JP2002267338A - 冷蔵庫 - Google Patents

冷蔵庫

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JP2002267338A JP2001068967A JP2001068967A JP2002267338A JP 2002267338 A JP2002267338 A JP 2002267338A JP 2001068967 A JP2001068967 A JP 2001068967A JP 2001068967 A JP2001068967 A JP 2001068967A JP 2002267338 A JP2002267338 A JP 2002267338A
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Yoshiko Michimune
好子 道宗
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隆夫 佐藤
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    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F25D2400/00General features of, or devices for refrigerators, cold rooms, ice-boxes, or for cooling or freezing apparatus not covered by any other subclass
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F25D2700/00Means for sensing or measuring; Sensors therefor
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  • Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 野菜の鮮度が低下した時に、野菜の傷みが進
行する前に、事前に冷蔵庫の報知機能で報知する冷蔵庫
を提供する。 【解決手段】 野菜室内12に、収納物より発生するガ
ス成分と室外より流入するガス成分を含めた複合ガス成
分の濃度変化を感知する雰囲気センサー24を設け、雰
囲気センサー24の電気的出力をもとに野菜、果物の外
観状態を表示する表示手段30及び/又は音声報知手段
31で扉14を開けることなく保存状態を確認でき、収
納野菜を野菜室12の奥で腐らせることなく保存するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷蔵庫の庫内に貯
蔵された食品の貯蔵環境を管理する冷蔵庫に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】生鮮食料品を典型とする食品の鮮度を管
理することは、食品メーカーや外食産業を問わず家庭に
おいても重要である。しかしながら家庭における鮮度管
理の方法は、食品メーカーが指定する賞味期限に基づい
て日数計算を行い、光沢、色、香り等の各人の主観的な
官能評価で腐敗していないかどうかで判断して管理され
ているのが現状である。
【0003】こうした背景の中、食品を貯蔵する冷蔵庫
を視野に入れた鮮度管理装置が提案されてきており、そ
の一例として、特許第2875174号公報に記載され
たものが知られている。
【0004】以下、図面を参照しながら上記従来の鮮度
管理装置を説明する。
【0005】図9は、従来の鮮度管理装置の機能ブロッ
ク図である。図9において、1は鮮度管理装置であり、
野菜を貯蔵する貯蔵室2と、貯蔵室2内に備えて野菜か
ら発生するガス成分と濃度を感知して電気信号に変換す
る感知センサー3と、貯蔵室2内のガス環境を回復、維
持させる鮮度維持装置4と、感知センサー3からの電気
信号により鮮度維持装置4の制御信号を出力するマイク
ロプロセッサー5より構成されている。
【0006】以上のように構成された鮮度管理装置につ
いて、以下その動作を説明する。
【0007】使用者が貯蔵室2に野菜を収納すると、野
菜は野菜自体より時間経過に従い硫化水素、メチルメル
カプタン、ジメチルサルファイド、ジメチルジサルファ
イド等の硫化合物ガス及び還元性ガスを発生する。この
ようなガスは感知センサー3の表面の酸素イオンと結合
して伝導電子を発生し、これが電子信号としてマイクロ
プロセッサー5に入力され、そして制御信号が鮮度維持
装置4に送られ、鮮度維持装置4の動作を調節し、野菜
の鮮度を維持するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、貯蔵室2内に保存された野菜より発生す
るガス成分とその濃度が変化する時には、すでに保存さ
れた野菜は鮮度劣化が進んでいるため、鮮度劣化が生じ
る前に鮮度維持装置4を稼動できず、その効果が十分に
発揮できないという欠点があった。また、鮮度維持装置
4を稼動しても、既に野菜自体が鮮度劣化反応を細胞内
で開始されると、その鮮度劣化反応の速度は速く、後追
いの対応となる欠点があった。
【0009】また、野菜より発生するガス成分や濃度の
変化は、野菜の収納量の違いや野菜を買足した場合な
ど、収納量の変化という鮮度と無関係な因子により影響
を受け、鮮度維持装置4の作用で若干は低下するが抑え
ることはできず、そのため、実際は野菜の保存状態を報
知し、一刻も早くその対象野菜を消費する手段の方が勝
っているという欠点があった。
【0010】本発明は従来の課題を解決するもので、野
菜の鮮度が低下した時に、野菜より発生する特定のガス
濃度の変化をセンサーで検知し、野菜の傷みが進行する
前に、事前に使用者に情報提供することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の発明は、野菜、果物等の収納物を貯蔵する野菜室と、
前記野菜室内の一画に設けて前記収納物より発生するガ
ス成分と室外より流入するガス成分を含めた複合ガス成
分の濃度変化を感知する雰囲気センサーと、前記雰囲気
センサーの電気的出力をもとに野菜、果物の外観状態を
表示及び/又は音声報知する報知手段を設けたものであ
り、複合ガス成分の濃度に応じて野菜,果物の鮮度劣化
環境を特定することができ、冷蔵庫を開けてその都度、
保存状態を確認しなくても野菜,果物の現在の保存状態
を視覚及び/又は聴覚で認識できる。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、雰囲気センサーの電気的出力変化値を
多段階に分割し、各出力変化値と相関のある野菜、果物
の外観状態を表示及び/又は音声報知する報知手段を設
けたものであり、鮮度劣化環境レベルの段階ごとに対応
する野菜、果物の保存状態を視覚的には表示手段で、聴
覚的には音声報知手段でリアルタイムに知ることができ
る。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、野菜、果物の傷みかけの状態を報知す
る報知手段を設けたものであり、扉を開けずに傷みかけ
の野菜,果物があることを認識できる。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、野菜、果物の腐りかけの状態を報知す
る報知手段を設けたものであり、扉を開けずに腐りかけ
の野菜,果物があることを認識できる。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、複合ガス成分は、アンモニア系、アル
コール系、硫黄系を主体とするガス成分としたものであ
り、これらのガス成分の濃度変化により、野菜,果物の
鮮度劣化環境のレベルが外観との相関をもって特定され
る。
【0016】請求項6に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、アルコール系、硫黄系ガス成分の濃度
変化を検知して報知するものであり、より精度良く各出
力変化値と相関のある野菜、果物の傷みかけの外観状態
を報知することができる。
【0017】請求項7に記載の発明は、請求項4に記載
の発明において、アンモニア系、硫黄系ガス成分の濃度
変化を検知して報知するものであり、より精度良く各出
力変化値と相関のある野菜、果物の腐りかけの外観状態
を報知することができる。
【0018】請求項8に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の発明において、雰囲気センサーの電気
的出力変化値は計測一定時間の平均値として検知する制
御を設けたものであり、急激な出力変化(上昇と下降変
化)の影響も踏まえて判定を行うことができる。
【0019】請求項9に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の発明において、雰囲気センサーの電気
的出力変化値を冷蔵庫の扉を開閉時は検出しない制御を
設けたものであり、扉開閉による急激な出力変化(上昇
と下降変化)の影響も踏まえて判定を行うことができ
る。
【0020】請求項10に記載の発明は、請求項1に記
載の発明において、雰囲気センサーの開口部に吸湿部材
を設けたものであり、湿度変化による出力への影響を排
除できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明による冷蔵庫の実施
の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0022】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1による冷蔵庫の断面図ある。図2は、同実施の形
態の冷蔵庫の雰囲気センサー素子部を表面から見た斜視
図である。図3は同実施の形態の冷蔵庫の雰囲気センサ
ー素子部を裏面から見た斜視図である。図4は、同実施
の形態の冷蔵庫の要部を示す機能ブロック図である。図
5は、同実施の形態の冷蔵庫の雰囲気センサーの出力電
圧特性図である。
【0023】図1から図3において、6は冷蔵庫本体で
あり、断熱仕切壁7によって上部に上部貯蔵区画8、下
部に下部貯蔵区画9を区画形成している。10は上部貯
蔵区画8内を上下に仕切る仕切板であり、上部に冷蔵室
11、下部に野菜、果物などを貯蔵する野菜室12を区
画形成している。12aは野菜室専用の冷却板で、上部
貯蔵区画8を完全に上下に分割し、冷気の流れを分断し
ている。12bは冷却板12aを下方より覆って結露滴
下を受ける通気孔を有する露受け板である。13は冷蔵
室11の前面開口部に取り付けたヒンジ式の扉、14は
野菜室12の前面開口部に取り付けて収納容器15を一
体に引き出す引き出し式の扉である。
【0024】16は冷蔵庫本体6の下部後方に設けた冷
凍サイクルの圧縮機、17は上部貯蔵区画8内に設けた
第1の冷却器、18は第1の冷却器17で生じた冷気を
強制通風する第1の送風機、19は下部貯蔵区画9内に
設けた第2の冷却器、20は第2の冷却器19で生じた
冷気を強制通風する第2の送風機である。
【0025】また、21は仕切板10の前方に形成した
野菜室12への給気口、22は仕切板10の後方に形成
した野菜室12からの排気口であり、23は野菜室12
内において給気口21から排気口22に通じる通気路で
ある。24は野菜室12内の上部において通気路23中
に配置された雰囲気センサーである。
【0026】雰囲気センサー24の素子部34は、表面
を基板25の表面上に形成した電極26と、電極26上
に形成した感知層27により構成し、裏面には面上のヒ
ーター28を設けている。
【0027】感知層27は例えば酸化錫を主体とした材
料を焼結して形成され、アンモニア系、アルコール系、
アルデヒド系、硫黄系ガスなどを主体とした還元性ガス
が感知層27の表面に吸着した空気中の酸素を減少さ
せ、電気抵抗を低下させることによって還元性ガスの濃
度変化を検出するよう構成されている。
【0028】図4において、29はマイクロコンピュー
ターからなる制御手段であり、入力側にアンモニア系、
アルコール系、アルデヒド系、硫黄系ガスなどの複合ガ
スの濃度および温度変化により電気抵抗を変化する雰囲
気センサー24からの電気信号が入力され、出力側には
表示手段30と音声合成回路およびスピーカーなどで構
成される音声報知手段31が接続されている。
【0029】また、表示手段30は液晶パネルなどで構
成されて冷蔵室の扉13の表面に取り付けられている。
【0030】以上のように構成された冷蔵庫について、
以下その動作を図5に基づいて説明する。
【0031】まず、新鮮な野菜を野菜室12に収納した
時においては、野菜室12の収納容器15内に収納され
た野菜、果物などの収納物から発生するガスによって野
菜室12内は、アルコール系、アルデヒド系などの還元
性ガスが低濃度で存在している。
【0032】そして、圧縮機16のON/OFFや、野
菜室,冷蔵室の扉14,13の開閉による外気の侵入
や、第1の冷却器17の除霜による温度変動で雰囲気セ
ンサー24の出力電圧は温度の上昇時にピークを持った
波形を繰り返しながら、その時点の還元性ガスの濃度に
応じたレベルで推移している。
【0033】次に、x時点において、たとえば野菜室1
2内の野菜が傷んでくると、野菜室12内には野菜の保
存状態が低下したときに野菜より発生するアンモニア、
エタノール、アセトアルデヒド、ジメチルサルファイド
などの還元性ガスが充満する。
【0034】このため、雰囲気センサー24の感知層2
7を形成する酸化錫の表面に吸着した空気中の酸素が上
述した還元性ガスによって減少し、雰囲気センサー24
の電気抵抗を低下させ出力電圧が増加した還元ガスの濃
度に応じて上昇する。
【0035】そして、上昇後の出力電圧は新鮮な野菜を
保存している時と同様に上述の種々の温度変動要因に合
わせて温度上昇のピークを繰り返した波形で推移する。
【0036】そこで、雰囲気センサー24の出力電圧上
昇直前の新鮮な野菜収納時のピークa時点と出力電圧上
昇直後のピークb時点の出力電圧上昇幅yの大きさが予
め定めた所定の出力電圧上昇幅より大きければ、制御手
段29が還元性ガス濃度が高く、雰囲気温度も高くなっ
て野菜室12内に収納された収納物の鮮度を劣化させる
環境になっていると判断し、制御手段29から表示手段
30に表示情報が送られ、液晶パネルに例えばイメージ
図やアニメーションなどによって野菜室12内の野菜の
保存状態が低下したことを使用者に目視で認識させる。
【0037】また、同時に制御手段29から音声報知手
段31に音声情報が送られ、野菜室12内の野菜の保存
状態が低下したことを使用者に音声で報せる。
【0038】以上、これらのことにより本実施の形態に
よると、従来例のように野菜室12の収納物自体からそ
の鮮度の劣化の進行に伴い発生する硫化合物ガス及び還
元性ガスなどの濃度を検知して鮮度維持装置を駆動させ
るものとは異なり、野菜の鮮度が低下した時に、野菜よ
り発生する特定のガス濃度の変化を雰囲気センサー24
で検知し、野菜の傷みが進行する前に、事前に冷蔵庫の
表示手段30や音声報知手段31で報知することで、使
用者にとって経済的な食材貯蔵管理が行える。
【0039】また、表示手段30を経時的に計測された
雰囲気センサー24の出力電圧の絶対値による判定とす
れば、たとえば野菜室12内に収納物が少ない場合に検
知レベルに到達しにくく必要な場合にもシステムが作動
しないことが考えられるが、本実施の形態のように出力
電圧のピーク値の相対差をもって判定することにより、
収納物の量によらず表示手段30を最適な時期に精度よ
く駆動させることができる。
【0040】また、揮発性が高く比重の小さい還元性ガ
スの検知をよりよくするために雰囲気センサー24は野
菜室12内の天面付近に設けられ、且つ、野菜室12内
を対流する通気路中に配置することによって対象ガスを
効率よく感知することができる。雰囲気センサー24を
野菜室12の天面の構成体、即ち冷却板12aや露受け
板12bなどより若干下方に突出させればなお検知精度
が高まる。
【0041】また、出力電圧のピーク値の相対差を多段
階的に分割し、各段階時期にあった野菜の保存状態を表
示手段30で報知することで、野菜室12内の保存状態
が一目でわかり、使用者に対して冷蔵庫内の収納物の使
い方への警鐘をすることができる。
【0042】また、野菜の保存状態で野菜が外観上傷ん
でいる時の出力電圧のピーク値の相対差に到達した際
に、表示手段30で報知することで、野菜室12の扉1
4を開けずに野菜の保存状態が認識でき、また傷んでい
る状態が使用可能な場合、その野菜を優先して使用する
ことで、野菜を無駄に捨てる必要もなくなる。
【0043】また、その際野菜が傷む時に特に顕著に発
生するアルコール系、硫黄系ガス成分の濃度変化を検知
する雰囲気センサー24を用いることで、より精度よく
表示手段での報知をおこなうことができる。
【0044】また、野菜の保存状態で野菜が外観上腐り
かけまたは腐っている時の出力電圧のピーク値の相対差
に到達した際に、表示手段30で報知することで、野菜
室12の扉14を開けずに野菜の保存状態が認識でき、
すぐに腐っている野菜を取り除くことで、その他の新鮮
な野菜が傷んでいくことを防止でき、野菜を無駄に捨て
る必要もなくなる。また、腐敗のもとを早く取り除くこ
とで冷蔵庫内に臭いが充満して使用者に不快感を与える
ことがない。
【0045】また、その際野菜の腐敗時に特に顕著に発
生するアンモニア系、硫黄系ガス成分の濃度変化を検知
する雰囲気センサー24を用いることで、より精度よく
表示手段30,音声報知手段31での報知をおこなうこ
とができる。
【0046】なお、表示手段30,音声報知手段31は
いずれか一方の適用でもよいが、より使用者に対する啓
蒙をは図る目的で、双方備えてもよい。
【0047】(実施の形態2)図6は、本発明の実施例
2による冷蔵庫の断面図ある。図7は、同実施例による
冷蔵庫の要部を示す機能ブロック図である。図6、図7
において、32は野菜室12内の一画に設けられた温度
センサーであり、制御手段29に野菜室12内の温度情
報を入力するよう構成され、たとえば温度センサー32
の温度上昇度が所定値以上に急峻であるときには一時的
な温度上昇と見なして、雰囲気センサー24の出力電圧
が所定値以上に上昇しても表示手段30をすぐには駆動
させず待機状態とし、所定時間後の経過により再度判定
するように構成されている。
【0048】以上のような構成において、野菜の保存状
態の低下に相関のあるガスの濃度が所定の濃度レベルで
ないのに、野菜室の扉14の開放や冷却されていない新
たな収納物の投入などで一時的に雰囲気センサー24の
ピークが急峻に立ち上がっても、制御手段29はこれを
一時的な温度影響と判断して表示手段30や音声報知手
段を駆動させることはなく、温度変動による誤検知を防
止して、表示手段30,音声報知手段31の駆動精度を
高めることができる。
【0049】また、雰囲気センサー24の電気的出力値
は計測一定時間の平均値として検知する制御を設けるこ
とにより、冷蔵庫内の霜取り時の昇温などの温度変動に
よる雰囲気センサー24のピークによる誤検知を防止し
て、表示手段30,音声報知手段31の駆動精度を高め
ることができる。
【0050】また、野菜室の扉14の開閉時は雰囲気セ
ンサー24の出力値を検知しない制御を設けることによ
り、扉開閉時の温度変動による雰囲気センサー24のピ
ークによる誤検知を防止して、表示手段30,音声報知
手段31の駆動精度を高めることができる。
【0051】なお、本実施の形態では扉開閉の検出は野
菜室の扉14を対象としたが、雰囲気センサー24へ温
度影響度に応じて冷蔵室の扉13や他の室の扉を検出対
象として加えてもよい。
【0052】(実施の形態3)図8は、本発明の実施の
形態3による雰囲気センサーの詳細を示す断面図であ
る。24は雰囲気センサーであり、開口部には吸湿部材
33が取り付けられている。この吸湿部材33により雰
囲気センサー24の素子には、空気中の水分は付着せ
ず、ガス成分のみが付着するようになる。
【0053】以上のような構成において、野菜室の扉1
4の開放や水分蒸散の多い新たな収納物の投入などで一
時的に雰囲気センサー24の近傍の湿度が上昇しても、
吸湿部材33で空気中の水分を除去するため、出力値の
ピークが急峻に立ち上がることなく、湿度変動による誤
検知を防止して、表示手段30,音声報知手段31の駆
動精度を高めることができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明は、野菜、果物等の収納物を貯蔵する野菜室内の一
画に収納物より発生するガス成分と室外より流入するガ
ス成分を含めた複合ガス成分の濃度変化を感知する雰囲
気センサーを設け、雰囲気センサーの電気的出力をもと
に野菜、果物の外観状態を表示及び/又は音声報知する
報知手段を設けたので、複合ガス成分の濃度に応じて野
菜,果物の鮮度劣化環境が特定され、冷蔵庫を開けなく
ても野菜,果物の現在の保存状態を視覚及び/又は聴覚
で認識することができ、収納物を野菜室の奥で腐らせる
ことなく経済的に保存することができる。
【0055】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、雰囲気センサーの電気的出力変
化値を多段階に分割し、各出力変化値と相関のある野
菜、果物の外観状態を表示及び/又は音声報知する報知
手段を設けたので、鮮度劣化環境レベルの段階ごとに対
応する野菜、果物の保存状態を視覚的には表示手段で、
聴覚的には音声報知手段でリアルタイムに知ることがで
き、使用者がそれぞれの状態に応じた処理を迅速かつ適
確に行うことができる。
【0056】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
に記載の発明において、野菜、果物の傷みかけの状態を
報知する報知手段を設けたので、扉を開けずに傷みかけ
の野菜,果物があることを認識でき、優先的に利用を図
ることによって野菜,果物を無駄にすることがなく、経
済的な貯蔵管理を行うことができる。
【0057】また、請求項4に記載の発明は、請求項2
に記載の発明において、野菜、果物の腐りかけの状態を
報知する報知手段を設けたので、扉を開けずに腐りかけ
の野菜,果物があることを認識でき、迅速な処理を図る
ことによって腐敗を進行させず、部分的な利用を図った
りして野菜,果物を無駄にすることがなく経済的な貯蔵
管理を行うとともに、腐敗臭の移行や充満による使用者
の不快感を未然に拭うことができる。
【0058】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、複合ガス成分は、アンモニア
系、アルコール系、硫黄系を主体とするガス成分とした
ので、これらのガス成分の濃度変化により、野菜,果物
の鮮度劣化環境のレベルが外観との相関をもって特定さ
れる。
【0059】また、請求項6に記載の発明は、請求項3
に記載の発明において、アルコール系、硫黄系ガス成分
の濃度変化を検知して報知するので、より精度良く各出
力変化値と相関のある野菜、果物の傷みかけの外観状態
を報知することができる。
【0060】また、請求項7に記載の発明は、請求項4
に記載の発明において、アンモニア系、硫黄系ガス成分
の濃度変化を検知して報知するので、より精度良く各出
力変化値と相関のある野菜、果物の腐りかけの外観状態
を報知することができる。
【0061】また、請求項8に記載の発明は、請求項1
または請求項2に記載の発明において、雰囲気センサー
の電気的出力変化値は計測一定時間の平均値として検知
する制御を設けたので、急激な出力変化(上昇と下降変
化)の影響も踏まえて判定を行うことができる。
【0062】また、請求項9に記載の発明は、請求項1
または請求項2に記載の発明において、雰囲気センサー
の電気的出力変化値を冷蔵庫の扉を開閉時は検出しない
制御を設けたので、扉開閉の温度変動による急激な出力
変化(上昇と下降変化)の影響も踏まえて判定を行うこ
とができる。
【0063】また、請求項10に記載の発明は、請求項
1に記載の発明において、雰囲気センサーの開口部に吸
湿部材を設けたので、湿度変化による出力への影響を排
除でき一層精度の高い検出と報知を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による冷蔵庫の実施の形態1の断面図
【図2】同実施の形態の冷蔵庫の雰囲気センサー素子部
の表面斜視図
【図3】同実施の形態の冷蔵庫の雰囲気センサー素子部
の裏面斜視図
【図4】同実施の形態の冷蔵庫の機能ブロック図
【図5】同実施の形態の冷蔵庫の雰囲気センサーの特性
【図6】本発明による冷蔵庫の実施の形態2の断面図
【図7】同実施の形態の冷蔵庫の機能ブロック図
【図8】本発明による冷蔵庫の実施の形態3の雰囲気セ
ンサーの断面図
【図9】従来の鮮度管理装置の機能ブロック図
【符号の説明】
6 冷蔵庫本体 12 野菜室 14 扉 24 雰囲気センサー 29 制御手段 30 表示手段 31 音声報知手段 32 温度センサー 33 吸湿部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 和▲よし▼ 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 (72)発明者 福田 勝 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 (72)発明者 道宗 好子 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 (72)発明者 佐藤 隆夫 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 (72)発明者 田中 寿美子 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 (72)発明者 中村 淳 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 野菜、果物等の収納物を貯蔵する野菜室
    と、前記野菜室内の一画に設けて前記収納物より発生す
    るガス成分と室外より流入するガス成分を含めた複合ガ
    ス成分の濃度変化を感知する雰囲気センサーと、前記雰
    囲気センサーの電気的出力をもとに野菜、果物の外観状
    態を表示及び/又は音声報知する報知手段を設けたこと
    を特徴とする冷蔵庫。
  2. 【請求項2】 雰囲気センサーの電気的出力変化値を多
    段階に分割し、各出力変化値と相関のある野菜、果物の
    外観状態を表示及び/又は音声報知する報知手段を設け
    たことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 【請求項3】 野菜、果物の傷みかけの状態を報知する
    報知手段を設けたことを特徴とする請求項2に記載の冷
    蔵庫。
  4. 【請求項4】 野菜、果物の腐りかけの状態を報知する
    報知手段を設けたことを特徴とする請求項2または請求
    項3に記載の冷蔵庫。
  5. 【請求項5】 複合ガス成分は、アンモニア系、アルコ
    ール系、硫黄系を主体とするガス成分としたことを特徴
    とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  6. 【請求項6】 アルコール系、硫黄系ガス成分の濃度変
    化を検知して報知することを特徴とする請求項3に記載
    の冷蔵庫。
  7. 【請求項7】 アンモニア系、硫黄系ガス成分の濃度変
    化を検知して報知することを特徴とする請求項4に記載
    の冷蔵庫。
  8. 【請求項8】 雰囲気センサーの電気的出力変化値は計
    測一定時間の平均値として検知する制御を設けたことを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵庫。
  9. 【請求項9】 雰囲気センサーの電気的出力変化値を冷
    蔵庫の扉を開閉時は検出しない制御を設けたことを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵庫。
  10. 【請求項10】 雰囲気センサーの開口部に吸湿部材を
    設けたことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
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