JP2013249990A - 冷蔵庫、および、食品の鮮度の判定方法 - Google Patents

冷蔵庫、および、食品の鮮度の判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】冷蔵庫に収納された食品の鮮度をより実用的に判定することが可能な冷蔵庫、および、食品の鮮度の判定方法を提供する。
【解決手段】冷蔵庫は、貯蔵室と、ドア部と、ガスセンサと、判定装置とを備えている。貯蔵室は、食品を収納する。ドア部は、貯蔵室と貯蔵室の外部との間を遮断または開放させるように開閉される。ガスセンサは、貯蔵室またはドア部に配置されている。ガスセンサは、食品が腐敗する過程において放出されるガスの濃度に応じた電気信号を出力する。判定装置は、ガスセンサから出力された複数の電気信号の出力値の時間に対する変化に基づいて、食品の鮮度を判定する。
【選択図】図10

Description

本発明は、一般的には冷蔵庫に関し、特定的には、冷蔵庫に収納された食品の鮮度を判定する機能を有する冷蔵庫、および、冷蔵庫に収納された食品の鮮度を判定する食品の鮮度の判定方法に関する。
一般的な家庭の今日の実情としては、冷蔵庫の貯蔵室に収納された食品の在庫数または賞味期限等は、細かく管理されていない。このような場合には、賞味期限が切れた食品が他の食品に隠れたままの状態が続くこと等によって、貯蔵室において食品が劣化して腐敗するような事態が生じる。
このような事態が発生することを防止することが可能な冷蔵庫として、特開2002−195971号公報(以下、特許文献1という)に記載された冷蔵庫が提案されている。
特許文献1に記載の冷蔵庫は、ガス感知センサーと、判定手段と、表示手段とを備えている。マイクロコンピューターからなる判定手段の入力側にはガス感知センサーが接続され、出力側には表示手段が接続されている。判定手段には、ガス感知センサーから出力される電気信号が入力される。
ガス感知センサーにおいて感知されたエチレン系、アルデヒド系、アルコール系、硫黄系、および、アンモニア系の各ガスに対応した電気信号の大きさに基づいて、判定手段は、食品の劣化度を判定する。判定手段は、予め設定された値としての閾値に対して、電気信号の出力値が大きいか小さいかによって、食品の鮮度の低下を判定する。
特許文献1に記載の冷蔵庫においては、青果物の種類等に応じて閾値を詳細に設定することによって、さらに精度よく劣化度を判定することができる。
特開2002−195971号公報
しかしながら、特許文献1に記載の冷蔵庫に青果物が収納される場合に、当該青果物の品種、時期、体積等の個体差によって、ガス感知センサーから出力される電気信号の出力値の大きさは、それぞれ全く異なる。そのため、一定値である閾値を用いることによっては、青果物を含む食品の鮮度を精度よく判定することはできないと考えられる。
また、特許文献1に記載の冷蔵庫において、青果物の種類等に応じて閾値を詳細に設定することは、多大な手間と労力とを要する。さらに、青果物の個体差を含めて閾値を詳細に設定することは、さらに困難である。
さらに、複数種の青果物が冷蔵庫に保存された場合には、なお一層、食品から放出されるガスに応じた電気信号の出力値は複雑化する。そのため、冷蔵庫に収納される青果物の数または種類が増えるに従って、得られる電気信号の出力値には益々再現性がなくなる。したがって、特許文献1に記載の冷蔵庫のように一定の大きさである閾値を用いて、冷蔵庫に収納された食品の鮮度を判定することは、現実的に不可能である。
また、特許文献1に記載の冷蔵庫においては、食品の鮮度が低下したときに食品から放出されるガスをガス感知センサーによって検知し、食品の鮮度を判定する。そのため、食品の鮮度が低下する前に食品の鮮度を判定すること、言い換えると、食品の食べ頃を判定することは困難である。
そこで、本発明の目的は、冷蔵庫に収納された食品の鮮度をより実用的に判定することが可能な冷蔵庫、および、食品の鮮度の判定方法を提供することである。
本発明に従った冷蔵庫は、貯蔵室と、ドア部と、ガスセンサと、判定装置とを備えている。貯蔵室は、食品を収納する。ドア部は、貯蔵室と貯蔵室の外部との間を遮断または開放させるように開閉される。ガスセンサは、貯蔵室またはドア部に配置されている。ガスセンサは、食品が腐敗する過程において放出されるガスの濃度に応じた電気信号を出力する。判定装置は、ガスセンサから出力された複数の電気信号の出力値の時間に対する変化に基づいて、食品の鮮度を判定する。
本発明に従った食品の鮮度の判定方法は、食品を収納する貯蔵室と、貯蔵室と貯蔵室の外部との間を遮断または開放させるように開閉されるドア部と、貯蔵室またはドア部に配置され、食品が腐敗する過程において放出されるガスの濃度に応じた電気信号を出力するガスセンサとを備えた冷蔵庫に収納される食品の鮮度を判定する方法である。本発明に従った食品の鮮度の判定方法は、ガスセンサから出力された複数の電気信号の出力値の時間に対する変化に基づいて、食品の鮮度を判定する方法である。
本発明によれば、ガスセンサから出力された複数の電気信号の出力値の時間に対する変化に基づいて、食品の鮮度が判定される。つまり、本発明に従った冷蔵庫および食品の鮮度の判定方法は、食品の劣化の進行の程度(いわゆる熟成度)を判断することによって、食品が所定の鮮度を有しているか否かを判定することができる。このように、本発明に従った冷蔵庫および食品の鮮度の判定方法は、青果物の個体差によって、ガスセンサから出力される電気信号の出力値の大きさがそれぞれ全く異なる場合、または、複数種の食品が冷蔵庫に収納されている場合でも、ガスセンサから出力された複数の電気信号の出力値の時間に対する変化を見出すことによって、食品の鮮度を判定することができる。そのため、食品の種類等に応じて、且つ、青果物の個体差を含めて閾値を設定する必要が無い。したがって、本発明に従った冷蔵庫および食品の鮮度の判定方法は、冷蔵庫に収納された食品の鮮度をより実用的に判定することができる。
このようにすることにより、冷蔵庫に収納された食品の鮮度をより実用的に判定することが可能な冷蔵庫、および、食品の鮮度の判定方法を提供することができる。
本発明に従った冷蔵庫において、判定装置は、好ましくは、時間の経過に従ってガスセンサから出力された複数の電気信号の出力値によって表される関数において、時間に対する複数の出力値の変化の度合いを示す関数の傾きを演算する。さらに、判定装置は、好ましくは、演算された傾きに基づいて食品の鮮度を判定する。
本発明に従った食品の鮮度の判定方法は、好ましくは、時間の経過に従ってガスセンサから出力された複数の電気信号の出力値によって表される関数において、時間に対する複数の出力値の変化の度合いを示す関数の傾きを演算することを含む。本発明に従った食品の鮮度の判定方法は、好ましくは、演算された傾きに基づいて食品の鮮度を判定する方法である。
このように、ガスセンサから出力された複数の電気信号の出力値の時間に対する変化として、時間の経過に従ってガスセンサから出力された複数の電気信号の出力値によって表される関数の傾きを用いることにより、食品の鮮度をより実用的に判定することができる。
本発明に従った冷蔵庫において、判定装置は、好ましくは、ガスセンサから出力された電気信号の出力値が関数の連続性を有する軌跡から外れた場合に、第1の出力値および第1の代用値、第1の代用値、第2の出力値および第2の代用値、第2の出力値、または、第1の代用値と第2の代用値との差の値を第1の出力値から減じた値、第2の代用値、および、第2の出力値を用いて、関数の傾きを演算する。第1の出力値は、好ましくは、関数の連続性を有する軌跡から外れる以前の出力値である。第1の代用値は、好ましくは、連続性を有する軌跡から外れる直近の第1の出力値である。第2の出力値は、好ましくは、関数の連続性を有する軌跡から外れた後において関数の連続性を再び有する軌跡の起点を形成する点以後の出力値である。第2の代用値は、好ましくは、第2の出力値のうちのはじめに検出された値である。
本発明に従った食品の鮮度の判定方法は、好ましくは、ガスセンサから出力された電気信号の出力値が関数の連続性を有する軌跡から外れた場合に、第1の出力値および第1の代用値、第1の代用値、第2の出力値および第2の代用値、第2の出力値、または、第1の代用値と第2の代用値との差の値を第1の出力値から減じた値、第2の代用値、および、第2の出力値を用いて、関数の傾きを演算することを含む。第1の出力値は、好ましくは、関数の連続性を有する軌跡から外れる以前の出力値である。第1の代用値は、好ましくは、連続性を有する軌跡から外れる直近の第1の出力値である。第2の出力値は、好ましくは、関数の連続性を有する軌跡から外れた後において関数の連続性を再び有する軌跡の起点を形成する点以後の出力値である。第2の代用値は、好ましくは、第2の出力値のうちのはじめに検出された値である。
このように、ガスセンサから出力された電気信号の出力値が関数の連続性を有する軌跡から外れた場合でも、出力値を適宜補正することによって、食品の鮮度をより正確に判定することができる。
本発明に従った冷蔵庫において、判定装置は、好ましくは、時間の経過に従ってガスセンサから出力された複数の電気信号の出力値によって表される関数において、時間に沿って出力値を積分し、且つ、得られた積分値の時間に対する変化を演算する。さらに、判定装置は、好ましくは、演算された積分値の時間に対する変化に基づいて食品の鮮度を判定する。
本発明に従った食品の鮮度の判定方法は、好ましくは、時間の経過に従ってガスセンサから出力された複数の電気信号の出力値によって表される関数において、時間に沿って出力値を積分し、且つ、得られた積分値の時間に対する変化を演算することを含む。本発明に従った食品の鮮度の判定方法は、好ましくは、演算された積分値の時間に対する変化に基づいて食品の鮮度を判定する方法である。
このように、ガスセンサから出力された複数の電気信号の出力値の時間に対する変化として、出力値の積分値の時間に対する変化を用いることにより、食品の鮮度をより正確に判定することができる。
本発明に従った冷蔵庫において、判定装置は、好ましくは、ガスセンサから出力された電気信号の出力値が関数の連続性を有する軌跡から外れた場合に、第1の出力値および第1の代用値、第1の代用値、第2の出力値および第2の代用値、第2の出力値、または、第1の代用値と第2の代用値との差の値を第1の出力値から減じた値、第2の代用値、および、第2の出力値を用いて、時間に沿って出力値を積分し、且つ、得られた積分値の時間に対する変化を演算する。
本発明に従った食品の鮮度の判定方法は、好ましくは、ガスセンサから出力された電気信号の出力値が関数の連続性を有する軌跡から外れた場合に、第1の出力値および第1の代用値、第1の代用値、第2の出力値および第2の代用値、第2の出力値、または、第1の代用値と第2の代用値との差の値を第1の出力値から減じた値、第2の代用値、および、第2の出力値を用いて、時間に沿って出力値を積分し、且つ、得られた積分値の時間に対する変化を演算することを含む。
第1の出力値は、好ましくは、関数の連続性を有する軌跡から外れる以前の出力値である。第1の代用値は、好ましくは、連続性を有する軌跡から外れる直近の第1の出力値である。第2の出力値は、好ましくは、関数の連続性を有する軌跡から外れた後において関数の連続性を再び有する軌跡の起点を形成する点以後の出力値である。第2の代用値は、好ましくは、第2の出力値のうちのはじめに検出された値である。
このように、ガスセンサから出力された電気信号の出力値が関数の連続性を有する軌跡から外れた場合でも、出力値を適宜補正することによって、食品の鮮度をより正確に判定することができる。
本発明に従った冷蔵庫は、好ましくは、表示部をさらに備えている。表示部は、好ましくは、判定装置によって判定された食品の鮮度に基づいて、食品の状態を表示する。
この構成によれば、当該冷蔵庫は、使用者に必要な食品の状態を、使用者に報知することができる。すなわち、本発明に従った冷蔵庫は、使用者にとってより利用価値のある冷蔵庫である。
以上のように、本発明によれば、冷蔵庫に収納された食品の鮮度をより実用的に判定することが可能な冷蔵庫、および、食品の鮮度の判定方法を提供することができる。
本発明に従った冷蔵庫の一例を示す正面図である。 本発明に従った冷蔵庫の一例の一部を概略的に示す側面図である。 本発明に従った冷蔵庫の一例の一部を概略的に示す側面図であって、冷蔵庫においてドア部が開けられた状態を示す図である。 本発明に従った冷蔵庫の判定装置の一例を含む制御部の構成を示すブロック図である。 本発明に従った冷蔵庫の一例に収納される食品としての青果物の成熟度と青果物から放出されるエチレンガスとの関係を示す図であって、(A)は青果物の成熟度と青果物から放出されるエチレンガスとの関係を示すグラフであり、(B)は青果物の保存の日数と青果物の果肉の硬度および青果物から放出されるエチレンガスとの関係を示すグラフである。 本発明に従った食品の鮮度の判定方法の一例を説明するための図であって、食品としての青果物の保存の日数と青果物の果肉の硬度および青果物から放出されるエチレンガスとの関係を示すグラフである。 本発明に従った食品の鮮度の判定方法の一例を説明するための図であって、(A)は冷蔵庫のドア部が開かれた場合に検知される出力値の変化の例を示す図であって、(B)は冷蔵庫のドア部が開かれた場合に出力値を補正する例を示す図である。 本発明に従った食品の鮮度の判定方法の一例を説明するための図であって、冷蔵庫に保存した同一の食品の成熟度が異なる地点における、冷蔵庫のドア部が開かれた後にドア部が閉められた場合に検知される出力値の時間に対する変化であって、異なる2つのチャートをドア部の開閉時(時刻T1および時刻T2)が揃うようにして示した図である。 本発明に従った食品の鮮度の判定方法の一例において、演算に用いられる出力値を時期に応じて決定する方法について説明するための図であって、(A),(B),(C),(D),(E)は、図8に示す一つのチャートをそれぞれ模式的に示す図である。 本発明に従った食品の鮮度の判定方法の一例を説明するための図であって、成熟度が互いに異なる二つの食品の保存の日数と二つの食品から放出されるエチレンガスとの関係の例を示すグラフである。 本発明に従った食品の鮮度の判定方法の一例を説明するための図であって、成熟度が互いに異なる二つの食品の保存の日数と二つの食品から放出されるエチレンガスとの関係の別の例を示すグラフである。 本発明に従った食品の鮮度の判定方法の一例を説明するための図であって、成熟度が互いに略一致する二つの食品の保存の日数と二つの食品から放出されるエチレンガスとの関係の例を示すグラフである。 本発明に従った食品の鮮度の判定方法の別の一例を説明するための図であって、検知される出力値の時間に対する変化の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に、本発明に従った冷蔵庫の一例としての冷蔵庫1を示す。冷蔵庫1は、複数の貯蔵室として、冷蔵室2と冷凍室3と野菜室4(それぞれ図2参照)とを有している。冷蔵室2と冷凍室3と野菜室4とは、それぞれ、上方から下方に向かって、冷蔵室2、冷凍室3、および、野菜室4の順に並んでいる。冷蔵庫1は、ドア部2d、ドア部3d、および、ドア部4dを備えている。ドア部2dは、冷蔵室2と冷蔵室2の外部との間を遮断または開放させるように開閉される。ドア部3dは、冷凍室3と冷凍室3の外部との間を遮断または開放させるように開閉される。ドア部4dは、野菜室4と野菜室4の外部との間を遮断または開放させるように開閉される。なお、冷蔵庫1は、冷気循環式の冷蔵庫として、冷却器と送風ファン(いずれも図示せず)とを備えている。
図3に示すように、冷蔵室2には、二つのガスセンサ5が配置されている。また、野菜室4にも、二つのガスセンサ5が配置されている。各ガスセンサ5は、ドア部2dの内側と、ドア部4dの内側とに取り付けられている。
ドア部2dが前方(図3の右方)に開かれることにより、冷蔵室2と冷蔵室2の外部との間が開放される。ドア部2dが前方に開かれる場合は、ドア部2dのガスセンサ5は、外気に触れることによって、外気のガスを検出する。野菜室4には、収納ケース4cが収容されている。収納ケース4cは、青果物等を収納する。ドア部4dが前方に引き出されるように開かれることにより、野菜室4と野菜室4の外部との間が開放される。収納ケース4cは、ドア部4dが前方に開かれることによってドア部4dとともに前方に引き出される。ドア部4dが前方に開かれる場合は、ドア部4dのガスセンサ5は、外気に触れることによって、外気のガスを検出する。
ガスセンサ5は、各貯蔵室に収納された食品が腐敗する過程において、食品から放出されるガスの濃度に応じた電気信号を出力する。ドア部2dまたはドア部4dが開かれている場合には、ガスセンサ5から出力される電気信号によって、後述するように、冷蔵庫1(図1参照)は、冷蔵庫1の外部の雰囲気を検知することができる。
以下では、図4を用いて冷蔵庫1が内蔵する制御部50について説明する。なお、冷蔵庫1における制御部50の位置は、特に限定されず、以下のように所望の機能を奏することが可能な位置であればよい。
制御部50は、信号受信部51と演算部52と判定部53と報知制御部54とを有している。信号受信部51は、ガスセンサ5から出力される電気信号を受信する。これにより、制御部50は、冷蔵室2または野菜室4に収納された食品から放出されるガスの濃度であって且つガスセンサ5が検出したガスの濃度を検知する。演算部52は、時間の経過に従って信号受信部51が受信した複数の電気信号の出力値を用いて、時間と出力値とを有する少なくとも2次元の座標軸に、出力値に基づいた値を所定の時間ごとにプロットする。さらに、演算部52は、ガスセンサ5から出力された複数の電気信号の出力値の時間に対する変化を演算する。
演算部52による演算の結果、つまり、算出値等は、判定部53に送信される。判定部53は、演算部52によって演算された出力値の時間に対する変化に基づいて、各貯蔵室に収納された食品の鮮度を判定する。判定部53は、各貯蔵室に収納された食品が所定の鮮度であるかどうか、言い換えると、冷蔵室2または野菜室4に収納された食品の中に、食べ頃を迎えた食品または劣化が進行したものが含まれているかどうかを判定する。
なお、冷蔵庫1においては、少なくとも信号受信部51と演算部52と判定部53とによって、判定装置55が構成されている。判定装置55は、ガスセンサ5から出力された複数の電気信号の出力値の時間に対する変化に基づいて、食品の鮮度を判定する。さらに、冷蔵庫1において、少なくともガスセンサ5と判定装置55とによってガスクロマトグラフが構成されている。
判定装置55によって判定された食品の鮮度に基づき、食品の状態が表示部6によって表示される。判定部53による判定の結果は、報知制御部54に送信される。あるいは、報知制御部54には、演算部52によって演算された算出値等が送信される。報知制御部54は、表示部6を制御する。表示部6は、報知制御部54に制御されることにより、判定装置55によって判定された食品の鮮度に基づいた食品の状態を表示する。
表示部6は、使用者が必要な情報を閲覧できるように、冷蔵室2のドア部2d(図1参照)に配置されている。表示部6は、図示しない液晶画面を有している。表示部6は、冷蔵室2または野菜室4に収納された食品の状態を示すイラストを液晶画面に表示する。あるいは、表示部6は、食品の状態を文字によって液晶画面に表示する。使用者は、表示部6の液晶画面を通して、冷蔵室2または野菜室4に収納された食品が所定の鮮度であるかどうか、言い換えると、冷蔵室2または野菜室4に収納された食品の中に、食べ頃を迎えた食品または劣化が進行したものが含まれているかどうかを視認することができる。
続いて、時間の経過に従ってガスセンサ5から出力された複数の電気信号の出力値によって表される関数において、時間に対する複数の出力値の変化の度合いを示す関数の傾きの演算について、図5〜図11を用いて説明する。図5は、食品としての青果物の成熟度と、青果物から放出されるエチレンガスとの関係を示す図である。青果物の成熟度と青果物から放出されるエチレンガスとの関係は、図5(A)のグラフのように示すことができる(メイ・チャン(Mei Zhang)、外2名、「The role of ABA in triggering ethylene biosynthesis and ripening of tomato fruit」、Journal of Experimental Botany,Vol.60,No.6、2009年2月26日、p.1583)。
また、青果物の保存の日数と青果物の果肉の硬度および青果物から放出されるエチレンガスとの関係は、図5(B)のグラフのように示すことができる(土師岳、外5名、「成熟過程における品質形成機構の解明」、細胞生理機能の解明による果実の成熟制御技術の開発、農林水産省技術会議事務局 研究成果394、2002年12月、p.12)。
図5(A)および(B)に示すように、植物ホルモンであるエチレンの濃度分布は、一般的に食べ頃をピークとする正規分布に近い関数を示す。図5(A)に示すように、青果物としてのトマトの色づきが赤くなるとき(図5(A)の横軸におけるP:ピンク)に、エチレンの濃度はピークを迎える。さらに、トマトの成熟(言い換えると、劣化)が進むにつれて、エチレンの濃度が減少する。
あるいは、図5(B)に示すように、青果物としての桃の硬度が低下した後に、エチレンの濃度がピークを迎える。さらに、桃の成熟(言い換えると、劣化)が進むにつれて、エチレンの濃度が減少する。本発明に従った食品の鮮度の判定方法は、これらの特性を利用したうえで、所定の時間におけるガス濃度の変化、つまり、関数の傾きの変化を捉えることを含む。このようにすることにより、食品の食べ頃、および、食べ頃から劣化への転換期を判定することができる。
図6は、本発明に従った食品の鮮度の判定方法を説明するための図であって、食品としての桃の保存の日数と桃の果肉の硬度および桃から放出されるエチレンガスとの関係を示すグラフである。なお、実際にガスセンサ5(図2参照)の電気信号に含まれる出力値の数は、図6に示されるプロット点の数よりも格段に多い。図6に示す傾きA、傾きB、および、傾きCは、それぞれ、正の傾き、正から負に転じるときの傾き、および、負の傾きを示す。
図6に示すように、正の傾きの大きさは、保存後2日頃に小さくなり始める。桃の成熟が進行するにつれて、保存後4日頃においてエチレンガスの濃度がピークを迎え、関数の傾きが正から負に転じる。
その後、保存後6日頃において、負の傾きの大きさが大きくなり始める。つまり、傾きの変化が正から負に連続的に転じる時は食品の食べ頃であり、傾きが負に転じた時は食品の劣化の進み始めである。関数の傾きが正から負に転じた後において、傾きの負の大きさが連続的に小から大に変化することは、食品の劣化が進むことを意味する。
続いて、ガスセンサ5の出力値によって表される関数の傾きの演算について、詳細に説明する。関数の傾きは、最新の出力値Snを含む直近のn(nは2≦nである整数値)個の出力値と、それぞれの出力値が出力された時点(つまり、時刻として出力時点という)とを用いて、最小二乗法によって算出される。傾きは、(出力時点、出力値)=(x1、S1)〜(xn、Sn)のn個の点を、最小二乗法によって近似することによって算出される。
また、傾きの変化については、最新の出力値Snを含む直近のn個の点の出力値から算出された傾き(例えば傾きAn)、および、最新の出力時点の一つ前に算出された傾きAn-1(例えば傾きAn-1)等、直前の複数の傾きを用いることによって算出される。これら複数の傾きを用いることにより、傾きの変化によって食品の鮮度を判定することができる。なお、最新の出力時点の一つ前に算出された傾きAn-1は、(出力時点、出力値)=(x0、S0)〜(xn-1、Sn-1)のn個の点を、最小二乗法によって近似することによって算出される。
このように、本発明に従った食品の鮮度の判定方法は、時間の経過に従ってガスセンサ5(図2参照)から出力された複数の電気信号の出力値によって表される関数において、時間に対する複数の出力値の変化の度合いを示す関数の傾きを演算することを含む。本発明に従った食品の鮮度の判定方法は、演算された傾きおよび傾きの時間に対する連続的な変化に基づいて食品の鮮度を判定する方法である。上述したように、これらの演算と判定とは、判定装置55(図4参照)によって実行されている。
続いて、ガスセンサ5(図2参照)から出力された電気信号の出力値が関数の連続性を有する軌跡から外れた場合において、関数の傾きを算出するための演算について、図7および図8を用いて説明する。なお、例えば冷蔵室2のドア部2d(図2参照)または野菜室4のドア部4d(図2参照)が開けられた場合に、ガスセンサ5(図2参照)の出力値によって表される関数において、ガスセンサ5の出力値が関数の連続性を有する軌跡から外れる。
例えば冷蔵室2のドア部2d(図2参照)または野菜室4のドア部4d(図2参照)が開けられることによって、ガスセンサ5(図2参照)の出力値が異常に変動する間の時間は、図7(A)の黒の三角が示すように、保存期間の全体の時間において僅かである。
ガスセンサ5(図2参照)の出力値が異常に変動するような雰囲気の変動が生じた場合には、図7(B)に示すように、例えば雰囲気の変動が生じる前の出力値に、異常な出力値を置き換えることにより、関数の連続性を有する軌跡から外れた場合においても、連続性を有する軌跡が形成される場合と同様に、関数の傾きおよび傾きの変化を算出することができる。図7(B)に示す例においては、図7(B)に示す白の三角が、関数の連続性を有する軌跡を形成する出力値を示す黒の三角に置き換えられている。
図8は、同一食品の成熟度が異なる地点における、ガスセンサ5から出力された電気信号の出力値の時間に対する変化を示すグラフである。図8に示すように、雰囲気の変動が生じている間、つまり、時刻T1から時刻T2までの間に、出力値はSr1から出力値Sr2へ大きく低下する。雰囲気が元に戻された後に形成される軌跡は、雰囲気の変動が生じる直前までに形成される軌跡と同様の傾向を示す。すなわち、図8に示される軌跡は、図7(A)の黒の三角が示された時刻付近のように、正の傾きの大きさが連続的に変化する時間において形成される軌跡である。このように、雰囲気の変動が生じる直前(時刻T1)までに出力された出力値の増加の傾向は、雰囲気が元に戻された直後(時刻T2)においても、同様に増加の傾向が示される。
同様に、図6において傾きBが示される時刻付近のように、傾きの変化が連続的に一定である時間において雰囲気の変動が生じた場合には、傾きの変化が連続的に一定である軌跡が、雰囲気が元に戻された直後から形成される。また同様に、図6において傾きCが示される時刻付近のように、負の傾きの大きさが連続的に変化する時間において雰囲気の変動が生じた場合には、負の傾きの大きさが連続的に変化する軌跡が、雰囲気が元に戻された直後から形成される。
これら雰囲気の変動前後における出力値の変動を考慮して、雰囲気の変動前後における関数の傾きおよび傾きの変化は、以下のように算出される。
まず、雰囲気の変動が生じている間(時刻T1から時刻T2まで(つまり、測定時点の時刻TがT1<T<T2であるとき))において、出力値が出力される場合は、雰囲気が変動する直前の出力値Sr1に、時刻T1から時刻T2までに出力された出力値が置き換えられる(図9(A)および図7(B)に示す白の三角と黒の三角とを参照)。このように置き換えられた出力値Sr1を用いることにより、関数の傾きおよび傾きの変化が算出される。
時刻T1から時刻T2までに、例えばm(mは0≦m≦nの整数値)回だけ出力値が出力された場合には、時刻T1以前のn−m個の出力値(S1、S2、…、Sn-m)と、時刻T1から時刻T2までに出力された出力値から置き換えられたm個の代用値である出力値Sr1とを用いて(図9(B)参照)、傾きおよび傾きの変化が算出される。傾きは、(出力時点、出力値)=(x1、S1)〜(xn-m、Sn-m)、(xn-m+1、Sr1)〜(xn、Sr1)のn個の点を、最小二乗法によって近似することによって算出される。
なお、例えばドア部2d(図2参照)が開けられた場合において出力される出力値と、ドア部2dが閉じられた場合において出力される出力値とは、ドア部2dの開放または遮断を検出するセンサ(図示せず)がドア部2dに設けられることにより、それぞれの出力値が区別されるように検知される。
次に、雰囲気が元に戻された後(時刻T2以後)において算出される傾きおよび傾きの変化の演算について、説明する。時刻T2以後においては、傾きを算出する際にn個の出力値の全てが時刻T1以後に出力されているか否かに応じて、傾きおよび傾きの変化の算出のための演算が異なる。時刻T2以後に傾きを算出する際に利用するn個の出力値の全てが時刻T1以後に出力されている場合は、さらに時刻T2以後にその全てが含まれるか否かに応じて、傾きおよび傾きの変化の算出のための演算が異なる。
まず、時刻T2以後に、n個以上の出力値がすでに出力されている場合は、直近のn個の出力値が単純に傾きおよび傾きの変化の算出に用いられる(図9(C)参照)。このように算出された傾きおよび傾きの変化が、最新の食品の鮮度の判定に利用される。
一方、時刻T2以後に、n個のうちのp(pは0<p<nの整数値)個しか出力値が出力されていない場合に、時刻T2よりも前に出力されたn−p個の出力値全てが時刻T1から時刻T2までに含まれるときは、時刻T1から時刻T2までに出力された出力値から置き換えられたn−p個の代用値である出力値Sr2と、p個のそれぞれの出力値(Sn-p+1、…、Sn)とを用いて(図9(D)参照)、傾きおよび傾きの変化が算出される。傾きは、(出力時点、出力値)=(x1、Sr2)〜(xn-p、Sr2)、(xn-p+1、Sn-p+1)〜(xn、Sn)のn個の点を、最小二乗法によって近似することによって算出される。
次に、時刻T2以後に、n個のうちのp(pは0<p<nの整数値)個しか出力値が出力されていない場合に、時刻T2よりも前に出力されたn−p個の出力値全てが時刻T1から時刻T2までに含まれないとき、つまり、n−p個のうちのq(qは0<q<n−pの整数値)個が時刻T1から時刻T2までに含まれ、残りのn−p−q個の出力値が時刻T1以前に出力されている場合は、下記の値(図9(e)参照)を用いて、傾きおよび傾きの変化が算出される。
時刻T1よりも前に出力されたn−p−q個の出力値は、それぞれの出力値からΔS(=Sr1−Sr2)を減じた値(S1−ΔS、…、Sn-p-q−ΔS)として、傾きおよび傾きの変化の算出に用いられる。さらに、時刻T1から時刻T2までに出力されたq個の出力値は、時刻T2における出力値Sr2に置き換えられたうえで、傾きおよび傾きの変化の算出に用いられる。時刻T2以後に出力されたp個のそれぞれの出力値(Sn-p+1、…、Sn)は、それらの値が用いられる。傾きは、(出力時点、出力値)=(x1、S1−ΔS)〜(xn-p-q、Sn-p-q−ΔS)、(xn-p-q+1、Sr2)、(xn-p、Sr2)、(xn-p+1、Sn-p+1)〜(xn、Sn)のn個の点を、最小二乗法によって近似することによって算出される。
以上の演算により、冷蔵室2(図2参照)または野菜室4(図2参照)の雰囲気の変動が生じることによって出力値が異常に変化する時間においても、雰囲気の変動が生じる前の状況と同様に、関数の傾きおよび傾きの変化を算出することができる。これにより、食品の鮮度を正確に判定することができる。なお、図8に示す出力値Sr1および出力値Sr2を含む出力値に基づいて形成される関数の軌跡は、出力値Sre1および出力値Sre2を含む出力値が出力される食品よりも、熟成が進行した(言い換えると食べ頃に近づいた)食品が放出するガスの濃度を示す出力値に基づいた軌跡である。
なお、図8に示す出力値Sr1と出力値Sre1とは、それぞれ関数の連続性を有する軌跡から外れる時点において出力された電気信号の出力値である。出力値Sr1と出力値Sre1とは、それぞれ第1の出力値の一例であって且つ第1の代用値の一例である。第1の出力値としては、それぞれ出力値Sr1と出力値Sre1とよりも前に出力された出力値が含まれていてもよい。つまり、第1の出力値は、それぞれ関数の連続性を有する軌跡から外れる以前の出力値であればよい。第1の代用値は、連続性を有する軌跡から外れる直近の第1の出力値である。
一方、図8に示す出力値Sr2と出力値Sre2とは、それぞれ時刻T2、つまり、雰囲気が元に戻された時点において出力された電気信号の出力値である。出力値Sr2と出力値Sre2とは、それぞれ第2の出力値の一例であって且つ第2の代用値の一例である。第2の出力値としては、それぞれ出力値Sr2と出力値Sre2とよりも後の時刻に出力された出力値が含まれていてもよい。つまり、第2の出力値は、関数の連続性を有する軌跡から外れた後において関数の連続性を再び有する軌跡の起点を形成する点以後の出力値であればよい。第2の代用値は、第2の出力値のうちのはじめに検出された値である。
以上、図7および図8を用いて説明したように、本発明に従った食品の判定方法は、ガスセンサ5(図4参照)から出力された電気信号の出力値が関数の連続性を有する軌跡から外れた場合に、第1の出力値および第1の代用値、第1の代用値、第2の出力値および第2の代用値、第2の出力値、または、第1の代用値と第2の代用値との差の値を第1の出力値から減じた値、第2の代用値、および、第2の出力値を用いて、関数の傾きおよび傾きの変化を演算することを含む。なお、演算にどの値を用いるかは、ガスセンサ5(図4参照)によって出力値が出力される時期に応じて、適宜決定される。
続いて、以下において、冷蔵室2または野菜室4(いずれも図2参照)に複数種類の食品が保管された場合の食品の鮮度の判定方法について、図10〜12を用いて説明する。図10〜12は、それぞれ、互いに異なる種類である二つの食品を保存した場合において、ガスセンサ5から出力された電気信号の出力値の時間に対する変化を示すグラフである。
図10〜12において、実際に検知される出力値によって表される軌跡を有する関数を、f(x)として示す。一方、f1(x)とf2(x)とは、それぞれの食品から放出されるエチレンガスの濃度の情報を含む出力値によって表される軌跡を有する関数である。図10〜12に示すように、関数f1(x)と関数f2(x)とのそれぞれにおいてピークが表れる時期の違いによって、関数f(x)の軌跡が異なる。
図10に示す例において、傾きA1および傾きA2は、それぞれ、関数f(x)の傾きの変化が連続的に正から負に転じる時期に算出される傾きである。一方、傾きB1および傾きB2は、それぞれ、関数f(x)の傾きの変化が負に転じた後の時期に算出される傾きである。食品1および食品2の保存期間の間に算出された関数f(x)の傾きの変化を捉えることにより、食品1および食品2のそれぞれの食べ頃および劣化が進行し始める時期を判定することができる。
傾きA1が算出される時期は、食品1の食べ頃である。傾きA2が算出される時期は、食品2の食べ頃である。一方、傾きB1が算出される時期は、食品1の劣化が進行し始める時期である。傾きB2が算出される時期は、食品2の劣化が進行し始める時期である。
図11に示すように、関数f(x)が二つのピークを有しておらず、一つのピークしか表れない場合であっても、保存の日数が4日〜8日であるときに掛けて、関数f(x)の負の傾きの変化について、急激な変化と緩やかな変化とがそれぞれ二回表れる。図11に示す例において、傾きB3および傾きB4は、それぞれ、関数f(x)の負の傾きが急激に変化する時期に算出される傾きである。傾きA4は、関数f(x)の負の傾きが緩やかに変化する時期に算出される傾きである。また、傾きB3が算出される前に、正から負に変化する傾きである傾きA3が算出されている。
つまり、傾きの符号の変化が検出されずに連続的に傾きが変化するように、実測のグラフにおいてはより鋭い方のピーク位置にしかピークが現れない。しかしながら、算出される傾きの変化に連続的な急、緩、急の変化が含まれる場合は、急、緩、急の繰り返し分だけ、合成前のそれぞれのグラフにおいては谷が存在しているため、図11に示すように、傾きの符号が負のまま変化し、且つ、傾きの変化が急、緩、急を示す場合は、緩から急に変わる位置(図11において傾きB4が算出される位置)に他のピークが存在する。一方、傾きの符号が正のまま変化し、且つ、傾きの変化が急、緩、急を示す場合は、急から緩に変わる位置に他のピークが存在する。
よって、図11に示す例においては、傾きA3が算出される時期を食品1が食べ頃を迎えた時期として、且つ、傾きA4が算出される時期を過ぎて傾きB4に近づく時期を食品2が食べ頃を迎えた時期として、食品1および食品2のそれぞれの食べ頃の時期を判定することができる。また、傾きB3が算出される時期を食品1の劣化が進行し始める時期として、且つ、傾きB4が算出される時期を食品2の劣化が進行し始める時期として、食品1および食品2のそれぞれの劣化の開始時期を判定することができる。
このように、傾きの符号が不変の区間において、傾きの大きさの変化が連続的に急、緩、急を繰り返す場合は、緩から急に傾きの大きさが変わる位置にピークが埋もれてしまっているので、検出処理に補正が加わる。つまり、傾きB4が算出される時期における傾きの変化は、正から負へ変化していないが、上記条件に当てはまる軌跡を辿っているから、この位置がピーク位置であると判断される。
なお、上記の傾きの大きさの変化の検出は、時間(h)単位以上の移り変わりでとらえれば必要十分であり、分(m)単位以下は考慮しない。例えば、ドア部2d(図2参照)の開閉等によって、関数の連続性を有する軌跡から一時的に外れた場合等は、時間単位未満の短い期間であり、検出区間に応じて出力値の補正も加わるため、結果的に緩、急、緩または緩、緩、緩の短期的な推移となり、ピーク位置と誤った検出がされることはない。
図12に示す例においては、関数f1(x)のピークと、関数f2(x)のピークとが互いに重なるような場合には、関数f(x)においてピークが一つしか表れない。つまり、図12に示す例においては、食品1の食べ頃の時期と食品2の食べ頃の時期とが略同一であることを意味する。このような場合には、図6に示す例と同様に、傾きA5が算出される時期が、食品1および食品2の食べ頃であり、且つ、傾きB5が算出される時期が、食品1および食品2の劣化が進行し始める時期である。
すなわち、関数f(x)の軌跡に基づけば、食べ頃の時期または劣化の開始時期を、食品1または食品2ごとに判定することは困難である。しかしながら、食品1および食品2の状態として、いずれかの貯蔵室に収納された食品の状態が表示部6に表示されることにより、使用者は、食品1および食品2を含む食品の状態を確かめることができる。このようにして、食品1と食品2との両方が食べ頃を迎えていることを使用者に気付かせることができる。
以上のように、冷蔵庫1は、冷蔵室2と冷凍室3と野菜室4とを含む貯蔵室と、ドア部2dと、ドア部3dと、ドア部4dと、ガスセンサ5と、判定装置55とを備えている。各貯蔵室は、食品を収納する。ドア部2d,3d,4dは、各貯蔵室と各貯蔵室の外部との間を遮断または開放させるように開閉される。ガスセンサ5は、冷蔵室2のドア部2dと野菜室4のドア部4dとに配置されている。ガスセンサ5は、食品が腐敗する過程において放出されるガスの濃度に応じた電気信号を出力する。判定装置55は、ガスセンサから出力された複数の電気信号の出力値の時間に対する変化に基づいて、食品の鮮度を判定する。
冷蔵庫1によれば、ガスセンサ5から出力された複数の電気信号の出力値の時間に対する変化に基づいて、食品の鮮度が判定される。つまり、冷蔵庫1は、食品の劣化の進行の程度(いわゆる熟成度)を判断することによって、食品が所定の鮮度を有しているか否かを判定することができる。このように、冷蔵庫1は、食品の個体差によって、ガスセンサ5から出力される電気信号の出力値の大きさがそれぞれ全く異なる場合、または、複数種の食品が冷蔵庫1に収納されている場合でも、ガスセンサ5から出力された複数の電気信号の出力値の時間に対する変化を見出すことによって、食品の鮮度を判定することができる。そのため、食品の種類等に応じて、且つ、食品の個体差を含めて閾値を設定する必要が無い。したがって、冷蔵庫1は、冷蔵庫1に収納された食品の鮮度をより実用的に判定することができる。
このように、冷蔵庫1は、冷蔵庫1に収納された食品の鮮度をより実用的に判定することができる。
冷蔵庫1において、判定装置55は、時間の経過に従ってガスセンサ5から出力された複数の電気信号の出力値によって表される関数において、時間に対する複数の出力値の変化の度合いを示す関数の傾きを演算する。さらに、判定装置55は、演算された傾きに基づいて食品の鮮度を判定する。
このように、ガスセンサ5から出力された複数の電気信号の出力値の時間に対する変化として、時間の経過に従ってガスセンサ5から出力された複数の電気信号の出力値によって表される関数の傾きを用いることにより、食品の鮮度をより実用的に判定することができる。
冷蔵庫1において、判定装置55は、ガスセンサ5から出力された電気信号の出力値が関数の連続性を有する軌跡から外れた場合に、第1の出力値および第1の代用値、第1の代用値、第2の出力値および第2の代用値、第2の出力値、または、第1の代用値と第2の代用値との差の値を第1の出力値から減じた値、第2の代用値、および、第2の出力値を用いて、関数の傾きを演算する。第1の出力値は、関数の連続性を有する軌跡から外れる以前の出力値である。第1の代用値は、連続性を有する軌跡から外れる直近の第1の出力値である。第2の出力値は、関数の連続性を有する軌跡から外れた後において関数の連続性を再び有する軌跡の起点を形成する点以後の出力値である。第2の代用値は、第2の出力値のうちのはじめに検出された値である。
ガスセンサ5(図2参照)が配置された貯蔵室(つまり、冷蔵室2と野菜室4)が、冷蔵庫1の外部に一旦開放される場合には、当該貯蔵室の雰囲気が安定するまでに、ある程度の時間が必要である。そのため、当該貯蔵室の不安定な雰囲気をガスセンサ5が検出して、これらの不安定な雰囲気を示す出力値を用いて必要な演算が実施されたとしても、これらの演算の結果は、食品の鮮度を判定するための結果としては不要なものである。
しかしながら、冷蔵庫1の判定装置55によれば、ガスセンサ5から出力された電気信号の出力値が関数の連続性を有する軌跡から外れた場合には、出力値が適宜補正される。このようにすることにより、ガスセンサ5から出力された電気信号の出力値が関数の連続性を有する軌跡から外れた場合でも、当該貯蔵室の雰囲気が安定するまで、傾きの算出等を待機せずに判定に必要な値を正確に算出することができる。さらに、当該貯蔵室のドア部が開閉される回数が増え、または、当該貯蔵室のドア部が開けられる時間が長期化する場合であっても、関数の傾きおよび傾きの変化を正確に算出し、且つ、食品の鮮度を正確に判定することができる。
このように、ガスセンサ5から出力された電気信号の出力値が関数の連続性を有する軌跡から外れた場合でも、出力値を適宜補正することによって、食品の鮮度をより正確に判定することができる。
冷蔵庫1は、表示部6を備えている。表示部6は、判定装置55によって判定された食品の鮮度に基づいて、食品の状態を表示する。
この構成によれば、冷蔵庫1は、使用者に必要な食品の状態を、使用者に報知することができる。すなわち、冷蔵庫1は、使用者にとってより利用価値のある冷蔵庫である。
なお、冷蔵庫1において、冷蔵室2と冷凍室3と野菜室4とを含む貯蔵室の配置は、図1に示すものに限定されない。冷蔵庫1は、冷蔵室2と冷凍室3と野菜室4とに加えて、別の貯蔵室を有していてもよい。このような別の貯蔵室には、当該貯蔵室に収納された食品から放出されるガスを検知するガスセンサが配置されていることが好ましい。
なお、冷蔵庫1は、冷凍室3に配置されたガスセンサ5を備えていてもよい。冷蔵庫1の各貯蔵室に配置された各ガスセンサ5は、例えば、各貯蔵室の奥の位置に配置されていてもよい。各ガスセンサ5は、上述した関数の傾きを正確に算出することができる程度の出力値を含む電気信号を出力することが可能な位置に配置されていればよい。
さらに、各貯蔵室に配置されるガスセンサ5の数は、一つ以上であればよい。貯蔵室ごとに、配置されるガスセンサ5の数は異なっていてもよい。食品の鮮度を判定するためのガスは、エチレンガスに限定されず、食品が腐敗する過程において放出される別のガスを用いて鮮度を判定することにしてもよい。
なお、上記においては、本発明に従った食品の鮮度の判定方法および冷蔵庫の例として、互いに異なる種類である二つの食品、または、同一の種類であっても個体が異なる複数の食品が同一の貯蔵室に収納された場合の例について説明した。ただし、三つ以上の食品が同一の貯蔵室に収納されている場合(三つの食品の場合は、同種類三つ、異種類三つ、同種類二つ且つ異種類一つである)ついても、上述した例と同様の判定方法を適用することができる。
以下では、判定装置55(図4参照)の演算部52(図4参照)による別の演算の例について、図13を用いて説明する。図13には、n(nは2≦nである整数値)個の出力値を用いることによって、出力値によって表される関数の面積の変化を算出する例を示す。以下に説明するように、関数の面積の変化を利用することによっても、食品の鮮度を判定することができる。
図13には、複数の食品から放出されたガスの濃度の情報を含む出力値によって表される関数のうち、一般化した関数としての関数f(x)の軌跡を示す。図13に示す例においては、面積Fnと面積Enとの差ΔZn(=Fn−En)を用いることにより、食品の鮮度を判定することができる。面積Fnは、最新の出力時点x´nに出力された出力値の点を含む直近のn個の点を用いて算出される。面積Enは、最新の面積の算出時点の直前において、n個の点を用いて算出された面積である。
ΔZnが連続的に正から負に転じる時は、食品が食べ頃を迎える時期であり、ΔZnが負に転じた時が食品の劣化の進み始めの時期である。また、負のΔZnの値が連続的に増大するに従って、食品の劣化が進むことを意味する。
このように、判定装置55(図4参照)は、時間の経過に従ってガスセンサ5から出力された複数の電気信号の出力値によって表される関数において、時間に沿って出力値を積分し、得られた積分値の時間に対する変化を演算し、且つ、演算された積分値の時間に対する変化に基づいて食品の鮮度を判定する。
なお、面積Fnの算出と面積Enの算出とには、n個の点のうち、最大でn−1個分の積分範囲が重なっていてもよい。ただし、面積Fnの算出と面積Enの算出とにおいて、両方に用いられる点が多い程、つまり、面積Fnの算出に用いられる積分範囲と面積Enの算出に用いられる積分範囲とが重なる範囲が広い程、算出される差ΔZnの値は小さくなる。そのため、正確な判定が困難になることが考えられる。そこで、面積Fnと面積Enとは、可能な限り互いに積分範囲が重ならないように算出されることが好ましい。また、より好ましい判定のために、ΔZnおよびΔZn-1等、直近の複数の面積の変化の推移に基づいて食品の鮮度を判定することが好ましい。
次に、出力値が異常に変動するような雰囲気の変動が生じた場合に、関数の面積の変化を算出する演算の例について説明する。
出力値が異常に変動するような雰囲気の変動が生じた場合には、図8を用いた説明と同様に説明することができる。つまり、雰囲気の変動が生じている間においては、雰囲気が変動する直前の出力値Sr1に、時刻T1から時刻T2までに出力された出力値が置き換えられる(図8参照)。
時刻T1から時刻T2までに、例えばm(mは0≦m≦nの整数値)回だけ出力値が出力された場合には、時刻T1以前のn−m個の出力値(S1、S2、…、Sn-m)と、時刻T1から時刻T2までに出力された出力値から置き換えられたm個の代用値である出力値Sr1とを用いて、面積および面積の変化が算出される。面積および面積の変化は、(出力時点、出力値)=(x1、S1)〜(xn-m、Sn-m)、(xn-m+1、Sr1)〜(xn、Sr1)のn個の点を、最小二乗法によって近似することによって算出される。
また、雰囲気が元に戻された後(時刻T2以後)において、時刻T2以後に、n個以上の出力値がすでに出力されている場合は、直近のn個の出力値が面積の変化の算出に用いられる。
一方、時刻T2以後に、n個のうちのp個しか出力値が出力されていない場合に、時刻T2よりも前に出力されたn−p個の出力値全てが時刻T1から時刻T2に含まれるときは、時刻T1から時刻T2までに出力された出力値から置き換えられたn−p個の代用値である出力値Sr2と、p個のそれぞれの出力値(Sn-p+1、…、Sn)とを用いて、面積の変化が算出される。
次に、時刻T2以後に、n個のうちのp個しか出力値が出力されていない場合に、時刻T2よりも前に出力されたn−p個の出力値全てが時刻T1から時刻T2までに含まれないとき、つまり、n−p個のうちのq個が時刻T1から時刻T2までに含まれ、残りのn−p−q個の出力値が時刻T1以前に出力されている場合は、下記の値を用いて、面積の変化が算出される。
時刻T1よりも前に出力されたn−p−q個の出力値は、それぞれの出力値からΔS(=Sr1−Sr2)を減じた値(S1−ΔS、…、Sn-p-q−ΔS)として、面積の変化の算出に用いられる。さらに、時刻T1から時刻T2までに出力されたq個の出力値は、時刻T2における出力値Sr2に置き換えられたうえで、面積の変化の算出に用いられる。時刻T2以後に出力されたp個のそれぞれの出力値(Sn-p+1、…、Sn)は、それらの値が用いられる。
ただし、差ΔZの算出時において、雰囲気が元に戻された以後の出力値の点を含むn個の点を用いて面積Fが算出され、且つ、全てが雰囲気の変動が生じている間(つまり、測定時点の時刻TがT1<T<T2であるとき)に出力された出力値の点であるn個の点を用いて面積Eが計算されている場合は、面積Eに対して以下の補正が追加される。
〔E〕=E−ΔS×(xn−x1
面積の差ΔZにおいて、ΔZ=F−〔E〕として、上述した食品の鮮度が判定される。
このように、判定装置55(図4参照)は、ガスセンサ5から出力された電気信号の出力値が関数の連続性を有する軌跡から外れた場合に、第1の出力値および第1の代用値、第1の代用値、第2の出力値および第2の代用値、第2の出力値、または、第1の代用値と第2の代用値との差の値を第1の出力値から減じた値、第2の代用値、および、第2の出力値を用いて、時間に沿って出力値を積分し、且つ、得られた積分値の時間に対する変化を演算する。
以上のように、冷蔵庫1において、判定装置55は、時間の経過に従ってガスセンサ5から出力された複数の電気信号の出力値によって表される関数において、時間に沿って出力値を積分し、且つ、得られた積分値の時間に対する変化を演算する。さらに、判定装置55は、演算された積分値の時間に対する変化に基づいて食品の鮮度を判定する。
このように、ガスセンサ5から出力された複数の電気信号の出力値の時間に対する変化として、出力値の積分値の時間に対する変化を用いることにより、食品の鮮度をより正確に判定することができる。
冷蔵庫1において、判定装置55は、ガスセンサ5から出力された電気信号の出力値が関数の連続性を有する軌跡から外れた場合に、第1の出力値および第1の代用値、第1の代用値、第2の出力値および第2の代用値、第2の出力値、または、第1の代用値と第2の代用値との差の値を第1の出力値から減じた値、第2の代用値、および、第2の出力値を用いて、時間に沿って出力値を積分し、且つ、得られた積分値の時間に対する変化を演算する。
このように、ガスセンサ5から出力された電気信号の出力値が関数の連続性を有する軌跡から外れた場合でも、出力値を適宜補正することによって、食品の鮮度をより正確に判定することができる。
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正と変形を含むものである。
1:冷蔵庫、2:冷蔵室、3:冷凍室、4:野菜室、2d,3d,4d:ドア部、5:ガスセンサ、6:表示部、55:判定装置

Claims (11)

  1. 食品を収納する貯蔵室と、
    前記貯蔵室と前記貯蔵室の外部との間を遮断または開放させるように開閉されるドア部と、
    前記貯蔵室または前記ドア部に配置され、食品が腐敗する過程において放出されるガスの濃度に応じた電気信号を出力するガスセンサと、
    前記ガスセンサから出力された複数の電気信号の出力値の時間に対する変化に基づいて、食品の鮮度を判定する判定装置とを備えた、冷蔵庫。
  2. 前記判定装置は、時間の経過に従って前記ガスセンサから出力された前記複数の電気信号の出力値によって表される関数において、時間に対する前記複数の出力値の変化の度合いを示す前記関数の傾きを演算し、且つ、演算された傾きに基づいて食品の鮮度を判定する、請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記判定装置は、前記ガスセンサから出力された電気信号の前記出力値が前記関数の連続性を有する軌跡から外れた場合に、第1の出力値および第1の代用値、前記第1の代用値、第2の出力値および第2の代用値、前記第2の出力値、または、前記第1の代用値と前記第2の代用値との差の値を前記第1の出力値から減じた値、前記第2の代用値、および、前記第2の出力値を用いて、前記関数の傾きを演算し、
    前記第1の出力値は、前記関数の連続性を有する軌跡から外れる以前の前記出力値であり、
    前記第1の代用値は、前記関数の連続性を有する軌跡から外れる直近の前記第1の出力値であり、
    前記第2の出力値は、前記関数の連続性を有する軌跡から外れた後において前記関数の連続性を再び有する軌跡の起点を形成する点以後の前記出力値であり、
    前記第2の代用値は、前記第2の出力値のうちのはじめに検出された値である、
    請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記判定装置は、時間の経過に従って前記ガスセンサから出力された前記複数の電気信号の出力値によって表される関数において、時間に沿って前記出力値を積分し、得られた積分値の時間に対する変化を演算し、且つ、演算された積分値の時間に対する変化に基づいて食品の鮮度を判定する、請求項1に記載の冷蔵庫。
  5. 前記判定装置は、前記ガスセンサから出力された電気信号の前記出力値が前記関数の連続性を有する軌跡から外れた場合に、第1の出力値および第1の代用値、前記第1の代用値、第2の出力値および第2の代用値、前記第2の出力値、または、前記第1の代用値と前記第2の代用値との差の値を前記第1の出力値から減じた値、前記第2の代用値、および、前記第2の出力値を用いて、時間に沿って前記出力値を積分し、且つ、得られた積分値の時間に対する変化を演算し、
    前記第1の出力値は、前記関数の連続性を有する軌跡から外れる以前の前記出力値であり、
    前記第1の代用値は、前記関数の連続性を有する軌跡から外れる直近の前記第1の出力値であり、
    前記第2の出力値は、前記関数の連続性を有する軌跡から外れた後において前記関数の連続性を再び有する軌跡の起点を形成する点以後の前記出力値であり、
    前記第2の代用値は、前記第2の出力値のうちのはじめに検出された値である、
    請求項4に記載の冷蔵庫。
  6. 前記判定装置によって判定された食品の鮮度に基づいて、食品の状態を表示する表示部をさらに備えた、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の冷蔵庫。
  7. 食品を収納する貯蔵室と、
    前記貯蔵室と前記貯蔵室の外部との間を遮断または開放させるように開閉されるドア部と、
    前記貯蔵室または前記ドア部に配置され、食品が腐敗する過程において放出されるガスの濃度に応じた電気信号を出力するガスセンサとを備えた冷蔵庫に収納される食品の鮮度を判定する方法であって、
    前記ガスセンサから出力された複数の電気信号の出力値の時間に対する変化に基づいて、食品の鮮度を判定する、食品の鮮度の判定方法。
  8. 時間の経過に従って前記ガスセンサから出力された前記複数の電気信号の出力値によって表される関数において、時間に対する複数の前記出力値の変化の度合いを示す前記関数の傾きを演算し、且つ、演算された傾きに基づいて食品の鮮度を判定する方法である、
    請求項7に記載の食品の鮮度の判定方法。
  9. 前記ガスセンサから出力された電気信号の前記出力値が前記関数の連続性を有する軌跡から外れた場合に、第1の出力値および第1の代用値、前記第1の代用値、第2の出力値および第2の代用値、前記第2の出力値、または、前記第1の代用値と前記第2の代用値との差の値を前記第1の出力値から減じた値、前記第2の代用値、および、前記第2の出力値を用いて、前記関数の傾きを演算することを含み、
    前記第1の出力値は、前記関数の連続性を有する軌跡から外れる以前の前記出力値であり、
    前記第1の代用値は、前記関数の連続性を有する軌跡から外れる直近の前記第1の出力値であり、
    前記第2の出力値は、前記関数の連続性を有する軌跡から外れた後において前記関数の連続性を再び有する軌跡の起点を形成する点以後の前記出力値であり、
    前記第2の代用値は、前記第2の出力値のうちのはじめに検出された値である、
    請求項8に記載の食品の鮮度の判定方法。
  10. 時間の経過に従って前記ガスセンサから出力された前記複数の電気信号の出力値によって表される関数において、時間に沿って前記出力値を積分し、得られた積分値の時間に対する変化を演算し、且つ、演算された積分値の時間に対する変化に基づいて食品の鮮度を判定する方法である、請求項7に記載の食品の鮮度の判定方法。
  11. 前記ガスセンサから出力された電気信号の前記出力値が前記関数の連続性を有する軌跡から外れた場合に、第1の出力値および第1の代用値、前記第1の代用値、第2の出力値および第2の代用値、前記第2の出力値、または、前記第1の代用値と前記第2の代用値との差の値を前記第1の出力値から減じた値、前記第2の代用値、および、前記第2の出力値を用いて、時間に沿って前記出力値を積分し、且つ、得られた積分値の時間に対する変化を演算することを含み、
    前記第1の出力値は、前記関数の連続性を有する軌跡から外れる以前の前記出力値であり、
    前記第1の代用値は、前記関数の連続性を有する軌跡から外れる直近の前記第1の出力値であり、
    前記第2の出力値は、前記関数の連続性を有する軌跡から外れた後において前記関数の連続性を再び有する軌跡の起点を形成する点以後の前記出力値であり、
    前記第2の代用値は、前記第2の出力値のうちのはじめに検出された値である、
    請求項10に記載の食品の鮮度の判定方法。
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