JP2001147076A - 冷蔵庫 - Google Patents
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Abstract
を改善して鮮度を維持させる冷蔵庫を提供する。 【解決手段】 野菜室12内に、収納物より発生するガ
ス成分と冷蔵室11内より流入するガス成分を含めたエ
チレン、アルコール系、アルデヒド系などの還元性ガス
を主体とする複合ガス成分の濃度変化を感知する雰囲気
センサー24を設け、雰囲気センサー24からの電気的
出力をもとに複合ガス除去手段32を駆動制御して収納
物の鮮度を劣化させる複合ガスを野菜室12内より除去
する制御手段30を備えることにより、収納物自体から
のガス成分だけに頼らず野菜室12内の鮮度劣化雰囲気
を監視し、野菜,果物などの鮮度が低下する前に未然に
環境を浄化して鮮度を維持させる。
Description
蔵された食品の貯蔵環境を管理する冷蔵庫に関するもの
である。
理することは、食品メーカーや外食産業を問わず家庭に
おいても重要である。しかしながら家庭における鮮度管
理の方法は、食品メーカーが指定する賞味期限に基づい
て日数計算を行い、光沢、色、香り等の各人の主観的な
官能評価で腐敗していないかどうかで判断して管理され
ているのが現状である。
を視野に入れた鮮度管理装置が提案されてきており、そ
の一例として、特許第2875174号公報に記載され
たものが知られている。
管理装置を説明する。
ック図である。図14において、1は鮮度管理装置であ
り、野菜を貯蔵する貯蔵室2と、貯蔵室2内に備えて野
菜から発生するガス成分と濃度を感知して電気信号に変
換する感知センサー3と、貯蔵室2内のガス環境を回
復、維持させる鮮度維持装置4と、感知センサー3から
の電気信号により鮮度維持装置4の制御信号を出力する
マイクロプロセッサー5より構成されている。
いて、以下その動作を説明する。
菜は野菜自体より時間経過に従い硫化水素、メチルメル
カプタン、ジメチルサルファイド、ジメチルジサルファ
イド等の硫化合物ガス及び還元性ガスを発生する。この
ようなガスは感知センサー3の表面の酸素イオンと結合
して伝導電子を発生し、これが電子信号としてマイクロ
プロセッサー5に入力され、そして制御信号が鮮度維持
装置4に送られ、鮮度維持装置4の動作を調節し、野菜
の鮮度を維持するものである。
来の構成では、貯蔵室2内に保存された野菜より発生す
るガス成分とその濃度が変化する時には、すでに保存さ
れた野菜は鮮度劣化が進んでいるため、鮮度劣化が生じ
る前に鮮度維持装置4を稼動できず、その効果が十分に
発揮できないという欠点があった。
変化は、野菜の収納量の違いや野菜を買足した場合な
ど、収納量の変化という鮮度と無関係な因子により影響
を受け、保存した野菜自体より発生するガスの濃度変化
を感知し鮮度維持装置4を制御する構成では、その影響
を除去することができないという欠点があった。
菜の鮮度が低下する前に、事前に貯蔵環境を改善して鮮
度を維持させる冷蔵庫を提供することを目的としてい
る。
本発明は、野菜室内に設けて収納物より発生するガス成
分と室外より流入するガス成分を含めた複合ガス成分の
濃度変化を感知する雰囲気センサーからの電気的出力を
もとに、野菜室内の複合ガス成分を除去する複合ガス除
去手段を駆動制御するのである。
納物の鮮度が低下する前に、事前に鮮度劣化の要因とな
る収納物自身からのガス成分と野菜室外から流入するガ
ス成分の双方を除去することができ、収納物自身からの
ガス成分のみに依存せず精度よく収納物の鮮度劣化を抑
制して鮮度維持効果を高めることができる。
は、野菜、果物等の収納物を貯蔵する野菜室と、前記野
菜室内の一画に設けて前記収納物より発生するガス成分
と室外より流入するガス成分を含めた複合ガス成分の濃
度変化を感知する雰囲気センサーと、前記野菜室内の複
合ガス成分を除去する複合ガス除去手段とよりなり、前
記雰囲気センサーからの電気的出力をもとに前記複合ガ
ス除去手段を駆動制御する制御手段を備えたものであ
り、野菜、果物など野菜室内の収納物の鮮度が低下する
前に、鮮度劣化の要因となる収納物自体からのガス成分
と野菜室外から流入するガス成分の双方の濃度状態を監
視して、複合ガス除去手段を駆動させることにより収納
物の鮮度劣化を未然に抑制する。
の発明において、室外より流入するガス成分は、野菜室
外に備えた貯蔵室内に貯蔵された食品より発生するガス
成分としたものであり、貯蔵室内で貯蔵される食品から
発生する野菜室の収納物の鮮度を劣化させる複数のガス
成分の影響を含めた判定が可能となり、鮮度管理の精度
を高めることができる。
請求項2に記載の発明において、複合ガス成分は、エチ
レン、アルコール系、アルデヒド系を主体とするガス成
分としたものであり、果物や貯蔵室内で貯蔵されること
の多い乾物、酢の物、アルコール類を使った惣菜などか
ら発生するエタノール、アセトアルデヒドなど野菜室の
収納物の鮮度を劣化させる複数のガス成分の影響を含め
た判定が可能となり、鮮度管理の精度を高めることがで
きる。
請求項2に記載の発明において、複合ガス除去手段は野
菜室内の空気対流を促進する手段により行わせるもので
あり、野菜室内に滞留した収納物の鮮度を劣化させる複
数のガス成分を速やかに野菜室外に除去し鮮度劣化に歯
止めを掛ける。
の発明に、さらに、複合ガス除去手段の駆動により除去
された複合ガス成分を分解する触媒を設けたものであ
り、除去された複合ガス成分の再循環量が低減され、よ
り鮮度劣化を抑制できる環境が維持される。
の発明において、触媒を光励起により活性化する光触媒
とし、前記光触媒に光照射する光照射手段を設けたもの
であり、光照射手段の紫外線が光触媒に照射されて活性
化し、ガス分子を酸化分解して複合ガス成分を減じるこ
とができる。
請求項2に記載の発明に、さらに、複合ガス除去手段を
野菜室内に備えられて光励起により活性化する光触媒と
前記光触媒に光照射する光照射手段により構成したもの
であり、光照射手段の紫外線が光触媒に照射されて活性
化し、野菜室内の複合ガス分子が酸化分解されて鮮度劣
化を抑制できる環境が維持される。
請求項2に記載の発明において、制御手段は、複合ガス
成分の濃度変化に加えて野菜室内の温度変化を複合した
雰囲気センサーの電気的出力をもとに複合ガス除去手段
を駆動制御するものであり、収納物の鮮度維持に影響を
与えるガス環境以外の温度環境の影響も踏まえて判定が
行え、一層精度の高い鮮度管理が可能となる。
請求項2または請求項8に記載の発明において、制御手
段は、経時的に計測された雰囲気センサーの出力電圧の
ピーク値の相対差により複合ガス除去手段を駆動制御す
るものであり、複合ガス除去手段を駆動する最適な時期
を精度よく設定することができる。
は請求項9に記載の発明に、さらに、野菜室内に温度セ
ンサーを備え、雰囲気センサーの出力変化値の判定は前
記温度センサーの出力変化を加味して行わせるものであ
り、扉開閉や野菜出し入れ時の温度変動による誤検知を
防止し、複合ガス除去手段を駆動する時期の精度を高め
ることができる。
請求項10のいずれか一項に記載の発明に、さらに、野
菜室内に湿度センサーを備え、雰囲気センサーの出力変
化値の判定は前記湿度センサーの出力変化を加味して行
わせるものであり、扉開閉や収納物の収納時の湿度変動
による誤検知を防止し、複合ガス除去手段を駆動する時
期の精度を高めることができる。
は請求項2に記載の発明において、雰囲気センサーを野
菜室内の通気路中に配置したものであり、対象ガスを効
率よく感知することができる。
載の発明に、さらに、複合ガス除去手段の駆動状態を表
示する表示手段を設けたものであり、複合ガス除去手段
の駆動状態が一目でわかり、使用者に機能が稼動してい
るという安心感を与え、鮮度維持機能のアピール効果を
高めることができる。
る冷蔵庫の断面図ある。図2は、同実施例の冷蔵庫の雰
囲気センサーを表面から見た斜視図である。図3は同実
施例の冷蔵庫の雰囲気センサーを裏面から見た斜視図で
ある。図4は、同実施例の冷蔵庫の要部を示す機能ブロ
ック図である。図5は、同実施例の冷蔵庫の雰囲気セン
サーの出力電圧特性図である。
あり、断熱仕切壁7によって上部に上部貯蔵区画8、下
部に下部貯蔵区画9を区画形成している。10は上部貯
蔵区画8内を上下に仕切る仕切板であり、上部に冷蔵室
11、下部に野菜、果物などを貯蔵する野菜室12を区
画形成している。13は冷蔵室11の前面開口部に取り
付けたヒンジ式の扉、14は野菜室12の前面開口部に
取り付けて収納容器15を一体に引き出す引き出し式の
扉である。
凍サイクルの圧縮機、17は上部貯蔵区画8内に設けた
第1の冷却器、18は第1の冷却器17で生じた冷気を
強制通風する第1の送風機、19は下部貯蔵区画9内に
設けた第2の冷却器、20は第2の冷却器19で生じた
冷気を強制通風する第2の送風機である。
野菜室12への給気口、22は仕切板10の後方に形成
した野菜室12からの排気口であり、23は野菜室12
内において給気口21から排気口22に通じる通気路で
ある。24は野菜室12内の上部において通気路23中
に配置された雰囲気センサーである。
表面上に形成した電極26と、電極26上に形成した感
知層27により構成し、裏面には面状のヒーター28を
設けている。
料を焼結して形成され、エチレン、アルコール系、アル
デヒド系ガスなどを主体とした還元性ガスが感知層27
の表面に吸着した空気中の酸素を減少させ、電気抵抗を
低下させることによって還元性ガスの濃度変化を検出す
るよう構成されている。
18の吸込み経路中に配置された低温活性触媒である。
低温活性触媒29はアルミナ、シリカ、ゼオライトなど
の担体に二酸化マンガン、マグネシウムなどを担持して
冷蔵庫などの低温下でも還元性ガスを吸着、分解するよ
う構成されている。
ターからなる制御手段であり、入力側にエチレン、アル
コール系、アルデヒド系などの複合ガスの濃度および温
度変化により電気抵抗を変化する雰囲気センサー24か
らの電気信号が入力され、出力側には回転数可変手段3
1と第1の送風機18からなる複合ガス除去手段32と
表示手段33が接続されている。
の信号に基づいて第1の送風機18の回転数を回転数可
変手段31で増大させ、野菜室12内の換気を促進する
よう構成されている。また、表示手段33は液晶パネル
などで構成されて冷蔵室の扉13の表面に取り付けら
れ、複合ガス除去手段32の駆動状況を使用者に報らし
める。
以下その動作を図5の雰囲気センサー24の出力電圧の
変化を示す特性図に基づいて説明する。
納容器15内に収納された野菜、果物などの収納物から
発生するガスや、冷蔵室11内に収納された雑多な食品
から発生するガスが第1の送風機18の強制対流作用に
よって野菜室12内に循環されることによって野菜室1
2内はエチレン、エタノール、アセトアルデヒドなどの
還元性ガスが存在している。
菜室,冷蔵室の扉14,13の開閉による外気の侵入
や、第1の冷却器17の除霜による温度変動で雰囲気セ
ンサー24の出力電圧は温度の上昇時にピークを持った
波形を繰り返しながら、その時点の還元性ガスの濃度に
応じたレベルで推移している。
2内にリンゴ,バナナなどの果物を多めに収納したり、
冷蔵室11内に料理用の酒やワイン,酢や発酵調味料な
どを使った惣菜類を多めに収納したりすると、野菜室1
2内には収納容器15内から直接的に、また冷蔵室11
内からは第1の送風機18による強制循環によって間接
的に野菜室12内の収納物の鮮度を劣化させるエチレ
ン、エタノール、アセトアルデヒドなどの還元性ガスが
充満する。
7を形成する酸化錫の表面に吸着した空気中の酸素が上
述した還元性ガスによって減少し、雰囲気センサー24
の電気抵抗を低下させ出力電圧が増加した還元ガスの濃
度に応じて上昇する。
に上述の種々の温度変動要因に合わせて温度上昇のピー
クを繰り返した波形で推移する。
昇直前の安定時のピークa時点と出力電圧上昇直後のピ
ークb時点の出力電圧上昇幅yの大きさが予め定めた所
定の出力電圧上昇幅より大きければ、制御手段30が還
元性ガス濃度が高く、雰囲気温度も高くなって野菜室1
2内に収納された収納物の鮮度を劣化させる環境になっ
ていると判断し、複合ガス除去手段32を駆動させ第1
の送風機18の回転数を高めて野菜室12内の空気対流
を促進して滞留している還元性ガスを室外に排出する。
に制御手段30から表示手段に表示情報が送られ、液晶
パネルに例えばイメージ図やアニメーションなどによっ
て複合ガス除去手段32が動作中であり、野菜室12内
のクリーン化を実施中であることを使用者に目視で認識
させる。
性ガスは冷蔵室11内に帰還し低温活性触媒29に吸着
されて酸化分解される。このため、野菜室12内の収納
物の鮮度を劣化させる還元性ガス濃度が低下し、雰囲気
センサー24の感知層27の酸化錫表面の酸素吸着量が
再び増加して出力電圧が低下する。そして予め定めた所
定の出力電圧以下に低下すると、制御手段30が還元性
ガス濃度が低く、野菜室12内に収納された収納物の鮮
度を劣化させる環境が解除されたと判断し、複合ガス除
去手段32の駆動、即ち第1の送風機18の高回転数運
転状態を解除する。
駆動後、所定時間経過後には一旦停止させるなど時間的
な保護制御を入れることもシステムの安定性確保の面か
ら有効である。
ス除去手段32の動作表示も終了させ、野菜室12内の
クリーン化が終了したことを使用者に認識させる。
と、従来例のように野菜室12の収納物自体からその鮮
度の劣化の進行に伴い発生する硫化合物ガス及び還元性
ガスなどの濃度を検知して鮮度維持装置を駆動させるも
のとは異なり、野菜室12内の収納物の劣化が進行する
以前に鮮度劣化の因子となる還元性ガスを低減させて未
然に鮮度劣化環境の浄化を行うものであり、野菜室12
内の収納物の鮮度維持効果が高められ、鮮度維持期間を
延長することができる。このため、使用者にとって経済
的な食材貯蔵管理が行える。
発生するアルコール系、アルデヒド系などの鮮度劣化ガ
ス成分の影響やガス以外の温度上昇の影響を含めた判定
が可能となり、総合的な環境因子に対して鮮度管理の精
度を高めることができる。
の判定を経時的に計測された雰囲気センサー24の出力
電圧の絶対値による判定とすれば、たとえば野菜室12
内に収納物が少ない場合に検知レベルに到達しにくく必
要な場合にもシステムが作動しないことが考えられる
が、本実施例のように出力電圧のピーク値の相対差をも
って判定することにより、収納物の量によらず複合ガス
除去手段32を最適な時期に精度よく駆動させることが
できる。
スの検知をよりよくするために雰囲気センサー24は野
菜室12内の天面付近に設けられ、且つ、野菜室12内
を対流する通気路中に配置することによって対象ガスを
効率よく感知することができる。雰囲気センサー24を
野菜室12の天面の構成体より若干下方に突出させれば
なお検知精度が高まる。
を表示する表示手段33を設けたので、野菜室12内の
クリーン化の作動状態が一目でわかり、使用者に機能が
稼動しているという安心感を与え、鮮度維持機能のアピ
ール効果を高めることができる。また、その作動状況を
もって使用者に対して冷蔵庫内への収納物や温度上昇を
伴う使い方への警鐘とすることもでき、正しい使い方を
啓蒙して冷蔵庫の機能価値をより一層高めることができ
る。
よる冷蔵庫の断面図ある。図7は、同実施例による冷蔵
庫の要部を示す機能ブロック図である。図6、図7にお
いて、34は野菜室12内の一画に設けられた温度セン
サーであり、制御手段30に野菜室12内の温度情報を
入力するよう構成され、たとえば温度センサー34の温
度上昇度が所定値以上に急峻であるときには一時的な温
度上昇と見なして、雰囲気センサー24の出力電圧が所
定値以上に上昇しても複合ガス除去手段32をすぐには
駆動させず待機状態とし、所定時間後の経過により再度
判定するように構成されている。
の濃度が問題になるレベルでないのに、野菜室の扉14
の開放や冷却されていない新たな収納物の投入などで一
時的に雰囲気センサー24のピークが急峻に立ち上がっ
ても、制御手段30はこれを一時的な温度影響と判断し
て複合ガス除去手段32を駆動させることはなく、温度
変動による誤検知を防止して、複合ガス除去手段32の
駆動精度を高めることができる。
よる冷蔵庫の断面図ある。図9は、同実施例による冷蔵
庫の要部を示す機能ブロック図である。図8、図9にお
いて、35は野菜室12内の一画に設けられた湿度セン
サーであり、制御手段30に野菜室12内の湿度情報を
入力するよう構成され、たとえば湿度センサー35の湿
度上昇度が所定値以上に急峻であるときには一時的な湿
度上昇と見なして、雰囲気センサー24の出力電圧が所
定値以上に上昇しても複合ガス除去手段32をすぐには
駆動させず待機状態とし、所定時間後の経過により再度
判定するように構成されている。
の濃度が問題になるレベルでないのに、野菜室の扉14
の開放や水分蒸散の多い新たな収納物の投入などで一時
的に雰囲気センサー24のピークが急峻に立ち上がって
も、制御手段30はこれを一時的な湿度影響と判断して
複合ガス除去手段32を駆動させることはなく、湿度変
動による誤検知を防止して、複合ガス除去手段32の駆
動精度を高めることができる。
による冷蔵庫の断面図ある。図11は、同実施例による
冷蔵庫の要部を示す機能ブロック図である。図10、図
11において、36は冷蔵室11内の第1の送風機18
の吸込み経路中に配置された例えば酸化チタンからなる
光触媒であり、37は光触媒36の近傍に設けられて光
触媒36に紫外線波長を含んだ光を照射するたとえば蛍
光ランプなどの光照射手段である。光照射手段37は制
御手段30の出力信号に基づいて作動するよう構成され
ている。
手段32の駆動によって野菜室12内から排出された還
元性ガスは冷蔵室11内に帰還し、光触媒36の触媒層
に吸着される。そして、適時光照射手段37の光が照射
されて光触媒36に紫外線が届くと触媒層が活性化し
て、吸着されたエチレン、エタノール、アセトアルデヒ
ドなどの還元性ガス成分を水や二酸化炭素などの無害成
分に酸化分解する。このため、野菜室12内の収納物の
鮮度を劣化させる還元性ガス濃度を低下させることがで
きる。
手段37が発光することにより、使用者にクリーン化動
作中であることを訴求することができ、使用者に対する
安心感や商品としての機能訴求力を高めることができ
る。
路中にハニカム状に成形された成形物としても、吸込み
経路を形成するダクトなどの構造体に面積を拡げて塗布
加工してもよい。また、光照射手段37は冷蔵室11内
の照明手段と共用化させても合理的であり、経済的な構
成となる。
による冷蔵庫の断面図ある。図13は、同実施例による
冷蔵庫の要部を示す機能ブロック図である。図12、図
13において、38は野菜室12内の上部に配置された
例えば酸化チタンからなる光触媒であり、39は光触媒
38の近傍に設けられて光触媒38に紫外線波長を含ん
だ光を照射するたとえば紫外線ランプなどの光照射手段
である。そして、光触媒38と光照射手段39によって
複合ガス除去手段40が構成されている。複合ガス除去
手段40は制御手段30の出力信号に基づいて作動する
よう構成されている。
ー24の出力電圧の上昇値が所定値以上となって制御手
段30により複合ガス除去手段40の作動指令が発せら
れると光照射手段39の紫外線が光触媒38に照射さ
れ、光触媒38の触媒層に吸着されていた野菜室12内
の還元性ガスが酸化分解される。このため、野菜室12
内の収納物の鮮度を劣化させる還元性ガス濃度をより直
接的に低下させることができ、鮮度劣化環境を確実に浄
化することができる。
明は、野菜室内に収納物より発生するガス成分と室外よ
り流入するガス成分を含めた複合ガス成分の濃度変化を
感知する雰囲気センサーを設け、雰囲気センサーからの
電気的出力をもとに複合ガス除去手段を駆動制御する制
御手段を備えたので、野菜、果物など野菜室内の収納物
の鮮度が低下する前に、収納物自身からのガス成分以外
に鮮度劣化の要因となる室外流入ガス成分の双方の濃度
をもとに複合ガス除去手段を駆動させて収納物の鮮度劣
化を未然に抑制し、鮮度維持期間を延長することができ
る。
に記載の発明において、室外より流入するガス成分は、
野菜室外に備えた貯蔵室内に貯蔵された食品より発生す
るガス成分としたので、貯蔵室内で貯蔵される食品から
発生する複数のガス成分の影響を含めた判定が可能とな
り、鮮度管理の精度を高めることができる。
または請求項2に記載の発明において、複合ガス成分
は、エチレン、アルコール系、アルデヒド系を主体とす
るガス成分としたので、果物や貯蔵室内で貯蔵されるこ
との多い食品から発生するエタノール、アセトアルデヒ
ドなど鮮度を劣化させる複数のガス成分の影響を含めた
判定が可能となり、鮮度管理の精度を高めることができ
る。
または請求項2に記載の発明において、複合ガス除去手
段は野菜室内の空気対流を促進する手段により行わせる
ので、野菜室内に滞留した鮮度劣化ガス成分を速やかに
野菜室外に除去し鮮度劣化に歯止めを掛けることができ
る。
に記載の発明に、さらに、複合ガス除去手段の駆動によ
り除去された複合ガス成分を分解する触媒を設けたの
で、除去された複合ガス成分の再循環量が低減され、よ
り鮮度劣化を抑制する環境を維持することができる。
に記載の発明において、触媒を光励起により活性化する
光触媒とし、光触媒に照射する光照射手段を設けたの
で、光照射手段の紫外線が光触媒に照射されて活性化
し、鮮度劣化ガスを酸化分解して環境を浄化することが
できる。また、光照射手段の発光により使用者に対する
浄化作用の訴求効果を高めることができる。
または請求項2に記載の発明に、さらに、複合ガス除去
手段を野菜室内に備えられて光励起により活性化する光
触媒と光照射手段により構成したので、光触媒が紫外線
照射により活性化し、野菜室内の鮮度劣化ガスが直接的
に酸化分解されてより確実に環境浄化を行うことができ
る。
または請求項2に記載の発明において、制御手段は、複
合ガス成分の濃度変化に加えて野菜室内の温度変化を複
合した雰囲気センサーの電気的出力をもとに複合ガス除
去手段を駆動制御するので、収納物の鮮度維持に影響を
与えるガス環境以外の温度環境の影響も踏まえて判定が
行え、一層精度の高い鮮度管理が可能となる。
または請求項2または請求項8に記載の発明において、
制御手段は、経時的に計測された雰囲気センサーの出力
電圧のピーク値の相対差により複合ガス除去手段を駆動
制御するので、野菜室内の収納条件によらず複合ガス除
去手段を駆動する最適な時期を精度よく設定することが
できる。
8または請求項9に記載の発明に、さらに、野菜室内に
温度センサーを備え、雰囲気センサーの出力変化値の判
定は前記温度センサーの出力変化を加味して行わせるの
で、扉開閉や野菜出し入れ時の温度変動による誤検知を
防止し、複合ガス除去手段を駆動する時期の精度を高め
ることができる。
8から請求項10のいずれか一項に記載の発明に、さら
に、野菜室内に湿度センサーを備え、雰囲気センサーの
出力変化値の判定は前記湿度センサーの出力変化を加味
して行わせるので、扉開閉や収納物の収納時の湿度変動
による誤検知を防止し、複合ガス除去手段を駆動する時
期の精度を高めることができる。
1または請求項2に記載の発明において、雰囲気センサ
ーを野菜室内の通気路中に配置したので、対象ガスを効
率よく感知することができる。
1に記載の発明に、さらに、複合ガス除去手段の駆動状
態を表示する表示手段を設けたものであり、複合ガス除
去手段の駆動状態が一目でわかり、使用者に機能が稼動
しているという安心感を与え、鮮度維持機能のアピール
効果を高めることができる。
図
図
Claims (13)
- 【請求項1】 野菜、果物等の収納物を貯蔵する野菜室
と、前記野菜室内の一画に設けて前記収納物より発生す
るガス成分と室外より流入するガス成分を含めた複合ガ
ス成分の濃度変化を感知する雰囲気センサーと、前記野
菜室内の複合ガス成分を除去する複合ガス除去手段とよ
りなり、前記雰囲気センサーからの電気的出力をもとに
前記複合ガス除去手段を駆動制御する制御手段を備えた
ことを特徴とする冷蔵庫。 - 【請求項2】 室外より流入するガス成分は、野菜室外
に備えた貯蔵室内に貯蔵された食品より発生するガス成
分としたことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。 - 【請求項3】 複合ガス成分は、エチレン、アルコール
系、アルデヒド系を主体とするガス成分としたことを特
徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵庫。 - 【請求項4】 複合ガス除去手段は野菜室内の空気対流
を促進する手段により行わせることを特徴とする請求項
1または請求項2に記載の冷蔵庫。 - 【請求項5】 複合ガス除去手段の駆動により除去され
た複合ガス成分を野菜室外において分解する触媒を設け
たことを特徴とする請求項4に記載の冷蔵庫。 - 【請求項6】 触媒を光励起により活性化する光触媒と
し、前記光触媒に光照射する光照射手段を設けたことを
特徴とする請求項5に記載の冷蔵庫。 - 【請求項7】 複合ガス除去手段を野菜室内に備えられ
て光励起により活性化する光触媒と前記光触媒に光照射
する光照射手段により構成したことを特徴とする請求項
1または請求項2に記載の冷蔵庫。 - 【請求項8】 制御手段は、複合ガス成分の濃度変化に
加えて野菜室内の温度変化を複合した雰囲気センサーの
電気的出力をもとに複合ガス除去手段を駆動制御するこ
とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵
庫。 - 【請求項9】 制御手段は、経時的に計測された雰囲気
センサーの出力電圧のピーク値の相対差により複合ガス
除去手段を駆動制御することを特徴とする請求項1また
は請求項2または請求項8のいずれか一項に記載の冷蔵
庫。 - 【請求項10】 野菜室内に温度センサーを備え、雰囲
気センサーの出力変化値の判定は前記温度センサーの出
力変化を加味して行わせることを特徴とする請求項8ま
たは請求項9に記載の冷蔵庫。 - 【請求項11】 野菜室内に湿度センサーを備え、雰囲
気センサーの出力変化値の判定は前記湿度センサーの出
力変化を加味して行わせることを特徴とする請求項8か
ら請求項10のいずれか一項に記載の冷蔵庫。 - 【請求項12】 雰囲気センサーを野菜室内の通気路中
に配置したことを特徴とする請求項1また請求項2に記
載の冷蔵庫。 - 【請求項13】 複合ガス除去手段の駆動状態を表示す
る表示手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の
冷蔵庫。
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