲージ(以下、この
主軸ひずみゲージを「アクティブゲージ」と称する)1
および2,第1および第2の等価回路バランス調整用の
ひずみゲージ(以下、この等価回路バランス調整用のひ
ずみゲージを「ダミーゲージ」と称する)3および4の
4つのゲージでその主部が構成されている。
【0024】この第1および第2のアクティブゲージ1
および2は、図2に示す等価ブリッジ回路としてのホイ
ートストンブリッジ回路(以下、単に「ブリッジ回路」
という)の対向する二辺のそれぞれに接続され第1およ
び第2のダミーゲージ3および4は、これらに隣接する
他の二辺のそれぞれに接続されている。この第1のアク
ティブゲージ1と第2のダミーゲージ4との接続点a
と、第2のアクティブゲージ2と第1のダミーゲージ3
との接続点bの間にブリッジ電圧Einがゲージタブ5,
7をそれぞれ介して供給されるようになっている。
【0025】また、第2のアクティブゲージ2と第2の
ダミーゲージ4との接続点cと、第1のアクティブゲー
ジ1と第1のダミーゲージ3との接続点dの間からは、
ひずみ出力電圧Eout がゲージタブ8,6をそれぞれ介
して取り出せるようになっている。
【0026】ゲージタブ5は、ひずみ出力をひずみ測定
器に導くためのゲージリードまたはリード線(図4参
照)を電気抵抗溶接(例えば、スポット溶接)、半田付
け等で固定するのに適するように大面積とされている。
このゲージタブ5に連設して幅広の配線パターン5Aが
直線状に延び、その先端部が接続点aとなっていて、こ
の接続点aを境にして右方に90°折曲げられて配線パ
ターン5Aと略同じ長さ分だけ延びる配線パターン5B
を有している。この配線パターン5Bは、さらに下方に
90°折曲げられ配線パターン5Aの長さの約半分の配
線パターン5Cを有している。
【0027】また、ゲージタブ6も上述のゲージタブ5
と同様に形成され、斜めに延びる配線パターン6Aを通
じて接続点dと接続され、この接続点dの上方に垂直に
上記配線パターン5Aの約半分の長さだけ延びる配線パ
ターン6Bを有している。この配線パターン6Bの先端
と接続点a(配線パターン5Aと配線パターン5Bとの
接続点)との間には、細幅のパターンで矩形波状に折返
し形成されたゲージ部を有する第1のアクティブゲージ
1が形成され、その第1のアクティブゲージ1の受感軸
方向は、矢印Aで示すようにその矩形波の振幅方向(図
1において上下方向)と一致している。
【0028】ゲージタブ7には、その左上方に配線パタ
ーン5Aの長さの約半分だけ延びる幅広の配線パターン
7Aを有し、この先端部が接続点bとなっている。この
接続点bと上述の接続点dとの間には、第1のダミーゲ
ージ3が回路接続される。
【0029】この第1のダミーゲージ3は、回転対称軸
1 を中心とする回転対称の矩形のうず巻状に形成さ
れ、回転対称軸O1 上の中心点と接続点bとの間の抵抗
値と、中心点と接続点dとの間の抵抗値が等しく(ただ
し、厳密に等しい、という意味ではなく、ほぼ等しい、
という意味も含んでいるものとする。以下、同様。)設
定されている。この第1のダミーゲージ3の受感軸方向
(矢印A方向)のひずみ出力成分と、この受感軸方向に
直交する方向のひずみ出力(見掛けひずみ出力)成分が
均等に設定されることになる。
【0030】一方、ゲージタブ8は、その左方に配線パ
ターン5Aの長さの約半分だけ延びる配線パターン8A
を有し、その先端部が接続点cとなっている。この配線
パターン8Aの先端は、上方に90°折曲げられ配線パ
ターン5Aの約半分の長さ分だけ延びる配線パターン8
Bを有し、その先端部は、右方に90°折曲げて配線パ
ターン5Cの先端部(下端部)の近傍まで延びる配線パ
ターン8Cとされている。接続点b(配線パターン7A
の先端部)と、配線パターン8Cの先方端部との間に
は、上述のアクティブゲージ1と同様の第2のアクティ
ブゲージ2がその受感軸方向が上述の矢印A方向と一致
して形成されている。
【0031】上述の接続点c(配線パター8Aと配線パ
ターン8Bとの接続点)と接続点aの先端部(配線パタ
ーン5Cの先端部)との間には、接続点cと配線パター
ン5Cの先端をそれぞれ始点とし回転対称軸O2 を中心
とする回転対称の矩形のうず巻状に形成され、上述の第
1のダミーゲージ3と対称な第2のダミーゲージ4が形
成され、回転対称軸O2 上の中心点と接続点c(等価的
にはゲージタブ8と同一)との間の抵抗値と、中心点と
配線パターン5Cの先端(等価的にはゲージタブ5と同
一)との間の抵抗値が等しく(ただし、厳密に等しい、
という意味ではなく、ほぼ等しい、という意味も含んで
いるものとする。以下、同様。)設定されている。
【0032】この第2のダミーゲージ4と第1のダミー
ゲージ3は、その抵抗値が上述の第1および第2のアク
ティブゲージ1および2と同一にされ、また、矢印A方
向のひずみ出力成分と矢印Aに直交する方向のひずみ出
力成分が等しく(ただし、厳密に等しい、という意味で
はなく、ほぼ等しい、という意味も含んでいるものとす
る。以下、同様。)設定されている。
【0033】従って、上述のように各配線パターン5A
〜5C,6A〜6C,7A,8A〜8Cをもって結線さ
れたひずみゲージは、全体としてブリッジ回路の等価回
路が組込まれていることになり、ブリッジの各辺の抵抗
値が均等に設定されたことになる。一般に機械的なひず
みおよび電気量に変換したときのひずみεM は、被測定
対象物の長さをLとし、実ひずみによる伸び(または圧
縮)をΔLとすると、下式のとおりとなる。
【0034】 εM =ΔL/L ……(1) 今、被測定体にひずみεM が発生し、第1および第2の
アクティブゲージ1および2に抵抗値変化Δrが発生し
たときに、第1および第2のアクティブゲージ1および
2のひずみεM は、 εM =(Δr/R)・(1/K) ……(2) となる。
【0035】ここで、Rは第1および第2のアクティブ
ゲージ1および2と第1および第2のダミーゲージ3お
よび4の抵抗値であり、Kはこの抵抗値Rに掛る係数
(ひずみゲージ素材のポアッソン比νにより固定的に決
まる感度係数)であり、一般にゲージ率と称されるもの
である。
【0036】即ち、K=1/(1−ν)2 なる関係で
決まるのである。
【0037】一方、第1および第2のダミーゲージ3お
よび4に生じるひずみεM の場合、ひずみゲージ素子の
有効長が第1、第2のダミーゲージ1,2の有効長の1
/2であるから、 εM ={(Δr/2)/R}・(1/K) ……(3) となる。また、有効長が、極めて短くなると、感度が出
力されないことが、現象的に知られている。
【0038】ひずみを測定する時には、図2に示す等価
回路図のゲージタブ5,7の間に入力電圧Einを印加
し、そのときの出力Eout を測定するのである。このと
き、無ひずみ状態においては、その等価電位は、図1の
接続点cd間で、 (A1 +D1 )i=(A2 +D2 )i=2Ri=Ein ……(4) という平衡状態に保たれている。
【0039】ここで、A1 は第1のアクティブゲージ1
の抵抗値、A2 は第2のアクティブゲージ2の抵抗値、
1 は第1のダミーゲージ3の抵抗値、D2 は第2のダ
ミーゲージ4の抵抗値であり、A1 =A2 =D1 =D2
となっていて、その抵抗値がRとなっている。
【0040】また、図2に示す電流i1は、接続点a,
d間およびd,b間のそれぞれに流れる電流、i2は、
接続点a,c間およびc,b間のそれぞれに流れる電流
であり、A1 =A2 =D1 =D2 となっているのでi1
=i2となりこの電流がiとなっている。このような平
衡状態においてひずみが発生するとブリッジ回路に不平
衡成分が生じ、言い替えれば出力Eout が生じる。この
出力Eout は、下式のようになる。
【0041】
【数1】 とすると、上記(5)式は、 Eout =(Δr/2R)・Ein ……(6) となる。
【0042】そして、上記(6)式を上述のひずみεM
と感度係数Kで考慮すると Δr/2R=εM ・K ……(7) になり、従って、 Eout =(εM ・K・Ein)/2 ……(8) よって εM =2・Eout /K・Ein ……(9) となる。
【0043】次に、ゲージの感度係数Kを考慮して、第
1および第2のアクティブゲージ1および2のそれぞれ
のゲージ率をKA とし、第1および第2のダミーゲージ
3および4のそれぞれのゲージ率をKD とすれば、第1
および第2のアクティブゲージ1および2は、ひずみ方
向の主軸に一致した方向であるために、上述の εM =ΔL/L=Δr/(K・R) ……(10) よりアクティブゲージのゲージ率KA は、 KA =(Δr/R)・(L/ΔL) ……(11) となる。
【0044】一方、第1および第2のダミーゲージ3お
よび4は、上述の矢印A方向で1/2の感度を有し、矢
印Aに直交する軸方向でポアッソン比ν分の感度を有す
るため
【0045】
【数2】 よって、 KD =(KA /2)+(KA ・ν/2) ……(13) となる。
【0046】従って、ひずみ感度は、ブリッジ回路の正
側・負側(ab・cd)のそれぞれの対辺に入力される
ので、K=2・(KA −KD )=2・[KA −{(KA
/2)+(KA ・ν/2)}] K=KA (1−ν) ……(14) 従って、ひずみεM は、 εM =(2・Eout )/{KA ・(1−ν)・Ein} ……(15) のように変化することになる。
【0047】ここで、ポアッソン比νは、通常、鋼の場
合は、主軸方向に1伸びたとき横に0.3だけ縮むもの
である。例えば、このポアッソン比ν=0.3としたと
きには、 εM =2・Eout /{KA (1+0.3)・Ein} となる。
【0048】今、温度による影響を考えると、第1のア
クティブゲージ1、第2のアクティブゲージ2、第1の
ダミーゲージ3、第2のダミーゲージ4における温度変
化に伴う微小抵抗値変化Δrt は、上述の4つのゲージ
の抵抗温度係数が同一であるため (A1 +Δrt )=(A2 +Δrt )=(D1 +Δ
t )=(D2 +Δrt ) となり、等価が保たれ、見掛け上のひずみが発生しない
ために、 Eout ={Δr/2(R+Δrt )}・Ein ……(16) となる。
【0049】また、このときの温度による感度変化を含
む微小抵抗変化をΔr′として、「ひずみの感度変化」
を考えると、常温時に比べて |{(Δr′+Δrt)/(R+Δrt)}−(Δr/R)|・(1/Kt) ……(17) の感度変化が起こる。
【0050】ここで、Ktは、素材の温度によるポアッ
ソン比で決まる固有の感度係数である。この場合、リー
ド線抵抗値は、等価に配置されるため影響はない。ここ
で、
【0051】
【数3】 上記(18)式において、Δrt は、Rに比べて遥かに
小さいため、温度による感度は、極めて少ない、という
ことができる。
【0052】第1および第2のダミーゲージ3および4
は、上述の第1実施例では、第1および第2のアクティ
ブゲージ1および2の下方に位置しているが、第1およ
び第2のアクティブゲージ1,2のゲージ長を拡大し、
図3に示す第2実施例のようにダミーゲージを、2つの
アクティブゲージの中間に挟むように配設するように形
成しても良い。
【0053】また、ダミーゲージの形状は、上述の例で
は矩形のうず巻であるが、図5に示す第3実施例のよう
に円形のうず巻状にしても良い。即ち、その全体形状
は、回転対称軸P,Pを境にして回転対称の円形のうず
巻状に形成されていると共に、接続点a、接続点bを始
点とし、接続点cを中間点とするものである。そして、
接続点a,bがブリッジ回路の一辺に接続されダミーゲ
ージとされるのである。
【0054】従って、接続点aを始点とするパターン2
0は半円パターン20A,20B,20C,20D,2
0E,20F,20Gおよび20Hを順次に介して中間
点である接続点cに到る。一方、接続点bを始点とする
パターン21は、半円パターン21A,21B,21
C,21D,21E,21F,21Gおよび21Hを順
次に介して中間点である接続点cに到る。
【0055】また、所定の基準軸O,Oの方向のひずみ
出力成分とこの軸O,Oに直交する方向の熱ひずみ出力
成分が均等になっている。さらに、温度変化に伴う抵抗
値の変化量は、上述のダミーゲージと同一のものをブリ
ッジ回路の対辺のそれぞれに用いているので温度補償を
正確に行うことができる。
【0056】一方、ダミーゲージの形状としては、上述
のような矩形、円形のうず巻状のみならず、図6に示す
第4実施例のように、三角形のうず巻状に形成し、接続
点aを始点とするパターン22は、直線パターン22
A,22B,22c,22D,22E,22F,22G
を順次に介して中間点である接続点cに到り、一方、接
続点bを始点とするパターン23は、直線パターン23
A,23B,23C,23D,23E,23F,23G
を順次に介して中間点である接続点cに到る。
【0057】従って、図6中の水平軸方向のひずみ出力
成分と垂直軸方向のひずみ出力成分が等しいものとな
る。従って、温度変化に伴う抵抗値の変化量は、上述の
ダミーゲージと同一のものをブリッジ回路の対辺のそれ
ぞれに用いているので温度補償を正確に行うことができ
る。
【0058】他方、ダミーゲージの形状としては、図7
に示す第5実施例のように、多角形(例えば八角形)の
うず巻形状にしても良い。この第5実施例の場合、接続
点aを始点とし、接続点bを終点とし、接続点cを中間
点とし、接続点a,bがブリッジ回路の一辺に接続され
てダミーゲージとされるのである。この実施例では、回
転対称軸P,Pを境にした八角形の回転対称形のうず巻
状に形成すると共に接続点a,c間の抵抗値と接続点
b,c間の抵抗値が等しく設定されている。
【0059】また、所定の基準軸O,Oの方向のひずみ
出力成分と、この軸O,Oに直交するP,P方向の熱ひ
ずみ出力成分が均等にされ、さらに温度変化に伴う抵抗
値の変化量は、上述のダミーゲージと同一のものをブリ
ッジ回路の対辺のそれぞれに用いているので温度補償を
正確に行うことができる。
【0060】図8に示す第6実施例は、基板上に、矩形
波状の第1および第2のアクティブゲージ26および2
7を所定間隔を有して配し、その中間に矩形のうず巻状
の第1および第2のダミーゲージ28および29を配
し、これら4つのゲージの下方にゲージタブ32,3
3,34,35を配したものである。そして、ゲージタ
ブ32は、図2に示す接続点aに対応し、ゲージタブ3
3は接続点dに対応し、ゲージタブ34は接続点bに対
応し、ゲージタブ35は接続点cに対応している。
【0061】この実施例においては、パターンの均質性
を高めるために、両側の配線パターン36と39を対称
的なものとし、さらに、内側の太い配線パターン37と
38にそれぞれ対称的な位置に、捨てパターン30と3
1とを設けてある。
【0062】図9は、第7実施例の構成を示すもので、
矩形に形成された第1および第2のアクティブゲージ4
1および42を所定間隔を有して配し、その中間に第1
および第2のダミーゲージ43,44を配し、さらに第
1のアクティブゲージ41と第1のダミーゲージ43と
の間の空白部にパターンの均質化のための捨てパターン
43Aを配し、第2のダミーゲージ44と第2のアクテ
ィブゲージ42との間の空白部にも同様の捨てパターン
44Aを配したものである。
【0063】上述の第1のダミーゲージ43は、三角波
形のパターンを3回にわたって折り返したもので、その
始点と終点の間の抵抗値は、全体の抵抗値を折返し点に
おいて均等(3分割)に配分したものである。また、第
2のダミーゲージ44も上述のダミーゲージ43と同様
にして形成され、第2のダミーゲージ44の空白部のそ
れぞれにひずみ均一化のための捨てパターン44Aが形
成されている。
【0064】図10に示すパターン図は、図9に示す例
の変形を示す第8実施例に係るもので、その異なる点
は、図9における第1および第2のダミーゲージ43,
44を、図10に示す第1および第2のダミーゲージ5
3および54としたものである。
【0065】即ち、第1のダミーゲージ53は、向きが
反対の半円弧を次々に連接してなる波形パターンを1回
折り返したもので、その折返し点と始点(ゲージタブ5
6との接続点)と間の抵抗値と、折し返し点と終点(ゲ
ージタブ57との接続点)との間の抵抗値は、始点と終
点間の抵抗値を均等に2分したものである。また、第2
のダミーゲージ54においても同様に、曲線状の波形パ
ターンを1回折り返したもので、その抵抗値は均等に2
分割されている。
【0066】次に、図9,図10に示す第1および第2
のダミーゲージ43,53および44,54におけるパ
ターン形状は、同一の方向に電極を取り出した45°方
向に繰返すと第1のダミーゲージ43(図9)となる。
これに対して曲線状の波形パターンは、第1のダミーゲ
ージ53となる。
【0067】従って、第1のダミーゲージ43,53の
それぞれにおける繰返しパターンが均等ピッチであれ
ば、そのひずみ量が±方向に均等に分布するのでひずみ
感度は0になる。このために、第1および第2のダミー
ゲージにおいては、ひずみ出力成分が生ぜず、温度変化
に基づく抵抗値変化の成分のみがブリッジ回路に与えら
れ、この成分は前述のように第1および第2のアクティ
ブゲージの温度変化に基づく抵抗値変化の成分と等しい
ので、その成分が相殺されブリッジ回路の出力として
は、温度変化成分に基因する成分が全く生じないことに
なる。
【0068】次に図12に示す第9実施例について説明
する。この実施例は、基板(図示せず)の基準軸O,O
に対して角度θだけ傾いた軸P,Pの方向に第1および
第2のアクティブゲージ61および62のそれぞれの受
感軸の方向が一致するように配設し、それぞれの両側に
受感軸方向(軸P,P方向)を有する三角形のうず巻状
に形成された第1および第2のダミーゲージ63および
64を配置したものである。
【0069】この第1および第2のダミーゲージ63お
よび64のそれぞれは、前述のように軸P,P方向のひ
ずみ出力成分とこの軸P,Pに直交する方向のひずみ出
力成分が等しくなるようになっている。4つのゲージタ
ブ65〜68が設けられ、このうち、ゲージタブ65
は、図2に示すブリッジ回路の接続点aに接続されるも
ので、第1のアクティブゲージ61と第2のダミーゲー
ジ64を配線パターン65Aを介して接続するものであ
る。また、ゲージタブ66は、図2に示すブリッジ回路
の接続点dに接続されるもので、第1のアクティブゲー
ジ61と第1のダミーゲージ63を配線パターン66A
を介して接続するものである。さらにゲージタブ67
は、図2に示すブリッジ回路の接続点bに接続されるも
ので、第1のダミーゲージ63と第2のアクティブゲー
ジ62を配線パターン67Aを介して接続するものであ
る。
【0070】また、ゲージタブ68は、図2に示すブリ
ッジ回路の接続点cに接続されるもので、第2のアクテ
ィブゲージ62と第2のダミーゲージ64を配線パター
ン68Aを介して接続するものである。この実施例は、
被測定対象物に生じるトルクの測定を行う際に便利なも
のである。
【0071】次に、上述したような構成よりなる本発明
の製造方法の概略について図4を参照して説明する。先
ず、アクティブゲージおよびダミーゲージを構成する抵
抗素材の選定を行う。例えば、抵抗素材で適当なものと
しては、Ni−Cr(系)合金、Fe−Cr−Al合
金、Ni−Cr−Al合金(商品名:カルマ、Kアロ
イ、エバノーム、KANTHAL)、Pt−W合金、C
u−Ni合金(商品名:アドバンス、コンスタンタン、
ユーリカ)、Pt,Tiなどがあり、これらのうちから
用途に応じて一種を選択する。
【0072】次に、例えばポリイミド、ポリエステル、
エポキシ、ペーパ、ベークライト等のうち、用途に応じ
た適宜の材質よりなる基板としてのゲージベース10上
に、上記抵抗素材よりなるバルクの箔材を接着剤により
接着する。この場合、箔材の接着の他に、蒸着、CVD
法、PVD法等を用いて薄膜をゲージベース10上に直
接添着するようにしてもよい。
【0073】また、変換器の起歪部に直接薄膜を添着す
る場合、起歪部が導電体であるときは、高分子材料やセ
ラミックスよりなる絶縁層を形成した上に、蒸着、CV
D法、PVD法等により薄膜を形成する必要がある。こ
のようにして形成された箔や薄膜を、例えばリソグラフ
ィによるケミカルエッチング(いわゆるフォトエッチン
グ)、プラズマイオンエッチング、LIGA、レーザト
リム、打貫切断(ダイカット法)などの方法により、上
述したひずみゲージのアクティブゲージ、ダミーゲー
ジ、ゲージタブ、配線パターンを残すように、微細加工
を施す。
【0074】最も一般的には、約25μm程度の厚さの
ゲージベースに、3〜10μm厚さの金属箔を接着し、
フォトエッチング技術により、所望のグリッド形状(ア
クティブゲージおよびダミーのゲージ)に形成する方法
が採用されている。次に、ひずみゲージのアクティブゲ
ージおよびダミーゲージの抵抗値の微調整を行い、その
後、例えば、銀クラッド銅よりなる4本のゲージリード
19を、半田付けによりゲージタブ15〜18のそれぞ
れに接続する。続いて、ゲージベース10上に添着され
た第1、第2のアクティブゲージ11,12、第1、第
2のダミーゲージ13,14、ゲージタブ15〜18等
をその上面からラミネートフィルム10Aで被包する。
その後、ひずみゲージを恒温箱に入れて零ひずみを確認
し且つ較正して製品として完成する。
【0075】上述のように構成された実施例によれば、
ひずみゲージが添着された被測定対象物または起歪部の
環境温度が変化しても、見掛けひずみが殆んど発生せ
ず、従って、被測定対象物に生じた真のひずみに対応し
たひずみ出力をブリッジ回路の出力端から取り出すこと
ができる。
【0076】図13および図14は、上述した実施例の
効果を証明するための図で、このうち、図14は、抵抗
素材として、Fe−Cr−Al合金とNi−Cr合金を
用いて製作した従来の2種類の単軸ゲージ、すなわち1
枚のゲージベース上に1つのゲージ素子(グリッド)が
添着されてなるひずみゲージを4枚用いて、そのうちの
2枚をアクティブゲージとしてブリッジ回路の対辺にそ
れぞれ回路接続し、残りの2枚をダミーゲージとしてブ
リッジ回路の他の二辺に回路接続した場合の見掛けひず
み特性を示したものである。
【0077】この実測例においては、ひずみゲージを添
着した被測定対象物として、耐熱性があり、タービンな
どに用いられている材料であるインコネル(商品名)を
用いたものである。
【0078】この図13から分かるように、Fe−Cr
−Al合金よりなる抵抗素子で形成された従来のひずみ
ゲージは、例えば600℃で約56,000με(×1
−6ひずみ)に達する大きな見掛けひずみを生じ、ま
た、Ni−Cr合金よりなる抵抗素子で形成された従来
のひずみゲージは、常温から約550℃までは、次第に
見掛けひずみが増大して約18,000με(×10
−6)に達するが、その後、温度が高くなるにつれて見
掛けひずみは減少し、800℃付近になると、見掛けひ
ずみがほぼ零になる。
【0079】上記したFe−Cr−Al合金材よりなる
抵抗素子を用いた従来のひずみゲージにあっては、抵抗
温度係数が大きく影響し、見掛けひずみがあまりにも大
きく過ぎるので、温度補償を施すことが困難である。ま
た、上記したNi−Cr合金材よりなる抵抗素子を用い
た従来のひずみゲージにあっては、550℃付近に変態
点があり、抵抗温度係数が急変するため、やはり温度補
償を施すことが困難である。
【0080】これに対し、Fe−Cr−Al合金材より
なる抵抗素子を用いた本発明の第7実施例に係るひずみ
ゲージを同一の被測定対象物上に添着した場合の、見掛
けひずみ特性は、図15に示すように、常温から600
℃まで温度変化があったとしても、最大で、−40με
(×10−6ひずみ)にとどまる見掛けひずみしか生じ
ないのである。尚、図14の縦軸のスケールは、図13
の縦軸のスケールを約200倍しているので、第7実施
例の見掛けひずみ特性図を図13上に描いた場合には、
殆んど見掛けひずみが無いかのようにしか表わせない。
【0081】また、上述したように、本実施例は、1枚
のゲージベース(基板)上に4つのゲージ素子を一体ま
たは一体的に、そして同時的に形成するため、小形化が
図られるばかりでなく、抵抗値や抵抗温度係数の均一化
が実現され、延いては4つのゲージ素子が同一の温度条
件に晒されることとなるので、温度補償が極めて正確に
行われ、しかも、ひずみ測定の準備に際し、ひずみゲー
ジを被測定対象物に添着する手間およびゲージリードの
半田付け作業が従来のひずみゲージに比べ削減化され、
且つ4つのゲージ素子の接着も均質化される、という利
点が得られる。
【0082】また、上述した実施例によれば、被測定対
象物の材質によりゲージ素子の材質を整合させたり、特
殊な熱処理や圧延を施す必要はないから、汎用性が極め
て広いひずみゲージを安価に提供することができる。
尚、図1に示した第1実施例は、フリーフィラメント用
に案出されたもので、高純度の酸化アルミニウムに溶射
機で火炎を吹付けて被測定対象物に溶射しゲージを添着
するものである。
【0083】図3、図5、図6、図7、図8、図9、図
10、図12に示した第2〜第9実施例は、一般ゲージ
用として好適なものである。尚、本発明は、上述し且つ
図面に示した実施例に限定されるものではなく、その要
旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
【0084】例えば、本発明に係るひずみゲージは、1
枚のひずみゲージに、第1および第2のアクティブゲー
ジと第1および第2のダミーゲージが一体的に形成され
ているため、基本的には、1枚で従来の4枚ゲージ法に
相当するブリッジ法が通常の使用法であるが、ダミーゲ
ージを切断することで2つの単軸のひずみゲージとして
も使用できるし、さらにゲージリードで2つのゲージタ
ブを接続(短絡)することで、2つの単軸ゲージを直列
に接続した状態での単軸ゲージとしても使用することが
できる。
【0085】また、本発明に係る実施例を、例えば2枚
用いてブリッジ回路を組むことで8つのアクティブゲー
ジよりなる8枚ゲージ法によるひずみ測定を行うことも
できる。また、抵抗素材としては、上述した通りである
が、その条件としては、比抵抗のバラツキが少ないこと
が望ましい。そのためには、結晶相の変化がないこと、
結晶粒界における介在物がないこと、が要求され、この
観点からは、Ni,Pt,Ti,Ta等の単一組成の金
属が理想的である。
【0086】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、ブリッジ回路そのものを一枚の基板上に形成し、
しかも第1,第2アクティブゲージ、第1,第2ダミー
ゲージの計4つのゲージの抵抗値を等しくし、かつ第
1,第2のダミーゲージのそれぞれの受感軸方向のひず
み出力成分とこれに直交する方向のひずみ出力成分とを
等しくし、かつ上述の4つのゲージの抵抗温度係数を等
しくしているので、温度変化に伴なう見掛け上のひずみ
測定誤差が生じることがなく、純粋なひずみ出力成分の
みを取出すことができる。
【0087】また、本発明によれば、一枚の基板上に第
1、第2のアクティブゲージおよび第1、第2のダミー
ゲージを一体的にしかも同時的に形成してなるものであ
るから、上述のように、比抵抗や抵抗温度係数が均一化
されるという効果に加えて、小形化が可能で、4つのゲ
ージ素子が極く狭い領域に配設でき、同一の温度条件に
晒され、温度補償が極めて正確に行えると共に、従来の
ひずみゲージに比べて感度が高く(約1.5倍)、ひず
み測定の準備の際の、4枚のひずみゲージを被測定対象
物に添着する手間とブリッジ結線時のゲージリードの半
田付けの手間が、従来のひずみゲージの添着の場合に比
べて、大幅に軽減化され、さらには、各ゲージ素子と被
測定体との間の接着層も従来のように4枚別々に接着す
る場合に比べて、一度に添着されることから均質化され
る、という効果も得られる。
【0088】また、本発明によれば、被測定対象物の材
質によりゲージの抵抗素材の材質を整合させたり、特殊
な熱処理や圧延を施す必要はないから、汎用性が極めて
広いひずみゲージを安価に提供することができる。さら
にまた、本発明によれば、一枚のひずみゲージに等価ブ
リッジ回路が組まれているから、そのひずみゲージに直
接ブリッジ電源を入力でき、力を電気量に容易に変換し
得るひずみゲージを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るひずみゲージのパタ
ーン形状を示す平面図である。
【図2】図1に示すひずみゲージで形成されるホイート
ストンブリッジ回路を示す等価回路図である。
【図3】本発明の第2実施例に係るひずみゲージのパタ
ーン形状を示す平面図である。
【図4】本発明に係るひずみゲージの構成を説明するた
めの斜視図である。
【図5】本発明の第3実施例に係るダミーゲージのパタ
ーン形状を示す平面図である。
【図6】本発明の第4実施例に係るダミーゲージのパタ
ーン形状を示す平面図である。
【図7】本発明の第5実施例に係るダミーゲージのパタ
ーン形状を示す平面図である。
【図8】本発明の第6実施例に係るひずみゲージのパタ
ーン形状を示す平面図である。
【図9】本発明の第7実施例に係るひずみゲージのパタ
ーン形状を示す平面図である。
【図10】本発明の第8実施例に係るひずみゲージのパ
ターン形状を示す平面図である。
【図11】図9と図10のそれぞれに示すダミーゲージ
パターンの感度を説明するための説明図である。
【図12】本発明の第9実施例に係るひずみゲージのパ
ターン形状を示す平面図である。
【図13】2つの従来のひずみゲージの温度による見掛
けひずみの出力特性図である。
【図14】本発明の第1実施例に係るひずみゲージの効
果を証明するための、温度による見掛けひずみの出力特
性図である。
【符号の説明】
1,11,26,41,51,61 第1のアクティブ
ゲージ(主軸ひずみゲージ) 2,12,27,42,52,62 第2のアクティブ
ゲージ(主軸ひずみゲージ) 3,13,28,43,53,63 ダミーゲージ(第
1の等価回路バランス調整用のひずみゲージ) 4,14,29,44,54,64 ダミーゲージ(第
2の等価回路バランス調整用のひずみゲージ) 5,6,7,8,15,16,17,18,32,3
3,34,35,36,37,38,39,45,4
6,47,48,55,56,57,58,65,6
6,67,68 ゲージタブ 5A,5B,5C,6A,6B,6C,7A,8A,8
B,8C 配線パターン 10 ゲージベース(基板) 10A ラミネートフィルム 19 ゲージリード 20,21,22,23,24,25 パターン 20A,20B,20C,20D,20E,20F,2
0G,20H 半円パターン 21A,21B,21C,21D,21E,21F,2
1G,21H 半円パターン 22A,22B,22C,22D,22E,22F,2
2G 直線パターン 23A,23B,23C,23D,23E,23F,2
3G 直線パターン 30,31,43A,44A 捨てパターン 43A,44A,53A,54A パターン

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 等価ブリッジ回路のうちの対向する二辺
    のそれぞれに接続された第1および第2の主軸ひずみゲ
    ージと該二辺に隣接する他の二辺のそれぞれに接続され
    た第1および第2の等価回路バランス調整用のひずみゲ
    ージとを被測定対象物に添着される同一の基板に一体に
    形成したひずみゲージであって、 上記第1および第2の主軸ひずみゲージと上記第1およ
    び第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージのそれ
    ぞれの電気抵抗値を均等にすると共に抵抗温度係数を均
    等にし、 上記第1および第2の主軸ひずみゲージのそれぞれの受
    感軸方向を一致させ、上記第1および第2の等価回路バ
    ランス調整用のひずみゲージの形状を、上記受感軸方向
    とこれに直交する方向の熱ひずみ出力成分が均等になる
    ように形成したことを特徴とするひずみゲージ。
  2. 【請求項2】 等価ブリッジ回路のうちの対向する二辺
    のそれぞれに接続された第1および第2の主軸ひずみゲ
    ージと該二辺に隣接する他の二辺のそれぞれに接続され
    た第1および第2の等価回路バランス調整用のひずみゲ
    ージとを被測定対象物に添着される同一の基板に一体に
    形成したひずみゲージであって、 上記第1および第2の主軸ひずみゲージと上記第1およ
    び第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージのそれ
    ぞれの電気抵抗値を均等にすると共に抵抗温度係数を均
    等にし、 上記第1および第2の主軸ひずみゲージのそれぞれの受
    感軸方向を一致させ、上記第1および第2の等価回路バ
    ランス調整用のひずみゲージの形状を、上記受感軸方向
    とこれに直交する方向の熱ひずみ出力成分が均等になる
    ように、上記第1および第2の等価回路バランス調整用
    のひずみゲージの形状を、回転対称軸を中心とする回転
    対称の矩形のうず巻状に形成すると共に、上記ブリッジ
    回路の二辺にそれぞれ接続される該第1および第2の等
    価回路バランス調整用のひずみゲージの両端末点と回転
    対称中心点との間のそれぞれの抵抗値を等しく設定した
    ことを特徴とするひずみゲージ。
  3. 【請求項3】 等価ブリッジ回路のうちの対向する二辺
    のそれぞれに接続された第1および第2の主軸ひずみゲ
    ージと該二辺に隣接する他の二辺のそれぞれに接続され
    た第1および第2の等価回路バランス調整用のひずみゲ
    ージとを被測定対象物に添着される同一の基板に一体に
    形成したひずみゲージであって、 上記第1および第2のアクティブゲージと上記第1およ
    び第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージのそれ
    ぞれの電気抵抗値を均等にすると共に抵抗温度係数を均
    等にし、 上記第1および第2の主軸ひずみゲージのそれぞれの受
    感軸方向を一致させ、上記第1および第2の等価回路バ
    ランス調整用のひずみゲージの形状を、上記受感軸方向
    とこれに直交する方向の熱ひずみ出力成分が均等になる
    ように、上記第1および第2の等価回路バランス調整用
    のひずみゲージの形状を、回転対称軸を中心とする回転
    対称の円形のうず巻状に形成すると共に、上記ブリッジ
    回路の二辺にそれぞれ接続される第1および第2の等価
    回路バランス調整用のひずみゲージの両端末点と回転対
    称中心点との間のそれぞれの抵抗値を等しく設定したこ
    とを特徴とするひずみゲージ。
  4. 【請求項4】 等価ブリッジ回路のうちの対向する二辺
    のそれぞれに接続された第1および第2の主軸ひずみゲ
    ージと該二辺に隣接する他の二辺のそれぞれに接続され
    た第1および第2の等価回路バランス調整用のひずみゲ
    ージとを被測定対象物に添着される同一の基板に一体に
    形成したひずみゲージであって、 上記第1および第2の主軸ひずみゲージと上記第1およ
    び第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージのそれ
    ぞれの電気抵抗値を均等にすると共に抵抗温度係数を均
    等にし、 上記第1および第2の主軸ひずみゲージのそれぞれの受
    感軸方向を一致させ、上記第1および第2の等価回路バ
    ランス調整用のひずみゲージの形状を、上記受感軸方向
    とこれに直交する方向の熱ひずみ出力成分が均等になる
    ように、上記第1および第2の等価回路バランス調整用
    のひずみゲージの形状を、回転対称軸を中心とする回転
    対称の三角形のうず巻状に形成すると共に、上記ブリッ
    ジ回路の二辺にそれぞれ接続される第1および第2の等
    価回路バランス調整用のひずみゲージの両端末点と回転
    対称中心点との間のそれぞれの抵抗値を等しく設定した
    ことを特徴とするひずみゲージ。
  5. 【請求項5】 等価ブリッジ回路のうちの対向する二辺
    のそれぞれに接続された第1および第2の主軸ひずみゲ
    ージと該二辺に隣接する他の二辺のそれぞれに接続され
    た第1および第2の等価回路バランス調整用のひずみゲ
    ージとを被測定対象物に添着される同一の基板に一体に
    形成したひずみゲージであって、 上記第1および第2の主軸ひずみゲージと上記第1およ
    び第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージのそれ
    ぞれの電気抵抗値を均等にすると共に抵抗温度係数を均
    等にし、 上記第1および第2の主軸ひずみゲージのそれぞれの受
    感軸方向を一致させ、上記第1および第2の等価回路バ
    ランス調整用のひずみゲージの形状を、上記受感軸方向
    とこれに直交する方向の熱ひずみ出力成分が均等になる
    ように、上記第1および第2の等価回路バランス調整用
    のひずみゲージの形状を、回転対称軸を中心とする回転
    対称の多角形のうず巻状に形成すると共に、上記ブリッ
    ジ回路の辺にそれぞれ接続される第1および第2の等価
    回路バランス調整用のひずみゲージの両端末点と回転対
    称中心点との間のそれぞれの抵抗値を等しく設定したこ
    とを特徴とするひずみゲージ。
  6. 【請求項6】 等価ブリッジ回路のうちの対向する二辺
    のそれぞれに接続された第1および第2の主軸ひずみゲ
    ージと該二辺に隣接する他の二辺のそれぞれに接続され
    た第1および第2の等価回路バランス調整用のひずみゲ
    ージとを被測定対象物に添着される同一の基板に一体に
    形成したひずみゲージであって、 上記第1および第2の主軸ひずみゲージと上記第1およ
    び第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージのそれ
    ぞれの電気抵抗値を均等にすると共に抵抗温度係数を均
    等にし、 上記第1および第2の主軸ひずみゲージのそれぞれの受
    感軸方向を一致させ、上記第1および第2の等価回路バ
    ランス調整用のひずみゲージの形状を、上記受感軸方向
    とこれに直交する方向の熱ひずみ出力成分が均等になる
    ように、上記第1および第2の等価回路バランス調整用
    のひずみゲージの形状を、三角波形状に形成し、これを
    途中で少なくとも1回以上折り返して形成すると共に、
    上記ブリッジ回路の辺にそれぞれ接続される該第1およ
    び第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージの両端
    末点の抵抗を折返し点で均等に分割して設定したことを
    特徴とするひずみゲージ。
  7. 【請求項7】 等価ブリッジ回路のうちの対向する二辺
    のそれぞれに接続された第1および第2の主軸ひずみゲ
    ージと該二辺に隣接する他の二辺のそれぞれに接続され
    た第1および第2の等価回路バランス調整用のひずみゲ
    ージとを被測定対象物に添着される同一の基板に一体に
    形成したひずみゲージであって、 上記第1および第2の主軸ひずみゲージと上記第1およ
    び第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージのそれ
    ぞれの電気抵抗値を均等にすると共に抵抗温度係数を均
    等にし、 上記第1および第2の主軸ひずみゲージのそれぞれの受
    感軸方向を一致させ、上記第1および第2の等価回路バ
    ランス調整用のひずみゲージの形状を、上記受感軸方向
    とこれに直交する方向の熱ひずみ出力成分が均等になる
    ように、上記第1および第2の等価回路バランス調整用
    のひずみゲージの形状を、複数の円弧を互い違いに18
    0°ずらせて互いの端部同士を連ねてなる波状に形成
    し、これを途中で少なくとも1回折り返して形成すると
    共に、上記ブリッジ回路の二辺にそれぞれ接続される該
    第1および第2の等価回路バランス調整用のひずみゲー
    ジの両端末点の抵抗を折返し点で均等に分割して設定し
    たことを特徴とするひずみゲージ。
  8. 【請求項8】 等価ブリッジ回路のうちの対向する二辺
    のそれぞれに接続された第1および第2の主軸ひずみゲ
    ージと該二辺に隣接する他の二辺のそれぞれに接続され
    た第1および第2の等価回路バランス調整用のひずみゲ
    ージとを被測定対象物に添着される同一の基板に一体に
    形成したひずみゲージであって、 上記第1および第2の主軸ひずみゲージと上記第1およ
    び第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージのそれ
    ぞれの電気抵抗値を均等にすると共に抵抗温度係数を均
    等にし、 上記第1および第2の主軸ひずみゲージのそれぞれの受
    感軸方向を一致させ、上記第1および第2の等価回路バ
    ランス調整用のひずみゲージの形状を、上記受感軸方向
    とこれに直交する方向の熱ひずみ出力成分が均等になる
    ように、上記第1および第2の主軸ひずみゲージと等価
    回路バランス調整用のひずみゲージの配設部位の近傍に
    生じる空白部位に上記主軸ひずみゲージおよびダーミゲ
    ージと同一の材質で形成された捨てパターンを形成する
    ことを特徴とするひずみゲージ。
  9. 【請求項9】 等価ブリッジ回路のうちの対向する二辺
    のそれぞれに接続された第1および第2の主軸ひずみゲ
    ージと該二辺に隣接する他の二辺のそれぞれに接続され
    た第1および第2の等価回路バランス調整用のひずみゲ
    ージとを被測定対象物に添着される同一の基板に一体に
    形成したひずみゲージであって、 上記第1および第2の主軸ひずみゲージと上記第1およ
    び第2の等価回路バランス調整用のひずみゲージのそれ
    ぞれの電気抵抗値を均等にすると共に抵抗温度係数を均
    等にし、 上記第1および第2の主軸ひずみゲージのそれぞれの受
    感軸方向を一致させ、上記第1および第2の等価回路バ
    ランス調整用のひずみゲージの形状を、上記受感軸方向
    とこれに直交する方向の熱ひずみ出力成分が均等になる
    ように、上記第1および第2の主軸ひずみゲージの受感
    軸方向を基準鉛直軸に対して傾けて配置し、この受感軸
    方向と上記第1および第2の等価回路バランス調整用の
    ひずみゲージの一つの受感軸方向を一致させて配置した
    ことを特徴とするひずみゲージ。
  10. 【請求項10】 第1および第2の主軸ひずみゲージと
    第1および第2の等価回路バランス調整用のひずみゲー
    ジと配線パターンとゲージタブは、Ni−Cr合金、F
    e−Cr−Al合金、Ni−Cr−Al合金、Pt−W
    合金、Cu−Ni合金、Pt、Tiのうち、いずれか一
    種を抵抗素材として被測定対象物に添着される同一の基
    板に一体に添着形成したことを特徴とする請求項1〜9
    のいずれか1項に記載のひずみゲージ。
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