JPH07270043A - 冷蔵庫 - Google Patents

冷蔵庫

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Publication number
JPH07270043A
JPH07270043A JP6385394A JP6385394A JPH07270043A JP H07270043 A JPH07270043 A JP H07270043A JP 6385394 A JP6385394 A JP 6385394A JP 6385394 A JP6385394 A JP 6385394A JP H07270043 A JPH07270043 A JP H07270043A
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JP
Japan
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gas
vegetables
fruits
ultraviolet rays
cold air
Prior art date
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Pending
Application number
JP6385394A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Yamamoto
山本  彰
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP6385394A priority Critical patent/JPH07270043A/ja
Publication of JPH07270043A publication Critical patent/JPH07270043A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F25D2317/00Details or arrangements for circulating cooling fluids; Details or arrangements for circulating gas, e.g. air, within refrigerated spaces, not provided for in other groups of this subclass
    • F25D2317/04Treating air flowing to refrigeration compartments
    • F25D2317/041Treating air flowing to refrigeration compartments by purification
    • F25D2317/0415Treating air flowing to refrigeration compartments by purification by deodorizing

Landscapes

  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)
  • Storage Of Fruits Or Vegetables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 野菜や果物等の長期保存を可能とする。 【構成】 本体1内に形成された野菜室9の天井部を構
成すると共に野菜室用帰還路20を有する仕切壁6に、
野菜室9内と野菜室用帰還路20とを連通させる切欠部
6aを形成する。切欠部6a内に、紫外線ランプ25を
設けると共に、野菜室9内に臨んで光触媒からなるガス
分解部材23を設け、野菜室用帰還路20の上壁部に臨
んで光触媒からなる脱臭部材24を設ける。ガス分解部
材23に紫外線が照射されることにより、表面に活性種
が発生し、野菜室9内のエチレン,アセトアルデヒド等
の植物の成長促進成分を分解,除去することができ、脱
臭部材24に紫外線が照射されることにより、表面に活
性種が発生し、野菜室用帰還路20内を通る冷気中のア
ンモニア,トリメチルアミン等の悪臭成分を分解,除去
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、野菜や果物の長期保存
を可能とした冷蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば家庭用の冷蔵庫にあって
は、生鮮野菜や果物を貯蔵するための専用の野菜室を備
えるものが供されてきている。このものでは、野菜室内
にいわゆる引出し式の貯蔵容器を出入可能に備え、その
貯蔵容器と野菜室の室壁との間に冷気を流通させると共
に、貯蔵容器を一定の密閉状態とすることにより、保存
に適した温度(3〜5℃)及び湿度(90〜95%R
H)で野菜類を貯蔵することができるようになってい
る。これによれば、野菜や果物をある程度(例えば1週
間)の期間において新鮮な状態で保存することができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、野菜や果物
の老化を早める大きな要因として、野菜や果物自体から
放出される、植物の成長を促進させる成分(エチレン,
アセトアルデヒド等)があげられる。従って、野菜室内
からそれらエチレン,アセトアルデヒド等の植物の成長
促進成分を効果的に除去することができれば、野菜や果
物のより一層の長期保存が可能となるのである。
【0004】ところが、従来では、エチレンガス等の植
物の成長促進成分を効果的に除去する技術は十分に確立
されておらず、冷蔵庫にあっても、植物の成長促進成分
を除去するための対策は何らとられていなかった。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、野菜や果物等から放出される成長促進
成分を効果的に除去することができ、野菜や果物等の長
期保存を可能とする冷蔵庫を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の冷蔵
庫は、本体内に、野菜等を貯蔵する貯蔵室を具備すると
共に、前記貯蔵室の天井部を構成する仕切壁内に、冷気
循環路を有してなるものであって、前記仕切壁に、前記
貯蔵室に臨んで配置され紫外線が照射されることにより
活性化し主として植物の成長促進成分を分解する光触媒
からなるガス分解部材と、前記冷気循環路に臨んで配置
され紫外線が照射されることにより活性化し主として悪
臭成分を分解する光触媒からなる脱臭部材と、前記ガス
分解部材及び脱臭部材の双方に向けて紫外線を照射する
ランプとを設けたところに特徴を有する。
【0007】また、本発明の請求項2の冷蔵庫は、本体
内に、野菜等を貯蔵する貯蔵室を具備すると共に、前記
貯蔵室の天井部を構成する仕切壁内に、冷気循環路を有
してなるものにおいて、前記仕切壁に、前記貯蔵室と冷
気循環路とに跨がるように配置され紫外線が照射される
ことにより活性化し有機化合物を分解する光触媒からな
るガス分解部材と、このガス分解部材に向けて紫外線を
照射するランプとを設けたところに特徴を有するもので
ある。
【0008】
【作用】本発明者は、冷蔵庫において、野菜や果物から
放出されるエチレン,アセトアルデヒド等の植物の成長
促進成分を効果的に除去する技術を開発すべく、光触媒
技術に着目しながら実験,研究を重ねた結果、酸化チタ
ンや酸化亜鉛等の金属酸化物を代表とする光触媒と、紫
外線との組合わせにより、成長促進成分の分解に極めて
効果があることを知見し、本発明を完成させるに至った
のである。
【0009】即ち、光触媒に紫外線を照射すると、光触
媒の表面に活性種が発生し、種々の化学反応を起こす特
徴がある。特に、有機化合物を酸化分解する力が強く、
植物の成長促進成分(エチレン,アセトアルデヒド等)
や、悪臭成分(アンモニア,トリメチルアミン,メチル
メルカプタン,硫化水素等)を水や二酸化炭素等に分解
することができる。その光酸化分解の原理は次の通りで
ある。
【0010】
【化1】
【0011】従って、本発明の請求項1の冷蔵庫によれ
ば、野菜等を貯蔵する貯蔵室の天井部の仕切壁に、貯蔵
室に臨んで配置される光触媒からなるガス分解部材を設
けると共に、このガス分解部材に紫外線を照射するラン
プを設けたので、貯蔵された野菜や果物から放出される
エチレン,アセトアルデヒド等の植物の成長促進成分
は、ガス分解部材によって分解,除去されるようにな
り、以て、野菜や果物の成長(老化)の進行を抑えるこ
とができる。この場合、植物の成長促進成分は空気より
も軽いため、ガス分解部材を貯蔵室の天井部に設けるこ
とにより、効率的に植物の成長促進成分の分解,除去を
行うことができる。
【0012】尚、植物の成長促進成分の除去の作用に加
えて、ガス分解部材による貯蔵室内の臭気成分の分解,
除去の効果も期待でき、しかも、ランプから照射される
紫外線による貯蔵室内の殺菌,防かびの効果も期待でき
る。また、ガス分解部材は有害なオゾン等を発生するこ
ともないので、安全性にも優れるものとなる。
【0013】ところで、上述のように、光触媒とランプ
との組合わせは、悪臭成分の分解,除去にも有効なので
あるが、この場合、悪臭が最も問題となるのは、野菜用
の貯蔵室の悪臭ではなく、一般食品などを貯蔵する冷蔵
室内にて発せられる悪臭である。従って、一般食品など
を貯蔵する冷蔵室にあっても、光触媒と紫外線を発する
ランプとを組合わせた機構を設けるようにすれば、光触
媒の有する脱臭機能を有効に利用することができるので
あるが、これでは、構成が複雑となり高価となる不具合
が生ずる。
【0014】これに対し、本発明の請求項1の冷蔵庫に
よれば、冷気循環路を有するものにあっては、各貯蔵室
にて発せられる悪臭成分が冷気循環路を通って循環する
ことに着目し、前記仕切壁に設けられた冷気循環路に臨
んで、光触媒からなる脱臭部材を設け、前記ランプをい
わば兼用した形態でその脱臭部材に紫外線を照射する構
成としたので、簡単且つ比較的安価な構成で、冷蔵室内
にて発せられる悪臭成分を冷気循環路を通る際に脱臭部
材により分解除去することができるものである。尚、脱
臭部材により、冷気循環路を通る植物の成長促進成分の
除去の作用も得られることは勿論である。
【0015】また、本発明の請求項2の冷蔵庫によれ
ば、光触媒からなるガス分解部材を、貯蔵室と冷気循環
路とに跨がるように配置するようにしたので、上記した
ような貯蔵室に臨んで主として植物の成長促進成分を分
解するガス分解部材と、冷気循環路に臨んで主として悪
臭成分を分解する脱臭部材との機能を1個のガス分解部
材で果たすことができ、より一層構成が簡単となって安
価に済ませることができるようになる。
【0016】
【実施例】以下、本発明をいわゆるファンクール式の家
庭用冷蔵庫に適用した一実施例(請求項1に対応)につ
いて図1乃至図8を参照して説明する。図1及び図2は
本実施例に係る冷蔵庫の本体1の構成を概略的に示して
おり、断熱箱体からなる本体1は、例えば金属板製の外
箱2内に、例えばプラスチック製の内箱3を配置し、そ
れら外箱2と内箱3との間にウレタンフォーム等の断熱
材4を充填して構成されている。この本体1内は、断熱
性を有する仕切壁5及び6により例えば上下に3室に区
画され、以て、3個の貯蔵室7,8,9が形成されてい
る。
【0017】この場合、3つの貯蔵室7〜9は、上から
順に、一般食品等が貯蔵される冷蔵室7,冷凍貯蔵物等
が貯蔵される冷凍室8,生鮮野菜や果物等が貯蔵される
野菜室9とされている。尚、本体1の前面には、前記各
貯蔵室7〜9を開閉するための断熱性を有する扉10〜
12が夫々設けられている。
【0018】また、本体1内には、冷却手段としての周
知の冷凍サイクルが組込まれており、図1に示すよう
に、そのうち冷却器13が、本体1(冷凍室8)の背部
に設けられた冷却器室14内に配設されている。この冷
却器室14内には、前記冷却器13の上部に位置して冷
気循環用のファン装置15が設けられている。さらに、
本体1には、各貯蔵室7,8,9に冷気を循環供給する
ための冷気循環路が次のように設けられている。
【0019】即ち、前記ファン装置15から送風される
冷気の一部は、冷凍室8の背壁上部に設けられた送風口
16から冷凍室8内に直接的に供給され、その冷気は、
仕切壁6に形成された冷凍室用帰還路17(図2参照)
を通って冷却器室14の下部に戻される。一方、ファン
装置15から送風される冷気の残りの一部は、冷蔵室7
の背壁部を上方に延びて設けられた冷蔵室用送風路18
を通って冷蔵室7内に供給され、その冷気は、仕切壁5
及び本体1背壁部に連続して形成された冷蔵室用帰還路
19を通って野菜室9内に供給される。
【0020】そして、野菜室9内に供給された冷気は、
仕切壁6内に形成された野菜室用帰還路20を通って冷
却器室14の下部に戻されるのである。尚、詳しく図示
はしないが、前記仕切壁6内において、前記野菜室用帰
還路20は、中央部を前後方向に延びて設けられ、前記
冷凍室用帰還路17は、その野菜室用帰還路20の左右
に位置して2個が前後方向に延びて設けられている。
【0021】そして、野菜等を貯蔵する貯蔵室としての
前記野菜室9内には、生鮮野菜や果物等が専用に貯蔵さ
れるのであるが、それら野菜や果物は、いわゆる引出し
式の貯蔵容器21内に収容されるようになっている。こ
の貯蔵容器12は、上面が開放した容器状をなし、前記
扉12に連結されてその扉12と一体的に出し入れされ
るようになっている。
【0022】このとき、冷気循環路(冷蔵室用帰還路1
9)を通って野菜室9内に供給される冷気は、主として
前記貯蔵容器21と野菜室9の内壁との間を流通される
ようになっている。また、貯蔵容器21を野菜室9内に
収納した状態では、シール用パッキン22等により、貯
蔵容器21が一定の密閉状態とされ、内部が乾燥するこ
とを防止するようになっている。これにて、貯蔵容器2
1により、保存に適した温度(3〜5℃)及び湿度(9
0〜95%RH)で野菜類を貯蔵することができるよう
になっている。
【0023】さて、本実施例では、前記野菜室9の天井
部を構成する仕切壁6に、主として植物の成長促進成分
を除去するためのガス分解部材23、主として悪臭成分
を除去するための脱臭部材24、紫外線光源たる冷陰極
ランプ25(以下、紫外線ランプ25と称する)が設け
られる。以下、これらについて、図3及び図4も参照し
て詳述する。
【0024】前記仕切壁6には、図3及び図4に示すよ
うに、その下面側の中央部に位置して、前記野菜室9内
と野菜室用帰還路20とを連通させる矩形状の切欠部6
aが形成されている。そして、この切欠部6a内に、前
記紫外線ランプ25が左右方向に延びて設けられてい
る。また、図3に示すように、前記紫外線ランプ25の
前後部位には、切欠部6aの開口を塞ぐようにしてパッ
キン26が設けられている。
【0025】そして、前記ガス分解部材23は、例えば
酸化チタンや酸化亜鉛等の金属酸化物からなる光触媒
を、この場合多数個の通気孔23aを有する多孔状の矩
形板状に成形して構成されている。このガス分解部材2
3は、前記切欠部6aの下面側に取付けられた矩形状の
取付枠27の下面部に位置して、野菜室9内に臨むよう
に取付けられている。このとき、ガス分解部材23は、
前記紫外線ランプ25のすぐ下方部に位置されており、
前記紫外線ランプ25からの紫外線が照射されるように
なっている。尚、詳しくは後の作用説明にて述べるが、
このガス分解部材22は、紫外線が照射されることによ
り活性化し、貯蔵された野菜や果物から放出されるエチ
レン,アセトアルデヒド等の植物の成長促進成分を主と
して分解,除去する作用を呈するものである。
【0026】一方、前記脱臭部材24は、前記ガス分解
部材23と同様に、例えば酸化チタンや酸化亜鉛等の金
属酸化物からなる光触媒を矩形板状に成形して構成され
ている。そして、この脱臭部材24は、前記紫外線ラン
プ25のすぐ上部に位置して、前記野菜室用帰還路20
の上壁部に臨んで取付けられている。尚、この脱臭部材
24も、紫外線が照射されることにより活性化し、各貯
蔵室7〜9内の貯蔵物から発生するアンモニア,トリメ
チルアミン,メチルメルカプタン,硫化水素等の悪臭成
分を主として分解,除去する作用を呈するものである。
【0027】次に、上記構成の作用について述べる。各
種の食品等は、種類に応じて各貯蔵室7〜9に収容され
貯蔵される。また、冷却器13により生成される冷気
は、ファン装置15の駆動による強制対流によって、冷
気循環路17〜20を循環しながら各貯蔵室7,8,9
内に供給される。野菜室9の貯蔵容器21内に収容され
た生鮮野菜や果物等は、保存に適した温度(3〜5℃)
及び湿度(90〜95%RH)で貯蔵されるようにな
る。
【0028】ここで、野菜や果物自体からは、植物の成
長を促進させる成分であるところのエチレンガス等が放
出され、もしこれが除去されないままで高濃度となるよ
うなことがあると、野菜室9内に収容された野菜や果物
の老化を早めることになる。また、主として冷蔵室7に
貯蔵された一般食品などから発せられる悪臭成分(アン
モニア,トリメチルアミン,メチルメルカプタン,硫化
水素等)は、冷気の循環と共に冷気循環路17〜20を
循環する事情がある。
【0029】ところが、本実施例では、仕切壁6に、野
菜室9に臨むガス分解部材23及び野菜室用帰還路に臨
む脱臭部材24を設けると共に、それらに紫外線を照射
する紫外線ランプ25を設けたので、植物の成長促進成
分及び悪臭成分を効果的に除去することができるのであ
る。
【0030】即ち、野菜や果物から発生されるエチレン
ガス等は、空気よりも軽くて上昇する傾向にあり、野菜
室9(貯蔵容器21)内を上昇し、ガス分解部材23の
通気孔23aからガス分解部材23と紫外線ランプ25
との間に侵入するようになる。ここで、光触媒からなる
ガス分解部材23においては、紫外線ランプ23からの
紫外線が照射されることにより、その表面に活性種が発
生し、種々の化学反応特に有機化合物の酸化分解反応が
顕著に行われることになるのである。従って、貯蔵され
た野菜や果物から放出されるエチレン,アセトアルデヒ
ド等の植物の成長促進成分は、ガス分解部材23によっ
て水や二酸化炭素等に分解されて除去されるようにな
り、以て、成長促進成分に起因する野菜や果物の成長
(老化)の進行が抑えられるのである。
【0031】尚、ガス分解部材23は、植物の成長促進
成分の分解,除去だけでなく、悪臭成分を分解,除去す
る作用も呈し、従って、併せて野菜室9内の脱臭効果も
得ることができるのである。しかも、紫外線ランプ25
から照射される紫外線による野菜室9内の殺菌,防かび
の効果も期待でき、さらには、ガス分解部材23は、有
害なオゾン等を発生することはないので、安全性にも優
れている。
【0032】一方、例えば冷蔵室7に貯蔵された食品等
から発生する悪臭成分は、冷気の循環に伴い、野菜室用
帰還路20内に臨んで設けられた脱臭部材24部分を通
されるようになる。ここで、やはり光触媒からなる脱臭
部材24においては、紫外線ランプ23からの紫外線が
照射されることにより、その表面に活性種が発生し、種
々の化学反応特に有機化合物の酸化分解反応が顕著に行
われることになるのである。従って、悪臭成分は、脱臭
部材24部分を通過することによって分解,除去される
ようになる。尚、この脱臭部材24により、冷気循環路
を通る植物の成長促進成分の除去の作用も得られること
は勿論である。
【0033】ちなみに、図5乃至図8は、光触媒によ
る、各有機化合物の分解能力を示すもので、時間経過に
伴う、エチレンガス(図5)、アセトアルデヒド(図
6)、アンモニア(図7)、メチルメルカプタン(図
8)の濃度の変化状況を示している。また、参考とし
て、紫外線(UVと略記)未照射の場合の濃度変化も併
せて示している。これら図5乃至図8からも理解できる
ように、光触媒と紫外線とを組合わせることにより、植
物の成長促進成分(エチレン,アセトアルデヒド)の分
解,除去能力、及び、悪臭成分(アンモニア,メチルメ
ルカプタン)の分解,除去能力に極めて優れるものとな
っている。
【0034】このように本実施例によれば、野菜室9の
天井部を構成する仕切壁6に、光触媒からなるガス分解
部材23と、このガス分解部材23に紫外線を照射する
紫外線ランプ25とを設けたので、野菜や果物等から放
出される成長促進成分を効果的に除去することができ
る。この結果、温度及び湿度の制御と相俟って、野菜室
9内に収容された野菜や果物の老化の進行を効果的に抑
えることができ、植物の成長促進成分を除去するための
対策が何らとられていなかった従来のものと比べて、十
分長期間に渡って野菜や果物等を新鮮な状態で保存する
ことが可能となったのである。
【0035】そして、前記仕切壁6に形成された野菜室
用帰還路20に、上記紫外線ランプ25を兼用した形態
で脱臭部材24を設けたので、簡単且つ比較的安価な構
成で、各貯蔵室7〜9内にて発せられる悪臭成分を分
解、除去することができ、別途の脱臭装置を不要とする
ことができる等の利点を得ることができるものである。
また、成長促進成分及び悪臭除去の効果を、全ての貯蔵
室7〜9に及ばせることができ、さらには、ファン装置
15による強制対流によって、成長促進成分及び悪臭成
分を均一且つ大量に分解除去することができるといった
利点も得ることができるものである。
【0036】図9は本発明の他の実施例(請求項2に対
応)を示すものである。本実施例が上記実施例と異なる
点は、仕切壁6に形成された切欠部6aに、光触媒から
矩形ブロック状に成形されたガス分解部材31を、野菜
室9と野菜室用帰還路20とに跨がるように設けると共
に、その近傍に、前記ガス分解部材31に紫外線を照射
するための紫外線ランプ32を設けるようにしたところ
にある。
【0037】かかる構成によれば、野菜室9内の植物の
成長促進成分は、ガス分解部材31の下面側部位におい
て分解,除去され、野菜室用帰還路20を通る悪臭成分
は、ガス分解部材31の下面側部位において分解,除去
されるようになる。従って、上記実施例と同様の効果を
得ることができると共に、上記実施例におけるガス分解
部材23と脱臭部材24との機能を1個のガス分解部材
31で果たすことができ、より一層構成が簡単となって
安価に済ませることができるようになるものである。
【0038】尚、上記各実施例では、野菜室9と野菜室
用帰還路20とを連通させる切欠部6aを形成し、ここ
にガス分解部材23等を設けるようにしたが、仕切壁6
のうち野菜室9と冷凍室用帰還路17とを連通させる部
位に切欠部を形成し、ここにガス分解部材や紫外線ラン
プを設ける構成としても良い。
【0039】その他、本発明は上記した各実施例に限定
されるものではなく、例えば家庭用冷蔵庫に限らず、業
務用冷蔵庫や生鮮野菜等の専用の貯蔵庫等にも適用する
ことができ、さらには、ガス分解部材,脱臭部材やラン
プの形状や構造等についても種々の変形例が考えられる
など、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して
実施し得るものである。
【0040】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
の請求項1の冷蔵庫によれば、貯蔵室の天井部を構成す
る仕切壁に、貯蔵室に臨んで配置され紫外線が照射され
ることにより活性化し主として植物の成長促進成分を分
解する光触媒からなるガス分解部材と、冷気循環路に臨
んで配置され紫外線が照射されることにより活性化し主
として悪臭成分を分解する光触媒からなる脱臭部材と、
前記ガス分解部材及び脱臭部材の双方に向けて紫外線を
照射するランプとを設けたので、野菜や果物等から放出
される成長促進成分を効果的に除去することができ、野
菜や果物等の長期保存を可能とすることができ、さらに
は、簡単且つ比較的安価な構成で、各貯蔵室にて発せら
れる悪臭成分を分解、除去することができて別途の脱臭
装置を不要とすることができるという優れた実用的効果
を奏するものである。
【0041】また、本発明の請求項2の冷蔵庫によれ
ば、貯蔵室の天井部を構成する仕切壁に、貯蔵室と冷気
循環路とに跨がるように配置され紫外線が照射されるこ
とにより活性化し有機化合物を分解する光触媒からなる
ガス分解部材と、このガス分解部材に向けて紫外線を照
射するランプとを設けたので、貯蔵室に臨んで主として
植物の成長促進成分を分解するガス分解部材と、冷気循
環路に臨んで主として悪臭成分を分解する脱臭部材との
機能を1個のガス分解部材で果たすことができ、より一
層構成が簡単となって安価に済ませることができるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、冷蔵庫本体の
概略的な縦断側面図
【図2】図1とは異なる断面を示す冷蔵庫本体の概略的
な縦断側面図
【図3】要部の拡大縦断側面図
【図4】要部の拡大縦断正面図
【図5】光触媒によるエチレンガスの分解能力を示す特
性図
【図6】光触媒によるアセトアルデヒドの分解能力を示
す特性図
【図7】光触媒によるアンモニアの分解能力を示す特性
【図8】光触媒によるメチルメルカプタンの分解能力を
示す特性図
【図9】本発明の他の実施例を示す図3相当図
【符号の説明】
図面中、1は本体、6は仕切壁、6aは切欠部、7は冷
蔵室、8は冷凍室、9は野菜室(貯蔵室)、10,1
1,12は扉、14は冷却器室、17は冷凍室用帰還
路、18は冷蔵室用送風路、19は冷蔵室用帰還路、2
0は野菜室用帰還路、21は貯蔵容器、23はガス分解
部材、23aは通気孔、24は脱臭部材、25は紫外線
ランプ、26はパッキン、27は取付枠、31はガス分
解部材、32は紫外線ランプを示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体内に、野菜等を貯蔵する貯蔵室を具
    備すると共に、前記貯蔵室の天井部を構成する仕切壁内
    に、冷気循環路を有してなるものにおいて、前記仕切壁
    に、前記貯蔵室に臨んで配置され紫外線が照射されるこ
    とにより活性化し主として植物の成長促進成分を分解す
    る光触媒からなるガス分解部材と、前記冷気循環路に臨
    んで配置され紫外線が照射されることにより活性化し主
    として悪臭成分を分解する光触媒からなる脱臭部材と、
    前記ガス分解部材及び脱臭部材の双方に向けて紫外線を
    照射するランプとを設けたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 【請求項2】 本体内に、野菜等を貯蔵する貯蔵室を具
    備すると共に、前記貯蔵室の天井部を構成する仕切壁内
    に、冷気循環路を有してなるものにおいて、前記仕切壁
    に、前記貯蔵室と冷気循環路とに跨がるように配置され
    紫外線が照射されることにより活性化し有機化合物を分
    解する光触媒からなるガス分解部材と、このガス分解部
    材に向けて紫外線を照射するランプとを設けたことを特
    徴とする冷蔵庫。
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