JP2018096712A - 鮮度・熟成判定装置及び鮮度・熟成判定装置を備えた冷蔵庫 - Google Patents

鮮度・熟成判定装置及び鮮度・熟成判定装置を備えた冷蔵庫 Download PDF

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Abstract

【課題】 様々な生鮮食品の鮮度または熟成に関する信頼性の高い判定が可能な鮮度・熟成判定装置及び鮮度・熟成判定装置を備えた冷蔵庫を提供する。【解決手段】 生鮮食品Fの収容部4と、収容部4の中に配置された生鮮食品Fに可視光を照射する光源10aと、可視光が照射された生鮮食品Fから反射された光の所定の波長域の光強度を検出する光センサ10bと、光センサ10bが検出した所定の波長域の光強度に基づいて、生鮮食品Fの鮮度または熟成に関する判定を行う制御部100と、を備える鮮度・熟成判定装置2及び鮮度・熟成判定装置2を備えた冷蔵庫を提供する。【選択図】図2

Description

本発明は生鮮食品の鮮度または熟成に関する判定を行う鮮度・熟成判定装置、及びこの鮮度・熟成判定装置を備えた冷蔵庫に関する。
冷蔵庫の冷蔵室等に保管された食品を十分な鮮度を有する間に消費することが、使用者にとって重要な事項である。これに対処するため、冷蔵庫の野菜室に保管された野菜の鮮度を判定する機能を有する冷蔵庫が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−300351号公報
特許文献1に記載の冷蔵庫では、野菜室に保管された野菜に紫外線または短波長の可視光を照射し、野菜から発現する自家蛍光を、目視または光強度を測定することによって鮮度判定する。しかし、目視および光センサを用いた判定では、自家蛍光の光強度と野菜の鮮度との間の相関関係が不明であり、実際に野菜の鮮度を判定するのは困難である。また、判定できる生鮮食品が野菜に限られるので、実用性が高いとは言えない。
従って、本発明の目的は上記の課題を解決するものであり、様々な生鮮食品の鮮度または熟成に関する信頼性の高い判定が可能な鮮度・熟成判定装置、及びこの鮮度・熟成判定装置を備えた冷蔵庫を提供することにある。
本発明は、
生鮮食品の収容部と、
前記収容部の中に配置された前記生鮮食品に可視光を照射する光源と、
前記可視光が照射された前記生鮮食品から反射された光の所定の波長域の光強度を検出する光センサと、
前記光センサが検出した前記所定の波長域の光強度に基づいて、前記生鮮食品の鮮度または熟成に関する判定を行う制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、可視光が照射された生鮮食品から反射された光の所定の波長域の光強度を検出した光強度に基づいて判定を行うので、様々な生鮮食品の鮮度または熟成に関する信頼性の高い判定を実現できる。
また本発明は、
前記光センサが青色域、緑色域及び赤色域の3つの波長域うちの何れかの光の波長域の光の光強度を検出し、
前記制御部が、前記生鮮食品の個々の食品種または食品群の分類に応じて、前記3つの波長域の光のうちの何れかの光の光強度に基づいて、前記生鮮食品の鮮度または熟成に関する判定を行うことを特徴とする。
ここで、「食品種」とは、豚肉、マグロ、大葉、バナナといったような、個々の生鮮食品の名称を意味する。「食品群の分類」は、肉類、魚介類、野菜、果物といった食品群の大分類、または「橙・黄・緑系果物」といったような、それに準ずる分類を意味する。
「3つの波長域の光のうちの何れかの光の光強度に基づいて」については、1つの波長域の光の光強度に基づく場合だけでなく、複数の波長域の光の光強度に基づく場合も含まれる。
本発明によれば、生鮮食品の個々の食品種またはその群に対応して、青色域、緑色域及び赤色域の3つの波長域うち、最適な波長域の光強度に基づいて判定するので、生鮮食品の鮮度または熟成に関する判定をより確実に行うことができる。
また本発明は、
前記制御部が、前記生鮮食品のうち、肉類または魚介類については、前記光センサが検出した前記所定の波長域の光強度と前記生鮮食品中の細菌数との相関関係に基づく判定基準により判定を行い、野菜については、前記光センサが検出した前記所定の波長域の光強度と前記生鮮食品中のビタミンCまたはアミノ酸量に基づく判定基準により判定を行い、果物については、前記光センサが検出した前記所定の波長域の光強度と前記生鮮食品の糖度との相関関係に基づく判定基準により判定を行うことを特徴とする。
本発明では、光センサが検出した所定の波長域の光強度と、各生鮮食品に適した鮮度・熟成を示すパラメータとの相関関係により得られた適切な判定基準により、生鮮食品の鮮度または熟成に関する判定をより確実に行うことができる。
また本発明は、
前記制御部が、前記光センサが検出した前記所定の波長域の光強度に基づいて、新鮮な状態、早めに食べるべきまたは要加熱の状態、及び腐敗した状態のうちのどの状態にあるか判定を行うことができ、更に、食品類に応じて、熟成した状態であるか否かの判定も行うこともできることを特徴とする。
本発明によれば、鮮度や熟成に関し、生鮮食品の食品群の分類に応じた適切な判定を行うことができる。
また本発明は、
前記収容部の中の気体の所定のガス成分の濃度を検出するガスセンサを更に備え、
前記制御部が、前記光センサが検出した前記所定の波長域の光強度、及びに前記ガスセンサが検出した前記所定のガス成分の濃度に基づいて、前記生鮮食品の鮮度または熟成に関する判定を行うことを特徴とする。
本発明では、光センサが検出した所定の波長域の光強度だけでなく、ガスセンサが検出した所定のガス成分の濃度も用いて、生鮮食品の鮮度または熟成に関する判定するので、生鮮食品の鮮度または熟成に関する判定をより確実に行うことができる。
また本発明は、上記の何れかの鮮度・熟成判定装置を備えた冷蔵庫である。本発明によれば、上記の鮮度・熟成判定装置が奏する任意の作用効果を有する。
以上のように、本発明においては、様々な生鮮食品の鮮度または熟成に関する信頼性の高い判定が可能な鮮度・熟成判定装置、及びこの鮮度・熟成判定装置を備えた冷蔵庫を提供することができる。
本発明の1つの実施形態に係る鮮度・熟成判定装置を示す斜視図である。 図1の断面A−Aを示す断面斜視図、並びに鮮度・熟成判定装置に備えられた光センサ及びガスセンサの外形を示す斜視図である。 本発明の1つの実施形態に係る鮮度・熟成判定装置が配置された冷蔵庫を正面側から見た側面図である。 本発明の1つの実施形態に係る鮮度・熟成判定装置の制御部の基本構成を示すブロックダイアグラムである。 光センサが検出した光強度またはガスセンサが検出したガス濃度と、生鮮食品の食品種に対応した鮮度・熟成を示すパラメータとの相関関係を示すグラフである。 生鮮食品の各食品種と、光センサが検出した光強度またはガスセンサが検出したガス濃度との相関の有無を示した表である。 生鮮食品の各食品種について、光センサが検出した所定の波長域の光強度に基づいて、生鮮食品の鮮度または熟成に関する判定を行うための判定基準の例を示す表である。 生鮮食品の食品群の分類に対応して、光センサが検出した所定の波長域の光強度に基づいて、生鮮食品の鮮度または熟成に関する判定を行うための判定基準の例を示す表である。 ガスセンサによる検出値及び細菌数の相関関係、及び生鮮食品の鮮度または熟成に関する判定を行うための判定基準の例を示すグラフである。
次に、本発明の具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(本発明の1つの実施形態に係る鮮度・熟成判定装置の説明)
図1は、本発明の1つの実施形態に係る鮮度・熟成判定装置2を示す斜視図である。図2は、図1の断面A−Aを示す断面斜視図((a)参照)、並びに鮮度・熟成判定装置2に備えられた光センサ10b((b)参照)及びガスセンサ20((c)参照)の外形を示す斜視図である。図2(a)に示す白抜きの矢印は、空気の流れを模式的に示し、実線の矢印は、光の進行を模式的に示す。矢印Fで示す二点鎖線は、鮮度・熟成判定装置2の収容部内に配置された仮想の生鮮食品を示す。
本実施形態に係る鮮度・熟成判定装置2は、単独の機器として構成される場合もあり得るし、図3に示すように、冷蔵庫の中に配置される場合もあり得る。鮮度・熟成判定装置2は、生鮮食品を収容可能な収容部4を備える。収容部4は、底面及び4つの側面で囲まれ、上部が開口した収容空間を有する引出部8と、引出部8を出入可能に収容する外枠部6から構成される。外枠部6は、上面部6aと、下面部6bと、上面部6a及び下面部6bの3辺について上面部6a及び下面部6bを上下に繋ぐ側面部6cとから構成される。
上面部6a及び下面部6bの4辺のうち、1つの辺に対応する側面は開口されており、この開口を介して、引出部8を外枠部6に対して出し入れすることができる。このような構造により、生鮮食品を収容部4内に収容したり、収容部4から取り出したりすることができる。
外枠部6の開口と反対側の側面部6cは、所定の間隔だけ離間した2枚の壁部から構成され、図2(a)の白抜き矢印に示すように、収容部4内を流れた空気が収容部4外へ流出する開口(矢印P参照)が形成されている。
図2(a)の白抜きの矢印に示すように、収容部4の外枠部6の上面部6aには、開口側にファン12が備えられ、開口と反対側の奥側にもファン14が備えられている。ファン12及びファン14を駆動させたとき、外部の空気がファン12を介して引出部8の内部の開口側に流入し、引出部8の内部を開口側から奥側に流れて、ファン14を通過後、引出部8の開口Pから外部へ流出する。
<光センサ>
収容部4の外枠部6の上面部6aにおいて、2つのファン12,14の間に、引出部8の中に配置された生鮮食品Fに可視光を照射する光源10aと、生鮮食品Fから反射された光の所定の波長域の光強度を検出する光センサ10bとが備えられている。本実施形態では、光源10a及び光センサ10bを1つの筐体に収めた光センサユニット10を用いている。ただし、これに限られるものではなく、個々の機器である光源10a及び光センサ10bを隣接して配置することもできる。
本実施形態では、光源10aから白色光を出射するようになっている。光源10aとして、発光ダイオード(LED)をはじめとする任意の光源装置を用いることができる。
本実施形態の光センサ10bは、図2(b)に示すように、受光素子と、それぞれ青色光のみを透過させるフィルタB、緑色光のみを透過させるフィルタG及び赤色光のみを透過させるフィルタRとを備えている。各フィルタB,G,Rを透過した青色光、緑色光または赤色光の光強度が、受光素子により電気信号に変換され、制御部へ送信される。
引出部8の底面には、引出部8を外枠部6の奥まで押し込んだ収納状態において、光源10a及び光センサ10bに対向する位置に鮮度や熟成を判定する生鮮食品Fが配置されるようにするためのガイドまたはマーキングが備えられている。図2(a)の実線の矢印に模式的に示すように、本実施形態の光源10aから出射された白色光がマーキング位置の生鮮食品Fに当たり、その反射光が光センサ10bに入射する。これにより、光センサ10bは、生鮮食品Fからの反射光の青色光域、緑色光域及び赤色光域のそれぞれの波長域の光強度を検出することができる。
生鮮食品Fを置く向きにより検出される光強度にばらつきが生じるのを抑制するため、光センサ10bには、生鮮食品F全体からの反射光が入射するようにすることが好ましい。判定を行う対象の生鮮食品Fの大きさや、光センサ10b及び引出部8の底面の間の距離によっては、光センサ10bにレンズ等の光学部材を組み合わせることもできる。
<ガスセンサ>
収容部4の外枠部6の上面部6aに配置された2つのファン12,14の間には、光センサユニット10に隣接して、気体の所定のガス成分の濃度を検出するガスセンサ20が備えられている。引出部8を外枠部6の奥まで押し込んだ収納状態において、判定を行う生鮮食品Fの載置位置の上方に、ガスセンサ20の感知部20aが下向きに配置されている。
図2(c)に、ガスセンサ20の外形を示す。本実施形態では、ガスセンサ20として半導体ガスセンサを用いることができる。半導体ガスセンサは、酸化スズ、酸化亜鉛等の酸化金属系の半導体を用いて、ガスに触れると電気伝導度が変化することによりガス濃度を検出する。半導体ガスセンサは小型で低価格であり、感度が高く、応答が速いという利点を有する。本実施形態では、測定を行うガス成分として、主に腐敗の進行の過程で生鮮食品Fから発生するアンモニアガスやアルコールを検知する。ただし、ガスセンサ20は半導体ガスセンサに限られるものではなく、その他の既知のあらゆるガスセンサを用いることができる。
ガスセンサ20によりガス濃度の検出を開始するとき、図2(a)の白抜きの矢印に示すように、2つのファン12,14を駆動させて、外部の新鮮な空気を収容部4の中に取り入れ、ガスセンサ20のキャリブレ−ションを行う。毎測定の前に収容部4内に新鮮な空気を通し、臭い残りによる測定誤差が発生しないようにしている。キャリブレーション後、2つのファン12,14を停止させ、所定時間経過後に、生鮮食品Fから発生する所定のガス成分の濃度を検出する。
このように、ファン12,14を起動させることにより、収容部4外の気体を確実にガスセンサ20の感知部20aに接するようすることができる。また、ファン12,14を停止させると、収容部4内の気体が速やかに感知部20aに接するようになる。
ただし、ガスセンサ20の設置位置はこれに限られるものではなく、収容部4内の任意の位置に配置することができる。その場合でも、生鮮食品Fの腐敗に伴うガス成分の測定を確実に行うことができる。
(本発明の1つの実施形態に係る冷蔵庫の説明)
図3は、本発明の1つの実施形態に係る鮮度・熟成判定装置が配置された冷蔵庫50を正面側から見た側面図である。次に、図3を参照しながら、本発明の1つの実施形態に係る冷蔵庫50の概要を説明する。
本実施形態に係る冷蔵庫50は、5個の収容領域を有しており、図2では、一番上の冷蔵室52は扉が取り除かれて、内部が視認可能な状態で示されている。冷蔵室52より下の他の収容室は、それぞれ冷蔵室、冷凍室、野菜室の機能を有するが、本実施形態に係る鮮度判定装置と関連しないので、更に詳細な説明は省略する。冷蔵室52内の矢印Bで示す領域に、鮮度・熟成判定装置2が配置されている。図1の図面左側の外枠部6の開口側が、図3の手前側に配置されており、引出部8を出し入れすることにより、生鮮食品Fを鮮度・熟成判定装置2の収納部4の内部に収めたり、取り出したりすることができる。この鮮度・熟成判定装置2は、生鮮食品Fの鮮度や熟成の判定を行うだけでなく、生鮮食品Fの貯蔵領域として利用することもできる。
鮮度・熟成判定装置2のファン12,14を駆動すると、冷蔵庫50の背面側に配置された冷却フィンを通過した直後の気体が吸引されて、鮮度・熟成判定装置2の外枠部6の上側を流れて、ファン12を介して、収容部4の内部に流入するようになっている。
冷蔵室52内を循環した気体が冷却フィンを通過するとき、食品が腐敗する過程で放出されるガス成分の一部は、凝縮温度以下に冷却されて凝縮する。また、水溶性のものは、冷却フィンに付着した水分に溶ける。これにより、腐敗する過程で放出されるガス成分の一部が冷却フィンに付着して除去される。本実施形態では、冷却フィンを通過した直後の気体をガスセンサ20の感知部20aに供給するので、腐敗によるガス成分の少ない気体を用いてガスセンサ20のキャリブレーションを行うことができる。これにより、正確な生鮮食品Fの鮮度・熟成判定が可能となる。
(本発明の1つの実施形態に係る制御部の説明)
図4は、本発明の1つの実施形態に係る鮮度・熟成判定装置2の制御部100の基本構成を示すブロックダイアグラムである。次に、図4を参照しながら、本発明の1つの実施形態に係る鮮度・熟成判定装置2の制御部100の概要を説明する。
制御部100は、
(1)光センサユニット10に備えられた光源10a及び光センサ10bを制御する光センサ制御部110と、
(2)ガスセンサ20を制御するガセセンサ制御部120と、
(3)光センサ10bやガスセンサ20の検出信号に基づいて、生鮮食品Fの鮮度や熟成を判定する判定部130と、
(4)判定部130による判定の結果を表示装置30に表示するための表示制御部140と、
を備える。
上記の実施形態では、制御部100は、鮮度・熟成判定装置2専用の制御装置になっているが、これに限られるものではなく、冷蔵庫50本体の制御装置の一部を用いて、鮮度・熟成判定の制御処理を行うこともできる。
判定部130により鮮度や熟成の判定がなされたとき、判定結果を表示装置30に表示して、使用者に報知することができる。鮮度・熟成判定装置2が、単体の機器として存在する場合には、鮮度・熟成判定装置2に表示装置30を備えることができるし、鮮度・熟成判定装置2が冷蔵庫50の中に配置される場合には、冷蔵庫50の扉に設けられた表示装置を用いて、判定結果を表示することもできる。
(鮮度・熟成判定処理の説明)
以上のような制御機器の構成に基づき、判定部130が、光センサ10bやガスセンサ20の検出信号に基づいて、下記に示すような生鮮食品の鮮度・熟成判定を行う。
<センサによる検出値及び鮮度・熟成を示すパラメータの相関関係の説明>
図5は、光センサが検出した光強度またはガスセンサが検出したガス濃度と、生鮮食品の食品種に対応した鮮度・熟成を示すパラメータとの相関関係を示すグラフである。
図5(a)は、肉類の食品種の例として、豚肉の場合の光センサが検出した光強度及びガスセンサが検出したアンモニアのガス濃度と、豚肉から検出された一般細菌の数との相関関係を示す。グラフの横軸に経過時間(日)を示し、左側の縦軸に光センサ及びガスセンサのセンサのスケールに基づく測定値を示し、右側の縦軸に一般細菌数(cfu/g)を示す。センサの測定値は、用いるセンサによって異なるが、光強度やガス濃度の物理量はセンサが異なっても基本的に同一である。よって、センサが異なっても、センサにより検出された物理量及び鮮度・熟成を示すパラメータとの相関関係は不変である。
ここでは3つの試料を用いて試験を行い、光センサ及びガスセンサの測定値と、一般細菌数との間で同様な相関関係が見られた。図5(a)のグラフは、各試験によるデータの平均値を示している。
図5(a)のグラフによれば、青、緑、赤色光の波長域の光センサの検出値のうち、青色光の光強度について、一般細菌の数の増加との間の相関関係が得られた。時間が経過するにつれ、つまり豚肉の熟成・腐敗が進むにつれて、青色光の光強度が小さくなる傾向が見られた。経過時間が1日を過ぎると、光強度の減少の度合いは小さくなるが、時間の経過とともに青色光の光強度は減少していき、測定値が44.7となった7日目に、一般細菌数が腐敗と見なせる値となった。
図5(a)のグラフによれば、ガスセンサの測定値は、時間が経過するにつれ、つまり豚肉の熟成・腐敗が進むにつれて、ガス濃度が大きくなる傾向が見られた。ガスセンサの測定値は、時間の経過とともにほぼ一定に増加し、測定値が30.8となった7日目に一般細菌数が腐敗と見なせる値となった。
以上のように、光センサ及びガスセンサともに、一般細菌数が腐敗と見なせる値となった7日目の測定値を閾値として、可食の可否を判断することができる。
図5(b)は、魚介類の食品種の例として、マグロの場合の光センサが検出した光強度及びガスセンサが検出したアンモニアのガス濃度と、マグロから検出された一般細菌の数との間の相関関係を示す。グラフの横軸に経過時間(日)を示し、左側の縦軸に光センサ及びガスセンサの測定値を示し、右側の縦軸に一般細菌数(cfu/g)を示す。3つの試料を用いて試験を行い、光センサ及びガスセンサの測定値と、一般細菌数との間で同様な相関関係が見られた。図5(b)のグラフは、各試験によるデータの平均値を示している。
図5(b)のグラフによれば、青、緑、赤色光の波長域の光センサの検出値のうち、赤色光の光強度について、一般細菌の数の増加との相関関係が得られた。時間が経過するにつれ、つまりマグロの熟成・腐敗が進むにつれて、赤色光の光強度が小さくなり、3日目を境に、光強度が少し上昇し、測定値が32.3となった7日目に、一般細菌数が腐敗と見なせる値となった。
図5(b)のグラフによれば、ガスセンサの測定値は、時間が経過するにつれ、つまりマグロの熟成・腐敗が進むにつれて、ガス濃度が大きくなり、3日目を境に、ガス濃度が少し減少し、測定値が13.9となった7日目に、一般細菌数が腐敗と見なせる値となった。
以上のように、光センサ及びガスセンサともに、測定値の増減の傾向が逆転した以降において、一般細菌数が腐敗と見なせる値となった7日目の測定値を閾値として、可食の可否を判断することができる。
図5(c)は、野菜類の食品種の例として、大葉の場合の光センサが検出した光強度と、大葉から検出されたビタミンCの数との間の相関関係を示す。グラフの横軸に経過時間(日)を示し、左側の縦軸に光センサの測定値を示し、右側の縦軸にビタミンC量(mg/100g)を示す。3つの試料を用いて試験を行い、光センサの測定値と、ビタミンC量との間で同様な相関関係が見られた。図5(c)のグラフは、各試験によるデータの平均値を示している。
図5(c)のグラフによれば、青、緑、赤色光の波長域の光センサの検出値のうち、緑色光の光強度について、ビタミンCの量の減少との相関関係が得られた。当初、緑色光の光強度は横ばいまたは若干上昇するが、経過時間が3日を過ぎると、光強度が減少傾向になった。ビタミンC量は、ほぼ一定に減少傾向を示し、経過時間が3日を過ぎると、減少傾向が小さくになった。よって、ビタミンC量の減少傾向が小さくになる3日目までが新鮮な状態であると考えられ、この3日目の測定値を閾値として、新鮮か否かを判断することができる。
図5(d)は、果物類の食品種の例として、バナナの場合の光センサが検出した光強度と、バナナから検出された糖度との間の相関関係を示す。グラフの横軸に経過時間(日)を示し、左側の縦軸に光センサの測定値を示し、右側の縦軸に糖度(Brix;%)を示す。3つの試料を用いて試験を行い、光センサの測定値と、糖度との間で同様な相関関係が見られた。図5(d)のグラフは、各試験によるデータの平均値を示している。
図5(d)のグラフによれば、青、緑、赤色光の波長域の光センサの検出値のうち、全ての波長域の光強度について、糖度の増加との相関関係が得られた。青色光の光強度については、時間の経過とともに、光強度が大きくなる傾向を示した。緑色及び赤色光の光強度については、時間の経過とともに、光強度が小さくなる傾向を示した。
時間経過が7日目にバナナの糖度がほぼ上限に達しているので、各色の光強度について、この7日目の測定値を閾値として、バナナが食べ頃であるか否か、つまり熟成したか否か判断することができる。
<鮮度・熟成判定の可否の説明>
図6は、生鮮食品の各食品種と、光センサが検出した光強度またはガスセンサが検出したガス濃度との相関の有無を示した表である。ここで、
(1)表に示された〇印は、相関性が強いものを示す。更に詳細に述べれば、相関係数Rについて、R2≧0.8の場合を意味する。
(2) 表に示された△印は、相関性が認められたものを示す。更に詳細に述べれば、相関係数Rについて、0.8≧R2>0.6の場合を意味する。
(3) 表に示された×印は、相関性が認められなかったものを示す。
試験は、食品を密閉容器に入れ、経過時間が、0,3,7,10日における、光センサ及びガスセンサの測定値に基づいてデータベースを作成し、図6の表に示す試験結果が得られた。肉類及び魚介類については、各食品種について、7個の試料に関するデータを取得して、図6の表に示す試験結果が得られた。野菜については、各食品種について、5個の試料に関するデータを取得して、図6の表に示す試験結果が得られた。果物については、表にn=1〜3と示されたものを除く各食品種について、5個の試料に関するデータを取得して、図6の表に示す試験結果が得られた。表に示すnの値は、試料数を示す。
試験結果に基づき、〇印で示す相関性が強いもの、及び△印に示す相関性が認められたものについて、鮮度・熟成判定が可能であると判断され、鮮度・熟成判定のアルゴリズムを作成した。図6の表では、鮮度・熟成判定が可能な食品類を、太線の破線で囲んで示す。
具体的には、肉類全般について、光センサにより検出された赤色光または青色光の光強度に基づいて、鮮度・熟成判定が可能であると判断された。また、肉類全般について、赤色または青色光の光強度に加えて、ガスセンサから検出されたガス濃度に基づいて、鮮度・熟成判定が可能であると判断された。
魚介類全般について、光センサにより検出された赤色光の光強度に基づき、一部の魚介類について、青色光の光強度に基づいて、鮮度・熟成判定が可能であると判断された。また、魚介類全般について、赤色光または青色光の光強度に加えて、ガスセンサから検出されたガス濃度に基づいて、鮮度・熟成判定が可能であると判断された。
野菜のうち、大葉、レタス、チンゲン菜及びニラについて、光センサにより検出された緑または青色光の光強度に基づいて、鮮度・熟成判定が可能であると判断された。また、野菜類のうち、ブロッコリ、ピーマン、きゅうり及びナスについて、緑色光の光強度に基づいて、鮮度・熟成判定が可能であると判断された。また、野類のうち、にんじん、トマト、もやし及びしいたけについて、光センサにより検出された赤色光の光強度に基づいて、鮮度・熟成判定が可能であると判断された。
果物のうち、いちご、さくらんぼ、りんご、アンズ及びモモについて、光センサにより検出された赤色光の光強度に基づいて、鮮度・熟成判定が可能であると判断された。また、果物のうち、レモン、バナナ、マンゴ、パイナップル、オレンジ、キウイ、ライチ、アボガド及びスイカについて、緑色光の光強度に基づいて、鮮度・熟成判定が可能であると判断された。また、果物のうち、ブドウについて、光センサにより検出された緑または青色光の光強度に基づいて、鮮度・熟成判定が可能であると判断された。
以上のような試験結果から、光センサにより検出された光強度に関し、
(1)肉類は、赤色または青色光の光強度、
(2)魚介類は、赤色光(一部の魚介類は青色光も)の光強度、
(3)葉物野菜は、緑または青色光の光強度、
(4)緑系野菜は、緑色光の光強度、
(5)白・黄・赤系野菜は、赤色光の光強度、
(6)青・紫系野菜は、青色光の光強度、
(7)桃・赤系果物は、赤色光の光強度、
(8)橙・黄・緑系果物は、緑色光の光強度、
(9)青・紫系果物は、緑色または青色光の光強度
に基づいて、鮮度・熟成判定のアルゴリズムを形成できると判断できる。
<光センサにより検出された光強度に基づくアルゴリズムの説明>
図7は、生鮮食品の各食品種について、光センサが検出した所定の波長域の光強度に基づいて、生鮮食品の鮮度または熟成に関する判定を行うための判定基準の例を示す表である。図8は、生鮮食品の食品群の分類に対応して、光センサが検出した所定の波長域の光強度に基づいて、生鮮食品の鮮度または熟成に関する判定を行うための判定基準の例を示す表である。図7及び図8に示す表に記載された数値は光強度を示し、その単位はLxである。
次に、図7及び図8を参照しながら、光センサにより検出された光強度に基づく鮮度・熟成判定のアルゴリズムの説明を行う。
図8の表を参照しながら、生鮮食品の各食品種について、光センサにより検出された光強度に基づく鮮度・熟成判定のアルゴリズムの例の説明を行う。
まず、肉類のうち、食品種が豚肉の場合の鮮度・熟成判定のアルゴリズムは以下のようになる。
(1)光センサにより検出されたる赤色光の光強度が100以上または青色光の光強度が50以上の場合には、新鮮な可食状態にあると判断する。
(2)光センサにより検出されたる赤色光の光強度が95以上100未満の場合または青色光の光強度が55以上50未満の場合には、要加熱の状態であり、早めに食べるべき状態であると判断する。
(3)光センサにより検出されたる赤色光の光強度が95未満または青色光の光強度が45未満となった場合には、腐敗している状態であると判断する。
魚介類のうち、食品種がマグロの場合の鮮度・熟成判定のアルゴリズムは以下のようになる。
(1)光センサにより検出されたる赤色光の光強度が135以上の場合には、新鮮な可食状態にあると判断する。
(2)光センサにより検出されたる赤色光の光強度が130以上135未満の場合には、要加熱の状態であり、早めに食べるべき状態であると判断する。
(3)光センサにより検出されたる赤色光の光強度が130未満となった場合には、腐敗している状態であると判断する。
野菜のうち、食品種がレタスの場合の鮮度・熟成判定のアルゴリズムは以下のようになる。
[赤色光の場合]
(1)光センサにより検出されたる赤色光の光強度が130以上の場合には、新鮮な可食状態にあると判断する。
(2)光センサにより検出されたる赤色光の光強度が100以上130未満の場合には、要加熱の状態であり、早めに食べるべき状態であると判断する。
(3)光センサにより検出されたる赤色光の光強度が100未満となった場合には、腐敗している状態であると判断する。
[緑色光の場合]
(1)光センサにより検出されたる緑色光の光強度が300以上の場合には、新鮮な可食状態にあると判断する。
(2)光センサにより検出されたる緑色光の光強度が270以上300未満の場合には、要加熱の状態であり、早めに食べるべき状態であると判断する。
(3)光センサにより検出されたる色光の光強度が270未満となった場合には、腐敗している状態であると判断する。
果物のうち、食品種がモモの場合の鮮度・熟成判定のアルゴリズムは以下のようになる。
[緑色光の場合]
(1)光センサにより検出されたる緑色光の光強度が220以上の場合には、新鮮な可食状態にあると判断する。
(2)光センサにより検出されたる緑色光の光強度が200以上220未満の場合には、熟成された食べ頃のであると判断する。
(3)光センサにより検出されたる赤色光の光強度が200未満となった場合には、腐敗している状態であると判断する。
[青色光の場合]
(1)光センサにより検出されたる青色光の光強度が170以上の場合には、新鮮な可食状態にあると判断する。
(2)光センサにより検出されたる青色光の光強度が150以上170未満の場合には、熟成された食べ頃のであると判断する。
(3)光センサにより検出されたる色光の光強度が150未満となった場合には、腐敗している状態であると判断する。
図8に示すように、各食品種だけでなく、食品群の分類において、光センサにより検出された光強度に基づく鮮度・熟成判定のアルゴリズムを形成することもできる。
図8の表を参照しながら、食品群の分類における判定のうち、肉類及び橙・黄・緑系果物の場合を例にとって説明する。
まず、肉類の場合の鮮度・熟成判定のアルゴリズムは以下のようになる。
(1)光センサにより検出されたる赤色光の光強度が100以上の場合または青色光の光強度が50以上の場合には、新鮮な可食状態にあると判断する。
(2)光センサにより検出されたる赤色光の光強度が95以上100未満の場合または青色光の光強度が55以上50未満の場合には、要加熱の状態であり、早めに食べるべき状態であると判断する。
(3)光センサにより検出されたる赤色光の光強度が95未満または青色光の光強度が45未満となった場合となった場合には、腐敗している状態であると判断する。
橙・黄・緑系果物の鮮度・熟成判定のアルゴリズムは以下のようになる。
(1)光センサにより検出されたる緑色光の光強度が200以上の場合には、新鮮な可食状態にあると判断する。
(2)光センサにより検出されたる緑色光の光強度が130以上200未満の場合には、熟成された食べ頃のであると判断する。
(3)光センサにより検出されたる赤色光の光強度が130未満となった場合には、腐敗している状態であると判断する。
果物において、早めに食べるべき状態であるという判定を加えることもできる。つまり、時間の経過とともに、新鮮な状態、熟成した状態、早めに食べるべき状態、及び腐敗した状態のうちのどの状態であるか判定することもできる。また、肉類について、熟成した状態であるか否かを判定することもできる。
更に多くの段階に分けて判定結果を示すこともできる。また、危険度をパーセント等で定量的に示すこともあり得る。また、冷蔵庫に配置されている場合、判定の結果に基づく、冷蔵庫の自動制御も可能である。例えば、要加熱の状態であり、早めに食べるべき状態であると判定された場合、冷蔵庫の冷却能力を高める制御を行うことも考えられる。
以上のように、本実施形態に係る鮮度・熟成判定装置2によれば、可視光が照射された生鮮食品Fから反射された光の所定の波長域の光強度を検出し、当該光強度に基づいて判定を行うので、様々な生鮮食品の鮮度または熟成に関する信頼性の高い判定を実現できる。
また、生鮮食品Fの個々の食品種またはその群に対応して、青色域、緑色域及び赤色域の3つの波長域うち、最適な波長域の光強度に基づいて判定するので、生鮮食品Fの鮮度または熟成に関する判定をより確実に行うことができる。
更に、光センサ10bが検出した所定の波長域の光強度と、細菌数、ビタミンC量、アミノ酸量、糖度といった各生鮮食品に適した鮮度・熟成を示すパラメータとの相関関係により得られた適切な判定基準により、生鮮食品Fの鮮度または熟成に関する判定をより確実に行うことができる。
また、新鮮な状態、熟成した状態、早めに食べるべきまたは要加熱の状態、腐敗した状態といった鮮度や熟成に関する判定を行うので、生鮮食品Fの食品群の分類に応じた適切な判定を行うことができる。
<ガスセンサにより検出されたガス濃度光に基づくアルゴリズムの説明>
図9は、ガスセンサによる検出値及び細菌数の相関関係、及び生鮮食品の鮮度または熟成に関する判定を行うための判定基準の例を示したグラフである。グラフの横軸には細菌数Pを示し、縦軸にはガスセンサによる測定値、つまりセンサ出力S(以下、図9に関する説明においては「センサ出力」と記載する)を示す。縦軸は、1.000の場合が基準値であり、値が1.000から0に近くなるにつれて、検出ガス濃度が増加することを示す。横軸の単位は、CFU/gである。CFUは、Colony Forming Unit(コロニーフォーミングユニット)の略称である。横軸のスケールは対数で示されている。
センサ出力の値は、用いるガスセンサによって異なるが、ガス濃度の物理量はガスセンサが異なっても基本的に同一である。よって、ガスセンサが異なっても、ガス濃度及び細菌数の相関データは不変である。よって、個々のガスセンサにおいてセンサ出力及びガス濃度の換算データを用いれば、図9に示す相関データを鮮度判定に汎用的に用いることができる。
センサ出力−細菌数の相関データは、半導体ガスセンサが設置された密封容器内に試験用の食品を入れ、所定期間を経過したときの所定にガス成分の濃度、つまりガスセンサの出力を記録し、そのセンサ出力に対応した食品の細菌数を計測して記録した。この計測を繰り返して、データを集積した。ここで所定にガス成分は、主にアンモニアガスである。牛肉、豚肉、鶏肉及び魚のそれぞれについて、同様の試験を繰り返してデータを集積して、センサ出力−細菌数の相関データを作成した。これにより、牛肉、豚肉、鶏肉及び魚のそれぞれに関して、センサ出力及び細菌数の精度の高い相関データを得ることができた。
図9では、豚肉及び魚の場合の相関データを示している。比較のために、豚肉及び魚の相関データを同じグラフ上に示している。上記のように、細菌数Pは横軸で示され、単位はCFU/gである。図9から明らかなように、ガスセンサの出力Sが同じ値であっても、豚肉と魚では存在する細菌数Pが異なる。センサ出力Sが1.000に近い場合、つまりガス濃度が非常に低い場合を除いて、センサ出力Sの値が同じであっても、豚肉の細菌数Pの方が魚の細菌数Pより多くなっている。
図9のグラフの横軸に、鮮度に関する判定基準が示されている。
ここで、食品中に介在する細菌(中温性好気性細菌)の菌数の多少により食品の微生物汚染状況(衛生状態)を判断する代表的な衛生指標菌(汚染指標菌)を下表に示す。
(判定の基準を表す表)
この判定基準に基づけば、細菌数が1×10CFU/g以上となると初期腐敗が始まり、1×10CFU/g以上となると腐敗が始まると考えられる。よって、N1=1×10CFU/g,N2=1×10CFU/gとすると、細菌数がN1未満の場合に「可食」と判定し、細菌数がN1以上、N2未満の場合に「要加熱」と判定し、細菌数がN2以の場合には腐敗しており「不可食」と判定する。本実施形態では、細菌数に基づく判定なので、客観性の高い適確な判断が実現できる。
以上のように、ガスセンサのセンサ出力に基づき、以下のような鮮度・熟成判定のアルゴリズムを形成できる。
(1)ガスセンサ出力がN1未満の場合には、新鮮な可食状態にあると判断する。
(2)ガスセンサ出力がN1以上N2未満の場合には、要加熱の状態であり、早めに食べるべき状態であると判断する。
(3)ガスセンサ出力がN2以上となった場合には、腐敗している不可食の状態であると判断する。
<光センサ及びガスセンサによる判定に組み合せに関する説明>
上記のように、肉類に関しては、光センサ及びガスセンサによる両方の判定が可能である。この場合、判定の確率を高めるため、光センサ及びガスセンサによる両方の判定の結果が一致した時点で、判定を確定する制御処理が可能である。また、時間の経過にともない、光センサまたはガスセンサの一方による判定の結果が出た時点で、判定を確定する制御処理も可能である。用途に応じて、最適な制御処理を行うのが好ましい。
更に、光センサ及びガスセンサによる判定結果を組み合わせた演算式を形成して、最適な判断処理を行うこともできる。
本実施形態では、光センサ10bが検出した所定の波長域の光強度だけでなく、ガスセンサ20が検出した所定のガス成分の濃度も用いて、生鮮食品Fの鮮度または熟成に関する判定するので、生鮮食品Fの鮮度または熟成に関する判定をより確実に行うことができる。
また上記の鮮度・熟成判定装置2を備えた冷蔵庫50では、鮮度・熟成判定装置2が奏する任意の作用効果を有することができる。
本発明の実施の形態、実施の態様を説明したが、開示内容は構成の細部において変化してもよく、実施の形態、実施の態様における要素の組合せや順序の変化等は請求された本発明の範囲および思想を逸脱することなく実現し得るものである。
2 鮮度・熟成判定装置
4 収容部
6 外枠部
6a 上面部
6b 下面部
6c 側面部
8 引出部
10 光センサユニット
10a 光源
10b 光センサ
12 ファン
14 ファン
20 ガスセンサ
20a 感知部
30 表示装置
50 冷蔵庫
52 冷蔵室
100 制御部
110 光センサ制御部、
120 ガスセンサ制御部、
130 判定部、
140 表示制御部、

Claims (6)

  1. 生鮮食品の収容部と、
    前記収容部の中に配置された前記生鮮食品に可視光を照射する光源と、
    前記可視光が照射された前記生鮮食品から反射された光の所定の波長域の光強度を検出する光センサと、
    前記光センサが検出した前記所定の波長域の光強度に基づいて、前記生鮮食品の鮮度または熟成に関する判定を行う制御部と、を備えることを特徴とする鮮度・熟成判定装置。
  2. 前記光センサが青色域、緑色域及び赤色域の3つの波長域うちの何れかの光の波長域の光の光強度を検出し、
    前記制御部が、前記生鮮食品の個々の食品種または食品群の分類に応じて、前記3つの波長域の光のうちの何れかの光の光強度に基づいて、前記生鮮食品の鮮度または熟成に関する判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の鮮度・熟成判定装置。
  3. 前記制御部が、前記生鮮食品のうち、肉類または魚介類については、前記光センサが検出した前記所定の波長域の光強度と前記生鮮食品中の細菌数との相関関係に基づく判定基準により判定を行い、野菜については、前記光センサが検出した前記所定の波長域の光強度と前記生鮮食品中のビタミンCまたはアミノ酸量に基づく判定基準により判定を行い、果物については、前記光センサが検出した前記所定の波長域の光強度と前記生鮮食品の糖度との相関関係に基づく判定基準により判定を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の鮮度・熟成判定装置。
  4. 前記制御部が、前記光センサが検出した前記所定の波長域の光強度に基づいて、新鮮な状態、早めに食べるべきまたは要加熱の状態、及び腐敗した状態のうちのどの状態にあるか判定を行うことができ、更に、食品類に応じて、熟成した状態であるか否かの判定も行うこともできることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の鮮度・熟成判定装置。
  5. 前記収容部の中の気体の所定のガス成分の濃度を検出するガスセンサを更に備え、
    前記制御部が、前記光センサが検出した前記所定の波長域の光強度、及びに前記ガスセンサが検出した前記所定のガス成分の濃度に基づいて、前記生鮮食品の鮮度または熟成に関する判定を行うことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の鮮度・熟成判定装置。
  6. 請求項1から5の何れか1項に記載の鮮度・熟成判定装置を備えたことを特徴とする冷蔵庫。
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