JPWO2017130773A1 - 検査装置及び検査システム - Google Patents

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Abstract

検査装置は、被検物を収容する収容部と、収容部に収容された被検物が発生する物質を、検査操作に応じて検出する検出部と、検出部が検出した物質に基づいて、被検物のクオリティを判定する制御部と、を備える。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、日本国特許出願2016−013566号(2016年1月27日出願)の優先権を主張するものであり、当該出願の開示全体を、ここに参照のために取り込む。
本開示は、検査装置及び検査システムに関する。
従来、食品の劣化状況を管理する食品管理システムが知られている。例えば、特許文献1には、容器内に保管された食品の劣化状況に関する情報を収集して、劣化状況を管理する食品管理システムが開示されている。
特開2005−173675号公報
一実施形態に係る検査装置は、収容部と、検出部と、制御部とを備える。前記収容部は、被検物を収容する。前記検出部は、前記収容部に収容された前記被検物が発生する物質を、検査操作に応じて検出する。前記制御部は、前記検出部が検出した前記物質に基づいて、前記被検物のクオリティを判定する。
一実施形態に係る検査システムは、検出装置と検査装置とを備える。前記検出装置は、被検物を収容する収容部と、前記収容部に収容された前記被検物が発生する物質を検出する検出部と、前記検出部が検出した前記物質に関する情報を前記検査装置に送信する通信部と、を備える。前記検査装置は、前記検出装置から前記物質に関する情報を受信する通信部と、前記受信した前記物質に関する情報に基づいて前記被検物のクオリティを判定する制御部と、を備える。
一実施形態に係る検査装置の概略を示す外観斜視図である。 図1に示す検査装置の概略構成を示す機能ブロック図である。 図2に示す制御部が実行する検査処理の一例を示すフローチャートである。 一実施形態に係る検査システムの概略構成を示す機能ブロック図である。
特許文献1に記載の食品管理システムは、容器内に保管された食品の劣化状況を常時監視するものである。そのため、特許文献1に記載の食品管理システムによれば、当該食品管理システムのユーザが、例えば容器内に保管されていない食品の劣化状況を把握したいと考えた場合に、すぐに当該食品の劣化状況を把握できるものではない。本開示の検査装置及び検査システムによれば、利便性を向上可能である。
以下、一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、一実施形態に係る検査装置の概略を示す外観斜視図である。検査装置10は、収容部11と、検出部12と、脱臭処理部13と、報知部14と、入力部15と、制御部16と、記憶部17と、カメラ18とを備える。制御部16及び記憶部17については、後述する図2に示す機能ブロック図を用いて詳細を説明する。
検査装置10は、収容部11の内部に被検物が収容された状態で、検査処理を実行する。すなわち、検査装置10による検査処理の実行に際し、ユーザにより収容部11の内部に被検物が収容される。検査装置10は、収容部11に被検物が収容された状態で、検出部12により、被検物が発生する物質を検出する。検査装置10は、検出部12が検出した物質に基づいて、被検物のクオリティを判定する。このようにして、検査装置10は検査処理を実行する。検査処理の結果は、報知部14から報知される。以下、一実施形態において、一例として、被検物は食品であるとして説明する。
収容部11は、例えば密閉可能である。収容部11の収容室(検査室)11aには、被検物が挿脱可能に収容される。収容部11は、回動可能な蓋11bを備える。検査装置10のユーザは、蓋11bを開けて収容室11aに食品を収容する。蓋11bは、必ずしも回動可能になっていなくてもよい。蓋11bは、ユーザが収容室11aに食品を収容可能な状態となればよい。例えば、収容部11は、上方向又は横方向にスライド可能な蓋11bを備えていてもよい。収容部11は、収容室11aの底部に、例えば食品を載置可能なトレイを備える。
検出部12は、被検物である食品が発生する物質を検出する。検出部12は、例えばにおいセンサであり、食品が発生するにおいを検出する。検出部12は、例えばガスセンサであり、食品が発生するガスを検出する。検出部12は、においのもととなるガス分子を吸着する感応膜と、感応膜におけるガス分子の検出を電気信号に変換するトランスデューサとを備える。
検出部12は、例えば、有機薄膜からなる感応膜と水晶振動子とを備えた水晶振動子式においセンサを備えていてもよい。水晶振動子式においセンサは、感応膜にガス分子が吸着されると、水晶振動子の共振周波数が変化することによって、においを検出する。水晶振動子は、ガス分子の検出を電気信号に変換するトランスデューサとして機能する。
検出部12は、例えば、半導体ガスセンサを備えていてもよい。半導体ガスセンサは、金属酸化物半導体にガス分子が吸着すると、金属酸化物半導体の抵抗値が変化し、ガス濃度を検出する。酸化物半導体は、ガス分子の検出を電気信号に変換するトランスデューサとして機能する。検出部12は、例えば、赤外線吸収スペクトル式ガスセンサ、電気化学式ガスセンサ、接触燃焼式ガスセンサ、又はバイオセンサ等を備えていてもよい。
検出部12は、例えば異なる種類のガス分子を吸着するために、複数種類の感応膜又は金属酸化物を備えていてもよい。検出部12は、複数の水晶振動子式においセンサ、若しくは複数の半導体式ガスセンサ、又はこれらを組み合わせて備えていてもよい。検出部12は、トランスデューサにより変換された電気信号を、においに関する情報として、後述する制御部に送信する。検出部12は、例えば収容部11の内部に配置される。図1では、検出部12は、収容部11の内側の側壁面に配置されている。
脱臭処理部13は、収容部11の内部の脱臭処理を行う。脱臭処理部13は、例えば脱気装置又は脱臭装置等で構成される。脱臭処理部13が脱気装置を含んで構成される場合、脱臭処理部13は、収容部11の内部のガス分子を収容部11の外部に排出(脱気)することにより脱臭を行う。脱臭処理部13がオゾン脱臭装置を含んで構成される場合、脱臭処理部13はオゾンを収容部11の内部に放出する。この場合、放出されたオゾンがガス分子を分解することにより、収容部11の内部が脱臭される。脱臭処理部13が酸素クラスター脱臭装置を含んで構成される場合、脱臭処理部13は、収容部11の内部の酸素分子をイオン化させる。この場合、イオン化された酸素分子(酸素クラスターイオン)が収容部11の内部のガス分子をイオン分解することにより、収容部11の内部が脱臭される。
脱臭処理部13は、例えば収容部11の内部に配置される。図1では、脱臭処理部13は、収容部11の内側の側壁面に配置されている。
報知部14は、検査装置10による検査処理の結果を報知する。報知部14は、例えば、画像、文字、色彩の表示若しくは発光等による視覚的な方法、音声等の聴覚的な方法、又はそれらの組み合わせにより報知を行うことができる。報知部14は、視覚的な方法で報知を行う場合、例えば、表示デバイスとして、画像又は文字を表示することにより報知を行う。報知部14は、例えば、LED等の発光素子を発光させることにより報知を行ってもよい。報知部14は、聴覚的な方法で報知を行う場合、例えば、スピーカ等の音発生デバイスとして、アラーム音や音声ガイド等を出力することにより報知を行う。報知部14が行う報知は、視覚的又は聴覚的な方法に限られず、被検者が認識可能な任意の方法であってもよい。例えば、報知部14は、振動パターン等により、報知を行ってもよい。
図1に示す例では、報知部14は、収容部11の外部に配置された表示デバイスであり、画像、文字又は色彩等により、検査処理の結果を報知する。
入力部15は、ユーザからの操作入力を受け付けるものであり、例えば、操作ボタン(操作キー)から構成される。入力部15をタッチスクリーンにより構成し、報知部14である表示デバイスの一部にユーザからの操作入力を受け付ける入力領域を表示して、ユーザによるタッチ操作入力を受け付けてもよい。ユーザは、例えば、入力部15の操作により(検査操作により)、検査装置10に検査の開始を指示してもよい。ユーザは、例えば、入力部15の操作により、被検物である食品の種類を入力してもよい。
検査装置10は、カメラ18を備えていてもよい。カメラ18は、検査装置10の制御に基づき、被検物を撮像する。撮像された被検物に関する情報は、においに関する情報とともに、後述する制御部に送信される。
図2は、図1に示す検査装置10の概略構成を示す機能ブロック図である。図2に示すように、検査装置10は、検出部12と、脱臭処理部13と、報知部14と、入力部15と、制御部16と、記憶部17と、カメラ18とを備える。
制御部16は、検査装置10の各機能ブロックをはじめとして、検査装置10の全体を制御及び管理するプロセッサである。制御部16は、制御手順を規定したプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサで構成される。このようなプログラムは、例えば記憶部17又は外部の記憶媒体に格納される。
検査装置10は、以下にさらに詳細に述べられるように、種々の機能を実行するための制御及び処理能力を提供するために、少なくとも1つのプロセッサ16aを含む制御部16を備える。
種々の実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサ16aは、単一の集積回路(IC)として、又は複数の通信可能に接続された集積回路IC及び/又はディスクリート回路(discrete circuits)として実行されてもよい。少なくとも1つのプロセッサ16aは、種々の既知の技術に従って実行されることが可能である。
1つの実施形態において、プロセッサ16aは、例えば、関連するメモリに記憶された指示を実行することによって1以上のデータ計算手続又は処理を実行するように構成された1以上の回路又はユニットを含む。他の実施形態において、プロセッサ16aは、1以上のデータ計算手続き又は処理を実行するように構成されたファームウェア(例えば、ディスクリートロジックコンポーネント)であってもよい。
種々の実施形態によれば、プロセッサ16aは、1以上のプロセッサ、コントローラ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号処理装置、プログラマブルロジックデバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらのデバイス若しくは構成の任意の組み合わせ、又は他の既知のデバイスおよび構成の組み合わせを含み、以下に説明される機能を実行してもよい。
制御部16は、検査装置10の全体を制御することにより、検査装置10による検査処理を実行する。例えば、制御部16は、検査装置10のユーザによる、入力部15への所定の操作入力に基づき、検出部12を起動する。制御部16により起動された検出部12は、食品が発生するにおいの検出を開始する。制御部16は、検出部12により検出されたにおいに関する情報を、検出部12から取得する。
制御部16は、検出部12が検出したにおいに基づいて、食品のクオリティを判定する。すなわち、制御部16は、検出部12から取得したにおいに関する情報に基づき、食品のクオリティを判定する。例えば、検出部12は、エチレン系、アンモニア系、アルコール系、アルデヒド系、硫黄系のガス分子を吸着する複数の異なるにおいセンサを備えていてもよい。制御部16は、複数のにおいセンサが検出した複数の信号に基づいて、食品のクオリティを判定してもよい。食品が発生するにおいの元となるガス分子の成分及び各成分の割合等は、各食品と、当該食品のクオリティとにより、それぞれ異なる。そのため、制御部16は、においに関する情報である、においの元となるガス分子の成分及び各成分の割合等に基づいて、食品のクオリティを判定する。例えば、制御部16は、複数のにおいセンサの出力と出力の割合とに基づいて、食品のクオリティを判定してもよい。例えば、制御部16は、複数のにおいセンサの応答の特徴量(出力値、時定数等)に基づいて、食品のクオリティを判定してもよい。例えば、検出部12は、エチレン系、アルコール系、硫黄系、アンモニア系の複数のにおいセンサを備えていてもよい。例えば野菜のクオリティを判定する場合、制御部16は、複数のにおいセンサの出力の中から、アルコール系、硫黄系、アンモニア系のにおいセンサの出力が所定値以上に増大すると、クオリティが低下した、と判定してもよい。制御部16は、記憶部17に記憶された、食品が発生するにおいと当該食品のクオリティとを対応付けた情報(データ)を参照して、食品のクオリティを判定する。ここで食品のクオリティとは、食品に関する性質又は品質をいう。
例えば、食品のクオリティは、食品が腐っているか否かである。この場合、制御部16は、においに関する情報に基づき、食品が腐っているか否かを判定する。制御部16は、食品の腐敗の程度を判定してもよい。
例えば、食品のクオリティは、食品が食べごろか否かである。この場合、制御部16は、においに関する情報に基づき、食品が食べごろであるか否かを判定する。制御部16は、食品が食べごろになる時期を判定してもよい。
例えば、食品のクオリティは、食品の熟成度である。この場合、制御部16は、においに関する情報に基づき、食品の熟成度、つまり食品(例えば肉等)がどの程度熟成しているかを判定する。
例えば、食品のクオリティは、食品の鮮度である。この場合、制御部16は、においに関する情報に基づき、食品の鮮度、つまり食品がどの程度新鮮であるかを判定する。
例えば、食品のクオリティは、食品の産地である。この場合、制御部16は、においに関する情報に基づき、食品の産地を判定する。具体的には、制御部16は、例えば食品が国内産であるが外国産であるかを判定する。制御部16は、食品の具体的な産地を特定してもよい。
例えば、食品のクオリティは、食品の残留農薬の程度である。この場合、制御部16は、においに関する情報に基づき、食品の残留農薬の程度、つまり食品の残留農薬の量を判定する。
食品のクオリティは、上述の例に限られず、食品に関する他の任意の性質又は品質であってよい。制御部16は、主成分分析等の統計的手法、又はニューラルネットワークを用いてにおいを判定してもよい。制御部16は、あらかじめ食品のクオリティ毎に、複数のにおいセンサの応答の特徴量を抽出する学習プロセスを実施し、データを作成してもよい。制御部16は、記憶部17に学習済のデータを記憶させてもよい。制御部16は、記憶部17に記憶された学習済のデータと、検出部12で検出されたデータとのマッチング度合いにより、食品のクオリティを判定してもよい。制御部16は、新たに検出されたデータを基に、記憶部17に記憶された学習済のデータを更新してもよい。
制御部16は、検出部12によって検出されたにおいに関する情報及びカメラ18によって撮像された被検物に関する情報に基づいて、食品のクオリティを判定してもよい。制御部16は、例えば、カメラ18によって撮像された被検物に関する情報に基づいて、食品の種類を推定する。記憶部17には、食品の種類ごとに、食品が発生するにおいと当該食品のクオリティとを対応付けた複数の情報(データ)が記憶されている。制御部16は、推定された食品の種類に対応する情報(データ)を参照して、食品のクオリティを判定してもよい。
制御部16は、においに関する情報及び入力部15の操作により入力された食品の種類に基づいて、食品のクオリティを判定してもよい。この場合、制御部16は、入力された食品の種類に対応する情報(データ)を参照して、食品のクオリティを判定してもよい。
制御部16は、判定した食品のクオリティに関する情報を、検査処理の結果として、報知部14から報知する。報知の方法は、上述の通り、被検者が認識可能な任意の方法であってよい。報知部14が図1に示すように表示デバイスである場合には、制御部16は、表示デバイスにおける、画像、文字又は色彩の表示により、報知を行う。
制御部16は、判定した食品のクオリティに関する情報を、例えば履歴データとして、記憶部17に記憶させてよい。
制御部16は、検出部12によるにおいの検出前又は検出後に、収容部11の内部のリフレッシュ処理を実行してもよい。リフレッシュ処理は、検出部12によるにおいの検出において、検出誤差となり得る要因を低減するための処理である。制御部16は、例えば脱臭処理部13を起動して、収容部11の内部の脱気又は脱臭を行うことにより、リフレッシュ処理を行う。制御部16は、例えば検出部12を初期化することにより、リフレッシュ処理を行ってもよい。検出部12は、初期化されることによって、初期化された時点での収容部11の内部の状態を基準に、例えば新たに収容部11に収容された食品が発生するにおいによる収容部11の内部のにおいの変化を検出する。
制御部16は、においの検出前にリフレッシュ処理を行うことにより、においの検出精度を向上させることができる。制御部16は、においの検出後にリフレッシュ処理を行うことにより、次の検出処理におけるにおいの検出精度を向上させることができる。
記憶部17は、半導体メモリ又は磁気メモリ等で構成することができ、各種情報や検査装置10を動作させるためのプログラム等を記憶するとともに、ワークメモリとしても機能する。記憶部17は、例えば食品が発生するにおいと当該食品のクオリティとを対応付けた情報(データ)を記憶する。記憶部17は、例えば検査装置10による検出処理の結果を、履歴データとして記憶してもよい。
カメラ18は、収容部11内に収容した食品を撮像する。カメラ18は、撮像した食品に関する情報を、制御部16に送信する。検査装置10は、カメラ18の撮像時に、フラッシュ撮影をするための発光部をさらに備えていてもよい。
次に、検査装置10が検査処理を行う際に、制御部16が実行する処理の一例について、図3に示すフローチャートを参照して説明する。ここでは、制御部16が、検出部12によるにおいの検出処理の前にリフレッシュ処理を行うとして説明する。
ユーザは、検査装置10を使用して食品のクオリティの検査を行う場合、まず、検査装置10の蓋11bを開けて、検査対象である食品を、収容部11に収容する。そして、ユーザは、蓋11bを閉めて、収容部11を密閉する。その後、ユーザは、入力部15への操作入力により(検査操作により)、検査装置10に検査処理を開始させる。
ユーザが上記所定の操作入力を行うと、制御部16は、図3に示すフローを開始する。
制御部16は、例えば脱臭処理部13を起動する等して、リフレッシュ処理を実行する(ステップS11)。
制御部16は、検出部12を起動する(ステップS12)。制御部16による検出部12の起動により、検出部12は、収容部11に収容された食品が発生するにおいの検出を開始する。
制御部16は、検出部12が取得したにおいに関する情報を、検出部12から取得する(ステップS13)。
制御部16は、取得したにおいに関する情報に基づき、記憶部17に記憶されたデータを参照して、食品のクオリティを判定する(ステップS14)。
制御部16は、ステップS14で判定した食品のクオリティに関する情報を、報知部14から報知する(ステップS15)。ユーザは、報知部14における報知により、食品のクオリティを知ることができる。
制御部16は、ステップS14で判定した食品のクオリティに関する情報を、記憶部17に記憶する(ステップS16)。
制御部16は、ステップS14において食品のクオリティを判定する前に、カメラ18を用いて被検物を撮像し、撮像された被検物に関する情報に基づいて、食品の種類を推定してもよい。この場合、制御部16は、推定された食品の種類に対応する情報(データ)を参照して、食品のクオリティを判定してもよい。
このように、一実施形態に係る検査装置10は、検査操作に応じて収容部11に収容された食品が発生するにおいを検出部12により検出する。検査装置10は、検出したにおいに基づいて、食品のクオリティを判定する。そのため、ユーザは、食品のクオリティを把握したいと考えた場合に、当該食品を収容部11に入れて、検査装置10により検査処理を実行させることにより、食品のクオリティをすぐに知ることができる。従って、検査装置10によれば、ユーザの必要性に応じて、食品のクオリティを検査できるため、従来の装置と比較して、利便性を向上可能である。
一実施形態に係る検査装置10によれば、収容部11に収容する食品を取り替えることにより、1つの検査装置10で複数の食品のクオリティを検査することができる。
検査装置は、上記実施形態にのみ限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。例えば、各構成部、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
例えば、上記実施形態において、検出部12は、食品が発生するにおいを検出するにおいセンサであると説明したが、検出部12は、においセンサ以外のセンサであってもよい。例えば、検出部12は、被検物が発生する無臭のガス分子を検出するガスセンサ等であってもよい。
例えば、上記実施形態に係る検査装置10は、においを検出する検出部12と、食品のクオリティを判定する制御部16とを備えると説明したが、においを検出する機能部とクオリティを判定する機能部とは、互いに通信可能なそれぞれ異なる装置が備えていてもよい。においを検出する機能部とクオリティを判定する機能部とが、それぞれ異なる装置に備えられる場合について、図4を参照して説明する。
図4は、一実施形態に係る検査システムの概略構成を示す機能ブロック図である。図4に示すように、検査システム20は、検出装置30と、検査装置40と備える。検出装置30と検査装置40とは、例えばインターネット回線、WAN(Wide Area Network)又はLAN(Local Area Network)等のネットワーク50を介して相互に通信可能に接続される。
検出装置30は、例えば図1に示す検査装置10と同様に、蓋を備える収容部として構成されている。検出装置30は、検出部32と、脱臭処理部33と、報知部34と、入力部35と、制御部36と、記憶部37と、通信部38と、カメラ39とを備える。検出部32、脱臭処理部33、報知部34、入力部35及びカメラ39の機能は、図1を参照して説明した検出部12、脱臭処理部13、報知部14、入力部15及びカメラ18の機能と、それぞれ同様であるため、ここでは、説明を省略する。
制御部36は、検出装置30の各機能ブロックをはじめとして、検出装置30の全体を制御及び管理する。制御部36は、種々の機能を実行するための制御及び処理能力を提供するために、少なくとも1つのプロセッサ36aを含んでよい。制御部36は、図2を参照して説明した制御部16とは異なり、食品のクオリティを判定しない。制御部36は、検出部32から取得したにおいに関する情報を、通信部38から検査装置40に送信する。制御部36は、カメラ39から取得した、撮像された被検物に関する情報を、通信部38から検査装置40に送信してもよい。
制御部36は、検査装置40から、検査装置40が判定した食品のクオリティに関する情報を取得する。制御部36は、食品のクオリティに関する情報を取得すると、食品のクオリティに関する情報を、報知部34から報知する。制御部36は、食品のクオリティに関する情報を、記憶部37に記憶してもよい。
通信部38は、検査装置40と有線通信又は無線通信を行うことにより、各種情報の送受信を行う。通信部38は、例えば、検査装置40ににおいに関する情報を送信する。通信部38は、例えば、検査装置40から食品のクオリティに関する情報を受信する。検出装置30から検査装置40へのにおいに関する情報の送信は、例えば制御部36が検出部32からにおいに関する情報を取得するたびに実行されてもよく、例えばユーザにより検出装置30に対して所定の操作入力が行われた場合に実行されてもよい。通信部38は、例えば、検出装置30から、撮像された被検物に関する情報を受信してもよい。
検査装置40は、例えばサーバ装置として構成される。検査装置40は、制御部46と、記憶部47と、通信部48とを備える。
制御部46は、検査装置40の各機能ブロックをはじめとして、検査装置40の全体を制御及び管理する。制御部46は、種々の機能を実行するための制御及び処理能力を提供するために、少なくとも1つのプロセッサ46aを含んでよい。制御部46は、通信部48が検出装置30から受信したにおいに関する情報に基づいて、食品のクオリティを判定する。このとき、制御部46は、記憶部47に記憶された、食品が発生するにおいと当該食品のクオリティとを対応付けた情報(データ)を参照して、食品のクオリティを判定する。制御部46は、判定した食品のクオリティに関する情報を、通信部48から検出装置30に送信する。制御部46は、撮像された被検物に関する情報に基づいて、食品の種類を推定した後に、食品のクオリティを判定してもよい。
通信部48は、ネットワーク50を介して検出装置30と通信を行うことにより、各種情報の送受信を行う。通信部48は、例えば、検出装置30からにおいに関する情報を受信する。通信部48は、例えば、検出装置30に食品のクオリティに関する情報を送信する。
図4に一例として示した検査システム20において、ユーザは、図1及び図2を参照して説明した検査装置10の使用方法と同様の方法で、検出装置30を使用することにより、検出装置30ににおいに関する情報を検出させることができる。ユーザは、検出装置30の報知部34における報知により、食品のクオリティを知ることができる。
特に、検査システム20では、サーバ装置である検査装置40が食品のクオリティを判定するため、検査装置40の制御部46が参照する記憶部47内のデータを、必要に応じてアップデートすることができる。つまり、検査システム20によれば、アップデートされたデータに基づいて、食品のクオリティが判定される。
10、40 検査装置
11 収容部
11a 収容室
11b 蓋
12、32 検出部
13、33 脱臭処理部
14、34 報知部
15、35 入力部
16、36、46 制御部
16a、36a、46a プロセッサ
17、37、47 記憶部
18、39 カメラ
20 検査システム
30 検出装置
38、48 通信部
50 ネットワーク

Claims (8)

  1. 被検物を収容する収容部と、
    前記収容部に収容された前記被検物が発生する物質を、検査操作に応じて検出する検出部と、
    前記検出部が検出した前記物質に基づいて、前記被検物のクオリティを判定する制御部と、
    を備える検査装置。
  2. 前記検出部が前記物質を検出する前に、前記収容部のリフレッシュ処理を実行する、請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記検出部が前記物質を検出した後に、前記収容部のリフレッシュ処理を実行する、請求項1に記載の検査装置。
  4. 前記リフレッシュ処理は、前記収容部の脱気及び脱臭、並びに前記検出部の初期化の少なくとも一つを含む、請求項2又は請求項3に記載の検査装置。
  5. 被検物が発生する物質と該被検物のクオリティとを対応付けた情報を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記情報を参照して、前記収容部に収容された被検物のクオリティを判定する、
    請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の検査装置。
  6. 前記制御部が判定した前記クオリティに関する情報を報知する報知部をさらに備える、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の検査装置。
  7. 前記被検物は食品であり、
    前記制御部は、前記食品のクオリティとして、前記食品が腐っているか否か、前記食品が食べごろであるか否か、前記食品の熟成度、前記食品の鮮度、前記食品の産地又は前記食品の残留農薬の程度の少なくとも一つを判定する、
    請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の検査装置。
  8. 検出装置と検査装置とを備え、
    前記検出装置は、被検物を収容する収容部と、前記収容部に収容された前記被検物が発生する物質を検出する検出部と、前記検出部が検出した前記物質に関する情報を前記検査装置に送信する通信部と、を備え、
    前記検査装置は、前記検出装置から前記物質に関する情報を受信する通信部と、前記受信した前記物質に関する情報に基づいて前記被検物のクオリティを判定する制御部と、を備える、
    検査システム。

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