JP2011094982A - ネットワークシステム、精度管理方法、成分分析装置、および管理サーバ - Google Patents
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Abstract
【課題】成分分析装置で利用されるモデルデータを随時補正することによって成分分析の精度を向上させる。
【解決手段】成分分析装置100A,100B,100Cは、分析対象物に光を照射することによって反射光あるいは透過光のスペクトルを取得し、スペクトルのモデルを参照することによって、取得されたスペクトルに基づいて分析対象物の成分を分析し、分析結果を管理サーバへ送信する。管理サーバ200は、成分分析装置から受信した分析結果に基づいて管理データを更新し、分析結果と管理データとに基づいて補正用データを生成し、補正用データを成分分析装置へ送信する。成分分析装置は、管理サーバからの補正用データに基づいてスペクトルのモデルを補正する。
【選択図】図1
【解決手段】成分分析装置100A,100B,100Cは、分析対象物に光を照射することによって反射光あるいは透過光のスペクトルを取得し、スペクトルのモデルを参照することによって、取得されたスペクトルに基づいて分析対象物の成分を分析し、分析結果を管理サーバへ送信する。管理サーバ200は、成分分析装置から受信した分析結果に基づいて管理データを更新し、分析結果と管理データとに基づいて補正用データを生成し、補正用データを成分分析装置へ送信する。成分分析装置は、管理サーバからの補正用データに基づいてスペクトルのモデルを補正する。
【選択図】図1
Description
本発明は、分析対象物に光を照射して反射光あるいは透過光のスペクトルを取得することによって分析対象物の成分を分析する成分分析装置の精度を向上させるためのネットワークシステム、精度管理方法、成分分析装置、および管理サーバに関する。
成分分析において、分析対象物に光を照射することによって透過光あるいは反射光の光スペクトルを取得し、多変量解析などの計算手法を用いて分析対象物の成分を分析する方法が知られている。
一般に物質は特定の波長の光を吸収する。物質によって吸収される光の波長およびその吸光度は、当該物質に含まれる成分やその濃度に相関がある。吸光度は、透過光や反射光の光スペクトルから求めることができる。そのため、光スペクトルを測定し、その光スペクトルから波長毎の吸光度すなわち吸光度スペクトルを求め、測定対象の成分の種類や濃度に対する吸光度スペクトルの変化を分析することによって、測定対象の成分やその濃度についての情報を取得することができる。
たとえば、予め特定の成分を含むことがわかっている特定の対象物の吸光度スペクトルと、当該対象物に含まれる成分の種類と濃度と成分量との関係式を導出したり、吸光度スペクトルについてのパターン認識を行ったりすることによって、将来の成分分析処理のためのスペクトルのモデル(以下、モデルデータという。)を予め作成しておく。そして、当該関係式やパターン認識を利用することによって、未知の分析対象物から得られる光スペクトルを分析すれば、当該分析対象物に含まれる成分の種類、当該成分の濃度、当該成分の量などを算出することができる(定量分析)。あるいは、分析対象物の特性を識別したり、分析対象物に含まれる成分の種類を分類したりすることができる(定性分析)。
より詳細には、定量分析であれば、モデルデータとして、吸光度スペクトルと成分の濃度との関係式(検量線と呼ばれる。)を予め導出しておく。定性分析であれば、モデルデータとして、吸光度スペクトルのパターンと分析対象物の特性との関係を示すパターン(キャリブレーションモデルと呼ばれる)を予め作成しておく。言い換えれば、検量線やキャリブレーションモデルは、特定の物質の特性や特定の成分の存在や当該成分の濃度と、吸光度との関係を数学的に表したものともいえる。
こうした手法は、分析対象物を非破壊で成分分析できるため、従来から広く一般的に用いられている。
たとえば、農業の分野では、特開2001−133401号公報(特許文献1)に、光学的測定装置が開示されている。特開2001−133401号公報(特許文献1)によると、受光器は、その光軸がコンベアの長手方向と直交するように配設してあり、投光器は、その光軸が受光器の光軸とコンベアの幅方向の略中央で交わり、投光器の光軸と受光器の光軸とがなす角の角度は15°以上20°以下になるように配置してある。コンベアの両側には、側壁がコンベアに沿って立設してあり、側壁の投光器及び受光器に対向する部分、及び側壁の光源及びフォトセンサに対向する部分には、光ビームを通過させるべく、所要直径の開口が設けてある。受光器側の側壁の、投光器からの光が照射され得る部分であって前述した開口を除く部分には低光反射板が取り付けてある。
また、食品産業では、特開2005−292128号公報(特許文献2)に、物体のカロリー測定方法及び物体のカロリー測定装置が開示されている。特開2005−292128号公報(特許文献2)によると、装置は、被検対象の物体が載置されるテーブルを有した物体保持部と、テーブル上に載置された被検対象の物体に近赤外領域の光を照射する光源部と、この物体からの反射光あるいは透過光を受光する受光部と、受光部が受光した光の吸光度に基づいて物体のカロリーを算出する制御部とを備える。制御部が、予め、カロリー既知のサンプル物体に照射されるとともにサンプル物体から反射あるいは透過された近赤外線の吸光度における二次微分スペクトルの重回帰分析により算出された回帰式と、受光部が受光した光の吸光度とから物体のカロリーを演算する。
また、水質検査では、特開2003−75341号公報(特許文献3)に、溶存・懸濁性物質濃度を近赤外分光法によって計測する方法が開示されている。特開2003−75341号公報(特許文献3)によると、溶存・懸濁性物質を含む被測定溶液中の水質汚濁項目、T−N、NH4−N、NO3−N、NO2−N、T−P、P04−P、有機物質、クロロフィルa、フミン酸について、被測定溶液中の溶存・懸濁性物質をろ過、分離し、その残渣に1260〜1290nm、1350〜1460nm、1560〜1590nm、1610〜1680nm、1740〜1880nm、2030〜2065、2080〜2280nm、2300〜2360nm、2400〜2480nmの波長の近赤外光を順次照射し、残渣から反射または透過してくる反射光又は透過光をセンサによって検出し、吸光度スぺクトルを計測し、溶存・懸濁性物質濃度を近赤外線分光法によって計測する。
このような成分分析の精度は検量線やキャリブレーションモデルの精度に依存する。検量線やキャリブレーションモデルは、環境、測定条件、分析対象物の種類によって大きく左右される。分析に必要とされる精度も、分析対象物によって異なる。そのため、分析対象物の、種類、環境、測定条件に最適な検量線やキャリブレーションモデルを用いて、当該分析対象物の成分を分析することが好ましい。つまり、成分分析装置は、分析対象物の種類、環境、測定条件に適した、より新しいモデルデータを準備しておくことが好ましい。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的の1つは、成分分析装置で利用されるモデルデータを補正することによって成分分析の精度を向上させることである。
この発明のある局面に従うと、複数の成分分析装置と管理サーバとを備えるネットワークシステムが提供される。複数の成分分析装置の各々は、端末通信インターフェイスと、分析対象物に光を照射することによって反射光あるいは透過光のスペクトルを取得するための測定デバイスと、成分毎のスペクトルのモデルを記憶するための端末メモリと、端末メモリのモデルを参照することによって、取得されたスペクトルに基づいて分析対象物の成分を分析し、分析結果を端末メモリに記憶するための分析処理手段と、端末通信インターフェイスを介して分析結果を管理サーバへ送信し、管理サーバからの補正用データに基づいて端末メモリのモデルを補正するための端末補正手段とを含む。管理サーバは、サーバ通信インターフェイスと、モデルを補正するための管理データを記憶するためのサーバメモリと、サーバ通信インターフェイスを介して成分分析装置から受信した分析結果に基づいて管理データを更新するための更新手段と、分析結果と管理データとに基づいて補正用データを生成し、サーバ通信インターフェイスを介して補正用データを成分分析装置へ送信するためのサーバ補正手段とを含む。
好ましくは、成分分析装置は、分析結果に基づいてモデルの補正が必要か否かを判断するための端末判断手段をさらに含む。端末補正手段は、モデルの補正が必要であると判断されたときに、端末通信インターフェイスを介して分析結果を管理サーバへ送信し、管理サーバからの補正用データに基づいて端末メモリのモデルを補正する。
好ましくは、分析処理手段は、モデルの補正後に分析対象物の成分を再度分析し、分析結果を端末メモリに記憶する。端末判断手段は、分析結果に基づいてモデルの補正が必要か否かを再度判断する。
好ましくは、端末判断手段は、分析結果の経時変化に基づいて、モデルの補正が必要か否かを判断する。
好ましくは、管理サーバは、分析結果に基づいて、モデルの補正が必要か否かを判断するためのサーバ判断手段をさらに含む。サーバ補正手段は、モデルの補正が必要であると判断されたときに、分析結果と管理データとに基づいて補正用データを生成し、サーバ通信インターフェイスを介して補正用データを成分分析装置に送信する。
好ましくは、分析処理手段は、モデルの補正後に分析対象物の成分を再度分析し、端末通信インターフェイスを介して分析結果を管理サーバに送信する。サーバ判断手段は、成分分析装置からの分析結果に基づいてモデルの補正が必要か否かを再度判断する。
好ましくは、成分分析装置は、分析条件を受け付けるための入力デバイスをさらに含む。分析結果は、分析条件を含む。
好ましくは、成分分析装置は、分析結果を表示するための出力デバイスをさらに含む。
好ましくは、分析結果は、取得されたスペクトルを示す情報および成分分析に利用されたモデルを示す情報の少なくともいずれかを含む。
好ましくは、分析結果は、取得されたスペクトルを示す情報および成分分析に利用されたモデルを示す情報の少なくともいずれかを含む。
好ましくは、端末補正手段は、成分分析の実行中であるか否かを判断し、成分分析の実行中でないときに、補正用データに基づいてモデルを補正する。
好ましくは、分析対象物は、食品である。
好ましくは、ネットワークシステムは、複数の成分分析装置のいずれかと接続可能なホームサーバと、ホームサーバに接続可能な他の電気機器とをさらに備える。成分分析装置は、ホームサーバを介して、分析結果とともに他の電気機器の使用履歴を管理サーバに送信する。
好ましくは、ネットワークシステムは、複数の成分分析装置のいずれかと接続可能なホームサーバと、ホームサーバに接続可能な他の電気機器とをさらに備える。成分分析装置は、ホームサーバを介して、分析結果とともに他の電気機器の使用履歴を管理サーバに送信する。
好ましくは、他の電気機器の使用履歴は、他の電気機器によって測定された温度および湿度の少なくともいずれかと、対応する日時とを含む。
好ましくは、他の電気機器は、庫内の温度および湿度の少なくともいずれかをコントロール可能な冷蔵庫である。
好ましくは、他の電気機器は、室内の温度および湿度の少なくともいずれかをコントロール可能な空調機である。
この発明の別の局面に従うと、複数の成分分析装置と管理サーバとを含むネットワークシステムにおける精度管理方法が提供される。成分分析装置は成分毎のスペクトルのモデルを記憶する。管理サーバはモデルを補正するための管理データを記憶する。精度管理方法は、成分分析装置が、分析対象物に光を照射することによって反射光あるいは透過光のスペクトルを取得するステップと、成分分析装置が、モデルを参照することによって、取得されたスペクトルに基づいて分析対象物の成分を分析するステップと、成分分析装置が、分析結果を管理サーバへ送信するステップと、管理サーバが、成分分析装置から受信した分析結果に基づいて管理データを更新するステップと、管理サーバが、分析結果と管理データとに基づいて補正用データを生成し、補正用データを成分分析装置へ送信するステップと、成分分析装置が、管理サーバからの補正用データに基づいてモデルを補正するステップとを備える。
この発明の別の局面に従うと、管理サーバと接続可能な成分分析装置が提供される。成分分析装置は、端末通信インターフェイスと、分析対象物に光を照射することによって反射光あるいは透過光のスペクトルを取得するための測定デバイスと、成分毎のスペクトルのモデルを記憶するための端末メモリと、モデルを参照することによって、取得されたスペクトルに基づいて分析対象物の成分を分析し、分析結果を端末メモリに記憶するための分析処理手段と、端末通信インターフェイスを介して分析結果を管理サーバへ送信し、管理サーバからの補正用データに基づいてモデルを補正するための端末補正手段とを備える。
この発明の別の局面に従うと、複数の成分分析装置と接続可能な管理サーバが提供される。管理サーバは、サーバ通信インターフェイスと、成分分析に利用されるモデルを補正するための管理データを記憶するためのサーバメモリと、サーバ通信インターフェイスを介して成分分析装置から受信した分析結果に基づいて管理データを更新するための更新手段と、分析結果と管理データとに基づいて補正用データを生成し、サーバ通信インターフェイスを介して補正用データを成分分析装置へ送信するためのサーバ補正手段とを含む。
以上のように、本発明によって、成分分析装置で利用されるモデルデータを補正することによって成分分析の精度を向上させることが可能になる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
<ネットワークシステム1の全体構成>
まず、図1を参照して、本実施の形態に係るネットワークシステム1の全体構成について説明する。図1は、本実施の形態に係るネットワークシステム1の全体構成を示すイメージ図である。
<ネットワークシステム1の全体構成>
まず、図1を参照して、本実施の形態に係るネットワークシステム1の全体構成について説明する。図1は、本実施の形態に係るネットワークシステム1の全体構成を示すイメージ図である。
本実施の形態に係るネットワークシステム1は、複数の成分分析装置100A,100B,100Cと、管理サーバ200とを含む。成分分析装置100A,100B,100Cは、たとえば、オーブンレンジや、電子レンジや、冷蔵庫や、洗濯機や、エアーコンディショナーや、ワインセラーなどによって実現される。成分分析装置100A,100B,100Cのそれぞれは、一般の住宅10A,10B,10Cに設置されている。
成分分析装置100A,100B,100Cのそれぞれと、管理サーバ200とは、ネットワーク300を介して互いにデータを送受信できる。ネットワーク300は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などの専用回線や、インターネットや仮想プライベートネットワークなどの公衆回線からなり、さらにその一部または全部が無線LANなどの無線通信回線であってもよい。
以下では、成分分析装置100A,100B,100Cを総称して、成分分析装置100ともいう。成分分析装置100は、予め成分毎のスペクトルのモデル(モデルデータ)を記憶する。成分分析装置100は、食品や洗濯物や室内の空気などの分析対象物に光を照射することによって反射光あるいは透過光のスペクトルを取得する。成分分析装置100は、モデルデータと今回取得されたスペクトルとに基づいて分析対象物の成分を分析する。成分分析装置100は、ネットワーク300を介して、分析結果を管理サーバ200へ送信する。成分分析装置100は、分析結果が所定の条件を満たす場合に、あるいは分析結果が所定の条件を満たさない場合に、あるいは所定のタイミングで、分析結果を管理サーバ200に送信する。
管理サーバ200は、成分分析装置100に記憶されるべきモデルデータを補正するための管理データを予め記憶する。管理サーバ200は、それぞれの成分分析装置100から成分分析に関する最新のデータ(分析結果)を取得して、分析結果を蓄積する。管理サーバ200は、蓄積された多量の分析結果を参照することによって、管理データを更新する。管理サーバ200は、管理データに基づいて、それぞれの成分分析装置100に適した補正用データを生成する。管理サーバ200は、補正用データをそれぞれの成分分析装置100に送信する。
成分分析装置100は、管理サーバ200からの補正用データに基づいて、成分毎のモデルデータを補正する。このようにして、成分分析装置100は、適切な成分毎のモデルデータを利用して、分析対象物の成分を分析することができる。
以下、このような機能を実現するための、ネットワークシステム1の具体的な構成について詳述する。
<成分分析装置のハードウェア構成>
まずは、成分分析装置100のハードウェア構成について説明する。図2は、本実施の形態に係る成分分析装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
まずは、成分分析装置100のハードウェア構成について説明する。図2は、本実施の形態に係る成分分析装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2を参照して、成分分析装置100は、相互に内部バスで接続されたディスプレイ102と、操作ボタン103と、測定デバイス104と、CPU(Central Process Unit)105と、メモリ106と、端末通信インターフェイス109とを含む。
ディスプレイ102は、CPU105からの信号に応じて、画像やテキストなどを表示する。
操作ボタン103は、スイッチやタブレットから構成され、ユーザから各種の命令を受け付ける。たとえば、操作ボタン103は、ユーザから、分析命令や分析対象物の種類や分析対象物の量などを受け付けて、それらの情報をCPU105に入力する。
測定デバイス104は、分析対象物に光を照射して、分析対象物からの反射光あるいは透過光を受ける。測定デバイス104は、反射光あるいは透過光の波長毎の強度を示すデータをCPU105に入力する。すなわち、測定デバイス104は、あるいは測定デバイス104とCPU105とは、分析対象物に対応する光スペクトルを取得する。
CPU105は、成分分析装置100の各部を制御する。CPU105は、メモリ106に記憶されているプログラムを実行することによって、各種の演算を行なう。このプログラムは、成分分析を行なうためのプログラム、各部の制御プログラム、サブルーチン、検量線やキャリブレーションモデルの精度管理プログラム、通信処理用のプログラム、分析結果の精度があらかじめ設定された基準を満足しているか判断するためのプログラム、それらの判断基準の設定等が含まれる。
すなわち、CPU105は、メモリ106に記憶されているデータや、測定デバイス104からのデータに基づいて、分析対象物の成分を分析する。CPU105は、分析処理を実行して、分析結果をメモリ106に蓄積する。
図3は、本実施の形態に係る吸光度スペクトルと分析対象物に含まれる成分の種類や濃度との関係を示すグラフである。図3を参照して、成分の分子振動に由来するピークが、その成分固有の波長λ0付近に現れる。つまり、ピーク強度の波長は成分の種類と相関があり、ピーク強度は成分の濃度に相関がある。
このようにして、CPU105は、測定デバイス104を用いて分析対象物のスペクトルを生成することによって、当該スペクトルから分析対象物の成分の種類や成分の濃度を分析することができる。
図2に戻って、メモリ106は、たとえば、RAM(Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SDRAM(Synchronous DRAM)、DDR−SDRAM(Double Data Rate SDRAM)、RDRAM(Rambus Dynamic Random Access Memory(登録商標))、Direct−RDRAM(Direct Rambus Dynamic Random Access Memory(登録商標))、フラッシュメモリ、ROM(Read Only Memory)、マスクROMやPROM(Programmable Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable PROM)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)などによって実現される。メモリ106は、CPU105によって実行される制御プログラムや、モデルデータや、判断基準などを記憶する。
端末通信インターフェイス109は、CPU105からのデータを、所定のプロトコルに従って、ネットワーク300を介して管理サーバ200に送信する。端末通信インターフェイス109は、管理サーバ200からのデータをCPU105に受け渡す。
<管理サーバのハードウェア構成>
次に、管理サーバ200のハードウェア構成について説明する。図4は、本実施の形態に係る管理サーバ200のハードウェア構成を示すブロック図である。
次に、管理サーバ200のハードウェア構成について説明する。図4は、本実施の形態に係る管理サーバ200のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4を参照して、管理サーバ200は、相互に内部バス208で接続されたCPU205と、メモリ206と、固定ディスク207と、サーバ通信インターフェイス209とを含む。
CPU205は、メモリ206に記憶されている制御プログラムを実行することによって、管理サーバ200の各ハードウェアを制御する。たとえば、CPU205は、メモリ206に記憶されている管理データや成分分析装置100からの分析結果に基づいて補正用データを作成する。CPU205は、サーバ通信インターフェイス209を介して、成分分析装置100とデータを送受信する。
CPU205は、プログラムや成分分析に利用される管理データなどを、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)駆動装置213またはフレキシブルディスク(FD:Flexible Disk)駆動装置211を用いて、CD−ROM214またはフレキシブルディスク212などから読み取る。
さらに、CPU205は、キーボード203やマウス204を介して管理者から命令や情報を受け取る。たとえば、成分分析装置100のメーカやその関係者が管理サーバ200を運営し、管理者が最新のモデルデータや分析条件などを管理データとして管理サーバ200に入力する。CPU205は、プログラムの実行によって生成されるテキストや画像などを表示インターフェイス215を介してディスプレイ202へ出力する。
メモリ206は、各種の情報を記憶するものであって、たとえば、CPU205でのプログラムの実行に必要なデータを一時的に記憶する。固定ディスク207は、CPU205が実行するプログラムやデータベースを不揮発に記憶する。
サーバ通信インターフェイス209は、所定のプロトコルに従って、CPU205が出力したデータを電気信号へと変換して成分分析装置100(あるいは、後述するホームサーバ500)に送信し、成分分析装置100(あるいは、後述するホームサーバ500)から受信した電気信号をデータに変換してCPU205に入力する。
<成分分析装置100の機能構成>
次に、成分分析装置100の機能構成について説明する。図5は、本実施の形態に係る成分分析装置100の機能構成を示すブロック図である。
次に、成分分析装置100の機能構成について説明する。図5は、本実施の形態に係る成分分析装置100の機能構成を示すブロック図である。
図5を参照して、成分分析装置100は、分析処理部1051と、端末補正部1052と、端末判断部1054とを、その機能として含む。なお、分析処理部1051と、端末補正部1052と、端末判断部1054とは、CPU105がメモリ106に記憶されているプログラムを実行することによって実現されるモジュールであっても良いし、ハードウェアのロジック回路であってもよい。そして、上述したように、成分分析装置100は、ディスプレイ102、操作ボタン103、測定デバイス104、メモリ106、端末通信インターフェイス109も含む。
測定デバイス104は、CPU105(分析処理部1051)の制御下で、図示しない光源で発生した光を分析対象物に照射する。測定デバイス104は、分析対象物からの透過光あるいは反射光を図示しない分光器や受光素子で検出する。測定デバイス104は、検出した光スペクトルを検出信号として分析処理部1051へ送信する。
分析処理部1051は、所定のアルゴリズムに従って演算処理を実行することにより、分析対象物の成分を分析する。たとえば、分析処理部1051は、測定デバイス104からの検出信号を吸光度スペクトルに変換する。分析処理部1051は、メモリ106のモデルデータ1061を参照することによって、吸光度スペクトルに基づいて、分析対象物に含まれる成分の定性分析や定量分析を行なう。
ここで、メモリ106は、分析に使用するモデルとしての検量線やキャリブレーションモデル(これらを総称してモデルデータ1061ともいう。)を記憶する。たとえば、成分分析装置100の工場からの出荷時に、メーカがモデルデータ1061をメモリ106に格納する。あるいは、ユーザ自身が、成分分析装置100を用いた成分分析によって得た分析結果に基づいてモデルデータ1061を作成するためのデータを成分分析装置100に入力することによって、CPU105がモデルデータ1061をメモリ106に入力する。
なお、本実施の形態に係るモデルデータ1061は、分析結果の許容範囲(管理基準)を含む。モデルデータ1061は、管理基準として、分析対象物毎に、成分の最小値および最大値を含む。なお、管理基準に用いられる判断指標は、分析対象物に応じた分析結果を示す数値などである。たとえば、管理基準は、分析対象物の物理・化学的性質が考慮された情報や、光スペクトルの吸光度のオーダー、ベースラインの変動、ノイズ、スペクトルのゆれ、といった成分分析装置100の状態に関するものを含む。あるいは、管理基準としては、数理的・統計的な管理方法論で定められている指標や、多変量解析において計算の確からしさを判断する相関係数、といった数学的な指標が挙げられる。
ユーザは、予めメーカが記憶させた管理基準のデータを利用することによって、自ら基準を設定する手間を省くことができる。ただし、ユーザが、操作ボタン103を介して、管理基準を設定または選択することで、ユーザ毎の環境の違いや好みを反映した設定に最適化することもできる。本実施の形態においては、管理サーバ200からの補正用データに基づいて、管理基準が更新される。
また、メモリ106は、測定デバイス104からの測定結果、分析処理部1051からの分析データ、分析処理部1051で使用されたモデルデータ1061を、操作ボタン103から入力された分析条件とともに、分析リポートデータ1062として記憶する。分析条件は、成分分析に使用された検量線やキャリブレーションモデルの情報、分析工程、その他の分析条件などを含む。
メモリ106は、成分分析装置100の使用履歴1063を記憶する。使用履歴は、分析対象物の種類、分析すべき成分、分析条件、成分分析装置100の使用状況(日時、回数)、成分分析装置100が使用されたときの周囲の温度や湿度(環境)、成分分析装置100に含まれる各機能の使用形態などを含む。
分析処理部1051は、操作ボタン103を介して、ユーザから分析条件を受け付ける。分析処理部1051は、分析条件とモデルデータ1061とに基づいて、分析対象物の成分を分析する。分析処理部1051は、分析結果に基づいて分析リポートデータ1062をメモリ106に格納する。
分析処理部1051は、過去の分析リポートデータ1062を参照することによって、分析結果の経時変化を計算する。たとえば、分析処理部1051は、分析対象物の種類毎に、成分毎の濃度の変化を計算する。
分析処理部1051は、分析結果、成分分析装置100の状態、その他のユーザへのお知らせなどを示すテキストあるいは画像をディスプレイ102に表示させる。分析処理部1051は、ディスプレイ102に経時変化を示すテキストあるいは図形を表示させる。
端末判断部1054は、分析結果の精度が所定の精度を保っているか否かを判断する。たとえば、端末判断部1054は、モデルデータ1061の管理基準を参照することによって、分析処理部1051からの分析結果に基づいて、各成分の濃度が所定の範囲(管理基準)内であるか否かを判断する。端末判断部1054は、各成分の濃度が所定の範囲内でない場合に、端末補正部1052にその旨を通知する。
管理基準は、分析対象物に対して実験や試験を行なうことによって設定される分析値やベースラインの変動などのような装置の状態に関するデータを含む。管理基準は、分析対象物の化学的性質、物理的性質、あるいは相関係数などの数学的な指標などを含む。
端末補正部1052は、分析結果の精度が所定の精度を保っていない場合に、分析リポートデータ1062と使用履歴1063とを、分析結果として端末通信インターフェイス109を介して管理サーバ200に送信する。
端末補正部1052は、端末通信インターフェイス109を介して、管理サーバ200から補正用データを受信する。端末補正部1052は、補正用データをフィードバックデータ1064としてメモリ106に格納する。端末補正部1052は、補正用データに基づいて、モデルデータ1061を更新する。たとえば、補正用データは、成分分析装置100に格納されている古いモデルデータ1061と管理サーバ200に格納されている最新のモデルデータとの差分を示す情報である。これによって、分析処理部1051は、最新のモデルデータ1061に基づいて、分析対象物の成分分析を行なうことができる。
なお、補正用データは、たとえば、管理サーバ200やメーカからユーザへフィードバックすべき他の情報や、マーケティング情報なども含む。たとえば、補正用データは、モデルデータ1061を補正するタイミング、成分分析装置100の使用上の注意、成分分析装置100を使用した料理のレシピ、成分分析装置100の周辺機器の情報といった、成分分析装置100をより快適に使用するための情報をも含む。
これによって、分析処理部1051(CPU105)は、操作ボタン103を介してユーザから表示命令を受け付けた際に、当該表示命令に応じて補正用データに基づいてディスプレイ102にマーケティング情報や料理のレシピなどを表示させることができる。
なお、管理サーバ200は、成分分析装置100における精度管理プログラムの実行時に補正用データを配信してもよいし、成分分析装置100における精度管理プログラムの実行のタイミングに関わらず定期的にあるいは管理データが更新されたときに補正用データを配信してもよいし、メーカやユーザの希望するタイミングで補正用データを配信してもよい。
<管理サーバ200の機能構成>
次に、管理サーバ200の機能構成について説明する。図6は、本実施の形態に係る管理サーバ200の機能構成を示すブロック図である。
次に、管理サーバ200の機能構成について説明する。図6は、本実施の形態に係る管理サーバ200の機能構成を示すブロック図である。
図6を参照して、管理サーバ200は、データ管理部2051と、更新部2052と、サーバ補正部2053とを、その機能として含む。なお、データ管理部2051と、更新部2052と、サーバ補正部2053とは、CPU205がメモリ206に記憶されているプログラムを実行することによって実現されるモジュールであっても良いし、ハードウェアのロジック回路であってもよい。そして、上述したように、管理サーバ200は、サーバ通信インターフェイス209も含む。
メモリ206は、成分分析装置100から受信した分析リポートデータ1062と使用履歴1063とを、ユーザデータ2061として記憶する。また、メモリ206は、メーカが保守すべき検量線やキャリブレーションモデル、それらを補正するためのデータ、補正すべきか否かを判断するための管理基準(メーカ側で設定された許容される誤差の範囲に関するデータ)を、管理データ2062として記憶する。
データ管理部2051は、サーバ通信インターフェイス209を介して成分分析装置100からリポートデータ1062や使用履歴1063を受信する。データ管理部2051は、リポートデータ1062や使用履歴1063をユーザデータ2061としてメモリ206に格納する。
更新部2052は、最新のユーザデータ2061に基づいて、管理データ2062を更新する。すなわち、更新部2052は、最新のユーザデータ2061に基づいて、検量線やキャリブレーションモデル、それらを補正するためのデータ、補正すべきか否かを判断するための管理基準を更新する。
サーバ補正部2053は、更新後の管理データ2062に基づいて、今回受信した分析結果に対応する成分分析装置100に適した補正用データを作成する。すなわち、サーバ補正部2053は、最新の管理データ2062と受信した分析結果とに基づいて、成分分析装置100にて行われるべきモデルデータ1061の補正に利用されるための補正用データを作成する。サーバ補正部2053は、サーバ通信インターフェイス209を介して補正用データを成分分析装置100に送信する。
<精度管理処理>
次に、本実施の形態に係るネットワークシステム1における精度管理処理の処理手順について説明する。図7は、本実施の形態に係るネットワークシステム1における精度管理処理の処理手順を示すシーケンス図である。
次に、本実施の形態に係るネットワークシステム1における精度管理処理の処理手順について説明する。図7は、本実施の形態に係るネットワークシステム1における精度管理処理の処理手順を示すシーケンス図である。
まず、成分分析装置100のCPU105は、精度管理プログラムを起動する(ステップS102)。CPU105は、測定デバイス104を用いて分析対象物に対する測定結果を取得する(ステップS104)。すなわち、CPU105は、分析対象物に関するスペクトルを取得する。
CPU105は、今回取得したスペクトルと、メモリ106に記憶されているモデルデータ1061と過去の分析リポートデータ1062と過去の使用履歴1063とに基づいて、分析対象物の成分を分析する(ステップS106)。CPU105は、今回の分析リポートと使用履歴とを分析結果としてメモリ106に格納する。
CPU105は、分析結果とモデルデータ1061の管理基準とに基づいて、モデルデータ1061を補正する必要があるか否かを判断する(ステップS108)。ここで、CPU105は、メモリ106に記憶されている過去の分析リポートデータ1062と過去の使用履歴1063とに基づいて、すなわち分析結果の経時変化を考慮して、当該判断を行なうことが好ましい。たとえば、CPU105は、分析結果に含まれる成分の濃度の経時変化に基づいて、当該経時変化のペースが所定の閾値以上である場合に、モデルデータ1061を補正する必要があると判断する。
より詳細には、新たに取得した測定データや分析データが、予め定めた範囲やレベル以内である場合、すなわち設定された所定の管理基準を満たしている場合、CPU105は、分析に使った検量線やキャリブレーションモデルによって精度よく成分が分析されている、すなわちモデルデータ1061を補正する必要がないと判断する。逆に、新たに取得した測定データや分析データが管理基準を満たさない場合は、CPU105はモデルデータ1061を補正する必要があると判断する。
上記判断の際、成分分析装置100の分析結果や分析結果の経時変化と使用形態に照らしあわせることで、実験環境や経時変化が考慮されるため、一時的に適正レベルを満たす旨の結果がでた場合であっても、長期的に不適正な変動が現れていることを検出することができる。
たとえば、成分分析装置100の日々の使用状況を考慮して補正の有無を判断することにより、一回の測定結果や分析結果の誤差やぶれが適正なレベルであっても、測定結果や分析結果の変化が過去のそれらと比べて不自然に高いもしくは低いことを検出して、成分分析の異常を発見することができる。
逆に、1回の結果に基づいて異常が発見された場合であっても、成分分析装置100の使用履歴1063のデータを参照することによって、経時変化や使用状況に基づいた適切な判断を行なうこともできる。たとえば、使用頻度または使用形態の偏りが多い期間であれば、それらの偏りと異常との関連を考慮することが可能になる。逆に偏りの少ない期間であれば、CPU105は、使用状況とは無関係の問題があると判断する。
CPU105が、モデルデータ1061の補正が必要ではないと判断した場合(ステップS108でNOである場合)、ステップS128からの処理を実行する。
一方、CPU105が、モデルデータ1061の補正が必要であると判断した場合(ステップS108でYESである場合)、CPU105は、ディスプレイ102にモデルデータ1061の補正を行なう旨のメッセージを表示させる(ステップS110)。当該メッセージとして、CPU105は、文章によって告知してもよいし、現在の検量線やキャリブレーションモデルの誤差の結果を出力してもよいし、成分分析の結果と併せて出力してもよいし、経時変化が判別可能なグラフを出力してもよいし、数値を出力してもよい。
また、検量線やキャリブレーションモデルの誤差として、CPU105は、たとえば、適正であるか不適正であるかを示す文章や数字、適正または不適正の度合いがどの程度であるかを判別可能なグラフやゾーンを出力してもよい。
CPU105は、端末通信インターフェイス109を介して、今回取得したリポートデータ1062と使用履歴1063とを管理サーバ200に送信する(ステップS112)。あるいは、CPU105は、端末通信インターフェイス109を介して、前回のモデルデータ1061の補正後に作成されたリポートデータ1062と使用履歴1063とを管理サーバ200に送信する。
管理サーバ200では、CPU205が、リポートデータ1062と使用履歴1063とをユーザデータ2061としてメモリ206に格納する。CPU205は、リポートデータ1062と使用履歴1063とに基づいて、管理データ2062を更新することによって、成分分析装置100に送信すべき補正用データを作成する(ステップS114)。CPU205は、サーバ通信インターフェイス209を介して、補正用データを成分分析装置100に送信する(ステップS116)。
成分分析装置100では、CPU105が、端末通信インターフェイス109を介して管理サーバ200から補正用データを受信する。CPU105は、補正用データに基づいて、モデルデータ1061を補正する(ステップS118)。
CPU105は、測定デバイス104を用いて、同じ分析対象物に対して再度測定を行なう。CPU105は、補正された新たなモデルデータ1061を用いて、測定結果に基づいて成分分析を行なう(ステップS120)。
CPU105は、新たな分析結果と補正後のモデルデータ1061の管理基準とに基づいて、モデルデータ1061を補正する必要があるか否かを判断する(ステップS122)。CPU105が、モデルデータ1061の補正が必要であると判断した場合(ステップS122でYESである場合)、ステップS110からの処理を繰り返す。
一方、CPU105が、モデルデータ1061の補正が必要ではないと判断した場合(ステップS122でNOである場合)、新たな分析結果に基づいてメモリ206のリポートデータ1062と使用履歴1063とを更新する(ステップS124)。CPU105は、端末通信インターフェイス109を介して、今回のリポートデータ1062と使用履歴1063とを管理サーバ200に送信する(ステップS126)。
CPU105は、ディスプレイ102に、精度管理処理の終了の告知と実行した処理の情報を出力させ、精度管理処理を終了する(ステップS128)。すなわち、CPU105は、ディスプレイ102に分析結果を示すテキストや画像を表示させる。このとき、CPU105は、ディスプレイ102に分析結果の経時変化を示すテキストや画像を表示させてもよい。
管理サーバ200においては、CPU205が、成分分析装置100からのリポートデータ1062と使用履歴1063とをユーザデータ2061としてメモリ206に格納する(ステップS130)。CPU205は、新たなユーザデータ2061に基づいて、管理データ2062を更新する(ステップS132)。
なお、CPU205は、リポートデータ1062としての測定データや分析データを、使用されたモデルデータ1061を特定するための情報や使用履歴1063を特定するための情報と関連付けてメモリ206に記憶する。これによって、管理サーバ200は、精度管理を円滑に行なうことができる。
なお、これらのデータを記録する際、すべての蓄積データを記憶すると、データの記憶領域が大きくなり、データ処理および記憶装置の負担が大きくなる。このため、一定期間以前の蓄積データを順次消去したり、一定期間以前の蓄積データは平均データとして記憶したりすることもできる。
本実施の形態においては、管理サーバ200はモデルデータ1061を補正するための補正用データを成分分析装置100に送信しているが、管理サーバ200は新たなモデルデータ1061自体を成分分析装置100に送信してもよい。この場合は、成分分析装置100の端末補正部1052は、管理サーバ200からの新たなモデルデータでメモリ106のモデルデータ1061を上書きすればよい。すなわち、補正用データは、新たなモデルデータ1061を含む概念である。
このように、本実施の形態に係る成分分析装置100は、ネットワーク300を介して精度管理用の管理サーバ200にそれら蓄積したデータを送信し、その情報を利用してサーバが作成した検量線やキャリブレーションモデルの補正情報を受信することで、一般家庭や専門家ではない一般ユーザであっても、ユーザの負担が少ない方法で、検量線やキャリブレーションモデルの補正をより正確かつ迅速に行なうことができ、ユーザの使用状況による違いに左右されずに分析精度を管理することができる。
また、成分分析装置100の状態に関係なく一定の使用回数や時間毎に精度管理を行なうのではなく、使用履歴などを参照して分析精度を判断した上で精度管理処理を行なうか決定するので、必要が無いときに補正を行なう手間や電力の無駄を省くことができる。
また、成分分析装置100は入力デバイス(操作ボタン103)を含むため、ユーザ毎の使い方にあわせた管理基準を設定したり、ユーザ自身によって分析誤差の問題ない状態での測定スペクトルを設定したりすることができる。これによって、ユーザ毎に最適な方法で分析精度を管理できる。その結果、ユーザ毎の使用状況の違いまたは実情を反映した検量線やキャリブレーションモデルの補正を行えるので、精度の良い分析と効率のよい補正が可能となる。
また、成分分析装置100の使用履歴やモデルの補正履歴、測定・分析データ、精度管理処理の履歴を蓄積して各記憶部に記憶して蓄積しているので、成分分析装置100の管理や行動履歴情報の分析やマーケティングやサービスなどにフィードバックすることもできる。
さらに、成分分析装置100は出力デバイス(ディスプレイ102)を制御して、成分分析装置1や管理サーバ200からの情報を出力させることができる。これにより、検量線やキャリブレーションモデルを補正した結果を出力デバイスで告知したり、補正するタイミングを予告したり、またネットワークシステム1に送信されたユーザ情報をフィードバックしてメーカから送信される情報などを出力できる。
なお、本実施の形態においては、モデルの補正は、精度管理プログラムの実行に応じて行なうようにしたが、これに限るものではなく、補正の必要があるという主旨の警告のみを発して、ユーザ自身に後ほど補正処理を実行するか選択させるように構成してもよい。この場合、ユーザが選択する手間は増えるが、ユーザが成分分析装置を使用する必要があるときに精度管理処理が実行されてユーザが成分分析装置1を使用する妨げになる事態を回避できるという利点がある。
また、本実施の形態では、検量線やキャリブレーションモデルの精度管理処理を実行するタイミングは、ユーザが成分分析装置1を用いて分析を実行する際に行なう設定にしているが、成分分析装置1が使われていないときに、あるいは成分分析が行われていないときに自動的に行なうよう設定してもよい。
この場合に用いる試料(分析対象物)は、たとえば濃度既知の標準試料や装置メーカが指定する管理試料、あるいはユーザ自身が任意に選んだ補正処理用の管理試料をユーザが事前にセットしておいたり、メモリ106に記憶された過去の測定データや分析データを用いて実行したりする方法が考えられる。この場合、試料を用意したり事前にセットしたりといったユーザの手間が増えるが、ユーザの使用の妨げとならない利点がある。
また、本実施の形態では、補正された検量線やキャリブレーションモデルを用いて再度成分分析を行って精度を検証しているが、再度の成分分析を実行せずとも精度管理処理によって精度を維持することができる。この場合、補正処理が短時間で済むが、補正された検量線やキャリブレーションの精度が最適ではない可能性があるので、検証を行った方がより正確に精度を向上でき管理できる。
また、本実施の形態では、補正された検量線やキャリブレーションモデルの検証のために再度成分分析を行なうとき、精度管理プログラムを実行する直前に分析した試料をそのまま再度分析に用いているが、これに限るものではなく、補正された検量線やキャリブレーションモデルの検証を適正に行える方法であれば、必ずしも2回とも同じ試料を用いなくともよい。ただし、異なる試料を用いると補正された検量線やキャリブレーションの検証が正確に行えない可能性があるため、2回とも同じ試料を用いた方が補正された検量線やキャリブレーションの検証をより正確に行える。
また、本実施の形態では、分析処理部1051と端末判断部1054と端末補正部1052とを別々の機能ブロックとしているが、この構成に限るものではなく、成分分析のための演算およびモデル補正のための演算を精度よく行なえるのであればこれらが同じ機能ブロックであってもよい。
また、本実施の形態では、管理サーバ200の運用は成分分析装置100のメーカが管理しているが、これに限るものではなく、成分分析装置100の分析精度を適正に管理できるのであれば、メーカ以外が運用することもできる。この場合、メーカ以外の人間に保守を依頼する手間が増えるが、成分分析装置100の使用場所や分析対象物質の性質によって最適なモデルの情報を更新したり、ユーザの使用形態に合わせた補正処理やサービスを提供したりできる。
また、本実施の形態の精度管理処理では、成分分析装置100が分析結果を管理サーバ200に送信し、管理サーバ200がその情報に基づいて補正用データを作成しているが、これに限るものではなく、成分分析装置100の内蔵プログラムが、メモリ106の情報に基づく検索条件によって、端末通信インターフェイス109を介してメモリ206の中に記憶されている検量線やキャリブレーションモデルの中から補正に必要な情報を検索してダウンロードし、メモリ106に記憶されている検量線やキャリブレーションモデルを補正しても良い。
この場合、ネットワークシステム1の管理者がユーザのニーズを予測してメモリ206に記憶する検量線やキャリブレーションモデルを更新しておくなどの保守が必要となるが、補正に要する時間を短縮できる。
また、本実施の形態の精度管理処理では、検量線やキャリブレーションモデルや分析精度が適正レベル以内にあって管理基準を満たしており、分析精度の経時変化から異常が発見されず、精度管理プログラムがモデル補正の必要なしと判断すれば、検量線やキャリブレーションモデルを補正せずに成分分析を続けるようになっている。
しかし、このような構成に限定されず、CPU105は、プログラムがモデル補正の必要なしと判断したときにも、ユーザあるいはメーカの設定によって検量線やキャリブレーションモデルの補正処理を実行することもできる。
また、本実施の形態では、ネットワーク300を通じてモデルデータ1061の補正処理を行っているが、これに限ることなく、成分分析装置100は必要に応じて入力デバイスから入力されたデータに基づいてメモリ106のモデルデータ1061を更新し、補正することもできる。この場合、入力デバイスから補正用データを入力する手間がかかるが、たとえばネットワーク300や端末通信インターフェイス109に不具合が生じて使用できない場合など、入力デバイスを用いて補正を行った方が補正処理が簡便になるような状況が生じた場合にも対応できる。
また、本実施の形態においては、出力デバイスをディスプレイ102によって実現しているが、これに限るものではなく、外部メディアに情報を記録するための外部記憶装置であってもよいし、プリンタであってもよい。
また、本実施の形態においては、CPU105は、成分分析装置100の測定データや分析データに基づいて検量線やキャリブレーションモデルの作成や補正を行なう機能を備えていてもよい。
なお、ユーザ自身の選択によって、一時的に成分分析装置1が有する機能のみで検量線やキャリブレーションモデルを作成し、補正を行なうこともできることが好ましい。また、成分分析装置100がホームサーバに接続されていてもよい。この場合、消費電力が増大するが、成分分析装置100にネットワーク通信部を内蔵して通信を行なう場合に比べて、通信・制御機能に特化されたホームサーバを介して送受信を行なうことで品質の高い安定した通信を行える。
<実施例>
成分分析装置100の一例としては、オーブンレンジが考えられる。そして、成分分析の対象としては、分析対象の糖分、脂質、カロリー、水分、雑菌、腐敗など、すなわち食品に含まれる成分や品質に関わる特性が考えられる。
成分分析装置100の一例としては、オーブンレンジが考えられる。そして、成分分析の対象としては、分析対象の糖分、脂質、カロリー、水分、雑菌、腐敗など、すなわち食品に含まれる成分や品質に関わる特性が考えられる。
そして、精度管理に用いられる使用履歴1063は、成分分析の対象となった成分の種類、成分の濃度、成分の量、分析対象物の特性、温度、温度の経時変化、湿度、湿度の経時変化、オーブンレンジで調理した履歴や、メニュー、使用頻度、食品の購入年月日、賞味期限、購入した量を含み得る。
この場合には、ユーザが食品の状態をより正確に把握できる。換言すれば、上記の情報を蓄積することは、成分分析の精度管理に有効である。食品は、測定環境や対象によって成分が安定しないため、検量線やキャリブレーションモデルはそうした要因に特に大きく左右される。例えば農産物では季節やその年の収穫のできなどで左右されるし、市販の食品であっても経時変化で品質が変わる。また春と夏で果物の栄養分が異なったり不作の年があったり、購入する牛乳を低脂肪に変えたりなどの変化も考えられる。よって、食品を測定対象とした成分分析では、そうした変化を取り込んだ分析データや検量線やキャリブレーションモデルのデータのまとまった量の蓄積とその利用が、分析精度の管理のためには特に重要である。
また、オーブンレンジは家電製品の中でも使用頻度が高いため蓄積データ量が大きく、モデル補正に反映しやすい。また使用頻度が高いため、ユーザの使用の妨げにならないよう不必要な補正処理を重ねないことが重要である。さらに、ユーザの生活形態によって用いる食品や使用状況が大きく異なるため、ユーザごとに最適な補正を実行することが重要である。よって、蓄積データを参照して、しかるべきタイミングで検量線やキャリブレーションモデルの補正をユーザの負担を少なくして行なうことが、食品を扱うオーブンレンジでは特に有効である。
以上説明したように、成分分析装置100は、食品の成分分析において、季節や気候、食品の種類、ユーザの環境などに検量線やキャリブレーションモデルが大きく影響される食品に対しても、ユーザの使用状況や成分分析装置100の使用履歴を反映させて検量線やキャリブレーションモデルを適切なタイミングで精度良く補正でき、また、蓄積した過去のデータから経時変化を考慮して分析精度を判断することができる。
<まとめ>
以上説明したように、本実施の形態によれば、食品や薬品、水質など様々な測定対象に含まれる成分を分析する成分分析装置100において、測定データや分析結果、分析に用いた分析モデルや使用履歴を蓄積データとして記憶しておき、その蓄積や経時変化に基づいて検量線やキャリブレーションモデルの補正の必要性の判断や補正処理を行なうことで、専門家で無い一般ユーザや一般家庭向け家電であっても分析精度を管理できる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、食品や薬品、水質など様々な測定対象に含まれる成分を分析する成分分析装置100において、測定データや分析結果、分析に用いた分析モデルや使用履歴を蓄積データとして記憶しておき、その蓄積や経時変化に基づいて検量線やキャリブレーションモデルの補正の必要性の判断や補正処理を行なうことで、専門家で無い一般ユーザや一般家庭向け家電であっても分析精度を管理できる。
このとき、ユーザの使用状況に合わせた適切な設定で、検量線やキャリブレーションモデルを適切なタイミングで精度良く補正でき、また、蓄積した過去のデータから経時変化を考慮することで隠れた問題や表に現れない精度の狂いを検知することができる。
また、メーカの情報を蓄積している管理サーバ200に成分分析装置100のデータを送信することで得た情報を反映させてメーカが検量線やキャリブレーションモデルを作成してユーザに補正情報などを送信することで、分析精度の管理をより正確かつ迅速に行なうことが可能となる。
換言すれば、検量線やキャリブレーションモデルの精度は、それらを作成するために用いたデータや情報の量を増大させるのに伴って向上する。つまり、環境、測定条件、分析対象物の種類毎のデータを蓄積し、多数のデータを検量線やキャリブレーションモデルの作成に反映させることが、成分分析の精度の向上に大きな効果をもたらす。
よって、測定データや分析データはもちろん、測定する分析対象物の種類、成分の種類、分析工程、分析環境、装置の使用状況、に関するデータなどを系統立てて蓄積する。そして、その蓄積データを用いて検量線やキャリブレーションモデルを随時補正することによって、ユーザの使用状況に適した検量線やキャリブレーションモデルを管理することが、精度がよくかつ正確な成分分析を行なうために、非常に重要である。
しかし、一般家庭や一般ユーザ向けの従来の成分分析装置は、分析結果などの一部の情報を記録するものであるため、ユーザ自身が測定データや分析データを記録をまとめて判断するなどの方法が主流で、測定データや分析データのまとまった量の規模の蓄積を活用してフィードバックを行い検量線やキャリブレーションモデルの精度を向上させる成分分析装置やそのシステムは、系統立てては利用されていない状況にある。
業務用では大規模な費用と時間を費やしてシステムを完備でき、装置の使用記録や点検記録を管理し、専門家や技術員が点検を必要に応じてその場で行ったり、高機能な自動補正装置などを用いて、測定対象や測定環境に適した検量線やキャリブレーションモデルの精度を管理したりすることが容易である。
しかし、一般家庭や一般ユーザが使う装置における検量線やキャリブレーションモデルの精度の調整や管理は、ほとんどの場合ユーザに任されており、ユーザ自身が測定対象の種類や測定結果から判断したり、適切なタイミングを判断して、自ら検量線やキャリブレーションモデルの補正や作成を行っている。一般ユーザで不可能な作業はメーカに依頼して逐次点検や保守を行ってもらうなど、ユーザにとって決して負担が軽いとは言えない状態である。
さらに別の問題として、ユーザの使用形態や測定環境の変化により、検量線やキャリブレーションモデルの精度が許容範囲を外れることもある。
装置によっては、一定の回数や時間間隔で検量線やキャリブレーションモデルの校正を自動的に実行する機能がある。この場合、一定の回数や時間が経過すると装置の状態に関わらず保守を行なうことになるが、設定された使用時間や回数を過ぎていても実際は精度は許容範囲内である可能性もあり、その場合、不必要な補正を行なうこととなる。
時間や回数によって自動的に行ったり専門家でない一般ユーザの手によって、本来は不必要な検量線やキャリブレーションモデルの校正が頻繁に行われると、精度の基準が校正のたびに細かくぶれてしまうために、分析精度が逆に落ちたり成分分析装置に問題が発生していても検知されない恐れが生じるという問題がある。
よって、ユーザの負担が少なく、家庭でも迅速かつ正確に分析精度を管理できる方法が求められている。
本実施の形態に係るネットワークシステム1、精度管理方法、成分分析装置100、および管理サーバ200は、上記の問題を解決することが可能である。より詳細には、電子レンジや冷蔵庫や洗濯機などのような家電製品が扱う食品や衣類や雑貨、人間が居住する住居もしくは部屋などの空間の空気や、家電製品筐体内部や薬品など、成分の管理が必要となる様々な測定対象に含まれる成分を、光スペクトルを利用して分析するための、ネットワークシステム1、精度管理方法、成分分析装置100、および管理サーバ200において、複数の成分分析装置100A,100B,100Cによって取得される測定データ、分析データ、分析に用いた分析モデル、使用履歴を管理サーバ200が蓄積データ(ユーザデータ2061)として記憶しておく。管理サーバ200がそれらの多量のデータを利用して検量線やキャリブレーションモデルの補正の必要性の判断に用いられる補正用データや管理基準などを作成する。成分分析装置100がモデルの補正の要否を判断し、補正用データを利用してモデルを補正する。これによって、成分分析装置100における成分分析の精度を向上させることができる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について説明する。上述の実施の形態1に係るネットワークシステム1では、モデルデータ1061の補正の要否を成分分析装置100が判断するものであった。一方、本実施の形態に係るネットワークシステム1Bでは、モデルデータ1061の補正の要否を管理サーバ200が判断するものである。
次に、本発明の実施の形態2について説明する。上述の実施の形態1に係るネットワークシステム1では、モデルデータ1061の補正の要否を成分分析装置100が判断するものであった。一方、本実施の形態に係るネットワークシステム1Bでは、モデルデータ1061の補正の要否を管理サーバ200が判断するものである。
なお、実施の形態1に係るネットワークシステム1と同様の構成については、説明を繰り返さない。より詳細には、ネットワークシステム1Bの全体構成、成分分析装置100のハードウェア構成、管理サーバ200のハードウェア構成については、実施の形態1に係るそれらと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
<成分分析装置100の機能構成>
以下では、本実施の形態に係る成分分析装置100の機能構成について説明する。図8は、本実施の形態に係る成分分析装置100の機能構成を示すブロック図である。
以下では、本実施の形態に係る成分分析装置100の機能構成について説明する。図8は、本実施の形態に係る成分分析装置100の機能構成を示すブロック図である。
図8を参照して、本実施の形態に係る成分分析装置100は、分析処理部1051と、端末補正部1052とを、その機能として含む。なお、分析処理部1051と、端末補正部1052とは、CPU105がメモリ106に記憶されているプログラムを実行することによって実現されるモジュールであっても良いし、ハードウェアのロジック回路であってもよい。そして、上述したように、成分分析装置100は、ディスプレイ102、操作ボタン103、測定デバイス104、メモリ106、端末通信インターフェイス109も含む。
すなわち、本実施の形態に係る成分分析装置100は、端末判断部1054を含まない点において、実施の形態1に係る成分分析装置100と異なる。そして、本実施の形態に係る端末補正部1052は、分析結果の精度が所定の精度を保っているか否かに関わらず、分析処理部1051が成分分析を実行する度に、分析リポートデータ1062と使用履歴1063とを、端末通信インターフェイス109を介して管理サーバ200に送信する。
端末補正部1052は、管理サーバ200がモデルデータ1061の補正が必要であると判断した場合に、端末通信インターフェイス109を介して、管理サーバ200から補正用データを受信する。端末補正部1052は、補正用データをメモリ106に格納する。端末補正部1052は、補正用データに基づいて、モデルデータ1061を更新する。これによって、分析処理部1051は、最新のモデルデータ1061に基づいて、分析対象物の成分分析を行なうことができる。
成分分析装置100のその他の構成や各種データは、実施の形態1に係る成分分析装置100のそれらと同様であるためここでは説明を繰り返さない。
<管理サーバ200の機能構成>
次に、本実施の形態に係る管理サーバ200の機能構成について説明する。図9は、本実施の形態に係る管理サーバ200の機能構成を示すブロック図である。
次に、本実施の形態に係る管理サーバ200の機能構成について説明する。図9は、本実施の形態に係る管理サーバ200の機能構成を示すブロック図である。
図9を参照して、管理サーバ200は、データ管理部2051と、更新部2052と、サーバ補正部2053と、サーバ判断部2054とを、その機能として含む。なお、データ管理部2051と、更新部2052と、サーバ補正部2053と、サーバ判断部2054は、CPU205がメモリ206に記憶されているプログラムを実行することによって実現されるモジュールであっても良いし、ハードウェアのロジック回路であってもよい。そして、上述したように、管理サーバ200は、サーバ通信インターフェイス209も含む。
すなわち、本実施の形態に係る管理サーバ200は、端末判断部1054を含まない点において、実施の形態1に係る成分分析装置100と異なる。サーバ判断部2054は、成分分析装置100から受信した分析結果の精度が所定の精度を保っているか否かを判断する。たとえば、サーバ判断部2054は、データ管理部2051からの分析結果を取得して、分析結果に含まれる各成分の濃度が所定の範囲(管理基準)内であるか否かを判断する。サーバ判断部2054は、各成分の濃度が所定の範囲内でない場合に、サーバ補正部2053にその旨を通知する。
本実施の形態においては、管理データ2062が管理基準を含む。管理基準は、分析対象物に対して実験や試験を行なうことによって設定される分析値やベースラインの変動などのような装置の状態に関するデータを含む。管理基準は、分析対象物の化学的性質、物理的性質、あるいは相関係数などの数学的な指標などを含む。
サーバ補正部2053は、分析結果の精度が所定の精度を保っていない場合に、更新後の管理データ2062に基づいて、今回受信した分析結果に対応する成分分析装置100に適した補正用データを作成する。すなわち、サーバ補正部2053は、モデルデータ1061の補正が必要であると判断された場合に、最新の管理データと分析結果とに基づいて、成分分析装置100にて行われるモデルデータ1061の補正に利用されるための補正用データを作成する。サーバ補正部2053は、サーバ通信インターフェイス209を介して補正用データを成分分析装置100に送信する。
管理サーバ200のその他の構成や各種データは、実施の形態1に係る成分分析装置100のそれらと同様であるためここでは説明を繰り返さない。
<精度管理処理>
次に、本実施の形態に係るネットワークシステム1における精度管理処理の処理手順について説明する。図10は、本実施の形態に係るネットワークシステム1Bにおける精度管理処理の処理手順を示すシーケンス図である。
次に、本実施の形態に係るネットワークシステム1における精度管理処理の処理手順について説明する。図10は、本実施の形態に係るネットワークシステム1Bにおける精度管理処理の処理手順を示すシーケンス図である。
まず、成分分析装置100のCPU105は、精度管理プログラムを起動する(ステップS202)。CPU105は、測定デバイス104を用いて分析対象物に対する測定結果を取得する(ステップS204)。すなわち、CPU105は、分析対象物に関するスペクトルを作成する。
CPU105は、今回取得したスペクトルと、メモリ106に記憶されているモデルデータ1061と過去の分析リポートデータ1062と過去の使用履歴1063とに基づいて、分析対象物の成分を分析する(ステップS206)。CPU105は、今回の分析リポートデータ1062と使用履歴1063とを分析結果としてメモリ106に格納する。
CPU105は、端末通信インターフェイス109を介して、今回の分析リポートデータ1062と使用履歴1063とを分析結果として管理サーバ200に送信する(ステップS208)。あるいは、CPU105は、端末通信インターフェイス109を介して、前回のモデルデータ1061の補正後に取得された分析リポートデータ1062と使用履歴1063とを分析結果として管理サーバ200に送信する。
管理サーバ200では、CPU205が、分析結果と管理データ2062の管理基準とに基づいて、モデルデータ1061を補正する必要があるか否かを判断する(ステップS210)。CPU205は、ユーザデータ2061を参照することによって、分析結果の経時変化を考慮して当該判断を行なうことが好ましい。たとえば、CPU205は、分析結果に含まれる成分の濃度の経時変化に基づいて、当該経時変化のペースが所定の閾値以上である場合に、モデルデータ1061を補正する必要があると判断する。
より詳細には、新たに取得した測定データや分析データが、予め定めた範囲やレベル以内である場合、すなわち設定した所定の管理基準を満たしている場合、CPU205は、分析に使った検量線やキャリブレーションモデルによって精度よく分析されている、すなわちモデルデータ1061を補正する必要がないと判断する。逆に、新たに取得した測定データや分析データが管理基準や範囲を超える場合は、CPU205は補正の必要があると判断する。
上記判断の際、成分分析装置100の分析結果や分析結果の経時変化と使用形態に照らしあわせることで、実験環境や経時変化が考慮されるため、一時的に適正レベルを満たす旨の結果がでた場合であっても、長期的に不適正な変動が現れていることを検出することができる。
CPU205が、モデルデータ1061の補正が必要ではないと判断した場合(ステップS210でNOである場合)、サーバ通信インターフェイス209を介して補正が不要である旨のメッセージを成分分析装置100に送信する(ステップS212)。
一方、CPU205が、モデルデータ1061の補正が必要ではあると判断した場合(ステップS210でYESである場合)、成分分析装置100からのリポートデータ1062と使用履歴1063とをユーザデータ2061としてメモリ206に格納する。CPU205は、管理データ2062を参照することによって、リポートデータ1062と使用履歴1063とに基づいて、成分分析装置100に送信すべき補正用データを作成する(ステップS214)。CPU205は、サーバ通信インターフェイス209を介して、補正用データを成分分析装置100に送信する(ステップS216)。
CPU205は、成分分析装置100からのリポートデータ1062と使用履歴1063とをユーザデータ2061としてメモリ206に格納する(ステップS230)。CPU205は、新たなユーザデータ2061に基づいて、管理データ2062を更新する(ステップS232)。
成分分析装置100では、CPU105は、補正が不要である旨のメッセージを受信したか否かを判断する(ステップS218)。当該メッセージを受信した場合(ステップS218においてYESである場合)、CPU105は、ステップS224からの処理を実行する。
一方、CPU105が、当該メッセージを受信しなかった場合(ステップS218においてNOである場合)、端末通信インターフェイス109を介して管理サーバ200から補正用データを受信する。CPU105は、補正用データに基づいて、モデルデータ1061を補正する(ステップS220)。
CPU105は、測定デバイス104を用いて、同じ分析対象物に対して再度測定を行なう。CPU105は、補正された新たなモデルデータ1061を用いて、測定結果に基づいて成分分析を行なう(ステップS222)。
CPU105は、分析結果に基づいて、メモリ206のリポートデータ1062と使用履歴1063とを更新する(ステップS224)。CPU105は、端末通信インターフェイス109を介して、今回のリポートデータ1062と使用履歴1063とを管理サーバ200に送信する(ステップS226)。管理サーバ200のCPU205は、サーバ通信インターフェイス209を介して今回のリポートデータ1062と使用履歴1063とを受信すると、ステップS210からの処理を繰り返す。
成分分析装置100のCPU105は、ディスプレイ102に、精度管理処理の終了の告知と実行した処理の情報を出力させ、精度管理処理を終了する(ステップS228)。すなわち、CPU105は、ディスプレイ102に分析結果を表示させる。CPU105は、ディスプレイ102に分析結果の経時変化を表示させてもよい。
なお、CPU205は、リポートデータ1062としての測定データや分析データは、使用されたモデルデータ1061を特定するための情報や、使用履歴1063を特定するための情報と関連付けてメモリ206に記憶する。これによって、管理サーバ200は、精度管理を円滑に行なうことができる。
なお、これらのデータを記録する際、すべての蓄積データを記憶すると、データの記憶領域が大きくなり、データ処理および記憶装置の負担が大きくなる。このため、一定期間以前の蓄積データを順次消去したり、一定期間以前の蓄積データは平均データとして記憶したりすることもできる。
本実施の形態においては、管理サーバ200はモデルデータ1061を補正するためのデータを成分分析装置100に送信しているが、管理サーバ200は新たなモデルデータ1061自体を成分分析装置100に送信してもよい。すなわち、補正用データは、新たなモデルデータ1061を含む概念である。
本実施の形態においても、複数の成分分析装置100A,100B,100Cによって取得される測定データ、分析データ、分析に用いた分析モデル、使用履歴を管理サーバ200が蓄積データ(ユーザデータ2061)として記憶しておく。管理サーバ200がそれらの多量のデータを利用して検量線やキャリブレーションモデルの補正の必要性の判断に用いられる補正用データや管理基準などを作成する。管理サーバ200がモデルの補正の要否を判断する。成分分析装置100が、補正用データを利用してモデルを補正する。これによって、成分分析装置100における成分分析の精度を向上させることができる。
[実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3について説明する。上述の実施の形態1および2に係るネットワークシステム1,1Bでは、成分分析装置100が直接管理サーバ200とデータをやり取りするものであった。一方、本実施の形態に係るネットワークシステム1Cでは、成分分析装置100がホームサーバを介して管理サーバ200とデータをやり取りするものである。
次に、本発明の実施の形態3について説明する。上述の実施の形態1および2に係るネットワークシステム1,1Bでは、成分分析装置100が直接管理サーバ200とデータをやり取りするものであった。一方、本実施の形態に係るネットワークシステム1Cでは、成分分析装置100がホームサーバを介して管理サーバ200とデータをやり取りするものである。
さらに、実施の形態1および2に係るネットワークシステム1,1Bでは、管理サーバ200からの補正用データが成分分析装置100のメモリ106に格納されるものであった。一方、本実施の形態に係るネットワークシステム1Cでは、管理サーバ200からの補正用データがフィードバックデータとしてホームサーバのメモリに格納されるものである。
なお、本実施の形態として、補正の要否を判断する判断部が成分分析装置100に含まれるネットワークシステム1Cについて説明する。本実施の形態に係る説明および実施の形態2に係る説明から、補正の要否を判断する判断部が管理サーバ200に含まれるネットワークシステムの構成が明らかであるため、ここでは説明を繰り返さない。
以下では、実施の形態1および2に係るネットワークシステム1と同様の構成については、その説明を繰り返さない。
<ネットワークシステム1Cの全体構成>
以下では、図11を参照して、本実施の形態に係るネットワークシステム1Cの全体構成について説明する。図11は、本実施の形態に係るネットワークシステム1Cの全体構成を示すイメージ図である。
以下では、図11を参照して、本実施の形態に係るネットワークシステム1Cの全体構成について説明する。図11は、本実施の形態に係るネットワークシステム1Cの全体構成を示すイメージ図である。
本実施の形態に係るネットワークシステム1Cは、複数の成分分析装置100A,100B,100Cと、複数のネットワーク家電400A,400B,400Cと、複数のホームサーバ500A,500B,500Cと、管理サーバ200とを含む。
成分分析装置100A,100B,100Cは、たとえば、オーブンレンジや、電子レンジや、冷蔵庫や、洗濯機や、エアーコンディショナーや、ワインセラーなどによって実現される。成分分析装置100A,100B,100Cのそれぞれは、一般の住宅10A,10B,10Cに設置されている。成分分析装置100A,100B,100Cのそれぞれは、ホームサーバ500A,500B,500Cに接続されている。
ネットワーク家電400A,400B,400Cは、たとえば、オーブンレンジや、電子レンジや、冷蔵庫や、洗濯機や、エアーコンディショナーや、ワインセラーなどによって実現される。ネットワーク家電400A,400B,400Cのそれぞれは、一般の住宅10A,10B,10Cに設置されている。ネットワーク家電400A,400B,400Cのそれぞれは、ホームサーバ500A,500B,500Cに接続されている。
ネットワーク家電400A,400B,400Cは、自身の使用履歴を記憶する。使用履歴は、たとえば、ネットワーク家電400A,400B,400Cに設定された温度、湿度、設定日時などを含む。
なお、一般の住宅10A,10B,10Cにおいては、成分分析装置100A,100B,100Cのそれぞれの種類と、ネットワーク家電400A,400B,400Cの種類と異なることが多い。
ホームサーバ500A,500B,500Cのそれぞれは、メモリ506A,506B,506Cを含む。メモリ506A,506B,506Cのそれぞれは、成分分析装置100A,100B,100Cからのリポートデータ1062や使用履歴1063、ネットワーク家電400A,400B,400Cからの使用履歴1063、管理サーバ200からの補正用データとを、フィードバックデータ5061A,5061B,5061Cとして記憶する。
なお、管理サーバ200からの補正用データに含まれる情報は、実施の形態1において説明したものと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
ホームサーバ500A,500B,500Cのそれぞれと、管理サーバ200とは、ネットワーク300を介して互いにデータを送受信できる。ネットワーク300は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などの専用回線や、インターネットや仮想プライベートネットワークなどの公衆回線からなり、さらにその一部または全部が無線LANなどの無線通信回線であってもよい。
以下では、成分分析装置100A,100B,100Cを総称して、成分分析装置100ともいう。また、ホームサーバ500A,500B,500Cを総称して、ホームサーバ500ともいう。また、ネットワーク家電400A,400B,400Cを総称して、ネットワーク家電400ともいう。
成分分析装置100は、予め成分毎のモデルデータを記憶する。成分分析装置100は、食品や洗濯物や室内の空気などの分析対象物に光を照射することによって反射光あるいは透過光のスペクトルを取得する。成分分析装置100は、モデルデータと今回取得されたスペクトルとに基づいて分析対象物の成分を分析する。本実施の形態に係る成分分析装置100は、ホームサーバ500を介して分析結果を管理サーバ200へ送信する。
そして、本実施の形態に係るホームサーバ500は、成分分析装置100からの分析結果とともに、ネットワーク家電400の使用履歴をも管理サーバ200に送信する。なお、成分分析装置100が分析結果の送信の際にホームサーバ500を介してネットワーク家電400から使用履歴を取得してもよいし、予めホームサーバ500がネットワーク家電400から使用履歴を取得しておいてもよい。
管理サーバ200は、成分分析装置100に記憶されるべきモデルデータ1061を補正するための管理データ2062を予め記憶する。管理サーバ200は、それぞれの成分分析装置100からの成分分析に関する最新のデータ(分析結果)を随時取得して、分析結果をユーザデータ2061として蓄積する。そして、本実施の形態に係る管理サーバ200は、ホームサーバ500からのネットワーク家電400の使用履歴をもユーザデータ2061としてメモリ206に格納する(図7のステップS130、図10のステップS230に対応する。)。
本実施の形態に係る管理サーバ200は、蓄積された多量の分析結果と、ネットワーク家電400の使用履歴とに基づいて、管理データ2062を更新する(図7のステップS132、図10のステップS232に対応する。)。管理サーバ200は、管理データ2062に基づいて、それぞれの成分分析装置100に適した最新の補正用データを生成する。管理サーバ200は、補正用データをそれぞれの成分分析装置100に送信する。
成分分析装置100は、管理サーバ200からの補正用データに基づいて、成分毎のモデルデータ1061を補正する。このようにして、成分分析装置100は、新しく適切な成分毎のモデルデータ1061を利用して、分析対象物の成分を分析することが可能になる。
<精度管理処理>
次に、本実施の形態に係るネットワークシステム1Cにおける精度管理処理の処理手順について説明する。図12は、本実施の形態に係るネットワークシステム1Cにおける精度管理処理の処理手順を示すシーケンス図である。
次に、本実施の形態に係るネットワークシステム1Cにおける精度管理処理の処理手順について説明する。図12は、本実施の形態に係るネットワークシステム1Cにおける精度管理処理の処理手順を示すシーケンス図である。
まず、成分分析装置100のCPU105は、精度管理プログラムを起動する(ステップS302)。CPU105は、測定デバイス104を用いて分析対象物に対する測定結果を取得する(ステップS304)。すなわち、CPU105は、分析対象物に関するスペクトルを作成する。
本実施の形態においては、CPU105は、ホームサーバ500から、あるいはホームサーバ500を介して接続されているネットワーク家電400から、使用履歴を読み出す。より詳細には、ネットワーク家電400の蓄積データのうち、成分分析装置100の測定対象および測定条件と、当該測定対象および測定条件に対応する情報(使用履歴)とを読み出す。
CPU105は、今回取得したスペクトルと、メモリ106に記憶されているモデルデータ1061と過去の分析リポートデータ1062と過去の使用履歴1063とネットワーク家電400の蓄積データとに基づいて、分析対象物の成分を分析する(ステップS306)。CPU105は、今回の分析リポートと使用履歴とを分析結果としてメモリ106に格納する。
CPU105は、分析結果とモデルデータ1061とネットワーク家電400の蓄積データとに基づいて、モデルデータ1061を補正する必要があるか否かを判断する(ステップS308)。CPU105は、分析結果の経時変化を考慮して当該判断を行なうことが好ましい。たとえば、CPU105は、分析結果に含まれる成分の濃度の経時変化に基づいて、当該経時変化のペースが所定の閾値以上である場合に、モデルデータ1061を補正する必要があると判断する。
より詳細には、新たに取得した測定データや分析データが、予め定めた範囲やレベル以内である場合、すなわち設定した所定の管理基準を満たしている場合、CPU105は、分析に使った検量線やキャリブレーションモデルによって精度よく分析されている、すなわちモデルデータ1061を補正する必要がないと判断する。逆に、新たに取得した測定データや分析データが管理基準や範囲を超える場合は、CPU105は補正の必要があると判断する。
上記判断の際、成分分析装置100の分析結果を、分析結果の経時変化と成分分析装置100およびネットワーク家電400の使用形態に照らしあわせることで、実験環境や経時変化が考慮されるため、一時的に適正レベルを満たす旨の結果がでた場合であっても、長期的に不適正な変動が現れていることを検出することができる。
CPU105が、モデルデータ1061の補正が必要ではないと判断した場合(ステップS308でNOである場合)、ステップS328からの処理を実行する。
一方、CPU105が、モデルデータ1061の補正が必要であると判断した場合(ステップS308でYESである場合)、CPU105は、ディスプレイ102に補正が必要である旨のメッセージを表示させる(ステップS310)。当該メッセージとして、CPU105は、例えば文章で告知しても良いし、現在の検量線やキャリブレーションモデルの誤差の結果を出力してもよいし、成分分析の結果と併せて出力してもよいし、経時変化が判別可能なグラフを出力してもよいし、数値を出力してもよい。
また、検量線やキャリブレーションモデルの誤差として、CPU105は、たとえば、適正であるか不適正であるかを示す文章や数字、適正または不適正の度合いがどの程度であるかを判別可能なグラフやゾーンを出力してもよい。
CPU105は、端末通信インターフェイス109とホームサーバ500とを介して、今回取得したリポートデータ1062と使用履歴1063とを管理サーバ200に送信する(ステップS312)。CPU105は、端末通信インターフェイス109とホームサーバ500とを介して、前回のモデルデータ1061の補正後に取得されたリポートデータ1062と使用履歴1063とを管理サーバ200に送信する。
管理サーバ200では、CPU205が、リポートデータ1062と使用履歴1063とをユーザデータ2061としてメモリ206に格納する。本実施の形態においては、ユーザデータ2061は、分析対象物に対応するネットワーク家電400の使用履歴も含む。CPU205は、リポートデータ1062と使用履歴1063とネットワーク家電400の使用履歴とに基づいて、管理データ2062を参照して、成分分析装置100に送信すべき補正用データを作成する(ステップS314)。CPU205は、サーバ通信インターフェイス209とホームサーバ500とを介して、補正用データを成分分析装置100に送信する(ステップS316)。
成分分析装置100では、CPU105が、端末通信インターフェイス109とホームサーバ500とを介して管理サーバ200から補正用データを受信する。CPU105は、補正用データに基づいて、モデルデータ1061を補正する(ステップS318)。
CPU105は、測定デバイス104を用いて、同じ分析対象物に対して再度測定を行なう。CPU105は、補正された新たなモデルデータ1061を用いて、測定結果に基づいて成分分析を行なう(ステップS320)。
CPU105は、分析結果と補正後のモデルデータ1061とに基づいて、モデルデータ1061を補正する必要があるか否かを判断する(ステップS322)。CPU105が、モデルデータ1061の補正が必要であると判断した場合(ステップS322でYESである場合)、CPU105は、ステップS310からの処理を繰り返す。
一方、CPU105が、モデルデータ1061の補正が必要ではないと判断した場合(ステップS322でNOである場合)、分析結果に基づいて、メモリ206のリポートデータ1062と使用履歴1063とを更新する(ステップS324)。CPU105は、端末通信インターフェイス109を介して、今回のリポートデータ1062と使用履歴1063とを管理サーバ200に送信する(ステップS326)。
CPU105は、ディスプレイ102に、精度管理処理の終了の告知と実行した処理の情報を出力させ、精度管理処理を終了する(ステップS328)。すなわち、CPU105は、ディスプレイ102に分析結果を表示させる。CPU105は、ディスプレイ102に分析結果の経時変化を表示してもよい。
管理サーバ200においては、CPU205が、成分分析装置100からのリポートデータ1062と使用履歴1063とをユーザデータ2061としてメモリ206に格納する(ステップS330)。CPU205は、ユーザデータ2061に基づいて、管理データ2062を更新する(ステップS332)。
なお、CPU205は、リポートデータ1062としての測定データや分析データは、使用されたモデルデータ1061を特定するための情報や、使用履歴1063を特定するための情報と関連付けてメモリ206に記憶する。これによって、管理サーバ200は、精度管理を円滑に行なうことができる。
なお、これらのデータを記録する際、すべての蓄積データを記憶すると、データの記憶領域が大きくなり、データ処理および記憶装置の負担が大きくなる。このため、一定期間以前の蓄積データを順次消去したり、一定期間以前の蓄積データは平均データとして記憶したりすることもできる。
本実施の形態においては、管理サーバ200はモデルデータ1061を補正するためのデータを成分分析装置100に送信しているが、管理サーバ200は新たなモデルデータ1061自体を成分分析装置100に送信してもよい。すなわち、補正用データは、新たなモデルデータ1061を含む概念である。
なお、管理サーバ200にて補正の要否を判断する形態については、本実施の形態に関する説明と実施の形態2に関する説明とから明らかであるため、ここでは説明を繰り返さない。
以上説明したように、本実施の形態の成分分析装置100の構成では、ホームサーバ500が成分分析装置100や他のネットワーク家電400を統轄しており、ネットワーク家電400の使用状況と照らし合わせて検量線やキャリブレーションモデルの精度管理や補正処理を行ったり、ユーザに各種情報をフィードバックしたりできる。
たとえば、成分分析装置100には電子レンジや冷蔵庫やオーブン、ネットワーク家電400には空調や冷蔵庫やワインセラーなどが考えられ、ネットワーク家電400の使用履歴から判明する測定対象の保管状況と成分分析装置100で使用される測定対象の履歴とを併せて行動履歴や蓄積データとして記録し、分析モデルの補正に反映できる。
また、成分分析で異常な結果が検知されたときにネットワーク家電400の使用状況も参照し、例えば家庭内の温度・湿度の状況や、購入してからかなり時間が経過して腐敗や汚染が進んでいる場合、停電でバグが生じている場合など、成分分析装置100だけでは判定が困難な場合であってもユーザの使用状況を把握して精度管理の判断ができる。
よって、成分分析装置100の使用形態や使用環境、使用履歴を正確に把握することで、ユーザの使用状況に適合した検量線やキャリブレーションモデルを作成できるので、精度の高い分析を管理できる。
また、成分分析装置100の使用履歴やモデルの補正履歴、測定データや分析データ、精度管理処理の履歴やネットワーク家電400の蓄積データを各記憶部に記憶して、行動記録として蓄積しているので、成分分析装置100の管理や行動履歴情報の分析やマーケティングやサービスなどにフィードバックすることもできる。
さらに、成分分析装置100は出力装置である出力デバイスを制御して成分分析装置100や管理サーバ200からの情報を出力させることができる。
これにより、検量線やキャリブレーションモデルを補正した結果を、出力デバイスで告知したり、補正するタイミングを予告したり、またネットワークシステム1に送信されたユーザ情報をフィードバックしてメーカから送信される情報などを出力できる。
なお、本実施の形態では各住宅において1つのネットワーク家電のみをホームサーバに接続しているが、これに限るものではなく、2つ以上のネットワーク家電をホームサーバに接続してもかまわない。この場合、ホームサーバ500が実行する処理の負担が増えるが、複数のネットワーク家電の使用履歴に基づいて成分分析装置100や分析対象物の環境を把握することができる。その結果、管理サーバ200が、成分分析装置100の使用状況をより正確に取得して、当該使用状況を検量線やキャリブレーションの精度管理に反映できる。
また、成分分析装置100とネットワーク家電400とが直接接続されていても良い。この場合、ネットワーク家電400に記憶されている使用履歴を読み込むなどの処理はホームサーバ500ではなく成分分析装置100のCPU105が実行するので、CPU105の負担が増えるが、ホームサーバ500を介さないので連携のための通信が迅速に行える。
また、本実施の形態の精度管理処理では、成分分析装置100の情報を管理サーバ200に送信し、管理サーバ200がその情報に基づいて検量線やキャリブレーションモデルを作成しているが、これに限るものではなく、成分分析装置100の内蔵プログラムが、メモリ206の情報に基づいた検索条件によって、ホームサーバ500を介して管理サーバ200のメモリ206に記憶されている検量線やキャリブレーションモデルの中から補正に必要な情報を検索してダウンロードし、モデルデータ1061を補正しても良い。
この場合、ネットワークシステム1Cの管理者がユーザのニーズを予測して管理データ2062に含まれる検量線やキャリブレーションモデルを更新しておくなどの保守が必要となるが、補正に要する時間を短縮できる。
また、本実施の形態では、ネットワーク300を通じてモデルデータ1061の補正処理を行っているが、これに限ることなく、成分分析装置100は必要に応じて入力デバイスから入力されたデータに基づいてモデルデータ1061を更新したり、補正したりすることもできる。
この構成は、入力デバイスから入力する手間がかかるが、たとえばネットワーク300やホームサーバ500に不具合が生じてそれらが使用できない場合や、入力デバイスを用いて補正を行った方が簡便である場合には有効である。
<実施例>
成分分析装置100の一例としては、オーブンレンジが考えられる。そして、成分分析の対象としては糖分や脂質、カロリー、水分、雑菌、腐敗など、食品に含まれる栄養分や品質に関わる成分が考えられる。
成分分析装置100の一例としては、オーブンレンジが考えられる。そして、成分分析の対象としては糖分や脂質、カロリー、水分、雑菌、腐敗など、食品に含まれる栄養分や品質に関わる成分が考えられる。
また、精度管理に用いられる使用履歴1063あるいはフィードバックデータ5061Aとしては、成分分析の対象となった成分の種類や濃度や成分量や特性などのほかに、温度や湿度の経時変化、オーブンレンジで調理した履歴や、メニューの選択とその頻度、食品の購入年月日、賞味期限、購入した量を利用することができる。その結果、管理サーバ200が、食品の状態をより正確に把握でき、成分分析の精度を向上させることができる。
食品は測定環境や対象によって成分が安定しないため、検量線やキャリブレーションモデルはそうした要因に特に大きく左右される。例えば農産物では季節やその年の収穫のできなどで左右されるし、市販の食品であっても経時変化で品質が変わる。また春と夏で果物の栄養分が異なったり不作の年があったり、購入する牛乳を低脂肪に変えたりなどの変化も考えられる。
さらに食品は温度や湿度や保存状態によって劣化や腐敗の進行が大きく影響されるため、ネットワーク家電400によって食品の保存状態を把握することが重要である。
よって、食品を測定対象とした成分分析では、そうした変化を取り込んだ分析データや検量線やキャリブレーションモデルのデータのまとまった量の蓄積とその利用が、分析精度の管理のためには特に重要である。
また、オーブンレンジは家電製品の中でも使用頻度が高いため蓄積データ量が大きく、モデル補正に反映しやすい。
また使用頻度が高いため、ユーザの使用の妨げにならないよう不必要な補正処理を重ねないことが重要である。
さらに、ユーザの生活形態によって用いる食品や使用状況が大きく異なるため、ユーザごとに最適な補正を実行することが重要である。
よって、蓄積データを参照して、しかるべきタイミングで検量線やキャリブレーションモデルの補正をユーザの負担を少なくして行なうことが、食品を扱うオーブンレンジでは特に有効である。
なお、ネットワーク家電400は、成分分析装置100の測定環境や測定状況に関する情報に関わるものであればよいが、成分分析装置100で測定される食品や成分分析装置100の温度や湿度や時間の情報を含んでいたり、あるいは温度や湿度をコントロールするものであれば、食品は温度や湿度や保存状態に大きく影響されるため、食品の状態をより正確に把握でき、分析精度をより正確に管理できるというメリットがある。
また、成分分析で異常な結果が検知されたときにネットワーク家電400の使用状況も参照し、例えば家庭内の温度・湿度の状況、購入してからかなり時間が経過して腐敗の可能性がある食材を分析してしまった場合や、停電でバグが生じている場合など、成分分析装置100だけでは判定が困難な場合であってもユーザの使用状況を把握して精度管理の判断ができる。
たとえば、ネットワーク家電400として、冷蔵庫を用いて食品の購入時期や保存状態を把握したり、空調を用いてその経時変化を記録するとともに、分析結果からフィードバックして温度や湿度をコントロールするという方法が考えられる。
なお、本実施の形態では成分分析装置100としてオーブンレンジに設けられたものとしたが、これに限るものではなく、オーブンレンジでなくてもたとえば電子レンジなど、食品を扱う製品でその成分を分析するものであればかまわない。
以上説明したように、成分分析装置100は、食品の成分分析において、季節や気候、食品の種類、ユーザの環境などに検量線やキャリブレーションモデルが大きく影響される食品に対しても、ユーザの使用状況や成分分析装置100の使用履歴や、ネットワーク家電400の使用履歴を反映させて検量線やキャリブレーションモデルを適切なタイミングで精度良く補正でき、また、蓄積した過去のデータから経時変化を考慮して分析精度を判断することができる。
<まとめ>
以上説明したように、本実施の形態によれば、食品や薬品、水質など様々な測定対象に含まれる成分を分析する成分分析装置100において、測定データや分析結果、分析に用いた分析モデルや使用履歴と、さらに他のネットワーク家電400の使用履歴などを蓄積データを記憶しておき、その経時変化を参照して検量線やキャリブレーションモデルの補正の必要性の判断や補正処理を行なうことで、専門家で無い一般ユーザや一般家庭向け家電であっても分析精度を管理できる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、食品や薬品、水質など様々な測定対象に含まれる成分を分析する成分分析装置100において、測定データや分析結果、分析に用いた分析モデルや使用履歴と、さらに他のネットワーク家電400の使用履歴などを蓄積データを記憶しておき、その経時変化を参照して検量線やキャリブレーションモデルの補正の必要性の判断や補正処理を行なうことで、専門家で無い一般ユーザや一般家庭向け家電であっても分析精度を管理できる。
このとき、成分分析装置100とその測定対象の使用環境などに関わるネットワーク家電400の情報も併せて参照しているのでより正確に分析状況を把握できるため、隠れた問題や情報を見出すことができ、精度管理処理を厳密に行なうことができる。
また、ユーザの使用状況に合わせた適切な設定に基づいて、検量線やキャリブレーションモデルを適切なタイミングで精度良く補正でき、蓄積した過去のデータから経時変化を考慮することで隠れた問題や表に現れない精度の狂いを検知することができる。
また、メーカの情報を蓄積している管理サーバ200に成分分析装置100のデータを送信することで得た情報を反映させてメーカが検量線やキャリブレーションモデルを作成してユーザに補正情報などを送信することで、分析精度の管理をより正確かつ迅速に行なうことが可能となる。
本実施の形態においても、複数の成分分析装置100A,100B,100Cによって取得される測定データ、分析データ、分析に用いた分析モデル、使用履歴、ネットワーク家電400A,400B,400Cの使用履歴を管理サーバ200が蓄積データ(ユーザデータ2061)として記憶しておく。管理サーバ200がそれらの多量のデータを利用して検量線やキャリブレーションモデルの補正の必要性の判断に用いられる補正用データや管理基準などを作成する。成分分析装置100あるいは管理サーバ200がモデルの補正の要否を判断する。成分分析装置100が、補正用データを利用してモデルを補正する。これによって、成分分析装置100における成分分析の精度を向上させることができる。
<その他の実施の形態>
本発明は、システム或いは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適用できることはいうまでもない。そして、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した外部メモリを、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が外部メモリに格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の効果を享受することが可能となる。
本発明は、システム或いは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適用できることはいうまでもない。そして、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した外部メモリを、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が外部メモリに格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の効果を享受することが可能となる。
この場合、外部メモリから読出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した外部メモリあるいは揮発メモリは本発明を構成することになる。
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、外部メモリから読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる他の記録媒体に書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,1B,1C ネットワークシステム、10A,10B,10C 住宅、100,100A,100B,100C 成分分析装置、102 ディスプレイ、103 操作ボタン、104 測定デバイス、105 CPU、106 メモリ、109 端末通信インターフェイス、200 管理サーバ、202 ディスプレイ、203 キーボード、204 マウス、205 CPU、206 メモリ、207 固定ディスク、208 内部バス、209 サーバ通信インターフェイス、211 FD駆動装置、212 フレキシブルディスク、213 CD−ROM駆動装置、215 表示インターフェイス、300 ネットワーク、309 サーバ通信インターフェイス、400,400A,400B,400C ネットワーク家電、500,500A,500B,500C ホームサーバ、506A,506B,506C メモリ、1051 分析処理部、1052 端末補正部、1054 端末判断部、1061 モデルデータ、1062 分析リポートデータ、1063 使用履歴、1064 補正用データ、2051 データ管理部、2052 更新部、2053 サーバ補正部、2054 サーバ判断部、2061 ユーザデータ、2062 管理データ、5061A,5061B,5061C フィードバックデータ。
Claims (18)
- 複数の成分分析装置と管理サーバとを備えるネットワークシステムであって、
前記複数の成分分析装置の各々は、
端末通信インターフェイスと、
分析対象物に光を照射することによって反射光あるいは透過光のスペクトルを取得するための測定デバイスと、
成分毎のスペクトルのモデルを記憶するための端末メモリと、
前記端末メモリの前記モデルを参照することによって、取得された前記スペクトルに基づいて前記分析対象物の成分を分析し、分析結果を前記端末メモリに記憶するための分析処理手段と、
前記端末通信インターフェイスを介して前記分析結果を前記管理サーバへ送信し、前記管理サーバからの補正用データに基づいて前記端末メモリの前記モデルを補正するための端末補正手段とを含み、
前記管理サーバは、
サーバ通信インターフェイスと、
前記モデルを補正するための管理データを記憶するためのサーバメモリと、
前記サーバ通信インターフェイスを介して前記成分分析装置から受信した前記分析結果に基づいて前記管理データを更新するための更新手段と、
前記分析結果と前記管理データとに基づいて前記補正用データを生成し、前記サーバ通信インターフェイスを介して前記補正用データを前記成分分析装置へ送信するためのサーバ補正手段とを含む、ネットワークシステム。 - 前記成分分析装置は、前記分析結果に基づいて前記モデルの補正が必要か否かを判断するための端末判断手段をさらに含み、
前記端末補正手段は、前記モデルの補正が必要であると判断されたときに、前記端末通信インターフェイスを介して前記分析結果を前記管理サーバへ送信し、前記管理サーバからの補正用データに基づいて前記端末メモリの前記モデルを補正する、請求項1に記載のネットワークシステム。 - 前記分析処理手段は、前記モデルの補正後に前記分析対象物の成分を再度分析し、分析結果を前記端末メモリに記憶し、
前記端末判断手段は、前記分析結果に基づいて前記モデルの補正が必要か否かを再度判断する、請求項2に記載のネットワークシステム。 - 前記端末判断手段は、前記分析結果の経時変化に基づいて、前記モデルの補正が必要か否かを判断する、請求項2または3に記載のネットワークシステム。
- 前記管理サーバは、前記分析結果に基づいて、前記モデルの補正が必要か否かを判断するためのサーバ判断手段をさらに含み、
前記サーバ補正手段は、前記モデルの補正が必要であると判断されたときに、前記分析結果と前記管理データとに基づいて前記補正用データを生成し、前記サーバ通信インターフェイスを介して前記補正用データを前記成分分析装置に送信する、請求項1に記載のネットワークシステム。 - 前記分析処理手段は、前記モデルの補正後に前記分析対象物の成分を再度分析し、前記端末通信インターフェイスを介して分析結果を前記管理サーバに送信し、
前記サーバ判断手段は、前記成分分析装置からの前記分析結果に基づいて前記モデルの補正が必要か否かを再度判断する、請求項5に記載のネットワークシステム。 - 前記成分分析装置は、分析条件を受け付けるための入力デバイスをさらに含み、
前記分析結果は、前記分析条件を含む、請求項1から6のいずれかに記載のネットワークシステム。 - 前記成分分析装置は、前記分析結果を表示するための出力デバイスをさらに含む、請求項1から7のいずれかに記載のネットワークシステム。
- 前記分析結果は、前記取得されたスペクトルを示す情報および成分分析に利用された前記モデルを示す情報の少なくともいずれかを含む、請求項1から8のいずれかに記載のネットワークシステム。
- 前記端末補正手段は、成分分析の実行中であるか否かを判断し、成分分析の実行中でないときに、前記補正用データに基づいて前記モデルを補正する、請求項1から9のいずれかに記載のネットワークシステム。
- 前記分析対象物は、食品である、請求項1から10のいずれかに記載のネットワークシステム。
- 前記ネットワークシステムは、
前記複数の成分分析装置のいずれかと接続可能なホームサーバと、
前記ホームサーバに接続可能な他の電気機器とをさらに備え、
前記成分分析装置は、前記ホームサーバを介して、前記分析結果とともに前記他の電気機器の使用履歴を前記管理サーバに送信する、請求項1から11のいずれかに記載のネットワークシステム。 - 前記他の電気機器の使用履歴は、前記他の電気機器によって測定された温度および湿度の少なくともいずれかと、対応する日時とを含む、請求項12に記載のネットワークシステム。
- 前記他の電気機器は、庫内の温度および湿度の少なくともいずれかをコントロール可能な冷蔵庫である、請求項12あるいは13のいずれかに記載のネットワークシステム。
- 前記他の電気機器は、室内の温度および湿度の少なくともいずれかをコントロール可能な空調機である、請求項12から14のいずれかに記載のネットワークシステム。
- 複数の成分分析装置と管理サーバとを含むネットワークシステムにおける精度管理方法であって、前記成分分析装置は成分毎のスペクトルのモデルを記憶し、前記管理サーバは前記モデルを補正するための管理データを記憶し、
前記成分分析装置が、分析対象物に光を照射することによって反射光あるいは透過光のスペクトルを取得するステップと、
前記成分分析装置が、前記モデルを参照することによって、取得された前記スペクトルに基づいて前記分析対象物の成分を分析するステップと、
前記成分分析装置が、前記分析結果を前記管理サーバへ送信するステップと、
前記管理サーバが、前記成分分析装置から受信した前記分析結果に基づいて前記管理データを更新するステップと、
前記管理サーバが、前記分析結果と前記管理データとに基づいて補正用データを生成し、前記補正用データを前記成分分析装置へ送信するステップと、
前記成分分析装置が、前記管理サーバからの補正用データに基づいて前記モデルを補正するステップとを備える、精度管理方法。 - 管理サーバと接続可能な成分分析装置であって、
端末通信インターフェイスと、
分析対象物に光を照射することによって反射光あるいは透過光のスペクトルを取得するための測定デバイスと、
成分毎のスペクトルのモデルを記憶するための端末メモリと、
前記モデルを参照することによって、取得された前記スペクトルに基づいて前記分析対象物の成分を分析し、分析結果を前記端末メモリに記憶するための分析処理手段と、
前記端末通信インターフェイスを介して前記分析結果を前記管理サーバへ送信し、前記管理サーバからの補正用データに基づいて前記モデルを補正するための端末補正手段とを備える、成分分析装置。 - 複数の成分分析装置と接続可能な管理サーバであって、
サーバ通信インターフェイスと、
成分分析に利用されるモデルを補正するための管理データを記憶するためのサーバメモリと、
前記サーバ通信インターフェイスを介して前記成分分析装置から受信した前記分析結果に基づいて前記管理データを更新するための更新手段と、
前記分析結果と前記管理データとに基づいて前記補正用データを生成し、前記サーバ通信インターフェイスを介して前記補正用データを前記成分分析装置へ送信するためのサーバ補正手段とを含む、管理サーバ。
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JP2009246260A JP2011094982A (ja) | 2009-10-27 | 2009-10-27 | ネットワークシステム、精度管理方法、成分分析装置、および管理サーバ |
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JP2009246260A JP2011094982A (ja) | 2009-10-27 | 2009-10-27 | ネットワークシステム、精度管理方法、成分分析装置、および管理サーバ |
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